JP2007001561A - 自転車用変速操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作部材を有する自転車変速操作装置において、操作部材の操作方向をライダーの好みに合わせることができるようにする。
【解決手段】リア変速操作部16は、自転車に装着可能な装着部30と、巻取体32と、位置保持・解放機構34と、解除レバー36とを備えている。巻取体は、ケーブル引張り方向とケーブル解除方向とに移動可能に装着部に装着されたものである。位置保持・解放機構は、ケーブル係止体を複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持するものである。解除レバーは、装着部に第1方向および第2方向に移動自在に装着され、第1及び第2方向への移動に応じて位置保持・解放機構を動作させてケーブル係止体をケーブル解除方向にそれぞれ移動させる部材である。
【選択図】図4

Description

本発明は、変速操作装置、特に、自転車のフレームに装着され、変速ケーブルにより連結された変速装置の複数の変速位置をいずかに変更する変速操作を行うための自転車用変速操作装置に関する。
自転車には、内装変速装置や外装変速装置などの変速装置が搭載されているものがある。これらの変速装置の変速操作を行うために、変速ケーブルを介して変速装置と連結された変速操作装置が用いられている。従来の変速操作装置として、揺動する操作部材形状の巻取操作部材と解除操作部材とを有する操作部材式の変速装置が知られている。操作部材式の変速操作装置には、巻取操作部材と解除操作部材とを同方向に揺動操作させる技術(たとえば、特許文献1参照)と、異なる方向に揺動操作させる技術(たとえば、特許文献2参照)とが知られている。前者の従来技術では、巻取操作部材と解除操作部材とを親指で押す方向に操作すると、変速ケーブルが巻き取られたり解除されたりして変速できる。また、後者の従来技術では、巻取操作部材を親指で押す方向に操作すると変速ケーブルが1段ずつ巻き取り方向に引っ張られて変速され、人差し指で手前側に引っ張る方向に操作すると変速ケーブルが解除方向に戻って変速される。
特許第2730555号明細書 特許第3065656号明細書
前記従来の技術では、いずれも、巻取操作部材の操作方向は親指で押す方向である。また、解除操作部材は、前者の技術では、操作方向は巻取操作部材と同方向であり、後者の技術では巻取操作部材と異なる方向である。これらの巻取操作部材や解除操作部材の操作方向は、ライダーの好みにより変更したい場合がある。しかし、前記従来の技術では、いずれも操作部材の操作方向は一定の方向に制限され、ライダーの好みに対応することができない。
本発明の課題は、操作部材を有する自転車変速操作装置において、操作部材の操作方向をライダーの好みに合わせることができるようにすることにある。
発明1に係る自転車用変速操作装置は、自転車に装着可能な装着部と、ケーブル係止体と、位置保持・解放機構と、第1操作部材とを備えている。ケーブル係止体は、ケーブル引張り方向とケーブル解除方向とに移動可能に装着部に装着されたものである。位置保持・解放機構は、ケーブル係止体を複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持するものである。第1操作部材は、装着部に第1方向および第2方向に移動自在に装着され、第1及び第2方向への移動に応じて位置保持・解放機構を動作させてケーブル係止体をケーブル解除方向にそれぞれ移動させる部材である。
この変速操作装置では、第1操作部材を第1方向又は第2方向に移動させると、その移動に応じて位置保持・解放機構が動作してケーブル係止体がケーブル解除方向に移動する。ここでは、第1操作部材を第1方向及び第2方向のいずれに移動させてもケーブル解除方向にケーブル係止体を移動させることができるので、第1操作部材によるケーブル解除動作の操作方向をライダーの好みに合わせるができる。
発明2に係る自転車用変速操作装置は、発明1に記載の装置において、位置保持・解放機構は、第1操作部材の第1方向および前記第2方向の少なくともいずれかの一方の移動に応じてケーブル係止体の保持位置を複数位置変更可能である。この場合には、複数位置まとめて変更できるので、変速装置を複数段まとめて変速でき、変速動作を迅速に行える。
発明3に係る自転車用変速操作装置は、発明1又は2に記載の装置において、第1操作部材は、中立位置を有し、中立位置から第1方向および第2方向に移動する。この場合には、第1操作部材を中立位置からいずれの方向に操作してもケーブル解除動作を行える。
発明4に係る自転車用変速操作装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、第1操作部材は、第1及び第2方向に移動自在な入力部材と、入力部材により移動され位置保持・解放機構を動作させる駆動部材とを有する。この場合には、第1操作部材を入力部材及び駆動部材の2つの部材で構成したので、入力部材の同じ位置からの移動により駆動部材を異なる位置に移動させることができ、常に同じ位置で変速操作を行える。また、設計の自由度が高くなる。
発明5に係る自転車用変速操作装置は、発明4に記載の装置において、第1操作部材は、入力部材と駆動部材の間に配置された第1ワンウェイクラッチと第2ワンウェイクラッチをさらに有する。この場合には、入力部材の両方向の移動を駆動部材に効率よく伝達できる。
発明6に係る自転車用変速操作装置は、発明5に記載の装置において、第1ワンウェイクラッチは、入力部材の第1方向への移動のみを駆動部材に伝達し、第2ワンウェイクラッチは、入力部材の第2方向への移動のみを駆動部材に伝達する。この場合には、入力部材の第1方向及び第2方向への移動を駆動部材に確実に伝達できる。
発明7に係る自転車用変速操作装置は、発明4から6のいずれかに記載の装置において、位置保持・解放機構は、ケーブル係止体と一体的に移動する第1ラチェットと、第1ラチェットと係合し、ケーブル係止体を前記複数の保持位置のいずれか一つの位置に保持する位置決め部材と、を有する。この場合には、位置決め部材によりケーブル係止体を確実に位置保持及び解除できる。
発明8に係る自転車用変速操作装置は、発明7に記載の装置において、位置保持・解放機構は、第1操作部材の第1方向及び第2方向への移動に応じて、第3方向に移動することで第1ラチェットと位置決め部材との係合を解除する解除部材をさらに有する。この場合には、解除部材の第3方向への移動により簡単に位置決め部材と第1ラチェットとの係合を解除できる。
発明9に係る自転車用変速操作装置は、発明8に記載の装置において、駆動部材は、両側に第1斜面を有する複数の第1山形突起部を有し、解除部材は、駆動部材とケーブル係止体との間で駆動部材に接離する方向に移動自在に装着部に設けられ、第1山形突起の第1斜面に係合する第2斜面を有する第2山形突起部を有し、解除部材を駆動部材に向けて付勢する第1付勢部材をさらに備える。この場合には、駆動部材が第1方向又は第2移動すると、第1付勢部材により駆動部材に向けて付勢された解除部材の第2山形突起部が第1山形突起部に係合した状態で駆動部材と接離する第3方向に移動し、位置決め部材と第1ラチェットとの係合を解除する。ここでは、両山形突起部の係合により駆動部材がいずれの方向に移動しても解除部材が同じ動作をするので、第1操作部材の両方向の操作により同じケーブル解除動作を行える。
発明10に係る自転車用変速操作装置は、発明1から9のいずれかに記載の装置において、ケーブル係止体をケーブル解除方向に付勢する第2付勢部材をさらに備える。この場合には、ケーブル係止体の位置決めを解除するとケーブル係止体が第2付勢部材によりケーブル解除方向に簡単に移動する。
発明11に係る自転車用変速操作装置は、発明1から10のいずれかに記載の装置において、装着部に移動自在に装着され、ケーブル係止体をケーブル引張り方向に移動させる第2操作部材をさらに備える。この場合には、ケーブル係止体の引張動作を第2操作部材により行える。
発明12に係る自転車用変速操作装置は、発明3に記載の装置において、装着部は、第1揺動軸と第1揺動軸から離反した第2揺動軸とを有し、入力部材は、第1方向への移動の際には、第1揺動軸回りに揺動し、第2方向への移動の際には、第2揺動軸回りに揺動する。この場合には、入力部材が2つの操作方向に応じて2つの軸回りに回動するので、2つの揺動軸の配置によって自由に回動中心を変えることができる。
発明13に係る自転車用変速操作装置は、発明12に記載の装置において、入力部材は、第1揺動軸に係合する円弧状の第1スロットと、第2揺動軸に係合する円弧状の第2スロットと、を有し、両スロットの一端部に第1及び第2揺動軸が配置されるように入力部材を付勢する第3付勢部材をさらに備える。この場合には、第3付勢部材により揺動軸を操作方向に応じて簡単に切り換えできる。
発明14に係る自転車用変速操作装置は、発明12に記載の装置において、装着部に装着され、第1及び第2揺動軸と平行に配置された支持軸をさらに備え、ケーブル係止体は、支持軸回りに回動する。この場合には、3つの軸が互いに平行に配置されているので、変速操作と位置保持・解除動作を連動させやすい。
発明15に係る自転車用変速操作装置は、発明14に記載の装置において、位置保持・解放機構は、ケーブル係止体と一体回転可能であり複数の位置決め歯を有する位置決め体、位置決め歯に係合する第1係合位置と位置決め歯と係合しない第1解放位置との間を揺動する位置決め爪、及び位置決め爪に対して所定範囲で移動自在であり、位置決め爪が前記第1係合位置にあるとき位置決め歯から離反する第2解放位置に配置され、位置決め爪が第1解放位置にあるとき位置決め歯に係合する第2係合位置に配置される回動防止爪を有し、ケーブル係止体を複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持する。
この場合には、入力部材を少なくとも第1方向に操作すると、第1方向の操作に連動して駆動部材が軸部材から離反した位置で移動し、駆動部材の最初の動作部が位置決め爪と係合し位置決め爪を第1係合位置から第1解放位置に向けて揺動させる。この結果、回動防止爪が第2解放位置から第2係合位置まで移動し、第2係合位置に接触するまで位置決め体がケーブル解除方向に回動する。そして位置決め歯が回動防止爪に接触すると回動防止爪が所定範囲移動し、動作部の位置決め爪への係合を解除する。この結果、位置決め爪が第1係合位置に移動して位置決め歯に接触し、位置決め体が一変速段分のケーブル解除方向に回動して瞬時停止する。そして、次の動作部が位置決め爪に係合すると位置決め爪が第1解放位置に再び移動し、位置決め体が回動防止爪に接触するまでさらにケーブル解除方向に回動し、その後に動作部の係合が解除され位置決め爪が位置決め体に接触してさらに一変速段ケーブル解除方向に回動して瞬時停止する。さらに次の動作部が位置決め爪に係合すると同様の動作を繰り返す。これにより、多段解除動作が最大で動作部の数と同じ回数行われる。この多段解除動作を行うための駆動部材は、軸部材と離反した位置で装着部に移動自在に装着されている。ここでは、軸部材から離反した位置にある駆動部材に並べて配置された複数の動作部を位置決め爪に係合することにより、位置決め爪を第1解放位置に揺動させ、回動防止爪の所定範囲内の移動により、駆動部材と位置決め爪との係合を解除して位置決め爪を第1係合位置に揺動させるようにしたので、位置決め体やケーブル係止体が配置される軸部材に多段解除のための構造が配置されない。このため、軸部材の軸方向長さの増加を抑えることができ、装置の厚みを厚くすることなく多段解除できるようになる。
発明16に係る自転車用変速操作装置は、発明15に記載の装置において、複数の動作部は、位置決め爪に係合する係合部と、回動防止爪の所定範囲内の移動により係合部での位置決め爪との係合を解除する係合解除部とをそれぞれ有する。この場合には、位置決め爪と係合する部分と係合解除する部分とが解除部に別々に設けられているので、係合及び係合解除を行いやすい。
発明17に係る自転車用変速操作装置は、発明15又は16に記載の装置において、回動防止爪は第2係合位置にあるとき、位置決め歯により所定範囲内で位置決め爪に対して回動させられる。この場合には、位置決め体の位置決め歯により回動防止爪を所定範囲内で回動させて動作部を位置決め爪から係合解除できるので、位置保持・解除機構の構造が簡素になる。
発明18に係る自転車用変速操作装置は、発明4に記載の装置において、ケーブル係止体は、第1平面に沿って移動可能に前記装着部に装着され、位置保持・解放機構は、複数の位置決め歯を有する位置決め体、及び位置決め歯に係合する係合位置と位置決め歯と係合しない解放位置との間を第1平面に平行な面に沿って移動する位置決め爪を有し、ケーブル係止体を複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持し、入力部材は、装着部に第1方向および第2方向に移動自在に装着され、第1方向及び第2方向への移動に応じて位置保持・解放機構の記位置決め爪を動作させてケーブル係止体をケーブル解除方向にそれぞれ移動させる。
この場合には、入力部材を第1方向又は第2方向に移動させると、いずれの方向に移動させても第1平面に平行な面に沿って位置決め爪が動作してケーブル係止体をケーブル解除方向に移動させる。ここでは、入力部材の第1方向及び第2方向のいずれの方向の移動によってもケーブル係止体をケーブル解除方向に移動させることができるので、入力部材の操作方向をライダーの好みに合わせることができるようになる。また、ケーブル係止体と位置決め爪とが平行に配置されるので、変速操作装置をコンパクトに配置できる。
発明19に係る自転車用変速操作装置は、発明18に記載の装置において、入力部材は、中立位置から第1及び第2方向を含む複数の方向に傾倒自在であり、駆動部材は、入力部材と位置決め爪とを連結して入力部材の傾倒に応じて位置決め爪を解放位置に移動させる連結部材を有する。この場合には、入力部材の複数の方向のいずれに傾倒させても連結部材を介してケーブル解除操作を行える。
発明20に係る自転車用変速操作装置は、異なる2方向に移動可能なケーブル係止体と、位置保持・解放機構と、第1操作部材とを備えている。位置保持・解放機構は、ケーブル係止体を複数の変速位置に対応した複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持する機構である。第1操作部材は、第1方向および第2方向に移動自在であり、第1方向および第2方向への移動に応じて位置保持・解放機構を動作させてケーブル係止体を異なる2方向のうち1の方向にのみ移動させる部材である。
この変速操作装置では、第1操作部材を第1方向又は第2方向に移動させると、その移動に応じて位置保持・解放機構が動作してケーブル係止体が異なる2方向のいずれかの方向に移動する。ここでは、第1操作部材を第1方向及び第2方向のいずれに移動させてもケーブル係止体をいずれか一方向に移動させることができるので、第1操作部材によるケーブル解除動作又はケーブル巻取動作の操作方向をライダーの好みに合わせるができる。
発明21に係る自転車用変速操作装置は、発明1から20のいずれかに記載の装置において、第1操作部材は、第1及び第2方向の操作のための第1及び第2操作面を有している。この場合には、第1及び第2方向の操作を容易に行える。
本発明によれば、第1操作部材を第1方向及び第2方向のいずれに移動させてもケーブル解除方向にケーブル係止体を移動させることができるので、第1操作部材によるケーブル解除動作の操作方向をライダーの好みに合わせるができる。
<第1実施形態>
図1において、本発明の一実施形態が搭載された自転車1は、サスペンションフォーク3及びサスペンションフォーク3の上部に固定されたハンドルバー4を有するフレーム2を備えている。フレーム2の中間部には、外装変速装置を構成するフロントディレーラ17が装着され、フレーム2の後端部には、リアディレーラ18が装着されている。フロントディレーラ17は、たとえばフレーム2のシートチューブ2bの下部に配置されており、たとえば3枚のスプロケットを有するフロントギア19aのいずれかのスプロケットにチェーン23を案内する。リアディレーラ18は、フレーム2のチェーンスティ2cの後端部に配置されており、たとえば、9枚のスプロケットを有するリアギア19bのいずれかのスプロケットにチェーン23を案内する。フロントディレーラ17及びリアディレーラ18は、フロント及びリア変速ケーブル25,26を介してフロント及びリア変速操作部(変速操作装置の一例)15,16に連結されている。
フロント及びリア変速操作部15,16は、ハンドルバー4において、ブレーキレバー12,11の内側にブレーキレバー12,11と近接して配置されている。フロント変速操作部15とリア変速操作部16とは、鏡像関係にあるものであり、変速段数を除いて略同様な構成及び動作を行うため、以降の構成及び動作の説明ではリア変速操作部16について説明する。
リア変速操作部16は、図2に示すように、フロントブレーキレバー11の内側でハンドルバー4に装着可能な装着部30を有している。なお、装着部30がフロントブレーキレバー11のブラケットに一体的に固定されていてもよい。
また、リア変速操作部16は、図3に示すように、変速ケーブル26のケーブル引張り方向とケーブル解除方向とに移動可能に装着部30に装着された巻取体(ケーブル係止体の一例)32と、巻取体32を複数の変速位置に対応した複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持する位置保持・解放機構34と、ケーブル解除操作を行うための解除レバー(第1操作部材の一例)36と、ケーブル巻取操作を行うための巻取レバー(第2操作部材の一例)38とを有している。なお、図3では、装着部30の主要部を模式的に示している。
装着部30は、内部に円柱状の大小2つの収納空間31a,31bを有する有底筒状の本体部31と、本体部31を覆う蓋部材33と、本体部31に蓋部材33を締結するための取付軸35とを有している。本体部31の底部に近い小径の収納空間31bには、巻取体32がケーブル巻取方向(図3の反時計回りの矢符Cで示す方向)とケーブル解除方向(図3の時計回りの矢符Dで示す方向)に回動自在に装着されている。また、装着部30は、ハンドルバー4に固定するためのバンド部29(図2)を有している。収納空間31bの底部には、後述する位置決め部材44を回り止めするための互いに平行な1対の突起部31cが形成されている。蓋部材33は円板状の部材であり、本体部31の上面をカバーする。取付軸35は、段付きの軸部材であり本体部31を貫通して上方に延びている。この先端に取付ボルト37が螺合して本体部31が蓋部材33によりカバーされる。取付軸35は、先端の小径部35aと、中間の中間径部35bと、基端側の大径部35cと、基端に形成された鍔部35dとを有する段付き軸であり、小径部35a,中間径部35b及び鍔部35dには、回り止めのための互いに平行な面取り部35e,35f,35gが形成されている。面取り部35gは、本体部31に係合して取付軸35が本体部31に対して回転不能になっている。
巻取体32は、たとえばリング状の金属製の部材であり、収納空間31bに突起部31c上で回動自在に装着されている。巻取体32は、リア変速ケーブル26のインナーケーブル26a(図1)の先端に固定されたケーブルニップル(図示せず)を係止するインナー係止部32aと、インナーケーブル26aを巻き取るためのケーブル巻取溝32bとを外周面に有している。巻取体32は、捩じりコイルばね(第2付勢部材の一例)50によりケーブル解除方向に付勢されている。捩じりコイルばね50は、一端が巻取体32に係止され他端が後述する位置決め部材44に係止されている。巻取体32の第1面(図3下面)には、位置保持・解放機構34を構成する第1ラチェット40が形成され、第2面(図3上面)には、位置保持・解放機構34を構成する第2ラチェット42が形成されている。これらのラチェット40,42は、変速段数及びリアディレーラ18の変速位置の間隔に応じて形成されており、さらに図3にハッチングで示す周方向に間隔を隔てて3箇所に同じ形状で形成されている。巻取体32の下面には、後述する第3ワンウェイクラッチ80を構成する第5ラチェット80bが第1ラチェット40の内周側に全周にわたり形成されている。
位置保持・解放機構34は、巻取体32と一体的に移動する第1及び第2ラチェット40,42と、第1ラチェット40に係合して巻取体32を複数(たとえば9つ)の保持位置のいずれか一つの位置に保持する位置決め部材44と、位置決め部材44による位置決めを解除する解除部材46とを有している。
第1及び第2ラチェット40,42は、図4に模式的に示すように、係止方向が異なる鋸歯状のラチェット歯40a,42aを有している。図4では、各ラチェット歯40a,42aの移動方向の長さは模式的に同じ長さで描いているが、実際には、リアディレーラ18の変速位置の間隔によって異なる長さで形成されている。ラチェット歯40a,42aの数は変速段数によって決定される。なお、図4では、ケーブル巻取方向が右方向であり、ケーブル解除方向は左方向である。前述したように巻取体32は、ケーブル解除方向(図4左方向)に付勢されている。したがって位置決め用のラチェット歯40aは、捩じりコイルばね50の付勢力に抗して巻取体32を位置決めするためにラチェット歯40aの左面に位置決め部材44と係合する垂直面40bを有し、右面に傾斜面40cを有している。一方、ラチェット歯42aは、右面に垂直面42bを有し、左面に傾斜面42cを有している。
位置決め部材44は、本体部31の収納空間31bに回転不能かつ上下移動自在に装着されている。位置決め部材44は、たとえば、対向する位置に平行な面取り部44aが形成された円板状の部材である。この面取り部44aが突起部31cに係合して位置決め部材44が回転不能かつ上下移動自在に本体部31に収納される。位置決め部材44の上面には、解除部材46に接触可能なたとえば3本の棒状の接触部材52が立設されている。また、位置決め部材44は、上面に第1ラチェット40に係合する位置決め爪44bを有している。位置決め爪44bは、周方向に間隔を隔てた3箇所(1箇所は図示せず)に配置されて折り、上方に突出して形成されている。位置決め爪44bは、第1ラチェット40のラチェット歯40aを僅かに小さくしたような形状であり高さも低くなっている。位置決め部材44は、巻取体32に接近する方向に、たとえば3本のコイルばね54により付勢されている。コイルばね54は、周方向に間隔を隔てて配置され、本体部31の底部に装着されている。また、位置決め部材44には、巻取レバー38の揺動範囲を所定の範囲に規制して収納するレバー収納凹部44cを有している。
解除部材46は、円板状の部材であり、巻取体32の上方に配置されている。解除部材46は、本体部31の上側の大径の収納空間31aに上下移動自在に装着されている。また、解除部材46は、取付軸35の中間径部35bに形成された面取り部35fに係合して取付軸35に回転不能に装着されている。解除部材46は、図3下方に移動することで第1ラチェット40と位置決め部材44との係合を解除する。解除部材46は、コイルばね(第2付勢部材の一例)56により解除レバー36の後述する駆動部材62に向けて上方に向けて付勢されている。コイルばね56は、本体部31aの収納空間31aと収納空間31bとの段差部分に装着されている。解除部材46は、下面に第2ラチェット42に係合する解除爪46aを有している。解除爪46aは、周方向に間隔を隔てた3箇所(1箇所は図示せず)に配置されて折り、下方に突出して形成されている。解除爪46aは、第2ラチェット42のラチェット歯42aより僅かに低い高さである。解除部材46の上面には、図4に模式的に示すように、解除レバー36の後述する駆動部材62に形成された第1山形突起部62aに係合する第2山形突起部46bが上面の全周にわたり形成されている。第2山形突起部46bは、両側に第2傾斜面46cを有する二等辺三角形形状に形成されている。また、中心部には、接触部材52に接触可能な円板状の接触部46dが形成されている。
図3及び図10に示すように、解除レバー36は、装着部30に第1方向(図3の反時計回りの矢符Aの方向)および第2方向(図3の時計回りの矢符Bの方向)に移動自在に装着され、第1方向及び第2方向への移動に応じて位置保持・解放機構34を動作させて巻取体32をケーブル解除方向にそれぞれ移動させるものである。解除レバー36は、取付軸35回りの第1方向及び第2方向に移動自在なレバー部材(入力部材の一例)60と、レバー部材60により移動され位置保持・解除機構34を動作させる駆動部材62とを有している。
レバー部材60は、取付軸35の先端の小径部35aと中間径部35bとの段差部分に揺動自在に装着されている。レバー部材60は、その揺動範囲が本体部31に形成された第1切欠き部31dにより規制されている。レバー部材60は、本体部31の外方に突出可能な長さを有しており、先端に解除操作のための操作部60aが形成されている。また基端に取付軸35の小径部35aに装着される支持孔60bが形成されている。レバー部材60は、その両側に配置された1対のコイルばね64により中立位置に向けて付勢されており、中立位置から第1方向(図10に矢符Aで示す右方向)と第2方向(図10に矢符Bで示す左方向)の両方向に揺動する。なお、レバー部材60と取付軸35の小径部35aとの間には、レバー部材60を中立位置で位置決めする図示しない位置決め部材が配置されている。位置決め部材は、たとえば、小径部35aに径方向に沿って進退自在に装着され進出方向に付勢された位置決めピンと、支持孔60bの内周面に位置決めピンに係合して形成された位置決め穴とを有している。
レバー部材60と、駆動部材62との間には、第1及び第2ワンウェイクラッチ66,68が配置されている。第1ワンウェイクラッチ66は、レバー部材60の第1方向への移動のみを駆動部材62に伝達し、第2ワンウェイクラッチ68は、レバー部材60の第2方向への移動のみを駆動部材62に伝達する。第1及び第2ワンウェイクラッチ66,68は、レバー部材60の下面に起立姿勢と伏臥姿勢とに揺動自在に装着されたラチェット爪66a,68aと、駆動部材62の上面に係止面66c,68cが異なる方向に形成された第3及び第4ラチェット66b,68bと、ラチェット爪66a,68aを起立姿勢に向けて付勢するコイルばね66d,68dとを有している。図3に示すように、ラチェット爪66a,68aは、駆動部材62の上面に全周にわたって形成されており、ラチェット爪68aは、ラチェット爪66aの内周側に形成されている。また、第1及び第2ワンウェイクラッチ66,68は、中立位置からレバー部材60が移動すると移動方向と逆方向のワンウェイクラッチ66,68を伝達不能にするための押さえ板70を有している。たとえば、レバー部材60が第1方向Aに操作されると、第2ワンウェイクラッチ68のラチェット爪68aが押さえ板70により伏臥姿勢に押圧され、第2ワンウェイクラッチ68が動作しなくなり、レバー部材60の第1方向Aの移動のみが駆動部材62に伝達される。押さえ板70は、図3に示すように、取付軸35に回転不能に装着されている。
駆動部材62は、リング状の部材であり、その上面に第1及び第2ワンウェイクラッチ66及び68を構成する第3及び第4ラチェット66b,68bが形成されている。また、駆動部材62の下面には、解除部材46に形成された第2山形突起部46bに係合する第1山形突起部62aが形成されている。第1山形突起部62aは、図4に示すように、両側に第1傾斜面62bを有する二等辺三角形形状に形成されており、第2山形突起部46bを上下逆にしたような形状である。このような三角形の係合により、駆動部材62が第1方向と第2方向とのいずれに移動しても解除部材46が上下移動して同じ解除動作を行えるようになる。
巻取レバー38は、巻取体32をケーブル巻取方向に移動させるためのものである。巻取レバー38は、位置決め部材44と巻取体32との間で、位置決め部材44のレバー収納凹部44cに収納され、かつ取付軸35の中間径部35bと大径部35cとの段差部分に揺動自在に装着されている。巻取レバー38は、その揺動範囲が本体部31に形成された第2切欠き部31eにより規制されている。巻取レバー38は、解除レバー36のレバー部材60と異なる方向に延びており、本体部31の外方に突出可能な長さを有している。巻取レバー38の先端には巻取除操作のための操作部38aが形成されている。また基端に取付軸35の中間径部35bに装着される支持孔38bが形成されている。巻取レバー38は、その片側に配置されたコイルばね72により図3時計回りの操作開始位置に向けて付勢されており、第2切欠き部31eで規制される操作開始位置と操作終了位置との間で揺動する。そして、操作が終わると操作開始位置に戻る。
巻取体32と巻取レバー38との間には、第3ワンウェイクラッチ80が配置されている。第3ワンウェイクラッチ80は、図3及び図9に示すように、巻取レバー38の操作開始位置から操作終了位置に向かう反時計回りの揺動のみを巻取体に伝達するために設けられている。第3ワンウェイクラッチ80は、巻取レバー38の巻取体32と対向する上面に起立姿勢と伏臥姿勢とに揺動自在に装着されたラチェット爪80aと、巻取体32の下面に形成された第5ラチェット80bと、ラチェット爪80aを起立姿勢に向けて付勢するコイルばね80dとを有している。図3に示すように、第5ラチェット80bは、巻取体32の下面の第1ラチェット40の内周側に全周にわたって形成されている。また、第3ワンウェイクラッチ80は、操作開始位置で動力伝達動作を行えないようにするための押さえ板74を有している。押さえ板74は、巻取レバー38と、巻取体32の間に配され、たとえば3本の接触部材52により回転不能になっており、接触部材52に上下移動不能に装着されている。
なお、フロント変速操作部15は、リア変速操作部16と鏡像関係にある同様な構造であり、リアブレーキレバー12の内側に設けられている。
次にリア変速操作部16の変速動作について、図4から図10の模式図をもとに説明する。
ケーブル巻取解除方向の動作は、図10に示すように、解除レバー36のレバー部材60を第1方向A又は第2方向Bのいずれかに操作することにより行われる。レバー部材60を、たとえば親指で第1方向Aに操作すると、第1ワンウェイクラッチ66を介して駆動部材62も第1方向Aに移動する。また、レバー部材60を第2方向Bに操作すると、第2ワンウェイクラッチ68を介して駆動部材62も第2方向Bに移動する。
駆動部材62が図4に示す状態から第1方向Aに移動すると、第1山形突起部62aが図4右方に移動し、図5及び図6に示すように、第1傾斜面62bが第2山形突起部46bの第2傾斜面46cを押圧して解除部材46を下方に移動させる。解除部材46が下方に移動すると接触部材52を介して位置決め部材44を徐々に下方に移動させ、位置決め爪44bが第1ラチェット40から離脱するとともに、解除爪46aが第2ラチェット42に食い込んでいく。そして、両山形突起部62a,46bの頂点同士が接触するわずかに手前側で、位置決め爪44bは完全に第1ラチェット40から離脱する。図6は、位置決め爪44bが第1ラチェット40から離脱した瞬間を模式的に示したものである。これにより、捩じりコイルばね50によりケーブル解除方向Dに付勢された巻取体32は、解除爪46aの背面に第2ラチェット42の傾斜面42cが接触するまで僅かにケーブル解除方向Dに移動する。この状態を図7に示す。そして、両山形突起部62a,46bの頂点同士の接触を超えた後にライダーが解除レバー38から手を離せば、解除部材46がコイルばね56の付勢力により上昇するとともに、位置決め部材44もコイルばね54の付勢力により上昇する。位置決め爪44bが離脱したときに巻取体32が僅かにケーブル解除方向に移動しているので、図7に示すように、位置決め爪44bは、前に係止していたラチェット歯40aより一つケーブル解除方向Dのラチェット歯40aと対向する位置に配置され、そのラチェット歯40aを係止可能になる。そして、図8に示すように、2つの山形突起部62a,46bがほぼ接触する状態に戻ると、解除爪46aが第2ラチェット42から離脱し、巻取体32が一つケーブル解除方向Dに移動(回動)する。なお、駆動部材62を両山形突起部62a,46bの2つ山分移動させると2変速段分の変速操作をまとめて行える。すなわち、駆動部材62の移動量によって複数の変速段にわたる変速動作をまとめて行える。
また、レバー部材60を、たとえば、人差し指で第2方向Bに操作すると、同じように解除部材62が下降及び上昇し、上述と同じような動作でケーブル解除方向Dに巻取体32が移動する。
ここでは、解除レバー36のレバー部材60を第1方向と第2方向とのいずれに操作してもケーブル解除動作を行えるようにしたので、レバー部材60によるケーブル解除動作の操作方向をライダーの好みに合わせるができる。
ケーブル巻取方向の動作は、図9に示すように巻取レバー38を操作開始位置から操作終了位置に向けて、図9右方(図3反時計回り)に押圧操作することにより行われる。巻取レバー38を押圧すると、第3ワンウェイクラッチ80により巻取体32がケーブル巻取方向すなわち、図4の右方に移動し、第1ラチェット40が位置決め爪44bを下方に押圧して巻取方向の次の変速位置で位置決め爪44bが位置決めされる。この場合も、巻取レバー38の移動量により複数の変速段にわたる変速動作をまとめて行える。
<第1実施形態の変形例>
(a)前記第1実施形態では、ケーブル解除方向の操作を第1方向と第2方向との両方向いずれの操作によっても行えるようにしたが、ケーブル巻取方向の操作を両方向いずれの操作によって行えるようにしてもよい。この場合、図3において変速ケーブル26の巻き付け方向を逆にすればよい。すると、解除レバー36が巻取レバーとなり、巻取レバー38が解除レバーとなる。なお、ディレーラに付勢部材が装着している場合は、捩じりコイルばね50の付勢力をそれより強くする必要がある。
(b)前記第1実施形態における図3の構造は本発明の一例であり、本発明の変速操作装置の構造は図3の構造に限定されない。
<第2実施形態>
前記第1実施形態では、巻取体32が回転する平面と直交する方向に位置保持・解放機構34が移動したが、第2実施形態では、図11に示すように、リア変速操作部116において、巻取体132が回転する平面と平行な面(P1)に沿って位置保持・解放機構134が移動する。
リア変速操作部116は、図2に示す装着部30と同様な外形の装着部130を有している。またリア変速操作部116は、図11に示すように、装着部130に連結され、第1軸線X1方向に延びる支持軸131と、変速ケーブル26のケーブル引張り方向とケーブル解除方向とに移動可能に第1軸線X1回りに回動自在に装着された巻取体(ケーブル係止体の一例)132と、巻取体132を複数の変速位置に対応した複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持する位置保持・解放機構134と、ケーブル解除方向の操作を行うための解除レバー135と、ケーブル引張方向の操作を行うための図2に示す巻取レバー138と、を有している。なお、図11では、本発明に係るリア変速操作部116の主要部を図2と上下を逆にして示している。
装着部130は、図2及び図11から図13に示すように、ハンドルバー4に装着可能であり内部に空間を有する、たとえば合成樹脂製のケーシング140(図2)と、ケーシング40の空間内に設けられた取付ブラケット141(図11〜図13)とを主に有している。取付ブラケット141は、金属製の板状部材あり、そこには、支持軸131が回転不能に連結されている。また、取付ブラケット141には、位置保持・解放機構134、解除レバー135、巻取レバー138及び駆動機構139が移動可能に連結されている。これらの構成と取付ブラケット141との詳細な連結構造については、各部の説明とともに説明する。
支持軸131は、図11において、取付ブラケット141のスロット形状の開口141aを貫通する第1軸線X1方向に沿って配置されている。支持軸131の基端(図11上端)には、円形の頭部131aが形成され、中間部には、下端に互いに平行な面取り部131bが形成された回動支持部131cが形成されている。また、下部には雄ねじ部131dが形成され、頭部131aには、雌ねじ部131eが形成されている。この雌ねじ部に図示しないボルトがケーシング140を貫通してねじ込まれて支持軸131は、装着部130に固定されている。支持軸131は、面取り部131bが開口141aに係合して取付ブラケット141に回転不能に連結される。
巻取体132は、たとえば、ポリアセタールなどの合成樹脂製の部材であり、取付ブラケット141の第1面(図11上面)に配置され、ブッシュ152を介して支持軸131の回動支持部131cにケーブル巻取方向とケーブル解除方向とに移動自在(回動自在)に装着されている。巻取体132は、リア変速ケーブル26のインナーケーブル26aの先端に固定されたケーブルニップル26cを係止するインナー係止部132aと、インナーケーブル26aを巻き取るためのケーブル巻取溝132bとを外周面に有している。巻取体132は、たとえば、渦巻きばねの形態のばね部材150によりケーブル解除方向(図11時計回り)に付勢されている。ばね部材150は、一端が巻取体132に係止され他端が取付ブラケット141に係止されている。巻取体132の上面には、位置保持・解放機構134の後述する位置決め体154を連動して回動させるための、たとえば4つの係合突起132cが形成されている。4つの係合突起132cのうち一つは周方向長さが異なる。これにより、位置決め体154と巻取体132との回転位相を間違いなく合わせることができる。
位置保持・解放機構134は、取付ブラケット141の第1面側に配置されている。位置保持・解放機構134は、たとえば9つの位置決め歯162及び8つの送り歯164を有し、巻取体132と連動する位置決め体154と、位置決め歯162に係合する図12に示す第1係合位置と、位置決め歯162と係合しない図16に示す第1解放位置との間を揺動する位置決め爪156を有している。また、位置保持・解放機構134は、位置決め歯162に位置決め爪156と異なる位置で係合する図16に示す第2係合位置と、位置決め歯162と係合しない図12に示す第2解放位置との間を揺動する回動防止爪157と、送り歯164に係合及び離反する送り爪159と、を有している。
位置決め体154は、巻取体132の図11上面に接触して配置されている。位置決め体154は、巻取体132の係合突起132cに係合する係合孔154aを有しており、巻取体132と一体的に回動する。位置決め歯162及び送り歯164は、リアディレーラ18の変速位置に応じた数だけ設けられており、位置決め体154の外周面に径方向に突出して形成されている。位置決め体154は、巻取体132とともに、ばね部材150によりケーブル解除方向(図11時計回り)に付勢されている。位置決め歯162及び送り歯164は、リアディレーラ18の変速位置に応じて設定されたケーブル移動量に基づいて間隔が定められている。
位置決め爪156は、取付ブラケット141を貫通して設けられ第1軸芯X1と平行な第2軸芯X2に沿って配置された第2揺動軸165に各別に揺動自在に装着されている。第2揺動軸165は、取付ブラケット141を貫通して下方に延びている。位置決め爪156は、第1係合位置に配置されるように、たとえば、捩じりコイルばねの形態のばね部材(第2付勢部材の一例)158により図11反時計回りに付勢されている。位置決め爪156は、位置決め歯162の係止面162aに接触して、時計回りに付勢された位置決め体154のケーブル解除方向の回転を阻止するする第1爪部156aと、回動防止爪157の揺動範囲を規制するための1対の規制突起156b,156cと、駆動機構139に係合する係合突起156dとを有している。第1爪部156aは回動中心から位置決め体154に沿って延びた先端に位置決め体154に向かって突出して形成されている。1対の規制突起156b,156cは、第1爪部156aと逆側に間隔を隔てて延びている。規制突起156bは、位置決め爪156が第1係合位置にあるとき、回動防止爪157が第2解放位置に配置されるような位置に形成されている。規制突起156cは、所定範囲内の揺動により後述する駆動機構139の第2アーム部材171と位置決め爪156との係合を回動防止爪157が解除できるように設けられている。係合突起156dは、第2アーム部材171の3つの動作部171a〜171cに係合可能なように第2アーム部材171に向かって僅かに突出している。
回動防止爪157は、位置決め爪156の下方で第2揺動軸165に回転自在に装着され位置決め爪156に対して所定範囲(たとえば、5度から10度の範囲)揺動自在になっている。これを実現するために、回動防止爪157は、位置決め爪156の図11下方から上方に折れ曲がり、位置決め歯162に係合する第2爪部157aと、1対の規制突起156b,156cの間に配置されるように上方に折れ曲がった規制部157bと、第2アーム部材171の3つの動作部171a〜171cに当接可能な解除カム部157cとを有している。規制部157bは、位置決め爪156が図16に示す第1解放位置から図12に示す第1係合位置に移動するとき、規制突起156bに接触して、回動防止爪157が第2係合位置から第2解放位置に移動できるように形成されている。また、解除カム部157cは、位置決め爪156が駆動機構39により第1係合位置から第1解放位置に移動させられるとき、位置決め爪156とともに第2解放位置から第2係合位置に向けて移動するように形成されている。また、解除カム部157cは、第2係合位置にある場合に、位置決め歯162が第2爪部157aに接触して回動防止爪157が所定範囲回動するとき、位置決め爪156に対する駆動機構139の係合を解除するために設けられている。なお、解除カム部157cは、図16に示すように、規制部157bが規制突起156bに接触しているときは、規制突起156cと重なって隠れている。
回動防止爪157は、第2係合位置に移動すると、図16に示すように、位置決め爪156が接触していた位置決め歯162bより一つだけケーブル解除方向上流側の位置決め歯162cに接触し、位置決め爪156が離反した後に位置決め体154がケーブル解除方向に一気に連続して回転するのを防止する。また、回動防止爪157が第2係合位置にあるとき、位置決め爪156は、図12に示すように、係合していた位置決め歯162bを乗り越えた位置に配置される。
送り爪159は、巻取レバー138に立設された揺動軸167に揺動自在に装着されている。送り爪159は、送り爪159が送り位置に配置されるように捩じりコイルばねなどのばね部材(図示せず)により図12反時計回りに付勢されている。送り爪159は、取付ブラケット141に設けられた保持板161により、巻取レバー138が操作開始位置にあるとき、送り歯164から離反した位置に配置される。そして、巻取レバー138が操作されると、保持板161の端部から送り歯164に噛み合って位置決め体154をケーブル引張方向(図12反時計回り)に回動させる。
解除レバー135は、ケーブル解除操作を行うためのレバー部材(入力部材の一例)136と、レバー部材136の1回の操作で位置保持・解放機構34を複数変速段にわたり解除動作を行わせる駆動機構(駆動部材の一例)139と、を有している。
レバー部材136は、取付ブラケット141の第2面(図11下面)に配置されている。レバー部材136は、図11の時計回りの第1方向及び反時計回りの第2方向のいずれの方向の操作に応じても駆動機構139を介して位置保持・解除機構134を解除操作することができる。
レバー部材136は、図13に示す中立位置から取付ブラケット141の第2面側に突出した第2揺動軸165を中心に第2方向(図13時計回り)に揺動する。また、第2揺動軸165と離反して配置され、駆動機構139の第1アーム部材170が揺動自在に支持される第1揺動軸166を中心に第1方向(図13反時計回り)に揺動する。第1揺動軸166は、第1軸芯X1と平行な第3軸芯X3に沿って配置されている。また、レバー部材136は、駆動機構139を介して支持軸131側に付勢されている。レバー部材136は、後述する第1及び第2スロット136c,136dの一端部(図13下端部)に第1及び第2揺動軸166,165が配置されるように付勢されている。この実施形態では、レバー部材136は、支持軸131に向けて付勢されている。
レバー部材136は、操作用のつまみ部136aと、つまみ部136aと連結されたレバー部136bとを有している。つまみ部136aは、たとえば合成樹脂やダイカスト金属製であり、第1及び第2方向の操作を容易行えるようにするために、両側に第1及び第2方向の操作のための第1及び第2操作面136f,136gを有している。レバー部136bは、たとえばステンレス合金や鋼鉄などの金属製の部材であり、途中で支持軸131の周囲に配置されるように僅かに湾曲している。
レバー部136bの基端部とそれより先端側とには、円弧状をなし両端が半円の第1及び第2スロット136c,136dが形成されている。第1スロット136cは、第2スロット136dの一端部(図13下端部)の半円を中心とする円弧で形成され、第2スロット136dは、第1スロット136cの一端部(図13下端部)の半円を中心とする円弧で形成されている。第1及び第2スロット136c,136dの間において、レバー部136bの一方(図13下側)の縁部には、駆動機構139を動作させる作用部136eが形成されている。作用部136eは、レバー部材136を支持軸131に向けて付勢する駆動機構139の第1アーム部材170に常時接触している。第1スロット136cは、第1揺動軸166に係合するものであり、第2スロット136dは、第2揺動軸165に係合するものである。したがって、両スロット136c,136dの幅は、両揺動軸166,165の直径よりやや大きい幅である。両揺動軸165,166は、取付ブラケット141に形成された貫通孔141c,141dを貫通して下方に延びており、その下端は、取付部ブラケット141の第1面と間隔を隔てて配置された支持板169により固定されている。
支持軸131に向けて付勢されたレバー部材136は、図13に示すように、両揺動軸166,165にスロット136c,136dの一端部(図13下端部)が接触した中立位置から図14に示す第1方向と、図15に示す第2方向のいずれにも揺動する。このとき、前述したように第1方向の移動するときには第1揺動軸166が揺動中心になり、第2方向に移動するときには第2揺動軸165が揺動中心になる。この両方の移動のいずれの場合にも、作用部136eは同じ動作を行い、駆動機構139に対して同じ動作を行わせる。このため、レバー部材136は中立位置から第1及び第2の両方向の操作によって同じ多段解除動作を行える。
巻取レバー138は、図11には図示していないが、位置決め体154の図11上方に配置されており、操作開始位置から操作終了方向に向けて支持軸131に揺動自在に装着されている。巻取レバー138の途中に前述したように送り爪159が揺動自在に配置されている。巻取レバー138は図示しないばね部材により操作開始位置側に付勢されている。
駆動機構139は、図11及び図12に示すように、支持軸131から離反した位置で取付ブラケット141の第1面に移動自在に連結されている。具体的には、駆動部材は、すなわち駆動機構139は、第1揺動軸166に揺動自在に装着された第1アーム部材170と、第1アーム部材170に揺動自在に装着された第2アーム部材171とを有している。第1アーム部材170は、第2アーム部材171に向かう途中で分岐する係止部170aと、第2アーム部材171を揺動自在に連結する連結部170bと、第1及び第2アーム部材170,171の揺動時のがたつきを抑えるための支持部170cとを有している。係止部170aは、途中で分岐して取付ブラケット141に形成された開口141bを通過して第2面側に延びている。この先端部にレバー部材136の作用部136eが接触している。第1アーム部材170は、レバー部材136の操作により移動する作用部136eに連動して揺動する。第1アーム部材170は、第2アーム部材171に係止されたばね部材174により図12反時計回りに付勢されている。この付勢力は作用部136eを介してレバー部材136に伝達され、レバー部材136が支持軸131に向けて付勢される。連結部170bには、第3揺動軸168が立設されている。支持部170cは、第2アーム部材171が揺動する範囲を重なるように延びており、第2アーム部材171に接触して第2アーム部材171ががたつかないようにしている。また、支持部170cの下面には、取付ブラケット141の第1面に接触する接触突起170dが形成されている。これにより、第1アーム部材170も揺動時のがたつきが小さくなる。
第2アーム部材171は、先端に複数(たとえば3つ)の動作部171a〜171cを有している。この3つの動作部171a〜171cにより、駆動機構139はレバー部材136の第1方向又は第2方向の1回の操作で最大3回の多段解除動作、すなわち、3変速段にわたる連続した変速処理が可能である。たとえば、ケーブル解除方向のインナーケーブル26aの移動によりリアディレーラ18が下り変速(シフトアップ)を行い現在の変速段が9段の場合、6段まで一気に変速操作できる。
各動作部171a〜171cは、図18に示すように、位置決め爪156の係合突起156dに係合する係合部172と、回動防止爪157の所定範囲の揺動により、解除カム部157cが接触して係合部172での位置決め爪156との係合を解除する係合解除部173とをそれぞれ有している。係合解除部173は、係合部172と軸方向に隣接して設けられている。第2アーム部材171は、たとえばコイルばねの形態のばね部材(第3付勢部材の一例)174により位置決め爪156に接近する方向に付勢されている。このばね部材174により前述したように第1アーム部材170も位置決め体154に接近する方向に付勢され、さらにはレバー部材136が支持軸131に接近する方向に付勢されている。ばね部材174は一端が第2アーム部材171の動作部171aの近くで取付ブラケット141に向けて突出した係止ピン171dに係止され、他端が取付ブラケット141に係止されている。したがって、ばね部材174は3つの部材171,170,136をまとめて付勢している。
なお、フロント変速操作部は、第1実施形態と同様に変速段数を除いてリア変速操作部116と鏡像関係にある同様な構造であり、リアブレーキレバー12の内側に設けられている。
次にリア変速操作部116の変速動作について説明する。
ケーブル解除方向の動作は以下の通りである。
レバー部材136が図13に示す中立位置から第1方向に操作されると、図14に示すように、レバー部材136は、第1揺動軸166を中心に揺動する。レバー部材136が第1揺動軸166回りに揺動すると、その揺動により作用部136eがばね部材174の付勢力に抗して支持軸131から離反する方向に移動し、作用部136eに接触する第1アーム部材170が位置決め体154から離反する方向に揺動する。
また、レバー部材136が図13に示す中立位置から第2方向に操作されると、図17に示すように、レバー部材136は、第2揺動軸165を中心に揺動する。レバー部材136が第2揺動軸165回りに揺動すると、その揺動により作用部136eが第1方向の操作と同様にばね部材174の付勢力に抗して支持軸131から離反する方向に移動し、作用部136eに接触する第1アーム部材170が位置決め体154から離反する方向に揺動する。
第1アーム部材170が位置決め体154から離反する方向に揺動すると、第2アーム部材171の動作部171aの係合部172が位置決め爪156の係合突起156dに係合して、位置決め爪156を、図12に示す第1係合位置から図16に示す第1解放位置に第2揺動軸165の時計回りに揺動させる。このとき、動作部171aは、回動防止爪157の解除カム部157cにも接触して回動防止爪157を図12に示す第2解放位置から図16に示す第2係合位置に揺動させる。この結果、巻取体132を介してばね部材150により図16時計回りのケーブル解除方向に付勢された位置決め体154がケーブル解除方向に回転し、位置決め爪156に位置決めされた位置決め歯162bよりひとつ回転方向下流側の位置決め歯162cが回動防止爪157の第2爪部157aに接触する。すると、回動防止爪157は所定範囲で位置決め爪156に対して揺動自在であるので、位置決め歯162cにより押圧された回動防止爪157は、反時計回りに揺動する。すると、図17に示すように、回動防止爪157の解除カム部157cが動作部171aの係合解除部173を押圧し、第2アーム部材171において係合部172での位置決め爪156との係合が解除される。これにより、ばね部材158により付勢された位置決め爪156が第1解放位置から第1係合位置に移動し、1段ケーブル解除側の位置決め歯162dに係合し1変速段の解除動作が終了する。この状態を図18に示す。図18では、位置決め体154が図12に比べて1変速段分ケーブル解除方向に回転している。
この状態で、レバー部材136をさらに揺動させると、図19及び図20に示すように、前述した動作と同様に動作部171bが位置決め爪156を第1解放位置に揺動させ位置決め体154がケーブル解除方向に回転し、さらに位置決め歯162bが回動防止爪157を押圧して回動防止爪157を所定範囲揺動させ、動作部171bと位置決め爪156との係合を解除する。この結果、図21に示すように、位置決め歯162eに位置決め爪156が接触するまでさらに1変速段ケーブル解除方向に位置決め体154が回転する。
さらにレバー部材136を操作すると、同様な動作でさらに一変速段ケーブル解除方向に位置決め体154が回転する。この解除操作は、動作部171cの係合解除部173が係合解除されるまで繰り返すことができる。
レバー部材136から手を離して解除操作を終了すると、ばね部材174により付勢された第2アーム部材171が図12に示す位置まで戻る。このとき、位置決め爪156の規制突起156cの外周部に接触しながら図12の位置に戻るが、第2アーム部材171は位置決め爪156に対して何ら作用しない。また、回動防止爪157の解除カム部157cは、この状態では規制突起156cに隠れるように形成されているので、回動防止爪157にも何ら作用しない。このため、ケーブル解除動作が行われることはない。
ケーブル巻取方向の動作は以下の通りである。
巻取レバー138を操作開始位置から操作終了位置の方向に操作すると、送り爪159が送り歯164を押圧して位置決め体154がケーブル巻取方向(図12反時計回りの方向)に回転する。すると、位置決め爪156に位置決め歯162が接触して位置決め爪156を第1解放位置側に押圧する。しかし、押圧した位置決め歯162が位置決め爪156を通過すると、位置決め歯156は、第1係合位置に戻る。巻取レバー138の操作終了位置まで操作すると、たとえば4段の多段巻取動作を行える。
ここでは、支持軸131から離反した位置にある駆動機構(駆動部材)139の第2アーム部材171に並べて配置された複数の動作部171a〜171cを位置決め爪156に係合することにより、位置決め爪156を第1解放位置に揺動させ、回動防止爪157の所定範囲の移動により、第2アーム部材171と位置決め爪156との係合を解除して位置決め爪156を第1係合位置に揺動させるようにしたので、位置決め体154や巻取体132が配置される支持軸131に多段解除のための構造が配置されない。このため、支持軸131の軸方向長さの増加を抑えることができ、リア変速操作部116の厚みを厚くすることなく多段解除できるようになる。
<第2実施形態の変形例>
前記第2実施形態では、ばね部材174によりレバー部材136,第1アーム部材170及び第2アーム部材171を付勢したが、それぞれの部材をそれぞれのばね部材により付勢するようにしてもよい。
<第3実施形態>
前記第2実施形態では、第1平面(P)と平行な平面で2つの揺動軸165,166により揺動する入力部材を例示したが、ジョイスティック形状の入力部材でもよい。
装着部230は、図22から図26に示すように、ハンドルバー4に締め付けボルトにより装着可能な、たとえば金属板製のブラケット240と、ブラケット240の一方に取り付けられる第1カバー242と、ブラケット240の他方に取り付けられる第2カバー244とを有している。ブラケット240は、巻取体232が配置される平面240aと、回動軸246が回転不能に装着される開口240bとを有している。回動軸246は、ブラケット240の開口240bを貫通して上方に延びている。回動軸246の先端は、固定ボルト241により固定され、第2操作部材238を固定している。また、ブラケット240には、リア変速ケーブル26のアウターケーシング26b(図23)を係止するためのアウター係止部227がねじ込まれる雌ねじ部240cが形成されている。
巻取体232は、ブラケット240の平面240aと平行な第1平面(P)に沿って移動可能である。具体的には、巻取体232は、ブッシュ252を介して回動軸246にケーブル引張方向とケーブ解除方向とに移動自在(回動自在)に装着されている。巻取体232は、リア変速ケーブル26のインナーケーブル26a(図1)の先端に固定されたケーブルニップル26cを係止するインナー係止部232aと、インナーケーブル26aを巻き取るためのケーブル巻取溝232bとを外周面に有している。巻取体232は、捩じりコイルばね等のばね部材250によりケーブル解除方向(図24反時計回り)に付勢されている。ばね部材250は、一端が巻取体232に係止され他端が後述するブラケット240に係止されている。巻取体232の上面には、位置保持・解放機構234の後述する位置決め体254を連動して回動させるための係合突起232cが形成されている。
位置保持・解放機構234は、たとえば8つの位置決め歯262及び送り歯264を有し、巻取体232と連動する位置決め体254と、位置決め歯262に係合する図25Aに示す係合位置と、位置決め歯262と係合しない図25Bに示す解放位置との間を第1平面(P)に平行な面に沿って移動する位置決め爪256を有している。また、位置保持・解放機構234は、位置決め歯262に位置決め爪256と異なる位置で係合する図25Bに示す接触位置と、位置決め歯262と係合しない図25Aに示す離反位置との間を第1平面(P)に平行な面に沿って移動する回動防止爪257と、送り歯264に係合する図24に二点鎖線に示す送り位置と、図24に実線で示す離反する解除位置とに移動する送り爪259と、回動軸246に回転不能に装着された保持板261とを有している。
位置決め体254は、巻取体32の係合突起232cに係合する係合孔254aを有しており、巻取体232と一体的に動く。位置決め歯262及び送り歯264は、リアディレーラ18の変速位置に応じた数だけ設けられており、位置決め体254の外周面に径方向に突出して形成されている。位置決め体254は、巻取体232とともに、ばね部材250によりケーブル解除方向(図24反時計回り)に付勢されている。位置決め歯262及び送り歯264は、リアディレーラ18の変速位置に応じて設定されたケーブル移動量に基づいて間隔が定められている。
位置決め爪256及び回動防止爪257は、ブラケット240に立設された揺動軸265に揺動自在に装着された揺動体255に一体形成されている。揺動体255は、位置決め爪256が係合位置に配置されるように、捩じりコイルばね等のばね部材258により図24時計回りに付勢されている。位置決め爪256は、位置決め歯262の係止面262aに接触して、反時計回りに付勢された位置決め体256のケーブル解除方向の回転を阻止する。回動防止爪257は、接触位置に移動すると、図25Bに示すように、位置決め爪256が接触していた位置決め歯262bより一つだけケーブル解除方向下流側の位置決め歯262cに接触し、位置決め爪256が離反した後に位置決め体254がケーブル解除方向に一気に連続して回転するのを防止する。また、回動防止爪257が接触位置にあるとき、位置決め爪256は、図25Bに示すように、係合していた位置決め歯262bを乗り越えた位置に配置される。
送り爪259は、第2操作部材238に立設された揺動軸266に揺動自在に装着されている。送り爪259は、送り爪259が送り位置に配置されるように捩じりコイルばねなどのばね部材267により図24時計回りに付勢されている。
保持板261は、回動軸246に回転不能に装着され揺動軸265の上端にスナップリング263により固定されている。保持板261には、第2操作部材238が後述する操作開始位置にあるとき、送り爪259を解除位置側に配置するための当接部261aが送り爪259に向けて突出して形成されている。したがって、送り爪259は、第2操作部材238が操作開始位置にあるとき、常に解除位置に配置される。そして、第2操作部材238が操作開始位置から操作終了位置に向けて操作され当接部261aを送り爪259の先端が超えると、ばね部材267に付勢されて送り位置に向けて揺動する。
図23に示すように、第1操作部材236は、図22に二点鎖線で示す第1及び第2方向を含むいずれの方向にも移動(揺動)自在な入力部材268と、入力部材268により移動され位置決め爪256を係合位置から解放位置に移動させる駆動部材270とを有している。入力部材268は、図25に示すように、ジョイスティック形状の部材であり、つまみ部268a、つまみ部268aの基部に形成された球体部268bとを有している。球体部268bの外周面は、球状に形成された曲面で構成されている。球体部268bは、ブラケット240に固定されたケース部材269に周囲を覆われている。ケース部材269の内側には、球体部268bを傾動自在に案内する球状の案内面269aが形成されている。また、入力部材268は、揺動体255を付勢するばね部材258により図25Aに示す中立位置に付勢され、中立位置から第1方向及び第2方向を含む、球体部268bの中心の中心として全ての方向に揺動可能である。
駆動部材270は、図25に示すように、入力部材268の球体部268bの外周部に自在継手272aにより連結された第1リンク部材(連結部材の一例)270aと、第1リンク部材270aに回動自在に連結された第2リンク部材(連結部材の一例)270bとを有している。第2リンク部材270bは、揺動体255に自在継手272bを介して連結されている。
このような構成の第1操作部材236では、入力部材268のつまみ部268aを手で一方向に傾けると、球体部268bが、案内面269aの基部を中心にして揺動する。球体部268bが揺動すると、その中心に連結された駆動部材270が引っ張られ、揺動体255が図24反時計回りに揺動し、位置決め爪256を係合位置から解放位置に移動させる。また、操作を止めて手を離すと、入力部材268はばね部材271により中立位置に戻る。このとき、揺動体55は、ばね部材58により位置決め爪256が係合位置に配置されるように付勢されているので、揺動体255は、時計回りに揺動して、再度位置決め爪256が係合位置に配置される。
第2操作部材238は、図22及び図23に示すように、図22に実線で示す操作開始位置と一点鎖線で示す操作終了位置とに揺動自在に回動軸246に装着されている。第2操作部材238は、渦巻きばねなどのばね部材275により、操作開始位置側に付勢されている。第2操作部材238の一端側には、つまみ部238aが設けられている。第2操作部材238の揺動中心を挟んで他端側には、送り爪259を支持する揺動軸266が立設されている。
なお、フロント変速操作部215は、第1実施形態と同様にリア変速操作部216と鏡像関係にある同様な構造であり、リアブレーキレバー212の内側に設けられている。
次にリア変速操作部216の変速動作について説明する。
ケーブル解除方向の動作は以下の通りである。
図25Aから図25Cに示すように、第1操作部材236の入力部材268のつまみ部268aが操作されると、球体部268bが、案内面269aの中心を中心にして回動する。球体部268bが回動すると、その中心に連結された駆動部材270が引っ張られ、図25Aに示す位置決め爪256が係合位置ある状態から揺動体255が図25A反時計回りに揺動し、位置決め爪256が係合位置から図25Bに示す解放位置に移動して位置決め体254から離れる。この結果、位置決め体254がばね部材250によりケーブル解放方向に付勢されているため、位置決め体254がケーブル解放方向に回動する。しかし、位置決め爪が解放位置に移動すると、揺動体255に位置決め爪256と一体形成された回動防止爪257が接触位置に移動する。このため、位置決め体254は、位置決め爪256が係合していた位置決め歯262bを位置決め爪256が乗り越えた位置で止まる。この状態で、操作を止めてつまみ部268aから手を離すと、ばね部材258により入力体268は、中立位置に戻る。このとき、揺動体255は、ばね部材258により位置決め爪256が係合位置に配置されるように付勢されているので、揺動体255は、図25Cに示すように、時計回りに揺動して、再度位置決め爪256が係合位置に配置される。この結果、位置決め体254は位置決め歯262の一歯分ケーブル解放方向に回動して止まり、巻取体232も一変速位置分ケーブル解放方向に回動する。
ここでは、第1操作部材236の第1方向及び第2方向のいずれの方向の移動によっても巻取体232をケーブル解除方向に移動させることができるので、第1操作部材236の操作方向をライダーの好みに合わせることができるようになる。また、巻取体232と位置決め爪256とが平行に配置されるので、変速操作部216をコンパクトに配置できる。
ケーブル巻取方向の動作は以下の通りである。
第2操作部材238を操作開始位置から操作終了位置の方向に操作すると、当接部261aを先端が通過したときに、図26Aに示すように、送り爪259がばね部材267により付勢されて送り位置に移動して送り歯264に係合する。この結果、第2操作部材238の揺動により位置決め体254がケーブル巻取方向(図26時計回り)に回動する。位置決め体254が回動するまでは、位置決め爪256は係合位置にあるが、第2操作部材238の揺動に応じて、図26Bに示すように、位置決めされた位置決め歯262bの隣の位置決め歯262cに押圧されて解放位置側に移動する。このとき、駆動部材270の第1及び第2リンク部材270a,270bは、連結部分で折れ曲がってたるむので、入力部材268が動くことはない。そして、第2操作部材238を操作終了位置の方向にさらに揺動させると、位置決め歯262cが位置決め爪256を乗り越え、図26Cに示すように位置決め爪256が位置決め歯262cとの係合位置に移動する。この結果、位置決め体254は位置決め歯262の一歯分ケーブル巻取方向に回動して止まり、巻取体232も一変速位置分ケーブル巻取方向に回動する。図26Cに示す状態から、さらに第2操作部材238を操作終了位置に向けて揺動させると、図26A〜図26Cに示した動作と同様な動作を繰り返し、さらに一歯分ケーブル巻取方向に巻取体を回動することができる。
<第3実施形態の変形例>
入力部材と駆動部材とが別体である前記第3実施形態では、駆動部材270を2つのリンク部材27a,270bで構成したが、リンク部材に代えてワイヤーやロープなどの緊張かつ弛緩可能な部材を用いてもよい。
<全体の変形例>
(c)前記3つの実施形態では、フロントディレーラとリアディレーラとを有する外装変速装置の変速操作装置について例示したが、内装変速ハブを有する内装変速装置の変速操作装置にも本発明を適用できる。
(d)前記3つの実施形態では、リア変速操作部16の装着部がリアブレーキレバー12と別体であったが、装着部がブレーキレバーのブラケットに一体的に固定されていてもよい。
本発明の一実施形態が装着された自転車の側面図。 本発明の一実施形態によるリア変速操作部の斜視図。 本発明に係る第1実施形態の模式的分解斜視図。 そのケーブル解除動作を示す模式図。 ケーブル解除動作を示す模式図。 ケーブル解除動作を示す模式図。 ケーブル解除動作を示す模式図。 ケーブル解除動作を示す模式図。 巻取レバーの動作を示す模式図。 解除レバーの動作を示す模式図。 本発明に係る変速操作部の第2実施形態の分解斜視図。 その位置決め爪が第1係合位置にあるときのリア変速操作部の平面図。 解除レバーが中立位置にあるときのリア変速操作部の背面図。 解除レバーが第1方向に移動したときのリア変速操作部の背面図。 解除レバーが第2方向に移動したときのリア変速操作部の背面図。 ケーブル解除動作を示す平面部分図。 ケーブル解除動作を示す平面部分図。 ケーブル解除動作を示す平面部分図。 ケーブル解除動作を示す平面部分図。 ケーブル解除動作を示す平面部分図。 ケーブル解除動作を示す平面部分図。 本発明に係る第3実施形態による変速操作部の底面図。 その分解斜視図。 位置決め体と位置決め爪と送り爪とを示す平面拡大図。 ケーブル解除動作を示す模式図。 ケーブル解除動作を示す模式図。 ケーブル解除動作を示す模式図。 ケーブル巻取動作を示す模式図。 ケーブル巻取動作を示す模式図。 ケーブル巻取動作を示す模式図。
符号の説明
15,16 フロント及びリア変速操作部
30,130,230 装着部
32,132,232 巻取体(ケーブル係止部の一例)
34、134,234 位置保持・解放機構
36,135,236 解除レバー(第1操作部材の一例)
38,138,238 巻取レバー(第2操作部材の一例)
40 第1ラチェット
44 位置決め部材
46 解除部材
46b 第2山形突起部
46c 傾斜面
50 捩じりコイルばね(第2付勢部材の一例)
56 コイルばね(第1付勢部材の一例)
60 レバー部材(入力部材の一例)
62 駆動部材
62a 第1山形突起部
62b 傾斜面
66,68 第1及び第2ワンウェイクラッチ
131 支持軸
136 レバー部材(入力部材の一例)
136c,136d 第1及び第2スロット
139 駆動機構(駆動部材の一例)
154,54 位置決め体
156,256 位置決め爪
157,257 回動防止爪
157c 解除カム部
162,162b,162c,162d,162e,262 位置決め歯
166,165 第1及び第2揺動軸
174 ばね部材(第3付勢部材の一例)
268 入力部材
270 駆動部材

Claims (21)

  1. 自転車用変速操作装置であって、
    自転車に装着可能な装着部と、
    ケーブル引張り方向とケーブル解除方向とに移動可能に前記装着部に装着されたケーブル係止体と、
    前記ケーブル係止体を複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持する位置保持・解放機構と、
    前記装着部に第1方向および第2方向に移動自在に装着され、前記第1方向及び前記第2方向への移動に応じて前記位置保持・解放機構を動作させて前記ケーブル係止体を前記ケーブル解除方向にそれぞれ移動させる第1操作部材と、
    を備えた自転車用変速操作装置。
  2. 前記位置保持・解放機構は、前記第1操作部材の前記第1方向および前記第2方向の少なくともいずれかの一方の移動に応じて前記ケーブル係止体の前記保持位置を複数位置変更可能である、請求項1に記載の自転車用変速操作装置。
  3. 前記第1操作部材は、中立位置を有し、前記中立位置から前記第1方向および前記第2方向に移動する、請求項1又は2に記載の自転車用変速操作装置。
  4. 前記第1操作部材は、
    前記第1及び第2方向に移動自在な入力部材と、
    前記入力部材により移動され前記位置保持・解放機構を動作させる駆動部材と、
    を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の自転車用変速操作装置。
  5. 前記第1操作部材は、前記入力部材と前記駆動部材の間に配置された第1ワンウェイクラッチと第2ワンウェイクラッチをさらに有する、請求項4に記載の自転車用変速操作装置。
  6. 前記第1ワンウェイクラッチは、前記入力部材の前記第1方向への移動のみを前記駆動部材に伝達し、前記第2ワンウェイクラッチは、前記入力部材の前記第2方向への移動のみを前記駆動部材に伝達する、請求項5に記載の自転車用変速操作装置。
  7. 前記位置保持・解放機構は、
    前記ケーブル係止体と一体的に移動する第1ラチェットと、
    前記第1ラチェットと係合し、前記ケーブル係止体を前記複数の保持位置のいずれか一つの位置に保持する位置決め部材と、
    を有する、請求項4から6のいずれか1項に記載の自転車用変速操作装置。
  8. 前記位置保持・解放機構は、
    前記第1操作部材の前記第1方向及び前記第2方向への移動に応じて、第3方向に移動することで前記第1ラチェットと前記位置決め部材との係合を解除する解除部材をさらに有する、請求項7に記載の自転車用変速操作装置。
  9. 前記駆動部材は、両側に第1斜面を有する複数の第1山形突起部を有し、
    前記解除部材は、前記駆動部材と前記ケーブル係止体との間で前記駆動部材に接離する前記第3方向に移動自在に前記装着部に設けられ、前記第1山形突起の前記第1斜面に係合する第2斜面を有する第2山形突起部を有し、
    前記解除部材を前記駆動部材に向けて付勢する第1付勢部材をさらに備える、請求項8に記載の自転車用変速操作装置。
  10. 前記ケーブル係止体を前記ケーブル解除方向に付勢する第2付勢部材をさらに備える、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の自転車用変速操作装置。
  11. 前記装着部に移動自在に装着され、前記ケーブル係止体を前記ケーブル引張り方向に移動させる第2操作部材をさらに備える、請求項1から10のいずれか1項に記載の自転車用変速操作装置。
  12. 前記装着部は、第1揺動軸と前記第1揺動軸から離反した第2揺動軸とを有し、
    前記入力部材は、前記第1方向への移動の際には、前記第1揺動軸回りに揺動し、前記第2方向への移動の際には、前記第2揺動軸回りに揺動する、請求項4に記載の自転車用変速操作装置。
  13. 前記入力部材は、
    前記第1揺動軸に係合する円弧状の第1スロットと、
    前記第2揺動軸に係合する円弧状の第2スロットと、を有し、
    前記両スロットの一端部に前記第1及び第2揺動軸が配置されるように前記入力部材を付勢する第3付勢部材をさらに備える、請求項12に記載の自転車用変速操作装置。
  14. 前記装着部に装着され、前記第1及び第2揺動軸と平行に配置された支持軸をさらに備え、
    前記ケーブル係止体は、前記支持軸回りに回動する、請求項12又は13に記載の自転車用変速操作装置。
  15. 前記位置保持・解放機構は、
    前記ケーブル係止体と一体回転可能であり複数の位置決め歯を有する位置決め体、前記位置決め歯に係合する第1係合位置と前記位置決め歯と係合しない第1解放位置との間を揺動する位置決め爪、及び前記位置決め爪に対して所定範囲で移動自在であり、前記位置決め爪が前記第1係合位置にあるとき前記位置決め歯から離反する第2解放位置に配置され、前記位置決め爪が前記第1解放位置にあるとき前記位置決め歯に係合する第2係合位置に配置される回動防止爪を有し、前記ケーブル係止体を複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持する、請求項14に記載の自転車用変速操作装置。
  16. 前記複数の動作部は、前記位置決め爪に係合する係合部と、前記回動防止爪の前記所定範囲内の移動により前記係合部での前記位置決め爪との係合を解除する係合解除部とをそれぞれ有する、請求項15に記載の自転車用変速操作装置。
  17. 前記回動防止爪は前記第2係合位置にあるとき、前記位置決め歯により前記所定範囲内で前記位置決め爪に対して回動させられる、請求項15又は16に記載の自転車用変速操作装置。
  18. 前記ケーブル係止体は、第1平面に沿って移動可能に前記装着部に装着され、
    前記位置保持・解放機構は、複数の位置決め歯を有する位置決め体、及び前記位置決め歯に係合する係合位置と前記位置決め歯と係合しない解放位置との間を前記第1平面に平行な面に沿って移動する位置決め爪を有し、前記ケーブル係止体を複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持し、
    前記入力部材は、前記装着部に第1方向および第2方向に移動自在に装着され、前記第1方向及び前記第2方向への移動に応じて前記位置保持・解放機構の前記位置決め爪を動作させて前記ケーブル係止体を前記ケーブル解除方向にそれぞれ移動させる、請求項4に記載の自転車用変速置操作装置。
  19. 前記入力部材は、前記中立位置から前記第1及び第2方向を含む複数の方向に傾倒自在であり、
    前記駆動部材は、
    前記入力部材と前記位置決め爪とを連結して前記入力部材の傾倒に応じて前記位置決め爪を前記解放位置に移動させる連結部材を有する、請求項18に記載の自転車用変速操作装置。
  20. 自転車用変速操作装置であって、
    異なる2方向に移動可能なケーブル係止体と、
    前記ケーブル係止体を複数の保持位置のいずれかひとつに選択的に保持する位置保持・解放機構と、
    第1方向および第2方向に移動自在であり、前記第1方向および前記第2方向への移動に応じて前記位置保持・解放機構を動作させて前記ケーブル係止体を前記異なる2方向のうちいずれかの方向にのみ移動させる第1操作部材と、
    を備えた自転車用変速操作装置。
  21. 前記第1操作部材は、前記第1及び第2方向の操作のための第1及び第2操作面を有している、請求項1から20のいずれか1項に記載の自転車用変速操作装置。
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