JP2006527742A - ハロアルキルジアルキルクロルシランの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
・対して、DE−A−10053037号:4.5×10-6モルの[Ir(COD)Cl]2当たり9.2×10-4モルの遊離COD:即ち、204の比率。)
が開示されている。
Hal-------(R2R3)Si---(CH2)s---Hal
のハロアルキルジアルキルハロシランを、
反応媒体であって、
・式(II):
Hal---(R2R3)Si−H
のシランと、
・式(III):
CH=CH−(CH2)s-2Hal
のハロゲン化アルケニルと
を含むものを酸化状態I又はIIIのイリジウムをベースとするヒドロシリル化触媒の触媒として有効な量の存在下でヒドロシリル化反応させること
(ここで、上記式(I)、(II)、(III)において、
記号Halは、塩素、臭素及び沃素原子から選択されるハロゲン原子を表し、
記号R2及びR3は同一又は異なるものであり、そしてそれぞれ、1〜6個の炭素原子を有する線状又は分岐アルキル基及びフェニル基から選択される1価の炭化水素基を表し、
sは2〜10の整数を表す。)
によって製造するための方法において、
該方法が、遊離の又は担持された状態の少なくとも1種の助剤であって、
・(i)ケトン、
・(ii)エーテル、
・(iii)キノン、
・(iv)無水物、
・(v)芳香族の性質を有し及び/又は少なくとも1個のC=C二重結合及び/又は少なくとも1個のC≡C三重結合を含む不飽和炭化水素化合物(UHC)(ここで、これらの不飽和結合は共役又は非共役であることができ、該UHCは、線状又は環状(単環式又は多環式)であり、4〜30個の炭素原子を有し、1〜8個のエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を有し、そして随意として1個以上のヘテロ原子を含むものとする。)、及び
・(vi)それらの混合物
よりなる化合物の群から選択されるものを該反応媒体に添加するが、ただし、該助剤が上に定義されるような1種以上のUHCを含むときには、この(これらの)UHCをUHC以外の少なくとも1種の他の助剤と混合させることを特徴とする、上記方法に関する本発明によって達成される。
(vi.1)化合物(i)及び/又は(ii)及び/又は(iii)及び/又は(iv)及び/又は(v)の任意の混合物、
(vi.2)化合物(i)〜(v)のケトン、エーテル、無水物、キノン、C=C及びC≡C官能基特性よりなる群から選択される少なくとも2個の異なる化学官能基を含む分子を有する任意の化合物、
(vi.3)化合物(vi.2)の任意の混合物、及び
(vi.4)少なくとも1種の化合物(i)〜(v)及び少なくとも1種の化合物(vi.2)をベースとする任意の混合物
を意味するものとする。
[Ir(R4)x(R5)]y (IV)
(式中、
記号R4は、単座配位子L(この場合にはx=2である)又は二座配位子(L)2(この場合にはx=1である)のいずれかを表し、
記号R5は、上に定義されるようなHal(この場合にはy=2である)又はLX型の配位子(この場合にはy=1である)のいずれかを表す。)
に相当する。
R4が少なくとも1個のC=C二重結合及び/又は少なくとも1個のC≡C三重結合を含む配位子であり、ここで、これらの不飽和結合は共役又は非共役であることが可能であり、該配位子は線状又は環状(単環式又は多環式)であり、4〜30個の炭素原子を有し、1〜8個のエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を有し、そして随意として1個以上のヘテロ原子を含むものとし、
R5がHalの他に、特に、アセチルアセトン、β−ケトエステル、マロン酸エステル又はアリル化合物から誘導される配位子のような配位子LXをも表すことができる
ものである。
・酸化状態I又はIIIのイリジウムをベースとする有機金属触媒と、
・該金属に対して20モル%の最小量でそれぞれ導入される1種以上の助剤と
から構成される。
ジ−μ−クロロビス(η−1,5−ヘキサジエン)ジイリジウム、
ジ−μ−ブロモビス(η−1,5−ヘキサジエン)ジイリジウム、
ジ−μ−ヨードビス(η−1,5−ヘキサジエン)ジイリジウム、
ジ−μ−クロロビス(η−1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム、
ジ−μ−ブロモビス(η−1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム、
ジ−μ−ヨードビス(η−1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム、
ジ−μ−クロロビス(η−2,5−ノルボルナジエン)ジイリジウム、
ジ−μ−ブロモビス(η−2,5−ノルボルナジエン)ジイリジウム、
ジ−μ−ヨードビス(η−2,5−ノルボルナジエン)ジイリジウム
が挙げられる。
Hal-------(R2R3)Si---(CH2)s---Hal
のハロアルキルジアルキルハロシランを、
反応媒体であって、
・式(II):
Hal---(R2R3)Si−H
のシランと、
・式(III):
CH=CH−(CH2)s-2Hal
のハロゲン化アルケニルと
(ここで、上記式(I)、(II)、(III)において、
記号Halは、塩素、臭素及び沃素原子から選択されるハロゲン原子を表し、
記号R2及びR3は同一又は異なるものであり、そしてそれぞれ、1〜6個の炭素原子を有する線状又は分岐アルキル基及びフェニル基から選択される1価の炭化水素基を表し、
sは2〜10の整数を表す。)
を含むものをヒドロシリル化反応させることによって製造するための触媒系において、
(1)酸化状態Iのイリジウムをベースとするヒドロシリル化触媒であって、その構造においてそれぞれのイリジウム原子がIr(L)3X型(ここで、L及びXは、文献「Chimie Organometallique」(有機金属化学),Didier Astruc,2000年出版,EDPサイエンセズ(特に第31頁参照)に与えられている定義を有する。)の錯体形態に相当し、該触媒が好ましくは次式:
[Ir(R4)x(R5)]y (IV)
(式中、 記号R4は、単座配位子L(この場合にはx=2である)又は二座配位子(L)2(この場合にはx=1である)のいずれかを表し、
記号R5は、塩素、臭素及び沃素原子から選択されるハロゲン原子を表すHal(この場合にはy=2である)又はLX型の配位子(この場合にはy=1である)を表す。)
に相当するものと、
(2)遊離の状態又は担持された状態の少なくとも1種の助剤であって、
・(i)ケトン、
・(ii)エーテル、
・(iii)キノン、
・(iv)無水物、
・(v)芳香族の性質を有し及び/又は少なくとも1個のC=C二重結合及び/又は少なくとも1個のC≡C三重結合を含む不飽和炭化水素化合物(UHC)(ここで、これらの不飽和結合は共役又は非共役であることができ、該UHCは、線状又は環状(単環式又は多環式)であり、4〜30個の炭素原子を有し、1〜8個のエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を有し、そして随意として1個以上のヘテロ原子を含むものとする。)、及び
・(vi)それらの混合物
よりなる化合物の群から選択されるものと
を含むが、ただし、該助剤が上に定義されるような1種以上のUHCを含むときには、この(これらの)UHCをUHC以外の少なくとも1種の他の助剤と混合させることを特徴とする、上記触媒系に関するものである。
次の例は、本発明をその範囲を限定することなく例示する。これらの例は、ジメチルヒドロクロルシランによる塩化アリルのヒドロシリル化のための反応において、触媒系:
[ジ−μ−クロロビス(η−1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム+ヒドロシリル化助剤]
を評価するという目的を有する。
92.48gの塩化アリル(1.194モル)、0.011gの触媒[Ir(COD)Cl]2(ここで、COD=1,5−シクロオクタジエンである)(2.829×10-5モル)、またCOD(0.611g、5.648ミリモル)及びシクロヘキサノン(1.067g、10.9ミリモル)を、撹拌器を備え且つ還流冷却器上に載せられた500mLの4口ガラスフラスコに装入する。この混合物を撹拌して該触媒系を完全に溶解させる。
ジメチルヒドロクロルシランのDC=99.8%、
クロルプロピルジメチルクロルシランについてのS=98.3%(ガスクロマトグラフィーによる分析による)。
Claims (12)
- 次式(I):
Hal-------(R2R3)Si---(CH2)s---Hal
のハロアルキルジアルキルハロシランを、
反応媒体であって、
・式(II):
Hal---(R2R3)Si−H
のシランと、
・式(III):
CH=CH−(CH2)s-2Hal
のハロゲン化アルケニルと
を含むものを酸化状態I又はIIIのイリジウムをベースとするヒドロシリル化触媒の触媒として有効な量の存在下でヒドロシリル化反応させること
(ここで、上記式(I)、(II)、(III)において、
記号Halは、塩素、臭素及び沃素原子から選択されるハロゲン原子を表し、
記号R2及びR3は同一又は異なるものであり、そしてそれぞれ、1〜6個の炭素原子を有する線状又は分岐アルキル基及びフェニル基から選択される1価の炭化水素基を表し、
sは2〜10の整数を表す。)
によって製造するための方法において、
該方法が、遊離の又は担持された状態の少なくとも1種の助剤であって、
・(i)ケトン、
・(ii)エーテル、
・(iii)キノン、
・(iv)無水物、
・(v)芳香族の性質を有し及び/又は少なくとも1個のC=C二重結合及び/又は少なくとも1個のC≡C三重結合を含む不飽和炭化水素化合物(UHC)(ここで、これらの不飽和結合は共役又は非共役であることができ、該UHCは、線状又は環状(単環式又は多環式)であり、4〜30個の炭素原子を有し、1〜8個のエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を有し、そして随意として1個以上のヘテロ原子を含むものとする)、及び
・(vi)それらの混合物
よりなる化合物の群から選択されるものを該反応媒体に添加するが、ただし、該助剤が上に定義されるような1種以上のUHCを含むときには、この(これらの)UHCをUHC以外の少なくとも1種の他の助剤と混合させることを特徴とする、前記方法。 - 酸化状態Iのイリジウムをベースとする触媒であって、その構造においてそれぞれのイリジウム原子がIr(L)3X型(ここで、記号L及びXは、文献「Chimie Organometallique」(有機金属化学),Didier Astruc,2000年出版,EDPサイエンセズ(特に第31頁参照)に与えられている定義を有する)の錯体形態に相当するものを使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 触媒が、次式(IV):
[Ir(R4)x(R5)]y (IV)
(式中、
記号R4は、単座配位子L(この場合にはx=2である)又は二座配位子(L)2(この場合にはx=1である)のいずれかを表し、
記号R5は、塩素、臭素及び沃素から選択されるハロゲン原子を表すHal(この場合にはy=2である)又はLX型の配位子(この場合にはy=1である)のいずれかを表す)
に相当することを特徴とする、請求項2に記載の方法。 - 式(IV)において、
R4が少なくとも1個のC=C二重結合及び/又は少なくとも1個のC≡C三重結合を含む配位子であり、ここで、これらの不飽和結合は共役又は非共役であることが可能であり、該配位子は線状又は環状(単環式又は多環式)であり、4〜30個の炭素原子を有し、1〜8個のエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を有し、そして随意として1個以上のヘテロ原子を含むものとし、
R5がHalの他に、特に、アセチルアセトン、β−ケトエステル、マロン酸エステル又はアリル化合物から誘導される配位子のような配位子LXをも表すことができる
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。 - 助剤を、反応媒体に遊離の状態で且つイリジウム金属に対して少なくとも0.2、好ましくは少なくとも1、より好ましくは少なくとも100のモル比に従って導入することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 助剤が、単独で又は互いの混合物として得られる、UHC(v)よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含み、しかも触媒(好ましくはIV)の濃度が、イリジウム/式(II)のシランのモル比が400×10-6以下、好ましくは200×10-6以下、さらに好ましくは50×10-6以下であるようなものであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 助剤がシクロヘキサノン、2−シクロヘキセン−1−オン、イソホロン、2−ベンジリデンシクロヘキサノン、3−メチレン−2−ノルボルナノン、4−ヘキセン−3−オン、2−アリルシクロヘキサノン、2−オキソ−1−シクロヘキサンプロピオニトリル、2−(1−シクロヘキセニル)シクロヘキサノン、モノグリム、エチレングリコールジビニルエーテル、エチルエーテル、ベンゾキノン、フェニルベンゾキノン、無水マレイン酸、アリル琥珀酸無水物、3−ベンジリデン−2,4−ペンタジオン、フェノチアジン、(メチルビニル)シクロテトラシロキサン(ビニル化D4)、4−フェニル−3−ブチン−2−オン、1,3−ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン(COD)、1,5,9−シクロドデカトリエン、ジビニルテトラメチルシロキサン(DVTMS)、ノルボルナジエン及びそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 助剤が、少なくとも1種のUHC(v)、好ましくはCOD、少なくとも1種のケトン(i)、好ましくはシクロヘキサノン、及び/又は少なくとも1種のエーテル(ii)及び/又は少なくとも1種のキノン(iii)を含む混合物であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 好ましくは式(IV)の触媒の濃度が、イリジウム/式(II)のシランのモル比が100×10-6以下、好ましくは60×10-6以下、より好ましくは40×10-6〜1×10-6の間であるようなものであることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
- 混合物(vi)、UHC/(i)及び/又は(ii)及び/又は(iii)の成分が、反応が開始するときに反応媒体中に存在することを特徴とする、請求項8に記載の方法。
- 式(I)の物質が3−クロルプロピルジメチルクロルシランであり、式(II)の物質がジメチルヒドロクロルシランであり、そして式(III)の物質が塩化アリルであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
- 式(I):
Hal-------(R2R3)Si---(CH2)s---Hal
のハロアルキルジアルキルハロシランを、
反応媒体であって、
・式(II):
Hal---(R2R3)Si−H
のシランと、
・式(III):
CH=CH−(CH2)s-2Hal
のハロゲン化アルケニルと
(ここで、これらの式において、
記号Halは、塩素、臭素及び沃素原子から選択されるハロゲン原子を表し、
記号R2及びR3は同一又は異なるものであり、そしてそれぞれ、1〜6個の炭素原子を有する線状又は分岐アルキル基及びフェニル基から選択される1価の炭化水素基を表し、
sは2〜10の整数を表す。)
を含むものをヒドロシリル化反応させることによって製造するための触媒系において、
(1)酸化状態Iのイリジウムをベースとするヒドロシリル化触媒であって、その構造においてそれぞれのイリジウム原子がIr(L)3X型(ここで、記号L及びXは、文献「Chimie Organometallique」(有機金属化学),Didier Astruc,2000年出版,EDPサイエンセズ(特に第31頁参照)に与えられている定義を有する。)の錯体形態に相当し、該触媒が好ましくは次式:
[Ir(R4)x(R5)]y (IV)
(式中、記号R4は、単座配位子L(この場合にはx=2である)又は二座配位子(L)2(この場合にはx=1である)のいずれかを表し、
記号R5は、塩素、臭素及び沃素原子から選択されるハロゲン原子を表すHal(この場合にはy=2である)又はLX型の配位子(この場合にはy=1である)を表す)
に相当するものと、
(2)遊離の又は担持された状態の少なくとも1種の助剤であって、
・(i)ケトン、
・(ii)エーテル、
・(iii)キノン、
・(iv)無水物、
・(v)芳香族の性質を有し及び/又は少なくとも1個のC=C二重結合及び/又は少なくとも1個のC≡C三重結合を含む不飽和炭化水素化合物(UHC)(ここで、これらの不飽和結合は共役又は非共役であることができ、該UHCは、線状又は環状(単環式又は多環式)であり、4〜30個の炭素原子を有し、1〜8個のエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を有し、そして随意として1個以上のヘテロ原子を含むものとする。)、及び
・(vi)それらの混合物
よりなる化合物の群から選択されるものとを含むが、ただし、該助剤が上に定義されるような1種以上のUHCを含むときには、この(これらの)UHCをUHC以外の少なくとも1種の他の助剤と混合させることを特徴とする、ハロアルキルジアルキルハロシランの製造用の触媒系。
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