JP3771307B2 - ヒドロシリル化方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白金触媒と、アセチレン系アルコール、シリル化アセチレン系アルコール及びアセチレン系エーテルからなる群より選ばれた促進剤との存在下において、水素化ケイ素を不飽和の反応物と反応させるヒドロシリル化方法である。これらの促進剤は、不飽和が、例えばシクロペンテンやシクロヘキセンにおけるように、反応物の構造の内部の部分にある不飽和反応物のヒドロシリル化にとって殊の外有効である。不飽和ケトン促進剤は、酸素の存在下又は不存在下で有効である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
水素化ケイ素を含有する化合物を触媒存在下で不飽和有機化合物と反応させて有機ケイ素化合物を製造することが、当該技術分野で知られている。この反応は、一般に、ヒドロシリル化(hydrosilation又はhydrosilylation)と呼ばれている。典型的には、触媒は担体上の金属白金、一般に溶媒中の白金化合物、あるいは白金錯体である。
【0003】
米国特許第2823218号明細書には、塩化白金酸の存在下で、Si−Hを多重結合で結合した脂肪族炭素原子を有する化合物と反応させることで有機ケイ素化合物を製造するための方法が教示されている。米国特許第3220972号明細書に同様の方法が教示されているが、触媒は塩化白金酸の反応生成物である。
【0004】
ヒドロシリル化反応について当該技術分野で知られている主要な問題の一つは、反応の完了前の触媒の失活である。触媒を再活性化する一つの方法は、反応混合物を酸素にさらすことであった。例えば、米国特許第4578497号明細書には、アルキルシランをヒドロシリル化するのに使用するための酸素化した白金を含有する触媒が教示されている。米国特許第5359111号明細書には、反応混合物中の酸素の溶液濃度をその反応混合物に存在する白金に関して制御することで、ヒドロシリル化反応混合物を制御する方法が開示されている。
【0005】
白金触媒の失活の問題のほかに、当該技術において教示されているヒドロシリル化方法は、有機分子中の内部不飽和結合をヒドロシリル化するのには特に効果的でない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者らは、アセチレン系アルコール、シリル化したアセチレン系アルコール、及びアセチレン系エーテルが、白金に触媒されるヒドロシリル化法のための促進剤として働くことができるということを思いも寄らぬことに見いだした。これらの促進剤は、酸素の存在下あるいは不存在下でこの方法の収率を向上させ、そして有機分子の内部不飽和結合のヒドロシリル化を促進するのに特に効果的である。
【0007】
本発明は、白金触媒と新しい促進剤との存在下において水素化ケイ素を不飽和の反応物と反応させるヒドロシリル化方法である。このヒドロシリル化法は、
(A)次の式
1 a b SiCl4-a-b (1)
により表される水素化ケイ素(この式の各R1 は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数4〜12のシクロアルキル基、及びアリール基からなる群より独立に選ばれ、a=0〜3、b=1〜3、そしてa+b=1〜4である)と、
(B)(i)置換された及び不置換の不飽和有機化合物、(ii)置換された又は不置換の不飽和有機置換基を含むケイ素化合物、並びに(iii)(i)と(ii)との混合物からなる群より選ばれた不飽和反応物とを、
白金化合物又は白金錯体から選ばれた白金触媒と、そして次の式により表されるアセチレン系アルコール、
【0008】
【化4】
Figure 0003771307
【0009】
次の式により表されるシリル化アセチレン系アルコール、
【0010】
【化5】
Figure 0003771307
【0011】
及び次の式で表されるアセチレン系エーテル、
【0012】
【化6】
Figure 0003771307
【0013】
(これらの式中のR2 は、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数が1〜20の置換されたアルキル基及び不置換のアルキル基、そして炭素原子数が1〜20の置換されたアルコキシ基及び不置換のアルコキシ基からなる群から選ばれ、各R3 は、水素、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数4〜20のシクロアルキル基、及びアリール基からなる群より独立に選ばれ、各R4 は炭素原子数が20以下のアルキル基又はシクロアルキル基から独立に選ばれ、R5 は、炭素原子数1〜20の一価の炭化水素基、及び炭素−酸素結合を有する複素環式炭化水素基からなる群より選ばれ、各R6 は、水素とR1 からなる群より独立に選ばれ、c=0〜3、d=0〜3、c+d=0〜3、e=1〜4、f=0〜10、そしてn=4〜12である)
からなる群より選ばれた促進剤との存在下において接触させることを含む。
【0014】
水素化ケイ素と不飽和反応物との接触は、ヒドロシリル化法を実施するための標準タイプの反応器で行われる。この接触と反応は、連続反応として、半連続反応として、あるいはバッチ反応として行うことができる。
【0015】
本発明で有効である水素化ケイ素は、式(1)で表され、この式の各R1 は炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数4〜12のシクロアルキル基、及びアリール基からなる群より独立に選ばれ、a=0〜3、b=1〜3、そしてa+b=1〜4である。R1 は、記載されるように置換された又は不置換のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基である。
【0016】
式(1)において、各R1 は炭素原子数1〜6のアルキル基から独立に選ばれるのが好ましい。より一層好ましいのは、各R1 がメチル基である場合である。本発明の方法で有効である式(1)により表される水素化ケイ素の例には、トリメチルシラン、ジメチルシラン、トリエチルシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロロシラン、シクロペンチルジクロロシラン、メチルフェニルクロロシラン、及び(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジクロロシランが含まれる。式(1)で表される好ましい水素化ケイ素の例には、メチルジクロロシランとジクロロシランが含まれる。
【0017】
水素化ケイ素を、(i)置換された及び不置換の不飽和有機化合物、(ii)置換された及び不置換の不飽和有機置換基を含むケイ素化合物、そして(iii)(i)と(ii)との混合物からなる群より選ばれた不飽和反応物と接触させる。本発明の目的上、「不飽和」は化合物が炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ含んでいることを意味する。
【0018】
本発明の方法で有効な不飽和反応物の具体的な例には、炭素原子数が少なくとも4の不置換のシクロアルケン化合物、炭素原子数が少なくとも4の置換されたシクロアルケン化合物、炭素原子数2〜30の線状アルケン化合物、炭素原子数4〜30の枝分かれしたアルケン化合物、及び上記のもののうちのいずれかの2又は3以上のものの混合物が含まれる。
【0019】
本発明の方法において有効な置換された及び不置換のシクロアルケン化合物は、環中に1又は2以上の不飽和炭素−炭素結合を有するものである。不置換のシクロアルケン化合物は、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、及び1,3,5−シクロヘプタトリエンでよい。本発明において有効な置換された不飽和化合物は、3−メチルシクロペンテン、3−クロロシクロブテン、4−フェニルシクロヘキセン、及び3−メチルシクロペンタジエンでよい。好ましいシクロアルケン化合物はシクロヘキセンとシクロペンテンであり、シクロヘキセンが最も好ましい。
【0020】
本発明の方法で有効なこのほかの不飽和有機化合物は、例えば1−ヘキセン及び1,5−ヘキサジエンといったような末端に不飽和のある化合物、trans−2−ヘキセンのような内部に不飽和のある化合物、そしてスチレン及びα−メチルスチレンのような不飽和アリール基を含有する化合物を含む、線状の及び枝分かれしたアルケニル化合物である。
【0021】
不飽和反応物は、ハロゲンを含むことも、酸、無水物、アルコール、エステル及びエーテルの形での酸素を含むことも、そして窒素を含むこともできる。上記の不飽和有機化合物のうちの二つ以上を本発明の方法で使用してもよい。
【0022】
ハロゲンを含む不飽和有機化合物には、塩化ビニル、塩化アリル、臭化アリル、ヨウ化アリル、塩化メタリル、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロプレン、塩化ビニリデン、及びジクロロスチレンが含まれる。
【0023】
酸素を含む適当な不飽和有機化合物には、エーテル類、例えばアリルエーテル及びビニルエーテルといったようなものや、アルコール類、例えばアリルアルコール(ビニルカルビノール)、メチルビニルカルビノール及びエチニルジメチルカルビノールのようなものや、酸類、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、オレイン酸、ソルビン酸及びリノレン酸といったようなものや、エステル類、例えば酢酸ビニル、酢酸アリル、酢酸ブテニル、ステアリン酸アリル、アクリル酸メチル、クロトン酸エチル、コハク酸ジアリル及びフタル酸ジアリルといったようなものが含まれる。適当な窒素含有不飽和有機化合物には、例えば、インジゴ、インドール、アクリロニトリル及びシアン化アリルが含まれる。
【0024】
不飽和有機化合物の定義の範囲内に具体的に含まれるものは、有機官能性部分で置換されたもの、例えば、
【0025】
【化7】
Figure 0003771307
【0026】
及びこのような化合物と類似のものである。
【0027】
不飽和の有機化合物は、例えば次の式、
(CH2 =CH(CH2 g h 1 i Si(OR1 4-h-i 、及び
(CH2 =CH(CH2 g h 1 i SiCl4-h-i
(これらの式のR1 は先に記載したとおりであり、g=0〜12、h=1〜3、i=0〜3、そしてf+g=1〜4である)で表されるような、置換された又は不置換の有機置換基を含むケイ素化合物である。
【0028】
水素化ケイ素と不飽和反応物との接触の前に、不飽和反応物を処理あるいは精製することが好ましいことがある。これらの反応物を処理あるいは精製するのに有効な方法は、不飽和の有機化合物を処理あるいは精製するための技術で知られているものであり、それらには蒸留、あるいは吸着剤、例えば活性アルミナ又はモレキュラーシーブの如きものでの処理が含まれるが、これらには限定されない。
【0029】
本発明の方法で使用される水素化ケイ素と不飽和反応物の相対的な量は、広い範囲内で変えられる。ケイ素に結合した水素原子当たりに一つの不飽和炭素−炭素結合が化学量論的なものであるとは言うものの、この方法を化学量論の条件下で実施する必要はない。一般には、化学量論上過剰の水素化ケイ素でこの方法を実施するのが好ましい。好ましいのは、この方法を化学量論上0.1〜10%過剰の水素化ケイ素を用いて実施する場合である。とは言え、状況によっては、安全のために、例えば水素化ケイ素がジクロロシランである場合、過剰の不飽和反応物を用いてこの方法を実施するのが好ましい。
【0030】
水素化ケイ素と不飽和反応物は、白金化合物又は白金錯体から選ばれた白金触媒の存在下で接触させる。本発明では、水素化ケイ素と不飽和有機化合物の不飽和炭素−炭素結合との間での反応に有効であるいずれの白金含有物質も有用である。本発明の方法で有用な白金触媒の例は、米国特許第4578497号、同第3220972号及び同第2823218号明細書に記載されている。
【0031】
白金触媒は、塩化白金酸、塩化白金酸六水和物、カルステッド(Karstedt)触媒(すなわち塩化白金酸とsym−ジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)白金(II)、cis−ジクロロビス(アセトニトリル)白金(II)、ジカルボニルジクロロ白金(II)、塩化白金及び酸化白金である。
【0032】
好ましい白金触媒は、塩化白金酸、塩化白金酸六水和物、及び例えば塩化白金酸又は二塩化白金とsym−ジビニルテトラメチルジシロキサンとの中和された錯体のような白金ビニルシロキサン錯体からなる群より選ばれる。
【0033】
一般に、本発明の方法では、不飽和反応物によってプロセスに加えられた不飽和炭素−炭素結合の10億モル当たり1モルの金属白金を供給する白金触媒濃度が有効である。好ましい白金触媒濃度は、不飽和反応物によりプロセスに供給された1×106 モルの不飽和炭素−炭素結合当たり1〜1000モルの金属白金を供給するものである。不飽和反応物によりプロセスに加えられた1000モルの不飽和炭素−炭素結合当たり1モルほどの金属白金を供給する白金触媒濃度が、非常に好ましい。所望ならば、もっと高い白金濃度を使用してもよい。
【0034】
白金触媒は、取扱いを容易にするためと典型的に必要とされる少ない量を測定するのを容易にするために、溶媒に溶解してもよい。適当な溶媒には、ベンゼン、トルエン及びキシレンのような無極性炭化水素溶媒と、アルコール類、ケトン類、グリコール類及びエステル類のような極性溶媒が含まれる。
【0035】
本発明の方法は、式(2)〜(9)により表される上記の群から選ばれた促進剤の存在下において実施される。置換基R2 は、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜20の置換された及び不置換のアルキル基、並びに炭素原子数1〜20の置換された及び不置換のアルコキシ基からなる群より選ばれる。好ましいのは、R2 が水素又は炭素原子数1〜6のアルキル基から選ばれる場合である。置換基R2 は置換されたアルキル基でもよく、例えばヒドロキシエチル基、2−エトキシエチル基、及び1−メチル−1−ヒドロキシエチル基でもよい。R2 はまた、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、ヒドロキシエチル基、1−メチル−1−ヒドロキシエチル基、及びヘキシル基でもよい。好ましいのは、R2 が水素である場合である。各置換基R3 は、水素、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数4〜20のシクロアルキル基、及びアリール基からなる群から独立に選ばれる。R3 は、例えば、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びフェニル基でよい。好ましいのは、各R3 が水素、炭素原子数1〜6のアルキル基、及びフェニル基からなる群より独立に選ばれる場合である。各置換基R4 は、炭素原子数が20以下のアルキル基又はシクロアルキル基から独立に選ばれる。好ましいのは、R4 がメチル基又はシクロペンチル基から選ばれる場合である。R5 は、炭素原子数1〜20の一価の炭化水素基、又は炭素−酸素結合を有する複素環式炭化水素基から選ばれる。R5 は、例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基のようなアルキル基や、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基のようなシクロアルキル基や、フェニル基又はナフチル基のようなアリール基や、テトラヒドロフラニル基のような複素環式炭化水素基でよい。各置換基R6 は、水素又は先に記載のR1 から独立に選ばれる。好ましいのはR6 が水素である場合である。
【0036】
式(6)と(7)で表されるシリル化されたアセチレン系アルコールにおいて、cの値は0〜3であり、dの値は0〜3であり、そしてc+dの値は0〜3である。式(6)において、eの値は1〜4である。好ましいのはeの値が1である場合である。
【0037】
式(3)と(5)で表されるアセチレン系アルコールにおいては、nの値は4〜12である。好ましいのは、nの値が4又は5の場合である。
【0038】
式(2)、(3)、(6)及び(8)で表されるアセチレン系アルコール及びアセチレン系エーテルにおいては、fの値は0〜10である。好ましいのは、fの値が0〜4の場合である。
【0039】
本発明の方法で使用するのに好ましい促進剤は、2−メチル−3−ブチン−2−オール、シリル化された2−メチル−3−ブチン−2−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、及び3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールからなる群より選ばれる。
【0040】
有効濃度の促進剤が本発明の方法のプロセスへ加えられ、ここで有効濃度というのは、水素化ケイ素と不飽和有機化合物との反応の開始を容易にし、この反応の速度を加速し、あるいはプロセスにおける触媒の反応性の喪失を減らすものである。促進剤の有用な有効濃度は、一般に、不飽和反応物の重量の0.01〜20重量%の範囲内である。好ましいのは、促進剤が不飽和反応物の0.1〜10重量%である場合である。促進剤は、白金触媒との予備混合物としてあるいは単独に、プロセスへ加えることができる。
【0041】
本発明の方法を実施する温度は、一般に−10℃から220℃までの範囲内である。15〜170℃の範囲内の温度で本発明の方法を実施するのが好ましい。本発明の方法を実施するための最も好ましい温度は30〜150℃の範囲内である。
【0042】
【実施例】
〔例1〕
種々のアセチレン系アルコール、シリル化したアルコール、及びアセチレン系エーテルを、白金触媒の存在下でメチルジクロロシランとシクロヘキセンとの反応を促進する能力について評価した。
【0043】
アルゴンでパージしてブランケットした壜でもって、原料混合物を調製した。この原料混合物は、13Xモレキュラーシーブで処理したシクロヘキセン中に4モル%過剰のメチルジクロロシランを含んでいた。次に、シクロヘキセン1モル当たり6×10-5モルの白金を、白金ジビニルシロキサン錯体として、上記の原料混合物に加えた。次いで、この触媒入り原料溶液のアリコートを、使用するシクロヘキセンの1重量%の濃度で表1に示した構造の促進剤を含有しているアルゴンパージしたガラス管へ移した。この管をアルゴンパージ下でヒートシールし、そして80℃で3時間加熱した。3時間後に、管を冷却し、そして内容物を熱伝導率型検出器を使用するガスクロマトグラフィー(GC−TC)により分析した。この分析の結果は、表1と2で、GC−TCトレース下のメチル(シクロヘキシル)ジクロロシラン(MeCH SiCl2 )の標準化した面積百分率として報告される。このデータは、GC−TCトレース下の面積からシクロヘキセンの面積を差し引いたものを100%として使用して標準化した。これらの表において、見出し項目の「式タイプ」はこの明細書において番号をつけられた式を指示している。
【0044】
【表1】
Figure 0003771307
【0045】
【表2】
Figure 0003771307
【0046】
表1と2において、Meはメチル基であり、Etはエチル基であり、Phはフェニル基であり、i−Buはイソブチル基であり、HO−Etは1−メチル−1−ヒドロキシエチル基であり、THFはテトラヒドロフラニル基である。
【0047】
〔例2〕
2−メチル−3−ブチン−2−オール(MBO)が白金触媒の存在下でジクロロシランとシクロペンテンとの反応を促進する能力を評価した。
【0048】
アルゴンでパージしそしてブランケットした壜でもって、原料混合物を調製した。この原料混合物は、シクロペンテン中に11.2重量%のジクロロシランをを含んでいた。この原料混合物に、ジクロロシランを基準にして表3に記載したとおりの最終濃度の白金(Pt(ppm))を供給する白金ジビニルシロキサン錯体を加えた。次に、この触媒入り原料溶液のアリコートをアルゴンパージしたガラス管に移し、そして表3に記載した濃度でMBOを加えた。このMBOの濃度は、混合物の総重量の重量百分率として示されている。次いで、管をアルゴンパージ下でヒートシールし、そして表3に記載した時間と温度で加熱した。加熱の終了後に、管を室温まで冷却し、そして内容物をGC−TCにより分析した。この分析の結果も表3で、各付加生成物についてのGC−TCトレース下の面積百分率として報告される。表3において、Cpはシクロペンチル基である。
【0049】
【表3】
Figure 0003771307
【0050】
〔例3〕
2−メチル−3−ブチン−2−オール(MBO)がメチルジクロロシランとシクロオクテンとの反応を促進する能力を評価した。
【0051】
アルゴンでパージしてブランケットした壜でもって、原料混合物を調製した。この原料混合物は、13Xモレキュラーシーブで処理したシクロオクテン中に52重量%のメチルジクロロシランをを含んでいた。この原料混合物に白金ジビニルシロキサン錯体を加えて、原料混合物中の白金濃度を約58ppmにした。次に、この触媒入り原料混合物のアリコートをアルゴンパージしたガラス管に移し、そして混合物の総重量の1重量%の濃度となるようにMBOを加えた。次いで、管をアルゴンパージ下でヒートシールし、そして120℃で表4に報告された時間加熱した。加熱の終了後に、管をほぼ室温まで冷却し、内容物をGC−TCにより分析した。この分析の結果は、シクロヘキシルメチルジクロロシランについてのGC−TCトレース下の面積百分率として表4で報告される。
【0052】
【表4】
Figure 0003771307

Claims (3)

  1. (A)式R1 a b SiCl4-a-b により表される水素化ケイ素(この式の各R1 は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数4〜12のシクロアルキル基、及びアリール基からなる群より独立に選ばれ、a=0〜3、b=1〜3、そしてa+b=1〜4である)と、
    (B)(i)置換された及び不置換の不飽和有機化合物、(ii)置換された又は不置換の不飽和有機置換基を含むケイ素化合物、並びに(iii)(i)と(ii)との混合物からなる群より選ばれた不飽和反応物とを、
    白金化合物又は白金錯体から選ばれた白金触媒と、そして次の式により表されるアセチレン系アルコール、
    Figure 0003771307
    次の式により表されるシリル化アセチレン系アルコール、
    Figure 0003771307
    及び次の式で表されるアセチレン系エーテル、
    Figure 0003771307
    (これらの式中のR2 は、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数が1〜20の置換されたアルキル基及び不置換のアルキル基、そして炭素原子数が1〜20の置換されたアルコキシ基又は不置換のアルコキシ基からなる群から選ばれ、各R3 は、水素、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数4〜20のシクロアルキル基、及びアリール基からなる群より独立に選ばれ、各R4 は炭素原子数が20以下のアルキル基又はシクロアルキル基から独立に選ばれ、R5 は、炭素原子数1〜20の一価の炭化水素基又は炭素−酸素結合を有する複素環式炭化水素基から選ばれ、各R6 は水素又はR1 から独立に選ばれ、c=0〜3、d=0〜3、c+d=0〜3、e=1〜4、f=0〜10、そしてn=4〜12である)
    からなる群より選ばれた促進剤との存在下において接触させることを含むヒドロシリル化方法。
  2. 前記促進剤の濃度が前記不飽和反応物の重量の0.01〜20重量%の範囲内にある、請求項1記載の方法。
  3. −10℃から220℃までの範囲内の温度で実施される、請求項1記載の方法。
JP34177895A 1994-12-27 1995-12-27 ヒドロシリル化方法 Expired - Fee Related JP3771307B2 (ja)

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