JP4216354B2 - ヒドロシリル化方法 - Google Patents

ヒドロシリル化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4216354B2
JP4216354B2 JP01538197A JP1538197A JP4216354B2 JP 4216354 B2 JP4216354 B2 JP 4216354B2 JP 01538197 A JP01538197 A JP 01538197A JP 1538197 A JP1538197 A JP 1538197A JP 4216354 B2 JP4216354 B2 JP 4216354B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
platinum
group
unsaturated
carbon
hydrosilylation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP01538197A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09221488A (ja
Inventor
マービン バンク ハワード
トーマス デッカー ゲイリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Silicones Corp
Original Assignee
Dow Corning Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Corp filed Critical Dow Corning Corp
Publication of JPH09221488A publication Critical patent/JPH09221488A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4216354B2 publication Critical patent/JP4216354B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/0803Compounds with Si-C or Si-Si linkages
    • C07F7/0825Preparations of compounds not comprising Si-Si or Si-cyano linkages
    • C07F7/0827Syntheses with formation of a Si-C bond
    • C07F7/0829Hydrosilylation reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • C07F7/14Preparation thereof from optionally substituted halogenated silanes and hydrocarbons hydrosilylation reactions

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白金触媒とアルデヒド促進剤との存在下に水素化ケイ素を不飽和成分と反応させるヒドロシリル化方法である。本発明のアルデヒド促進剤は、不飽和が成分構造の内部にある場合の、例えばシクロペンテン及びシクロヘキセンにおけるような不飽和成分のヒドロシリル化を促進するのに特に有用である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
当技術分野において、触媒の存在下に水素化ケイ素を不飽和有機化合物と反応させることにより、有機ケイ素化合物を製造することは公知である。この反応は、一般に、ヒドロシレーション(hydrosilation)又はヒドロシリル化(hydrosilylation)と呼ばれる。通常、この触媒は担体上の白金金属、通常溶媒中の白金化合物、又は白金錯体である。
【0003】
米国特許No.2823218は、塩化白金酸の存在下にSi−Hを多重結合で結合されている複数の脂肪族炭素原子を含む化合物と反応させることにより有機ケイ素化合物を製造する方法を教えている。同様に、米国特許No.3220972は、触媒が塩化白金酸の反応生成物である、同様な方法を記載している。またこの後者の特許は触媒PtCl2とオクチルアルコールから誘導されたエーテル又はアルデヒドとの錯体であってもよいことを提案している。
【0004】
ヒドロシリル化反応に関して当技術分野で公知の問題の1つは、反応の完了の前に触媒が失活することである。触媒の再活性化の1つの方法は、反応混合物を酸素に曝すことであった。例えば、米国特許No.4578497は、アルキルシランをヒドロシリル化するのに使用するために、酸素化された白金触媒を使用することを開示している。米国特許No.5359111は、反応混合物中の白金に対する酸素の濃度を調節することによりヒドロシリル化反応を調節する方法を特許請求している。
【0005】
白金触媒の失活の問題に加えて、当技術分野におけるヒドロシリル化方法は、有機分子中の内部不飽和結合をヒドロシリル化するのに有効でない。本発明者等は、意外にもある種のアルデヒドが、白金で触媒されたヒドロシリル化方法用の促進剤として働くことを見いだした。これらのアルデヒド促進剤は、驚くべきことに有機分子の内部不飽和結合のヒドロシリル化を促進するのに有効である。
【0006】
米国特許No.5424470は、白金触媒及び不飽和ケトン促進剤の存在下に水素化ケイ素を不飽和成分と反応させるヒドロシリル化方法を明らかにしている。
【0007】
米国特許No.5449802は、白金触媒と、アセチレンアルコール、シリル化アセチレンアルコール及びアセチレンエーテルとの存在下に水素化ケイ素を不飽和成分とを反応させるヒドロシリル化方法を示している。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、白金触媒及びアルデヒド促進剤の存在下に水素化ケイ素を不飽和成分と反応させる、ヒドロシリル化方法を特許請求する。このヒドロシリル化方法は、次の(A)及び(B)を、白金化合物及び白金錯体から選ばれた白金触媒並びにアルデヒド促進剤の存在下に接触させることを含む:
(A)式(1)R1 ab SiX4-a-b (ここに各R1 は独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数4〜12のシクロアルキル基及びアリール基から選ばれ;各Xは独立にハロゲン原子及び−OR1 (ここにR1 は上に述べたのと同じ意味を表す)で示されるオルガノオキシ基から選ばれ;a=0〜3,b=1〜3,そしてa+b=1〜4である)で示される水素化ケイ素;並びに
(B)(i)非芳香族不飽和炭素−炭素結合を含む置換された又は非置換の有機化合物、(ii)非芳香族不飽和炭素−炭素結合を含み置換された又は非置換の有機置換基を含むケイ素化合物、並びに(iii)(i)及び(ii)の混合物からなる群から選ばれる不飽和成分。
【0009】
水素化ケイ素と不飽和成分の接触は、ヒドロシリル化プロセスを行うための標準タイプの反応器中で行われる。この接触及び反応は、連続法、半連続法又はバッチ法としてうまく実施できる。
【0010】
本発明方法に有用な水素化ケイ素は、式(1)で表され、ここに各R1 は独立に、炭素原子数1〜20のアルキル、炭素原子数4〜12のシクロアルキル及びアリールから選ばれ;a=0〜3,b=1〜3,a+b=1〜4である。R1 は従って上記のように、置換された又は非置換のアルキル、シクロアルキル又はアリールである。
【0011】
式(1)において、各R1 は炭素原子数1〜6のアルキルから独立に選ばれるのが好ましい。更に好ましいのは各R1 がメチルのときである。
【0012】
また、式(1)において、各Xは独立にハロゲン原子及び式−OR1 (ここにR1 は上にのべたとおりである)で記述されるオルガノオキシ基から選ばれる。好ましいのは、Xが塩素であるときである。
【0013】
本発明方法において有用な式(1)の水素化ケイ素の例としては、トリメチルシラン、ジメチルシラン、トリエチルシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロロシラン、シクロペンチルジクロロシラン、メチルフェニルクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)−ジクロロシラン及びメチルメトキシクロロシランがある。好ましい水素化ケイ素はメチルジクロロシラン及びジクロロシランから選ばれる。
【0014】
前記水素化ケイ素は、(i)非芳香族不飽和炭素−炭素結合を含む置換された又は非置換の有機化合物、(ii)非芳香族不飽和炭素−炭素結合を含み置換された又は非置換の有機置換基を含むケイ素化合物、並びに(iii)(i)及び(ii)の混合物からなる群から選ばれる不飽和成分と接触させられる。本発明にとって、「不飽和」はその化合物が少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有することを意味する。
【0015】
本発明方法の不飽和成分のより特別な例としては、少なくとも4個の炭素原子を有する非置換シクロアルケン化合物、少なくとも4個の炭素原子を有する置換されたシクロアルケン化合物、2〜30個の炭素原子を有する直鎖状のアルケン化合物、4〜30個の炭素原子を有する分岐状のアルケン化合物及び上記のもののいずれかの2又はそれ以上の混合物がある。
【0016】
有用な置換された又は非置換のシクロアルケン化合物は、環中に1又はそれ以上の不飽和炭素−炭素結合を含むものである。前記非置換のシクロアルケン化合物は、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン及び1,3,5−シクロヘプタトリエンである。置換された不飽和化合物の例としては、3−メチルシクロペンテン、3−クロロシクロブテン、4−フェニルシクロヘキセン及び3−メチルシクロペンタジエンがある。好ましいシクロアルケン化合物は、シクロヘキセン及びシクロペンテンである。
【0017】
本発明方法における他の不飽和有機化合物は、例えば、1−ヘキセン及び1,5−ヘキサジエンのような末端不飽和を有する化合物を含む直鎖状又は分岐状のアルケニル化合物、トランス−2−ヘキセンのような内部不飽和を有する化合物、及びスチレン及びα−メチルスチレンのような不飽和アリール含有化合物である。
【0018】
前記不飽和化合物は、ハロゲン;酸、酸無水物、アルデヒド、アルコール、もしくはエステルの形をした酸素;又は窒素を含んでいてもよい。2又はそれ以上の上記不飽和有機化合物も、本発明プロセスにおいて使用することができる。
【0019】
ハロゲンを含む不飽和有機化合物は、例えば、塩化ビニル、塩化アリル、臭化アリル、沃化アリル、塩化メタリル、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロプロパン、塩化ビニリデン及びジクロロスチレンがある。
【0020】
酸素を含む適当な不飽和有機化合物としては、例えば、エーテル、例えばアリールエーテル及ビニルエーテル;アルコール、例えばアリルアルコール(ビニルカルビノール)、メチルビニルカルビノール及びエチルジメチル−カルビノール;酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、オレイン酸、ソルビン酸及びリノレイン酸;並びにエステル、例えば酢酸ビニル、酢酸アリル、酢酸ブテニル、ステアリン酸アリル、アクリル酸メチル、クロトン酸エチル、コハク酸ジアリル及びフタル酸ジアリルがある。
適当な窒素含有不飽和有機化合物は、インジゴ、インドール、アクリロニトリル及びアリルシアナイドを含む。
【0021】
本発明の不飽和有機化合物の定義内に特に含まれるものは、有機官能性成分で置換されたものであり、例えばCH2 =CHCH2 OC(O)C(CH3 )=CH2 ,CH2 =CHCH2 NHCH2 CH2 NH2 ,CH2 =CHCH2 NH2
【0022】
【化1】
Figure 0004216354
【0023】
CH2 =CHCH2 SH,CH2 =CHSi〔O(CH2 2 OCH3 3 及びCH2 =CHCH2 NHCH2 CH2 NHCH2 (C6 4 )CH=CH2 がある。
【0024】
本発明の不飽和有機化合物は、置換された又は非置換の有機置換基を有するケイ素化合物、例えば次の式(CH2 =CH(CH2 g h 1 i Si(OR1 4-h-i 及び(CH2 =CH(CH2 g h 1 i SiCl4-h-i (ここに、R1 は上に定義された通りであり、g=0〜12,h=1〜3,i=0〜3及びh+i=1〜4である)であってもよい。
【0025】
水素化ケイ素を不飽和成分と接触させるに先立って、この成分を処理し又は精製するのが好ましい。そのような成分を処理し又は精製するのに有用な方法は、不飽和有機化合物を処理し又は精製するのに当技術分野で公知の方法であり、蒸留や、活性アルミナやモレキュラーシーブのような吸着剤による処理を含む。
【0026】
本発明の特許請求した方法で使用される水素化ケイ素及び不飽和反応体の相対的量は、広い限度内で変化させることができる。ケイ素に結合した水素原子1個あたり1個の不飽和炭素−炭素結合は化学量論的であるが、本発明方法は化学量論的条件でのみ実施されるべきであるという要請はない。一般に、本発明方法は、水素化ケイ素を化学量論的に過剰にして実施するのが好ましい。好ましいのは、この方法が水素化ケイ素を0.1〜10%化学量論的に過剰にして実施するときである。しかしながら、場合によっては安全の理由で、例えば、水素化ケイ素がジクロロシランであるときは、この方法を不飽和成分を過剰にして実施するのが好ましいであろう。
【0027】
水素化ケイ素と不飽和成分は、白金化合物及び白金錯体から選ばれる白金触媒の存在下で接触させる。水素化ケイ素と不飽和有機化合物の炭素−炭素結合との間の反応を行う全ての白金含有物質は、本発明において有用である。有用な白金の例は、例えば米国特許No.4578497,3220972及び2823218に記載されている。
【0028】
白金触媒は、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸六水和物、カールステット(Karstedt’s)触媒(即ち、塩化白金酸とsym−ジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体)、ジクロロ−ビス(トリフェニルホスフィン)白金(II)、cis−ジクロロ−ビス(アセトニトリル)−白金(II)、ジカルボニルジクロロ白金(II)、塩化白金及び酸化白金であり得る。
【0029】
好ましい白金触媒は、塩化白金、塩化白金酸六水和物及び白金ビニルシロキサン錯体、例えば塩化白金酸又は二塩化白金とsym−ジビニルテトラメチルジシロキサンの中和された錯体からなる群から選ばれる。
【0030】
前記不飽和成分によって加えられる不飽和炭素−炭素結合100万モルあたり白金金属少なくとも1モルを与える白金触媒の濃度が、本発明方法において有用である。不飽和成分からの不飽和炭素−炭素結合1000モルあたり1モルの高さの白金金属を与える白金触媒の濃度が、より有用である。望むならば、より高い濃度の白金を用いてもよい。白金触媒の好ましい濃度は、不飽和反応体からの不飽和炭素−炭素結合1×106 モルあたり1〜1000モルの白金金属を与える。
【0031】
取扱いを容易にし、一般に必要とされる少量の測定を便利にするために、白金触媒を溶解することができる。適当な溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン及びキシレン;並びに極性溶媒、例えばアルコール、ケトン、グリコール及びエステルがある。
【0032】
本発明方法はアルデヒド促進剤の存在下に実施される。この促進剤は、例えば、式R2 HC=O(ここに、R2 は炭素原子数1〜20の1価の炭化水素又はオルガノオキシ基である。R2 は、アリール、アラルキル、アラルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキル及びアルケニルからなる群から選ばれる。R2 は、例えば、アリール基、例えばフェニル、トリル、ナフチル、メジチル、キシリル、アニシル、アントリル及びメトキシフェニル;アラルキル基、例えばベンジル又はα−フェニルエチル;アラルケニル基、例えばβ−フェニルエテニル;炭素原子数4〜20のシクロアルキル基、例えばシクロペンチル又はシクロヘキシル;炭素原子数4〜20のシクロアルケニル基、例えばシクロペンテニル又はシクロヘキセニル;炭素原子数1〜12のアルキル基、例えばメチル、エチル、t−ブチル、ペンチル、オクチル又はエイコシル;並びに炭素原子数2〜20のアルケニル基、例えばビニル又はペンテニルである。
【0033】
有用なアルデヒド促進剤の例としては、ベンズアルデヒド;メシトアルデヒド;アニスアルデヒドのオルト−、メタ−及びパラ−異性体;9−アントラルデヒド;2−ナフトアルデヒド;トルアルデヒドのオルト−、メタ−及びパラ−異性体;1,2,3,6−テトラヒドロベンズアルデヒド;2,4−ジメトキシベンズアルデヒド;2−フェニルプロピオンアルデヒド;アミルシンナムアルデヒド及びトランス−シンナムアルデヒドがある。本発明方法において使用するに好ましいアルデヒド促進剤は、ベンズアルデヒドである。
【0034】
有効濃度の本発明促進剤が、本発明方法に加えられる。ここに、有効な濃度は、水素化ケイ素と不飽和有機化合物の間の反応の開始を促進するか、反応速度を促進するか、又はこのプロセス中の触媒の反応性の損失を減らすものである。有効な濃度の促進剤は、一般に不飽和成分の0.01〜20wt%の範囲内にある。好ましいのは、この促進剤が不飽和成分の重量の0.1〜10wt%である。この促進剤は、このプロセスに、白金触媒との予備混合物として加えられ、又はそれは別々に加えられる。
【0035】
本発明方法が実施される温度は、通常−10℃〜220℃の範囲内にある。当該方法は、15℃〜170℃の温度で行うのが好ましい。最も好ましい温度は、30℃〜150℃である。
【0036】
水素化ケイ素が、下付き文字bの値が2であるジハイドロジェンジハロシランであるような場合には、本発明の方法は2段階プロセスとして行うのが望ましいであろう。第1ステップ(第1段階)において、水素化ケイ素及び不飽和成分は、白金触媒及びアルデヒド促進剤の存在下に、水素化ケイ素と不飽和成分との反応から生じるモノ付加体の形成に都合のよい温度で、接触させる。第2ステップにおいては、プロセスの温度は同じ反応からのジ付加体の形成に都合のよい比較的高い温度に上げられる。驚くべきことに、第1ステップを比較的低い温度で行うと、水素化ケイ素の不均化が減り、これによって副生物が減る。そのような2段階法の例を以下の例に示す。各ステップについての適当な温度範囲は、反応体に依存し、当業者によって容易に決定される。
【0037】
【実施例】
(例1)
シクロヘキセンとメチルジクロロシランとの白金触媒によるヒドロシリル化反応のための促進剤として作用するアルデヒドの能力を評価した。シクロヘキセン中の7モル%過剰のメチルジクロロシランを含む原料混合物を調製した。シクロヘキセンは、この混合物の調製に先立って、13Xモレキュラーシーブで処理した。次いで、シクロヘキセン1モルあたり6×10-5モルの白金金属を、白金ジビニルシロキサン錯体として、この原料混合物に加えた。2ミリリットルの原料溶液のアリコートを、アルゴンでパージしたガラスチューブに移し、表1のアルデヒド化合物を、やはり表1に記載した濃度でこのチューブに加えた。このチューブをアルゴンパージの下でヒートシールし、80℃で3時間加熱した。3時間後に、これらのチューブを冷却し、熱伝導度検出器を用いるガスクロマトグラフィー(GC−TC)により内容物を分析した。この分析の結果を、GC−TCトレースマイナスシクロヘキセンの面積を100%として、(シクロヘキシル)メチルジクロロシラン(MeCH SiCl2 )の規格化された面積%として表1に報告する。
【0038】
〔表1〕
シクロヘキサンとメチルジクロロシランのヒドロシリル化
に対する促進剤としてのアルデヒド
GLC 面積%
アルデヒド 濃度 MeC H SiCl 2
ブランク - 37.2
ブランク - 41.2
メシトアルデヒド 0.4 容量% 98.6
9−アントアルデヒド 0.9 wt% 97.5
2−フェニルプロピオンアルデヒド 0.4 容量% 97.5
2−ナフトアルデヒド 0.5 wt% 97.4
m−アニスアルデヒド 0.4 容量% 97.3
シクロヘキサン−カルボキサルデヒド 0.4 容量% 96.9
アミルシンナムアルデヒド 0.4 容量% 96.2
1,2,3,6−テトラヒドロベンズアルデヒド 0.4 容量% 95.4
ベンズアルデヒド 0.4 容量% 94.9
2,4−ジメトキシベンズアルデヒド 1.6 wt% 93.4
トランス−シンナムアルデヒド 0.4 容量% 88.1
o−トルアルデヒド 0.4 容量% 85.7
オクチルアルデヒド 0.8 容量% 67.4
【0039】
(例2)
白金触媒の存在下にジクロロシランとシクロペンテンの反応を促進するアルデヒドの能力を評価した。原料混合物をアルゴンでパージし、ブランケットした瓶中に調製した。この原料はシクロペンタン中のジクロロシラン15wt%を含んでいた。次に、ジクロロシラン1モル当たり7×10-4モルの白金金属を白金ジビニルシロキサン錯体として、この原料混合物に加えた。2ミリリットルの触媒された原料混合物のアリコートを、アルゴンでパージしたガラスチューブに移し、表2のアルデヒドを、やはり表2に記載した濃度でこのチューブに加えた。このチューブをアルゴンパージの下でヒートシールし、120℃で1時間加熱した。1時間後に、これらのチューブを冷却し、内容物をGC−TCにより分析した。その結果を、GC−TCトレースの下のシクロペンチルジクロロシラン(Cp HSiCl2 )又はジシクロペンチルジクロロシラン((Cp 2 SiCl2 )の面積%として表2に示す。
【0040】
〔表2〕
シクロペンテンとジクロロシランのヒドロシリル化
に対する促進剤としてのアルデヒド
GC−TC面積
アルデヒド 濃度 Cp HSiCl 2 (C p ) 2 SiCl 2
ブランク - 11.7 0.3
m−アニスアルデヒド 1.0 容量% 13.5 3.8
シクロヘキサン−カルボキサルデヒド 1.0 容量% 18.3 0.0
2,4−ジメトキシベンズアルデヒド 0.9 wt% 15.6 0.0
トランス−シンナムアルデヒド 1.0 容量% 19.0 0.0
9−アントラルデヒド 1.1 wt% 20.2 0.0
2−フェニルプロピルンアルデヒド 1.0 容量% 19.3 0.0
【0041】
(例3)
シクロペンテンとジクロロシランの白金で触媒されたヒドロシリル化に対するベンズアルデヒド及びジクロロシラン濃度の効果を評価した。ジクロロシランとシクロペンテンの複数の混合物を、アルゴンでパージし、ブランケットした複数の瓶の中に準備した。各混合物中のジクロロシランのwt%を表3に示す。白金ジビニルシロキサン錯体をこの混合物に加えて表3に掲げる白金濃度を与えた。白金の濃度は、この混合物中に存在するジクロロシランのモル当たりの白金金属のモルとして記述している。2ミリリットルの触媒された混合物のアリコートを、アルゴンでパージしたガラスチューブに移し、ベンズアルデヒドを、表3に記載した濃度(BZAL濃度)で加えた。このチューブをアルゴンパージの下でヒートシールし、120℃で1時間加熱した。1時間後に、これらのチューブを冷却し、GC−TCにより分析した。その結果を、GC−TCトレースの下のシクロペンチルジクロロシラン(Cp HSiCl2 )又はジシクロペンチルジクロロシラン((Cp 2 SiCl2 )の面積%として表3に示す。
【0042】
Figure 0004216354
a サンプルを50℃で30分、次いで120℃で60分加熱した。
【0043】
(例4)
シクロペンテンとジクロロシランのヒドロシリル化に対するアルデヒドの構造と温度の効果を評価した。表4に記載しているように、13wt%又は15wt%のシクロペンテン中のジクロロシランを含む原料混合物をアルゴンでパージし、ブランケットした瓶中に準備した。次いで、ジクロロシラン1モル当たり7×10-4モルの白金金属を白金ジビニルシロキサン錯体として瓶に加えた。2ミリリットルの触媒された混合物のアリコートを、アルゴンでパージしたガラスチューブに移し、表4のアルデヒドを、やはり表4に記載した濃度でこのチューブに加えた。このチューブをヒートシールし、表4に記載した温度で1時間加熱した。1時間後に、これらのチューブを冷却し、内容物をGC−TCにより分析した。その結果を、GC−TCトレースの下のシクロペンチルジクロロシラン(Cp HSiCl2 )又はジシクロペンチルジクロロシラン((Cp 2 SiCl2 )の面積%として表4に示す。
【0044】
Figure 0004216354
【0045】
(例5)
2段階ステップを用いる白金触媒の存在下でのジクロロシランとシクロペンテンの反応を促進するベンズアルデヒドの能力を評価した。シクロペンテン中にジクロロシラン28.5wt%を含む原料混合物をアルゴンでパージし、ブランケットした瓶中に準備した。この原料混合物の2ミリリットルアリコットを、アルゴンでパージし、ジクロロシラン1モル当たり7×10-4モルの最終白金金属濃度を与えるに充分な量の白金ジビニルシロキサン錯体を含むガラスチューブに入れた。ベンズアルデヒドを、又は参照の目的のための2−メチル−3−ブチン−2−オール(MBO)を示したところでは、これらを促進剤としてチューブに加えた。促進剤の濃度は、チューブ中に存在する全体積%に基づいて、2容量%であった。このチューブをイソプロピルアルコール(IPA)/ドライアイス浴中で冷却し、アルゴンブランケット中でヒートシールした。第1段階では、このチューブを50℃で30分加熱した。第2段階ではこのチューブを120℃で60分加熱した。このチューブを冷却し、内容物をGC−TCで分析した。その結果を、GC−TCトレースの下の面積%として表5に報告する。
【0046】
Figure 0004216354

Claims (2)

  1. 次の(A)及び(B)を、白金化合物及び白金錯体から選ばれた白金触媒と、次の式:
    2HC=O
    (ここに、R2は、アリール、アラルキル、アラルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキル及びアルケニルからなる群から選択される)
    により表されるアルデヒド促進剤との存在下に接触させることを含むヒドロシリル化方法:
    (A)式R1 ab SiX4-a-b (ここに各R1 は独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数4〜12のシクロアルキル基及びアリール基からなる群から選ばれ;各Xは独立にハロゲン原子及び−OR1 (ここにR1 は上にのべたのと同じ意味を表す)で示されるオルガノオキシ基から選ばれ;a=0〜3,b=1〜3,そしてa+b=1〜4である)で示される水素化ケイ素;並びに
    (B)(i)非芳香族不飽和炭素−炭素結合を含む置換された又は非置換の有機化合物、
    (ii)非芳香族不飽和炭素−炭素結合を含み置換された又は非置換の有機置換基を含むケイ素化合物、並びに
    (iii)(i)及び(ii)の混合物からなる群から選ばれる不飽和成分。
  2. 前記水素化ケイ素がジハイドロジェンジハロシランであり、そして前記方法が2段階プロセスで行われ、ここで、第2段階の温度が、第1段階の温度よりも高い、請求項1に記載の方法。
JP01538197A 1996-01-29 1997-01-29 ヒドロシリル化方法 Expired - Fee Related JP4216354B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/593,383 US5616763A (en) 1996-01-29 1996-01-29 Aldehydes as accelerators for hydrosilation
US08/593383 1996-01-29

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09221488A JPH09221488A (ja) 1997-08-26
JP4216354B2 true JP4216354B2 (ja) 2009-01-28

Family

ID=24374489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01538197A Expired - Fee Related JP4216354B2 (ja) 1996-01-29 1997-01-29 ヒドロシリル化方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5616763A (ja)
EP (1) EP0786465B1 (ja)
JP (1) JP4216354B2 (ja)
DE (1) DE69714309T2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5986124A (en) * 1995-12-24 1999-11-16 Dow Corning Asia, Ltd. Method for making compounds containing hydrocarbonoxysilyi groups by hydrosilylation using hydrido (hydrocarbonoxy) silane compounds
JP4266400B2 (ja) * 1997-12-24 2009-05-20 ダウ・コ−ニング・コ−ポレ−ション ヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物を用いる選択的ヒドロシリル化方法
JP4392869B2 (ja) * 1997-12-24 2010-01-06 ダウ コ−ニング コ−ポレ−ション ハイドロカーボンオキシシリル基を有するトリアリールアミンの製造方法
JP4392870B2 (ja) * 1998-06-29 2010-01-06 ダウ コ−ニング コ−ポレ−ション ヒドロシリル化反応による芳香族クロロシラン化合物の製造方法
FR2856402B1 (fr) * 2003-06-17 2005-08-26 Rhodia Chimie Sa Procede de preparation d'halogenoalkylchlorosilane
KR100909324B1 (ko) 2006-12-08 2009-07-24 주식회사 엘지화학 β-시아노 에스테르기를 함유한 유기 규소 화합물의제조방법
DE102007013608A1 (de) 2007-03-21 2008-09-25 Wacker Chemie Ag Si-substituierte Chinone als Co-Katalysatoren in der Übergangsmetall-katalysierten Hydrosilylierung
DE102007013609A1 (de) 2007-03-21 2008-09-25 Wacker Chemie Ag Siloxyfunktionelle Aromaten als Co-Katalysatoren in der Übergangsmetall-katalysierten Hydrosilylierung

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE553159A (ja) * 1955-12-05
US3220972A (en) * 1962-07-02 1965-11-30 Gen Electric Organosilicon process using a chloroplatinic acid reaction product as the catalyst
US4578497A (en) * 1984-11-30 1986-03-25 Gulf Research & Development Company Tetraalkylsilane synthetic fluids
US5359111A (en) * 1991-09-18 1994-10-25 Dow Corning Corporation Method for controlling hydrosilylation in a reaction mixture
US5424470A (en) * 1994-10-27 1995-06-13 Dow Corning Corporation Unsaturated ketones as accelerators for hydrosilation
US5449802A (en) * 1994-12-27 1995-09-12 Dow Corning Corporation Acetylenic alcohols and ethers as accelerators for hydrosilation
DE19508459A1 (de) * 1995-03-09 1996-09-12 Wacker Chemie Gmbh Verfahren zur Herstellung von Alkylsilanen mit sperrigen Alkylresten
US5486637A (en) * 1995-04-17 1996-01-23 Dow Corning Corporation Unsaturated alcohols as accelerators for hydrosilation
US5481016A (en) * 1995-04-17 1996-01-02 Dow Corning Corporation Alcohols and silated alcohols as accelerators for hydrosilation

Also Published As

Publication number Publication date
US5616763A (en) 1997-04-01
DE69714309T2 (de) 2003-01-30
EP0786465B1 (en) 2002-07-31
EP0786465A1 (en) 1997-07-30
JPH09221488A (ja) 1997-08-26
DE69714309D1 (de) 2002-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3771307B2 (ja) ヒドロシリル化方法
EP0709390B1 (en) Unsaturated ketones as accelerators for hydrosilylation
EP1164137B1 (en) Hydrosilation process using a bimetallic catalyst
US5359113A (en) Method for maintaining catalytic activity during a hydrosilylation reaction
JP3771316B2 (ja) 不飽和アルコールを促進剤とするヒドロシリル化法
JP3771317B2 (ja) アルコール又はシリル化アルコールを促進剤とするヒドロシリル化法
JP4216354B2 (ja) ヒドロシリル化方法
US5493045A (en) Ene-yne unsaturated compounds as accelerators for hydrosilation
JP3339886B2 (ja) 反応混合物におけるヒドロシリル化の制御方法
US5756795A (en) Unsaturated accelerators for hydrosilation
JP4138902B2 (ja) 触媒としてシクロアルカジエン−白金錯体を用いるアルキンのヒドロシリル化
US6087523A (en) Platinum catalyst for hydrosilations
JP4222662B2 (ja) Si−C結合を介してケイ素原子に結合した官能基を有するアシロキシシラン化合物の製造方法
US5623083A (en) Acetylenic alcohols and ethers as accelerators for hydrosilation of siloxyhydrides
KR101133865B1 (ko) 할로유기알콕시실란의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20071203

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20071206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080304

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080422

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080722

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081007

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131114

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees