JP2022143285A - 化合物を製造する方法 - Google Patents

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真也 中村
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Abstract

【課題】ハロプロピルハロシラン化合物を少ない触媒量で製造できる方法を提供する。【解決手段】式(2)で表されるヒドロシラン化合物と、ハロゲン化アリルとを、ヒドロシリル化触媒(ジクロロ(1,5-シクロオクタジエン)白金(II)又はKarstedt触媒)及び有機溶媒の存在下、45℃以上の条件で反応させて対応するハロプロピルハロシラン化合物を合成する方法である。TIFF2022143285000016.tif26149[X1はハロゲン原子を示し、R1及びR2は独立にハロゲン原子又はメチル基を示す。]【選択図】なし

Description

本発明の一側面は、化合物を製造する方法に関する。
有機ケイ素化合物は、電気化学デバイスにおいて電解質溶媒等の種々の用途に利用可能である。例えば、ハロプロピルハロシラン化合物(例えば、ハロプロピルジメチルクロロシラン等)は、各種有機ケイ素化合物の合成中間体として有用である。これまでにもハロプロピルジメチルクロロシランの製造方法については種々の検討がなされている(特許文献1~3)。
特開2003-206293号公報 特開平7-126721号公報 特許第3856081号公報
ハロプロピルハロシラン化合物は、触媒存在下でのハロゲン化アリルとヒドロシランとのヒドロシリル化反応によって得ることができる。しかし、ヒドロシリル化反応を収率良く進行させるためには、多量の触媒が必要であった。
本発明の一側面の目的は、ハロプロピルハロシラン化合物を少ない触媒量で製造できる方法を提供することにある。
本発明の一側面は、下記式(1):
Figure 2022143285000001

[式(1)中、X及びXはそれぞれ独立にハロゲン原子を示し、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子又はメチル基を示す。]
で表される化合物を製造する方法であって、
下記式(2):
Figure 2022143285000002

[式(2)中、X、R及びRは前記と同意義を示す。]
で表されるヒドロシラン化合物と、ハロゲン化アリルとを、ヒドロシリル化触媒及び有機溶媒の存在下、45℃以上の条件で反応させて、式(1)で表される化合物を得る工程を含む、方法に関する。
ヒドロシラン化合物は、ジメチルクロロシランであってよい。ハロゲン化アリルは、塩化アリルであってよい。
ヒドロシリル化触媒は、ジクロロ(1,5-シクロオクタジエン)白金(II)、及び白金(0)-1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックスからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてよい。
本発明の一側面は、下記式(3):
Figure 2022143285000003

[式(3)中、X及びXはそれぞれ独立にハロゲン原子を示し、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子又はメチル基を示す。]
で表される化合物を製造する方法であって、
下記式(2):
Figure 2022143285000004

[式(2)中、X、R及びRは前記と同意義を示す。]
で表されるヒドロシラン化合物と、ハロゲン化アリルとを、ヒドロシリル化触媒及び有機溶媒の存在下、45℃以上の条件で反応させて、下記式(1):
Figure 2022143285000005

[式(1)中、X、X、R及びRは前記と同意義を示す。]
で表される化合物を得る工程と、
式(1)で表される化合物と、水とを反応させて、式(3)で表される化合物を得る工程を含む、方法に関する。
式(3)で表される化合物は、1,3-ビス(3-クロロプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンであってよい。
本発明によれば、ハロプロピルハロシラン化合物を少ない触媒量で製造できる方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。また、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本明細書において、該当する物質が複数存在する場合の成分の量は、特に断らない限り、当該複数の物質の合計量を意味する。また、例示材料は特に断らない限り単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。「A又はB」とは、AとBとのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。
一実施形態に係る方法は、下記式(1)で表される、ハロプロピル基(-CH-CH-CH-X)を有するシラン化合物(化合物(1))を製造する方法である。
Figure 2022143285000006
式(1)中、X及びXはそれぞれ独立にハロゲン原子を示す。X及びXにおけるハロゲン原子は、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であってよい。X及びXの一方又は両方が塩素原子であってよい。
式(1)において、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子又はメチル基(-CH)を示す。R及びRで表されるハロゲン原子は、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であってよい。R及びRの一方又は両方がメチル基であってよい。
化合物(1)は、例えば、3-クロロプロピル-ジメチルクロロシラン(CPCS)であってよい。
本実施形態に係る方法は、下記式(2)で表されるヒドロシラン化合物と、ハロゲン化アリルとを、ヒドロシリル化触媒及び有機溶媒の存在下、45℃以上の条件で反応させて、式(1)で表される化合物を得る工程(工程A)を含む。
Figure 2022143285000007

式(2)中、X、R及びRは前記と同意義を示す。ヒドロシラン化合物において、Xは、塩素原子であってよい。R及びRの一方又は両方がメチル基であってよい。ヒドロシラン化合物は、例えば、ジメチルクロロシラン、メチルジクロロシラン及びトリクロロシランからなる群より選択される少なくとも1種であってよい。
ヒドロシラン化合物の使用量は、ハロゲン化アリル1モルに対して、0.5モル以上、1.0モル以上、又は2.0モル以上であってよく、10.0モル以下、5.0モル以下、又は3.0モル以下であってよい。
ハロゲン化アリルは、式:HC=CH-CH-X(式中、Xはハロゲン原子を表す。)で表される化合物である。ハロゲン化アリルは、例えば、塩化アリル、臭化アリル及びヨウ化アリルからなる群より選択される少なくとも1種であってよい。
ハロゲン化アリルの使用量は、ヒドロシラン化合物1モルに対して、0.5モル以上、1.0モル以上、又は2.0モル以上であってよく、10.0モル以下、5.0モル以下、又は3.0モル以下であってよい。
ヒドロシリル化触媒は、ヒドロシリル化反応に用いられる金属触媒であってよい。ヒドロシリル化触媒は、例えば、白金、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム等の白金族元素を含む白金族化合物、又は、鉄、コバルト、ニッケル、銅等の遷移金属元素を含む遷移金属化合物であってよく、白金錯体化合物等の金属錯体化合物であってもよい。白金を含む白金族化合物としては、二塩化白金、二臭化白金、四塩化白金、塩化白金酸、塩化白金酸ナトリウム、塩化白金酸カリウム等が挙げられる。その他の金属も同様の化合物を用いることができる。金属錯体化合物における配位子としては1,5-シクロオクタジエン、ジビニルテトラメチルジシロキサン、テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン、エチレン、ジクロロビス(エチレン)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)等が挙げられる。ヒドロシリル化触媒は、1種単独で用いられてもよく、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
ヒドロシリル化触媒は、ジクロロ(1,5-シクロオクタジエン)白金(II)、及び白金(0)-1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(Karstedt触媒)、ヘキサクロロ白金(IV)酸(Speier触媒)、及びクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(Wilkinson’s触媒)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてよい。
ヒドロシリル化触媒の使用量は、例えば、ハロゲン化アリル1モルに対して、0.00001モル以上、0.0005モル以上、又は0.001モル以上であってよく、0.1モル以下、0.001モル以下、又は0.005モル以下であってよい。
ヒドロシリル化触媒の触媒量は、100質量ppm以下、80質量ppm以下、又は60質量ppm以下であってよく、10質量ppm以上であってよい。触媒量は、ヒドロシラン化合物、ハロゲン化アリル、ヒドロシリル化触媒及び有機溶媒の合計質量(単位:g)に対する、ヒドロシリル化触媒中の金属の質量(単位:g)(ヒドロシリル化触媒中の金属/ヒドロシラン化合物+ハロゲン化アリル+ヒドロシリル化触媒+有機溶媒)として算出することができる。具体的には実施例に記載の方法により算出することができる。本実施形態に係る方法によれば、触媒量を上記範囲内とした場合であっても、収率良く化合物(1)を得ることができる。
有機溶媒としては、大気圧下における沸点が60℃以上である溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、例えば、アセトニトリル、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、酢酸エチル、トルエン、ヘキサン、メタノール、エタノール、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、1,2-ジメトキシエタン、エチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。有機溶媒は、トルエンであってよい。これらの溶媒は、単一溶媒として用いてもよく、任意に混合して用いてもよい。有機溶媒の存在によって、大気圧下における沸点が低い(45℃未満)ヒドロシラン化合物を用いた場合でも、化合物(1)を得るための反応(ヒドロシリル化反応)を45℃以上の温度で行うことが可能になると考えられる。
有機溶媒の使用量は、ハロゲン化アリル100質量部に対して、10質量部以上、20質量部以上、又は30質量部以上であってよく、100質量部以下、70質量部以下、又は50質量部以下であってよい。
工程Aでは、ハロゲン化アリル、ヒドロシラン化合物、ヒドロシリル化触媒及び有機溶媒を含む反応液中で、ヒドロシリル化反応が行われる。ヒドロシリル化反応は、反応液が45℃以上になる条件下で行われる。工程Aにおけるヒドロシリル化反応によって、化合物(1)を含む反応混合物を得ることができる。ヒドロシリル化反応は、例えば、有機溶媒及び触媒を含む混合液を45℃以上に調整することと、45℃以上に調整された混合液に、ハロゲン化アリル及びヒドロシラン化合物を同時に又は別々に添加することとを含む方法によって、行うことができる。この場合、少ない触媒量でより一層効率的に化合物(1)を製造できる。
ヒドロシリル化反応は、反応温度(反応液の温度)が45℃以上になるように加熱しながら行われる。反応温度は、45℃以上であり、50℃以上、55℃以上、又は58℃以上であってよく、例えば、100℃以下、80℃以下、又は70℃以下であってよい。反応温度は、段階的に、又は連続的に昇温又は降温してもよい。
反応液の温度を上記温度に保持する時間(反応時間)は、例えば、10分間以上、又は1時間以上であってよく、例えば、8時間以下、5時間以下、又は3時間以下であってもよい。
ヒドロシリル化反応は、常圧で行ってもよく、所定の圧力下で行ってもよい。ヒドロシリル化反応は、空気雰囲気下又は不活性ガス雰囲気下で実施されてよい。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。ヒドロシリル化反応は、例えば、撹拌しながら行われてよい。
反応終了後に、必要に応じて、ろ過、抽出、結晶化、蒸留、各種クロマトグラフィー等、通常用いられる精製法を単独又は適宜組み合わせて、化合物(1)を精製してもよい。
化合物(1)は、例えば、電気化学デバイスにおいて電解質溶媒として使用するための有機ケイ素化合物等の種々の化合物の合成中間体として利用することができる。化合物(1)は、例えば、下記式(3)で表される化合物(化合物(3))の合成に利用することができる。
Figure 2022143285000008
式(3)中、R、R、及びXは前記と同意義を示す。複数存在するX、R及びRはそれぞれ互いに同一でも異なっていてもよいが、通常同一である。
化合物(3)としては、例えば、1,3-ビス(3-クロロプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンが挙げられる。
一実施形態に係る方法は、化合物(3)を製造する方法であって、上記ヒドロシラン化合物と、ハロゲン化アリルとを、ヒドロシリル化触媒及び有機溶媒の存在下、45℃以上の条件で反応させて、化合物(1)を得る工程(工程A)と、工程Aで得られた化合物(1)と、水とを反応させて、化合物(3)を得る工程(工程B)とを含む。工程Aの詳細は、上述したとおりであってよい。工程A及び工程Bを含む方法によって、化合物(3)を少ない触媒量で収率良く製造することができる。
化合物(3)を製造する方法において、化合物(1)におけるXは、化合物(3)がより一層得られやすくなる点から、塩素原子であってよい。
工程Bにおける、水の使用量は、化合物(1)100質量部に対して、10質量部以上、20質量部以上、又は30質量部以上であってよく、100質量部以下、90質量部以下、又は80質量部以下であってよい。
化合物(3)を得るための反応は、例えば、化合物(1)と水とを混合することによって行われる。工程A及び工程Bは、同一容器内で連続的に行うことができる。例えば、工程Bは、工程Aで得られた化合物(1)を含む反応混合物に、水を混合することによって行うことができる。
化合物(3)を得るための反応は、加熱しながら行われてもよい。化合物(3)を得るための反応の反応温度は、例えば、40℃以上、又は45℃以上であってよく、100℃以下、又は90℃以下であってもよい。化合物(3)を得るための反応の反応時間は、例えば、10分間以上、1時間以上、又は2時間以上であってよく、20時間以下、又は10時間以下であってもよい。
化合物(3)を得るための反応は、常圧で行ってもよく、所定の圧力下で行ってもよい。化合物(3)を得るための反応は、空気雰囲気下又は不活性ガス雰囲気下で実施されてよい。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。化合物(3)を得るための反応は、例えば、撹拌しながら行われてよい。
反応終了後に、必要に応じて、ろ過、抽出、結晶化、蒸留、各種クロマトグラフィー等、通常用いられる精製法を単独又は適宜組み合わせて、化合物(1)を精製してもよい。
工程A及び工程Bを含む方法において、化合物(3)の収率は、85%以上100%以下、90%以上、又は92%以上であってよく、100%以下又は95%以下であってもよい。化合物(3)の収率は、後述する実施例に記載の方法によって測定される。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
次に示すヒドロシリル化触媒を準備した。
触媒A:ジクロロ(1,5-シクロオクタジエン)白金(II)
触媒B:Karstedt触媒
触媒C:ジ-μ-クロロビス(μ-1,5-シクロオクタジエン)2-イリジウム
触媒A~Cはそれぞれ次に示す式(A)~(C)で表される触媒である。
Figure 2022143285000009
<実施例1>
3-クロロプロピル-ジメチルクロロシラン(CPCS)の合成
4つ口フラスコに冷却管、温度計及び2つの滴下ロートを接続させ、フラスコ内をN雰囲気にした。その後、フラスコ内に、スターラチップ、トルエン、及び触媒Aを投入し、60℃に加温し撹拌した。2つの滴下ロートそれぞれに塩化アリル及びジメチルクロロシランを加え、滴下ロートから塩化アリル及びジメチルクロロシランをフラスコ内に3秒に1滴のペースで滴下した。滴下終了後、反応液を60℃に維持し、1時間反応させた。これにより、CPCSを得た。
1,3-ビス(3-クロロプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(BCDS)の合成
CPCS合成の反応終了後、滴下漏斗に水を加え、滴下漏斗から3秒に1滴のペースで水を滴下した。滴下終了後、80℃、5時間の条件で、CPCS及び水を反応させた。反応終了後、分液により水を除去し、エバポレーターによって未反応の原料を取り除いた。これによって、BCDSを得た。
<実施例2>
CPCSの合成において触媒種及び触媒量を表1に示すとおりに変更したこと、及び、BCDSの合成において水の量を表1に示すとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、BCDSを得た。
<比較例1>
トルエンを用いなかったこと、溶媒を加温しなかったこと、及び触媒Cを表1に示す量用いたこと以外は、実施例1と同様にして、合成反応を行った。しかしながら、この方法では、CPCSを合成することはできなかった。
<比較例2>
トルエンを用いなかったこと、溶媒を加温しなかったこと、及び触媒Aを表1に示す量用いたこと以外は、実施例1と同様にして、合成反応を行った。しかしながら、この方法では、CPCSを合成することはできなかった。
<分析及び評価>
合成されたCPCSのH NMR測定結果は次に示すとおりであった。
H NMR(300MHz,CDCl
δ3.58(t,J=6.89,2H),1.97-1.87(m-2H),1.08-0.95(m-2H),0.47(s,6H)
合成されたBCDSのH NMR測定結果は次に示すとおりであった。
H NMR(300MHz,CDCl
δ3.55(t,J=7.12,2H),1.90-1.77(m-4H),0.71-0.63(m-4H),0.12(s,12H)
表1は、実施例1~2及び比較例1~2の合成条件及び合成反応の結果を示す。CPCS合成可否の項目において、「○」はCPCSが合成可能であったことを示し、「×」はCPCSが合成できなかったことを示す。合成可否の判定は、H NMRのピークにより行った。
表1中の「収率」は、次の式によって算出された値である。
収率(%)=目的物(BCDS)の収量(mol)/ヒドロシラン化合物(ジメチルクロロシラン)の使用量(mol)×100
表1中の「触媒量」は、次の式によって算出された値である。
触媒中のPt量(g)/塩化アリルとジメチルクロロシランと触媒とトルエンとの合計重量(g)で算出した値であった。
触媒Aは触媒中にPtを約50%含有しているため、実施例1の触媒中のPt量は0.002397gである。塩化アリルとジメチルクロロシランと触媒とトルエンとの合計重量は49.487gであった。
触媒Bは触媒中にPtを2%含有しているため、実施例2の触媒中のPt触媒は0.0008894gであった。塩化アリルと、ジメチルクロロシランと、触媒と、トルエンとの合計重量は49.487gであった。
Figure 2022143285000010
トルエン存在下で45℃以上の条件で反応を行うことによって、触媒量が少なくてもCPCSを収率良く合成可能であることが示された。

Claims (6)

  1. 下記式(1):
    Figure 2022143285000011

    [式(1)中、X及びXはそれぞれ独立にハロゲン原子を示し、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子又はメチル基を示す。]
    で表される化合物を製造する方法であって、
    下記式(2):
    Figure 2022143285000012

    [式(2)中、X、R及びRは前記と同意義を示す。]
    で表されるヒドロシラン化合物と、ハロゲン化アリルとを、ヒドロシリル化触媒及び有機溶媒の存在下、45℃以上の条件で反応させて、前記式(1)で表される化合物を得る工程を含む、方法。
  2. 前記ヒドロシラン化合物がジメチルクロロシランである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ハロゲン化アリルが、塩化アリルである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ヒドロシリル化触媒が、ジクロロ(1,5-シクロオクタジエン)白金(II)、及び白金(0)-1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックスからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 下記式(3):
    Figure 2022143285000013

    [式(3)中、Xはハロゲン原子を示し、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子又はメチル基を示す。]
    で表される化合物を製造する方法であって、
    下記式(2):
    Figure 2022143285000014

    [式(2)中、X、R及びRは前記と同意義を示す。]
    で表されるヒドロシラン化合物と、ハロゲン化アリルとを、ヒドロシリル化触媒及び有機溶媒の存在下、45℃以上の条件で反応させて、下記式(1):
    Figure 2022143285000015

    [式(1)中、X、X、R及びRは前記と同意義を示す。]
    で表される化合物を得る工程と、
    前記式(1)で表される化合物と、水とを反応させて、前記式(3)で表される化合物を得る工程を含む、方法。
  6. 式(3)で表される化合物が、1,3-ビス(3-クロロプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンである、請求項5に記載の方法。
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