JP2006516557A - プロリルオリゴペプチダーゼ阻害活性を有する化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、プロピルオリゴペプチダーゼインヒビターとして有効な、式(I)
【化1】
Figure 2006516557

式中、X,R1,R2およびR3は請求項1で定義される化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらのエステルを提供する。式(I)の化合物は、たとえばアルツハイマー病または老人性痴呆などの神経変性疾患の処置のように、プロピルオリゴペプチダーゼインヒビターが効果を示す疾患または状態の処置に用いることができる。

Description

本発明は、新規なプロリルオリゴペプチダーゼインヒビター、およびそれらの薬学的に許容される塩およびそれらのエステル、ならびにそれらを含有する薬学的組成物、および医薬としてのそれらの使用に関する。
プロリルオリゴペプチダーゼ(EC,3.4.21.26)(POP)は、プロリルエンドペプチダーゼとしても知られているが、L−プロリン残基のC−末端でペプチドの加水分解を触媒する唯一のセリンプロテアーゼである。哺乳動物において広範囲に分布しており、脳を含む種々の臓器から精製することができる。
学習機能および記憶機能に関するプロリン含有神経ペプチドの破壊において、酵素は重要な役割を果たす(Wilk,S.,Life Sci.,1983,33,2149〜2157;O’Leary,R.M.,O’Connor,B.,J.Neurochem.,1995,65,953〜963)。プロリルオリゴペプチダーゼを阻害可能な化合物は、ラットにおけるスコポラミンによって誘発される実験的記憶喪失を予防し、記憶プロリルオリゴペプチダーゼインヒビターが機能障害の軽減において機能を有することを推測するのに有効である。(Yoshimoto,T.,Kado,K.,Matsubara,F.,Koryama,N.,Kaneto,H.,Tsuru,D.,J.Pharmacobio−Dyn.,1987,10,730〜735)。
近年、β−アミロイドタンパク質が、インビトロおよびインビボ実験において神経毒性作用を示し、アルツハイマー病の病原論において重要な役割を果たす場合があることがわかっている。サブスタンスPがβ−アミロイドタンパク質の神経毒性作用を抑制可能であるという仮説の観点において(Kowall,N.W.,Beal,M.F.,Busciglio,J.,Duffy,L.K.,Yankner,B.A.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1991,88,7247〜7251)、サブスタンスPの代謝も阻害するプロリルオリゴペプチダーゼインヒビターが、アルツハイマー病の処置のために効果的な薬物であることを発見したと考えられる。
本発明は、一般式(I)を有する新規なプロリルオリゴペプチダーゼインヒビターに関する:
Figure 2006516557
式中、XはNまたはCであり;
点線は単結合または二重結合を表し;
1は以下:
直鎖または分枝の、置換されていないかまたは置換された1〜10個の炭素原子を有するアルキル鎖、
直鎖または分枝の、置換されていないかまたは置換された2〜10個の炭素原子を有するアルケニル鎖、
3〜7員環の、飽和または不飽和の、置換されていないかまたは置換された炭素環式環、
3〜7員環の、飽和または不飽和の、置換されていないかまたは置換されたヘテロ環式環、
グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであって、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、置換されていないか、または置換されており、
2は:
H、
直鎖または分枝の、置換されていないかまたは置換された1〜10個の炭素原子を有するアルキル鎖、
直鎖または分枝の、置換されていないかまたは置換された2〜10個の炭素原子を有するアルケニル鎖、
直鎖または分枝の、置換されていないかまたは置換された2〜10個の炭素原子を有するアルキニル鎖であり;
3は:
H、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環であって、前記アルキルサブグループは、置換されていないか、または置換されており、
または、R3は、COOR4、COR4、CR4(OR52またはCOCH2OR6であって、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリール、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたは低級アルキルアミノであり、ここで、前記低級アルキルは、置換されていないか、または置換されており、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、低級アシルまたはハロゲンであり;
ただし、
a)XがNである場合、前記点線は単結合を表し、R2はHではなく;
b)XがCである場合、前記点線は二重結合を表し、R2はHである。
本発明は、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩およびエステルにも関する。薬学的に許容される塩、たとえば、有機酸および無機酸との酸付加塩は、薬学の分野において周知である。これらの塩の非限定例としては、塩化物、臭化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、スルホン酸塩、ギ酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、およびアスコルビン酸塩が挙げられる。薬学的に許容されるエステルは、適用可能な場合、薬学分野において従来の、遊離形態の薬理学的性質を保持する、薬学的に許容される酸を用いて公知の方法によって調製されてもよい。これらのエステルの非限定例としては、脂肪族または芳香族アルコールのエステル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルのエステルが挙げられる。
本発明のさらなる目的は、少なくとも1つの薬学的に許容される希釈剤、キャリア、および/または賦形剤と、活性薬剤としての治療的に有効量の式(I)の化合物とを含有する薬学的組成物である。本発明のなおさらなる目的は、プロリルオリゴペプチダーゼインヒビターとしての式(I)の化合物の使用、たとえば、神経変性疾患、たとえば、アルツハイマー病、および老人性痴呆の処置における使用、ならびに学習機能および記憶機能を改良するための使用に関する。さらに、プロリルオリゴペプチダーゼインヒビターが有用であることを示す疾患の処置または状態の向上のための方法、たとえば、神経変性疾患の処置のための方法、および/または学習機能および記憶機能を向上させるための方法が提供される。このような方法において、本発明の化合物の治療的に有効な量が、このような処置の必要な患者に投与される。上述の適用のために使用される医薬の製造のための本発明の化合物の使用もまた提供される。
式(I)の化合物、およびそれらの薬学的に許容される塩およびそれらのエステルは、他に言及されない限り、本発明の化合物として以下に示される。
本発明は、式(I)の化合物の全ての可能な立体異性体(幾何異性体、たとえばZ異性体およびE異性体(シスおよびトランス異性体)、および光学異性体、たとえば、ジアステレオマーおよびエナンチオマーを含む)をその範囲内に含む。さらに、本発明は、個々の異性体およびそれらの任意の混合物、たとえば、ラセミ混合物の両方をその範囲内に含む。個々の異性体は、出発物質の対応する異性体形態を用いて得られてもよく、または最終化合物を調製した後に従来の分離方法にしたがって分離されてもよい。光学異性体、たとえばエナンチオマーをそれらの混合物から分離するために、従来の分割方法、たとえば、分別結晶法を使用してもよい。
上述の式(I)において、記号は以下の意味を有する:
XはNまたはCを表す。
点線は単結合または二重結合を表す。
1における直鎖または分枝のアルキル鎖は、1〜10個の炭素原子を有する。このような基は、置換されていないか、または各々独立して、COOR4、COR4、CR4(OR52、COCH2OR6、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜3個の置換基で置換されており、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリールまたはアラルキルであり、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、H、低級アルキル、低級アシルまたはハロゲンである。
1における直鎖または分枝のアルケニル鎖は、2〜10個の炭素原子を有する。このような基は、置換されていないか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されている。
1における炭素環式環、またはアルキルまたはアルケニル基における鎖のメンバーとして組み込まれるものは、環中に炭素原子のみを有する、飽和または不飽和の3〜7員環である。このような基は、置換されていないか、またはアルキル基について上に定義される1〜3個の置換基で置換されている。
1におけるヘテロ環式環、またはアルキルまたはアルケニル基における鎖のメンバーとして組み込まれるものは、窒素原子、酸素原子および/または硫黄原子から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、飽和または不飽和の3〜7員環のヘテロ環式環である。ヘテロ環式基R1は、置換されていないか、または各々独立して、低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されている。
1が、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノである場合、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、置換されていないか、または各々独立して、低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されている。
2における直鎖または分枝のアルキル鎖は、1〜10個の炭素原子を有する。このような基は、置換されていないか、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ハロゲン、カルボキシルまたは低級アシルである1〜3個の置換基で置換されている。
2における直鎖または分枝のアルケニル鎖は、2〜10個の炭素原子を有する。このような基は、置換されていないか、またはR2におけるアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されている。
2の意味における直鎖または分枝のアルキニル鎖は、2〜10個の炭素原子を有する。このような基は、置換されていないか、またはR2におけるアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されている。
3が、H、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である場合、前記アルキルサブグループは、置換されていないか、または各々独立して、R1におけるアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されている。
3が、COOR4、COR4、CR4(OR52またはCOCH2OR6である場合、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリール、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたは低級アルキルアミノであり、ここで、前記低級アルキルは、置換されていないか、または各々独立して、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換されており、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、低級アシルまたはハロゲンである。
上述の式(I)において、記号は上に記載されるような意味を有する。ただし、
a)XがNである場合、前記点線は単結合を表し、R2はHではなく;
b)XがCである場合、前記点線は二重結合を表し、R2はHである。
本発明の化合物は、所望な場合、当該技術分野で周知の方法を用いて、それらの薬学的に許容される塩またはエステル形態に変換されてもよい。
式(I)の化合物の可能なサブグループは、
XはNであり;
点線は単結合または単結合を表し;
1は以下:
置換されていないか、または各々独立して、COOR4、COR4、CR4(OR52、COCH2OR6、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜3個の置換基で置換された、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖であって、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリールまたはアラルキルであり、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、H、低級アルキル、低級アシルまたはハロゲンであり、
置換されていないか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル鎖、
置換されていないか、または各々独立して低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換された、3〜7員環の、飽和または不飽和炭素環式環、
置換されていないか、または各々独立して低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換された、3〜7員環の、飽和または不飽和ヘテロ環式環、
グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであり、ここで、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、置換されていないか、または各々独立して、低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されており、
2は:
置換されていないか、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ハロゲン、カルボキシルまたは低級アシルである1〜3個の置換基で置換された、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖、
置換されていないか、または上のR2において、アルキル基について定義された、1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル鎖、
または、置換されていないか、または上のR2の意味において、アルキル基について定義された、1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキニル鎖であり;
3は:
H、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環であり、ここで、前記アルキルサブグループは、置換されていないか、または上のR1において、アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換されており、
または、R3は、COOR4、COR4、CR4(OR52またはCOCH2OR6であり、ここで、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリール、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたは低級アルキルアミノであり、ここで、前記低級アルキルは、置換されていないか、または各々独立して、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換されており、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、低級アシルまたはハロゲンである化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらのエステルであり;たとえば、
1は、
置換されていないか、または各々独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換された、1〜5個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、
置換されていないか、またはアルキル基について上に定義された1または2個の置換基で置換された、3〜7員環の、飽和または不飽和炭素環式環、
置換されていないか、または各々独立して、低級アルキル、またはアルキル基について上に定義された1または2個の置換基で置換された、3〜7員環の、飽和または不飽和ヘテロ環式環、
グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであり、ここで、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、置換されていないか、または低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されており;
2は:
置換されていないか、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ハロゲン、カルボキシルまたは低級アシルである1または2個の置換基で置換された、1〜5個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖であり;
3は:
H、シアノまたはCOR4であり、ここで、R4は、H、低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環またはアリールであり、ここで、前記低級アルキルは、置換されていないか、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換されているか;または
1は、
置換されていないか、または各々独立して、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換された、1〜3個の炭素原子を有する直鎖アルキル基、
3〜7員環の、飽和または不飽和の、置換されていないヘテロ環式環、低級アルコキシ、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであり;
2は、直鎖または分枝の、置換されていない、1〜4個の炭素原子を有するアルキル鎖であり;
3は:
H、シアノまたはCOR4であり、ここで、R4は、Hまたは低級アルキルであり、前記低級アルキルは、置換されていないか、ヒドロキシで置換される。
式(I)の化合物の別の可能なサブグループは、
XはCであり;
前記点線は二重結合を表し;
1は以下:
置換されていないか、または各々独立してCOOR4、COR4、CR4(OR52、COCH2OR6、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜3個の置換基で置換された、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖であり、ここで、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリールまたはアラルキルであり、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、H、低級アルキル、低級アシルまたはハロゲン、
置換されていないか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル鎖、
置換されていないか、または低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換された、3〜7員環の、飽和または不飽和炭素環式環、
置換されていないか、または各々独立して低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換された、3〜7員環の、飽和または不飽和の、ヘテロ環式環、
グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであり、ここで、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、置換されていないか、または各々独立して低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されており、
2はHであり;
3は:
H、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環であり、ここで、前記アルキルサブグループは、置換されていないか、または上のR1において、アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換されている、
または、R3は、COOR4、COR4、CR4(OR52またはCOCH2OR6であり、ここで、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリール、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたは低級アルキルアミノであり、ここで、前記低級アルキルは、置換されていないか、または各々独立して、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換され、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、低級アシルまたはハロゲンである化合物またはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらのエステル;たとえば
1は、
置換されていないかまたは、各々独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換された、1〜5個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖、
置換されていないか、または各々独立して、低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1または2個の置換基で置換された、3〜7員環の、飽和または不飽和の炭素環式環、
置換されていないか、または各々独立して、低級アルキルであるか、またはアルキル基について上に定義された1または2個の置換基で置換された、3〜7員環の、飽和または不飽和のヘテロ環式環、
グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであり、ここで、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、置換されていないか、または各々独立して、低級アルキル、またはアルキル基について上に定義された1〜3個の置換基で置換されており、
3は:
H、シアノまたはCOR4であり、ここで、R4は、H、低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環またはアリールであり、ここで、前記低級アルキルは、置換されていないか、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換される;または
1は、
置換されていないか、または各々独立して、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換された、1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖、
3〜7員環の、飽和または不飽和の非置換のヘテロ環式環、
低級アルコキシ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであり、ここで、アミノサブグループは、置換されていないか、または低級アルキルで置換されている;
3は:
H、シアノまたはCOR4であり、ここで、R4は、Hまたは低級アルキルであって、前記低級アルキルは、置換されていないか、またはヒドロキシで置換されている。
本明細書中で用いられる種々の置換基および基は、以下のように定義される。
「低級アルキル」は、1〜7個、あるいは1〜5個の炭素原子を有する直鎖または分枝の飽和炭化水素鎖を意味する。代表例としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル等が挙げられる。
「低級アルケニル」は、2〜7個、あるいは2〜5個の炭素原子を有し、二重結合を含有する、直鎖または分枝の不飽和炭化水素鎖を意味する。代表例としては、限定されないが、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル等が挙げられる。
「低級アルキニル」は、2〜7個、あるいは2〜5個の炭素原子を有し、三重結合を含有する、直鎖または分枝の炭化水素鎖を意味する。代表例としては、限定されないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル等が挙げられる。
「低級アルコキシ」は、それ自体または「アリール低級アルコキシ」グループにおいて、1〜7個、あるいは1〜5個の炭素原子を有する、アルコキシ基である。代表例としては、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシおよびペントキシ、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ等が挙げられる。
「低級アルキルアミノ」は、アルキル基中に1〜7個の炭素原子を有するアルキルアミノまたはジアルキルアミノである。代表例としては、限定されないが、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ等が挙げられる。
「低級アシル」は、2〜7個の炭素原子を有するアシル基である。代表例としては、限定されないが、アセチル、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイル、sec−ブタノイル、tert−ブタノイル、ペンタノイル等が挙げられる。
「シクロアルキル」、「シクロアルケニル基」または「炭素環式環」は、3〜7個、あるいは5〜7個の炭素原子を有する、飽和または不飽和の環状炭化水素基である。代表例としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、フェニル等が挙げられる。
「ヘテロ環式環」または「ヘテロ環」基は、窒素原子、酸素原子および/または硫黄原子から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、飽和または不飽和の、3〜7員環、可能ならば5〜7員環のヘテロ環式環である。代表例としては、限定されないが、ピロール、ピリジン、ピリミジン、アゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、チアゾール、イミダゾール、テトラゾール、またはそれらの対応する水和誘導体または部分水和誘導体等が挙げられる。
「アリール」は、それ自体または「アラルキル」の部分として、特に、「アリール低級アルキル」基、または「アリールオキシ」または「アリールアミノ」の部分として、6〜12個の炭素原子を有する芳香族基、あるいはフェニル基のような単環式アリール基である。
「ハロゲン原子」は、塩素、臭素、フッ素またはヨウ素を意味する。
概して、式(I)の化合物は、化合物1aおよび1bおよび一般構造2の化合物から出発して、スキーム1および2にしたがって合成することができる。
化合物1aおよび1bは、Noteberg,D.ら(J.Med.Chem.2000、43、1705〜1713)にしたがって合成される。
構造2の化合物(R2基の変化、および保護基PGの変化または無変化のもの)は、たとえば、Beausoleil,E.ら(J.Org.Chem 1996、61、9447〜9454)、Collado,I.ら(J.Org.Chem.1995、60、5011〜5015)、Gershon,H.ら(J.Org.Chem.1961、26、2347〜2350)、Ho,T.L.ら(J.Org.Chem 1986、51、2405〜2408)、Ibrahim,H.H.ら(J.Org.Chem.1993、58、6438〜6441)、Overberger,C.G.ら(Macromolecules 1972、5、368〜372)、Pyne,S.G.ら(Tetrahedron 1995、51、5157〜5168)、Sanno,Y.ら(Yakugaku Zasshi 1958、78、1113〜1118)、Van der Werf,A.ら(Tetrahedron Lett.1991,32、3727〜3730)、Wei,L.ら(Org.Lett.2000、2、2595〜2598)、およびWistrand,L.−G.ら(Tetrahedron 1991、47、573〜582)によって文献中に記載された既知の合成方法にしたがって合成される。
スキーム1
Figure 2006516557
スキーム2
Figure 2006516557
スキーム1および2における反応は、以下の型とできる:a)アルデヒドおよび有機金属試薬(たとえば、Grignard試薬)からのケトンの形成、b)カルボン酸およびアミンからのアミドの形成、および(c)エステルおよびカルバミン酸塩のような保護基の脱保護。これらの反応は全て、有機化学の分野において周知である。
任意の好適な式(I)の化合物との塩を形成するために、薬学的に許容される酸または塩基、たとえば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸または硝酸、または酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、酒石酸、クエン酸、フマル酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のような有機酸、およびアスコルビン酸、およびアスパラギン酸およびグルタミン酸などのアミノ酸との塩を使用することができる。無機塩基において好適なのは、たとえば、アルカリ金属、アルカリ土類金属または水酸化アンモニウムおよび炭酸塩であり、有機塩基として好適なのは、たとえば、トリアルキルアミン、ピリジン等である。
XがNであり、式(I)における点線が単結合を表す場合、化合物における置換基R2の存在、およびXがCである場合、化合物における式(I)における点線によって表される二重結合の存在は、阻害活性を高めることがわかった。
本発明にしたがう新規化合物は、プロリルオリゴペプチダーゼインヒビターを用いた処理に応答する、任意の状態を処置するために使用してもよい。本発明にしたがう化合物は、たとえば、投与に有用な任意の薬学的配合物として、経口、非経口、局所的、または直腸投与可能であり、また、薬学的に許容されかつ有効量の前記化合物と、当該技術分野で公知の薬学的に許容されるキャリア、補助剤またはビヒクルとを含有することができる。このような薬学的配合物の製造は、当該技術分野で周知である。
このように、薬学的組成物は、経口使用、たとえば、錠剤、カプセル、および懸濁液、エマルション、シロップなどの液体投薬形態に好適な投薬形態であればよい。このような配合物は全て、公知の配合技術およびキャリア、補助剤および添加物を用いて製造される。本発明にしたがう化合物はさらに、たとえば、活性薬剤と、従来の薬学的に許容される賦形剤とを組み合わせて含有する水性懸濁液または油性懸濁液、エマルション、または分散物を用いて、たとえば、注入および注射のために非経口で投与されてもよい。直腸使用のための配合物は、たとえば、活性薬剤と、直腸使用のために好適なキャリア基質とを組み合わせて含有する坐剤である。
処置の必要な患者に与えられる治療投薬量は、患者の体重および年齢、処置される特定の状態、および投与の方法に基づいて変動し、この投薬量は当業者によって容易に決定される。典型的に、0.01mg〜5g、典型的には、0.1mg〜500mgの活性薬剤を含む1日に1〜3回の経口使用のための投薬形態が、ほとんどの目的のために好適である。
以下の実施例は、いかなる様式においても本発明を限定することなく、本発明を説明する。
一般的な合成手順
陽イオンマススペクトルは、ESI源を取り付けた、Finnegan MAT LCQ四重極イオントラップ質量分析器を用いたESI−MSで得られた。デカップル13C NMRスペクトルを、Bruker Avance 500スペクトロメーター(13Cについて125.8MHz)またはBruker AM 400スペクトロメーター(13Cについて100.6MHz)で記録し、CDCl3を溶媒として使用し、化学シフトを、内部標準であるテトラメチルシランに対するppmで表した。CHNの燃焼分析を、EA1110 ThermoQuest CE Instruments元素分析器で測定した。全ての化学物質および溶媒は、市販の品質であり、必要な場合、以下の標準的な手順によって精製した。いくつかの中間体生成物および全ての最終生成物を、好適な溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(フラッシュ用の30〜60μmシリカゲル、J.T.Baker)によって精製した。
手順A:2−(1−ヒドロキシ−アルキル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸の合成のための一般手順
無水ジエチルエーテル中の2−ホルミル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(1.0mmol)溶液を、アルキルマグネシウムブロミド(開始剤としてヨウ素結晶を用いて、無水ジエチルエーテル中で、対応する臭化アルキル(2〜4mmol)およびマグネシウム(2〜4mmol)から調製)を室温で添加した。2時間後、反応混合物を冷飽和NH4Clに注いだ。溶液を塩酸で酸性にして、生成物をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン層を乾燥し、蒸発させた。
手順B:2−アシル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸の合成のための一般手順
ジメチルスルホキシド(2〜3mmol)を、塩化オキサリル(1.0〜1.5mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液に−80℃で添加した。15分後、2−(1−ヒドロキシ−アルキル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(1.0mmol)のジクロロメタン(2ml)溶液を添加した。反応混合物を−80℃で1時間反応させ、その後、トリエチルアミン(4〜6mmol)を添加した。反応混合物を−80℃でさらに5分間攪拌し、室温まで加温した。有機相を5%NaOHで抽出した。水相を塩酸で酸性にし、生成物をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン相を乾燥し、蒸発させた。
手順C:カルボン酸および塩化ピバロイルとアミンのカップリングのための一般手順
塩化ピバロイル(1.0mmol)を、カルボン酸(1.0mmol)およびトリエチルアミン(1.1mmol)のジクロロメタン溶液に0℃で添加した。1時間後、トリエチルアミン(1.1mml、またはアミンがHCl塩またはトリフルオロ酢酸塩の形態である場合には3.3mmol)およびアミン(1.0〜1.1mmol)を添加し、その後、反応混合物を室温で3〜20時間反応させた。ジクロロメタン溶液を30%クエン酸、飽和NaClおよび飽和NaHCO3で洗浄した。ジクロロメタン相を乾燥し、蒸発させた。
手順D:メチルエステル基またはエチルエステル基を加水分解するための手順
水酸化リチウム(1.5〜6.0mmol)およびカルボン酸エステル(1.0mmol)を、少容量の水−メタノールに溶解した。反応が完結した後、溶媒のメタノールを蒸発させ、水を添加した。水相をジクロロメタンで洗浄した。水相を塩酸で酸性にし、生成物をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン相を乾燥し、蒸発させた。
手順E:Boc保護されたアミンの脱保護
Boc保護されたアミン(1.0mmol)をジクロロメタン(5〜10ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2〜4ml)を0℃で添加した。反応物を0℃で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、アミンのトリフルオロ酢酸塩を得た。
手順F:O−アセチル基の加水分解
2CO3(1.1mmol)を、O−アセチル化合物(1.0mmol)の水−メタノール(6ml)溶液に0℃で添加した。反応物を0℃で10分攪拌し、次いで、室温で50分攪拌した。溶媒のメタノールを蒸発させた。ジクロロメタンおよび飽和NaClを添加し、相を分離した。ジクロロメタン相を飽和NaClで1回洗浄した。ジクロロメタン相を乾燥し、蒸発させた。
手順G:カルボン酸のカルボン酸アミドへの変換
クロロギ酸エチル(1.0mmol)を、カルボン酸(1.0mmol)およびトリエチルアミン(1.0mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液に−10℃で添加した。20分後、25%NH3(0.068ml)を−10℃で添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をジクロロメタンに溶解した。ジクロロメタン相を飽和NaHCO3で洗浄した。次いで、ジクロロメタン相を乾燥し、蒸発させた。
手順H:カルボン酸アミドのシアノ基への変換
トリフルオロ無水酢酸(1.5mmol)を、カルボン酸アミド(1.0mmol)およびトリエチルアミン(3mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液に添加した。2〜3時間後、水(10ml)を添加し、溶媒を蒸発させた。残渣をジクロロメタンに溶解した。ジクロロメタン溶液を30%クエン酸、飽和NaClおよび飽和NaHCO3で洗浄した。次いで、ジクロロメタン相を乾燥し、蒸発させた。
出発物質の調製
L−プロリンメチルエステルHCl塩
塩化チオニル(16ml、220mmol)を、L−プロリン(10g、87mmol)のメタノール(200ml)溶液に0℃で添加した。反応混合物を1時間還流させた。溶媒を蒸発させ、14g(86mmol)を得た。
Boc−2(S)−(アセトキシアセチル)ピロリジン
クロロギ酸エチル(3.14ml、33mmol)を、Boc−L−プロリン(6.46g、30mmol)およびトリエチルアミン(4.60ml、33mmol)の無水テトラヒドロフラン(100ml)溶液に−20℃で添加した。反応混合物を−20℃で30分攪拌した。次いで、ジアゾメタン(N−メチル−N−ニトロソ−4−トルエンスルホンアミド(6.4g、30mmol)からAldrich Technical Bulletin AL−180にしたがって調製)のジエチルエーテル溶液を反応混合物に−20℃で添加した。反応混合物を−20℃で1時間攪拌し、その後に、反応混合物を攪拌せずに−20℃で一晩放置した。トルエン(120ml)を添加し、有機相を飽和NaHCO3および水で洗浄した。有機相を乾燥し、蒸発させた。残渣を酢酸(30ml)に溶解し、溶液を100℃で10分間攪拌した。反応混合物を蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶解し、溶液を飽和NaHCO3および水で洗浄した。酢酸エチル相を乾燥し、蒸発させた。生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、1.94g(7.2mmol)を得た。
実施例1
(生成化合物の合成)
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸メチルエステル
ジシクロヘキシルカルボジイミド(3.06g、14.8mmol)を、シクロペンタ−2−エン−1,2−ジカルボン酸1−メチルエステル(1.68g、9.9mmol)、ベンジルアミン(1.62ml、14.8mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.27g、14.8mmol)およびトリエチルアミン(2.07ml、14.8mmol)のアセトニトリル溶液に0℃で添加した。30分後、反応物を加温し、室温で一晩放置した。溶媒を蒸発させ、残渣をジクロロメタンに溶解した。ジクロロメタン溶液を飽和NaHCO3、飽和NaClおよび30%クエン酸で洗浄した。ジクロロメタン相を乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、2.58g(9.9mmol)を得た。
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸
2−ベンジルカルバモイル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸メチルエステル(2.58g、9.9mmol)のメチルエステル基を、手順Dにしたがって加水分解した。収量2.19g(8.9mmol)。
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(L−プロリンメチルエステル)アミド
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(2.19g、8.9mmol)およびプロリンメチルエステル(1.48g、8.9mmol)を手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、2.64g(7.4mmol)を得た。
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸L−プロリンアミド
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(L−プロリンメチルエステル)アミド(2.64g、7.4mmol)のメチルエステルを手順Dにしたがって加水分解した。収量2.32g(6.8mmol)。
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸L−プロリルアミドアミド
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(2.32g、6.8mmol)を出発物質として用いて手順Gにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、2.3g(6.8mmol)を得た。
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸2(S)−シアノピロリジンアミド
2−(ベンジルカルバモイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸L−プロリルアミドアミド(2.3g、6.8mmol)を用いて手順Hにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、ジアステレオマーの1つを0.12g(0.37mmol)得た。
Figure 2006516557
分析(C192132・0.3H2O)計算値C:69.41、H:6.62、N:12.78;実測値C:69.51、H:6.54、N:12.58。
実施例2
2−ベンジルカルバモイル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸 2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジンアミド
2−ベンジルカルバモイル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(0.86g、3.5mmol)および2(S)−(アセトキシアセチル)ピロリジントリフルオロ酢酸塩(Boc−2(S)−(アセトキシアセチル)ピロリジン(0.95g、3.5mmol)から手順Eにしたがって調製)を、手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.82g(2.1mmol)を得た。
2−ベンジルカルバモイル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸 2(S)−(ヒドロキシアセチル)−ピロリジンアミド
2−ベンジルカルバモイル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸 2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジンアミド(0.82g、2.1mmol)のアセチル基を、手順Fにしたがって加水分解した。ジアステレオマーのフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、より活性なジアステレオマー0.21g(0.58mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z357(M+H)+
分析(C202424・0.1H2O)計算値C:67.06、H:6.81、N:7.82;実測値C:66.98、H:6.86、N:7.62。
実施例3
2−ベンジルカルバモイル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸 ピロリジンアミド
2−ベンジルカルバモイル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(0.46g、1.9mmol)およびピロリジン(0.16ml、1.9mmol)を手順Cにしたがってカップリングした。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、ラセミ生成物0.39g(1.3mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z299(M+H)+
分析(C182222・0.2H2O)計算値C:71.59、H:7.48、N:9.28;実測値C:71.43、H:7.55、N:9.19。
実施例4
2−(1−ヒドロキシ−2−フェニル−エチル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸
2−ホルミル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(2.1g、15.0mmol)および臭化ベンジル(7.2ml、60mmol)を出発物質として用い、手順Aにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.80g(3.5mmol)を得た。
2−ベンジルカルボニル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸
2−(1−ヒドロキシ−2−フェニル−エチル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(0.26g、1.1mmol)を、手順Bにしたがって酸化した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.074g(0.32mmol)を得た。
2−ベンジルカルボニル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸ピロリジンアミド
2−ベンゾイル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(0.14g、0.61mmol)およびピロリジン(0.051ml、0.67mmol)を、手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、ラセミ生成物0.12g(0.42mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z284(M+H)+
分析(C1821NO2)計算値C:76.30、H:7.47、N:4.94;実測値:C:76.17、H:7.69、N:4.94。
実施例5
2−(1−ヒドロキシ−4−フェニル−ブチル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸
2−ホルミル−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(2.1g、15mmol)および1−ブロモ−3−フェニルプロパン(4.8g、31.5mmol)を出発物質として用いて、手順Aにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、1.31g(5.0mmol)を得た。
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸
2−(1−ヒドロキシ−4−フェニル−ブチル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(1.31g、5.0mmol)を手順Bにしたがって酸化した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.39g(1.5mmol)を得た。
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(L−プロリンメチルエステル)アミド
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(0.58g、2.3mmol)およびプロリンメチルエステル(0.37g、2.3mmol)を、手順Cにしたがってカップリングさせた。収量0.64g(1.7mmol)。
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸 L−プロリンアミド
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(L−プロリンメチルエステル)アミド(0.64g、1.7mmol)のメチルエステル基を、手順Dにしたがって加水分解した。収量0.58g(1.6mmol)。
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸 L−プロリルアミドアミド
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸 L−プロリンアミド(0.58g、1.6mmol)を出発物質として用いて、手順Gにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.50g(1.4mmol)を得た。
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸 2(S)−シアノピロリジンアミド
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸L−プロリルアミドアミド(0.50g、1.4mmol)を用いて、手順Hにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製およびジアステレオマーの分離によって、より活性なジアステレオマー190mg(0.56mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z337.0(M+H)+
分析(C212422・0.1H2O)計算値C:74.57、H:7.21、N:8.28;実測値C:74.28、H:7.53、N:7.93。
実施例6
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸 ピロリジンアミド
2−(4−フェニルブタノイル)−シクロペンタ−2−エン−カルボン酸(0.23g、0.89mmol)およびピロリジン(0.074ml、0.89mmol)を手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、ラセミ生成物0.21g(0.69mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z312(M+H)+
分析(C2025NO2)計算系C:77.14、H:8.09、N:4.50;実測値C:77.09、H:8.30、N:4.38。
実施例7
(2S)−5−オキソ−2−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−アミノ]ヘキサン酸メチルエステル
(2S)−5−オキソ−2−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−アミノ]ヘキサン酸(3.45g、12.3mmol)(Ho、T.L.ら(J.Org.Chem.1986、51、2405〜2408)によって調製)を、無水テトラヒドロフラン中で0℃で、少量のジアゾメタン(Aldrich Technical Bulletin AL−180にしたがって調製)でメチル化した。反応混合物を4℃で一晩放置した。溶媒を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルに溶解した。ジエチルエーテル相を水および飽和NaHCO3で洗浄した。ジエチルエーテル相を乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、1.5g(5.1mmol)を得た。
Boc−5(R)−メチル−L−プロリンメチルエステル
(2S)−5−オキソ−2−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−アミノ]ヘキサン酸メチルエステル1.5g(5.1mmol)およびジ−tert−ブチル−ジカーボネート(3.1g、14.0mmol)と、10%Pd/C(0.28g)とをメタノール中、4atmのH2の圧力で一晩反応させて調製した。溶液をセライトでろ過し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.90g(3.7mmol)を得た。
4−フェニルブタノイル−5(R)−メチル−L−プロリンエチルエステル
4−フェニルブタノイルクロリド(4−フェニルブタン酸(0.73g、4.4mmol)および塩化チオニル(0.64ml、8.9mmol)から調製)を、5(R)−メチル−L−プロリンエチルエステルトリフルオロ酢酸塩(手順EにしたがってBoc−5(R)−メチル−L−プロリンエチルエステル(0.90g、3.7mmol)から調製)およびトリエチルアミン(2.1ml、15.0mmol)のジクロロメタン溶液に、0℃で添加し、その後に、室温で3時間攪拌した。ジクロロメタン相を30%クエン酸、飽和NaClおよび飽和NaHCO3で洗浄した。ジクロロメタン相を乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.74g(2.6mmol)を得た。
4−フェニルブタノイル−5(R)−メチル−L−プロリン
4−フェニルブタノイル−5(R)−メチル−L−プロリンエチルエステル(0.74g、2.6mmol)のエチルエステル基を、手順Dにしたがって加水分解した。収量0.67g(2.4mmol)。
4−フェニルブタノイル−5(R)−メチル−L−プロリル−ピロリジン
4−フェニルブタノイル−5(R)−メチル−L−プロリン(0.67g、2.4mmol)およびピロリジン(0.22ml、2.7mmol)を、手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.53g(1.6mmol)を得た。
Figure 2006516557
分析(C202822・0.3H2O)計算値C:71.95、H:8.63、N:8.39;実測値C:72.14、H:8.76、N:8.34。
実施例8
4−フェニルブタノイル−5(R)−メチル−L−プロリル−2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジン
4−フェニルブタノイル−5(R)−メチル−L−プロリン(0.23g、0.84mmol)および2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジントリフルオロ酢酸塩(Boc−2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジン(0.23g、0.84mmol)から手順Eにしたがって調製)を、手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.23g(0.54mmol)を得た。
4−フェニルブタノイル−5(R)−メチル−L−プロリル−2(S)−(ヒドロキシアセチル)−ピロリジン
4−フェニルブタノイル−5(R)−メチル−L−プロリル−2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジン(0.23g、0.54mmol)を出発物質として用いて、手順Fにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.11g(0.29mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z387(M+H)+
分析(C223024・0.5H2O)計算値C:66.81、H:7.90、N:7.08;実測値C:66.82、H:7.83、N:6.83。
実施例9
Boc−5(R)−tert−ブチル−L−プロリンメチルエステル
合成手順において、9−(9−フェニルフルオレニル)保護基をトリチル保護基によって交換する小さな改変をしつつ、Lubell、W.D.ら(J.Org.Chem.1996、61、9447〜9454)にしたがって、調製した。主要なジアステレオマーをフラッシュクロマトグラフィーによって単離した。
Boc−5(R)−tert−ブチル−L−プロリン
Boc−5(R)−tert−ブチル−L−プロリンメチルエステル(1.14g、4.0mmol)のメチルエステル基を手順Dにしたがって加水分解した。収量0.88g(3.2mmol)。
Boc−5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−ピロリジン
Boc−5(R)−tert−ブチル−L−プロリン(0.88g、3.2mmol)およびピロリジン(0.27ml、3.2mmol)を手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.87g(2.7mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z325(M+H)+
分析(C183223)計算値C:66.63、H:9.94、N:8.63;実測値C:66.28、H:9.95、N:8.57。
実施例10
アセチル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−ピロリジン
無水酢酸(0.15ml、1.5mmol)を、5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−ピロリジントリフルオロ酢酸塩(Boc−5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−ピロリジン(0.25g、0.77mmol)から手順Eにしたがって調製)およびトリエチルアミン(0.40ml、3.1mmol)のジクロロメタン溶液に、0℃で添加した。反応物をその温度で3時間攪拌した。ジクロロメタン溶液を30%クエン酸、飽和NaClおよび飽和NaHCO3で洗浄した。ジクロロメタン相を乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.17g(0.65mmol)を得た。
Figure 2006516557
(1個の炭素が二重線を与える以外は全て)
ESI−MS:m/z267(M+H)+
分析(C152622)計算値C:67.63、H:9.84、N:10.52;実測値C:67.79、H:10.16、N:10.68。
実施例11
4−フェニルブタノイル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−ピロリジン
4−フェニルブタノイルクロリド(4−フェニルブタン酸(0.39g、2.4mmol)および塩化チオニル(0.21ml、2.9mmol)から調製)を、5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−ピロリジントリフルオロ酢酸塩(Boc−5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−ピロリジン(0.63g、1.9mmol)から手順Eにしたがって調製)およびトリエチルアミン(0.89ml、6.4mmol)のジクロロメタン溶液に、0℃で添加した。反応混合物をその温度で3時間攪拌した。ジクロロメタン溶液を30%クエン酸、飽和NaClおよび飽和NaHCO3で洗浄した。ジクロロメタン相を乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.61g(1.6mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z371(M+H)+
分析(C233422・0.2H2O)計算値C:73.84、H:9.27、N:7.49;実測値C:73.91、H:9.35、N:7.17。
実施例12
4−フェニルブタノイル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリンメチルエステル
4−フェニルブタノイルクロリド(4−フェニルブタン酸(0.76g、4.6mmol)および塩化チオニル(0.50ml、6.9mmol)から調製)を、5(R)−tert−ブチル−L−プロリンメチルエステルトリフルオロ酢酸塩(Boc−5(R)−tert−ブチル−L−プロリンメチルエステル(1.1g、3.8mmol)から手順Eにしたがって調製)およびトリエチルアミン(2.1ml、15.3mmol)のジクロロメタン溶液に0℃で添加した。反応物を室温で4時間攪拌した。ジクロロメタン溶液を30%クエン酸、飽和NaClおよび飽和NaHCO3で洗浄した。ジクロロメタン相を乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.73g(2.2mmol)を得た。
4−フェニルブタノイル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリン
4−フェニルブタノイル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリンメチルエステル(0.68g、2.1mmol)のメチルエステル基を手順Dにしたがって加水分解した。収量0.58g(1.8mmol)。
4−フェニルブタノイル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジン
4−フェニルブタノイル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリン(0.58g、1.8mmol)および2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジントリフルオロ酢酸塩(Boc−2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジン(0.50g、1.8mmol)から手順Eにしたがって調製)を手順Cにしたがってカップリングした。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.30g(0.64mmol)を得た。
4−フェニルブタノイル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−2(S)−(ヒドロキシアセチル)−ピロリジン
4−フェニルブタノイル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジン(0.30g、0.64mmol)を出発物質として用いて、手順Fにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.26g(0.61mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z429(M+H)+
分析(C253624・0.1H2O)計算値C:69.77、H:8.48、N:6.51;実績値C:69.62、H:8.48、N:6.73。
実施例13
ベンジルカルバモイル−5(R)−tert−ブチル−L−プロリル−ピロリジン
ベンジルイソシアネート(0.55ml、4.5mmol)を、5(R)−tert−ブチル−L−プロリンメチルエステルトリフルオロ酢酸塩(Boc−5(R)−tert−ブチル−L−プロリンメチルエステル(1.46g、4.5mmol)から手順Eにしたがって調製)およびトリエチルアミン(1.9ml、13.5mmol)のジメチルホルムアミド溶液に0℃で添加した。反応物を室温で3時間攪拌した。ジメチルホルムアミド溶液を氷水に注ぎ、生成物をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン溶液を30%クエン酸、飽和NaClおよび飽和NaHCO3で洗浄した。ジクロロメタン相を乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、1.24g(3.5mmol)を得た。
Figure 2006516557
分析(C213132)計算値C:70.55、H:8.74、N:11.75;実測値C:70.72、H:8.85、N:12.08。
実施例14
Boc−5(S)−メチル−L−プロリンエチルエステル
Collado、I.ら(J.Org.Chem.1995、60、5011〜5015)にしたがって調製した。ジアステレオマーをフラッシュクロマトグラフィーで分離することなく精製した。この手順により、(2S,5S)ジアステレオマーを主生成物として得た。
4−フェニルブタノイル−5(S)−メチル−L−プロリンエチルエステル
4−フェニルブタノイルクロリド(4−フェニルブタン酸(1.42g、8.6mmol)および塩化チオニル(0.93ml、13.0mmol)から調製)を、5(S)−メチル−L−プロリンエチルエステルトリフルオロ酢酸塩(Boc−5(S)−メチル−L−プロリンエチルエステル(1.85g、7.2mmol)から手順Eにしたがって調製)およびトリエチルアミン(4.0ml、28.7mmol)のジクロロメタン溶液に0℃で添加した。反応物を室温で3時間攪拌した。ジクロロメタン溶液を30%クエン酸、飽和NaClおよび飽和NaHCO3で洗浄した。ジクロロメタン相を乾燥させ、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、1.56g(5.1mmol)を得た。
4−フェニルブタノイル−5(S)−メチル−L−プロリン
4−フェニルブタノイル−5(S)−メチル−L−プロリンエチルエステル(1.54g、5.1mmol)のメチルエステル基を、手順Dにしたがって加水分解した。収量1.36g(4.9mmol)。
4−フェニルブタノイル−5(S)−メチル−L−プロリル−ピロリジン
4−フェニルブタノイル−5(S)−メチル−L−プロリン(0.67g、2.4mmol)およびピロリジン(0.20ml、2.4mmol)を手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.64g(2.0mmol)を得た。
Figure 2006516557
分析(C202822・0.2H2O)計算値C:72.34、H:8.62、N:8.44;実測値C:72.08、H:8.86、N:8.55。
実施例15
4−フェニルブタノイル−5(S)−メチル−L−プロリル−2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジン
4−フェニルブタノイル−5(S)−メチル−L−プロリン(0.69g、2.5mmol)および2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジントリフルオロ酢酸塩(Boc−2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジン(0.68g、2.5mmol)から手順Eにしたがって調製)を用いて手順Cにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.26g(0.61mmol)を得た。
4−フェニルブタノイル−5(S)−メチル−L−プロリル−2(S)−(ヒドロキシアセチル)−ピロリジン
4−フェニルブタノイル−5(S)−メチル−L−プロリル−2(S)−(アセトキシアセチル)−ピロリジン(0.26g、0.61mmol)を出発物質として、手順Fにしたがって調製した。フラッシュクロマトグラフィーによる調製によって、0.15g(0.38mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z387(M+H)+
分析(C223024・0.4H2O)計算値C:67.12、H:7.89、N:7.12;実測値C:67.19、H:7.88、N:6.95。
実施例16
Boc−5(S)−tert−ブチル−L−プロリンエチルエステル
無水テトラヒドロフラン(40ml)中のCuBr・Me2S(4.11g、20mmol)を−80℃に冷却し、1.5M tert−ブチルリチウム(13.3ml、20mmol)を添加した。30分後、BF3・Et2O(2.5ml、20mmol)を添加し、さらに20分間、Boc−5−メトキシ−L−プロリンエチルエステル(1.28g、4.7mmol)(Collado、I.ら(J.Org.Chem.1995、60、5011〜5015)にしたがって調製)の無水テトラヒドロフラン(10ml)溶液に添加した。反応混合物を−80℃で15分間攪拌し、その後に、室温まで3時間加温した。25%NH3(12ml)および飽和NH4Cl(12ml)の混合物を添加し、反応物を室温で1時間攪拌した。テトラヒドロフラン層を分離し、蒸発させた。残渣をジエチルエーテルに溶解した。得られた水層をジエチルエーテルで抽出した。両方のジエチルエーテル層を合わせ、飽和NaHCO3で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、ジアステレオマーを分離することなく、1.27g(4.2mmol)を得た。この手順により、(2S,5S)−ジアステレオマーを主生成物として得た。
Boc−5(S)−tert−ブチル−L−プロリン
Boc−5(S)−tert−ブチル−L−プロリンエチルエステル(1.23g、4.1mmol)のエチルエステル基を手順Dにしたがって、時間を延長して加水分解した。収量0.62g(2.3mmol)。
Boc−5(S)−tert−ブチル−L−プロリル−ピロリジン
Boc−5(S)−tert−ブチル−L−プロリン(0.62g、2.3mmol)およびピロリジン(0.19ml、2.3mmol)を手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.43g(1.3mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z325(M+H)+
分析(C183223)計算値C:66.63、H:9.94、N:8.63;実測値C:66.77、H:10.30、N:8.75。
実施例17
(±)−2−ホルミル−シクロペンタ−2−エンカルボン酸ピロリジンアミド
2−ホルミル−シクロペンタ−2−エンカルボン酸(0.50g、3.6mmol)およびピロリジン(0.30ml、3.6mmol)を手順Cにしたがってカップリングさせた。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.50g(2.6mmol)を得た。
2−(ヒドロキシ−ピリジン−3−イル−メチル)−シクロペンタ−2−エンカルボン酸ピロリジンアミド
3−ヨードピリジン(0.29g、1.4mmol)の無水THF10ml溶液に、エチルマグネシウムブロミドのTHF(1.7ml、1.7mmol)1M溶液を室温で添加した。30分後に、無水THF中の(±)−2−ホルミル−シクロペンタ−2−エンカルボン酸ピロリジンアミド(0.25g、1.3mmol)を添加し、混合物を4時間攪拌した。反応混合物を冷飽和NH4Clに注ぎ、溶液を塩酸で酸性化し、DCMで洗浄した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、0.17g(0.62mmol)を得た。
2−ニコチノイル−シクロペンタ−2−エンカルボン酸ピロリジンアミド
2−(ヒドロキシ−ピリジン−3−イル−メチル)−シクロペンタ−2−エンカルボン酸ピロリジンアミド(0.17g、0.62mmol)を−20℃で手順Bにしたがって酸化した。反応混合物を5%NaOHで洗浄した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、55mg(0.20mmol)を得た。
Figure 2006516557
ESI−MS:m/z271(M+H)+
分析(C161822・0.6H2O)計算値C:68.36、H:6.88、N:9.96;実測値C:68.70、H:6.90、N:9.60。
(ブタの脳のプロリルオリゴペプチダーゼ活性に対する、新規な化合物の阻害効果の決定)
ブタの脳のPOP活性に対する、新規な化合物の阻害効果を、ラット酵素についてToideらによって記載される方法に基づく方法で決定した(Toide,K,Iwamoto,Y.,Fujiwara.T.,Abe,H.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,1995,274,1370〜1378)。
3匹のブタの小脳および脳幹のほとんどを排除したブタの全脳を、殺生後30分以内に液体窒素中に置いて、均質化するまで−80℃で保存した。この脳を、3体積部(w/v)の氷冷0.1Mナトリウム−カリウムホスフェートバッファー(pH7.0)中で、ガラステフロン(登録商標)ホモジナイザーで均質化し、均質化物を10000g、4℃で20分遠心分離した。上清を集め、プールし、使用するまで少量のアリコートで−80℃で保存した。活性アッセイの直前に、上清を氷に入れ、均一バッファー(=酵素調製物)を用いて1:2に希釈した。
マイクロプレートアッセイ手順において、酵素調製物10μlを0.1Mナトリウム−カリウムホスフェートバッファー(pH7.0)460μlおよびDMSOに溶解した新規化合物5μlを用いて前インキュベートし、0.1Mナトリウム−カリウムホスフェートバッファーを用いて30℃で30分希釈した。コントロールは、酵素調製物10μlおよび0.1Mナトリウム−カリウムホスフェートバッファー(pH7.0)465μlを含有していた。0.1Mナトリウム−カリウムホスフェートバッファー(pH7.0)に溶解した4mM Suc−Gly−Pro−AMC(AMC:7−アミド−4−メチルクマリン)25μlを添加することによって反応を開始し、混合物を30℃で60分インキュベートした。1M酢酸ナトリウムバッファー(pH4.2)500μlを添加することによって、反応を停止させた。
7−アミド−4−メチルクマリンの形成を、マイクロプレート蛍光リーダー(360nmで励起、460nmで発光)を用いて蛍光的に決定した。アッセイ化合物中の新規化合物の最終濃度は、10-12M〜10-4Mまで変動した。
種々の濃度の新規化合物の存在下で、プロリルオリゴペプチダーゼ活性を、以下の式で計算した。新規化合物の阻害強度を示すために、活性(コントロールの%)を化合物の濃度の対数に対してプロットし、GraphPad Prismソフトウェアを用いて、IC50値を非線形回帰によって決定した。
活性(コントロールの%)=a/b×100、ここで
a=新規化合物存在下での蛍光強度
b=新規化合物非存在下(コントロール)での蛍光強度
Figure 2006516557
新規化合物は、ブタの脳のプロリルオリゴペプチダーゼに対して高い阻害能力を示す。結果を表1に示す。
他のプロリン特異的なプロテアーゼに対する阻害活性
ブタの脳における、他のプロリン特異的なペプチダーゼからの7−アミド−4−メチルクマリンの形成に対する、阻害活性の特異性について、新規化合物を試験した。
ブタの脳のジペプチジルペプチダーゼII活性に対する新規化合物の阻害効果の決定
プロリルオリゴペプチダーゼに対する新規化合物の阻害効果を決定するための手順にしたがって、0.1Mナトリウム−カリウムホスフェートバッファー(pH7.0)に溶解した0.4mM H−Lys−Ala−AMC25μlを添加することによって反応を開始し、混合物を30℃で30分インキュベートし、7−アミド−4−メチルクマリンの形成を決定した。新規化合物(10-6M)存在下で、ジペプチジルペプチダーゼII阻害を以下の式を用いて計算した。
阻害割合(%)=(1−c/d)×100、ここで
c=新規化合物存在下での蛍光強度
d=新規化合物非存在下(コントロール)での蛍光強度
新規化合物は、ブタの脳のジペプチジルペプチダーゼIIに対する阻害効果を何ら示さなかった。
ブタの脳のジペプチジルペプチダーゼIV活性に対する新規化合物の阻害効果の決定
プロリルオリゴペプチダーゼに対する新規化合物の阻害効果を決定するための手順にしたがって、0.1Mナトリウム−カリウムホスフェートバッファー(pH7.0)に溶解した2mM H−Gly−Pro−AMC25μlを添加することによって反応を開始し、7−アミド−4−メチルクマリンの形成を決定した。新規化合物存在下(10-6M)、上に記載される式を用いて、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害を計算した。
新規化合物は、ブタの脳のジペプチジルペプチダーゼIVに対する阻害効果を何ら示さなかった。

Claims (15)

  1. 式(I)
    Figure 2006516557
    式中、XはNまたはCであり;
    点線は単結合または二重結合を表し;
    1は:
    非置換か、または各々独立して、COOR4、COR4、CR4(OR52、COCH2OR6、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜3個の置換基で置換された、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖であって、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリールまたはアラルキルであり、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、H、低級アルキル、低級アシルまたはハロゲン、
    非置換か、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル鎖、
    非置換か、または各々独立して低級アルキル、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換された、3〜7員の飽和または不飽和炭素環式環、
    非置換か、または各々独立して低級アルキル、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換された、3〜7員環の、飽和または不飽和ヘテロ環式環、
    グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
    ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであって、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、非置換か、または各々独立して、低級アルキル、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換されており、
    2は:
    H、
    非置換か、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ハロゲン、カルボキシルまたは低級アシルである1〜3個の置換基で置換された、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖、
    非置換か、または上記R2において、アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル鎖、
    または、非置換か、または上記R2において、アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキニル鎖であり;
    3は:
    H、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環であって、前記アルキルサブグループは、非置換か、またはR1において、上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換されており、
    または、R3は、COOR4、COR4、CR4(OR52またはCOCH2OR6であって、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリール、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたは低級アルキルアミノであって、前記低級アルキルは、非置換か、または各々独立して、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜2個の置換基で置換され、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、低級アシルまたはハロゲンである;
    ただし、
    a)XがNである場合、前記点線は単結合を表し、R2はHではなく;
    b)XがCである場合、前記点線は二重結合を表し、R2はHである;
    化合物またはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらのエステル。
  2. XはNであり;
    点線は単結合または単結合を表し;
    1は:
    非置換か、または各々独立して、COOR4、COR4、CR4(OR52、COCH2OR6、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜3の置換基で置換された、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖であって、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリールまたはアラルキルであり、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、H、低級アルキル、低級アシルまたはハロゲンである、
    非置換か、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル鎖、
    非置換か、または各々独立して低級アルキル、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基を有する、3〜7員の、飽和または不飽和炭素環式環、
    非置換か、または各々独立して低級アルキルであるか、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基を有する、3〜7員の、飽和または不飽和ヘテロ環式環、
    グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる、上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
    ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであって、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、非置換か、または各々独立して、低級アルキル、またはアルキル基として上記に定義された1〜3個の置換基で置換されている、
    2は:
    非置換か、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ハロゲン、カルボキシルまたは低級アシルである1〜3個の置換基で置換された、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖、
    非置換か、または上記R2において、アルキル基について定義された、1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル鎖、
    または、非置換か、または上記R2において、アルキル基について定義された、1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキニル鎖であり;
    3は:
    H、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環であって、前記アルキルサブグループが、非置換か、または上記R1において、アルキル基について定義された、1〜3個の置換基で置換されており、
    または、R3は、COOR4、COR4、CR4(OR52またはCOCH2OR6であって、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリール、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたは低級アルキルアミノであって、前記低級アルキルは、非置換、または各々独立して、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜2個の置換基で置換され、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、低級アシルまたはハロゲンである
    請求項1記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらのエステル。
  3. 1は、
    非置換か、または各々独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜2個の置換基で置換された、1〜5個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、
    非置換か、または上記アルキル基について定義された1または2個の置換基で置換された、3〜7員の、飽和または不飽和炭素環式環、
    非置換か、または各々独立して、低級アルキルであるか、または上記アルキル基について定義された1または2個の置換基で置換された、3〜7員の、飽和または不飽和ヘテロ環式環、
    グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる、上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
    ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであって、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、非置換か、または低級アルキルか、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換されている;
    2は:
    非置換か、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ハロゲン、カルボキシルまたは低級アシルである1または2個の置換基で置換された、1〜5個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖であり;
    3は:
    H、シアノまたはCOR4であって、R4は、H、低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環またはアリールであって、前記低級アルキルは、非置換か、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換されている
    請求項2記載の化合物。
  4. 1は、
    非置換か、または各々独立して、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜2個の置換基で置換された、1〜3個の炭素原子を有する直鎖アルキル基、
    3〜7員環の、飽和または不飽和の、非置換ヘテロ環式環、低級アルコキシ、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであり;
    2は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝の非置換アルキル鎖であり;
    3は:
    H、シアノまたはCOR4であって、R4は、Hまたは低級アルキルであり、前記低級アルキルは、非置換か、または、ヒドロキシで置換された
    請求項2または3記載の化合物。
  5. XはCであり;
    前記点線は二重結合を表し;
    1は:
    非置換か、または各々独立してCOOR4、COR4、CR4(OR52、COCH2OR6、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1〜3個の置換基で置換された、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖であって、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリールまたはアラルキルであり、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、H、低級アルキル、低級アシルまたはハロゲンである、
    非置換か、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換された、2〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル鎖、
    非置換か、または各々独立して低級アルキル、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換された、3〜7員の、飽和または不飽和炭素環式環、
    非置換か、または各々独立して低級アルキル、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換された、3〜7員の、飽和または不飽和ヘテロ環式環、
    グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる、上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
    ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであって、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、非置換か、または各々独立して低級アルキル、または上記アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換されており、
    2はHであり;
    3は:
    H、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環であって、前記アルキルサブグループは、非置換か、または上記R1の意味において、アルキル基について定義された1〜3個の置換基で置換されている、
    または、R3は、COOR4、COR4、CR4(OR52またはCOCH2OR6であって、R4は、H、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環、アリール、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたは低級アルキルアミノであって、前記低級アルキルは、非置換か、または各々独立して、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換され、R5は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアラルキルであり、R6は、低級アシルまたはハロゲンである
    請求項1記載の化合物またはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらのエステル。
  6. 1は、
    非置換、または各々独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である、1または2個の置換基で置換された、1〜5個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖、
    非置換、または各々独立して、低級アルキル、または上記アルキル基について定義された1〜2個の置換基で置換された、3〜7員の、飽和または不飽和炭素環式環、
    非置換、または各々独立して、低級アルキル、または上記アルキル基について定義された、1〜2個の置換基で置換された、3〜7員の、飽和または不飽和ヘテロ環式環、
    グループメンバーとして上に定義された置換または非置換の炭素環式環またはヘテロ環式環を組み込んでいる、上に定義された置換または非置換のアルキルまたはアルケニル基、
    ヒドロキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであって、前記アルキル、アリールまたはアミノサブグループは、非置換か、または各々独立して、低級アルキル、または上記アルキル基について定義された、1〜3個の置換基で置換されており、
    3は:
    H、シアノまたはCOR4であって、R4は、H、低級アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ環またはアリールであり、前記低級アルキルは、非置換か、または各々独立して、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、低級アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換される請求項5記載の化合物。
  7. 1は、
    非置換か、または各々独立して、アリール、アリールオキシ、アリール低級アルコキシ、低級アルキルアミノ、アリールアミノ、アリール低級アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロ環である1または2個の置換基で置換された、1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル鎖、
    3〜7員環の、飽和または不飽和の、非置換ヘテロ環式環、
    低級アルコキシ、アミノ低級アルキル、低級アルキルアミノ、アリールアミノまたはアリール低級アルキルアミノであって、前記アミノサブグループは、非置換か、または低級アルキルで置換されており;
    3は:
    H、シアノまたはCOR4であって、R4は、Hまたは低級アルキルであり、前記低級アルキルは、非置換か、またはヒドロキシで置換された請求項5または6いずれか記載の化合物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の式(I)の少なくとも1つの化合物、薬学的に許容される希釈剤、キャリア、および/または賦形剤からなる薬学的組成物。
  9. プロリルオリゴペプチダーゼインヒビターとして使用するための請求項1〜7のいずれかに記載の式(I)の化合物。
  10. プロリルオリゴペプチダーゼインヒビターとして使用するための医薬の製造のための請求項1〜7のいずれかに記載の式(I)の化合物、それらの薬学的に許容されるエステルまたはそれらの塩の使用。
  11. 神経変性疾患の処置、および/または学習および記憶機能を改良するための、医薬を製造するための請求項1〜7いずれかに記載の式(I)の化合物の使用。
  12. 前記神経変性疾患がアルツハイマー病または老人性痴呆である請求項11記載の使用。
  13. 請求項1記載の式(I)の少なくとも1つの化合物の有効量を、処置が必要な被検体に投与する工程を含む、プロリルオリゴペプチダーゼインヒビターが有用であることを示す疾患の処置または状態の向上のための方法。
  14. 神経変性疾患を処置する工程、および/または学習機能および記憶機能を向上させる工程を含む請求項13記載の方法。
  15. 前記神経変性疾患がアルツハイマー病または老人性痴呆である請求項14記載の方法。
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