JP2006511673A - コロイドシリカを基材とし陽イオン経路で硬化し得る、防ミスト及び/又は防汚硬質被膜用のシリコーン組成物 - Google Patents
コロイドシリカを基材とし陽イオン経路で硬化し得る、防ミスト及び/又は防汚硬質被膜用のシリコーン組成物 Download PDFInfo
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Abstract
Description
・少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体であって、
・次式(I)の少なくとも一つの単位:
Z1(R0)aSiO(3-a)/2 (I)
(式中、
a=0、1又は2であり、
R0はa>1のときには同一又は異なるものであり、そしてアルキル、シクロアルキル、アリール、ビニル、水素又はアルコキシ基、好ましくは低級C1〜C6アルキルを表し、
Z1は、式(I)の単位の数が1以上であるときには同一又は異なるものであり、そして少なくとも1個のエポキシ及び/又はアルケニルエーテル及び/又はエキセタン及び/又はジオキソラン及び/又はカーボネート反応性官能基を含む有機置換基であり、ここで、Z1は、好ましくは、少なくとも1個のエポキシ及び/又はジオキソラン反応性官能基を含む有機置換基であるものとする。)
及び
・1分子当たり少なくとも2に等しい珪素原子の総数
を含むものと、
・有効量の少なくとも1種の陽イオン開始剤と、
・随意として少なくとも1種の有機溶媒と
をさらに含むことを特徴とする組成物に関する本発明によって達成される。
Z2(R0)aSiO(3-a)/2 (II)
(式中、
a=0、1又は2であり、
R0は上に定義されるようなものであり、
Z2は、式(II)の単位の数が1以上であるときには同一又は異なるものであり、そして少なくとも1個のオキシアルキル又はポリオキシアルキル官能基((CH2)mO)x又は(CH2−CH(CH3)−O)y又は共重合体を含む有機置換基である。)
を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体をさらに含み、ここで、該単量体、オリゴマー及び/又は重合体は、500mPa.s以下、好ましくは300mPa.s以下の粘度を示すものとする。
Z3(R0)aSiO(3-a)/2 (III)
(式中、
a=0、1又は2であり、
R0は同一又は異なるものであり、そしてアルキル、シクロアルキル、アリール、ビニル、水素又はアルコキシ基、好ましくは低級C1〜C6アルキルを表し、
Z3は、式(III)の単位の数が1以上であるときには同一又は異なるものであり、そして少なくとも1個の(CnF2n-1)−(R0)a基(ここでn<20である)を含む有機置換基である。)
を含むもの及び/又は次式(IV)の少なくとも1種のペルフルオルポリエーテル化合物:
Y−(CaF2aO)b−CaF2a−Y (IV)
(式中、
・Yは重合性基又は弗素原子又は水素原子であり、
・aは1〜7であり、
・bは、該ペルフルオルポリエーテル化合物が500〜20000の平均分子量を有するように、1〜300である。)
を含む。
・エポキシド又はビニルエーテル官能基を含むペル弗素化化合物、例えば、グリシジルオクタフルオルペンチルエーテル、グリシジルテトラフルオルエチルエーテル、グリシジルテトラフルオルプロピルエーテル、グリシジルヘキサデカフルオルノニルエーテル、グリシジルドデカフルオルヘプチルエーテル、ヘプタデカフルオルノニルオキシラン、ヘプタフルオルブチルオキシラン、ヘキサデカフルオルノニルエーテル、ヘキサデカフルオル−8−(トリフルオルメチル)ノニルオキシラン、ドデカフルオル−6−(トリフルオルメチル)ヘプチルオキシラン、オクタフルオルペンタノール、ヘプタデカフルオルノナノール、ヘプタデカフルオルデカノールなど、
・C8F17オキシランのような旭硝子の製品
である。
[(R1)n−A−(R2)m]+ (V)
(式中、
・Aは、例えばI、S、Se、P又はNのような第15族〜17族元素を表し、
・R1は、C6〜C20炭素環式又は複素環式アリール基を表し、ここで、該複素環式基はヘテロ原子として窒素又は硫黄を含むことができるものとし、
・R2は、R1又は線状若しくは分岐C1〜C30アルキル若しくはアルケニル基を表し、ここで、該R1及びR2基は、C1〜C25アルコキシ、C1〜C25アルキル、ニトロ、クロル、ブロム、シアノ、カルボキシル、エステル又はメルカプト基で置換されていてよく、
・nは1〜v+1の範囲の整数であり、ここで、vは元素Aの原子価であり、
・mは0〜v−1の範囲の整数であり、n+m=v+1である。)
のオニウムイオンから選択される陽イオン部分を有するものから選択できる。
[BXaRb]- (VI)
(式中、
・a及びbは、aについては0〜3、そしてbについては1〜4の範囲の整数であり、ここで、a+b=4であり、
Xの記号は、
・a=0〜3のハロゲン原子(塩素、弗素)、
・a=0〜2のOH官能基
を表し、
Rの記号は、同一又は異なるものであり、そして
・陽イオン部分が第15〜17族元素のオニウムである場合には、例えば、OCF3、CF3、NO2若しくはCNのような少なくとも1個の電子吸引基及び/又は少なくとも2個のハロゲン原子(具体的には弗素)で置換されたフェニル基、
・陽イオン部分が第4〜10族元素の有機金属錯体である場合には、少なくとも1個の電子吸引元素又は電子吸引基、特に、ハロゲン原子(具体的には弗素)、CF3、OCF3、NO2又はCNで置換されたフェニル基、
・陽イオン部分が何であれ、少なくとも1個の電子吸引元素又は電子吸引基、特に、特に弗素原子を包含するハロゲン原子、OCF3、CF3、NO2又はCNで置換されていてよい、例えばビフェニル又はナフチルのような少なくとも2個の芳香族環を含むアリール基
を表す。)
のボレートである。
[(C8H17)−O−Φ−I−Φ]+[B(C6F5)4]-、[(CH3)2−CH−Φ−I−Φ−CH3]+[B(C6F5)4]-[C12H25−Φ−I−Φ]+[B(C6F5)4]-、[(C8H17)−O−Φ−I−Φ]+[B(C6F5)4]−、[(C8H17−O−Φ)2I]+[B(C6F5)4]-[(Φ)3S]+[B(C6F5)4]-[(Φ)2S−Φ−O−C8H17]+[B(C6H4CF3)4]-、[(C12H25−Φ)2I]+[B(C6F5)4]-[(CH3)2−CH−Φ−I−Φ−CH3]+[B(C6H3(CF3)2)4]-(η5−シクロペンタジエニル)(η6−トルエン)Fe+[B(C6F5)4]-(η5−シクロペンタジエニル)(η6−1−メチルナフタリン)Fe+[B(C6F5)4]-(η5−シクロペンタジエニル)(η6−クメン)Fe+[B(C6F5)4]-
よりなる群から選択できる。
[(CH(CH3)2−Φ−)−I−(−R1)]+ (VII)
(式中、記号R1は、−Φ−R2基を表し、ここで、R2は、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜15個の炭素原子を含む線状又は分岐アルキル基である。)
の陽イオン構造を有する非毒性のオニウム塩であることもできる。
[(CH(CH3)2−Φ−)−I−Φ−CH3]+Cl-[(CH(CH3)2−Φ−)−I−Φ−CH3]+B(C6F5)4 -[(CH(CH3)2−Φ−)−I−Φ−CH3]+PF6 -[(CH(CH3)2−Φ−)−I−Φ−CH3]+B(PhOCF3)4 -[(CH3)2−CH−Φ−I−Φ−CH3]+[B(C6H3(CF3)2)4]-。
Z4Si(R0)aO(3-a)/2
(式中、
・a=0、1又は2であり、
・R0は同一又は異なるものであり、そしてアルキル、シクロアルキル、アリール、ビニル、水素又はアルコキシ基、好ましくは低級C1〜C6アルキル基を表し、
・Z4は、特に、次の基:
・式(I)の少なくとも一つの単位と1分子当たり少なくとも2に等しい珪素原子の総数とを含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体と、
・有効量の少なくとも1種の陽イオン開始剤と、
・随意として少なくとも1種の有機溶媒と、
・随意として、式(II)の少なくとも一つの単位を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体と、
・随意として、式(III)の少なくとも一つの単位を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体或いは式(IV)の少なくとも1種のペルフルオルポリエーテル化合物と
を混合させることからなる工程を本質的に含む、陽イオン経路によって架橋して上記のような硬質被膜を与えることができる組成物の製造方法である。
(a)非官能化コロイドシリカと、
・式(I)の少なくとも一つの単位と1分子当たり少なくとも2に等しい珪素原子の総数とを含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体と、
・有効量の少なくとも1種の陽イオン開始剤と、
・随意として少なくとも1種の有機溶媒と、
・随意として式(II)の少なくとも一つの単位を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体と、
・随意として、式(III)の少なくとも一つの単位を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体或いは式(IV)の少なくとも1種のペルフルオルポリエーテル化合物と
を混合させ、
(b)得られた混合物を、少なくとも1種の熱可塑性プラスチックを基材とする支持材に適用し、そして
(c)該組成物を熱又は化学線経路による架橋によって硬化させて硬質被膜を与えること
からなる工程を含むことを特徴とする、少なくとも1種の熱可塑性プラスチックを基材とする支持材上に硬質被膜を作製するための方法である。
・式(A)のエポキシド官能基であってほぼ5%の(A')を有するものを含むシリコーンオリゴマー:
・脂環式のエポキシ樹脂で補強されるNanopox XP22/0314のようなハンスシミ社製のNanopox、
・デグッサ社製のAerosil R711又はAerosil R7200のような、アクリレートで処理されたヒュームドシリカ。
この溶液は、耐摩耗性被膜のためにエキセン社によって販売されている。この溶液を20℃で浸漬によってポリカーボネートシートに塗布し、次いで25℃で10分間にわたって乾燥させ、その後122℃で35分間熱架橋させる。この薄膜の厚さは2マイクロメートルである。テーバー耐摩耗性試験を標準法T30−015に従い500gの負荷及びCS10−F研磨ホイールによる300サイクルで実施する。10%の光沢の変化が見出される。曇り率=10%。この被膜の鉛筆硬度は4H〜6Hの間で変化する。
90%以上の単量体(A)含有量を有し、4−ビニル−1−シクロヘキセンエポキシド(VCMX)のヒドロシリル化によって得られた10gのシロキサン樹脂と、イソプロパノールに溶解された20%の光開始剤P1を含む1.25gの光開始剤系と、30%のイソプロパノール溶液としての40gのHighLinkコロイドシリカとをビーカーに装入する。この系は、光及び熱を排除して少なくとも6月間周囲温度で安定である。この溶液を浸漬によりポリカーボネートシートに塗布する。
1分間にわたってこのシートの水気を切る。
この系を、5m/分の速度で、2個の160W/cmHgランプを備えたUVベンチ上を通過させることによって架橋させる。この系は乾燥状態であり、そして該ベンチの出口では非常に硬質である。
薄膜の厚さは3マイクロメートルである。
鉛筆硬度は直後にはHであり、24時間後には4H以上である。
1時間にわたる150℃でのアニール又は数分間の赤外線ランプ下でのアニールにより、5Hの硬度を得ることが可能になる。
同一のテーバー試験を使用し、光沢の変化、曇り率=15%が見出される。
90%以上の単量体(A)含有量を有する10gのシロキサン樹脂と、イソプロパノール中に溶解された20%の光開始剤P1を含む1.25gの光開始剤系と、イソプロパノール溶液の状態の40gのHighLinkコロイドシリカと、0.5gのシリコーンポリエーテルRhodorsil Oil 10646をビーカーに装入する。この系は、光及び熱を排除して少なくとも6ヶ月間にわたって周囲温度で安定である。この溶液を浸漬によってポリカーボネートシートに塗布する。
1分間にわたってこのシートの水気を切る。
この系を、5m/分の速度で、2個の160W/cmHgランプを備えたUVベンチ上を通過させることによって架橋させる。この系は乾燥状態であり、且つ、該ベンチの出口では非常に硬質である。
薄膜の厚さは3マイクロメートルである。
鉛筆硬度は、直後には3Hであり、24時間後には4H以上である。
同一のテーバー摩耗試験を使用する。10%の光沢の変化が見出される。
5℃の冷蔵庫内に置かれたポリカーボネートグラスは、該冷蔵庫から取り出され且つ100%の相対湿度及び25℃の雰囲気中に置かれるときに、ミストで満たされることはない。
90%以上の単量体(A)の含有量を有する10gのシロキサン樹脂と、イソプロパノール中に溶解された20%の光開始剤P1を含む1.25gの光開始剤系と、イソプロパノール溶液の状態の38gのHighLinkコロイドシリカと、2gのポリフルオルシラン、トリデカフルオル−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリメトキシシランとをビーカーに装入する。
この系は、熱及び光を排除して少なくとも6ヶ月間周囲温度で安定である。この溶液を浸漬によりポリカーボネートシートに塗布する。
1分間にわたってこのシートの水気を切る。
この系を、5m/分の速度で、2個の160W/cmHgランプを備えたUVベンチ上を通過させることによって架橋させる。この系は乾燥状態であり、且つ、該ベンチの出口では非常に硬質である。
薄膜の厚さは3マイクロメートルである。
鉛筆硬度は、直後には3Hであり、24時間後には4H以上である。
ただし、微量の未反応アルコキシシランを確実に除去するために、熱後架橋を100℃で1時間にわたって実施する。
同一のテーバー摩耗試験を使用する。10%の光沢の変化が見出される。
慣用のインクは、コロイドシリカ及びアルコキシシランに基づく熱制御とは対照的に、被膜の表面上に痕跡を残さない。
Claims (16)
- 非官能化シリカのコロイド粒子を含む、陽イオン経路で架橋して硬質被膜を与えることができる組成物において、
・少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体であって、
・次式(I)の少なくとも一つの単位:
Z1(R0)aSiO(3-a)/2 (I)
(式中、
a=0、1又は2であり、
R0は、a>1のときには同一又は異なるものであり、そしてアルキル、シクロアルキル、アリール、ビニル、水素又はアルコキシ基、好ましくは低級C1〜C6アルキルを表し、
Z1は、式(I)の単位の数が1以上のときには同一又は異なるものであり、そして少なくとも1個のエポキシ及び/又はアルケニルエーテル及び/又はオキセタン及び/又はジオキソラン及び/又はカーボネート反応性官能基を含む有機置換基であり、ここで、Z1は、好ましくは、少なくとも1個のエポキシ及び/又はジオキソラン反応性置換基を含む有機置換基である。)
・及び、1分子当たり少なくとも2に等しい珪素原子の総数
を含むものと、
・有効量の少なくとも1種の陽イオン開始剤と、
・随意として少なくとも1種の有機溶媒と
をさらに含むことを特徴とする、非官能化シリカのコロイド粒子を含む、陽イオン経路で架橋して硬質被膜を与えることができる組成物。 - 防ミスト化合物として、次式(II)の少なくとも一つの単位:
Z2(R0)aSiO(3-a)/2 (II)
(式中、
a=0、1又は2であり、
R0は請求項1において定義した通りであり、
Z2は、式(II)の単位の数が1以上のときには同一又は異なるものであり、そして少なくとも1個のオキシアルキル又はポリオキシアルキル官能基((CH2)mO)x又は(CH2−CH(CH3)−O)y又は共重合体を含む有機置換基である。)
を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体をさらに含み、ここで、該単量体、オリゴマー及び/又は重合体が500mPa.s以下、好ましくは300mPa.s以下の粘度を示すことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。 - 防汚化合物として、少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体であって次式(III)の少なくとも一つの単位:
Z3(R0)aSiO(3-a)/2 (III)
(式中、
a=0、1又は2であり、
R0は、同一又は異なるものであり、そしてアルキル、シクロアルキル、アリール、ビニル、水素又はアルコキシ基、好ましくは低級C1〜C6アルキルを表し、
Z3は、式(III)の単位の数が1以上であるときには同一又は異なるものであり、そして少なくとも1個の(CnF2n+1)−(R0)a基(ここで、n<20である)を含む有機置換基である。)
を含むもの及び/又は次式(IV)の少なくとも1種のペルフルオルポリエーテル化合物:
Y−(CaF2aO)b−CaF2a−Y (IV)
(式中、
Yは重合性基であり、
aは1〜7であり、
bは、該ペルフルオルポリエーテル化合物が500〜20000の平均分子量を有するように、1〜300である。)
をさらに含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。 - 陽イオン開始剤が、次式(V):
[(R1)n−A−(R2)m]+ (V)
(式中、
・Aは、例えば、I、S、Se、P又はNのような第15〜17族元素を表し、
・R1はC6〜C20炭素環式又は複素環式アリール基を表すが、ここで、該複素環式基はヘテロ原子として窒素又は硫黄を含むことができるものとし、
・R2は、R1又は線状若しくは分岐C1〜C30アルキル若しくはアルケニル基を表すが、ここで、該R1及びR2基は、C1〜C25アルコキシ、C1〜C25アルキル、ニトロ、クロル、ブロム、シアノ、カルボキシル、エステル又はメルカプト基で置換されていてよいものとし、
・nは1〜v+1の範囲の整数であり、ここで、vは元素Aの原子価であるものとし、
・mは0〜v−1の範囲の整数であり、ここで、n+m=v+1である。)
のオニウムイオンから選択される陽イオン部分を有するものから選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。 - 開始剤の陰イオン部分が、次式(VI):
[BXaRb]- (VI)
(式中、
・a及びbは、aについては0〜3、そしてbについては1〜4の範囲の整数であり、ここで、a+b=4であるものとし、
・Xの記号は、
a=0〜3のハロゲン原子(塩素、弗素)、
a=0〜2のOH官能基
を表し、
・Rの記号は、同一又は異なるものであり、そして、
・前記陽イオン部分が第15〜17族元素のオニウムである場合には、例えば、OCF3、CF3、NO2又はCNのような少なくとも1個の電子吸引基によって及び/又は少なくとも2個のハロゲン原子(特に弗素)によって置換されたフェニル基、
・前記陽イオン部分が第4〜10族元素の有機金属錯体である場合には、少なくとも1個の電子吸引元素又は電子吸引基、特に、ハロゲン原子(特に弗素)、CF3、OCF3、NO2又はCNによって置換されたフェニル基、
・陽イオン部分が何であれ、少なくとも1個の電子吸引元素又は電子吸引基、特に、特に弗素を含むハロゲン原子、OCF3、CF3、NO2又はCNによって置換されていてよい、例えば、ビフェニル又はナフチルのような少なくとも2個の芳香族環を含むアリール基
を表す。)
のボレートであることを特徴とする、請求項4に記載の組成物。 - 開始剤が、[(C8H17)−O−Φ−I−Φ]+[B(C6F5)4]-、[(CH3)2−CH−Φ−I−Φ−CH3]+[B(C6F5)4]-[C12H25−Φ−I−Φ]+[B(C6F5)4]-、[(C8H17−O−Φ)2I]+[B(C6F5)4]-[(C8H17)−O−Φ−I−Φ]+[B(C6F5)4]-、[(Φ)3S]+[B(C6F5)4]-[(Φ)2S−Φ−O−C8H17]+[B(C6H4CF3)4]-、[(C12H25−Φ)2I]+[B(C6F5)4]-[(CH3)2−CH−Φ−I−Φ−CH3]+[B(C6H3(CF3)2)4]-(η5−シクロペンタジエニル)(η6−トルエン)Fe+[B(C6F5)4]-(η5−シクロペンタジエニル)(η6−1−メチルナフタリン)Fe+[B(C6F5)4]-(η5−シクロペンタジエニル)(η6−クメン)Fe+[B(C6F5)4]-
よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。 - 陽イオン開始剤が、次式(VII):
次式(VII):
[(CH(CH3)2−Φ−)−I−(−R1)]+ (VII)
(式中、R1は、−Φ−R2基を表し、ここで、R2は、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜15個の炭素原子を含む線状又は分岐アルキル基である。)
の陽イオン構造を有する非毒性のオニウム塩であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。 - オニウム塩の陰イオン構造が、Cl-、Br-、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、N(SO2CF3)2 -、CH(SO2CF3)2 -、B(C6F5)4 -、B(PhOCF3)4 -、SbF6 -及び/又はAsF6 -よりなる群から選択される、請求項7に記載の組成物。
- シリカ粒子が1μm以下、より好ましくは50〜500nmの平均直径を示すことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
- 有機溶媒がアルコール溶媒であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
- 有機塩の割合が少なくとも10重量部に等しいことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の組成物。
- 陽イオン経路で架橋して請求項1〜13のいずれかに記載の硬質被膜を与えることができる組成物の製造方法において、非官能化シリカのコロイド粒子と、
・式(I)の少なくとも一つの単位と1分子当たり少なくとも2に等しい珪素原子の総数とを含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体と、
・有効量の少なくとも1種の陽イオン開始剤と、
・随意として少なくとも1種の有機溶媒と、
・随意として式(II)の少なくとも一つの単位を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体と、
・随意として式(III)の少なくとも一つの単位を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体或いは式(IV)の少なくとも1種のペルフルオルポリエーテル化合物と
を混合させることからなる工程を本質的に含むことを特徴とする、陽イオン経路で架橋して請求項1〜13のいずれかに記載の硬質被膜を与えることができる組成物の製造方法。 - 少なくとも1種の熱可塑性プラスチックを基材とする支持材上に硬質被膜を作製するための方法において、
(a)非官能化コロイドシリカと、
・式(I)の少なくとも一つの単位と1分子当たり少なくとも2に等しい珪素原子の総数とを含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体と、
・有効量の少なくとも1種の陽イオン開始剤と、
・随意として少なくとも1種の有機溶媒と、
・随意として式(II)の少なくとも一つの単位を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体と、
・随意として式(III)の少なくとも一つの単位を含む少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーン単量体、オリゴマー及び/又は重合体或いは式(IV)の少なくとも1種のペルフルオルポリエーテル化合物と
を混合させ、
(b)得られた混合物を、少なくとも1種の熱可塑性プラスチックを基材とする支持材に適用し、そして
(c)該組成物を熱又は化学線経路による架橋によって硬化させて硬質被膜を与えること
からなる工程を含むことを特徴とする、少なくとも1種の熱可塑性プラスチックを基材とする支持材上に硬質被膜を作製するための方法。 - 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物から又は請求項15に記載の方法によって得られた硬質被膜。
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