JP2006349112A - 変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の変速段で車両を走行させる頻度を低くすることができるようにする。
【解決手段】複数の摩擦係合要素の係合及び解放の組合せに基づいて複数の変速段が達成され、各摩擦係合要素を係脱させるための油圧サーボと、基本圧力が供給されるとともにソレノイドのオン・オフによって基本圧力を信号油圧として選択的に発生させる複数のソレノイドバルブと、信号油圧によって切り換えられ、油圧サーボに油圧を選択的に供給する複数の変速用のバルブと、各ソレノイドに所定の供給電圧を印加する電源回路53と、供給電圧に基づいて基本圧力を変更し、かつ、供給電圧を各ソレノイドに印加して複数の変速段を達成する第1の変速モード、及び各ソレノイドをオフにして特定の変速段を達成する第2の変速モードを設定する変速モード変更処理手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、変速制御装置に関するものである。
従来、変速機、例えば、自動変速機においては、複数のプラネタリギヤユニットを備えた変速装置における動力伝達経路を、クラッチ、ブレーキ等を係脱することによって切り換え、ギヤ比を変更して変速を行い、複数の変速段を達成するようになっている。また、クラッチ、ブレーキ等を係脱するために、それぞれ油圧サーボが配設され、該各油圧サーボに所定の油圧の油を供給することによって、クラッチ、ブレーキ等を係合させ、各油圧サーボから油をドレーンすることによって、クラッチ、ブレーキ等を解放することができる。
前記各油圧サーボに対して油を給排するために、複数のシフトバルブが配設されるとともに、各シフトバルブを切り換えるために、複数のソレノイドバルブが配設される。各ソレノイドバルブは、それぞれソレノイドを備え、ソレノイドをオン・オフさせるのに伴って開閉され、所定の油圧を各シフトバルブに形成された制御油室に対して給排する。その結果、前記シフトバルブを切り換えることができる。
ところで、前記各ソレノイドをオン・オフさせるために、電源回路とグラウンドとの間に各ソレノイドが互いに並列に接続され、各ソレノイドに所定の供給電圧が印加されるようになっている。ところが、前記電源回路によって印加される供給電圧が閾(しきい)値以下になると、各ソレノイドを確実にオンにすることができなくなってしまう。
そこで、各ソレノイドに印加される供給電圧が閾値以下になると、変速段固定モードを設定し、車両を安全に走行させるのに必要な特定の変速段を達成させ、該変速段だけで車両を走行させるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−322254号公報
しかしながら、前記従来の自動変速機においては、電源回路の特性にばらつきが発生すると、供給電圧にもばらつきが発生することになり、閾値によっては、変速段固定モードが設定される頻度が高くなってしまう。
本発明は、前記従来の自動変速機の問題点を解決して、特定の変速段で車両を走行させる頻度を低くすることができる変速制御装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の変速制御装置においては、複数の摩擦係合要素の係合及び解放の組合せに基づいて複数の変速段が達成され、前記各摩擦係合要素を係脱させるための油圧サーボと、基本圧力が供給されるとともにソレノイドのオン・オフによって前記基本圧力を信号油圧として選択的に発生させる複数のソレノイドバルブと、前記信号油圧によって切り換えられ、前記油圧サーボに油圧を選択的に供給する複数の変速用のバルブと、前記各ソレノイドに所定の供給電圧を印加する電源回路と、前記供給電圧に基づいて前記基本圧力を変更し、かつ、前記供給電圧を各ソレノイドに印加して前記複数の変速段を達成する第1の変速モード、及び前記各ソレノイドをオフにして特定の変速段を達成する第2の変速モードを設定する変速モード変更処理手段とを有する。
本発明の他の変速制御装置においては、さらに、前記変速モード変更処理手段は、前記供給電圧が第1の設定電圧より低い場合に第1の変速モードを設定し、前記供給電圧が第1の設定電圧より低く設定された第2の設定電圧より低い場合に第2の変速モードを設定する。
本発明の更に他の変速制御装置においては、さらに、前記変速モード変更処理手段は、第1の変速モードにおいて、前記基本圧力を高くする。
本発明の更に他の変速制御装置においては、さらに、前記変速モード変更処理手段は、第1の変速モードにおいて、前記基本圧力を最大値にする。
本発明の更に他の変速制御装置においては、さらに、前記第1の設定電圧は、油温に対応させて設定される。
本発明の更に他の変速制御装置においては、さらに、前記第1の設定電圧は、油温が低いほど低く、油温が高いほど高く設定される。
本発明の更に他の変速制御装置においては、さらに、前記基本圧力の変更量は、前記供給電圧の低下量に対応させて設定される。
本発明の更に他の変速制御装置においては、複数の摩擦係合要素の係合及び解放の組合せに基づいて複数の変速段が達成され、前記各摩擦係合要素を係脱させるための油圧サーボと、基本圧力が供給されるとともにソレノイドのオン・オフによって前記基本圧力を信号油圧として選択的に発生させる複数のソレノイドバルブと、前記信号油圧によって切り換えられ、前記油圧サーボに油圧を選択的に供給する複数の変速用のバルブと、前記各ソレノイドに所定の供給電圧を印加する電源回路と、前記供給電圧及び油温に対応させて設定された設定電圧に基づいて、変速モードを変更する変速モード変更処理手段とを有する。
本発明の更に他の変速制御装置においては、さらに、前記変速モード変更処理手段は、前記変速モードの変更に伴って前記基本圧力を変更する。
本発明の更に他の変速制御装置においては、さらに、前記変速モード変更処理手段は、前記変速モードの変更に伴って前記各ソレノイドをオフにして特定の変速段を達成する。
本発明の更に他の変速制御装置においては、さらに、前記設定電圧は、油温が低いほど低く、油温が高いほど高く設定される。
本発明によれば、変速制御装置においては、複数の摩擦係合要素の係合及び解放の組合せに基づいて複数の変速段が達成され、前記各摩擦係合要素を係脱させるための油圧サーボと、基本圧力が供給されるとともにソレノイドのオン・オフによって前記基本圧力を信号油圧として選択的に発生させる複数のソレノイドバルブと、前記信号油圧によって切り換えられ、前記油圧サーボに油圧を選択的に供給する複数の変速用のバルブと、前記各ソレノイドに所定の供給電圧を印加する電源回路と、前記供給電圧に基づいて前記基本圧力を変更し、かつ、前記供給電圧を各ソレノイドに印加して前記複数の変速段を達成する第1の変速モード、及び前記各ソレノイドをオフにして特定の変速段を達成する第2の変速モードを設定する変速モード変更処理手段とを有する。
この場合、各ソレノイドに印加される供給電圧に基づいて油圧回路における基本圧力を変更して各変速段を達成する第1の変速モード、及び前記各ソレノイドをオフにして特定の変速段を達成する第2の変速モードが設定される。
したがって、特定の変速段で車両を走行させる頻度を低くすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の実施の形態における自動変速機の模式図、図3は本発明の実施の形態における変速装置の作動表を示す図である。
図において、10は筐(きょう)体としての変速機ケース、11は該変速機ケース10内に収容された変速装置であり、該変速装置11は、同様に変速機ケース10内に収容された流体伝動装置としてのトルクコンバータ12と共に、自動変速機を構成する。前記トルクコンバータ12は、内燃機関によって構成される走行用駆動力源としてのエンジン13のクランクシャフトに連結され、前記エンジン13によって発生させられた回転を受けて回転させられ、該回転を、作動流体である油を介して変速装置11の入力軸20に伝達し、車速が設定値以上になると、ロックアップクラッチCL1が係合させられ、前記エンジン13の回転を入力軸20に直接伝達する。
前記変速装置11は、前進6段後進1段の変速を行う変速装置であり、第1の差動回転装置としてのダブルピニオン型のプラネタリギヤユニットPRと、第2の差動回転装置としてのシンプソン型のプラネタリギヤユニットPUとの組合せから成るギヤトレインを有し、前記プラネタリギヤユニットPUは、シンプルプラネタリ型の第1、第2のプラネタリギヤユニットG1、G2から成る。本実施の形態においては、プラネタリギヤユニットPR、PUによって変速装置11が構成されるようになっているが、三つ以上のプラネタリギヤユニットによって変速装置11を構成することができる。
前記プラネタリギヤユニットPRは、第1の差動回転要素としてのサンギヤS1、第2の差動回転要素としてのリングギヤR1、前記サンギヤS1と噛(し)合するピニオンP1a、前記リングギヤR1及びピニオンP1aと噛合するピニオンP1b、並びに第3の差動回転要素としてのキャリヤCR1を備え、該キャリヤCR1によって前記ピニオンP1a、P1bが支持される。前記サンギヤS1は回転が入力される入力要素として、リングギヤR1は回転が出力される出力要素として、キャリヤCR1は反力を発生させる固定要素として機能する。また、前記ピニオンP1a、P1bは第1、第2の伝達要素として機能する。
前記プラネタリギヤユニットPUは、第1の差動回転要素としてのサンギヤS2、S3、第2の差動回転要素としてのリングギヤR2、前記サンギヤS2及びリングギヤR2と噛合するピニオンP2、第3の差動回転要素としてのキャリヤCR2及びリングギヤR3、前記サンギヤS3及びリングギヤR3と噛合するピニオンP3、第4の差動回転要素としてのキャリヤCR3を備え、前記キャリヤCR2によってピニオンP2が、キャリヤCR3によってピニオンP3が支持される。前記サンギヤS2、S3は入力要素として、リングギヤR2は入力要素又は固定要素として、キャリヤCR2及びリングギヤR3は入力要素又は固定要素として、キャリヤCR3は出力要素として機能する。そして、前記サンギヤS2、リングギヤR2、ピニオンP2及びキャリヤCR2によって第1のプラネタリギヤユニットG1が、前記サンギヤS3、リングギヤR3、ピニオンP3及びキャリヤCR3によって第2のプラネタリギヤユニットG2が構成される。また、前記ピニオンP2、P3は第1、第2の伝達要素として機能する。
前記変速装置11における動力伝達経路は、摩擦係合要素としてのクラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4等を係脱し、一方向係合要素としてのワンウェイクラッチF0〜F3を選択的に作動させ、前記プラネタリギヤユニットPR、PUにおける回転の入出力を切り換えることによって変更され、それに伴ってギヤ比が変更され、複数の変速段が達成される。なお、前記クラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4等を係脱するために、係脱装置としての図示されない油圧サーボが配設される。
そして、前記プラネタリギヤユニットPRにおいて、サンギヤS1は、クラッチC3を介して入力軸20と選択的に連結されるとともに、ワンウェイクラッチF2及びブレーキB3を介して変速機ケース10と選択的に連結され、ブレーキB3が係合させられたときに、入力軸20と逆方向の回転が阻止される。また、キャリヤCR1は、ブレーキB1を介して変速機ケース10と選択的に連結されるとともに、前記ブレーキB1と並列に配設されたワンウェイクラッチF1を介して変速機ケース10と連結され、常に逆方向の回転が阻止される。リングギヤR1は、プラネタリギヤユニットPUのリングギヤR2と一体的に連結され、ブレーキB2を介して変速機ケース10と選択的に連結される。
前記プラネタリギヤユニットPUにおいて、サンギヤS2は、サンギヤS3と一体的に連結され、クラッチC4を介して入力軸20と選択的に連結されるとともに、ワンウェイクラッチF0及びクラッチC1を介して入力軸20と選択的に連結され、該入力軸20と逆方向の回転が阻止される。また、キャリヤCR2は、クラッチC2を介して入力軸20と選択的に連結されるとともに、リングギヤR3と一体的に連結され、ブレーキB4を介して変速機ケース10と選択的に連結され、更にブレーキB4と並列に配設されたワンウェイクラッチF3を介して変速機ケース10と連結され、常に逆方向の回転が阻止される。そして、キャリヤCR3は、出力軸15と一体的に連結される。
なお、本実施の形態においては、変速装置11における動力伝達経路を変更するために、プラネタリギヤユニットPRは三つの差動回転要素を、プラネタリギヤユニットPUは四つの差動回転要素を備えるようになっているが、プラネタリギヤユニットPRは四つ以上の差動回転要素を、プラネタリギヤユニットPUは五つ以上の差動回転要素を備えることができる。
ところで、図3の作動表に示されるように、前記クラッチC1〜C4及びブレーキB1〜B4が係脱させられ、及びワンウェイクラッチF0〜F3が作動させられ、図示されないパーキングレンジ(P)、後進走行レンジとしてのリバースレンジ(R)、中立レンジとしてのニュートラルレンジ(N)及び前進走行レンジとしてのドライブレンジ(D)の各レンジが設定され、前記ドライブレンジにおいて、1速〜6速の各変速段が達成される。なお、図3において、○は係合又はロックを、△はエンジンブレーキを効かせるとき、すなわち、エンジンブレーキ時(コースト時)の係合を、●は動力の伝達に関与しない係合を、その他は解放又はフリーを表す。また、パーキングレンジ及びニュートラルレンジによって非走行レンジが、リバースレンジ及びドライブレンジによって走行レンジが構成される。
次に、前記作動表に従って変速装置11の動作について説明する。
まず、ドライブレンジの1速においては、クラッチC1を係合させ、ワンウェイクラッチF0、F3をロックする。このとき、入力軸20の回転がクラッチC1を介してサンギヤS3に入力されるとともに、ワンウェイクラッチF3によってリングギヤR3の逆方向の回転が阻止される。したがって、サンギヤS3に入力された回転は、減速させられてキャリヤCR3から出力軸15に出力される。
なお、入力軸20の回転がクラッチC1を介してサンギヤS2に入力されるが、ワンウェイクラッチF3によってキャリヤCR2の回転が阻止される。
次に、ドライブレンジの2速においては、クラッチC1及びブレーキB3を係合させ、ワンウェイクラッチF0〜F2をロックする。このとき、ブレーキB3の係合によってワンウェイクラッチF2がロックされ、サンギヤS1の逆方向の回転が阻止されるとともに、ワンウェイクラッチF1によってキャリヤCR1の逆方向の回転が阻止され、リングギヤR1、R2の逆方向の回転が阻止される。そして、入力軸20の回転がクラッチC1を介してサンギヤS2に入力されると、サンギヤS2に入力された回転によって、キャリヤCR2及びリングギヤR3は減速させられた回転を発生させる。
さらに、入力軸20の回転がクラッチC1を介してサンギヤS3に入力されると、サンギヤS3に入力された回転、及びリングギヤR3の減速させられた回転によって、キャリヤCR3は前記1速よりわずかに高い、減速させられた回転を発生させる。そして、該1速よりわずかに高い、減速させられた回転がキャリヤCR3から出力軸15に出力される。
次に、ドライブレンジの3速においては、クラッチC1、C3が係合させられ、ワンウェイクラッチF0、F1がロックされる。このとき、入力軸20の回転がクラッチC3を介してサンギヤS1に入力されると、ワンウェイクラッチF1によってキャリヤCR1の逆方向の回転が阻止される。その結果、リングギヤR1、R2が減速させられて回転させられる。一方、入力軸20の回転がクラッチC1を介してサンギヤS2に入力されると、前記リングギヤR2が減速させられているので、キャリヤCR2及びリングギヤR3は比較的高い、減速させられた回転を発生させる。さらに、入力軸20の回転がクラッチC1を介してサンギヤS3に入力されると、リングギヤR3が減速させられているので、キャリヤCR3は2速よりわずかに高い、減速させられた回転を発生させる。そして、該2速よりわずかに高い、減速させられた回転がキャリヤCR3から出力軸15に出力される。
次に、ドライブレンジの4速においては、クラッチC1、C2が係合させられ、ワンウェイクラッチF0がロックされる。このとき、入力軸20の回転が、クラッチC1を介してサンギヤS2、S3に入力され、クラッチC2を介してキャリヤCR2及びリングギヤR3に入力されると、プラネタリギヤユニットPUが直結状態になって一体回転させられる。そして、入力軸20の回転がそのままキャリヤCR3から出力軸15に出力される。
次に、ドライブレンジの5速においては、クラッチC2、C3及びブレーキB1が係合させられる。このとき、入力軸20の回転が、クラッチC2を介してキャリヤCR2及びリングギヤR3に入力され、クラッチC3を介してサンギヤS1に入力され、さらに、ブレーキB1によってキャリヤCR1の回転が阻止されると、サンギヤS1に入力された回転によって、リングギヤR1、R2は減速させられた回転を発生させる。一方、キャリヤCR2に入力された回転、及びリングギヤR2の減速させられた回転によって、サンギヤS2、S3は増速させられた回転を発生させる。そして、サンギヤS3の増速させられた回転、及びリングギヤR3の回転によって、キャリヤCR3は4速より高い、増速させられた回転を発生させる。そして、該4速より高い、増速させられた回転がキャリヤCR3から出力軸15に出力される。
次に、ドライブレンジの6速においては、クラッチC2及びブレーキB2が係合させられる。このとき、入力軸20の回転がクラッチC2を介してキャリヤCR2及びリングギヤR3に入力され、ブレーキB2によってリングギヤR1、R2の回転が阻止されると、サンギヤS2、S3は増速させられた回転を発生させる。一方、サンギヤS3の増速させられた回転、及びリングギヤR3に入力された回転によって、キャリヤCR3は5速より高い、増速させられた回転を発生させる。そして、該5速より高い、増速された回転がキャリヤCR3から出力軸15に出力される。
次に、前記構成の変速装置11において、変速を行うための油圧回路について説明する。
図1は本発明の実施の形態における制御回路を示す図、図4は本発明の実施の形態における油圧回路を示す第1の図、図5は本発明の実施の形態における油圧回路を示す第2の図、図6は本発明の実施の形態におけるマニュアルバルブの作動表を示す図、図7は本発明の実施の形態におけるソレノイドの作動表を示す図、図8は本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャート、図9は本発明の実施の形態における変速モード変更用電圧マップを示す図、図10は本発明の実施の形態における変速モード復帰用電圧マップを示す図、図11は本発明の実施の形態におけるライン圧マップを示す図である。なお、図9及び10において、横軸に油温tmを、縦軸に第1の設定電圧Vth1を、図11において、横軸にライン圧PLを、縦軸に供給電圧Vsを採ってある。
図4において、25は油圧源としての油圧ポンプ、26は該油圧ポンプ25から吐出された油の油圧を調整する油圧調整弁としてのプライマリレギュレータバルブ、27は図示されない変速部材としてのシフトレバーに連動して切り換えられるマニュアルバルブ、28はソレノイドモジュレータ弁、SLTは、ソレノイドSLTa及びバルブ部SLTbを備え、油圧回路の基本圧力としてのライン圧PLを調整するための制御油圧を発生させるリニアソレノイドバルブである。
前記プライマリレギュレータバルブ26は、油路L−1、L−2を介して油ポンプ25と接続され、前記リニアソレノイドバルブSLTから油路L−3を介して供給される制御油圧に基づいて油圧を調整し、油路L−2にライン圧PLを発生させる。該ライン圧PLは、油路L−4〜L−6を介してソレノイドモジュレータ弁28に供給され、該ソレノイドモジュレータ弁28は、ライン圧PLを受けて、モジュレータ圧を発生させ、油路L−7を介してリニアソレノイドバルブSLTに供給する。
制御部51の図示されないライン圧調整処理手段は、ライン圧調整処理を行い、設定された電流を前記ソレノイドSLTaに供給すると、前記電流に対応してバルブ部SLTbが作動させられ、前記制御油圧を発生させる。なお、前記制御部51は、図示されないCPU、MPU等の演算装置及びRAM、ROM等の記憶装置を備え、コンピュータとして機能し、所定のプログラムに従って演算を行う。
前記マニュアルバルブ27は、ポートa〜fを備え、ポートaに前記ライン圧PLを受け、シフトレバーが操作されて、図6に示されるように、ドライブレンジが設定されると、マニュアルバルブ27が切り換えられ、ライン圧PLがポートbにDレンジ圧PDとして発生させられ、リバースレンジが設定されると、ライン圧PLがポートfにRレンジ圧PRとして発生させられる。なお、前記Dレンジ圧PDも油圧回路の基準油圧を構成する。
前記ポートbとクラッチC1の油圧サーボC−1とが油路L−8を介して接続され、ドライブレンジが設定されるのに伴って油圧サーボC−1にDレンジ圧PDが供給され、クラッチC1が係合させられる。
また、図5において、31は1速と2速とで変速段を切り換えるための第1の変速用のバルブとしての1−2シフトバルブ、32は、2速と3速とで変速段を切り換えるとともに、5速と6速とで変速段を切り換えるための第2の変速用のバルブとしての2−3・5−6シフトバルブ、33は3速と4速とで変速段を切り換えるための第3の変速用のバルブとしての3−4シフトバルブ、34は4速と5速とで変速段を切り換えるための第4の変速用のバルブとしての4−5シフトバルブ、35はブレーキコントロールバルブ、36は第5の変速用のバルブとしてのB−1リレーバルブである。
そして、前記各1−2シフトバルブ31、2−3・5−6シフトバルブ32、3−4シフトバルブ33、4−5シフトバルブ34、B−1リレーバルブ36等を切り換えるために、第1〜第5のソレノイドバルブS1〜S5が配設される。該各第1〜第5のソレノイドバルブS1〜S5は、ソレノイドSa1〜Sa5及びバルブ部Sb1〜Sb5を備える。
前記制御部51の図示されない変速出力発生処理手段は、変速出力発生処理を行い、前記ソレノイドSa1〜Sa5に選択的に供給電圧Vsを印加してソレノイドSa1〜Sa5をオン・オフさせると、バルブ部Sb1〜Sb5が切り換えられ、信号圧力が選択的に発生させられる。
本実施の形態において、前記第1のソレノイドバルブS1はノーマルオープン型のソレノイドバルブであり、ソレノイドSa1に供給電圧Vsが印加されず、ソレノイドSa1がオフにされる場合、バルブ部Sb1が開放され、油路L−11を介して供給されたライン圧PLを信号圧力として油路L−12に発生させる。一方、ソレノイドSa1に供給電圧Vsが印加され、ソレノイドSa1がオンにされる場合、バルブ部Sb1が閉鎖され、油路L−12に信号圧力は発生させられない。また、前記第2のソレノイドバルブS2はノーマルオープン型のソレノイドバルブであり、ソレノイドSa2がオフにされる場合、バルブ部Sb2が開放され、油路L−13を介して供給されたDレンジ圧PDを信号圧力として油路L−14に発生させる。一方、ソレノイドSa2がオンにされる場合、バルブ部Sb2が閉鎖され、油路L−14に信号圧力は発生させられない。
そして、前記第3のソレノイドバルブS3はノーマルオープン型のソレノイドバルブであり、ソレノイドSa3がオフにされる場合、バルブ部Sb3が開放され、油路L−15を介して供給されたライン圧PLを信号圧力として油路L−16に発生させる。一方、ソレノイドSa3がオンにされる場合、バルブ部Sb3が閉鎖され、油路L−16に信号圧力は発生させられない。また、前記第4のソレノイドバルブS4はノーマルオープン型のソレノイドバルブであり、ソレノイドSa4がオフにされる場合、バルブ部Sb4が開放され、油路L−17を介して供給されたライン圧PLを信号圧力として油路L−18に発生させる。一方、ソレノイドSa4がオンにされる場合、バルブ部Sb4が閉鎖され、油路L−18に信号圧力は発生させられない。
さらに、前記第5のソレノイドバルブS5はノーマルクローズ型のソレノイドバルブであり、ソレノイドSa5がオフにされる場合、バルブ部Sb5が閉鎖され、油路L−19、L−20を介して供給されたライン圧PLを信号圧力として油路L−21に発生させる。一方、ソレノイドSa5がオンにされる場合、バルブ部Sb5が開放され、油路L−21に信号圧力は発生させられない。
前記リニアソレノイドバルブSLTにおいて、電源回路53とグラウンドとの間にソレノイドSLTaが接続され、該ソレノイドSLTaに所定の電流が供給される。また、前記第1〜第5のソレノイドバルブS1〜S5において、前記電源回路53とグラウンドとの間にソレノイドSa1〜Sa5が互いに並列に接続され、該各ソレノイドSa1〜Sa5に所定の供給電圧Vsが選択的に印加される。
ところで、図7の作動表において、○はソレノイドSa1〜Sa5がオンにされる状態を、×はソレノイドSa1〜Sa5がオフにされる状態を表す。
そして、1速において、前記変速出力発生処理手段が、ソレノイドSa2〜Sa5をオンに、ソレノイドSa1をオフにすると、油路L−12に信号圧力が発生させられ、油路L−14、L−16、L−18、L−21に信号圧力が発生させられず、1−2シフトバルブ31、4−5シフトバルブ34及びB−1リレーバルブ36が右半位置を、2−3・5−6シフトバルブ32及び3−4シフトバルブ33は左半位置を採る。
このとき、油圧サーボC−2、C−3、B−1〜B−3に油圧が供給されず、クラッチC2、C3及びブレーキB1〜B3は解放される。
次に、2速において、前記変速出力発生処理手段が、ソレノイドSa1〜Sa5をオンにすると、油路L−12、L−14、L−16、L−18、L−21に信号圧力が発生させられず、1−2シフトバルブ31、2−3・5−6シフトバルブ32及び3−4シフトバルブ33は左半位置を、4−5シフトバルブ34及びB−1リレーバルブ36は右半位置を採る。
このとき、油路L−23を介して供給されたDレンジ圧PDが、油路L−24、1−2シフトバルブ31及び油路L−25、L−26を介して油圧サーボB−3に供給されてブレーキB3が係合させられる。
また、3速において、前記変速出力発生処理手段が、ソレノイドSa1、Sa3〜Sa5をオンに、ソレノイドSa2をオフにすると、油路L−14に信号圧力が発生させられ、油路L−12、L−16、L−18、L−21に信号圧力が発生させられず、1−2シフトバルブ31及び3−4シフトバルブ33は左半位置を、2−3・5−6シフトバルブ32、4−5シフトバルブ34及びB−1リレーバルブ36は右半位置を採る。
このとき、油路L−23を介して供給されたDレンジ圧PDが、油路L−27、L−35、2−3・5−6シフトバルブ32及び油路L−36を介して油圧サーボC−3に供給され、クラッチC3が係合させらせれる。
また、4速において、前記変速出力発生処理手段が、ソレノイドSa1、Sa4、Sa5をオンに、ソレノイドSa2、Sa3をオフにすると、油路L−14、L−16に信号圧力が発生させられ、油路L−12、L−18、L−21に信号圧力が発生させられず、1−2シフトバルブ31は左半位置を、2−3・5−6シフトバルブ32、3−4シフトバルブ33、4−5シフトバルブ34及びB−1リレーバルブ36は右半位置を採る。
このとき、油路L−23を介して供給されたDレンジ圧PDが、油路L−24、1−2シフトバルブ31、油路L−25、L−41、3−4シフトバルブ33及び油路L−42を介して油圧サーボC−2に供給され、クラッチC2が係合させられる。
また、5速において、前記変速出力発生処理手段が、ソレノイドSa1、Sa5をオンに、ソレノイドSa2〜Sa4をオフにすると、油路L−14、L−16、L−18に信号圧力が発生させられ、油路L−12、L−21に信号圧力が発生させられず、1−2シフトバルブ31及び4−5シフトバルブ34は左半位置を、2−3・5−6シフトバルブ32、3−4シフトバルブ33及びB−1リレーバルブ36は右半位置を採る。
このとき、油路L−23を介して供給されたDレンジ圧PDが、油路L−24、1−2シフトバルブ31、油路L−25、L−41、3−4シフトバルブ33及び油路L−42を介して油圧サーボC−2に供給され、クラッチC2が係合させられる。一方、油路L−23を介して供給されたDレンジ圧PDが、油路L−27、L−35、2−3・5−6シフトバルブ32及び油路L−36を介して油圧サーボC−3に供給され、クラッチC3が係合させらせれる。また、油路L−23から油路L−27に供給されたDレンジ圧PDが、油路L−28、4−5シフトバルブ34、油路L−29、ブレーキコントロールバルブ35、油路L−30、L−31、2−3・5−6シフトバルブ32及び油路L−37を介して油圧サーボB−1に供給され、ブレーキB1が係合させられる。
また、6速において、前記変速出力発生処理手段が、ソレノイドSa1、Sa2をオンに、ソレノイドSa3〜Sa5をオフにすると、油路L−16、L−18、L−21に信号圧力が発生させられ、油路L−12、L−14に信号圧力が発生させられず、1−2シフトバルブ31、2−3・5−6シフトバルブ32、4−5シフトバルブ34及びB−1リレーバルブ36は左半位置を、3−4シフトバルブ33は右半位置を採る。
このとき、油路L−23を介して供給されたDレンジ圧PDが、油路L−24、1−2シフトバルブ31、油路L−25、L−41、3−4シフトバルブ33及び油路L−42を介して油圧サーボC−2に供給され、クラッチC2が係合させられる。一方、油路L−23から油路L−27に供給されたDレンジ圧PDが、油路L−28、4−5シフトバルブ34、油路L−29、ブレーキコントロールバルブ35、油路L−30、L−31、2−3・5−6シフトバルブ32及び油路L−32を介して油圧サーボB−2に供給され、ブレーキB2が係合させられる。
ところで、前述されたように、第1〜第4のソレノイドバルブS1〜S4はノーマルオープン型のソレノイドバルブであり、ソレノイドSa1〜Sa4をオンにすると、信号油圧が発生させられず、ソレノイドSa1〜Sa4をオフにすると、信号油圧が発生させられる。また、第5のソレノイドバルブS5はノーマルクローズ型のソレノイドバルブであり、ソレノイドSa5をオンにすると、信号油圧が発生させられず、ソレノイドSa5をオフにすると、信号油圧が発生させられる。
ところが、仮に、電源回路53によって印加される供給電圧Vsが何らかの理由で低下し、各ソレノイドSa1〜Sa5をオンにすることができなくなると、変速を行うことができなくなってしまう。
そこで、各ソレノイドSa1〜Sa5と並列に電圧検出部としての電圧センサ54を配設し、該電圧センサ54によって検出された供給電圧Vsが低くなると、制御部51の図示されない変速モード変更処理手段は、変速モード変更処理を行い、変速モードを変更するようにしている。
そのために、変速モード変更処理手段の初期条件判定処理手段は、初期条件判定処理を行い、電圧センサ54から供給電圧Vsを読み込み、初期条件が成立したかどうかを、供給電圧Vsが初期条件判定値としての閾値Vth0より低いかどうかによって判断する。初期条件が成立し、供給電圧Vsが閾値Vth0より低い場合、前記変速モード変更処理手段の第1の変更条件判定処理手段は、第1の変更条件判定処理を行い、第1の変更条件が成立したかどうかを、供給電圧Vsが第1の設定電圧Vth1より低く、第2の設定電圧Vth2以上であるかどうか、すなわち、
Vth2≦Vs<Vth1
であるかどうかによって判断する。そして、第1の変更条件が成立し、供給電圧Vsが第1の設定電圧Vth1より低く、第2の設定電圧Vth2以上である場合、前記変速モード変更処理手段の第1の変更処理手段は、第1の変更処理を行い、第1の変速モードとしてのフェールセーフモードを設定し、前記ソレノイドSLTaに供給される電流を変更し、油路L−3の制御油圧を高くすることによって、ライン圧PLを高くする。
なお、本実施の形態において、前記第1の変更処理手段は、前記ソレノイドSLTaに供給される電流を最大値又は零(0)にして、油路L−3の制御油圧を最大値とし、ライン圧PLを最大値にする。
この場合、供給電圧Vsが、
Vth2≦Vs<Vth1
であると、通常、各ソレノイドSa1〜Sa5を安定させてオンにすることができないが、ライン圧PLが最大値にされ、前記Dレンジ圧PDも最大値にされるので、第1〜第5のソレノイドバルブS1〜S5の作動を補償することができる。
すなわち、前記第1〜第4のソレノイドバルブS1〜S4はノーマルオープン型のソレノイドバルブであり、各バルブ部Sb1〜Sb4に図示されないボールが配設され、各ソレノイドSa1〜Sa4がオンにされると、各ボールが弁座を閉鎖するようになっていて、ライン圧PL及びDレンジ圧PDは、各ボールを弁座に押し付ける方向に作用する。したがって、ライン圧PL及びDレンジ圧PDは、最大値にされると、各ソレノイドSa1〜Sa4をオンにする側にアシストするので、供給電圧Vsが低くても各ソレノイドSa1〜Sa4をオンにすることができる。
一方、前記第5のソレノイドバルブS5はノーマルクローズ型のソレノイドバルブであり、バルブ部Sb5に図示されないボールが配設され、ソレノイドSa5がオンにされると、ボールが弁座を開放するようになっていて、ライン圧PL及びDレンジ圧PDは、各ボールを弁座から離す方向に作用する。したがって、ライン圧PL及びDレンジ圧PDは、最大値にされると、ソレノイドSa5をオンにする側にアシストするので、供給電圧Vsが低くてもソレノイドSa5をオンにすることができる。
その結果、各ソレノイドSa1〜Sa5の最低保障電圧を引き下げることができるので、第1〜第5のソレノイドバルブS1〜S5の作動を補償することができる。そして、1−2シフトバルブ31、2−3・5−6シフトバルブ32、3−4シフトバルブ33、4−5シフトバルブ34及びB−1リレーバルブ36を安定して切り換えることができ、1速〜6速の各変速段を達成し、通常の変速を行うことができる。
なお、油圧回路内の油の温度、すなわち、油温tmが所定の値を採る場合、図11に示されるように、ライン圧PLが高いほど供給電圧Vsが低くなる。したがって、ライン圧PLが高くなるほど、必要な供給電圧Vsが低くなる。そこで、該供給電圧Vsの特性から、ライン圧PLの変更量を、前記供給電圧Vsの低下量に対応させて設定することができる。
一方、前記リニアソレノイドバルブSLTは、供給電圧Vsが低くても、十分に安定して作動する特性を有するので、ライン圧PLを容易に最大値にすることができる。また、ライン圧PLが最大値にされるのに伴って、クラッチC1〜C4及びブレーキB1〜B4を係合させるときの油圧の立上りが早くなるので、変速ショックは大きくなるが、各変速段によって車両を走行させることができる。
なお、本実施の形態においては、基本圧力としてライン圧PLを使用し、フェールセーフモードが設定されるのに伴って、ライン圧PLが高くされるようになっているが、基本圧力としてライン圧PL以外の油圧を使用し、フェールセーフモードが設定されるのに伴って、前記油圧を高くすることができる。
ところで、電源回路53によって供給電圧Vsを発生させたとき、該供給電圧Vsと油圧回路内の油の温度、すなわち、油温tmとは相関がある。すなわち、油温tmが高くなると、各ソレノイドSa1〜Sa5の電気抵抗が大きくなり、各ソレノイドSa1〜Sa5を流れる電流がその分小さくなる。したがって、各ソレノイドSa1〜Sa5をオンにするために必要な供給電圧Vsが高くなる。これに対して、油温tmが低くなると、前記電気抵抗が小さくなり、各ソレノイドSa1〜Sa5を流れる電流がその分大きくなる。したがって、各ソレノイドSa1〜Sa5をオンにするために必要な供給電圧Vsが低くなる。
そこで、供給電圧Vsの温度特性に対応させて、前記第1の設定電圧Vth1は、油温tmが低いほど低く、油温tmが高いほど高く設定され、油温tmと共に、制御部51の前記記憶装置に、図9に示されるように、変速モード変更用電圧マップとして記録される。
したがって、第1の変更条件判定処理手段は、油温tmを読み込み、変速モード変更用電圧マップを参照し、油温tmに対応する第1の設定電圧Vth1を読み出し、供給電圧Vsと第1の設定電圧Vth1とを比較する。なお、前記油温tmは、油温検出部としての油温センサ55によって検出される。そして、本実施の形態において、前記油温センサ55は油圧回路における油路L−1に配設されるが、第1、第3〜第5のソレノイドバルブS1、S3〜S5においてライン圧PLが供給される油路L−11、L−15、L−17、L−19等、第2のソレノイドバルブS2においてDレンジ圧PDが供給される油路L−13等に配設することもできる。
なお、供給電圧Vsが回復し、第1の設定電圧Vth1より高くなると、フェールセーフモードが解除され、ライン圧PLは通常どおりの圧力にされるが、この場合、第1の設定電圧Vth1は、変速モード変更用電圧マップより所定の値だけ高く設定され、前記記憶装置に、図10に示されるように、変速モード復帰用電圧マップとして記録される。
また、前記フェールセーフモードが設定されているときに、前記変速モード変更処理手段の第2の変更条件判定処理手段は、第2の変更条件判定処理を行い、第2の変更条件が成立したかどうかを、供給電圧Vsが第2の設定電圧Vth2より低いかどうか、すなわち、
Vs<Vth2
であるかどうかによって判断する。そして、第2の変更条件が成立し、供給電圧Vsが第2の設定電圧Vth2より低い場合、前記変速モード変更処理手段の第2の変更処理手段は、第2の変更処理を行い、第2の変速モードとしての変速段固定モードを設定し、前記各ソレノイドSa1〜Sa5に印加される供給電圧Vsを零にし、各ソレノイドSa1〜Sa5をオフにする。
それに伴って、油路L−12、L−14、L−16、L−18、L−21に信号圧力が発生させられ、1−2シフトバルブ31、2−3・5−6シフトバルブ32及び3−4シフトバルブ33は右半位置を、4−5シフトバルブ34及びB−1リレーバルブ36は左半位置を採る。
このとき、ドライブレンジが設定されるのに伴って油圧サーボC−1にDレンジ圧PDが供給され、クラッチC1が係合させられるとともに、油路L−23を介して供給されたDレンジ圧PDが、油路L−27、L−35、2−3・5−6シフトバルブ32及び油路L−36を介して油圧サーボC−3に供給され、クラッチC3が係合させられ、ワンウェイクラッチF0がロックされる。
そして、クラッチC1を介して入力軸20の回転がサンギヤS2、S3に入力され、クラッチC3を介して入力軸20の回転がサンギヤS1に入力されると、プラネタリギヤユニットPR、PUが直結状態になって一体回転させられる。したがって、入力軸20の回転がそのままキャリヤCR3から出力軸15に出力される。
その結果、車両を安全に走行させるのに必要な特定の変速段、本実施の形態においては、ドライブレンジの4速が達成され、車両を4速で走行させることができる。なお、本実施の形態においては、特定の変速段としてドライブレンジの4速が達成されるようになっているが、特定の変速段としてドライブレンジの他の変速段を達成することができる。また、ドライブレンジの1速〜6速の変速段のうちの特定の1〜5個の複数の変速段、例えば、2速及び4速を達成することができる。なお、複数の変速段を達成する場合、マニュアルバルブ等を操作することによって異なるレンジ圧を発生させ、各レンジ圧に対応させて変速段を達成する。
このように、供給電圧Vsが第1の設定電圧Vth1より低く、第2の設定電圧Vth2以上になると、フェールセーフモードが設定され、供給電圧Vsが第2の設定電圧Vth2より低くなると、変速段固定モードが設定されるので、電源回路53の特性にばらつきが発生し、供給電圧Vsにもばらつきが発生しても、必ずしも変速段固定モードが設定されないようにすることができる。したがって、変速段固定モードが設定される頻度、すなわち、特定の変速段で車両を走行させる頻度を低くすることができる。
なお、前記クラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4、油圧サーボC−1〜C−3、B−1〜B−3、リニアソレノイドバルブSLT、第1〜第5のソレノイドバルブS1〜S5、電源回路53及び制御部51によって変速制御装置が構成される。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 供給電圧Vsを読み込む。
ステップS2 供給電圧Vsが閾値Vth0より低いかどうかを判断する。供給電圧Vsが閾値Vth0より低い場合はステップS3に進み、供給電圧Vsが閾値Vth0以上である場合は処理を終了する。
ステップS3 供給電圧Vsが第2の設定電圧Vth2より低いかどうかを判断する。供給電圧Vsが第2の設定電圧Vth2より低い場合はステップS4に、供給電圧Vsが第2の設定電圧Vth2以上である場合はステップS5に進む。
ステップS4 変速段固定モードを設定し、処理を終了する。
ステップS5 油温tmを読み込む。
ステップS6 供給電圧Vsが第1の設定電圧Vth1より低くなるのを待機する。
ステップS7 フェールセーフモードを設定し、処理を終了する。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態における制御回路を示す図である。 本発明の実施の形態における自動変速機の模式図である。 本発明の実施の形態における変速装置の作動表を示す図である。 本発明の実施の形態における油圧回路を示す第1の図である。 本発明の実施の形態における油圧回路を示す第2の図である。 本発明の実施の形態におけるマニュアルバルブの作動表を示す図である。 本発明の実施の形態におけるソレノイドの作動表を示す図である。 本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における変速モード変更用電圧マップを示す図である。 本発明の実施の形態における変速モード復帰用電圧マップを示す図である。 本発明の実施の形態におけるライン圧マップを示す図である。
符号の説明
31 1−2シフトバルブ
32 2−3・5−6シフトバルブ
33 3−4シフトバルブ
34 4−5シフトバルブ
36 B−1リレーバルブ
51 制御部
53 電源回路
B1〜B4 ブレーキ
B−1〜B−3、C−1〜C−3 油圧サーボ
C1〜C4 クラッチ
Sa1〜Sa5、SLTa ソレノイド
SLT リニアソレノイドバルブ
S1〜S5 第1〜第5のソレノイドバルブ

Claims (11)

  1. 複数の摩擦係合要素の係合及び解放の組合せに基づいて複数の変速段が達成され、前記各摩擦係合要素を係脱させるための油圧サーボと、基本圧力が供給されるとともにソレノイドのオン・オフによって前記基本圧力を信号油圧として選択的に発生させる複数のソレノイドバルブと、前記信号油圧によって切り換えられ、前記油圧サーボに油圧を選択的に供給する複数の変速用のバルブと、前記各ソレノイドに所定の供給電圧を印加する電源回路と、前記供給電圧に基づいて前記基本圧力を変更し、かつ、前記供給電圧を各ソレノイドに印加して前記複数の変速段を達成する第1の変速モード、及び前記各ソレノイドをオフにして特定の変速段を達成する第2の変速モードを設定する変速モード変更処理手段とを有することを特徴とする変速制御装置。
  2. 前記変速モード変更処理手段は、前記供給電圧が第1の設定電圧より低い場合に第1の変速モードを設定し、前記供給電圧が第1の設定電圧より低く設定された第2の設定電圧より低い場合に第2の変速モードを設定する請求項1に記載の変速制御装置。
  3. 前記変速モード変更処理手段は、第1の変速モードにおいて、前記基本圧力を高くする請求項1に記載の変速制御装置。
  4. 前記変速モード変更処理手段は、第1の変速モードにおいて、前記基本圧力を最大値にする請求項3に記載の変速制御装置。
  5. 前記第1の設定電圧は、油温に対応させて設定される請求項2に記載の変速制御装置。
  6. 前記第1の設定電圧は、油温が低いほど低く、油温が高いほど高く設定される請求項2に記載の変速制御装置。
  7. 前記基本圧力の変更量は、前記供給電圧の低下量に対応させて設定される請求項1に記載の変速制御装置。
  8. 複数の摩擦係合要素の係合及び解放の組合せに基づいて複数の変速段が達成され、前記各摩擦係合要素を係脱させるための油圧サーボと、基本圧力が供給されるとともにソレノイドのオン・オフによって前記基本圧力を信号油圧として選択的に発生させる複数のソレノイドバルブと、前記信号油圧によって切り換えられ、前記油圧サーボに油圧を選択的に供給する複数の変速用のバルブと、前記各ソレノイドに所定の供給電圧を印加する電源回路と、前記供給電圧及び油温に対応させて設定された設定電圧に基づいて、変速モードを変更する変速モード変更処理手段とを有することを特徴とする変速制御装置。
  9. 前記変速モード変更処理手段は、前記変速モードの変更に伴って前記基本圧力を変更する請求項8に記載の変速制御装置。
  10. 前記変速モード変更処理手段は、前記変速モードの変更に伴って前記各ソレノイドをオフにして特定の変速段を達成する請求項8に記載の変速制御装置。
  11. 前記設定電圧は、油温が低いほど低く、油温が高いほど高く設定される請求項8に記載の変速制御装置。
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