JP2006347459A - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウエットグリップ性を確保しながら、ヒール&トウ摩耗を抑制。
【解決手段】 縦主溝3i、3mと3oと、横溝4i、4m、4oを設けることにより、トレッド2をブロック列5i、5m、5oに区分し、ブロック列5iの周方向中央部は、横溝4iが縦主溝3iを越えて突出してなる凹部6を具える。縦主溝3iは溝巾が異なる第1、第2傾斜溝部7A、7Bが連なるジグザグ状をなす。ブロック5iは、第1傾斜溝部7Aに面する第1溝壁10Aが、第2傾斜溝部7Bに面する第2溝壁10Bの延長線Nよりも縦主溝3i側に突出し、かつ該延長線Nからの平均突出長さLaを、幅広の第2傾斜溝部7Bの溝巾W1bの0.3〜0.8倍とする。ブロック5mは、その両側の溝壁12、13をく字状面12S、13Sとすることにより、中膨らみ樽状体17とする。平均溝巾は縦主溝3iのW1mと、縦主溝3mのW2と、縦主溝3oのW3とがW1m<W2<W3である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、優れたウエットグリップ性能を確保しながら、ヒール&トウ摩耗を抑制した重荷重用タイヤ関する。
トラック、バスなどの重車両に使用される重荷重用タイヤでは、オールシーズン用としてのタイヤの需要が大きく、又このオールシーズン用の重荷重用タイヤでは、各種路面状態で安全に走行しうるため、特に高いウェットグリップ性能、及び操縦安定性能を保つことが必要とされる。そのため、多くの場合、トレッドパターンとして、タイヤ周方向にのびる縦主溝とこれに交わる横溝とによりトレッド部を複数のブロック列に区分したブロックパターンが採用されている。なお特許文献1、2には、好ましいブロックパターンとして図5に示すパターンのものが開示されている。
特開平9−123712号公報 特開平9−175116号公報
他方、タイヤにおいてウェットグリップ性能を向上させるためには、通常、縦主溝の本数やブロックの周方向のピッチ数の増加、或いはトレッド部に軟質のトレッドゴムを採用する等の手法が取られている。しかしながら、重荷重用タイヤでは、駆動時、制動時に、回転方向先着側、後着側に大きなせん断力が作用しかつ路面との間で滑り摩擦が生じるため、ブロックの回転方向先着側、後着側が局部的に摩耗する、いわゆるヒール&トウ摩耗が生じやすい。特に、前記手法でウェットグリップ性能を向上させた場合には、ブロック剛性が減じるためヒール&トウ摩耗の発生を助長し、操縦安定性の低下を招く。
このように、ウエットグリップ性能と耐ヒール&トウ摩耗性能とには二律背反の関係があり、これらをより高いレベルで両立させることは難しいものであった。
本発明は、特許文献1、2に開示されたブロックパターンの改良に係わり、ウエットグリップ性能と耐ヒール&トウ摩耗性能とをより高いレベルで両立させた重荷重用タイヤの提供を目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部に、タイヤ赤道上をのびる中央の縦主溝と、トレッド端縁側の外の縦主溝と、その間を通る中の縦主溝とからなる縦主溝、及び前記中央の縦主溝と中の縦主溝とを結ぶ内の横溝と、中の縦主溝と外の縦主溝とを結ぶ中の横溝と、前記外の縦主溝とトレッド端縁とを結ぶ外の横溝とからなる横溝を設けることにより、前記トレッド部を、前記中央の縦主溝と中の縦主溝との間で内のブロックが周方向に並ぶ内ブロック列、前記中の縦主溝と外の縦主溝との間で中のブロックが周方向に並ぶ中ブロック列、及び前記外の縦主溝とトレッド端縁との間で外のブロックが周方向に並ぶ外ブロック列に区分した重荷重用タイヤであって、
前記内の横溝は、タイヤ赤道の一方側の内の横溝と、他方側の内の横溝とが周方向に互い違いに配され、かつ各内の横溝は、中央の縦主溝を越えて突出することにより向き合う内のブロックの周方向中央部に、前記中央の縦主溝で開口する凹部を形成し、
かつ前記中央の縦主溝が、第1傾斜溝部と、該第1傾斜溝部よりも広巾かつ略同方向に傾く第2傾斜溝部とが前記内の横溝を介して連なりジグザグ状をなすことによって、前記内のブロックの中央の縦主溝に向くタイヤ赤道側の溝壁は、第1傾斜溝部に面する赤道側内第1溝壁と、第2傾斜溝部に面する赤道側内第2溝壁との間に前記凹部に向く凹溝壁を具え、
しかも前記内のブロックは、前記赤道側内第1溝壁が、前記赤道側内第2溝壁の延長線よりも中央の縦主溝側に突出し、かつ該延長線からの延長線と直角方向の突出長さの平均Laを、前記第2傾斜溝部の溝巾W1bの0.3〜0.8倍とするとともに、
前記中の縦主溝は、前記各内の横溝をタイヤ赤道側の頂点としかつ前記中の横溝をトレッド端縁側の頂点としてジグザグ状をなすことにより、
該内のブロックのトレッド端縁側の溝壁を、トレッド端縁側内第1溝壁と、トレッド端縁側内第2溝壁とからなりトレッド端縁側に突出するく字状面とし、
かつ中のブロックのタイヤ赤道側の溝壁を、赤道側中第1溝壁と、赤道側中第2溝壁とからなりタイヤ赤道側に突出するく字状面とするとともに、
前記外の縦主溝が、前記中の横溝をタイヤ赤道側の頂点としかつ外の横溝をトレッド端縁側の頂点としたジグザグ状とすることにより、前記中のブロックのトレッド端縁側の溝壁を、トレッド端縁側中第1溝壁と、トレッド端縁側中第2溝壁とからなりトレッド端縁側に突出するく字状面とするとともに前記中のブロックを中膨らみの樽状体とし、
さらに中央の縦主溝の平均溝巾W1mと、中の縦主溝の溝巾W2と、外の縦主溝の溝巾W3とは、W1m<W2<W3であることを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記中の横溝は、周方向に隣合う前記内の横溝間の周方向略中央に配置され、かつ外の横溝は、周方向に隣合う前記中の横溝間の周方向略中央に配置されたことを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記内のブロックの前記トレッド端縁側内第1溝壁とトレッド端縁側内第2溝壁とがなすく字状面の両端を結ぶ線分x1の長さLdと、前記線分x1から前記トレッド端縁側内第1溝壁とトレッド端縁側内第2溝壁とが交わる頂点までの突出長さLcとの比Lc/Ld、及び中のブロックの前記トレッド端縁側中第1溝壁とトレッド端縁側中第2溝壁とがなすく字状面の両端を結ぶ線分x2の長さLfと、前記線分x2から前記トレッド端縁側中第1溝壁とトレッド端縁側中第2溝壁とが交わる頂点までの突出長さLeとの比Le/Lfは、
0.13>(Lc/Ld)>(Le/Lf)>0.05
であることを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記樽状体の中のブロックは、そのタイヤ軸方向の最大ブロック巾WBmax と最小ブロック巾WBmin との比(WBmax /WBmin )を1.1〜1.6としたことを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記内のブロックの前記赤道側内第1溝壁は、この内のブロックに周方向で隣合う内のブロックの赤道側内第2傾斜溝部と、略一直線上に配されることを特徴としている。
本発明は、叙上の如く構成しているため、後述する理由により、ウエットグリップ性能と耐ヒール&トウ摩耗性能とをより高いレベルで両立させることができる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は本発明の重荷重用タイヤのトレッドパターンを示す展開図、図2、3はその主要部を示す拡大図である。
図1において、本実施形態の重荷重用タイヤ1は、トレッド部2に、タイヤ赤道C上をのびる中央の縦主溝3iと、トレッド端縁Te側の外の縦主溝3oと、その間を通る中の縦主溝3mとからなる縦主溝3、及び前記中央の縦主溝3iと中の縦主溝3mとを結ぶ内の横溝4iと、中の縦主溝3mと外の縦主溝3oとを結ぶ中の横溝4mと、前記外の縦主溝3oとトレッド端縁Teとを結ぶ外の横溝4oとからなる横溝4を具える。これにより、前記トレッド部2を、前記中央の縦主溝3iと中の縦主溝3mとの間で内のブロック5iが周方向に並ぶ内ブロック列Ri、前記中の縦主溝3mと外の縦主溝3oとの間で中のブロック5mが周方向に並ぶ中ブロック列Rm、及び前記外の縦主溝3oとトレッド端縁Teとの間で外のブロック5oが周方向に並ぶ外ブロック列Roに区分したブロックパターンを形成している。
各縦主溝3は、タイヤ周方向にジグザグ状にのびるジグザグ溝であり、前記中の縦主溝3mのタイヤ一周におけるジグザグのピッチ数は、前記外の縦主溝3oのピッチ数と同数、かつ前記中央の縦主溝3iのピッチ数の1/2としている。又横溝4は、タイヤ軸方向に対して18°以下の角度θでのび、隣合う縦主溝3、3間を連結する。なお横溝4が非直線状(例えば曲線状や屈曲線状)に延在する場合、前記角度θは、横溝4の溝中心の両端を結ぶ直線の角度で定義する。
次に前記ブロック列Ri、Rm、Roを順次説明する。
前記内ブロック列Riでは、図2に拡大して示すように、前記内の横溝4iは、タイヤ赤道Cの一方側(図では左側)の内の横溝4iaと、他方側(図では右側)の内の横溝4ibとが周方向に互い違いに配される。又各内の横溝4iは、中央の縦主溝3iを越えて突出することにより、この内の横溝4iと向き合う内のブロック5iの周方向中央部に、前記中央の縦主溝3iで開口する凹部6を形成している。
又前記中央の縦主溝3iは、第1傾斜溝部7Aと、該第1傾斜溝部7Aよりも広巾かつ略同方向に傾く第2傾斜溝部7Bとが、前記内の横溝4iを介して連なるジグザグ状をなす。これにより、前記内のブロック5iの中央の縦主溝3iに向くタイヤ赤道側の溝壁10は、第1傾斜溝部7Aに面する赤道側内第1溝壁10Aと、第2傾斜溝部7Bに面する赤道側内第2溝壁10Bとの間に、前記凹部6に向く凹溝壁10Cを形成している。ここで前記「略同方向に傾く」とは、前記第1傾斜溝部7Aの傾斜角度と第2傾斜溝部7Bの傾斜角度との角度差が10°以下を意味し、本例では角度差が0°、即ち同方向(平行)とした場合を例示している。又第1傾斜溝部7Aは、溝巾W1aが、3mm以上の排水溝であり、前記第2傾斜溝部7Bの溝巾W1bは、前記溝巾W1aより大、好ましくは溝巾W1aの1.2〜3.4倍に設定される。
なお中央の縦主溝3iは、上記の如く前記内の横溝4iの一部を共有してジグザグ溝を構成しており、厳密には、第1傾斜溝部7A、一方側の内の横溝4iaの一部、第2傾斜溝部7B、および他方側の内の横溝4ibの一部をジグザグエレメントとして順次繰り返す。このとき前記第1、第2傾斜溝部7A、7Bは、内の横溝4ia、4ibとはタイヤ周方向に対する傾斜の向きが反対であり、同図には、第1、第2傾斜溝部7A、7Bが右上がりに傾斜し、内の横溝4ia、4ibが右下がりに傾斜する場合を例示している。
又前記内のブロック5iでは、前記赤道側内第1溝壁10Aが、前記赤道側内第2溝壁10Bの延長線Nよりも中央の縦主溝3i側に突出する突出部8を形成している。このとき、前記赤道側内第1溝壁10Aの前記延長線Nからの該延長線Nと直角方向の突出長さLの平均Laを、前記第2傾斜溝部7Bの溝巾W1bの0.3〜0.8倍に規制している。
次に、前記中の縦主溝3mでは、図3に示すように、各内の横溝4iの外端をタイヤ赤道C側の頂点Piとし、かつ前記中の横溝4mの内端をトレッド端縁Te側の頂点Poとして、各頂点Pi、Poを交互に通るジグザグ溝として形成される。これにより、前記内のブロック5iのトレッド端縁Te側の溝壁11を、トレッド端縁側内第1溝壁11Aと、トレッド端縁側内第2溝壁11Bとからなり、かつトレッド端縁Te側に突出するく字状面11Sとしている。又同様に、前記中のブロック5mのタイヤ赤道C側の溝壁12を、赤道側中第1溝壁12Aと、赤道側中第2溝壁12Bとからなり、かつタイヤ赤道C側に突出するく字状面12Sとしている。
又前記外の縦主溝3oでは、前記中の横溝4mの外端をタイヤ赤道C側の頂点Qiとし、かつ外の横溝4oをトレッド端縁Te側の頂点Qoとして、各頂点Qi、Qoをジグザグ状に通るジグザグ溝として形成される。これにより、前記中のブロック5mのトレッド端縁Te側の溝壁13を、トレッド端縁側中第1溝壁13Aと、トレッド端縁側中第2溝壁13Bとからなり、かつトレッド端縁Te側に突出するく字状面13Sとしている。
このように、中のブロック5mでは、その両側の溝壁12、13を、それぞれく字状面12S、13Sとした中膨らみの樽状体17として形成している。
然して、本実施形態のブロックパターンでは、図2の如く、内のブロック5iのタイヤ赤道側の溝壁10に、前記凹部6と突出部8とを形成し、接地圧が最も高くなるタイヤ赤道Cの位置においてラテラルエッジ成分を増加させている。従って、エッジ効果を有効に発揮させることができ、ウエットグリップ性能を高めうる。しかも、前記中央の縦主溝3iが、溝巾の異なる第1、第2傾斜溝部7A、7Bを交互に具え、かつ巾広の第2傾斜溝部7Bにより、前記突出部8のタイヤ周方向一方側に、広い溝スペースJ(図2に示す)が形成される。そのため、前記突出部8のラテラル方向(タイヤ軸方向)のエッジ効果がより一層高められる。特にこの効果は、前述の如く、前記突出部8の前記延長線Nからの突出長さLの平均Laが、前記第2傾斜溝部7Bの溝巾W1bの0.3〜0.8倍の範囲のときに、より大きく発揮されることが本発明者の研究の結果判明した。従って、前記突出長さLの平均Laが、溝巾W1bの0.3倍未満では、エッジ効果が充分に見込めず、逆に0.8倍を超えると排水の大きな抵抗となり、何れの場合もウエットグリップ性能の向上を不充分とする。なお前記突出長さの平均Laは、前記延長線Nからの前記赤道側内第1溝壁10Aの突出長さLの最大値と最小値との平均値を意味する。
又本例では、中央の縦主溝3iにおける排水抵抗を最小限に抑えるために、タイヤ周方向で隣り合う内のブロック5ia、5ibにおいて、一方の内のブロック5iaの赤道側内第1溝壁10Aaを、他方の内のブロック5ibの赤道側内第2溝壁10Bbに対して、略一直線上に配している。なお前記「略一直線上」とは、前記赤道側内第2溝壁10Bbの延長線Nと、赤道側内第1溝部10Aaとの間の、前記延長線Nと直角方向の平均距離Lmが、前記突出長さの平均Laの0.3倍以下を意味する。
又前記ブロックパターン全体の排水性を高めてウエットグリップ性能を向上させるために、図1に示すように、前記中央の縦主溝3iの平均溝巾W1mと、中の縦主溝3mの溝巾W2と、外の縦主溝3oの溝巾W3とを、W1m<W2<W3としている。なお前記「平均溝巾W1m」は、前記第1、第2傾斜溝部7A、7Bの溝巾W1a、W1bの平均、即ち(W1a+W1b)/2を意味する。これは、縦主溝3を流れる水は、図4に概念的に示すように、横溝4を介してタイヤ赤道C側からトレッド端縁Te側に向かって順次移行していくからであり、縦主溝3を流れる水の量は、中央の縦主溝3i<中の縦主溝3m<外の縦主溝3o の順で多くなる。従って、W1m<W2<W3とすることにより、排水性が高まり、ウエットグリップ性能をさらに向上できる。
又水量が、中央の縦主溝3i<中の縦主溝3m<外の縦主溝3o の順で多くなることから、排水抵抗をより減じるために、外の縦主溝3oのジグザグの振れ巾を、中の縦主溝3mのジグザグの振れ巾よりも小とするのが好ましい。そのために本例では、以下の如く構成している。具体的には、図3の如く、前記内のブロック5iの前記トレッド端縁側内第1溝壁11Aと、トレッド端縁側内第2溝壁11Bとがなすく字状面12Sの両端を結ぶ線分x1の長さLdと、前記線分x1から前記トレッド端縁側内第1溝壁11Aとトレッド端縁側内第2溝壁11Bとが交わる頂点j1までの突出長さLcとの比Lc/Ld、及び中のブロック5mの前記トレッド端縁側中第1溝壁13Aとトレッド端縁側中第2溝壁13Aとがなすく字状面13Sの両端を結ぶ線分x2の長さLfと、前記線分x2から前記トレッド端縁側中第1溝壁13Aとトレッド端縁側中第2溝壁13Bとが交わる頂点j2までの突出長さLeとの比Le/Lfを、
0.13>(Lc/Ld)>(Le/Lf)>0.05
の範囲に設定している。このように、(Lc/Ld)>(Le/Lf)とすることにより、外の縦主溝3oのジグザグの振れ巾を、中の縦主溝3mのジグザグの振れ巾よりも小とし、排水抵抗を減じうる。しかし、縦主溝3m、3oのジグザグの振れ巾自体が大きすぎると、排水抵抗の低減が発揮できず、従って、0.13>(Lc/Ld)としている。又排水抵抗の低減の観点から、前記振れ巾が小なほど好ましいが、中のブロック5mにおけるヒール&トウ摩耗の抑制の観点から、(Le/Lf)>0.05としている。
ここで、本発明者の研究の結果、ヒール&トウ摩耗は、ブロック列Ri、Rm、Roのうち、特に中ブロック列Rmにおいて顕著に発生することが判明した。その理由は一般的に、フロント装着における肩落ち摩耗の懸念から、外のブロック(ショルダーブロック)の剛性は、他のブロックに対して高く設計されるためヒール&トウ摩耗は起こりにくいからである。一方、中のブロックに関しては、外のブロック(ショルダーブロック)の次に接地圧が低いため路面と滑りやすく、内のブロックに比してヒール&トウ摩耗が起こりやすいからである。
そこで、本実施形態では、前記中のブロック5mを、前述の如く、その両側の溝壁12、13を、それぞれく字状面12S、13Sとした中膨らみの樽状体17としている。このような樽状体17とすることにより、図3の如く、ブロック5mのタイヤ周方向一端部T1の両コーナt1の角度α、及びタイヤ周方向他端部T2の両コーナt2の角度βを、それぞれ鈍角に設定することが可能となる。ここで、コーナの角度が鋭角である場合には、鋭角のコーナが変形しやすく、このコーナが起点となってヒール&トウ摩耗が発生する。これに対して、中のブロック5mでは、四隅の各コーナt1、t2が鈍角となるため変形しにくく、ヒール&トウ摩耗の起点を排除しうるため、耐ヒール&トウ摩耗性能を高めることができる。
そのために本例では、前記樽状の中のブロック5mにおいて、そのタイヤ軸方向の最大ブロック巾WBmax と最小ブロック巾WBmin との比(WBmax /WBmin )を1.1〜1.6の範囲に設定している。比(WBmax /WBmin )が1.1未満では、ヒール&トウ摩耗の抑制効果が発揮されず、逆に1.6を超えると、縦主溝3m、3oのジグザグの振れ巾が大きくなり、排水性に不利を招くとともに、軌道摩耗など前記中膨らみ部分に新たな偏摩耗を発生させる。なお前記比(Le/Lf)が0.05以下では、コーナt1、t2の角度α、βが減じるため、ヒール&トウ摩耗性能の向上効果が充分に見込めなくなる。
なお前記中の横溝4mは、周方向に隣合う前記内の横溝4i、4i間の周方向略中央に配置され、かつ外の横溝4oは、周方向に隣合う前記中の横溝4m、4m間の周方向略中央に配置されるのが好ましい。これによりパターン形状、及びブロック形状がバランス化され、ウエットグリップ性能、及び耐ヒール&トウ摩耗性能の両立により好ましいものとなる。なお前記「周方向略中央」とは、周方向に隣り合う横溝4、4の溝中心線間の中央を中心とした、該溝中心線間の距離の20%の範囲の領域を意味する。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示すブロックパターンを有するタイヤサイズ11R22.5の重荷重用タイヤを表1の仕様で試作するとともに、各試供タイヤのウエットグリップ性能、及び耐ヒール&トウ摩耗性能をテストし評価した。なお比較例3は、図5に示すブロックパターンを有する。
(1)ウエットグリップ性能;
試供タイヤを、リム(8.25×22.5)、内圧(700kPa)、の条件下で車両(2−Dトラック)の駆動輪に装着し、定積状態にて半径30mのサークル状の濡れたアスファルト路面のコースを走行した。そのときの走破タイムの逆数を、比較例1を100とする指数で表示した。値が大きいほどウエットグリップ性能に優れている。
(2)耐ヒール&トウ摩耗性能;
前記車両を用い、ドライアスファルト路面のコースを4万Km走行した後の、ヒール&トウ摩耗の磨耗量を、中ブロック列において測定し、その平均値を記載した。値が小なほど摩耗量が少ない。
Figure 2006347459
表1に示すように、実施例のタイヤは、ウエットグリップ性能と耐ヒール&トウ摩耗性能とを高いレベルで両立しうるのが確認できる。
本発明の重荷重用タイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 中央ブロック列を示す拡大図である。 中ブロック列、及び外ブロック列を示す拡大図である。 本発明の作用効果に一つを説明する概念図である。 従来のトレッドパターンの一例を示す展開図である。
符号の説明
2 トレッド部
3 縦主溝
3i 中央の縦主溝
3o 外の縦主溝
3m 中の縦主溝
4 横溝
4i 内の横溝
4m 中の横溝
4o 外の横溝
5i 内のブロック
5m 中のブロック
5o 外のブロック
6 凹部
7A 第1傾斜溝部
7B 第2傾斜溝部
10A 赤道側内第1溝壁
10B 赤道側内第2溝壁
10C 凹溝壁
11A トレッド端縁側内第1溝壁
11B トレッド端縁側内第2溝壁
11S く字状面
12A 赤道側中第1溝壁
12B 赤道側中第2溝壁
12C く字状面
13A トレッド端縁側中第1溝壁
13B トレッド端縁側中第2溝壁
13S く字状面
17 樽状体
C タイヤ赤道
N 延長線
Ri 内ブロック列
Rm 中ブロック列
Ro 外ブロック列
Te トレッド端縁

Claims (5)

  1. トレッド部に、タイヤ赤道上をのびる中央の縦主溝と、トレッド端縁側の外の縦主溝と、その間を通る中の縦主溝とからなる縦主溝、及び前記中央の縦主溝と中の縦主溝とを結ぶ内の横溝と、中の縦主溝と外の縦主溝とを結ぶ中の横溝と、前記外の縦主溝とトレッド端縁とを結ぶ外の横溝とからなる横溝を設けることにより、前記トレッド部を、前記中央の縦主溝と中の縦主溝との間で内のブロックが周方向に並ぶ内ブロック列、前記中の縦主溝と外の縦主溝との間で中のブロックが周方向に並ぶ中ブロック列、及び前記外の縦主溝とトレッド端縁との間で外のブロックが周方向に並ぶ外ブロック列に区分した重荷重用タイヤであって、
    前記内の横溝は、タイヤ赤道の一方側の内の横溝と、他方側の内の横溝とが周方向に互い違いに配され、かつ各内の横溝は、中央の縦主溝を越えて突出することにより向き合う内のブロックの周方向中央部に、前記中央の縦主溝で開口する凹部を形成し、
    かつ前記中央の縦主溝が、第1傾斜溝部と、該第1傾斜溝部よりも広巾かつ略同方向に傾く第2傾斜溝部とが前記内の横溝を介して連なりジグザグ状をなすことによって、前記内のブロックの中央の縦主溝に向くタイヤ赤道側の溝壁は、第1傾斜溝部に面する赤道側内第1溝壁と、第2傾斜溝部に面する赤道側内第2溝壁との間に前記凹部に向く凹溝壁を具え、
    しかも前記内のブロックは、前記赤道側内第1溝壁が、前記赤道側内第2溝壁の延長線よりも中央の縦主溝側に突出し、かつ該延長線からの延長線と直角方向の突出長さの平均Laを、前記第2傾斜溝部の溝巾W1bの0.3〜0.8倍とするとともに、
    前記中の縦主溝は、前記各内の横溝をタイヤ赤道側の頂点としかつ前記中の横溝をトレッド端縁側の頂点としてジグザグ状をなすことにより、
    該内のブロックのトレッド端縁側の溝壁を、トレッド端縁側内第1溝壁と、トレッド端縁側内第2溝壁とからなりトレッド端縁側に突出するく字状面とし、
    かつ中のブロックのタイヤ赤道側の溝壁を、赤道側中第1溝壁と、赤道側中第2溝壁とからなりタイヤ赤道側に突出するく字状面とするとともに、
    前記外の縦主溝が、前記中の横溝をタイヤ赤道側の頂点としかつ外の横溝をトレッド端縁側の頂点としたジグザグ状とすることにより、前記中のブロックのトレッド端縁側の溝壁を、トレッド端縁側中第1溝壁と、トレッド端縁側中第2溝壁とからなりトレッド端縁側に突出するく字状面とするとともに前記中のブロックを中膨らみの樽状体とし、
    さらに中央の縦主溝の平均溝巾W1mと、中の縦主溝の溝巾W2と、外の縦主溝の溝巾W3とは、W1m<W2<W3であることを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 前記中の横溝は、周方向に隣合う前記内の横溝間の周方向略中央に配置され、かつ外の横溝は、周方向に隣合う前記中の横溝間の周方向略中央に配置されたことを特徴とする請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記内のブロックの前記トレッド端縁側内第1溝壁とトレッド端縁側内第2溝壁とがなすく字状面の両端を結ぶ線分x1の長さLdと、前記線分x1から前記トレッド端縁側内第1溝壁とトレッド端縁側内第2溝壁とが交わる頂点までの突出長さLcとの比Lc/Ld、及び中のブロックの前記トレッド端縁側中第1溝壁とトレッド端縁側中第2溝壁とがなすく字状面の両端を結ぶ線分x2の長さLfと、前記線分x2から前記トレッド端縁側中第1溝壁とトレッド端縁側中第2溝壁とが交わる頂点までの突出長さLeとの比Le/Lfは、
    0.13>(Lc/Ld)>(Le/Lf)>0.05
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
  4. 前記樽状体の中のブロックは、そのタイヤ軸方向の最大ブロック巾WBmax と最小ブロック巾WBmin との比(WBmax /WBmin )を1.1〜1.6としたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の重荷重用タイヤ。
  5. 前記内のブロックの前記赤道側内第1溝壁は、この内のブロックに周方向で隣合う内のブロックの赤道側内第2傾斜溝部と、略一直線上に配されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の重荷重用タイヤ。
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