JP2006188185A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 雪路面上でのグリップ性能を向上させると同時に乾燥路面上での耐摩耗性能および耐久性を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 陸部26の周方向中央側に形成されたサイプ32,42は、いわゆるクランク部36,46を有するクランク形状により構成され、陸部26の周方向両側に形成されたサイプ52は、凹凸部56を有する三次元形状により構成されている。クランク形状のサイプ32,42の変形によって良好なエッジ効果を発揮することができ、また、三次元形状のサイプ52により、陸部26の両側における変形を抑制することができるため、陸部26における偏摩耗の発生を抑制することができると共に陸部26の両端部の欠損も防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに係り、特にトレッドに設けられた陸部にサイプを備えてなる空気入りタイヤに関する。
従来より、例えばスタッドレスタイヤの技術分野においては、雪路面上でのグリップ性能を向上させるために、トレッドに設けられた陸部にサイプと呼ばれる切り込みを形成し、このサイプによりエッジ部分を増加させることが一般的に知られている。
しかしながら、陸部にサイプを複数形成すると陸部の剛性が低下するため、特に積載量が多く走行距離も多い小型トラックなどの車両では、摩耗量が増加し、陸部に偏摩耗が生じるといった問題があった。
そこで、陸部にサイプを設けたことによって陸部の剛性が低下することを防止するために、サイプの形状を種々工夫したものが提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
例えば、特許文献1に記載のサイプは、タイヤ幅方向にジグザグ状に形成されると共に、深さ方向中間部に屈曲した部分を備える、いわゆるクランク形状となっている。そして、特許文献1に記載のタイヤでは、サイプに形成したクランク形状によって陸部の倒れ込みの防止が図られている。
また、特許文献2、3に記載のサイプは、タイヤ幅方向と深さ方向の両方向でジグザグ状となる、いわゆる三次元形状となっている。そして、特許文献2、3に記載のタイヤでは、サイプに形成した三次元形状によって陸部の倒れ込みの防止が図られている。
特開2001−71330公報 特開2001−1722公報 特開2002−187412公報
しかしながら、特許文献1に記載のように、クランク形状からなるサイプのみを陸部に備えたタイヤでは、サイプに形成されたクランク部の形成方向と陸部に加わる力の入力方向とが逆方向となる場合には陸部の倒れ込みを抑制する効果を発揮することができるが、同方向となる場合には陸部の倒れ込みを抑制する効果を発揮することはできない。
また、クランク形状からなるサイプは、陸部の踏面の法線と平行な方向に沿って延びる、いわゆる平面形状のサイプに比して、その倒れ込み量を抑制することができるが、一つの陸部にクランク形状からなるサイプを複数(例えば、4本以上)備えた場合には、このサイプを設けた部分の小ブロック部の倒れ込み量が合算されることにより、結局のところ陸部全体の倒れ込み量が大きくなり、結果として陸部の偏摩耗量が大きくなったり、端側の小ブロック部が欠損したりすることがあった。
このように、クランク形状からなるサイプのみを陸部に複数(例えば、4本以上)備えたタイヤは、乾燥路面上での耐摩耗性、耐久性に劣るという欠点を有する。
また、特許文献2、3に記載のように、三次元形状からなるサイプのみを陸部に備えたタイヤでは、陸部に対して路面から力が加わっても、三次元形状よりなるサイプの凹凸部分が互いに噛み合うことによって陸部全体の変形が抑制されるが、逆に凹凸部分が互いに噛み合うことによる倒れ込みの抑制力が強すぎてしまい、結果として、サイプの開きが少なくなる傾向にある。
このため、特許文献2、3に記載のように、三次元形状からなるサイプのみを陸部に備えたタイヤは、有効なエッジ効果を発揮できず、雪路面上でのグリップ性に劣るという欠点を有する。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、雪路面上でのグリップ性能の向上と乾燥路面上での耐摩耗性能および耐久性の向上を同時に実現することが可能な空気入りタイヤを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、トレッド上に複数の陸部を備え、前記陸部にタイヤ幅方向に沿って延びる複数のサイプが周方向に所定の間隔を設けて形成されてなる空気入りタイヤにおいて、前記複数のサイプのうち前記陸部の周方向中央側に形成された第一のサイプは、踏面側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる直線部と、深さ方向中間部分で前記直線部と連続して形成されると共に踏面の法線に対して少なくとも一部が交差する方向に沿って形成されたクランク部と、を有して構成され、前記複数のサイプのうち前記陸部の周方向両側に形成された第二のサイプは、踏面側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる直線部と、深さ方向中間部分で前記直線部と連続して形成されると共に踏面の法線を基準として振幅する凹凸部と、を有して構成されたことを特徴とするものである。
なお、本発明において、サイプの形成方向であるタイヤ幅方向という用語には、タイヤ軸方向線に対して若干の傾斜角(例えば、±10度)を有する方向も含まれる。
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
請求項1に記載の空気入りタイヤによれば、車両の走行に伴ってタイヤが回転し、陸部に対して路面から接線方向に力が作用したときには、陸部の周方向中央側に位置するクランク形状の第一のサイプによって形成された小ブロック部の変形によって良好なエッジ効果を発揮することができる。
これにより、従来のように陸部のサイプを全て三次元形状よりなるサイプとした構成に比して、雪路面のように摩擦係数が低い路面でもタイヤの滑りを抑えて安定した走行を可能にすることができる。
また、陸部の周方向両側に形成された第二のサイプは、深さ方向中間部分に踏面の法線を基準として振幅する凹凸部を有して構成されているので、陸部に対して路面から接線方向に力が加わっても、三次元形状よりなるサイプに形成された凹凸部の両壁面が互いに噛み合うことによって陸部の周方向両側部における小ブロック部の変形を抑制することができる。
これにより、従来のように陸部のサイプを全てクランク形状よりなるサイプとした構成に比して、陸部における偏摩耗の発生を抑制することができると共に、陸部の端側の小ブロック部が欠損することを防止でき耐久性を向上させることができる。
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記クランク部の屈曲の振幅が0.3mm以上、1.0mm以下であることを特徴とするものである。
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
請求項2に記載の空気入りタイヤのように、クランク部の屈曲の振幅を0.3mm以上にすると、クランク形状のサイプが形成された周方向中央側部分の小ブロック部に必要な最小限の倒れ込み量を確保することができる。
また、振幅を1.0mm以下にすると、サイプを成形する際にサイプからブレードを抜け易くすることができ、これによりサイプからブレードを抜く際に陸部に欠けが生じる等の不具合を防止できる。
そして、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第一のサイプが、前記陸部の周方向中央側に少なくとも一対に形成されると共に、前記陸部の周方向中央部に対して線対称状に形成されたことを特徴とするものである。
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
請求項3に記載の空気入りタイヤのように、第一のサイプが、陸部の周方向中央側に少なくとも一対に形成されると共に、陸部の周方向中央部に対して線対称状に形成されていると、一対のサイプが互いに向き合うようになり、これにより、タイヤの回転方向に依存することなく両方向の回転に対してどちらか一方のサイプが開くことによって効果的なエッジ部分を路面に接触させることが可能となる。
そして、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第一のサイプが、前記陸部の周方向中央側に少なくとも一対に形成され、前記第一のサイプのクランク部が、前記第一のサイプの踏面側からサイプ底側に進行するに従って互いに近づくように傾斜して構成されたことを特徴とするものである。
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
請求項4に記載の空気入りタイヤのように、第一のサイプが、陸部の周方向中央側に少なくとも一対に形成され、第一のサイプのクランク部が、第一のサイプの踏面側からサイプ底側に進行するに従って互いに近づくように傾斜して構成されていると、タイヤの双方向の回転に対して、必ずどちらか一方のサイプにおけるクランク部の形成方向を陸部に加わる力の入力方向と逆方向とすることができる。これにより、陸部の倒れ込みを抑制する効果を確実に発揮することができる。
本発明の空気入りタイヤによれば、トレッドに設けられた陸部にクランク形状のサイプと三次元形状のサイプの双方が備えられているので、雪路面上でのグリップ性能の向上と乾燥路面上での耐摩耗性能および耐久性の向上を同時に実現することができるという顕著な効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、構成、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
(タイヤの構成)はじめに、本実施形態に係る空気入りタイヤの構成について説明する。図2は本実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドを展開した図である。図2おいて符号Rは周方向を表し、符号Wはタイヤ幅方向を表す。
本実施形態に係る空気入りタイヤ10(以下、単にタイヤ10という)は、例えば小型トラック用のスタッドレスタイヤとして好適に用いられるものである。
このタイヤ10のトレッド12には、図2に示すように、概略周方向に沿って形成された複数の主溝22と、主溝22と交わるように概略タイヤ幅方向に沿って形成された複数のラグ溝24が設けられている。
主溝22は、周方向に沿って延びる直線状に形成されると共に周方向所定間隔毎にタイヤ幅方向にずれるように互い違いに形成された直線溝部22aと、直線溝部22a間に形成され直線溝部22aと連続する傾斜溝部22bとを有し、千鳥状に蛇行するように形成されている。
そして、本例のタイヤ10では、トレッド12に主溝22とラグ溝24が形成されることにより、トレッド12上に複数の陸部26が分割形成されている。
なお、陸部26は、本例に示すように主溝22とラグ溝24により区画された形状に限られるものではなく、その形状は任意である。
陸部26には、タイヤ幅方向に沿ってジグザグ状に延びる一対のサイプ32,42と、一対のサイプ52が形成されている。このサイプ32,42,52は、陸部26の周方向に所定間隔を設けて複数形成されている。
なお、本例では、サイプ32,42,52をタイヤ幅方向に沿ってジグザグ状に延びるように構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。その他にも、サイプ32,42,52をタイヤ幅方向に沿って波状に延びるように構成しても良く、また、サイプ32,42,52をタイヤ幅方向に沿って直線状に延びるように構成しても良い。
図1には図2の陸部のA−A線断面を示す。図1中の符号r1は、不図示の車両が前進するときのタイヤ10の回転方向を示している。また、図1おいて符号Rは周方向を表し、符号Hはタイヤ深さ方向を表す。
図1に示すように、陸部26に形成された複数のサイプのうち、陸部26の中央側に形成された一対のサイプ32とサイプ42とは、陸部26において主に効果的なエッジ部分を作り出すために設けられたものであり、深さ方向中間部に屈曲した部分を備える、いわゆるクランクサイプにより構成されている。
すなわち、両サイプ32,42の形状について詳述すると、陸部26の中央の蹴り出し側に形成されたサイプ32は、踏面27側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる第一直線部34と、深さ方向中間部分で第一直線部34と連続して形成されると共に踏面27の法線Ls1に対して交差する方向に沿って形成されたクランク部36と、クランク部36に連続し深さ方向に沿って形成された第二直線部38と、を有して構成されている。
サイプ32のクランク部36は、より具体的には、サイプ32の踏面27側からサイプ底側に進行するに従って陸部26の後端面28から離れる方向、すなわち陸部26の周方向中央部側に傾斜するように構成されている。
なお、本例では、サイプ32に形成されたクランク部36は、斜め方向に延びる直線状に形成されるよう説明したが本発明はこれに限定されるものではない。その他にも、クランク部36は、その一部分が踏面27の法泉Ls1に対して交差していれば良く、例えば、湾曲状に形成されていても良い。
ここで、図5は本実施形態に係る陸部に対し路面から接線方向に力が作用する様子を説明する図である。図5では、一例として、不図示の車両が走行している最中にブレーキを作動させ、これにより、陸部26に対し路面から矢印F1で示す向きに力が作用している様子を示している。図5中の符号r1は、不図示の車両が前進するときのタイヤ10の回転方向を示している。
本例では、図5に示すように、陸部26に対し路面60から図中矢印F1で示す向きに力が加わったときには、サイプ32に形成されたクランク部36の形成方向と陸部26に加わる力の入力方向とが逆方向となり、サイプ32のクランク部36に形成された互いに対向する壁面36a,36bが互いに強く当接して支え合うようになっている。
これにより、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の蹴り出し側に形成された小ブロック部26bの倒れ込み量を抑制することができるようになっている。
また、陸部26に対し路面60から図中矢印F2で示す向きに力が加わったときには、クランク部36の形成方向と陸部26に加わる力の入力方向とが同方向となり、サイプ32のクランク部36に形成された互いに対向する両壁面36a,36bが離間するようになっている。
これにより、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の蹴り出し側に形成された小ブロック部26bの適度な倒れ込みにより形成されたエッジ部分によって路面60上の水膜を切ると共に、このエッジ部分が路面60に接触するようになっている。
そして、本例では、陸部26に対し路面60からF1,F2のどちらの向きに力が加わった場合でも、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の蹴り出し側に形成された小ブロック部26bの変形が最適となるように、サイプ32のクランク部36の形状(例えば、溝幅、傾斜角度等)が最適に設定されている。
陸部26の中央の踏み込み側に形成されたサイプ42は、サイプ32と陸部26の周方向中央部に対して線対称状に形成されており、サイプ32と同様に、第一直線部44、クランク部46、第二直線部48を有して構成されている。
また、サイプ42のクランク部46は、より具体的には、サイプ42の踏面27側からサイプ底側に進行するに従って陸部26の前端面29から離れる方向、すなわち陸部26の周方向中央部側に傾斜するように構成されている。
そして、本例では、図5に示すように、陸部26に対し路面60から図中矢印F2で示す向きに力が加わったときには、サイプ42に形成されたクランク部46の形成方向と陸部26に加わる力の入力方向とが逆方向となり、サイプ42のクランク部46に形成された互いに対向する両壁面46a,46bが互いに強く当接して支え合うようになっている。これにより、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の踏み込み側に形成された小ブロック部26dの倒れ込み量を抑制することができるようになっている。
また、陸部26に対し路面60から図中矢印F1で示す向きに力が加わったときには、クランク部46の形成方向と陸部26に加わる力の入力方向とが同方向となり、サイプ42のクランク部46に形成された互いに対向する両壁面46a,46bが離間するようになっている。
これにより、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の踏み込み側に形成された小ブロック部26dの適度な倒れ込みにより形成されたエッジ部分によって路面60上の水膜を切ると共に、このエッジ部分が路面60に接触するようになっている。
そして、本例では、陸部26に対し路面60からF1,F2のどちらの向きに力が加わった場合でも、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の踏み込み側に形成された小ブロック部26dの変形が最適となるように、サイプ42のクランク部46の形状(例えば、溝幅、傾斜角度等)が最適に設定されている。
以上詳述したように、本例では、サイプ32,42のクランク部36,46がそれぞれ踏面27側からサイプ底側に進行するに従って互いに近づくように傾斜して構成されているので、サイプ32,46が互いに向き合うようになり、これによってタイヤ10の回転方向に依存することなく両方向の回転に対してどちらか一方のサイプが開くことによって効果的なエッジ部分を路面60に接触させることが可能となっている。
なお、本例では、クランク部36は、サイプ32の踏面27側からサイプ底側に進行するに従って陸部26の周方向中央側に傾斜するように説明したが、クランク部36は、サイプ32の踏面27側からサイプ底側に進行するに従って陸部26の周方向外側に傾斜するように構成されていても良い。
また、クランク部46についてはクランク部36と線対称状に形成されているため、その説明を省略するが、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の蹴り出し側の小ブロック部26bの倒れ込み量を調整するために、クランク部36にて互いに対向する両壁面36a,36bの各々の表面粗さを所定の値に設定しても良い。
例えば、その表面粗さを30μmRmax以上に設定することができる。このとき、クランク部36の壁面36a,36bは、ランダムな微小凹凸(例えば、梨地、砂目等)であっても良く、規則性のある凹凸(例えば、微小なリブを多数平行に形成したもの、ピラミッド状等の微小凸部を縦横に等間隔で多数形成したもの等)であっても良い。また、クランク部36は、直線状に限らず、曲線状に構成しても良い。
一方、陸部26に形成された複数のサイプのうち、陸部26の周方向両側に形成された一対のサイプ52は、陸部26の倒れ込み量を抑制することに主眼を置いて設けられたものであり、タイヤ幅方向と深さ方向の両方向でジグザグ状となる、いわゆる三次元サイプにより構成されている。
ここで、三次元形状よりなるサイプ52の形状について詳述すると、サイプ52は、踏面27側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる直線部54と、深さ方向中間部分で直線部54と連続して形成されると共に踏面27の法線Ls2を基準として振幅する凹凸部56と、を有して構成されている。
そして、本例では、図5に示すように、陸部26に対し路面60から図中矢印F1,F2で示す向きに力が加わったときには、サイプ52の凹凸部56に形成された相対向する壁面56a,56bが当接し、陸部26の周方向両側に形成された小ブロック部26a,26eの倒れ込みを抑制することができるようになっている。
このとき、本例では、陸部26の周方向両側に形成された小ブロック部26a,26eの変形が必要最小限となるように、サイプ52の凹凸部56の形状(例えば、溝幅、傾斜角度等)が最適に設定されている。
なお、凹凸部56の凹凸形状を形成する壁面56a,56bのそれぞれの平面部の形状は、三角形、四角形、円形等により構成することができる。また、壁面56a,56bにより凹凸形状に構成される凹凸部56の形状は、図示のような屈曲形状に限らず、湾曲形状であっても良い。
また、本例では、陸部26の周方向中央側にクランク形状からなるサイプ32,42を一本ずつ設け、陸部26の周方向両側に三次元形状からなるサイプ52を二本設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。
その他にも、例えば、陸部26の周方向中央側にクランク形状からなるサイプ32,42を二本ずつ設け、陸部26の周方向両側に三次元形状からなるサイプ52を三本設けても良い。一つの陸部26におけるサイプ32,42,52の本数は任意に設定することができることは勿論である。
さらに、本例では、一つの陸部26に同一形状のサイプ52を並設したが、その他にも、三次元形状からなる一対のサイプ52を陸部26の周方向中央部に対して線対称状となるように形成しても良い。
また、陸部26の周方向両側の小ブロック部26a,26eの倒れ込み量を調整するために、サイプ32について述べた構成と同様に、凹凸部56にて互いに対向する両壁面56a,56bの各々の表面粗さを所定の値に設定しても良い。
ここで、図3,図4を参照しながら本例のタイヤ10に形成されたサイプ32,52の形状寸法についてさらに詳述する。図3にはクランク形状のサイプの詳細を示し、図4には三次元形状のサイプの詳細を示す。図3,図4において符号Rは周方向を表し、符号Wはタイヤ幅方向を表し、符号Dはタイヤ深さ方向を表す。
図3に示すように、本例のタイヤ10において、クランク形状よりなるサイプ32の溝幅W1は、0.5mmに設定されている。サイプ32の溝幅W1は、0.4mm〜0.7mmの範囲で設定可能である。
クランク部36の踏面27の法線Ls1とのなす角度θは、33°に設定されている。クランク部36の角度θは、20°〜45°の範囲で設定可能である。
サイプ32の溝深さd1は、8.0mm〜10.0mmに設定されている。サイプ32の溝深さd1は、ラグ溝24の溝深さの約40%〜120%で設定可能である。
サイプ32の周方向におけるクランク形状の振幅S1は、1.0mmに設定されている。別途実施した検証の結果より、サイプ32の周方向におけるクランク形状の振幅S1を0.3mm未満とすると、クランク部36の形成方向と陸部26に加わる力の入力方向とが逆方向となる場合に陸部26の倒れ込みを抑制する効果を得ることができず、また、振幅S1を1.0mmより大きくするとサイプ32を成形する際にサイプ32から不図示のブレードが抜け難くなったりサイプ32から同ブレードを抜く際に陸部26に欠けが生じたりする虞があることが判明した。
従って、サイプ32の周方向におけるクランク形状の振幅S1は、0.3mm以上で1.0mm以下に設定する必要がある。
また、サイプ32のタイヤ幅方向におけるジグザグ形状の振幅S2は、1.0mm〜1.8mmに設定されている。
一方、図4に示すように、本例のタイヤ10において、三次元形状よりなるサイプ52の溝幅W2は、0.5mmに設定されている。サイプ52の溝幅W2は、サイプ32の溝幅W2と同じ寸法に設定されている。
また、サイプ52の凹凸部56の振幅S3は、1.0mm〜1.8mmに設定されており、凹凸部56は、陸部26の踏面27より深さD1=1.5mm以上4.0mm以下の部分に設けられている。
さらに、サイプ52のタイヤ幅方向におけるジグザグ形状の振幅S4は、1.0mm〜1.8mmに設定されている。
本例では、サイプ52の凹凸部56の振幅S3、サイプ32のタイヤ幅方向におけるジグザグ形状の振幅S2、サイプ52のタイヤ幅方向におけるジグザグ形状の振幅S4は、いずれも同じ寸法に設定されている。
また、サイプ52の溝深さd2は、サイプ32の溝深さd1と同じ寸法に設定されている。つまり、サイプ52の溝深さd2は、8.0mm〜10.0mmに設定されている。サイプ52の溝深さd2は、ラグ溝24の溝深さの約40%〜120%で設定可能である。
なお、図示を省略しているが、本例のタイヤ10におけるトレッド12のタイヤ幅方向両側には、左右のサイドウォールが形成され、サイドウォールおよびトレッド12の内側には、カーカスが設けられている。また、トレッド12とカーカスの間には、ベルトが介挿されている。その他にも本例のタイヤ10にはビードなどの従来周知の部材が備えられている。
(作用)次に、図5を参照しながら、上述のように陸部にクランク形状のサイプと三次元形状のサイプの双方を設けたことによる作用について説明する。
本例のタイヤ10では、上述のように、陸部26の周方向中央側には、効果的なエッジ成分を作り出すために、三次元サイプに比して変形し易い(サイプが開き易い)クランク形状のサイプ32,42を配置し、また、陸部26の周方向両側には、陸部26の倒れ込み量を抑制するために、陸部26の変形に対し梁の役割を果たす三次元形状のサイプ52を配置している。
従って、例えば、車両のブレーキングに伴ってタイヤ10に路面60から図中矢印F1で示す向きに力が加わったときには、サイプ32のクランク部36に形成された互いに対向する壁面36a,36bが互いに強く当接して支え合うようになる。
これにより、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の蹴り出し側に形成された小ブロック部26bの倒れ込み量を抑制することができる。
このように、サイプ32に形成されたクランク部36の形成方向と陸部26に加わる力F1の入力方向とが逆方向となる場合には、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の蹴り出し側に形成された小ブロック部26bの倒れ込み量を抑制することができる。
また、陸部26の周方向両側に形成されたサイプ52については、タイヤ10に路面60から図中矢印F1で示す向きに力が加わると、サイプ52の凹凸部56に形成された凹凸状の壁面56a,56bが互いに噛み合って支え合うようになる。
これにより、陸部26の周方向両側に形成された小ブロック部26a,26eのずれが抑制され、結果として倒れ込み量も抑制される。
これにより、従来のような陸部のサイプを全てクランク形状よりなるサイプとした構成に比して、周方向両側の小ブロック部26a,26eが必要以上に倒れ込むことが無いので、陸部26における偏摩耗の発生を抑制することができると共に小ブロック部26a,26eの欠損も防止できる。
一方、サイプ42については、タイヤ10に路面60から図中矢印F1で示す向きに力が加わると、サイプ32のクランク部36にそれぞれ形成された互いに対向する両壁面36a,36bが離間する。
これにより、小ブロック部26cおよび小ブロック部26dの適度な倒れ込みにより形成されたエッジ部分によって路面60上の水膜を切ることができると共に、このエッジ部分を路面60に接触させることができ、良好なエッジ効果を発揮できる。
このように、本例では、車両ブレーキング時に、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の踏み込み側に形成された小ブロック部26dの適度な倒れ込みによって良好なエッジ効果が発揮されるので、従来のような陸部のサイプを全て三次元形状よりなるサイプとした構成に比して、高いエッジ効果を得ることができる。従って、雪路面のように摩擦係数が低い路面でもタイヤ10の滑りを抑えて安定した制動が可能になる。
なお、本例では、不図示の車両が走行している最中にブレーキを作動させ、これにより、陸部26に対し路面60から矢印F1で示す向きに力が作用している場合について説明したが、不図示の車両が走行することに伴って陸部26に対し路面60から矢印F2で示す向きに力が作用している場合についても、上記と同様の作用を得ることができる。
つまり、不図示の車両が走行することに伴って陸部26に対し路面60から矢印F2で示す向きに力が作用する場合には、陸部26の中央に形成された小ブロック部26cおよび中央の蹴り出し側に形成された小ブロック部26bの適度な倒れ込みによって良好なエッジ効果が発揮され、従来のような陸部のサイプを全て三次元形状よりなるサイプとした構成に比して、高いエッジ効果を得ることができる。従って、雪路面のように摩擦係数が低い路面でもタイヤ10の滑りを抑えて安定した走行を可能にすることができる。
また、不図示の車両が走行することに伴って陸部26に対し路面60から矢印F2で示す向きに力が作用する場合においても、周方向両側の小ブロック部26a,26eが必要以上に倒れ込むことが無いので、陸部26における偏摩耗の発生を抑制することができると共に、小ブロック部26a,26eの欠損も防止できる。
また、本例では、陸部26の周方向中央側に形成された一対のサイプ32,42が、陸部26の周方向中央部に対して線対称状に形成されているので、サイプ32,42が互いに向き合うようになり、これにより、タイヤ10の回転方向に依存することなく両方向の回転に対してどちらか一方のサイプが開くことによって効果的なエッジ部分を路面60に接触させることができる。
特に、陸部26の周方向中央側に形成されたサイプ32,42のクランク部36,46が、サイプ32,42の踏面27側からサイプ底側に進行するに従って互いに近づくように傾斜して構成されているので、タイヤ10の双方向の回転に対して、必ずどちらか一方のサイプのクランク部の形成方向を陸部26に加わる力の入力方向と逆方向となるようにすることができる。これにより、陸部26の倒れ込みを抑制する効果を確実に発揮することができる。
以上詳述したように、本例のタイヤ10によれば、トレッド12に設けられた陸部26にクランク形状のサイプ32,42と一対の三次元形状のサイプ52の双方が備えられているので、雪路面上でのグリップ性能の向上と乾燥路面上での耐摩耗性能および耐久性の向上を同時に実現することができるという顕著な効果を奏する。
(試験例)次に、本実施形態に係るタイヤ10の性能評価について説明する。
本発明の効果を確かめるために、従来例に係るタイヤ10と本例に係るタイヤ10について比較試験を行う。比較試験は、雪路面上でのブレーキ性能と、乾燥路面上での耐摩耗性能について行う。
タイヤは、LXR 195/85R16 114Lのものを用い、車両には、国産の小型トラック(2t車)を用いる。空気圧、アライメント等の車両条件は車両指定のものとする。
雪路面上でのブレーキ性能試験は、車両を空車の状態で雪路面上に走行させ、時速40km/hで走行中に急ブレーキをかける。
そして、急ブレーキをかけた地点から停止した地点までの距離を測定する。雪路面上でのブレーキ性能試験の評価については、急ブレーキをかけた地点から停止した地点までの距離の逆数を雪上ブレーキ性能とする。
このとき、従来例の雪上ブレーキ性能を100として指数評価する。つまり、指数の数値が大きいほど、雪路面上でのブレーキ性能に優れていることを表す。
乾燥路面上での耐摩耗性能は、車両を積載状態で乾燥路面上に走行させ、30000km走行後の残溝深さを測定する。
そして、残溝深さにより推測される寿命を乾燥路面上での耐摩耗性能とする。乾燥路面上での耐摩耗性能の評価については、従来例の残溝深さにより推測される寿命を100とする指数で表す。つまり、指数の数値が大きいほど乾燥路面上での耐摩耗性能が良好であることを表す。
なお、比較例に係るタイヤは三種類用意する。比較例としては、図6乃至図8に示すタイヤを用いる。図6乃至図8は比較試験の比較例として用いるタイヤの構成を示す図であり、図6は従来例に係るタイヤを示す図、図7は比較例1に係るタイヤを示す図、図8は比較例2に係るタイヤを示す図である。図6において符号Rは周方向を表し、符号Wはタイヤ幅方向を表し、符号Dはタイヤ深さ方向を表す。
図6に示すように、比較試験の比較例となる従来のタイヤ110としては、本例のサイプ32,42,52の代わりに、陸部126の踏面127の法線Ls3と平行な方向に沿って延びる、いわゆる二次元形状のサイプ132が形成されたものを用いる。
つまり、サイプ132は、深さ方向にクランク形状や振幅等を有しない二次元形状に構成されている。
また、サイプ132の溝幅W3、深さ方向寸法、サイプ132のタイヤ幅方向におけるジグザグ形状の振幅S5等は、図3,図4等に示す本例のサイプ32,42,52と同寸法に設定されている。
すなわち、平面形状のサイプ132の溝幅W3は、0.5mmに設定されており、サイプ132のタイヤ幅方向におけるジグザグ形状の振幅S5は、1.0mm〜1.8mmに設定されている。
また、図7に示すように、第一の比較例となるタイヤ210としては、本例のサイプ32,42,52の代わりに、全てクランク形状(図3参照)からなるサイプ232,242が形成されたものを用いる。
さらに図8に示すように、第二の比較例となるタイヤ310としては、本例のサイプ32,42,52の代わりに、全て三次元形状(図4参照)からなるサイプ352が形成されたものを用いる。
表1には上記要領にて行った比較試験の結果を示す。
なお、表1中のサイプエッジ長とは、タイヤ周方向単位長さあたりに含まれるエッジ長の和を従来例のエッジ長を100とする指数で示したものである。つまり、サイプエッジ長の値が大きくなるほど、タイヤ周方向単位長さあたりに含まれるエッジ長の和が多いことになる。
また、表1中のトレッドチャンクアウトの有無とは、3000km走行後にタイヤを目視した結果、陸部の小ブロック部に欠損(トレッドチャンクアウト)が生じたか否かを示すものである。
Figure 2006188185
表1の結果から、本例のタイヤ10は、従来例のタイヤ10よりも雪路面上でのブレーキ性能および乾燥路面上での耐摩耗性能のいずれも優れていることが明らかとなった。
また、本例のタイヤ10は、比較例1のクランク形状からなるサイプ232,242のみを有するタイヤ210に比して、雪路面上でのブレーキ性能においてやや劣るものの、乾燥路面上での耐摩耗性能において優れることが明らかとなった。
さらに、本例のタイヤ10は、比較例2の三次元形状からなるサイプ352のみを有するタイヤ310に比して、乾燥路面上での耐摩耗性能においてやや劣るものの、雪路面上でのブレーキ性能において優れることが明らかとなった。
これに対し、比較例1のタイヤ210は、雪路面上でのブレーキ性能では従来例のタイヤ110よりも優れるものの、乾燥路面上での耐摩耗性能では従来例のタイヤ110に対しても劣るため、雪路面上でのブレーキ性能および乾燥路面上での耐摩耗性能の両性能をバランス良く備えたものとは言い難いものである。
また、比較例2のタイヤ310は、乾燥路面上での耐摩耗性能では従来例のタイヤ110よりも優れるものの、雪路面上でのブレーキ性能では従来例のタイヤ110と略同等であるため、こちらも雪路面上でのブレーキ性能および乾燥路面上での耐摩耗性能の両性能をバランス良く備えたものとは言い難いものである。
また、トレッドチャンクアウトについては、従来例のタイヤ110および比較例1のタイヤ210において発生し、比較例2のタイヤ310および本例のタイヤ10においては発生しなかった。このことからも、本例のタイヤ10は、耐久性に優れるものと言える。
以上より、本例のタイヤ10は、上述のように、従来例のタイヤ110よりも雪路面上でのブレーキ性能、乾燥路面上での耐摩耗性能、耐久性のいずれも優れているので、これらの両性能をバランス良く備えたものと言える。
なお、上記実施形態では、タイヤ幅方向に沿って延びる複数のサイプが周方向に所定の間隔を設けて形成されるように説明したが、他の実施形態として、トレッドに設けられた陸部のうち所定の陸部(例えば、タイヤ幅方向両端側の陸部)は、周方向に沿って延びる複数のサイプがタイヤ幅方向に所定の間隔を設けて形成される構成であっても良い。
この場合に、複数のサイプのうち陸部のタイヤ幅方向中央側に形成されたサイプは、踏面側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる直線部と、深さ方向中間部分で前記直線部と連続して形成されると共に踏面の法線に対して少なくとも一部が交差する方向に沿って形成されたクランク部と、を有して構成され、複数のサイプのうち陸部のタイヤ幅方向両側に形成されたサイプは、踏面側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる直線部と、深さ方向中間部分で前記直線部と連続して形成されると共に踏面の法線を基準として振幅する凹凸部と、を有して構成されるものである。
以上より、特許請求の範囲に記載の発明の他に、次の技術的思想が導き出される。
すなわち、トレッド上に複数の陸部を備え、前記陸部に横長状のサイプが所定の間隔を設けて複数並設されてなる空気入りタイヤにおいて、前記複数のサイプのうち前記陸部の中央部側に形成されたサイプは、踏面側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる直線部と、深さ方向中間部分で前記直線部と連続して形成されると共に踏面の法線に対して少なくとも一部が交差する方向に沿って形成されたクランク部と、を有して構成され、前記複数のサイプのうち前記陸部の端部側に形成されたサイプは、踏面側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる直線部と、深さ方向中間部分で前記直線部と連続して形成されると共に踏面の法線を基準として振幅する凹凸部と、を有して構成されたことを特徴とする空気入りタイヤである。
つまり、この技術的思想からすれば、サイプは、タイヤ幅方向に沿って延びた横長形状で周方向に所定の間隔を設けて複数並設されるものも含まれ、また、周方向に沿って延びた横長形状でタイヤ幅方向に所定の間隔を設けて複数並設されるものも含まれる。
この技術的思想は、特許請求の範囲に記載の発明の上位の概念であり、その作用効果については上記実施形態と同様であり、トレッドに設けられた陸部にクランク形状のサイプと三次元形状のサイプの双方が備えることにより、雪路面上でのグリップ性能の向上と乾燥路面上での耐摩耗性能および耐久性の向上を同時に実現することができる。
図1は本実施形態に係るタイヤに形成された陸部の断面図である。 図2は本実施形態に係るタイヤのトレッドを展開した図である。 図3は本実施形態に係るクランク形状のサイプの詳細を示す図である。 図4は本実施形態に係る三次元形状のサイプの詳細を示す図である。 図5は本実施形態に係る陸部に対し路面から接線方向に力が作用する様子を説明する図である。 図6は従来技術に係る平面形状のサイプの詳細を示す図である。 図7は第一比較例として用いるタイヤの構成を示す断面図である。 図8は第二比較例として用いるタイヤの構成を示す断面図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
26 陸部
32,42,52 サイプ
34,44,54 直線部
36,46 クランク部
56 凹凸部

Claims (4)

  1. トレッド上に複数の陸部を備え、前記陸部にタイヤ幅方向に沿って延びる複数のサイプが周方向に所定の間隔を設けて形成されてなる空気入りタイヤにおいて、
    前記複数のサイプのうち前記陸部の周方向中央側に形成された第一のサイプは、踏面側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる直線部と、
    深さ方向中間部分で前記直線部と連続して形成されると共に踏面の法線に対して少なくとも一部が交差する方向に沿って形成されたクランク部と、を有して構成され、
    前記複数のサイプのうち前記陸部の周方向両側に形成された第二のサイプは、踏面側から深さ方向中間部分に至るまで深さ方向に沿って直線状に延びる直線部と、
    深さ方向中間部分で前記直線部と連続して形成されると共に踏面の法線を基準として振幅する凹凸部と、を有して構成されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記クランク部の屈曲の振幅が0.3mm以上、1.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第一のサイプは、前記陸部の周方向中央側に少なくとも一対に形成されると共に、前記陸部の周方向中央部に対して線対称状に形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第一のサイプは、前記陸部の周方向中央側に少なくとも一対に形成され、
    前記第一のサイプのクランク部は、前記第一のサイプの踏面側からサイプ底側に進行するに従って互いに近づくように傾斜して構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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