JP2006224791A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】氷雪路におけるタイヤ性能を向上できる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】この空気入りタイヤ1は、トレッド部に形成された複数の溝2、3と、これらの溝に2、3より区画されて成るブロック4とを有する。そして、トレッド部の平面視にて、ブロック4がブロック本体41と細リブ42とに分断されると共に細リブ42の少なくとも一部がブロック本体41に沿って略タイヤ周方向に延在している。そして、細リブ42には、細リブ42の縁部が部分的に切り欠かれて成る凹部421が形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】この空気入りタイヤ1は、トレッド部に形成された複数の溝2、3と、これらの溝に2、3より区画されて成るブロック4とを有する。そして、トレッド部の平面視にて、ブロック4がブロック本体41と細リブ42とに分断されると共に細リブ42の少なくとも一部がブロック本体41に沿って略タイヤ周方向に延在している。そして、細リブ42には、細リブ42の縁部が部分的に切り欠かれて成る凹部421が形成される。
【選択図】 図1
Description
この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、氷雪路におけるタイヤ性能を向上できる空気入りタイヤに関する。
車両が氷雪路をコーナリング走行したり、氷雪路が傾斜していたりする場合に空気入りタイヤに要求される性能として、制動性能や耐横滑り性能がある。
かかるタイヤ性能に関する従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の空気入りタイヤは、トレッド面に、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝と該主溝と交差するタイヤ幅方向の複数本の副溝とを設け、複数本のブロック列からなるブロックパターンを形成する。そして、従来の空気入りタイヤは、トレッドセンターからタイヤ幅方向にトレッド展開幅の0.4倍以下の領域内の主溝の少なくとも1本に、その左右両側に隣接するブロック列の平均ピッチよりも長いタイヤ周方向長さを有する細幅ブロックからなるブロック列又はタイヤ周方向に連続する細幅リブを配置し、該細幅ブロック又は細幅リブの幅W1 をトレッド展開幅の0.01〜0.05倍にする。従来の空気入りタイヤでは、かかる構成により、氷雪路におけるタイヤ性能が向上する。
この発明は、氷雪路におけるタイヤ性能を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、トレッド部に形成された複数の溝と、これらの溝により区画されて成るブロックとを有する空気入りタイヤにおいて、トレッド部の平面視にて、前記ブロックがブロック本体と細リブとに分断されると共に前記細リブの少なくとも一部が前記ブロック本体に沿って略タイヤ周方向に延在しており、且つ、前記細リブには、細リブの縁部が部分的に切り欠かれて成る凹部が形成されることを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、ブロックが細リブを有しており、この細リブの縁部に凹部が形成されている。そして、凹部は、細リブの縁部が部分的に切り欠かれることにより形成される。かかる構成では、細リブに凹部が形成されていない構成と比較して、路面に対するブロックのエッジ力(あるいは摩擦力)が向上する。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能(雪上性能および氷上性能)が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤは、前記細リブが、連続する単一の踏面を有する。
この空気入りタイヤでは、細リブが連続する単一の踏面を有するので、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤは、前記細リブが、長手方向の両端部に踏面を有する。
この空気入りタイヤでは、細リブが長手方向の両端部に踏面を有するので、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤは、前記凹部が、前記細リブの両縁部のうちブロック本体に対して逆側の縁部に形成される。
この空気入りタイヤでは、細リブの両縁部のうちブロック本体に対して逆側の縁部に凹部が形成されるので、雪路走行時にて凹部に路上の積雪が噛み込んだときに細リブがブロック本体側に倒れ込む。そして、この細リブがブロック本体に寄り掛かって支えられることにより、ブロックの雪中せん断力が向上する。これにより、タイヤの耐横滑り性能が効果的に向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤは、前記細リブの幅w2と前記ブロック本体の幅w1との比が0.1≦w2/w1<0.5の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、細リブの幅w2とブロック本体の幅w1との比が所定の範囲内にあるので、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤは、前記細溝の溝深さdと前記溝の溝深さDとの比が0.3≦d/D≦1.0の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、細溝の溝深さdと溝の溝深さDとの比が所定の範囲内にあるので、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤは、前記細溝の溝幅w3と前記細リブの幅w2との比が0.1≦w3/w2≦0.9の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、細溝の溝幅w3と細リブの幅w2との比が所定の範囲内にあるので、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤは、前記凹部の深さtと前記主溝の溝深さDとの比が0.1≦t/D≦0.5の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、凹部の深さtと主溝の溝深さDとの比が所定の範囲内にあるので、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、ブロックが細リブを有しており、この細リブの縁部に凹部が形成されている。そして、凹部は、細リブの縁部が部分的に切り欠かれることにより形成される。かかる構成では、細リブに凹部が形成されていない構成と比較して、路面に対するブロックのエッジ効果(あるいは摩擦力)が向上する。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能(雪上性能および氷上性能)が向上する利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例1にかかる空気入りタイヤを示す平面図である。図2は、図1に記載した空気入りタイヤのブロックを示す平面図(a)、正面図(b)および側面図(c)である。図3は、図2に記載したブロックの寸法を示す説明図である。図4〜図11は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図12および図13は、この発明にかかる空気入りタイヤの性能試験を示す試験結果表(図12)および説明図(図13)である。
この空気入りタイヤ1は、例えば、氷雪路の走行条件下にて使用される重荷重用空気入りタイヤである。空気入りタイヤ1は、トレッド部に形成された複数の溝2、3と、これらの溝2、3により区画されて成る複数のブロック4、5とを有する(図1参照)。
溝2、3は、例えば、タイヤ周方向に延在する主溝2と、この主溝2に交差する横溝3とにより構成される。トレッド部には、複数の主溝2および横溝3が形成されており、これらの溝2、3によってブロック4、5を基調としたトレッドパターンが形成されている。ブロック4、5は、センターブロック4およびショルダーブロック5から成り、タイヤ周方向に配列されてブロック群(センターブロック群およびショルダーブロック群)を構成する。そして、トレッド部のセンターには三列のセンターブロック群が形成され、また、トレッド部の両ショルダー側にはショルダーブロック群がそれぞれ一列ずつ形成される。
[ブロックの細リブ]
また、ブロック4、5には、細リブ42が形成されている。ここでは、一例として、一部のセンターブロック4のみが細リブ42を有する構成について説明する(図1および図2参照)。センターブロック4は、その踏面422に細溝(あるいはサイプ)43が形成されており、この細溝43によりブロック本体41および細リブ42に分断されている。また、この例では、一のセンターブロック4に対して一の細リブ42のみが形成されている。また、トレッド部に形成された三列のセンターブロック群のうち中央のセンターブロック群のセンターブロック4には、細リブ42が形成されていない。
また、ブロック4、5には、細リブ42が形成されている。ここでは、一例として、一部のセンターブロック4のみが細リブ42を有する構成について説明する(図1および図2参照)。センターブロック4は、その踏面422に細溝(あるいはサイプ)43が形成されており、この細溝43によりブロック本体41および細リブ42に分断されている。また、この例では、一のセンターブロック4に対して一の細リブ42のみが形成されている。また、トレッド部に形成された三列のセンターブロック群のうち中央のセンターブロック群のセンターブロック4には、細リブ42が形成されていない。
細リブ42は、トレッド部の平面視にて、その少なくとも一部がブロック本体41から見てタイヤ幅方向に位置しており、ブロック本体41に沿ってタイヤ周方向(あるいはタイヤ周方向に傾斜する方向)に沿って延在するように、構成される。したがって、細リブ42は、タイヤ幅方向からブロック本体41側に向かって外圧(例えば、雪路上の雪による圧力)を受けたときに、ブロック本体41に寄り掛かるように支持される。
例えば、この空気入りタイヤ1では、トレッド部の平面視にて、センターブロック4が略四角形を有しており、その四辺が主溝2および横溝3によって区切られている。そして、細溝43がセンターブロック4の主溝2側の辺に沿って形成されており、センターブロック4がブロック本体41と細リブ42とにタイヤ幅方向に分断されている。このため、細リブ42は、ブロック本体41に対してタイヤ幅方向(主溝2側)に位置しており、且つ、タイヤ周方向(主溝2の延在方向)に延在している。また、細リブ42は、ブロック本体41に対してトレッド部の中央側に位置している。
[細リブの凹部]
また、センターブロック4の細リブ42には、凹部(切欠部)421が形成される(図2参照)。凹部421は、細リブ42の両縁部のうちブロック本体41に対して逆側(主溝2側)の縁部に形成されている。したがって、この実施例では、ブロック本体41側の縁部には、凹部421が形成されていない。
また、センターブロック4の細リブ42には、凹部(切欠部)421が形成される(図2参照)。凹部421は、細リブ42の両縁部のうちブロック本体41に対して逆側(主溝2側)の縁部に形成されている。したがって、この実施例では、ブロック本体41側の縁部には、凹部421が形成されていない。
また、凹部421は、細リブ42の縁部が部分的に切り欠かれることにより形成される。このため、トレッド部の平面視にて、細リブ42の縁部が凸凹状、鋸波状、正弦波状その他の非直線状を有する。例えば、この空気入りタイヤ1では、角錐形状に切り欠かれて成る複数の凹部421が細リブ42の縁部に連続的あるいは断続的に形成されており、トレッド部の平面視にて、細リブ42の縁部が鋸波状を有している。
また、凹部421は、細リブ42の踏面422が分断されないように(不連続とならないように)形成される。このため、この実施例では、トレッド部の平面視にて、細リブ42の踏面422が切れ目無く延在するように、凹部421が形成されている。
[作用効果]
この空気入りタイヤ1では、センターブロック4が細リブ42を有しており、この細リブ42の縁部に凹部421が形成されている。また、この凹部421は、細リブ42の縁部が部分的に切り欠かれることにより形成される。かかる構成では、細リブに凹部が形成されていない構成と比較して、路面に対するセンターブロック4のエッジ効果(あるいは摩擦力)が向上する。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能(雪上性能および氷上性能)が向上する利点がある。特に、雪路では、路上の積雪が凹部421に入り込み細リブ42が積雪に噛み込むので、センターブロック4による雪中せん断力が向上する。これにより、タイヤの耐横滑り性能が向上する利点がある。
この空気入りタイヤ1では、センターブロック4が細リブ42を有しており、この細リブ42の縁部に凹部421が形成されている。また、この凹部421は、細リブ42の縁部が部分的に切り欠かれることにより形成される。かかる構成では、細リブに凹部が形成されていない構成と比較して、路面に対するセンターブロック4のエッジ効果(あるいは摩擦力)が向上する。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能(雪上性能および氷上性能)が向上する利点がある。特に、雪路では、路上の積雪が凹部421に入り込み細リブ42が積雪に噛み込むので、センターブロック4による雪中せん断力が向上する。これにより、タイヤの耐横滑り性能が向上する利点がある。
また、かかる構成では、タイヤ転動時にてセンターブロック4の細リブ42が犠牲リブとして作用するので、ブロック本体41の偏磨耗が抑制される利点がある。
[変形例1]
なお、この空気入りタイヤ1では、細リブ42の踏面422が分断されないように(不連続とならないように)、凹部421が細リブ42に形成される(図2参照)。言い換えると、細リブ42は、連続する単一の踏面422を有する。かかる構成では、横滑り時にて凹部421による雪中せん断力とエッジ効果が作用するので、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。しかし、これに限らず、細リブ42の踏面422は、トレッド部の平面視にて分断されていても良い(図示省略)。
なお、この空気入りタイヤ1では、細リブ42の踏面422が分断されないように(不連続とならないように)、凹部421が細リブ42に形成される(図2参照)。言い換えると、細リブ42は、連続する単一の踏面422を有する。かかる構成では、横滑り時にて凹部421による雪中せん断力とエッジ効果が作用するので、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。しかし、これに限らず、細リブ42の踏面422は、トレッド部の平面視にて分断されていても良い(図示省略)。
[変形例2]
また、この空気入りタイヤ1では、細リブ42の長手方向の両端部に踏面422が残るように、凹部421が細リブ42に対して形成されることが好ましい(図2参照)。言い換えると、細リブ42の長手方向の両端部が凹部421によって切り欠かれていない構成が好ましい。かかる構成では、横滑り時にて凹部421による雪中せん断力とエッジ効果が作用するので、耐横滑り性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、細リブ42の長手方向の両端部に踏面422が残るように、凹部421が細リブ42に対して形成されることが好ましい(図2参照)。言い換えると、細リブ42の長手方向の両端部が凹部421によって切り欠かれていない構成が好ましい。かかる構成では、横滑り時にて凹部421による雪中せん断力とエッジ効果が作用するので、耐横滑り性能が向上する利点がある。
[変形例3]
また、この空気入りタイヤ1では、複数の凹部421が細リブ42の縁部に対して長手方向に連続的に形成される。しかし、これに限らず、凹部421は、細リブ42の長手方向に断続的(不連続)に形成されても良い(図4参照)。言い換えると、隣り合う凹部421、421間に細リブ42の縁部が残るように、凹部421が形成されても良い。
また、この空気入りタイヤ1では、複数の凹部421が細リブ42の縁部に対して長手方向に連続的に形成される。しかし、これに限らず、凹部421は、細リブ42の長手方向に断続的(不連続)に形成されても良い(図4参照)。言い換えると、隣り合う凹部421、421間に細リブ42の縁部が残るように、凹部421が形成されても良い。
[変形例4]
また、この空気入りタイヤ1では、凹部421が細リブ42の縁部に形成された略三角錘状の切り欠き部により構成される(図2参照)。このため、凹部421は、トレッド部の平面視にて、細リブ42の縁部からブロック本体41側に頂点を向ける略三角形状を有する。しかし、これに限らず、凹部421は、トレッド部の平面視にて略半円状を有しても良いし(図5参照)、略矩形状を有しても良い(図6参照)。
また、この空気入りタイヤ1では、凹部421が細リブ42の縁部に形成された略三角錘状の切り欠き部により構成される(図2参照)。このため、凹部421は、トレッド部の平面視にて、細リブ42の縁部からブロック本体41側に頂点を向ける略三角形状を有する。しかし、これに限らず、凹部421は、トレッド部の平面視にて略半円状を有しても良いし(図5参照)、略矩形状を有しても良い(図6参照)。
[変形例5]
また、この空気入りタイヤ1では、細リブ42の両縁部のうちブロック本体41に対して逆側の縁部に凹部421が形成される(図2参照)。かかる構成では、雪路走行時にて凹部421に路上の積雪が噛み込み、細リブ42が外圧を受けてブロック本体41側に倒れ込む。そして、この細リブ42がブロック本体41に寄り掛かって支えられることにより、センターブロック4の雪中せん断力が向上する。したがって、かかる構成は、タイヤの耐横滑り性能が簡易な構成にて効率的に向上する点で好ましい。しかし、これに限らず、凹部421は、細リブ42の両縁部に形成されても良い(図7参照)、細リブ42のブロック本体41側の縁部に形成されても良い(図示省略)。
また、この空気入りタイヤ1では、細リブ42の両縁部のうちブロック本体41に対して逆側の縁部に凹部421が形成される(図2参照)。かかる構成では、雪路走行時にて凹部421に路上の積雪が噛み込み、細リブ42が外圧を受けてブロック本体41側に倒れ込む。そして、この細リブ42がブロック本体41に寄り掛かって支えられることにより、センターブロック4の雪中せん断力が向上する。したがって、かかる構成は、タイヤの耐横滑り性能が簡易な構成にて効率的に向上する点で好ましい。しかし、これに限らず、凹部421は、細リブ42の両縁部に形成されても良い(図7参照)、細リブ42のブロック本体41側の縁部に形成されても良い(図示省略)。
[変形例6]
また、この空気入りタイヤ1では、細リブ42がセンターブロック4の縁部に位置している(図2参照)。しかし、これに限らず、細リブ42が左右一対のブロック本体41、41に挟まれていても良い(図8参照)。言い換えると、並行する二本の細溝43、43がセンターブロック4に形成され、これらの細溝43、43により細リブ42が形成されると共に、この細リブ42(および細溝43、43)によりセンターブロック4が左右一対のブロック本体41、41に分断される。また、細リブ42の両縁部に対して凹部421が形成される。
また、この空気入りタイヤ1では、細リブ42がセンターブロック4の縁部に位置している(図2参照)。しかし、これに限らず、細リブ42が左右一対のブロック本体41、41に挟まれていても良い(図8参照)。言い換えると、並行する二本の細溝43、43がセンターブロック4に形成され、これらの細溝43、43により細リブ42が形成されると共に、この細リブ42(および細溝43、43)によりセンターブロック4が左右一対のブロック本体41、41に分断される。また、細リブ42の両縁部に対して凹部421が形成される。
かかる構成では、走行時にて、細リブ42が外圧を受けて倒れたときに、左右のいずれのブロック本体41、41に対しても寄り掛かり得る。したがって、左右いずれの方向に横滑り荷重が作用した場合にも、細リブ42が機能してセンターブロック4のエッジ効果が向上する。これにより、左右の双方向に対するタイヤの耐横滑り性能が向上する利点がある。
[変形例7]
また、この空気入りタイヤ1では、一のセンターブロック4に対して一の細リブ42のみが形成される。しかし、これに限らず、一のセンターブロック4に対して複数の細リブ42が形成されても良い(図9参照)。例えば、ブロック本体41を中心として、そのタイヤ幅方向の両側にそれぞれ細リブ42、42が形成されても良い。これにより、左右の双方向に対するタイヤの耐横滑り性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、一のセンターブロック4に対して一の細リブ42のみが形成される。しかし、これに限らず、一のセンターブロック4に対して複数の細リブ42が形成されても良い(図9参照)。例えば、ブロック本体41を中心として、そのタイヤ幅方向の両側にそれぞれ細リブ42、42が形成されても良い。これにより、左右の双方向に対するタイヤの耐横滑り性能が向上する利点がある。
[変形例8]
また、この空気入りタイヤ1では、例えば、溝2、3がタイヤ周方向に対して傾斜する傾斜溝2とトレッド部両縁に形成されたラグ溝3とから成り、トレッド部が網目状のトレッドパターンを有しても良い(図11参照)。かかる構成は、例えば、雪道でのトラクション性能を向上させるために、重荷重用空気入りタイヤにて採用される。かかる構成では、複数のセンターブロック4が傾斜溝2に沿ってタイヤ周方向に傾斜する方向に配列され、これらのセンターブロック4に細リブ42が形成される。細リブ42は、その少なくとも一部がブロック本体41に沿って略タイヤ周方向に延在するように、形成される。ここで、略タイヤ周方向とは、例えば、タイヤ周方向に対して±30[deg]以下の範囲をいうものとする。かかる構成とすれば、傾斜溝2を基調とするトレッドパターンにおいても、氷雪路におけるタイヤ性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、例えば、溝2、3がタイヤ周方向に対して傾斜する傾斜溝2とトレッド部両縁に形成されたラグ溝3とから成り、トレッド部が網目状のトレッドパターンを有しても良い(図11参照)。かかる構成は、例えば、雪道でのトラクション性能を向上させるために、重荷重用空気入りタイヤにて採用される。かかる構成では、複数のセンターブロック4が傾斜溝2に沿ってタイヤ周方向に傾斜する方向に配列され、これらのセンターブロック4に細リブ42が形成される。細リブ42は、その少なくとも一部がブロック本体41に沿って略タイヤ周方向に延在するように、形成される。ここで、略タイヤ周方向とは、例えば、タイヤ周方向に対して±30[deg]以下の範囲をいうものとする。かかる構成とすれば、傾斜溝2を基調とするトレッドパターンにおいても、氷雪路におけるタイヤ性能が向上する利点がある。
[変形例9]
また、この空気入りタイヤ1では、三列のセンターブロック群のうち中央のセンターブロック群のセンターブロック4に、細リブ42(凹部421を有する細リブ42)が形成されていない(図1参照)。しかし、これに限らず、中央のセンターブロック群のセンターブロック4にも同様に細リブ42が形成されても良い(図11参照)。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、三列のセンターブロック群のうち中央のセンターブロック群のセンターブロック4に、細リブ42(凹部421を有する細リブ42)が形成されていない(図1参照)。しかし、これに限らず、中央のセンターブロック群のセンターブロック4にも同様に細リブ42が形成されても良い(図11参照)。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、細リブ42(凹部421を有する細リブ42)がセンターブロック4のみに形成されている(図1参照)。しかし、これに限らず、ショルダーブロック5にも同様に、細リブ42が形成されても良い(図示省略)。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
[変形例10]
また、この空気入りタイヤ1では、トレッドパターンが略対称となるように細リブ42が形成されている(図1参照)。しかし、これに限らず、細リブ42は、トレッドパターンが非対称となるように形成されても良い(図13参照)。例えば、すべての細リブ42がブロック本体4に対してタイヤ幅方向左側に形成される。かかる構成とすれば、一方向の横滑り荷重に対してセンターブロック4のエッジ力がより向上する利点がある。なお、かかる空気入りタイヤ1は、例えば、カント路面を走行する車両などに装着される。
また、この空気入りタイヤ1では、トレッドパターンが略対称となるように細リブ42が形成されている(図1参照)。しかし、これに限らず、細リブ42は、トレッドパターンが非対称となるように形成されても良い(図13参照)。例えば、すべての細リブ42がブロック本体4に対してタイヤ幅方向左側に形成される。かかる構成とすれば、一方向の横滑り荷重に対してセンターブロック4のエッジ力がより向上する利点がある。なお、かかる空気入りタイヤ1は、例えば、カント路面を走行する車両などに装着される。
[変形例11]
また、この空気入りタイヤ1の構成は、重荷重用空気入りタイヤに適用されることが好ましい。これにより、従来の空気入りタイヤと比較して、タイヤの氷上性能および雪上性能が顕著に向上する利点がある。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1の構成は、重荷重用空気入りタイヤに適用されることが好ましい。これにより、従来の空気入りタイヤと比較して、タイヤの氷上性能および雪上性能が顕著に向上する利点がある。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
[変形例12]
また、この空気入りタイヤ1では、細リブ42の幅w2とブロック本体41の幅w1との比が0.1≦w2/w1<0.5の範囲内にあることが好ましく、0.1≦w2/w1≦0.3の範囲内にあることがより好ましい(図3参照)。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、細リブ42の幅w2とブロック本体41の幅w1との比が0.1≦w2/w1<0.5の範囲内にあることが好ましく、0.1≦w2/w1≦0.3の範囲内にあることがより好ましい(図3参照)。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、細溝43の溝深さdと主溝2の溝深さDとの比が0.3≦d/D≦1.0の範囲内にあることが好ましく、0.4≦d/D≦0.8の範囲内にあることがより好ましい。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、細溝43の溝幅w3と細リブの幅w2との比が0.1≦w3/w2≦0.9の範囲内にあることが好ましく、0.1≦w3/w2≦0.5の範囲内にあることがより好ましい。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
また、凹部421の深さ(溝深さ方向の凹み量)tと主溝2の溝深さDとの比が0.1≦t/D≦0.5の範囲内にあることが好ましく、0.1≦t/D≦0.3の範囲内にあることがより好ましい。これにより、氷雪路におけるタイヤ性能がより向上する利点がある。
[性能試験]
この実施例では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)制動性能および(2)耐横滑り性能にかかる性能試験が行われた(図13および図14参照)。また、これらの性能試験が氷路および雪路のそれぞれについて行われた。
この実施例では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)制動性能および(2)耐横滑り性能にかかる性能試験が行われた(図13および図14参照)。また、これらの性能試験が氷路および雪路のそれぞれについて行われた。
この性能試験では、タイヤサイズ11R22.5の空気入りタイヤがリムサイズ22.5”×7.55”のリムにリム組みされ、この空気入りタイヤに700[kPa]の空気圧が負荷される。そして、この空気入りタイヤが車両総重量20[t](タイヤ数6×2)の重荷重用テスト車両に装着される。
(1)制動性能の試験では、テスト車両が氷路および雪路を40[km/h]にて走行し、その制動距離が氷路および雪路のそれぞれについて測定される。そして、この測定結果に基づき、従来例を基準(100)として制動性能が指数により評価される。なお、制動性能の指数評価は、その指数値が大きいほど好ましい。
(2)耐横滑り性能の試験では、道幅方向に傾斜角度3[deg]にて傾斜する氷路および雪路をテスト車両が10[km/h]にて走行し、テスト車両の道幅方向への滑り量が測定される。そして、この測定結果に基づき、従来例を基準(100)として耐横滑り性能が指数により評価される。なお、耐横滑り性能の指数評価は、その指数値が大きいほど好ましい。
ここで、従来例の空気入りタイヤは、細リブに凹部421が形成されていない空気入りタイヤである(図13参照)。また、比較例の空気入りタイヤは、細リブの主溝側の縁部が一様かつ直線的に切り落とされている空気入りタイヤである。一方、発明例1,2の空気入りタイヤは、それぞれ図2あるいは図7に示すような細リブ42に凹部421が形成されている空気入りタイヤ1である。この空気入りタイヤ1は、トレッド展開幅が232[mm]であり、ブロック本体41の幅w1が23[mm]であり、細リブ42の幅w2が4.0[mm]であり、主溝2の溝深さDが20.0[mm]であり、細溝43の溝深さdが12.0[mm]であり、細溝43の溝幅w3が1.0[mm]であり、凹部421の深さtが5.0[mm]である。
試験結果に示すように、発明例1,2の空気入りタイヤ1は、氷路および雪路のいずれにおいても制動性能および耐横滑り性能が向上していることが分かる。特に、雪路における耐横滑り性能が著しく向上していることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、氷雪路におけるタイヤ性能を向上できる点で有用である。
1 空気入りタイヤ
2 主溝(溝)
3 横溝(溝)
4 センターブロック(ブロック)
41 ブロック本体
42 細リブ
421 凹部
422 踏面
43 細溝
5 ショルダーブロック(ブロック)
2 主溝(溝)
3 横溝(溝)
4 センターブロック(ブロック)
41 ブロック本体
42 細リブ
421 凹部
422 踏面
43 細溝
5 ショルダーブロック(ブロック)
Claims (8)
- トレッド部に形成された複数の溝と、これらの溝により区画されて成るブロックとを有する空気入りタイヤにおいて、
トレッド部の平面視にて、前記ブロックがブロック本体と細リブとに分断されると共に前記細リブの少なくとも一部が前記ブロック本体に沿って略タイヤ周方向に延在しており、且つ、前記細リブには、細リブの縁部が部分的に切り欠かれて成る凹部が形成されることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記細リブが、連続する単一の踏面を有する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記細リブが、長手方向の両端部に踏面を有する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記凹部が、前記細リブの両縁部のうちブロック本体に対して逆側の縁部に形成される請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- 前記細リブの幅w2と前記ブロック本体の幅w1との比が0.1≦w2/w1<0.5の範囲内にある請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- 前記細溝の溝深さdと前記溝の溝深さDとの比が0.3≦d/D≦1.0の範囲内にある請求項1〜5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- 前記細溝の溝幅w3と前記細リブの幅w2との比が0.1≦w3/w2≦0.9の範囲内にある請求項1〜6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- 前記凹部の深さtと前記主溝の溝深さDとの比が0.1≦t/D≦0.5の範囲内にある請求項1〜7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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---|---|---|---|
JP2005040362A JP2006224791A (ja) | 2005-02-17 | 2005-02-17 | 空気入りタイヤ |
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JP2005040362A JP2006224791A (ja) | 2005-02-17 | 2005-02-17 | 空気入りタイヤ |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009046052A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
US20120103491A1 (en) * | 2010-10-29 | 2012-05-03 | Oliver Knispel | Gripping edges for winter tire |
EP4144540A1 (en) * | 2021-09-07 | 2023-03-08 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tyre |
EP4269133A1 (en) * | 2022-04-25 | 2023-11-01 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tire |
-
2005
- 2005-02-17 JP JP2005040362A patent/JP2006224791A/ja active Pending
Cited By (5)
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