JP2008221901A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 空気入りタイヤにおいて、偏摩耗を抑制しつつ氷雪上でのトラクション性能を向上させる。
【解決手段】
タイヤトレッド部に周方向に延びる4本の主溝12と、第一及び第二のラグ溝20(1)、20(2)で区画してセンターブロック30(1)、セカンドブロック30(2)、ショルダーブロック30(3)を区画形成する。センター及びセカンドブロック30(1)、30(2)を、それぞれタイヤ周方向のジグザグのサイプ24で幅方向に分割し、それぞれに幅方向に4枚のサイプ26を設ける。他方、センター及びセカンドブロックの剛性低下を抑制するために、前記小ブロック32a、32b同士を幅方向にオーバーラップさせ、この構成により、小ブロック同士が支え合うことで剛性補完を行う。ショルダーブロック30(3)には2本のサイプ配置とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気入りタイヤ、特に偏摩耗性能を維持しつつ氷雪上での性能を向上させるようにした空気入りタイヤに関する。
スパイクを備えず氷雪上性能の向上を図ったいわゆるスタッドレスタイヤが種々開発されている。
このスタッドレスタイヤでは、氷雪上性能を向上させるため、トレッド表面にタイヤの赤道に沿ってジグザグ状または直線状に延びる主溝とタイヤ幅方向の溝であるラグ溝により、多数のブロックに区画し、各ブロックに幅方向のサイプを設けたパターンが使用されている。
このような氷雪上性能を備えたスタッドレスタイヤ、とくにトラック・バスなどの重荷重用スタッドレスタイヤにおいて、現在最も求められている要求性能は、氷雪上におけるトラクション性能の向上に関するものであり、特にタイヤの接地面積の少ない空車時における氷雪上でのトラクション性能の向上である。
ところで、従来のスタッドレスタイヤのブロックにサイプが設けられているのは、過去の知見から、それが路面とタイヤ間に生じる水膜をなくし、エッジ部によって路面水膜を切り裂き路面に確実に接触することでトラクション性能を向上し、氷雪上での走行安定性を向上する機能を備えていることが分かっているためである。
そこで、氷雪上でのトラクション性能を向上させるために、前記サイプの枚数を増やすことが考えられるが、単にサイプ枚数を増やすと、ブロックが細分される結果、ブロック剛性が低下してタイヤ寿命の短縮化や偏摩耗の増大等の問題が生じる。
このように、前記サイプ枚数の増大によるブロック剛性の低下をどのように抑制するかその両者の調和を図ることは容易ではない。
ところで、サイプにはブロックの両端が開口した両側開口型のものと片側のみが開口した片側開口型のものがあるが、両側開口サイプは、1ブロックあたりのエッジ成分が大きく、エッジ効果が大きい。従って、トラクション性能を向上することができるが、反面、偏摩耗性には弱点がある。他方、片側サイプは、エッジ効果は小さいが、区画された細幅の小陸部(ブロック)同士が互いに補強し合うためブロック全体の剛性が維持されて耐偏摩耗性能は良いとの特徴がある。
そこで、前記問題を解決するため、両側開口サイプと、片側開口サイプの持つ特徴に着目して、これらを使い分けてスタッドレスタイヤの氷雪上での空車時の発進性能の向上を図った空気入りタイヤが提案されている(特許文献1参照)。
図3は、この従来の空気入りタイヤの一例を示す。
この空気入りタイヤ110のトレッド112には、タイヤの赤道面CLから外側に向かって、周方向主溝114、118と副溝116、120が交互に形成されている。また、主溝114、118と副溝116、118との間には複数の横溝122,124、126が形成されている。
また、副溝120のタイヤ軸方向外側には、幅広の横溝128と幅狭の横溝130とがタイヤ周方向に間隔をあけて交互に形成されている。
これらの主溝、副溝及び横溝で区画形成されたセンターブロック132、セカンドブロック136には、それぞれタイヤ幅方向に沿って延びる一対の両側開口サイプ134、136が形成されている。サイドブロック140には、タイヤ幅方向に沿って延びる片側開口サイプ142、144が形成されている。
ショルダーブロック146には、タイヤ周方向に沿って延びる片側開口サイプ148が形成されている。この片側開口サイプ148は、一端が幅広の横溝128に開口しており、他端がブロック内で終端している。
このように、従来のスタッドレスタイヤは、センターブロック132とセカンドブロック136にタイヤ軸方向エッジ成分の長い両側開口サイプ134,138を形成し、一方、偏摩耗を生じやすいトレッド112のショルダー部側の領域、即ち、サイドブロック140とショルダーブロック146にはタイヤ周方向に沿って延びる片側開口サイプ144,148を形成し、偏摩耗の抑制を優先した構成を採っている。
しかしながら、既に述べたように、サイプは増やすにつれて、そのサイプで区画したブロック自体の大きさが小さくなることから、ブロックの剛性が低下し、タイヤの短寿命化、偏摩耗の増大という問題が出てくる。
従って、前記従来の空気入りタイヤにおいて、センターブロックやセカンドブロックにこれ以上サイプを形成すると、ブロックの剛性が低下し前記のような問題が生じるため、サイプの増設で氷雪走行性能を向上させることはできない。
特開2002−362114号公報
本発明の目的は、前記従来の空気入りタイヤを改良して、タイヤのブロック剛性の低下をブロック自体の構成により抑制して、偏摩耗量を抑制しつつサイプを増設可能にして氷雪上性能を一層向上させることである。
請求項1の発明は、トレッド部に周方向に延びる複数本の主溝と、前記主溝に挟まれた陸部列に一端が一方の主溝に開口し、他端が陸部列内に終端する第一のラグ溝と、一端が他方の主溝に開口し他端が陸部列内に終端する第二のラグ溝とで区画された複数の大ブロックと、前記第一のラグ溝と前記第二のラグ溝を結ぶ周方向サイプで前記大ブロックを幅方向に分割した小ブロックを備えた空気入りタイヤにおいて、前記小ブロックには幅方向に延びて前記主溝と前記周方向サイプに連通する少なくとも4本の幅方向サイプが配置され、前記小ブロックの最大幅と前記左右の小ブロックの相互補完長さの比が0.15〜0.3の範囲であることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された空気入りタイヤにおいて、
前記主溝は、幅方向中央の陸部列と、前記中央の陸部列の左右に隣接する陸部列と、幅方向最外側の陸部列を区画し、幅方向中央の陸部列の幅に対し、前記幅方向中央の陸部列の左右に隣接する陸部列、及び幅方向最外側の陸部列の幅が各々80〜100%の範囲にあることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載された空気入りタイヤにおいて、前記幅方向サイプの深さが前記主溝の深さよりも浅いことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載された空気入りタイヤにおいて、前記幅方向サイプの深さが前記主溝の深さの50〜70%の範囲にあることを特徴とする。
(作用)
本発明は、空気入りタイヤ、特に重荷重用空気入りタイヤにおいて、空車時、積載時に関わらず常に踏面となるセンターブロック及びセカンドブロックに、ショルダーブロックより多数のサイプを配置してそのエッジ効果を向上させた。またそれとともに、隣接する小ブロック同士のオーバーラップ距離(相互補完距離ともいう)を所定の範囲内の適性値とすることで、小ブロック同士の変形を拘束し合うようにして、ブロック剛性の低下を抑制しつつ氷雪上でのトラクション性能等を向上させている。
なお、空車時には踏面となる可能性の低いショルダーブロックでは、従来どおり剛性の確保を優先して設置するサイプ枚数を抑制することで、偏摩耗性能を従来のタイヤ並みに維持している。
本発明によれば、タイヤの寿命やブロックの耐久性を維持し、かつ偏摩耗性能を維持しながら、氷雪上での走行性能、とくに空車時におけるトラクション性能を向上することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤのトレッド部の展開図、図2Aは、図1の一部の拡大図であり、図2Bは、さらにその一部の拡大図である。
図1及び図2Aに示すように、本実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤは、タイヤのトレッド部10に周方向に延びる複数本ここでは4本の幅広の主溝12が配置され、前記主溝12に挟まれた陸部列14(1)、(2)が、一端が一方の主溝12に開口し他端が陸部列14(1)、(2)内に終端する第一のラグ溝20(1)と、一端が他方の主溝12に開口し他端が陸部列14(1)、(2)内に終端する第二のラグ溝20(2)により分割されて、多数の大ブロック(センターブロック30(1)、セカンドブロック30(2))が形成されている。大ブロック30(1)、30(2)は、前記第一のラグ溝20(1)と前記第二のラグ溝20(2)を結ぶ周方向にジグザグに延びるサイプ24で更に横方向に同じ幅を有する左右の小ブロック32a、32bに分割されている。
また、幅方向最も外側の主溝12の外側はショルダー陸部14(3)となっている。ショルダー陸部14(3)は、一端が主溝12に開口し他端が陸部内14(3)で終端する第三のラグ溝20(3)と、タイヤ外側から内側に向かいショルダー陸部14(3)で終端する幅方向に延びた幅の広い第4のラグ溝20(4)と幅の狭い第5のラグ溝20(5)で大ブロック30(3)が区画形成されている。また、この大ブロック30(3)は、周方向に延びる直線状サイプ25(1)によりタイヤ幅方向内外の小ブロック32c、32dに分割されている。
第一及び第二のラグ溝20(1)と20(2)、並びに第三のラグ溝20(3)と第四、第五のラグ溝20(4)、(5)は、タイヤ周方向に互いに間隔を隔てて互い違いに配置されており、それによって、小ブロック32a32b及び32c、32dは、タイヤ周方向に所定距離だけ互いにずれた位置関係となっている。
タイヤの幅方向中央部の大ブロック(センターブロック)30(1)及びその左右両側の大ブロック(セカンドブロック)30(2)の前記小ブロック32a、32bには、幅方向に延びてそれぞれ前記主溝12と前記周方向サイプ24に連通する幅方向サイプ26が、図示の例では各小ブロック毎にそれぞれ4枚形成されている。
これに対し、ショルダーブロック30(3)のタイヤ内側の小ブロック32(c)には、一端が主溝12に開口し他端が前記周方向のサイプ25に開口した幅方向サイプ26が2枚形成されおり、また、外側の小ブロック32(d)には、第4のラグ溝20(4)に一端が開口し、他端が同ブロック32(d)内で終端する周方向サイプ25(2)のみが形成されている。つまり、ショルダーブロックは、従来と同様にエッジ効果よりも偏摩耗の抑制を優先させた構成になっている。
本実施形態のセンターブロック30(1)とセカンドブロック30(2)のそれぞれの小ブロック32a、32bは、周方向に延びたジグザグ状のサイプ24で分割されているため、そのタイヤ幅方向を透視してみたとき互いにオーバーラップしている。即ち、図2Bに示すように、小ブロック32a、32bは、互いにサイプ24のジグザグ溝の最大幅Wからサイプ24の幅tの倍の値を引いた長さ:W1(=W−2t)だけタイヤ幅方向に重なっている(ここではその重なった長さを相互補完距離という)。
このように小ブロック32a、32bが互いに幅方向にオーバーラップしていることで、小ブロック32a、32bが荷重を受けて変形したときに、小ブロック32a、32b同士が接触する面積がオーバーラップしていないときよりも増し、一方の小ブロックが変形を受けたときに他方の小ブロックでこれを支えて変形を抑制する剛性補完ができる。
この剛性補完により大ブロックであるセンターブロック30(1)及びセカンドブロック30(2)は全体としての剛性が増し、結果として、センターブロック30(1)及びセカンドブロック30(2)に従来のものよりも多くの両側開口型の前記サイプ26を形成することができる。
この構成を採ることで、ブロックの剛性を維持しつつ、エッジ効果が向上し氷雪面上を走行する際の走行性能、とくに空車時におけるトラクション性能を大幅に向上することができる。
ここで、小ブロック32a又は32bの最大幅W1と前記幅方向左右の小ブロック32a又は32bがオーバーラップしている長さ(相互補完長さ)W2の比(補完率):W1/W2は、0.15〜0.3の範囲であることが好ましい。
その理由は、W1/W2が0.15未満であると、小ブロック32a、32bの変形における接触面積が小さくなるため、小ブロック同士が変形を拘束し合う作用が十分ではなく、変形が大きくなり寿命の短縮化や偏摩耗量の増加の問題が生じる。また、W1/W2が0.3を越えると、図1中、例えば斜線部の小ブロックの剛性が低くなり偏摩耗、ブロック耐久性に問題が生じるからである。
本実施形態では、前記周溝12は4本であり、それぞれ幅方向中央の(センター)陸部列14(1)と、前記中央の陸部列の左右に隣接する(セカンド)陸部列14(2)と、幅方向最外側の(ショルダー)陸部列14(3)を区画している。
本実施形態においては、幅方向中央の陸部列の幅に対し、前記幅方向中央の陸部列の左右に隣接する陸部列、及び幅方向最外側の陸部列の幅が各々80〜100%の範囲にある。
これは、タイヤ幅方向中央の陸部列は、空車時、積載時にかかわらず常に接地し、氷雪上性能に最も大きな影響を及ぼす部分であることから、この部分におけるブロックの幅を、少なくともその左右に隣接する陸部列、及び幅方向最外側の陸部列の幅よりも狭くならないようし、かつ他の陸部は偏摩耗を生じない幅に設定することで、剛性を維持しつつ氷雪面走行上でのトラクション効果を高めるためである。
また、本実施形態では、前記幅方向サイプ26の深さは前記主溝12の深さよりも浅く形成されており、前記幅方向サイプ26の深さが前記主溝12の深さの50〜70%の範囲であることが好ましい。
これは、前記サイプ26が前記主溝12の深さよりも深いとブロック剛性が不足し、かつ浅すぎると、摩耗中期以降にサイプが消滅する可能性があるため、摩耗中期以降の氷雪上性能とブロック剛性が両立できる範囲を考慮したことによる。
なお、本実施形態の空気入りタイヤでは、空車時におけるタイヤの踏面となるセンターブロック30(1)、及びセカンドブロック30(2)の両側開口型サイプ26を4枚設けたものについて説明したが、必ずしも4枚に限らず、小ブロック32a、32b同士の相互補完長さとの関係で、所望のブロック剛性が得られれば、例えば5枚であってもよい。要は、幅方向サイプを設けることによるブロック剛性の低下を、小ブロック32a、32b同士の相互作用で剛性補完できればよい。
また、前記幅方向サイプ26は直線状のものとして図示しているが、これに限らず、1曲げ以上の曲げブレードであってもよい。
本実施形態に係る空気入りタイヤは、以上説明したように、とくに空車時における踏面となるセンターブロックとセカンドブロックにおけるエッジを増加して、氷雪上でのトラクション性能を向上し、それに伴う剛性の低下を、小ブロック同士の相互補完長さに基づき剛性補完し、従来品同様の剛性を確保すると共に、ショルダー部については幅方向のサイプの枚数を本実施形態では2枚だけとした構成にすることで、ショルダーブロックにおける偏摩耗性能が維持できるようにしている。
本発明の実施品であるスタッドレスタイヤのブロック剛性、偏摩耗性能、氷雪面でのトラクション性能を確かめるため、従来品および比較品とそれぞれ対比する試験を行った。
<試験方法>
偏摩耗性の確認は、100%荷重の2−D・4のローダに主輪装着し、リムサイズ:7.50、空気圧:900kPaで摩耗率50%時の偏摩耗量を確認した。ブロック剛性はCLブロックのブロックデイメンションから算出した。実車試験では、段落「0028」に示す条件を表3,表4に示す条件で実施した。
試験において、比較に用いたタイヤはいずれも4本の周方向溝を有し、タイヤ幅方向中央のセンターブロックと、その左右両側のセカンドブロック、更にその左右両側のショルダーブロックからなるものとして、そのブロック剛性と偏摩耗量(摩耗率50%時における偏摩耗量)を比較した。
表はこれらのテスト(実地試験)結果を示し、表1は剛性、表2は偏摩耗量のそれぞれ比較結果をまとめたものである。
ここで、供試タイヤとしては、JATMA YEAR BOOK(2006 日本自動車タイヤ協会規格)で定めるタイヤサイズ11R22.5 16PRのトラック及びバス用ラジアルプライタイヤである。
また、実車試験では車両は、2−D(前輪が2輪1軸、後輪が駆動複2輪の1軸)にシャーシ(後軸が横2輪の2軸)付のトラック、リムサイズ:7.50、空気圧:900kPaとした。場所はテストコース内で行った。
Figure 2008221901
Figure 2008221901
即ち、
1.従来品:A
従来品としては、小ブロック同士の補完距離比が0.12で、かつサイプ枚数は、幅方向中央ブロックが2枚、その左右に隣接するブロックが2枚、ショルダーブロックでは2枚のものを選択し、そのブロック剛性と摩耗率50%時における偏摩耗量を100(指数)とた。
2.比較品:B
比較品として、小ブロック同士の補完距離比は従来品と同様0.12で、ただし、サイプ枚数は、幅方向中央ブロックで4枚、その左右に隣接するブロックで4枚、ショルダーブロックで2枚のものについてブロック剛性をみた。その結果は、表1にあるように、ブロック剛性は90で従来品よりも10%低下した。また、その結果、摩耗率50%時における偏摩耗量は105と5%増大している。
3.実施品:C
実施品として、小ブロック同士の補完距離比を0.18とし、サイプ枚数は、比較品と同様、幅方向中央ブロックで4枚、その左右に隣接するブロックで4枚、ショルダーブロックで2枚としてブロック剛性をみた。その結果は、ブロック剛性は101で従来品よりもわずかであるが上昇した。また、摩耗率50%時における偏摩耗量は従来品と変わらなかった。
以上の結果から、実施品は、空車時でも接地圧の高いタイヤ幅方向センターブロック及びその左右のセカンドブロックではサイプを4枚、ショルダーブロックではサイプを2枚にすることによって氷雪性能が大幅に向上したことが、また、従来品と比較品とを対比すれば明らかなように、小ブロック単体では剛性が低下するが、補完距離を増加させたことにより、小ブロック同士の剛性補完が行われ従来同様の剛性が維持されていることが分かる。
また、偏摩耗量については、エッジ成分を増大させるために、サイプ枚数をタイヤ幅方向中央部のセンターブロック及びその左右両側のセカンドブロックでは従来品の2枚に対して、4枚に増やしたが、ショルダーブロックについては、ショルダー部の肩落ち摩耗が懸念されるため、従来どおり2枚とした。これにより、偏摩耗量は従来どおりの性能が維持された。
次に、氷上でのトラクション試験結果について説明する。
エンジンの回転数を一定として、アイス面の路面で行った。
従来品Aの氷上トラクションを100としたとき、比較品Bは120、実施品Cは125であった。
つまり、氷上トラクションは、従来品に対して25%向上した。
Figure 2008221901
雪上でのトラクション試験では、エンジンの回転数を一定とし、雪面の路面で試験を行った。
その結果、従来品Aの氷上トラクションを100としたとき、比較品Bは110、実施品Cは115であった。
つまり、氷上トラクションは、従来品に対して15%向上した。
Figure 2008221901
このように、本発明の実施品Cでは、タイヤの剛性が従来のタイヤAに比して低下することなく幅方向サイプの数を増やすことができ、その結果、特に空車時における氷雪面上でのトラクションが向上することが実証された。
本発明の空気入りタイヤのトレッドパターンを示す図である。 図2Aは図1に示すタイヤの一部の拡大図である。図2Bは小ブロックの相互補完距離を説明する図である。 従来の空気入りタイヤのトレッドパターンを示す図である。
符号の説明
10・・・トレッド部、12・・・主溝、14(1)〜14(3)・・・陸部列、20(1)〜20(5)・・・第一〜第五のラグ溝、24・・・周方向サイプ、26・・・幅方向サイプ、30(1)・・・センターブロック、30(2)・・・セカンドブロック、30(3)・・・ショルダーブロック、32a〜32d・・・小ブロック。

Claims (4)

  1. トレッド部に周方向に延びる複数本の主溝と、前記主溝に挟まれた陸部列に一端が一方の主溝に開口し、他端が陸部列内に終端する第一のラグ溝と、一端が他方の主溝に開口し他端が陸部列内に終端する第二のラグ溝とで区画された複数の大ブロックと、前記第一のラグ溝と前記第二のラグ溝を結ぶ周方向サイプで前記大ブロックを幅方向に分割した小ブロックを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記小ブロックには幅方向に延びて前記主溝と前記周方向サイプに連通する少なくとも4本の幅方向サイプが配置され、前記小ブロックの最大幅と前記左右の小ブロックの相互補完長さの比が0.15〜0.3の範囲であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 請求項1に記載された空気入りタイヤにおいて、
    前記主溝は、幅方向中央の陸部列と、前記中央の陸部列の左右に隣接する陸部列と、幅方向最外側の陸部列を区画し、
    幅方向中央の陸部列の幅に対し、前記幅方向中央の陸部列の左右に隣接する陸部列、及び幅方向最外側の陸部列の幅が各々80〜100%の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 請求項1または2に記載された空気入りタイヤにおいて、
    前記幅方向サイプの深さが前記主溝の深さよりも浅いことを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された空気入りタイヤにおいて、前記幅方向サイプの深さが前記主溝の深さの50〜70%の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
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