JP2006342278A - ポリアミド樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物及び成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】
耐衝撃性と生産性を両立しつつ、且つ、これらの機械的性質にも優れ、総合的にバランスの良い性能を示すポリアミド樹脂組成物及び成形品を提供する。
【解決手段】
(A)ポリアミド樹脂100重量部に対し、
(B)ビニル芳香族化合物の重合体ブロックaと共役ジエン系化合物の重合体ブロックbとを構成単位とするブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部、
(C)該水素添加物に、不飽和酸及び/又はその誘導体を付加させた変性水素化ブロック共重合体0.1〜40重量部を配合し、
且つ、
(D)窒化ホウ素を、(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して0.01〜3重量部配合してなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物、及びこれを溶融成形して得られることを特徴とする成形品。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリアミド樹脂組成物に関するものであり、総合的に優れた性能を有するポリアミド樹脂組成物及び成形品に関するものである。
ポリアミド樹脂は、成形性、耐薬品性、引張強度、曲げ強度等の機械的性質、耐摩耗性等に優れているので、電気・電子部品、機械部品、自動車部品等の広範な分野で使用されている。また、塗装膜の密着性能が優れているため、いわゆるハウジング部品としても使用される機会が多い。このハウジング部品としての用途においては、成形品の落下などの衝撃による破損対策として、耐衝撃性が重要視されている。
また、ポリアミド樹脂の中でも、メタキシリレンジアミンとα,ω−直鎖状脂肪酸二塩基酸とから得られるポリアミド樹脂(以下、MXナイロンと記す)は、剛性が高く、ポリアミド樹脂の中では低吸水であり寸法安定性に優れることから、ハウジング部品には好適であるが、耐衝撃性がやや劣るという欠点があり、耐衝撃性改良剤などの配合が行われている。しかし、MXナイロンは結晶化速度が遅いため、耐衝撃性改良剤の配合によりさらに射出成形時の固化が遅くなり、生産性が著しく損なわれることになる。
従来より、ポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性と生産性を改良するために種々の検討がなされているが、例えば、特許文献1には、ポリアミド樹脂に、無機充填剤及び変性スチレン・オレフィン系共重合体を配合した樹脂組成物が開示されている。しかし、この特許文献1では、耐衝撃性改良剤である変性スチレン・オレフィン系共重合体の配合により、結晶化速度の低下を招き、成形サイクルが長時間化し、生産性が低下している。一方、特許文献2及び3には、ポリアミド樹脂に、結晶核剤として窒化ホウ素を配合してなる樹脂組成物が開示されているが、結晶核剤の配合により耐衝撃性の低下を引き起こしている。このように、従来技術においては、ポリアミド樹脂組成物において、耐衝撃性と生産性を両立することは困難であった。
更に、ポリアミド樹脂組成物については、引張強度、引張伸度、曲げ強度、曲げ弾性率、曲げ撓み量等の機械的性質も重要視されている。しかし、従来技術においては、耐衝撃性改良剤を配合すると曲げ弾性率等が低下する傾向があった。
したがって、上述したような、耐衝撃性と生産性を両立しつつ、且つ、これらの機械的性質にも優れ、総合的にバランスの良い性能を示す樹脂組成物の出現が望まれていた。
特開昭61−281149号広報 特開平07−82474号広報 特開平07−41670号広報
本発明の目的は、耐衝撃性と生産性を両立しつつ、且つ、これらの機械的性質にも優れ、総合的にバランスの良い性能を示すポリアミド樹脂組成物及び成形品を提供し、特に、ハウジング成形品として有用なポリアミド樹脂組成物及び成形品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく種々検討を行った結果、ポリアミド樹脂に、特定の結晶核剤と特定の耐衝撃性改良剤とを、各々特定量組み合わせて配合した樹脂組成物を成形することにより、耐衝撃性と生産性を両立しつつ、且つ、引張強度、引張伸度、曲げ強度、曲げ弾性率、曲げ撓み量等の機械的性質にも優れ、総合的にバランスの良い性能を示すことを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、
(A)ポリアミド樹脂100重量部に対し、
(B)ビニル芳香族化合物の重合体ブロックaと共役ジエン系化合物の重合体ブロックbとを構成単位とするブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部、
(C)該水素添加物に、不飽和酸及び/又はその誘導体を付加させた変性水素化ブロック共重合体0.1〜40重量部を配合し、
且つ、
(D)窒化ホウ素を、(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して0.01〜3重量部配合してなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物、及びこれを溶融成形して得られることを特徴とする成形品、に存する。
本発明の樹脂組成物により、耐衝撃性と生産性を両立しつつ、且つ、引張強度、引張伸度、曲げ強度、曲げ弾性率、曲げ撓み量等の機械的性質にも優れ、総合的にバランスの良い性能を示す成形品を得ることができるため、電気・電子部品、機械部品、自動車部品等広範な分野で使用でき、特にハウジング部品用材料として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(A)ポリアミド樹脂
本発明に用いられるポリアミド樹脂(A)とは、公知のポリアミド樹脂であれば特に制限はなく、すなわち、主鎖中にアミド結合(−NHCO−)を含み加熱溶融できる重合体である。具体的には、ラクタムの重縮合物、ジアミン化合物とジカルボン酸化合物との重縮合物、ω−アミノカルボン酸の重縮合物等の各種タイプのポリアミド樹脂、又はそれ等の共重合ポリアミド樹脂やブレンド物等である。
ラクタムとしては、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどが挙げられる。また、ジアミン化合物としては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、(2,2,4−または2,4,4−)トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミンが挙げられる。
また、ジカルボン酸化合物としては、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられる。また、ω−アミノカルボン酸としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸等が挙げられる。本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーもしくはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
上述したポリアミド樹脂の中でも、ポリアミド樹脂を構成する全モノマー分子中の内、30モル%以上、好ましくは35モル%、更に好ましくは40モル%以上のモノマー分子に芳香環が含まれている芳香族ポリアミド樹脂を用いるのが好ましい。芳香環が多くなるとポリアミド樹脂の吸水率が下がるため、吸水した際の物性が保持できるため好ましい。このように芳香環を特定量以上含むポリアミド樹脂を用いることにより、本発明の効果が強調される。
このような芳香族ポリアミド樹脂としては、例えば、アジピン酸とメタキシリレンジアミンおよび/またはパラキシリレンジアミンとから得られるポリアミド、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとから得られるポリアミド、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸とアジピン酸とヘキサメチレンジアミンとから得られるポリアミド、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸とアジピン酸とメタキシリレンジアミンとから得られるポリアミド、共重合成分として1,3−フェニレンジオキシジ酢酸を含む共重合ポリアミドなどが挙げられる。中でも、特にアジピン酸などのα,ω−直鎖脂肪族二塩基酸とキシリレンジアミンとから得られる芳香族系ポリアミドが、優れた耐熱性や剛性を示す点で好適である。芳香環が30モル%以上の範囲であれば、他の脂肪族系のモノマーとさらに共重合しても良いし、脂肪族ポリアミドとの混合物であっても良い。
本発明において好適に使用されるα,ω−直鎖脂肪族二塩基酸とキシリレンジアミンとから得られる芳香族系ポリアミドのケースについて詳しく説明する。上記芳香族系ポリアミドの原料であるα,ω−直鎖脂肪族二塩基酸の中でも炭素数6〜20のα、ω−直鎖脂肪族二塩基酸、例えばアジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカン二酸、エイコジオン酸などが好適に使用できる。これらのα,ω−直鎖脂肪族二塩基酸の中でも成形性、成形物性能などのバランスを考慮すると、アジピン酸が特に好適である。
上記芳香族系ポリアミドのもうひとつの原料であるキシリレンジアミンとしては、メタキシリレンジアミン(ここで得られたポリアミドを、MXナイロンと記すことがある)、又はパラキシリレンジアミンとメタキシリレンジアミンとの混合キシリレンジアミン(ここで得られたポリアミドを、MPナイロンと記すことがある)が好ましく使用できる。ポリアミド樹脂原料として、パラキシリレンジアミン0〜10モル%とメタキシリレンジアミン100〜90モル%のキシリレンジアミンを使用する場合は、成形時に充分な結晶化速度が得られないことがある。そのため、MXナイロン又はMPナイロン100重量部に対して、ナイロン66又はナイロン6などの高結晶化速度の脂肪族ポリアミドを1〜150重量部、好ましくは3〜50重量部、更に好ましくは5〜25重量部配合して使用するのが好ましく、脂肪族ポリアミドを、全ポリアミド樹脂の中で芳香族モノマーが30モル%以上の範囲となるよう配合するのが好ましい。
また、MPナイロンの中でも、パラキシリレンジアミン10〜45モル%とメタキシリレンジアミン90〜45モル%からなる混合キシリレンジアミンも好適に使用することができる。混合キシリレンジアミン中のパラキシリレンジアミンが10モル%未満では、脂肪族ポリアミドを配合しないと必要な結晶化速度が得られない場合があり、一方、45モル%を超えると得られるポリアミドの融点が高くなり、重合時、成形加工時に不都合を生ずる可能性がある。
また、上述した芳香族系ポリアミド以外にも、脂肪族系モノマーを主原料とする脂肪族ポリアミドも好適に使用することができる。好適な脂肪族ポリアミド樹脂の代表例としては、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカノラクタム(ナイロン11)、ポリドデカノラクタム(ナイロン12)等が挙げられる。ナイロン6、66、610、612、11、12、46等のホモポリマー、ナイロン66/6、66/610、66/612、66/6T、66/6I、66/6T/6I等のコポリマー及びこれらの相互ブレンド物が挙げられる。ここで6Tとは、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸、6Iとはヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸を原料とする縮合物を示す。この中でも、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/66、ナイロン66/6が耐熱性、および芳香族ポリアミドとの相溶性の点から好ましい。
本発明において、上記ポリアミド重合体の数平均分子量は、好ましくは6,000〜40,000であり、より好ましくは10,000〜20,000である。当該分子量が6,000未満であると、そのようなポリアミド樹脂を含有するポリアミド樹脂組成物が脆くなり、逆に40,000を超えると、ポリアミド樹脂組成物の成形時の流動性が不足する傾向かあるので好ましくない。
本発明において、上記ポリアミド樹脂のアミノ末端濃度は、重合体分子量の観点から、好ましくは10〜140meq/kg、より好ましくは30〜100meq/kgである。また、上記ポリアミド樹脂のカルボキシル末端濃度は、重合体分子量の観点から、好ましくは10〜140meq/kg、より好ましくは30〜100meq/kgである。
(B)ブロック共重合体の水素添加物
本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて(B)ブロック共重合体の水素添加物を配合することができる。(B)該水素添加物を配合することにより、耐衝撃性が向上すると共に、曲げ撓み量等の機械的性質も向上するというメリットがある。
ここで、ブロック共重合体とは、ビニル芳香族化合物の重合体ブロックaと共役ジエン系化合物の重合体ブロックbとを構成単位とするブロック共重合体である。
ブロック共重合体の水素添加物とは、ブロック共重合体中の不飽和結合部分の少なくとも一部が水素添加されているものであり、好ましくは、主に重合体ブロックb中の脂肪族不飽和結合数が水素添加により減少したブロック共重合体であるのがよい。また、本発明の(B)ブロック共重合体の水素添加物は、不飽和酸及び/又はその誘導体等の官能基で実質的に変性されていないものが好ましい。
ブロック共重合体a及びブロックb共重合体の配列は、線状構造及び分岐構造(ラジアルテレブロック)のいずれであってもよく、また、これらの構造のうちで一部にビニル芳香族化合物と共役ジエン系化合物とのランダム共重合部分に由来するランダム鎖を含んでいてもよい。これらの配列構造のうちでも、線状構造のものが好ましく、耐衝撃性の点からa−b−a型のトリブロック構造のものが特に好ましい。このトリブロック構造の場合、a−b型のジブロック構造のものを一部含んでいてもよい。
重合体ブロックaを構成する単量体であるビニル芳香族化合物としては、好ましくはスチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等の炭素数8〜15のビニル芳香族化合物であり、更に好ましくは、スチレンである。また、重合体ブロックbを構成する単量体である共役ジエン系化合物としては、好ましくは1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等のブタジエン類である。
本発明の(B)ブロック共重合体の水素添加物における、ビニル芳香族化合物に由来する繰り返し単位の占める割合は、衝撃性能と弾性率のバランスの点から、通常10〜70重量%、更には12〜50重量%、特には15〜40重量%が好ましい。該(B)水素添加物が有する不飽和結合に着目した場合に、共役ジエン系化合物に由来する脂肪族性不飽和結合のうち、水素添加されずに残存している割合は、熱安定性の点から、20%以下、更には15%以下、特には10%以下が好ましい。
該(B)水素添加物としては、中でも、重合体ブロックaを構成する単量体であるビニル芳香族化合物としてスチレンを使用し、重合体ブロックbを構成する単量体である共役ジエン系化合物として1,3−ブタジエンを使用した、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、及び、該ビニル芳香族化合物としてスチレンを使用し、該共役ジエン系化合物として2−メチル−1,3−ブタジエンを使用した、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)が特に好ましい。
本発明において、(B)該水素添加物の配合量は、(A)ポリアミド樹脂100重量部に対し、0〜30重量部であり、好ましくは1〜20重量部、更に好ましくは3〜10重量部である。また、該(B)水素添加物の数平均分子量は、180,000以下が好ましく、120,000以下がより好ましい。分子量が180,000を超えると、成形加工性が劣り、外観も悪化する傾向がある。
(C)変性水素化ブロック共重合体
本発明のポリアミド樹脂組成物には、(C)変性水素化ブロック共重合体を配合する。ここで、(C)変性水素化ブロック共重合体とは、上述した該(B)水素添加物に、不飽和酸及び/又はその誘導体を付加させ変性させた共重合体であり、上述した該(B)水素添加物を樹脂組成物に配合する場合には、(B)成分としての水素添加物と、(C)成分に使用する水素添加物とは、同じであっても異なっていてもよい。
(C)変性水素化ブロック共重合体を配合することにより、成形品の耐衝撃性が向上すると共に、曲げ撓み量等の機械的性質も向上し、また、他の耐衝撃剤を配合する場合に比べて、引張強度や曲げ強度、曲げ弾性率が向上するというメリットがある。
本発明の(C)変性水素化ブロック共重合体を得るために、該(B)水素添加物に付加させるグラフト変性剤のうち、不飽和酸としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ナジック酸等のα,β−不飽和カルボン酸が挙げられる。また、その誘導体としては、上記各種不飽和酸の酸無水物、酸ハライド、アミド、イミド、エステル等があり、具体的には、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル等が挙げられる。これらの不飽和酸及び/又はその誘導体の中でも、不飽和ジカルボン酸及び/又はその酸無水物が好ましく、特にはマレイン酸、並びに、イタコン酸及び/又はこれらの酸無水物が好適である。これらの不飽和酸及び/又はその誘導体は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上述した不飽和酸及び/又はその誘導体の付加量は、(B)該水素添加物100重量部に対し、通常0.3〜2.5重量%であり、好ましくは0.3〜2.0重量%、更に好ましくは0.4〜1.0重量%である。
上述した該(B)水素添加物に、不飽和酸及び/又はその誘導体を付加させて、効率的に変性水素化ブロック共重合体を得るには、ラジカル発生剤を使用することが好ましい。ラジカル発生剤としては、有機過酸化物及びアゾ化合物等を挙げることができる。
有機過酸化物としては、(イ)ハイドロパーオキサイド類、(ロ)ジ−アルキルパーオキサイド類、(ハ)パーオキシケタール類、(ニ)パーオキシエステル類、及び(ホ)ジアシルパーオキサイド類が挙げられる。
(イ)ハイドロパーオキサイド類としては、例えば、t−ブチル−ハイドロパーオキサイド、キュメン−ハイドロパーオキサイド、2、5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチル−ハイドロパーオキサイド、p−メンタン−ハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
(ロ)ジ−アルキルパーオキサイド類としては、例えば、1,3−ビス(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチル−パーオキサイド、t−ブチル−キュミル−パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−キュミルパーオキサイド等が挙げられ、(ハ)パーオキシケタール類としては、例えば、2,2−ビス−t−ブチルパーオキシ−ブタン、2,2−ビス−t−ブチル−パーオキシ−オクタン、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサン、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。
(ニ)パーオキシエステル類としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−ベンゾイルパーオキシ−ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等が挙げられ、(ホ)ジアシルパーオキサイド類としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等が挙げられる。
また、アゾ化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−〔(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ〕ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)等が挙げられる。その他のラジカル発生剤として、ジクミルを挙げることができる。
これらのラジカル発生剤の中でも、(ロ)ジ−アルキルパーオキサイド類が好ましく、特に好ましいのは、10時間での半減期温度が110℃以上、好ましくは120℃以上のラジカル発生剤である。該半減期温度が120℃未満のものでは、寸法安定性や耐衝撃性が低下する傾向がある。
本発明において、(C)変性水素化ブロック共重合体の配合量は、(A)ポリアミド樹脂100重量部に対し、0.1〜40重量部、好ましくは1〜30重量部、更に好ましくは5〜20重量部である。また、上述した(B)該水素添加物を配合する場合には、(B)該水素添加物と(C)該変性水素化ブロック共重合体の配合比率(重量比)[(B)/(C)]は、通常10/90〜90/10、好ましくは20/80〜80/20、更に好ましくは30/70〜70/30である。
更に、(A)ポリアミド樹脂と、(B)及び(C)の合計量の配合比率(重量比)(A)/[(B)+(C)]は、通常95/5〜60/40であり、好ましくは94/6〜70/30、更に好ましくは92/8〜80/20である。
(D)窒化ホウ素
本発明のポリアミド樹脂組成物には、結晶核剤として窒化ホウ素を特定量配合する必要がある。窒化ホウ素を配合することにより、他の結晶核剤を配合する場合に比べて、結晶核剤としての効果のみでなく、衝撃強度、引張伸度、曲げ撓み量等の機械的性質にも優れるというメリットがある。
本発明で使用する(B)窒化ホウ素は、特に制限はないが、その平均粒径の上限が、通常10μm以下であり、5μm以下、更には3μm以下の範囲となる粉末が好ましく、一方、下限は通常0.005μm以上である。平均粒径が10μmを超えると、重量あたりの結晶化核剤としての効果が小さくなる傾向がある。
窒化ホウ素の配合割合は、成分(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して0.01〜3重量部、更には0.02〜2重量部、特には0.05〜1重量部配合することが望ましい。窒化ホウ素の配合量が0.01重量部未満であると、結晶核剤としての効果が充分に発揮されず、離型性が低下する傾向があり、また3重量部を越えると成形物の衝撃強度が低下し、表面外観が悪化する傾向がある。
本発明の(B)窒化ホウ素をポリアミド樹脂組成物に配合する際には、(B)窒化ホウ素をそのまま他の樹脂成分と配合してもよいし、樹脂組成物中の窒化ホウ素の分散性を高めるために、予めナイロン等と窒化ホウ素とのマスターバッチを製造し、これを他の樹脂成分と配合することもできる。
(E)無機充填剤
本発明においては、上述した(A)、(C)、(D)、及び必要に応じて(B)を含む樹脂組成物に、更に無機充填剤(E)を配合することができる。本発明で使用できる無機充填剤(E)は、一般的に使用できるものであれば特に制限はなく、粉末状、繊維状、粒状又はフレーク状の無機充填剤、またはこれらを併用したものが使用できる。
繊維状の無機充填剤としては、ガラス繊維、チタン酸カリウムや硫酸カルシウムのウィスカー、カーボン繊維又はアルミナ繊維等が使用できる。粉末状の無機充填剤としては、好ましくは100μm以下、さらに好ましくは80μm以下の粒径を有するものであり、カオリナイト、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の硫酸塩、硫化物及び金属酸化物等が使用できる。粒状の無機充填剤としてはガラスビーズが使用でき、また、フレーク状の無機充填剤としては、マイカ、ガラスフレーク等が使用できる。
これらの充填剤はシランカップリング剤やチタネート系カップリング剤で表面処理してあることが好ましい。これらの充填剤の中でも、機械的性質、耐熱性などの点から、繊維状の無機充填剤が好ましく、特にはガラス繊維が好ましい。ガラス繊維は、一般に樹脂強化用に使用されるものならば特に限定されない。例えば、長繊維タイプ(ロービング)や短繊維タイプ(チョップドストランド)などから選択して用いることができ、繊維径は通常6〜15μmであるが、本発明においては、6〜10μmのものが、耐衝撃性保持の観点から好ましい。
(E)無機充填剤の配合割合は、機械的性能等を考慮すると、成分(A)、(B)、(C)の合計100重量部に対し、30〜150重量部であることが好ましく、更には60〜130重量部が好ましく、特には90〜110重量部が好ましい。(E)無機充填剤の配合量が30重量部未満の場合は、補強効果低くなる傾向があり、又、150重量部を超える場合は、成形加工時または押出加工時に不都合を生ずる可能性がある。
(F)離型剤
本発明の樹脂組成物には、更に(F)離型剤として、樹脂用として知られている既知のものを配合することができる。離型剤としては、例えば、脂肪酸およびその誘導体(金属塩、エステル、アミド化合物など)、シリコーン系化合物、ポリエチレンワックスなどが挙げられる。これらの離型剤を、(A)ポリアミド樹脂に、(D)窒化ホウ素と組み合わせて配合することにより、離型性及び成形性を向上させ、成形サイクルを短縮することができる。また、離型剤の中でも、シリコーン系化合物及び/又はポリエチレンワックスは、塗装密着性を阻害することなく、良好な表面外観を有する成形品を提供することが可能となるので、塗装用成形品を得る場合には好ましい。
離型剤として用いられるシリコーン系化合物とは、シロキサン結合を骨格とし、そのケイ素に有機基などが直接結合した有機ケイ素化合物である。ケイ素に直接結合した有機基としては、メチル基、エチル基、フェニル基、ビニル基、トリフルオロプロピル基およびそれらの併用などが知られているが、これらを有する公知のシリコーン系化合物を特に制限なく使用できる。また有機基の一部がエポキシ基、アミノ基、ポリエーテル基、カルボキシル基、メルカプト基、エステル基、クロロアルキル基、炭素数3個以上のアルキル基、ヒドロキシル基などを有する置換基で置換されたシリコーン系化合物も使用可能である。シリコーン系化合物はその架橋の程度などから、シリコーンオイル、シリコーンエラストマー、シリコーンレジンに分類される。
本発明のシリコーン系化合物としては、上述したいずれの分類も使用可能であるが、中でも取り扱い性、塗膜密着性の低下の観点から、シリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルの具体例としては、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フロロシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪族エステル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイルなどのオイル状シリコーン類が挙げられる。
離型剤としてシリコーンオイルを用いる場合の、25℃における粘度は、通常150,000cSt以上であり、好ましくは500,000以上cSt以上である。粘度が150,000cSt未満では、成形品表面で剥離が起こる傾向がある。
離型剤の配合量は(A)ポリアミド樹脂100重量部に対し、通常0.01〜1.5重量部、好ましくは0.03〜1.0重量部、更に好ましくは0.05〜0.5重量部である。離型剤の配合量が0.01重量部より少ないと離型性改良効果が小さく、1重量部より多いと成形時にガスの発生が多くなり成形品表面が悪化する傾向がある。
本発明においては、ポリアミド樹脂組成物の物性低下を引き起こさない限りにおいて、更に1種または2種以上の添加剤、例えば、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、可塑剤、酸化、熱及び紫外線などによる劣化に対する安定剤を配合して使用することもできる。
本発明のポリアミド組成物の製造方法は制限されないが、例えば、(A)ポリアミド樹脂と、(B)ブロック共重合体の水素添加物、(C)変性水素化ブロック共重合体、及び(D)窒化ホウ素と、必要に応じて配合される(E)無機充填剤、(F)離型剤を所定量秤量し、さらに必要に応じて上記の各種添加剤とともに、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、ドラムタンブラーなどを用いて任意の順序で混合する。
次いで、得られる混合物を、慣用の装置、例えば、単軸または2軸スクリュー押出機、コニーダー、バンバリーミキサーなどを用いて溶融混練する方法によりペレット状の樹脂組成物を製造することができる。この時、一部の組成を押出機等にサイドフィードしてもよいし、一部の組成を別工程で混合し、予めマスターバッチを製造した後、他の組成と混合して溶融ペレット化することも可能である。
その際、(B)窒化ホウ素と(F)離型剤としてのシリコーン系化合物は、単独で配合することもできるが、樹脂組成物中の分散性を高めるために、予めナイロン等とのマスターバッチを製造し、これを配合することもできる。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形品は、上述した樹脂組成物のペレットを射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形等の各種成形機に供給して、定法に従って成形することにより得ることができる。本発明で得られる成形品は、種々の工業製品、例えば自動車、OA機器などの外装部品として広く有効に利用でき、更には塗装用の成形品に好適に利用される。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例及び比較例で使用した原材料]
(A)ポリアミド樹脂
(A−1)MXナイロン;三菱ガス化学製MXナイロン6000(メタキシリレンジアミンとアジピン酸の重合体、芳香族モノマーの含有率は50モル%)
(A−2)ナイロン66;東レ製アミランCM3001N(芳香族モノマーの含有率は0%)
(B)ブロック共重合体の水素添加物
スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体の水素添加物(トリブロック構造:以下、SEBSと略す);クレイトンポリマー社製クレイトンG1652、スチレン含量29重量%、数平均分子量49,000。
(C)変性水素化ブロック共重合体
(C−1)変性SEBS
SEBS、無水マレイン酸及びラジカル発生剤の各成分をヘンシェルミキサーで均一に混合した後、二軸押出機(スクリュウ径30mm、L/D=42)を用いて、シリンダー温度230℃、スクリュー回転数300rpmにて溶融反応させ、ペレット化して、変性水素化ブロック共重合体(以下、変性SEBSと略す)を得た。なお、無水マレイン酸としては、三菱化学(株)製の無水マレイン酸を使用し、ラジカル発生剤としては、1,3−ビス(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(化薬アクゾ社製パーカドックス14、10時間での半減期温度121℃)を使用した。このようにして得られた変性SEBSを加熱減圧乾燥した後、ナトリウムメチラートによる滴定で無水マレイン酸の付加量を求めたところ、0.5重量%であった。
(C−2)変性EPR
SEBSの代わりに、エチレン−プロピレン共重合体(三井石油化学工業社製タフマー(以下、EPRと略す))を使用したこと以外は、上記変性SEBSと同様に調製を行い、変性EPRを得た。無水マレイン酸の付加量は0.6重量%であった。
(D)結晶核剤
(D−1)窒化ホウ素
電気化学工業製SP−2(平均粒径1μm)を、MXナイロンとの5重量%のマスターバッチとして配合した。
(D−2)タルク
林化成製ミセルトンを、MXナイロンとの5重量%のマスターバッチとして配合した。
(E)ガラス繊維;日本電気硝子製03T−296GH(表面処理あり)
(F)離型剤
(F−1)シリコーン系化合物;東レダウコーニングシリコーン製シリコーンコンセントレートBY27ー005(5,000,000cStポリジメチルシロキサン(シリコーンオイルE))を、ナイロン66との50重量%のマスターバッチとして配合した。表1及び2においては、実質的に含まれるシリコーン系化合物の量を記載した。
(F−2)モンタン酸ナトリウム;クラリアントジャパン製リコモントNaV101
[樹脂組成物の製造法]
表1及び表2に記載の配合量(重量部)となるよう、各原材料を配合し、東芝機械製2軸押出機(TEM35B、L/D=32)にて280℃で溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。このペレットを用いて、成形品の各種特性を以下に示す方法により評価した。その結果を表1及び表2に示す。
[成形品の特性評価法]
(1)引張試験
ISO527に準じて、引張強度及び引張伸度を測定した。
(2)曲げ試験
ISO178に準じて、曲げ強度、曲げ弾性率及び曲げ撓み量を測定した。
(3)衝撃試験
シャルピーノッチあり、及び、なしでの試験をISO179−1、179−2に準じて実施した。
(4)離型性
樹脂温度275℃、金型温度130℃、サイクル35秒の条件で、ファナック製射出成形機(α−100iA)にて、圧縮試験片(10mm×10mm×60mm)を成形し、突き出しピンの痕の有無を目視観察した。ピンの痕が認められるものを×、若干ピンの痕が認められるものを△、ほとんど認められないものを○、全く認めれらないものを◎とした。突き出しピンの痕がほとんど認められないもの、又は全く認められないもの(○又は◎)は、良好な離型性を示し、固化も実用的である。
Figure 2006342278
Figure 2006342278
上記表1及び表2より次のことが判明する。
(1)実施例1と比較例1、4、及び、実施例2と比較例2とを各々比較すると、結晶核剤として窒化ホウ素を配合することにより、耐衝撃性と生産性(離型性)の両者に優れ、且つ、引張強度、引張伸度、曲げ強度、曲げ撓み量等の機械的性質に優れ、総合的にバランスの良い性能を示すことが分かる。
(2)変性水素化ブロック共重合体として、変性EPR(エチレン−プロピレン共重合体)を使用した比較例3に比べ、変性SEBS(スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン)を使用した実施例1の場合には、離型性と共に衝撃強度にも優れ、引張強度、引張伸度、曲げ強度、曲げ弾性率、曲げ撓み量等の機械的性質にも優れ、総合的にバランスの良い性能を示すことが分かる。
(3)離型剤を配合した実施例3及び実施例4においては、離型剤を配合してない実施例1の機械的性質及び衝撃強度をほとんど変化させずに、離型性を向上することが分かる。

Claims (6)

  1. (A)ポリアミド樹脂100重量部に対し、
    (B)ビニル芳香族化合物の重合体ブロックaと共役ジエン系化合物の重合体ブロックbとを構成単位とするブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部、
    (C)該水素添加物に、不飽和酸及び/又はその誘導体を付加させた変性水素化ブロック共重合体0.1〜40重量部を配合し、
    且つ、
    (D)窒化ホウ素を、(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して0.01〜3重量部配合してなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. (A)ポリアミド樹脂を構成する全モノマー分子中の内、30モル%以上のモノマー分子に芳香環が含まれる請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 芳香環を含んでいるモノマー分子が、キシレンジアミンである請求項2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. (B)該水素添加物と(C)該変性水素化ブロック共重合体の配合比率(重量比)(B)/(C)が、10/90〜90/10である請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. (B)該水素添加物及び/又は(C)該変性水素化ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物の重合体ブロックaと共役ジエン系化合物の重合体ブロックbとが、a−b−a型となるトリブロック構造を有する請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を溶融成形して得られることを特徴とする成形品。
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