JP2006339525A - コイル封入圧粉磁心 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、絶縁抵抗の劣化が少なく、耐熱性に優れたコイル封入圧粉磁心を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、導電コイルの少なくともコイル本体部分を軟磁性合金圧密体からなる圧密コアで覆ってなる構成とされ、該圧密コアが少なくとも軟磁性合金粉末と絶縁材との混合圧密体とされてなり、前記絶縁材が、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂のいずれかからなり、前記圧密コアに前記軟磁性合金のキュリー温度Tc以上、ガラス遷移温度Tg以下の温度範囲での熱処理が施されてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属コイルを軟磁性合金粉末の圧密体で覆った構造のコイル封入圧粉磁心に関するものである。
電子機器の小型化、軽量化が進められるにつれて、電子機器に搭載される小型で高性能の圧粉コアが要求されるようになってきている。この圧粉コアとは、フェライト粉末などの飽和磁束密度の高い軟磁性合金粉末を圧密して目的の形状に成型したものである。
この圧粉コアを備えたインダクタを更に小型高性能とするために、軟磁性合金粉末の中に金属製の導電コイルを埋設した状態で全体を加圧成型することにより、圧粉コアの内部に導電コイルを封入した構造とすることが提案されている。
従来から、Fe-Al-Ga-P-C-B-Si系の合金は、単ロール法などにより合金溶湯を急冷することにより非晶質相を形成することが可能な非晶質軟磁性合金として知られている(例えば特許文献1、2、3参照)。これら非晶質軟磁性合金の特定組成のものは、結晶化前の温度領域において広い過冷却液体の状態を有する金属ガラス合金(glassy alloy)として知られている。この金属ガラス合金は優れた軟磁気特性を有し、液体急冷法で製造した他の組成系の非晶質軟磁性合金薄帯に比べて厚いバルク状のものを得やすい合金として注目されている。
また、これらの他に、Fe−Al−Si系合金やMoパーマロイなどの合金粉末が提案されている(特許文献4参照)。このような軟磁性合金粉末の製造方法は、合金溶湯を不活性ガスにより噴霧して急冷するガスアトマイズ法や水アトマイズ法が採用されている。
前述の単ロール法によって製造された金属ガラスは厚さが200μm程度の薄帯の形態のものが得られており、この薄帯状の金属ガラスをトランスや電源用のチョークコイル等の磁気コアに適用する場合には、一例として、薄帯を粉砕して粉体とし、この粉体に樹脂等の結着材を混合し、所定の形状に固化成形することにより圧粉コアを製造している。
また、以上の研究開発課程から本願発明者らは、ΔTx=Tx−Tg(ただしTxは結晶化開始温度、Tgはガラス遷移温度を示す。)の式で表される過冷却液体の温度間隔ΔTxが20K以上であって、Feと、Alと、P、C、Si、Bのうちの1種以上の元素とを少なくとも含み、Fe100-x-v-z-wAlx(P1-bSibvzw なる組成式で示され、非晶質相を主相とする金属ガラス合金の粉末と、絶縁材とが混合され、成形されてなることを特徴とする圧粉磁心について特許出願している。(特許文献4参照。)
更に、上記Fe−Al−Si系合金粉末や、Moパーマロイ粉末によれば、Fe−Al−Si系合金粉末の場合は、比較的低いコアロスが得られているものの、飽和磁化が低く、直流重畳特性が悪化する。また、Moパーマロイはコアロスが高く、実用上改善の余地がある。そこで、これらの課題を解決するために、Fe基非晶質合金を粉末にすることで、高飽和磁化と低コアロスを兼ね備える圧粉コアを得ようとする技術が開発されている(特許文献5参照)。
特開平08−333660号公報 特開平09−256122号公報 特許第2574174号公報 特開平08−037107号公報 特開2002−151317号公報
ところで、前記軟磁気特性が改善された組成の金属ガラスを小型化、薄型化、大電流化が進められている電源用のチョークコイルに利用しようとした場合、大電流かつDCが流れると、銅コイルにジュール熱に起因する発熱が長時間発生し、それを覆っている金属ガラスも長時間加熱されることになる。
ところが、従来から使用されているフェライトなどの軟磁性材料では飽和磁束密度Bsが低く、キュリー点も低いので、DC重畳特性が不足であって温度特性も不十分な傾向がある。また、この欠点を解消する目的でフェライトのコアにギャップを形成して見かけの透磁率を向上させてDC特性を向上させると、交流使用時にノイズが発生し、長時間の振動印加によりコイルの周囲を覆っている圧粉コアに剥がれを生じる問題がある。
この点において前述の金属ガラスの磁気コアであるならば、フェライトなどの磁性材料に比べて飽和磁束密度が高く、DC重畳特性においても十分な特性が得られ、キュリー点も高いという特徴を有するが、欠点として固有抵抗が低く、渦電流損失が発生しやすく、高周波領域においてインダクタンスが劣化し易い傾向にある。
そこで金属ガラス粉末を圧密して磁気コアとする場合は、粉末間の絶縁性をとるために金属ガラス粉末に樹脂を混合して固有抵抗の低い分をカバーする構造を採用し、例えば先の特許文献4に記載の如くシリコーン樹脂などを絶縁材として金属ガラス粉末に混合して使用している。
ところが、本発明者らの研究によれば、シリコーン樹脂のシロキサン結合は吸水性があるため、金属ガラス粉末とシリコーン樹脂を混合して目的のコア形状に成型後、金属ガラス粉末の磁気特性向上のための熱処理を施した磁気コアは、電源用のチョークコイルなどの用途において長時間加熱されると、絶縁抵抗の劣化が進行することが判明した。例えば、150℃で24時間程度加熱されると絶縁抵抗の劣化が進行し、150℃で160時間以上経過後においては絶縁抵抗が1MΩ程度まで劣化するとの知見を得た。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、電源用チョークコイルなどの用途において発熱により長時間加熱されることがあっても、絶縁抵抗の劣化が少ないコイル封入圧粉磁心の提供を目的とする。
更に本発明は、前記の絶縁抵抗の劣化が少ないという特徴を有した上で飽和磁束密度が高く、軟磁気特性に優れ、DC重畳特性に優れ、交流使用時のノイズ発生の問題を生じることが無く、導電コイルを覆っている圧密コアにも剥がれを生じ難い特徴を兼ね備えたコイル封入圧粉磁心の提供を目的とする。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、導電コイルの少なくともコイル本体部分を軟磁性合金圧密体からなる圧密コアで覆ってなる構成とされ、該圧密コアが少なくとも軟磁性合金粉末と絶縁材との混合圧密体とされてなり、前記絶縁材が、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂のいずれかからなり、前記圧密コアに前記軟磁性合金のキュリー温度Tc以上、ガラス遷移温度Tg以下の温度範囲での熱処理が施されてなることを特徴とする。
圧密コアにおいて軟磁性合金粉末を覆う絶縁材がアクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂のいずれかからなるならばコイル封入圧粉磁心のインダクタンス向上に寄与する。圧密コアに前記軟磁性合金のキュリー温度Tc以上、ガラス遷移温度Tg以下の温度範囲での熱処理が施されてなることにより軟磁性合金粉末の磁気特性が向上されてなる。また、前記熱処理によって絶縁材は部分的に炭化されるので、絶縁材としての絶縁機能が更に有効に発揮され、コイル封入圧粉磁心としての性能向上に寄与する。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、前記絶縁材中に前記熱処理による炭化作用により金属アルコキシドが形成されてなることを特徴とする。
軟磁性合金圧密体において軟磁性合金粉末を覆う絶縁材が部分的に金属アルコキシドを含むものであるならばコイル封入圧粉磁心のインダクタンス向上に寄与する。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、前記圧密コアが少なくとも軟磁性合金粉末と絶縁材と潤滑剤との混合圧密体とされてなることを特徴とする。
潤滑剤が混合された圧密コアであるならば、圧密時に軟磁性合金粉末どうしの流動性が向上し、圧密が円滑になされるので、圧密度の高い、均一に圧密された圧密コアが得られる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、前記圧密コアに添加されてなる絶縁材の添加量が3〜4.5wt%の範囲とされてなることを特徴とする。
この範囲の添加量であるならば、軟磁性合金粉末が有する軟磁気特性を有効に発揮しながら圧密コアの剥離や割れなどを生じることがないコイル封入圧粉磁心が得られる。即ち、初透磁率、鉄損、直流重畳特性に優れたコイル封入圧粉磁心が得られる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、前記圧密コアに添加されてなる潤滑材の添加量が0.7wt%以下とされてなることを特徴とする。潤滑材の添加量が0.7wt%より多い場合は、圧密コアの機械的強度が低下し、電極の曲げ工程で圧密コアが破損する不具合を生じる。
この範囲で潤滑剤が添加されることで、初透磁率、鉄損、直流重畳特性に優れるとともに、コア密度、破壊荷重も高いコイル封入圧粉磁心が得られる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、前記軟磁性合金粉末が、ΔTx=Tx−Tg(ただしTxは結晶化開始温度であり、Tgはガラス遷移温度である。)の式で表される過冷却液体の温度間隔ΔTxが20K以上の非晶質相を主相とするFe基金属ガラスからなる軟磁性合金粉末であることを特徴とする。
上記構成の軟磁性合金粉末は、磁性を示すFeと、非晶質形成能を有するP、C、Bといった半金属元素とを具備しているので、非晶質相を主相とするとともに優れた軟磁気特性を示す非晶質軟磁性合金粉末を構成することが可能となり、合金溶湯の冷却速度を高くして製造することができ、アモルファス化し易く、組織全体が完全に非晶質相である非晶質軟磁性合金粉末を構成することが可能になる。また、前記組成系の非晶質軟磁性合金粉末は、高価なGa等の元素が添加されていなくても非晶質化できるため、Gaを含有していた材料よりも低コストとすることができ、さらには高い飽和磁化と低いコアロスを兼ね備えることも可能である。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、前記軟磁性合金粉末が、Feを主成分とし、P、C、B、Siを少なくとも含み、下記の組成式で表されてなることを特徴とする。
Fe100−a−b−x−y−z−w−tCoNiSi
ただし、MはCr、Mo、W、V、Nb、Ta、Ti、Zr、Hf、Pt、Pd、Auより選ばれる1種または2種以上の元素であり、組成比を示すa、b、x、y、z、w、tは、0原子%≦a≦20原子%、0原子%≦b≦5原子%、0原子%≦x≦8原子%、2原子%≦y≦15原子%、0原子%<z≦8原子%、1原子%≦w≦12原子%、0.5原子%≦t≦8原子%、70原子%≦(100−a−b−x−y−z−w−t)≦80原子%を示す。
前記の組成式で表される非晶質軟磁性合金粉末は、磁性を示すFe、Co、Niと、非晶質形成能を有するP、C、B、さらにはSiといった半金属元素とを具備しているので、非晶質相を主相とするとともに優れた軟磁気特性を示す非晶質軟磁性合金を構成することが可能となり、また、アトマイズ法により製造できるので、合金溶湯の冷却速度を高くでき、アモルファス化し易く、組織全体が完全に非晶質相である非晶質軟磁性合金粉末を構成することが可能になる。また、高価なGa等を添加されていなくても、非晶質相を主相とするとともに優れた軟磁気特性を示すことができるので、製品のコストダウンが可能である。
本発明により、絶縁抵抗の劣化が少なく、耐熱性に優れたコイル封入圧粉磁心を提供することができる。これにより、本発明のコイル封入圧粉磁心は、小型化、薄型化、大電流化が進められている電源用のチョークコイルに利用することに有利となり、大電流かつDCが流れ、銅コイルにジュール熱に起因する発熱が長時間発生し、それを覆っている圧密コアが長時間加熱されることになっても、絶縁抵抗の劣化が少なく、目的の軟磁気特性を発揮することができる。
以下に本発明に係るコイル封入圧粉磁心の最良の形態について説明するが、本発明は以下に説明する実施の形態に制限されるものではない。
図1は本発明に係るコイル封入圧粉磁心の第1の実施の形態を示す平面図、図2は図1に示すコイル封入圧粉磁心におけるIIーII線に沿う断面図である。
この実施形態のコイル封入圧粉磁心Aは、後述する軟磁性合金粉末と絶縁材と潤滑剤の混合物を圧密してなる平面視正方形状の薄板状の圧粉コア1と、この圧粉コア1の内部に封入されているCuなどの導電体からなるコイル本体2と、該コイル本体2の両端を延出して圧粉コア1の底面側に個々に延出形成された端子部3、4とを具備して構成されている。この形態のコイル封入圧粉磁心Aにおいて圧粉コア1の縦幅と横幅は、例えば数mm〜40mm程度、その厚さは、例えば数mm〜10mm程度とされるが、本発明の圧粉コア1がこれらの範囲の大きさに限定されるものではない。
前記コイル本体2は、平角導線6を巻軸7に対して略垂直にして巻く縦巻き構造とされてなり、このコイル本体2と最下層側の端子部9と、最上層側の端子部10と、前記端子部9を延出して形成された端子部3と、前記端子部10を延出して形成された端子部4とを具備してコイル成形体8が構成されている。
なお、この形態ではコイル本体として縦巻き構造のコイル本体2を適用したが、コイルの巻き方向や巻き構造は任意で良く、コイル本体を圧密コアで覆い、圧密コアの一部分から端子部を引き出した構造であれば、コイル本体部分の構造は問わない。
更に、この形態の圧粉コア1の好ましい構造例として、軟磁性合金粉末と絶縁材と潤滑剤とが固化成形されて圧密コアが形成されてなるとともに、ブチラールフェノール樹脂などの樹脂からなる保護層により圧密コアの全体が被覆されてなる構成を例示できる。
前記圧密コア1は少なくとも軟磁性合金粉末と絶縁材との混合物の圧密体あるいは少なくとも軟磁性合金粉末と絶縁材と潤滑剤との混合物の圧密体からなる。
前記圧粉コア1を構成する軟磁性合金粉末として本実施の形態では、ΔTx=Tx−Tg(ただしTxは結晶化開始温度、Tgはガラス遷移温度を示す。)の式で表される過冷却液体の温度間隔ΔTxが20K以上を示す非晶質相からなり、主成分としてのFeに加え、Cr、Mo、W、V、Nb、Ta、Ti、Zr、Hf、Pt、Pd、Auの中から選択される1種以上の元素Mと、P、C、Bを少なくとも含む軟磁性合金(金属ガラス合金)粉末を例示することができる。この形態で用いる軟磁性合金粉末の望ましい組成例を以下に記載する。
Fe100−a−b−x−y−z−w−tCoNiSi
ただし、MはCr、Mo、W、V、Nb、Ta、Ti、Zr、Hf、Pt、Pd、Auより選ばれる1種または2種以上の元素であり、組成比を示すa、b、x、y、z、w、tは、0原子%≦a≦20原子%、0原子%≦b≦5原子%、0原子%≦x≦8原子%、2原子%≦y≦15原子%、0原子%<z≦8原子%、1原子%≦w≦12原子%、0.5原子%≦t≦8原子%、70原子%≦(100−a−b−x−y−z−w−t)≦80原子%を示す。
なお、本発明で用いる軟磁性合金粉末は上述のものに限らず、TM-Al-Ga-P-C-B-Si系等(TMはFe、Co、Ni等の遷移金属元素)の組成からなる合金であり、合金溶湯を急冷することにより得た非晶質軟磁性合金粉末(金属ガラス合金粉末)などであっても良い。勿論、前記圧粉コア1は、パーマロイ粉末やフェライト粉末などの軟磁性合金粉末の圧密体からなるものであっても良い。
次に、圧粉コアの構成材料として上記各種の金属ガラス合金または他の軟磁性合金粉末を用いる場合、合金粉末を圧密成形して圧粉コアとするために、結着材を兼ねる絶縁材として、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂、塩化ビニル(PVC)樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂のいずれかを添加することができる。
これらの材料を選択すると、後述する300〜550℃の温度範囲での熱処理を施して絶縁材に炭化を生じた場合、絶縁材中に金属アルコキシドを生じて絶縁材としての有効な作用を奏する。絶縁材の添加量として適用可能な範囲は3〜4.5wt%、好ましい範囲は3〜4wt%、更に好ましい範囲は3.5〜4wt%である。
次に、絶縁材(結着材)とともにステアリン酸塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム等)のうちから選択される潤滑剤を同時に用いることが、圧密成型の容易性などの面から好ましい。潤滑材の添加量として好ましい範囲は0.1wt%以上、0.7wt%以下、より好ましくは0.3〜0.5wt%である。
本発明で用いる非晶質軟磁性合金粉末は、非晶質の粉末を作る上で必要な非晶質形成能を十分に維持しつつ、しかも従来のFe-Al-Ga-C-P-Si-B系非晶質軟磁性合金よりも磁気特性を向上させることができ、なおかつ、水アトマイズ法により球状に近い形状に形成できるものである。さらに、前述の組成範囲で選択した材料であるならば、水アトマイズ法に耐え得る耐食性を得ることができるものである。また、Gaが添加されていなくても非晶質化できるため、低コストとすることができ、さらには高い飽和磁化と低いコアロスを兼ね備えることができる。
本発明の非晶質軟磁性合金粉末は、磁性を示すFeと、非晶質形成能を有するP、C、Bといった半金属元素とを具備しているので、非晶質相を主相とするとともに優れた軟磁気特性を示す。また、P、C、Bに加えてSiを添加しても良い。
また、M(Cr、Mo、W、V、Nb、Ta、Ti、Zr、Hf、Pt、Pd、Auのうちの1種又は2種以上の元素素)を添加して耐食性を向上させても良い。
本発明の非晶質軟磁性合金粉末は、従来のFe-Al-Ga-C-P-Si-B系合金よりも強磁性元素であるFeを多く含むために高い飽和磁化を示す。Feの組成比を高くすることで非晶質軟磁性合金粉末の飽和磁化σsを向上できる。
Feの添加量は、70原子%以上80原子%以下であることが好ましく、72原子%以上79原子%以下であることがより好ましく、73原子%以上78原子%以下であることが更に好ましい。
Feの添加量が70原子%未満では飽和磁化σsが低下してしまうので好ましくない。
また、Feの添加量が80原子%を越えると、合金の非晶質形成能の程度を示す換算ガラス化温度(Tg/Tm)が0.54未満になり、非晶質形成能が低下するので好ましくない。なお、上記式においてTgはガラス遷移温度、Tmは合金の融点を示す。
本発明で用いる非晶質軟磁性合金粉末はそれに含まれているFeの一部をCoまたはNiで置換することができる。Feに代えてその一部をCo、Niで置換した組成系においても磁気特性を向上させることができ、例えば、飽和磁化の向上効果、直流重畳特性を向上できる効果を奏する。
Coの置換量は0〜20原子%の範囲で可能であり、Niの置換量は0〜5原子%の範囲で可能である。CoはTcを高めるとともに耐食性を高める効果を有する。しかし、20原子%を超えて置換するとFe量が減り、飽和磁化が180×10−6Wbm/Kg以下になるとともに、TcがTg近傍温度まで上昇し、熱処理し難くなるので望ましくない。Niは耐食性を向上させる(強磁性元素の中で最も耐食性が高い)が、6原子%以上では飽和磁化が低下する傾向となる。
C、P、B及びSiは、非晶質形成能を高める元素であり、Feと上記元素Mにこれらの元素を添加して多元系とすることにより、Feと上記元素Mのみの2元系の場合よりも安定して非晶質相が形成される。
特にPはFeと低温(約1050℃)で共晶組成を持つため、組織の全体が非晶質相になるとともに過冷却液体の温度間隔ΔTxが発現しやすくなる。
また、PとSiを同時に添加すると、過冷却液体の温度間隔ΔTxがより大きくなって非晶質形成能が向上し、非晶質単相の組織を得る際の製造条件を比較的簡易な方向に緩和できる。
Pの組成比yが上記の範囲であれば、過冷却液体の温度間隔ΔTxが発現して合金粉末の非晶質形成能が向上する。
また、Cr、Mo、W、V、Nb、Ta、Ti、Zr、Hfに代表される元素Mは、合金粉末に不動態化酸化皮膜を形成でき、合金粉末の耐食性を向上できる。これらの元素のうち耐食性の向上に最も効果があるものはCrである。本発明に係る組成比の軟磁性合金粉末を製造する場合に好ましくは用いられる水アトマイズ法において、合金溶湯が直接水に触れたとき、更には合金粉末の乾燥工程において生じる腐食部分の発生を防ぐことができる(目視レベル)。また、これらの元素は単独添加するか、あるいは2種以上の組み合わせで複合添加しても良く、例えば、Mo、VとMo、CrとV、Cr及びCr、Mo、V等の組合せで複合添加しても良い。これらの元素のうち、Mo、Vは耐食性がCrより若干劣るものの非晶質形成能が向上するため、必要に応じてこれらの元素を選択する。また、Cr、Mo、W、V、Nb、Taのうちから選択される元素の添加量が8原子%を超えると、磁気特性(飽和磁化)が低下してしまう。
上記組成式中の元素Mとして採用される元素のうちガラス形成能はZr、Hfが最も高い。Ti、Zr、Hfは酸化性が強いため、これらの元素が8原子%を超えて添加されていると、大気中で合金粉末原料を溶解すると原料溶解中に溶湯が酸化し、磁気特性(飽和磁化)が低下してしまう。これらの元素も粉末表面の不働態被膜形成に寄与し、耐食性を向上させる。
また、非晶質軟磁性合金粉末としての耐食性向上効果は、Pt、Pd、Auのうちから選択される1種又は2種以上の貴金属元素の添加によっても得られ、これら貴金属元素を粉末表面に分散することにより、耐食性が向上する。また、これらの貴金属元素は単独添加あるいは上記のCr等の耐食性向上効果のある元素との組み合わせて複合添加しても良い。上記の貴金属元素はFeと混じり合わないため、8原子%超えて添加されているとガラス形成能が低下し、また、磁気特性(飽和磁化)も低下する。
非晶質軟磁性合金粉末に耐食性を持たせるためには、上記元素Mの添加量は0.5原子%以上とする必要がある。
従って、前記組成式中のMは、Cr、Mo、W、V、Nb、Ta、Ti、Zr、Hf、Pt、Pd、Auより選ばれる1種または2種以上の元素であり、特に、Cr、Mo、W、V、Nb、Taのうちの1種または2種以上を用いるのが好ましい。上記Mの組成比xは、8原子%以下であることが好ましい。
次に、Siを添加すると熱的安定性が向上するため、0.5原子%以上添加されていることが好ましい。また、Siの添加量が8原子%を超えると、融点が上昇してしまう。従ってSiの組成比tは、0.5原子%以上8原子%以下であることが必要であり、好ましくは2〜8原子%、より好ましくは3原子%以上7原子%以下の添加量である。
このSiは本実施形態の非晶質軟磁性合金粉末において特に重要な元素であり、合金溶湯が水アトマイズ法により水の存在雰囲気で急冷されて非晶質合金化する過程において、非晶質軟磁性合金粉末が腐食されることを先の耐食性向上効果を奏する元素に加えてSiが防止する。
即ち、水アトマイス法で合金溶湯を急冷する際、高温度の合金溶湯の液滴の周囲には多量の水が存在する同時に、合金溶湯の液滴には水に腐食されやすいFeなどの元素が多量に含まれているので、Fe-M-P-C-B系の合金溶湯を単に水アトマイズ法で製造しようとすると、Feの腐食に起因する錆色を呈する非晶質軟磁性合金粉末となり易く、腐食が発生すると磁気特性も劣化する。これに対し、先に記載の耐食性向上元素に加えてSiを規定量含む非晶質軟磁性合金粉末であるならば、Siは粉末粒子の外表面近くの部分に高濃度の薄い層として濃縮し、不働態皮膜として機能してその内部側に存在する腐食しやすい元素の耐食バリアとして機能する。このSiの不働態皮膜が粉末粒子の表面部分に存在することで水アトマイズ法により合金溶湯から急冷する際、雰囲気に高濃度の水が存在し、高温状態であっても、腐食しやすい元素であるFeなどの元素の腐食を防止することができ、得られた非晶質軟磁性合金粉末が錆色を呈することが無く、軟磁気特性が劣化することもない。
次に、Bの添加量が1原子%未満では非晶質軟磁性合金粉末が得られ難く、12原子%を超えると融点が上昇してしまい。従って、Bの組成比wは、1原子%以上12原子%以下であることが好ましく、2原子%以上10原子%であることが好ましく、4原子%以上9原子%以下であることがさらに好ましい。
また、Cを添加すると熱的安定性が向上するためCが添加されていることが好ましい。
また、Cの添加量が8原子%を超えると、融点が上昇してしまう。従って、Cの組成比zは、0原子%を超えて8原子%以下であることが好ましく、0原子%を超えて6原子%以下であることがより好ましく、1原子%以上4原子%以下であることがさらに好ましい。
これらの半金属元素C、P、B及びSiの合計の組成比(y+z+w+t)は、17原子%以上25原子%以下であることが好ましく、18原子%以上25原子%以下とすることが更に好ましい。
半金属元素の合計の組成比が25原子%を越えると、特にFeの組成比が相対的に低下し、飽和磁化σsが低下するとともに、硬度が高くなり過ぎ、圧粉する場合の圧密が困難となるので好ましくない。半金属元素の合計の組成比が17原子%未満では、非晶質形成能が低下し非晶質相単相組織が得られにくい。
本発明の非晶質軟磁性合金粉末においては、上記の組成に、Geが4原子%以下含有されていてもよい。
上記のいずれの場合の組成においても、本発明においては、過冷却液体の温度間隔ΔTxは20K以上、組成によっては35K以上が得られる。
また上記の組成で示される元素の他に不可避的不純物が含まれていても良い。
水アトマイズ法などの急冷法により得られた前記組成の非晶質軟磁性合金粉末は、室温において磁性を有し、また熱処理によってより良好な磁性を示す。このため優れた軟磁気特性を有する材料として各種の応用に有用なものとなる。
非晶質軟磁性合金粉末を製造するには、例えば、溶湯るつぼに充填された合金溶湯を溶湯ノズルからチャンバ内に滴下する。同時に、水噴霧器の水噴射ノズルから高圧水を噴射する。噴射された高圧水は、高圧水流となって上記の滴下された溶湯まで達し、溶湯に衝突して溶湯を霧化するとともに急冷凝固させ、先に述べた組成の非晶質相からなる非晶質軟磁性合金粉末を形成できる。
次いで、これらの非晶質軟磁性合金粉末を大気雰囲気中で加熱乾燥した後、これらの粉末を分級して、所定の平均粒径を有する非晶質軟磁性合金粉末を得ることができる。
前述の如く得られた軟磁性合金粉末に所定量の結着材としての絶縁材と、潤滑剤を混合してスラリーとし、このスラリーから造粒して混合粉末を得、これに別途製造しておいた金属のコイルとともに成型機の金型にセットして所望の圧力を印加して前述の混合粉末を圧密し、目的の形状に成型する。また、この成型後において必要な温度で熱処理し、最後にコイルの端部を曲げ加工すると、例えば図1に示す構造のコイル封入圧粉磁心Aを得ることができる。
本発明の実施形態の圧粉コア1は、上記非晶質軟磁性合金粉末と、絶縁材と、潤滑剤とが混合され、造粒してなる造粒粉末の圧密体からなり、前記絶縁材が結着材となって固化成形されてなるものである。この圧粉コア1は、軟磁性合金粉末が上記絶縁材によって結着されてなるもので、組織中に複数又は単数の非晶質軟磁性合金粉末が存在した状態となっており、非晶質軟磁性合金粉末が溶解して均一な組織を構成しているものではない。また、造粒粉末中の個々の非晶質軟磁性合金粉末は、個々に絶縁材によって絶縁されていることが好ましい。
このように、圧粉コアには、非晶質軟磁性合金粉末と絶縁材とが混合されて存在するので、絶縁材によって圧粉コア自体の比抵抗が大きくなり、渦電流損失が低減されて高周波領域における透磁率の低下が小さくなる。
また、非晶質軟磁性合金粉末の過冷却液体の温度間隔ΔTxが20K未満であると、非晶質軟磁性合金粉末と絶縁材と潤滑剤とを混合して作製した造粒粉末を圧縮成形した後に行う熱処理時に、結晶化させずに十分に内部応力を緩和させることが困難になる。
本実施形態の圧粉コアを構成するために用いる絶縁材は、圧粉コアの比抵抗を高めるとともに、非晶質軟磁性合金粉末が含まれる造粒粉末を形成できるとともに形成した造粒粉末を結着して圧粉コアの形状を保持するもので、磁気特性に大きな損失とならないように前述した各種の材料からなることが好ましい。
前述の固化成型を行い場合、造粒粉末が充填された金型を例えば放電プラズマ焼結装置に設置し、金型内部を真空引きするとともに、パンチで上下から一軸圧力を混合物に印加すると同時に、パルス電流を印加して造粒粉末を加熱しながら圧縮して成形することができる。
この放電プラズマ焼結処理においては、通電電流により造粒粉末を所定の速度で素早く昇温することができ、圧縮成形の時間を短くすることができるので、非晶質軟磁性合金粉末の非晶質相を維持したまま圧縮成形するのに適している。
本発明において、上記の造粒粉末を圧縮成形する際の温度は、例えば373K(100℃)以上、673K(400℃)以下の温度範囲で造粒粉末を圧縮成形すれば、絶縁材が適度に硬化するので、造粒粉末を結着させて所定の形状に成形することができる。
また圧縮成形の際に造粒粉末に印加する一軸圧力Pについては、例えば600MPa以上1500MPa以下とするのが好ましい。このようにして金属製のコイルを圧粉コア前駆体で囲んだ構造の磁心前駆体が得られる。
次に上記コア前駆体を熱処理してコア前駆体の内部応力を除去する熱処理工程を行う。
コア前駆体を所定の温度範囲で熱処理すると、粉末製造工程や成型工程にて生じたコア前駆体自体の内部応力や、コア前駆体に含まれる非晶質軟磁性合金粉末の内部応力を除去することができ、保磁力が低い目的の圧粉コアを製造することができる。
熱処理温度Taは、例えば合金のキュリー温度Tc以上、ガラス遷移温度Tg以下の範囲が好ましい。熱処理温度Taがキュリー温度Tc未満であると、熱処理による軟磁気特性向上の効果が得られないので好ましくない。また熱処理温度Taがガラス遷移温度Tgを越えると、合金粉末組織中に結晶質相が析出しやすくなり、軟磁気特性が低下するおそれがあるので好ましくないが、通常組成比のものでは300〜550℃の範囲で選択することが好ましい。
また熱処理時間は、合金粉末の内部応力を充分に緩和させるとともに結晶質相の析出のおそれの少ない範囲が好ましく、例えば30〜300分の範囲が好ましい。
前記熱処理の温度は、(Tg−170)K以上、(Tg)K以下の範囲が好ましく、(Tg−160)K以上(Tg−5)K以下の範囲がより好ましく、(Tg−140)K以上(Tg−10)K以下の範囲がさらに好ましく、(Tg−110)K以上(Tg−10)K以下の範囲が最も好ましい。
例えば、Fe74.43Cr1.969.042.167.54Si4.87なる組成の非晶質軟磁性合金粉末の場合には、Tgは780Kであり、熱処理温度を610K(337℃)〜780K(507℃)の範囲とすることが好ましく、620K(347℃)〜775K(502℃)の範囲とすることがより好ましく、640K(367℃)〜770K(497℃)の範囲とすることがさらに好ましく、670K(397℃)〜770K(497℃)の範囲とすることが最も好ましい。
このようにして得られた圧粉コアは、先に詳述した組成比の非晶質軟磁性合金粉末を含むものであるから、室温で優れた軟磁性特性を有し、また熱処理によってより良好な軟磁気特性を示す。
このため、優れた軟磁気特性を有する材料として、この圧粉コアを種々の磁気素子の磁心として適用することができ、従来材に比べて優れた軟磁気特性を有する磁心を得ることができる。
また、前述の範囲の熱処理を施すと、圧粉コアに含まれている結着材としての絶縁材は、熱処理温度が高温のため、少なくとも一部分が、あるいは、大部分が炭化され、アクリル共重合体などは殆ど存在しなくなり、例えば芳香環からなる網目構造に−CH基が残存する、例えば、金属アルコキシド構造が多く残存され、この構造が各軟磁性合金粉末の外周部に存在することとなり、この構造がバインダーとなって良好な絶縁性を発揮し、圧密コアとしての良好な軟磁気特性の発現に寄与する。
本実施形態の圧粉コアによれば、優れた軟磁気特性を示し、しかも嵩密度が高く、表面の凹凸が少なく、略球状に形成された先のアトマイズ法による非晶質軟磁性合金粉末を用いて作製した造粒粉末を固化成形したものであるので、圧粉コアの成形密度を高くでき、しかも粉末間の絶縁を良好に保つことができ、磁気特性を向上することが可能である。
また、水アトマイズ法により製造された非晶質軟磁性合金粉末を用いるならば量産性を向上できる。
前述の製造工程においては、造粒粉末作製後に潤滑剤を添加するのでなく、造粒粉末作製段階で潤滑剤を添加するならば、造粒粉末を作製する際の非晶質軟磁性合金粉末間の滑りがよく、造粒粉末の製造効率を向上でき、また、造粒粉末内に非晶質軟磁性合金粉末を密に含有できるので、造粒粉末の密度が向上し、その結果、軟磁気特性が優れた圧粉コアが得られる。
以上説明の如く得られた圧密コア1を備えたコイル封入圧粉磁心Aであるならば、軟磁性合金粉末と樹脂の絶縁材と潤滑材を混合したものを圧密した軟磁性合金圧密体の磁気特性を向上させるために、圧密後に軟磁性合金のキュリー温度Tc以上、ガラス遷移温度Tg以下の範囲の温度で熱処理を施した試料は、樹脂の絶縁材の炭化の進行により、金属アルコキシドが生成され、この金属アルコキシドが軟磁性合金粉末の周囲に絶縁材として存在している圧密コアを備えている。
従ってこの実施形態のコイル封入圧粉磁心Aは、良好な軟磁気特性(透磁率、鉄損、直流重畳特性)と効率を満足した上で高いコア密度と高い破壊加重を兼ね備え、高温に加熱されたまま長時間放置されることがあっても絶縁抵抗の高い状態を維持できる優れた特徴を有する。また、コアにギャップを設けなくとも良好な直流重畳特性を得ることができるので、振動の発生も無くなり、長期間使用しても、導電コイル2と圧密コア1とが剥離したり分離することのない、コイル封入圧粉磁心Aを提供できる。
以下に実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
Fe74.43Cr1.969.042.167.54Si4.87の組成を有する軟磁性合金粉末95.7wt%、アクリル樹脂(東亜合成(株):商品名アロン:AS1100)の絶縁材4wt%、潤滑剤(ステアリン酸亜鉛:略称St.Zn)0.3wt%の割合で混合した混合粉末を用いた。ここで用いた軟磁性合金粉末は前記組成比のものを合金溶湯から水アトマイズ法で急冷して製造した非晶質合金状態の粉末であって、粒径3〜150μmのものを用いた。
また、厚さ0.3mm、幅1.5mmのCuからなる平角導線を5ターン縦巻きして内径3.9mm、外形7.9mmのコイル本体を形成し、コイル本体の上層型端部の平角導線を下向きに折り曲げ、最下層端部の平角導線を下向きに折り曲げて加圧装置の金型にセットし、その周囲に上述の混合粉末を充填して加圧装置の上パンチから9.5t/cm(≒0.95GPa)の加圧力をかけて圧密し、コイル封入圧粉磁心前駆体を製造した。
図3はコイル封入圧粉磁心試料の絶縁抵抗における高温放置時間依存性を示す。先に用いたアクリル樹脂において、Tgが−50℃のものと、Tgが−13℃のものと、Tgが45℃のものを使い分けてコイル封入圧粉磁心試料を作成し、340℃で熱処理した後のコイル封入圧粉磁心試料の絶縁抵抗について、高温放置時間(150℃加熱時)による変化を測定した。ここで、熱処理温度を340℃としたのは、銅線の絶縁被膜の耐熱性の上限によるものである。
また、比較のために、絶縁材としてシリコーン樹脂−1(シリコーンレジン)、シリコーン樹脂−2(シリコーングラフトポリマー樹脂)を用いて形成したコイル封入圧粉磁心試料の値も測定した。
図3に示す結果から、シリコーン樹脂を用いた試料よりもアクリル樹脂を用いた試料の方が絶縁抵抗の劣化が少ないことが判明した。
図4は熱処理温度を変更した場合にコイル封入圧粉磁心試料の効率がどの程度変化するものか、測定した結果を示す。この試験は、コイル封入圧粉磁心試料を先に説明の方法と同等な方法で製造し、成型後の熱処理を200℃で行って製造した試料と成型後の熱処理を340℃で行って製造した試料を用意し、直流電流を印加しながら効率を求める試験である。Fe74.43Cr1.969.042.167.54Si4.87の組成を有する軟磁性合金粉末95.7wt%にアクリル樹脂の添加量を4wt%、St.Zn潤滑剤の添加量を0.3wt%とした。成型時の加圧条件を9.5t/cm、昇降温速度5℃/分、熱処理時の温度保持時間を1時間とした。
効率は、η={(Vin×Iin)×100}/(Vout×Vout) の式に従い算出した。
図4に示す結果から、印加する直流電流が1A以上の範囲ではいずれの試料も同等の効率であるが、印加する直流電流が1A未満の範囲では、熱処理保持温度が高い(340℃保持)試料の方が低い試料(200℃保持)に比較して効率が良好であった。この結果から、高温で熱処理した方が高効率のコイル封入圧粉磁心を得ることができる結果となった。
(電極曲げ加工試験)
前記組成の軟磁性合金圧密体に対して添加する樹脂量を変化させた場合、圧密後のコイル封入圧粉磁心においてコイルから導出した金属端子部分を折り曲げ加工して圧密コアが破損するか否かの試験を行った。
その結果、樹脂添加量2.5wt%で得られた圧粉コアはその一部が破損したものの、樹脂添加量3.0wt%の圧粉コア、樹脂添加量3.5wt%の圧粉コア、樹脂添加量4.0wt%の圧粉コア、樹脂添加量4.5wt%の圧粉コア、樹脂添加量5.0wt%の圧粉コアのいずれにおいても破損は生じなかった。
また、各コイル封入圧粉磁心試料のインダクタンスLを測定したところ、樹脂添加量3.0wt%の圧粉コア〜樹脂添加量4.5wt%の圧粉コアまでは正常値を示したが、樹脂添加量5.0wt%の圧粉コアはLが低下し、熱処理後に圧密コアに膨れが発生した。
これらのことから、樹脂添加量を3.0wt%〜4.5wt%とすることにより、インダクタンスの低下を引き起こすことなく、電極曲げ加工にも強いコイル封入圧粉磁心を提供できると思われる。
(熱処理後の組織分析)
次に前述の如く製造されたコイル封入圧粉磁心試料において、Tg=−13℃のアクリル樹脂(アロン)を4wt%添加した試料で490℃熱処理後の試料について、固体NMRの分析結果(13C CP/MASスペクトル:試料回転数10.5kHz)を図5に示し、そのスペクトルピーク分割結果を図6に示す。これらの図から官能基分析を行うと、この試料のCOOHは8.61、Ar(アルキル基)-Oは5.0、Ar-Cは43.0、Ar-C,Hは16.3、Ar-Hは8.9、-CHは1.96、-CH-は8.0、α-CHは5.31、t-CHは2.67、その他の基は微小となり、芳香族炭素の割合が全体の7割以上を占めるので、図7に示す石炭のスペクトルに近い結果を示すことが判明した。また、−OCHが1.9存在していることも確認できた。
この試験結果から、アクリル樹脂のアクリル共重合体は490℃の熱処理で大部分が炭化しているものと考えられ、熱処理前のアクリル共重合体は殆ど存在していないものと推定できる。また、固体NMRの具体的な分析結果から、芳香族炭素の割合が全体の炭素の70%以上を占める結果が得られ、石炭のスペクトルに近いとの結果が得られた。
従って490℃熱処理後のアクリル樹脂は石炭のように芳香環が連なった網目構造を形成していると推定できる。
上述の試験結果から、芳香環からなる網目構造に-OCH基が残存している結果となったので、本発明のコイル封入圧粉磁心において軟磁性合金粉末の金属表面部分では、炭化過程においてこれらの残基によりアクリル樹脂は金属アルコキシドに変化されているものと推定できる。
以上の推察から、アクリル樹脂として混合したアロンは490℃の熱処理により石炭化し、その炭化過程で芳香族炭素に残存した-OCH基の残基が金属粉末からなる金属アルコキシド(R-M-O)の形成に関与することでバインダーの役割を果たし、結果としてコイル封入圧粉磁心が高い軟磁気磁性を維持していると考えられる。
以上の試験結果から、軟磁性合金粉末と樹脂の絶縁材と潤滑材を混合したものを圧密した軟磁性合金圧密体の磁気特性を向上させるために、圧密後に軟磁性合金のキュリー温度Tc以上、ガラス遷移温度Tg以下の範囲の温度で熱処理を施した試料は、樹脂の絶縁材の炭化の進行により、金属アルコキシドが生成され、この金属アルコキシドが軟磁性合金粉末の周囲に絶縁材として存在している圧密コアは良好な軟磁気特性(透磁率、鉄損、直流重畳特性)と効率を満足した上で高いコア密度と高い破壊加重を兼ね備え、高温に加熱されたまま長時間放置されることがあっても絶縁抵抗の高い状態を維持できることが明らかとなった。このため本願発明では、絶縁材として、アロンなどのアクリル樹脂に代えて、熱処理により金属アルコキシド構造を得ることが可能な他の樹脂として、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂のいずれかを選択して適用することができる。
図1は本発明に係るコイル封入圧粉磁心の第1の実施形態を示す平面図である。 図2は図1に示すコイル封入圧粉磁心のII−II線に沿う部分断面図である。 図3は本発明に係るコイル封入圧粉磁心試料の絶縁抵抗の高温放置時間依存性を示す図である。 図4は本発明に係るコイル封入圧粉磁心試料と比較例試料の効率の熱処理温度依存性の測定結果を示す図である。 図5は490℃熱処理後の圧密コア試料の13C CP/MASスペクトルを示す図である。 図6は図5に示すスペクトルのスペクトルピーク分割結果を示す図である。 図7は石炭の13C CP/MASスペクトルを示す図である。
符号の説明
A コイル封入圧粉磁心、
1 圧密コア、
2 コイル本体、
3、4 端子部。

Claims (7)

  1. 導電コイルの少なくともコイル本体部分を軟磁性合金圧密体からなる圧密コアで覆ってなる構成とされ、該圧密コアが少なくとも軟磁性合金粉末と絶縁材との混合圧密体とされてなり、前記絶縁材が、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂のいずれかからなり、前記圧密コアに前記軟磁性合金のキュリー温度Tc以上、ガラス遷移温度Tg以下の温度範囲での熱処理が施されてなることを特徴とするコイル封入圧粉磁心。
  2. 前記絶縁材中に前記熱処理による炭化作用により金属アルコキシドが形成されてなることを特徴とするコイル封入圧粉磁心。
  3. 前記圧密コアが少なくとも軟磁性合金粉末と絶縁材と潤滑剤との混合圧密体とされてなることを特徴とする請求項1または2に記載のコイル封入圧粉磁心。
  4. 前記圧密コアに添加されてなる絶縁材の添加量が3〜4.5wt%の範囲とされてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコイル封入圧粉磁心。
  5. 前記圧密コアに添加されてなる潤滑材の添加量が0.7wt%以下とされてなることを特徴とする請求項3または4に記載のコイル封入圧粉磁心。
  6. 前記軟磁性合金粉末が、ΔTx=Tx−Tg(ただしTxは結晶化開始温度であり、Tgはガラス遷移温度である。)の式で表される過冷却液体の温度間隔ΔTxが20K以上の非晶質相を主相とするFe基金属ガラスからなる軟磁性合金粉末であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコイル封入圧粉磁心。
  7. 前記軟磁性合金粉末は、Feを主成分とし、P、C、B、Siを少なくとも含み、下記の組成式で表されてなることを特徴とするコイル封入圧粉磁心。
    Fe100−a−b−x−y−z−w−tCoNiSi
    ただし、MはCr、Mo、W、V、Nb、Ta、Ti、Zr、Hf、Pt、Pd、Auより選ばれる1種または2種以上の元素であり、組成比を示すa、b、x、y、z、w、tは、0原子%≦a≦20原子%、0原子%≦b≦5原子%、0原子%≦x≦8原子%、2原子%≦y≦15原子%、0原子%<z≦8原子%、1原子%≦w≦12原子%、0.5原子%≦t≦8原子%、70原子%≦(100−a−b−x−y−z−w−t)≦80原子%を示す。

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