JP2006336479A - エンジンの出力制御方法及びエンジンの出力制御装置 - Google Patents

エンジンの出力制御方法及びエンジンの出力制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】可変容量式の空調用コンプレッサをエンジンにより駆動する場合において、エンジンストールを防ぎつつ燃料消費をできるだけ抑制するようにしたエンジンの出力制御方法を提供する。
【解決手段】エンジンにより駆動される可変容量式の空調用コンプレッサ(2)を備え、前記コンプレッサの消費出力相関値に基づいてエンジン出力の補正量を算出し、このエンジン出力の補正量でエンジン出力を補正するエンジン出力補正処理手順(S27、S28、S29)に、前記消費出力相関値の変化する速度が所定の増大側速度を超えるときには、前記消費出力相関値の変化速度が前記所定の増大側速度以下のときに比べて、前記エンジン出力の補正量を増大させる出力補正量増大処理手順(S7〜S14)を含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジン(内燃機関)の出力制御方法及びエンジンの出力制御装置、特に可変容量式の空調用コンプレッサをエンジンにより駆動するものに関する。
可変容量式の空調用コンプレッサを提案するものがある(特許文献1参照)。
特開昭63−16177号公報
ところで、上記の可変容量式の空調用コンプレッサをエンジンにより駆動するとき、コンプレッサ負荷(このコンプレッサ負荷を以下「エアコン負荷」という。)は補機負荷となるが、このエアコン負荷のトルクバラツキは、図3に示したように大きいことが知られている。
このため、特に燃料カットリカバー時にエアコン負荷が急激にエンジンに加わったのでは、エンジンストールの可能性がある。
そこで、エアコン負荷が作動している状態での燃料カットリカバー時には、そのときの冷媒吐出圧力Pdに応じたトルクバラツキ最大値(図3実線で示す特性)に相当する分の補正空気量だけ要求空気量を増大補正することが考えられる。
ここで、冷媒吐出圧力Pdはコンプレッサの消費出力相関値(コンプレッサが消費する出力に相関付けられた値のこと)のうちの一つである。また、補正空気量はエンジン出力の補正量を代表している。要求空気量はエンジン出力を代表している。
しかしながら、気候や運転者の要求により燃料カットリカバー直前でのエアコン負荷の状態(つまりコンプレッサの消費出力相関値の変化する速度)が大きく相違し、燃料カットリカバー時にエアコン負荷が急激に大きくなっている(つまりコンプレッサの消費出力相関値の変化する速度が所定の増大側速度を超えている)こともあれば、エアコン負荷があまり急激に大きくなっていない(つまりコンプレッサの消費出力相関値の変化速度が前記所定の増大側速度以下である)こともある。従って、燃料カットリカバー時にエアコン負荷が急激に大きくなっているときにはエンジンストールが生じる可能性が高いため、冷媒吐出圧力Pdに応じたトルクバラツキ最大値(図3実線で示す特性)に相当する補正空気量だけ要求空気量を増大補正する必要がある一方で、エアコン負荷があまり急激に大きくなっていないときにはエンジンストールが生じる可能性も低いし、エアコン負荷があまり急激に大きくなっていないときにも 冷媒吐出圧力Pdに応じたトルクバラツキ最大値(図3実線で示す特性)に相当する補正空気量で要求空気量を増大補正したのでは、無駄に燃料を消費することになってしまう。
そこで本発明は、可変容量式の空調用コンプレッサをエンジンにより駆動する場合において、エンジンストールを防ぎつつ燃料消費をできるだけ抑制するようにしたエンジンの出力制御方法及びエンジンの出力制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、エンジンにより駆動される可変容量式の空調用コンプレッサを備え、前記コンプレッサの消費出力相関値(Pd)に基づいてエンジン出力の補正量(QHOS)を算出し、このエンジン出力の補正量(QHOS)でエンジン出力(tQa)を補正する処理手順に、前記消費出力相関値の変化する速度(dPd/dt)が所定の増大側速度(TH)を超えるときには、前記消費出力相関値の変化速度(dPd/dt)が前記所定の増大側速度(TH)以下のときに比べて、前記エンジン出力の補正量(QHOS)を増大させる処理手順を含む。
また、本発明は、エンジンにより駆動される可変容量式の空調用コンプレッサを備え、前記コンプレッサの消費出力相関値(コンプレッサが消費する出力に相関付けられたパラメータ=冷媒圧力)(Pd)に基づいてエンジン出力の補正量(QHOS)を算出し、このエンジン出力の補正量(QHOS)でエンジン出力(tQa)を補正する際に、前記消費出力相関値の変化する速度(dPd/dt)が所定の増大側速度(TH)を超えるときには、前記消費出力相関値の変化速度(dPd/dt)が前記所定の増大側速度(TH)以下のときに比べて、前記エンジン出力の補正量(QHOS)を増大させるように構成する。
本発明によれば、エンジンにより駆動される可変容量式の空調用コンプレッサを備え、前記コンプレッサの消費出力相関値に基づいてエンジン出力の補正量を算出し、このエンジン出力の補正量でエンジン出力を補正する処理手順に、前記消費出力相関値の変化する速度が所定の増大側速度を超えるときには、前記消費出力相関値の変化速度が前記所定の増大側速度以下のときに比べて、前記エンジン出力の補正量を増大させる処理手順を含み、あるいは前記コンプレッサの消費出力相関値に基づいてエンジン出力の補正量を算出し、このエンジン出力の補正量でエンジン出力を補正する際に、前記消費出力相関値の変化する速度が所定の増大側速度を超えるときには、前記消費出力相関値の変化速度が前記所定の増大側速度以下のときに比べて、前記エンジン出力の補正量を増大させるので、可変容量式の空調用コンプレッサをエンジンにより駆動する場合でも、エンジンストールを回避しつつ燃費の向上を図ることができる。
以下、本発明の第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1はエンジンの出力制御方法の実施に直接使用するエンジンの出力制御装置の概略構成図を示している。
1は周知の如く、コンプレッサ2、コンデンサ3、リキッドタンク4、膨張弁5、エバポレータ6およびこれらを接続する冷媒管路7からなるエアコンサイクルである。
上記のコンプレッサ2は、斜板の傾きを変化させることによりピストンストロークを変化させ、吐出量をコントロールする可変容量式の空調用コンプレッサである。このコンプレッサ2については公知であるので(山岡丈夫著、「カー・エアコンのカンどころ」第2版、株式会社鉄道日本社、1993年4月10日、p.48〜p.50参照)、図2(A)、図2(B)、図2(C)を参照して簡単に説明すると、図2(A)はコンプレッサ2の概略断面図、図2(B)と図2(C)は図2(A)の一部拡大図である。
吐出ポート15(冷媒管路7の高圧側)に連通するシリンダ16をピストン17が図で左右に摺動可能に設けられ、ピストン16には斜板18が連結されている。図では1つのピストン16しか示していないが、実際にはピストン17はクランクケース11内に5つある。
斜板18は、ドライブラグ19、ジャーナルピン20を介して、シャフト13と一体で回転可能に、かつ斜板18が傾動可能となるようにシャフト13に連結されている。シャフト13はプーリ25を介して図示しないエンジンによりに回転駆動される。
コンプレッサによる吐出量のコントロールため、ベローズ22aと、2個のバルブ22b、22cと、2個のバルブ22b、22cを連結固定するシャフト22dとからなるベローズ式コントロールバルブ22を図2(A)で左下方に備えている。ベローズ22aは金属薄板で作られたジャバラで、その中にスプリングが入っており、密封された内部は真空にされている。このため、ベローズ22a周囲のガス圧力とスプリングの反発力との力関係によりベローズ22aの長さが図で上下方向に変化するようになっている。つまり、ベローズ22a周囲のガス圧力が高い場合はスプリングがより多く圧縮されベローズ22aの長さは上下方向に短くなり、ベローズ22a周囲のガス圧力が低い場合はベローズ22aの長さが上下方向に長くなる。また、ベローズ22aの下端はクランクケース11に固定されている。
コンプレッサによる吐出量のコントロールは、ベローズ22aの上方に設けられベローズ22aの伸縮でコントロールされる2個のバルブ22b、22cにより、コンプレッサのクランク室12のガス圧力を変化させて行う。
いま、吸入ポート14のガス圧力(冷媒管路7の低圧側圧力)が高くなると、図2(B)のようにベローズ22aが図で下方に収縮して低圧側バルブ22bが開かれる(高圧側バルブ22cは閉じる)。この結果、クランク室12と吸入ポート14が連通することとなり、クランク室12のガス圧力が低下する。この逆に、吸入ポート14のガス圧力が低くなると、図2(C)のようにベローズ22aが図で上方へと膨張して高圧側バルブ22cが開かれるため、今度は低圧側バルブ22bが閉じてクランク室12のガス圧力が上昇する。こうしたクランク室12のガス圧力の変化を利用して、斜板18の傾きを変化させている。
次に、可変容量機構の作動について説明する。
〈1〉最大冷房時
エバポレータ6を通じて冷媒(ガス)に吸収してやらねばならない熱量が多量の場合(低速走行時、外気温度が高い場合、車室内温度が高い場合)には、吸入ポート14のガス圧力が高くなる。吸入ポート14のガス圧力が高くなれば、ベローズ22aは収縮して低圧側バルブ22bが開き吸入ポート14とクランク室12が連通状態となり、クランク室12のガス圧力は吸気ポート14のガス圧力とほぼ同等となる。
一方、シリンダ16内の圧力は吸入ポート14のガス圧力と同じか若しくはそれ以上である。そのため、ピストン17の両面にかかる圧力は、シリンダ16内の圧力≧クランク室12の圧力という関係になる。したがって、斜板18の傾きが大きくなる方向(斜板18が寝る方向)に動かされて最大傾斜となり、ピストン17のストロークが最大となる。つまり吐出量が最大となる。
〈2〉吐出量コントロール中
吸入ポート14のガス圧力が低下し所定値以下になるとベローズ22aが膨張する。この結果、高圧側バルブ22cが開き低圧側バルブ22bが閉じる。すると、吐出ポート15からクランク室12に高圧のガスが流れ込み、クランク室12のガス圧力が上昇する。クランク室12のガス圧力が上昇することは5つあるピストン17のクランク室12側にかかるガス圧力が上昇することであり、斜板18の傾斜角が小さくなる(斜板18が立つ方向)。それは冷媒の吐出量が少なくなる(ピストン17のストロークが小さくなる)ことを意味している。冷媒の吐出量が少なくなると、吸入ポート14のガス圧力が上昇するので再びベローズ22aは収縮し、高圧側バルブ22cの開度を少なくし冷媒の吐出量を増やす。この作用を繰り返しながら、常時、冷媒負荷に対して最適の冷媒吐出量が得られるよう斜板18の傾きが変えられコントロールされる。
図1に戻り、上記のシャフト13と、エンジンの回転力をベルトを介して伝えるプーリ25との間には、エンジンの回転力を断接する電磁クラッチ26が介装されている。
空調制御回路31は、エアコンスイッチ32からのオン・オフ信号に応じて電磁クラッチ26の断接(コンプレッサの作動/非作動)を切換える。
エンジンの吸気通路41には、モータ42aなどのアクチュエータと、このアクチュエータにより駆動されるスロットル弁42bとからなる電子制御スロットル装置42を備えている。
エンジンコントローラ51では、アクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)とエンジン回転速度Neに基づいてスロットル弁42bの開度を制御すると共に、エンジン回転速度Neと吸入空気量Qaに基づいて燃料噴射弁43からの燃料噴射量を制御する。ここで、アクセル開度はアクセルペダルポジションセンサ52により、エンジン回転速度Neはクランクシャフトポジションセンサ53及びカムシャフトポジションセンサ54により、吸入空気量Qaはエアフローセンサ55によりそれぞれ検出されている。
エンジンコントローラ51では、アイドル回転速度の安定のため、アクセルペダルが踏み込まれていない状態(初期状態)となったとき(つまりアイドル時)には、アイドル回転速度のフィードバック制御を行う。アイドル回転速度のフィードバック制御は、エンジン回転速度Neがフィードバック制御開始回転速度Nfb以下に低下したとき制御を開始し、実回転速度Neが、予め定めている目標アイドル回転速度NSETと一致するようにスロットル弁開度(要求空気量)を増減補正するものである。この場合に、コンプレッサ2の作動時つまりエアコン負荷の作動状態ではエアコン負荷の非作動時よりエアコン負荷の分だけ高く目標アイドル回転速度NSETが設定されている。
また、エンジンコントローラ51では、燃費向上のため、燃料カット制御を行う。燃料カット制御は、エンジン回転速度Neが燃料カット回転速度Nfc以上にある場合にアクセルペダルが初期位置まで戻されたときに燃料噴射弁43からの燃料供給を停止し、その後にエンジン回転速度Neが低下して燃料カットリカバー回転速度Nrcまで低下したときに、燃料供給の再開を行わせることで、燃費の向上を図るものである。
この場合に、エアコン負荷がエンジンに加わっているときには、エアコン負荷が加わっていないときよりエンジンの回転落ちが大きくなり、エンジンストールに至ってしまうことが考えられるので、燃料カットリカバー時にエアコン負荷がエンジンに加わっている場合にはそのエアコン負荷の補正空気量だけ要求空気量(エンジン出力の代表値)を増大側に補正している。
さて、可変容量式のコンプレッサ2では、固定容量式のコンプレッサと異なり、図3に示したようにエアコン負荷のトルクバラツキが大きいことが知られている。このため、エアコン負荷の大きなトルクバラツキがあっても燃料カットリカバー時にエンジンストールが生じないようにするには、エアコン負荷トルクに対する補正空気量として、トルクバラツキ最大値(図3実線の特性)に相当する補正空気量を要求空気量に加えることである。
一方、エアコンサイクルが安定した後にはコンプレッサ2の運転点が図3において図示のA点付近に落ち着くことも知られている。コンプレッサ2がこのAの状態に落ち着いている状態では何もトルクバラツキ最大値の補正空気量を加えることは必要でない。
そこで本実施形態では、燃料カットリカバーの直前でエアコン負荷の急増がある(消費出力相関値の変化する速度が所定の増大側速度を超えている)か否かを冷媒吐出圧力Pd(コンプレッサ2の消費出力相関値の一つ)に基づいて判定し、燃料カットリカバーの直前においてエアコン負荷の急増がある場合には、トルクバラツキ最大値の補正空気量を要求空気量に加え、それ以外つまり燃料カットリカバーの直前においてエアコン負荷の急増がない場合にはトルクバラツキ中央値(図3一点鎖線の特性)の補正空気量を要求空気量に加えることとして、可変容量式のコンプレッサ2をエンジンにより駆動する場合において、できるだけ無駄な燃料消費を抑制しつつエンジンストールを回避する。
これをさらに図4を参照して説明すると、同図はエアコン負荷の作動中において、アイドルスイッチがOFFよりONへと切換わった(アクセルペダルが初期位置に戻された)t1のタイミングで燃料カットに入り、その後にエンジン回転速度Neが低下して燃料カットリカバー回転速度Nrc(例えば900rpm程度)まで低下したt4のタイミングで燃料カットリカバーが行われ(燃料供給の再開)、そのあとさらにエンジン回転速度Neが低下してフィードバック制御開始回転速度Nfb(例えば800rpm程度)に達したt6のタイミングでアイドル回転速度のフィードバック制御が開始され、その後にエンジン回転速度Neが目標回転速度NSET(例えば600rpm程度)へと落ち着く場合を示している。ただし、波形はあくまでモデルであり、実際の波形を表すものではない。
ここでは、簡単のため補機負荷はエアコン負荷だけであるとして考える。エアコン負荷が非作動状態のときには、燃料カットリカバー時に、t4からt5までの所定の期間、そのときの吸入空気量Qaに応じた燃料量で燃料供給が再開されるのに対して(第6段目の細実線参照)、エアコン負荷が作動状態のときには、従来装置によれば、燃料カットリカバー時に、t4からt5までの所定の期間、エアコン負荷のトルクバラツキ最大値の分の補正空気量が要求空気量に加算されることから、その増量された要求空気量に応じた燃料量で燃料供給を再開している(第6段目の実線参照)。なお、ここでいう従来装置とは、固定容量式のコンプレッサをエンジンにより駆動する場合である。
しかしながら、この従来装置をそのまま可変容量式のコンプレッサをエンジンにより駆動する場合に適用したとき、燃料カットリカバー時の補正空気量の加算(燃料増量)に伴って、エンジン回転速度Neが燃料カットリカバー回転速度Nrcから一時的に上昇してしまい(第5段の実線参照)、却って無駄な燃料増量になっていることが判明した。
そこで、本実施形態では、エアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールの発生が懸念されるときと、エンジンストールの発生が懸念されないときとの2つに分け、エアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールの発生が懸念されるされるときには、燃料カットリカバー時にエアコン負荷のトルクバラツキ最大値(コンプレッサ2の実際に取り得る消費出力の範囲における最大値)の分の補正空気量を要求空気量に加算して燃料供給を再開し、これに対して、エアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールの発生が懸念されないときには、燃料カットリカバー時にエアコン負荷のトルクバラツキ中央値(コンプレッサ2の実際に取り得る消費出力の範囲における平均値)の分の補正空気量を要求空気量に加算して燃料供給を再開する。
ここで、エアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールの発生が懸念されるときであるか否かの判定は、燃料カットリカバー時であるt4のタイミングより所定期間前のt3のタイミングにおいて冷媒吐出圧力Pdに基づいて行う。
例えば、図4下から第2段目において、冷媒吐出圧力Pdが実線のように変化するとき、つまりt3のタイミングで冷媒吐出圧力Pdが所定値Pd1を超えておりかつ冷媒吐出圧力の所定時間当たり増加量dPd/dt(傾き)が所定値THを超えているときに燃料カットリカバー時にエンジンストールの発生が懸念されると判定する。
これに対して、同じく図4下から第2段目において、冷媒吐出圧力Pdが破線や一点鎖線のように変化するとき、つまり破線で示したようにt3の判定タイミングで冷媒吐出圧力Pdが所定値Pd1以下にありかつ冷媒吐出圧力の所定時間当たり増加量dPd/dt(傾き)が所定値THを超えているときや、一点鎖線で示したようにt3の判定タイミングで冷媒吐出圧力Pdが所定値Pd1以下にありかつ冷媒吐出圧力の所定時間当たり増加量dPd/dt(傾き)が所定値THを超えていないときには、燃料カットリカバー時にエンジンストールの発生が懸念されないと判定する。
上記t3の判定タイミングとしては、例えば燃料カットリカバー時のt4より時間にして5秒程度前のタイミングを採用する。これはエンジン回転速度でいうと燃料カットリカバー回転速度Nrcより大きな所定値N1(例えば1200rpm程度)にエンジン回転速度Neが達するタイミングである。
エンジンコントローラ51で実行されるこの制御をフローチャートに基づいて詳述する。
図5は燃料カットリカバー時の補正空気量を算出するためのもので、一定時間毎(例えば10msec毎)に実行する。
ステップ1では、スロットル弁42bが全閉位置にあるか否かをみる。スロットル弁42bが全閉位置にあるか否かは、アクセルペダルポジションセンサ52により検出されるアクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)に基づいて判定する。例えば、アクセルペダルを踏み込んでいないときのアクセル開度(初期位置)であれば、スロットル弁42bが全閉位置(アイドル時)にあると判断する。
スロットル弁42bが全閉位置になければそのまま今回の処理を終了する。
スロットル弁42bが全閉位置にあるときにはステップ2に進み、エンジン回転速度Neと、冷媒吐出圧力センサ56により検出される冷媒吐出圧力Pdを読み込む。ここで、冷媒吐出圧力センサ56はリキッドタンク4の下流側に取り付けられている(図1参照)。
ステップ3では燃料カットフラグを、ステップ4ではエアコン負荷が作動中か否かをみる。燃料カットフラグは、図示しないフローにおいて、燃料カットを行うとき燃料カットフラグ=1に、燃料カットカットリカバー時に燃料カットフラグ=0に設定されるフラグである(図4の第3段目参照)。エアコン負荷が作動中か否かは空調制御回路31からの信号により判断する。つまり、空調制御回路31から電磁クラッチ26を接続する信号が出力されていればエアコン負荷が作動中であると、空調制御回路31から電磁クラッチ26を切断する信号が出力されているときにばエアコン負荷が非作動中であると判断する。
これらの判断の結果、燃料カットフラグ=0(燃料カット中でない)のときや燃料カットフラグ=1(燃料カット中)でもエアコン負荷が非作動中であるときにはステップ3、4よりステップ5に進むことなくそのまま今回の処理を終了する。
一方、燃料カットフラグ=1(燃料カット中)かつエアコン負荷が作動中であるときにはステップ5に進み判定済みフラグをみる。判定済みフラグは、後述するように、判定タイミングで補正空気量QHOSを算出したとき判定済みフラグ=1となるフラグである(図4の第4段目参照)。ここでは、まだ補正空気量QHOSが算出されていない、従って判定済みフラグ=0であるとしてステップ6に進み、エンジン回転速度Neと所定値N1を比較する。所定値N1は判定タイミング(つまりエアコン負荷が急増しているか否かを判定するタイミング)を定める回転速度で、燃料カットリカバー回転速度Nrcより大きな値(例えば1200rpm程度)を採用している。燃料カット中でもエンジン回転速度Neが所定値N1を超えているときにはまだ判定タイミングになっていないので、ステップ7以降に進むことなくそのまま今回の処理を終了する。
やがてエンジン回転速度Neが所定値N1以下なると判定タイミングになったと判断し、ステップ7、8に進んで冷媒吐出圧力Pdと所定値Pd1を、また冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtと所定値THを比較する。ここで、冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtとしては、冷媒吐出圧力Pdの今回値と前回値の差を求め、この差が正の値である場合だけを採用すればよい(差が負の値である場合にはdPd/dt=0とする)。
コンプレッサ負荷の代用値である冷媒吐出圧力Pdは、冷媒吐出圧力Pdが大きいほどエアコン負荷が大きいこと、また、冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが大きいほどエアコン負荷が急増していることを示すので、冷媒吐出圧力Pdが大きくかつ冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが大きいほどエアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールが発生し易くなる。2つの所定値Pd1、THは、エアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールが生じるか否かを定める適合値で、一方の所定値Pd1は例えば1MPa程度の値、他方の所定値THは例えば0.05〜0.1MPa/sec程度である。実際には適合(マッチング)により定める。
冷媒吐出圧力Pdが所定値Pd1を超えており、かつ冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが所定値THを超えているときにはエアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールの可能性があると判断してステップ9、10に進み、これ以外のとき(つまり冷媒吐出圧力Pdが所定値Pd1以下のとき、冷媒吐出圧力Pdが所定値Pd1を超えていても冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが所定値TH以下のとき)にはステップ12、13に進む。
なお、条件を2つ満足する場合にエアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールの可能性があると判断させているが、これに限られるものでない。例えば、ステップ7を省略した態様も考え得る(冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが所定値THを超えているときにエアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールの可能性があると判断してステップ9、10に進み、冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが所定値TH以下のときにステップ12、13に進む)。
ステップ9、10では、冷媒吐出圧力Pdから図6を内容とするトルクバラツキ中央値のテーブルを検索してトルクバラツキ中央値を、また冷媒吐出圧力Pdから図7を内容とするトルクバラツキ幅のテーブルを検索してトルクバラツキ幅ΔTMaxを求め、ステップ11で両者を加算した値をエアコン負荷トルクとする。
ここで、トルクバラツキ中央値とは、図3に示す冷媒吐出圧力Pdに対するエアコン負荷のトルクバラツキ特性のうち一点鎖線で示した負荷トルクのことである。また、トルクバラツキ幅ΔTMaxとは、図3に実線で示すトルクバラツキ最大値から一点鎖線で示すトルクバラツキ中央値を差し引いた差のトルクのことである。
上記のトルクバラツキ中央値の特性と、トルクバラツキ幅ΔTMAXの特性を得るには次のようにすればよい。エアコン負荷のトルクバラツキは、冷媒のコンプレッサ2への吸入圧力refPs、コンプレッサ入口の冷媒温度refT、ポート入口とポート出口の冷媒流量差refGなどのパラメータにより、同一の冷媒吐出圧力でも変化するので、これらを含めてエアコン負荷のトルクバラツキの特性(コンプレッサ2の実際に取り得る消費出力の範囲)を予め求めておく。また、エアコン負荷トルクに対する冷媒吐出圧力Pdの時間的応答遅れ(図4の最下段参照)でエアコン負荷トルクがバラツク要因もあるので、こうした時間的遅れ分も当該特性に含ませておくことが望ましい。
このようにして、冷媒吐出圧力Pdに対するエアコン負荷のトルクバラツキ特性を予め実験により求めると、例えば図3に示すような特性が得られる。そこで、図3に示す特性よりトルクバラツキ中央値のラインを引き、冷媒吐出圧力Pdを横軸に、トルクバラツキ中央値を縦軸に採ると、図6に示すトルクバラツキ中央値の特性が得られる。また、冷媒吐出圧力Pdを横軸に、トルクバラツキ最大値(図3実線)とトルクバラツキ中央値(図3一点鎖線)の差を縦軸に採ると、図7に示すトルクバラツキ幅ΔTMAXの特性が得られる。このようにして得られた特性をテーブルにしてエンジンコントローラ51内のメモリに記憶しておく。
なお、トルクバラツキ幅ΔTMAXの与え方はこれに限られるものでなく、図9のようなものでもかまわない。すなわち、冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが所定値THを超えている場合において、さらに、dPd/dtの大きさを大、中、小の3つの領域に分け、分けた各領域毎に図9を内容とするテーブルを検索することによりトルクバラツキ幅ΔTMaxを算出する。また、簡単には冷媒吐出圧力Pdをパラメータとする図7や図9の可変特性とするのではなく、冷媒吐出圧力Pdに関係なくトルクバラツキ幅ΔTMAXを一定値で与えることができる。
なお、エアコンサイクルの一部を構成するコンプレッサ2の仕様に変更があると、図3(つまり図6、図7)の特性が変更になるので、コンプレッサ2の仕様に変更があったときには、改めて図6、図7の特性を求める必要がある。
これに対して、冷媒吐出圧力Pdが所定値Pd1以下のときや冷媒吐出圧力Pdが所定値Pd1を超えていても冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが所定値TH以下であるときにはステップ12で、ステップ9と同じに冷媒吐出圧力Pdから図6を内容とするトルクバラツキ中央値のテーブルを検索してトルクバラツキ中央値を求める。ステップ13ではステップ10と相違して、トルクバラツキ幅ΔTMAX=0とする。このため、ステップ11を実行すると、エアコン負荷トルク=トルクバラツキ中央値となる。
ステップ14ではこのようにして算出したエアコン負荷トルクから補正空気量QHOSを算出する。補正空気量QHOSの特性としては、エアコン負荷トルクが大きくなるほど補正空気量QHOSが大きくなる特性とする。
これで判定タイミングでの補正空気量QHOSの算出を終了したので、ステップ15では判定済みフラグ=1とする。この判定済みフラグ=1により、次回よりステップ6以降に進むことができない。つまり、判定は燃料カット中に1回だけである。
図8は燃料カットリカバー時からの要求空気量を算出するためのもので、図5に続けて一定時間毎(例えば10msec毎)に実行する。
ステップ21では図5のステップ3と同じに燃料カットフラグを、またステップ22では図5のステップ4と同じにエアコン負荷が作動中か否かをみる。燃料カットフラグ=0(燃料カット中でない)のときや燃料カットフラグ=1(燃料カット中)でもエアコン負荷が非作動中であるときにはステップ23以降に進むことなくそのまま今回の処理を終了する。
燃料カットフラグ=1(燃料カット中)かつエアコン負荷が作動中であるときにはステップ23に進みエンジン回転速度Neと燃料カットリカバー回転速度Nrcを比較する。エンジン回転速度Neが燃料カットリカバー回転速度Nrc以下となったときにはさらにステップ24に進み、前回はエンジン回転速度Neが燃料カットリカバー回転速度Nrc以下であったか否かをみる。前回はエンジン回転速度Neが燃料カットリカバー回転速度Nrcを超えていたとき(つまり今回にエンジン回転速度Neが初めて燃料カットリカバー回転速度Nrc以下となったとき)には今回初めて燃料カットリカバー時になったと判断しステップ25に進んでタイマを起動する(タイマ値tm=0)。タイマ値tmは燃料カットリカバー時になったときからの経過時間を計測するためのものである。また、ステップ26では次回の制御に備えて判定済みフラグ=0に戻しておく。
前回はエンジン回転速度Neが燃料カットリカバー回転速度Nrc以下であったとき(つまりエンジン回転速度Neが燃料カットリカバー回転速度Nrc以下に続けてなっているとき)にはステップ25、26を飛ばしてステップ27に進む。
ステップ27では、そのときの運転条件(エンジン回転速度Neとアクセル開度)から所定のマップを検索することにより基本要求空気量tQ0を算出する。
ステップ28ではタイマ値tmと所定値tm1を比較する。所定値tm1は補正空気量による補正期間を定めるものである。タイマ値tmが所定値tm1未満のときには補正期間中にあるとしてステップ29に進み図5で算出している補正空気量QHOSをこの基本要求空気量tQ0に加算した値を要求空気量tQaとして算出する。
タイマ値tmが所定値tm1未満のときにはステップ29の操作を繰り返し、やがてタイマ値tmが所定値tm1以上になると補正期間を外れたと判断しステップ28よりステップ30に進んでエンジン回転速度Neとフィードバック制御開始回転速度Nfbとを比較する。ここで、フィードバック開始回転速度Nfbは目標アイドル回転速度NSETがエアコン負荷の作動状態で600rpm程度であるとき、例えば800rpm程度の値である。タイマ値tmが所定値tm1以上になった当初はエンジン回転速度Neがフィードバック制御開始回転速度Nfbより高いのでステップ31に進み基本要求空気量tQ0をそのまま要求空気量tQaに移す。
エンジン回転速度Neがフィードバック制御開始回転速度Nfbより高いあいだはステップ31の操作を繰り返し、エンジン回転速度Neがさらに低下してフィードバック制御開始回転速度Nfb以下になると、アイドル回転速度のフィードバック制御を行うため、ステップ30よりステップ32〜34に進む。すなわち、ステップ32では実エンジン回転速度Neの目標回転速度NSETからの偏差ΔN(=Ne−NSET)を算出し、ステップ33でこの偏差ΔNに基づいて公知のPID制御により空気量のフィードバック補正量Qfbを算出する。ステップ34ではこのフィードバック補正量Qfbを基本要求空気量tQ0に加算した値を要求空気量tQaとして算出する。
ステップ35、36ではこのように算出した要求空気量tQaから所定のテーブルを検索することにより目標スロットル弁開口面積tATVOを求め、この目標スロットル弁開口面積tATVOからさらに所定のテーブルを検索することにより目標スロットル弁開度tTVOを求める。
図示しないフローでは、このようにして求めた目標スロットル弁開度tTVOが得られるようにモータ22aを介してスロットル弁開度を制御する。
また、図示しない燃料噴射パルス幅Tiの算出フローでは、エンジン回転速度Neと、エアフローセンサ55により検出される吸入空気量Qaとから基本燃料噴射パルス幅Tp(燃料量)を算出し、これに各種の補正を行って燃料噴射弁43に与える最終的な燃料噴射パルス幅Tiを算出している。この場合に、燃料カットリカバー時に補正空気量QHOSによって要求空気量tQaが増大補正されると、この要求空気量tQaの増大がエアフローセンサ55により検出されるため、基本燃料噴射パルス幅Tpが補正空気量QHOSの分だけ大きくなる。つまり、燃料カットリカバー時にはエアコン負荷分の燃料増量補正が行われる。
ここで、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態によれば、エアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールの発生が懸念されるときには、エアコン負荷のトルクバラツキ最大値(トルクバラツキ中央値+トルクバラツキ幅ΔTMax)の分の補正空気量QHOSを基本要求空気量tQ0に加算して(図5のステップ7、8、9、10、11、14、図8のステップ27、28、29)燃料供給を再開するので、急増しているエアコン負荷が加わるときのエンジンストールの発生を抑制することができる。
一方、エアコン負荷が加わっている状態での燃料カットリカバー時にエンジンストールの発生が懸念されないときには、エアコン負荷のトルクバラツキ中央値の分の補正空気量QHOSを基本要求空気量tQ0に加算して(図5のステップ7、8、12、13、11、14、図8のステップ27、28、29)燃料供給を再開するので、エンジンストールの発生が懸念されないときの無駄な燃料消費を抑えて燃費を向上できる。このときのエンジン回転速度Neと燃料量の変化は、図4の第5段目と第6段目の一点鎖線のようになる。すなわち、図4の第6段目の一点鎖線で示したように、燃料量は太実線との差の面積分(ハッチング参照)だけ少なくなり、この燃料量の抑制で図4の第5段目の一点鎖線で示したように燃料カットリカバー時の一時的なエンジン回転速度の上昇も生じていない。
このように、本実施形態(請求項1に記載の発明)によれば、エンジンにより駆動される可変容量式のコンプレッサ2を備え、冷媒吐出圧力Pd(コンプレッサの消費出力相関値)に基づいて補正空気量QHOS(エンジン出力の補正量)を算出し、この補正空気量QHOS(エンジン出力の補正量)で要求空気量tQa(エンジン出力)を補正するエンジン出力補正処理手順に、冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが所定値THを超えるとき(コンプレッサ2の消費出力相関値の変化する速度が所定の増大側速度を超えるとき)には、冷媒吐出圧力の所定時間当たりの増加量dPd/dtが所定値TH以下のとき(コンプレッサ2の消費出力相関値の変化する速度が所定の増大側速度以下のとき)に比べて、補正空気量QHOS(エンジン出力の補正量)を増大させる出力補正量増大処理手順を含むので、可変容量式のコンプレッサ2をエンジンにより駆動する場合でも、エンジンストールを回避しつつ燃費の向上を図ることができる。
実施形態では、コンプレッサ2の消費出力相関値が冷媒吐出圧力Pdである場合で説明したが、エアコン負荷トルク検出し、その検出したエアコン負荷トルクをコンプレッサ2の消費出力相関値としてもかまわない。
実施形態では、エンジンの出力制御方法を説明したが、エンジンの出力制御装置としては、エンジンにより駆動される可変容量式の空調用コンプレッサを備え、前記コンプレッサの消費出力相関値(Pd)に基づいてエンジン出力の補正量(QHOS)を算出し、このエンジン出力の補正量(QHOS)でエンジン出力(tQa)を補正する際に、前記消費出力相関値の変化する速度(dPd/dt)が所定の増大側速度(TH)を超えるときには、前記消費出力相関値の変化速度が前記所定の増大側速度(TH)以下のときに比べて、前記エンジン出力の補正量(QHOS)を増大させる出力補正量増大手段を備えるエンジンの出力制御装置が考えられる(請求項8に記載の発明)。
請求項1に記載のエンジン出力補正処理手順の機能は図8のステップ27、28、29により、出力補正量増大処理手順の機能は図5のステップ7〜14によりそれそれ果たされている。
請求項8に記載の出力補正量増大手段の機能は図5のステップ7〜14によりそれそれ果たされている。
本発明の第1実施形態のエンジンの出力制御装置の概略構成図。 可変容量式の空調用コンプレッサの概略断面図。 図2(A)の一部拡大図。 図2(A)の一部拡大図。 エアコン負荷のトルクバラツキの特性図。 第1実施形態の作用効果を説明するための波形図。 燃料カットリカバー時の補正空気量の算出を説明するためのフローチャート。 トルクバラツキ中央値の特性図。 トルクバラツキ幅の特性図。 燃料カットリカバー時からの要求空気量の算出を説明するためのフローチャート。 第2実施形態のトルクバラツキ幅の特性図。
符号の説明
1 エアコンサイクル
2 可変容量式の空調用コンプレッサ
43 燃料噴射弁
42 電子制御スロットル装置
51 エンジンコントローラ
56 冷媒吐出圧力センサ

Claims (14)

  1. エンジンにより駆動される可変容量式の空調用コンプレッサを備え、
    前記コンプレッサの消費出力相関値に基づいてエンジン出力の補正量を算出し、このエンジン出力の補正量でエンジン出力を補正するエンジン出力補正処理手順に、
    前記消費出力相関値の変化する速度が所定の増大側速度を超えるときには、前記消費出力相関値の変化速度が前記所定の増大側速度以下のときに比べて、前記エンジン出力の補正量を増大させる出力補正量増大処理手順を含む
    ことを特徴とするエンジンの出力制御方法。
  2. 前記消費出力相関値に対して、前記コンプレッサの実際に取り得る消費出力の範囲を予め定めておき、前記エンジン出力の補正量を増大させる量を、前記実際に取り得る消費出力の範囲における最大値に基づいて算出することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの出力制御方法。
  3. 前記エンジン出力の補正量を増大させる前の前記エンジン出力の補正量は、前記コンプレッサの実際に取り得る消費出力の範囲における平均値であることを特徴とする請求項2に記載のエンジンの出力制御方法。
  4. 前記コンプレッサの消費出力相関値は冷媒吐出圧力であることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの出力制御方法。
  5. 前記エンジン出力の補正量でエンジン出力を補正するのはアイドル時であることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの出力制御方法。
  6. 前記エンジン出力の補正量でエンジン出力を補正するのは燃料カットリカバー時であることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの出力制御方法。
  7. 燃料カットリカバー時以外は前記エンジン出力の補正量を増大させないことを特徴とする請求項6に記載のエンジンの出力制御方法。
  8. エンジンにより駆動される可変容量式の空調用コンプレッサを備え、
    前記コンプレッサの消費出力相関値に基づいてエンジン出力の補正量を算出し、このエンジン出力の補正量でエンジン出力を補正する際に、前記消費出力相関値の変化する速度が所定の増大側速度を超えるときには、前記消費出力相関値の変化速度が前記所定の増大側速度以下のときに比べて、前記エンジン出力の補正量を増大させる出力補正量増大手段を備えることを特徴とするエンジンの出力制御装置。
  9. 前記消費出力相関値に対して、前記コンプレッサの実際に取り得る消費出力の範囲を予め定めておき、前記エンジン出力の補正量を増大させる量を、前記実際に取り得る消費出力の範囲における最大値に基づいて算出することを特徴とする請求項8に記載のエンジンの出力制御装置。
  10. 前記エンジン出力の補正量を増大させる前の前記エンジン出力の補正量は、前記コンプレッサの実際に取り得る消費出力の範囲における平均値であることを特徴とする請求項9に記載のエンジンの出力制御装置。
  11. 前記コンプレッサの消費出力相関値は冷媒吐出圧力であることを特徴とする請求項8に記載のエンジンの出力制御装置。
  12. 前記エンジン出力の補正量でエンジン出力を補正するのはアイドル時であることを特徴とする請求項8に記載のエンジンの出力制御装置。
  13. 前記エンジン出力の補正量でエンジン出力を補正するのは燃料カットリカバー時であることを特徴とする請求項8に記載のエンジンの出力制御装置。
  14. 燃料カットリカバー時以外は前記エンジン出力の補正量を増大させないことを特徴とする請求項13に記載のエンジンの出力制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016166585A (ja) * 2015-03-10 2016-09-15 本田技研工業株式会社 スロットル弁の制御装置
CN113650481A (zh) * 2021-08-17 2021-11-16 东风汽车集团股份有限公司 一种内控变排量压缩机首次吸合扭矩补偿系统和方法

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