JP5510100B2 - 車両用空調制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の動力により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機を備えて構成される空気調節システムを備える車両に適用され、前記圧縮機の駆動によって生成される熱量に関して、その単位量当たりに要求されると想定される前記内燃機関の燃料消費量である想定熱費に基づき、前記圧縮機の駆動制御を行う制御手段を備え、車室内の空調制御を行う車両用空調制御装置に関する。
この種の制御装置としては、下記特許文献1に見られるように、圧縮機の駆動によって生成される熱量に関して、その単位量当たりに要求されると想定される内燃機関の燃料消費量(想定熱費)が所定の閾値以下となる場合に、圧縮機を駆動させるものが知られている。これにより、内燃機関の燃料消費率(単位発生トルクあたりの燃料消費量)が低い同内燃機関の運転領域において圧縮機を駆動させることができ、圧縮機の駆動に伴う内燃機関の燃料消費量の増大を抑制することが可能となる。
特開2009−012721号公報
ところで、内燃機関の負荷が高い領域では通常、燃焼によって生じる熱量に対する冷却損失の割合の低下等に起因して内燃機関の熱効率が高くなるため、内燃機関の燃料消費率が低くなる。このため、内燃機関の負荷が高くなる車両の加速時等の車両の要求駆動トルクの増大時においては、燃料消費率が低くなる。燃料消費率が低くなると、上記想定熱費が少なくなり、圧縮機が特に駆動されやすくなる。この場合、圧縮機によって内燃機関の発生トルクが吸収されることに起因して車両の駆動トルクが不足し、ドライバの意図する車両走行が実現されなくなることで、ドライバビリティが低下するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両の要求駆動トルクの増大時におけるドライバビリティの低下を抑制することのできる車両用空調制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明は、内燃機関の動力により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機を備えて構成される空気調節システムを備える車両に適用され、前記圧縮機の駆動によって生成される熱量に関して、その単位量当たりに要求されると想定される前記内燃機関の燃料消費量である想定熱費に基づき、前記圧縮機の駆動制御を行う制御手段を備え、車室内の空調制御を行う車両用空調制御装置において、ドライバビリティの優先度合いを判断する優先度合い判断手段と、前記判断された優先度合いに基づき、前記内燃機関の現在の出力を満たす該内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が所定量増大可能なように、前記内燃機関の出力軸と機械的に連結されて且つ該出力軸の回転動力が伝達される電子制御式の車載機器の操作条件を変更する処理を行う処理手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、ドライバビリティの優先度合いを反映して、上記態様にて内燃機関の出力軸と機械的に連結された車載機器の操作条件を変更することで、内燃機関の現在の出力(パワー)を満たす内燃機関の発生トルクのうち圧縮機の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能な状態とすることができる。これにより、車両の要求駆動トルクの増大時において、圧縮機によって内燃機関の発生トルクが吸収されることに起因して車両の駆動トルクが不足する事態を抑制することができ、ひいてはドライバビリティの低下を好適に抑制することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記優先度合い判断手段は、前記内燃機関が始動してからの経過時間、車室内温度の目標値、該車室内温度及び前記車両の加速頻度のうち少なくとも1つに基づき前記判断することを特徴とする。
上記発明では、上記パラメータを用いることで、ドライバビリティの優先度合いの把握精度を向上させることができる。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記優先度合い判断手段は、前記ドライバビリティの優先度合い及び前記車室内の空調制御の優先度合いを判断するものであり、前記処理手段は、前記判断された双方の優先度合いに基づき、前記操作条件を変更する処理を行うことを特徴とする。
上記発明では、ドライバビリティ及び車室内の空調制御の双方の優先度合いを把握することで、車載機器の操作条件を適切に変更することができる。これにより、上記双方の優先度合いを反映して、空調制御によって車室内の快適性を好適に向上させたり、車両の要求駆動トルクの増大時におけるドライバビリティの低下を好適に抑制したりすることができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記処理手段は、前記内燃機関の出力軸と機械的に連結されて且つ該出力軸の回転動力が伝達される電子制御式の車載機器としての前記圧縮機の操作条件を変更するものであり、前記操作条件を変更する処理として、前記判断された優先度合いに基づき、前記内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能なように、前記制御手段による前記圧縮機の駆動制御に制限を設ける処理を行うことを特徴とする。
上記発明では、内燃機関の発生トルクのうち圧縮機の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能ように圧縮機の駆動制御を制限することで、車両の要求駆動トルクの増大時において車両の駆動トルクが不足する事態を適切に回避することができる。これにより、ドライバビリティの低下をより好適に抑制することができる。
第5の発明は、内燃機関の動力により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機を備えて構成される空気調節システムを備える車両に適用され、前記圧縮機の駆動によって生成される熱量に関して、その単位量当たりに要求されると想定される前記内燃機関の燃料消費量である想定熱費に基づき、前記圧縮機の駆動制御を行う制御手段を備え、車室内の空調制御を行う車両用空調制御装置において、ドライバビリティの優先度合いを判断する優先度合い判断手段と、前記判断された優先度合いに基づき、前記制御手段による前記圧縮機の駆動制御に制限を設ける処理手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、ドライバビリティの優先度合いを反映して圧縮機の駆動制御に制限を設けるため、車両の要求駆動トルクの増大時において、圧縮機によって内燃機関の発生トルクが吸収されることに起因して車両の駆動トルクが不足する事態を抑制することができる。これにより、上記要求駆動トルクの増大時におけるドライバビリティの低下を抑制することができる。
第6の発明は、第5の発明において、前記優先度合い判断手段は、前記ドライバビリティの優先度合い及び前記車室内の空調制御の優先度合いを判断するものであり、前記処理手段は、前記判断された双方の優先度合いに基づき、前記圧縮機の駆動制御に制限を設けることを特徴とする。
上記発明では、ドライバビリティ及び車室内の空調制御の双方の優先度合いを把握することで、圧縮機の駆動制御を適切に制限することができる。これにより、上記双方の優先度合いを反映して、空調制御によって車室内の快適性を好適に向上させたり、車両の要求駆動トルクの増大時におけるドライバビリティの低下を好適に抑制したりすることができる。
第7の発明は、第5又は6の発明において、前記優先度合い判断手段は、前記内燃機関が始動してからの経過時間、車室内温度の目標値、該車室内温度及び前記車両の走行状態のうち少なくとも1つに基づき前記判断することを特徴とする。
上記発明では、上記パラメータを用いることで、ドライバビリティの優先度合いの把握精度を向上させることができる。
なお、上記発明が第6の発明の発明特定事項を備える場合、上記内燃機関が始動してからの経過時間や、車室内温度の目標値、車室内温度については、車室内の空調制御の優先度合いを把握するためだけに用いてもよい。
第8の発明は、第4〜7のいずれか1つの発明において、前記圧縮機の駆動トルクを互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれの前記想定熱費を算出し、該想定熱費がその許容量以下となるものに対応する前記駆動トルクをその目標値として算出する目標値算出手段を更に備え、前記制御手段は、前記駆動トルクを前記目標値に制御するものであり、前記処理手段は、前記駆動制御を制限する処理を、前記内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能なように前記仮設定される駆動トルクの上限値を設ける処理とすることを特徴とする。
圧縮機の駆動トルクが変化すると、冷媒圧送量が変化することで圧縮機の駆動によって冷凍サイクルで生成される熱量が変化したり、内燃機関の運転状態(発生トルクや機関回転速度)が変化したりする。ここで、内燃機関の燃料消費量は、同内燃機関の運転状態に応じて変化する。このため、圧縮機の駆動トルクの変化によって、上記熱量及び燃料消費量に基づく想定熱費が変化することとなる。したがって、圧縮機の駆動トルクと想定熱費とを関連づけることが可能となる。上記発明では、この点に鑑み、内燃機関の発生トルクのうち圧縮機の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能なように、互いに相違する複数の値に仮設定される圧縮機の駆動トルクの上限値を設ける。そして、想定熱費がその許容量(上限熱費)以下となるものに対応して、且つ上記上限値以下の圧縮機の駆動トルクをその目標値として算出する。これにより、車両の要求駆動トルクの増大時におけるドライバビリティの低下を好適に抑制することができる。
第9の発明は、第1〜4のいずれか1つの発明において、前記内燃機関の出力軸と機械的に連結されて且つ該出力軸の回転動力が伝達される電子制御式の車載機器として、前記内燃機関の出力軸の回転動力を駆動輪に伝達させる自動変速装置を備え、前記車両には、該自動変速装置の変速比を制御する変速制御手段が備えられ、前記処理手段は、前記操作条件を変更する処理として、前記判断された優先度合いに基づき、前記出力軸の回転速度を上昇させる側に前記自動変速装置の変速比を変更すべく前記変速制御手段を介して前記自動変速装置を操作する処理を行うことを特徴とする。
内燃機関の性能曲線(最大トルク曲線)から定まる内燃機関の最大発生トルクは通常、内燃機関の出力軸の回転速度(機関回転速度)が所定回転速度に達するまでは、機関回転速度が高いほど大きくなる。また、内燃機関の出力を一定とする場合、機関回転速度が高いほど内燃機関の発生トルクは小さくなる。これらの点に鑑み、上記発明では、上記態様にて機関回転速度を上昇させる側に自動変速装置の変速比を変更することで機関回転速度を上昇させ、上記最大発生トルクを増大させるとともに、内燃機関の現在の出力を維持する上で必要な内燃機関の発生トルクを低下させる。このため、内燃機関の現在の出力を満たす内燃機関の発生トルクのうち圧縮機の駆動以外に寄与する量が所定量増大可能となるように内燃機関の発生トルクを適切に制御することができる。これにより、車両の要求動力(要求駆動トルク)の増大時において車両の動力(駆動トルク)が不足する事態を適切に回避することができ、ひいてはドライバビリティの低下をより好適に抑制することができる。
第10の発明は、第9の発明において、前記変速比の変更によって実現可能であって且つ互いに相違する複数の値に前記出力軸の回転速度を仮設定した場合のそれぞれについて、前記圧縮機の駆動トルクを互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれの前記想定熱費を算出し、前記内燃機関の現在の出力を満たす該内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が所定量増大可能であって且つ前記算出された想定熱費がその許容量以下となるものに対応する前記駆動トルクの最大値及び該最大値となる場合に前記圧縮機の駆動によって生成される熱量を算出する熱量算出手段と、前記出力軸の回転速度を仮設定した場合のそれぞれについて前記熱量算出手段によって算出された熱量のうち、最大となる熱量に対応する前記出力軸の回転速度を該出力軸の回転速度の目標値として算出し、該最大となる熱量に対応する前記駆動トルクの最大値を該駆動トルクの目標値として算出する手段とを更に備え、前記制御手段は、前記駆動トルクを該駆動トルクの目標値に制御するものであり、前記処理手段は、前記出力軸の回転速度を該回転速度の目標値まで上昇させるように前記自動変速装置の変速比を変更すべく前記変速制御手段を介して前記自動変速装置を操作する処理を行うことを特徴とする。
上記発明では、制御手段及び処理手段によって上記態様にて圧縮機及び自動変速装置を操作することで、内燃機関の現在の出力を満たす内燃機関の発生トルクのうち圧縮機の駆動以外に寄与する量が所定量増大可能な状態に内燃機関の発生トルクを適切に制御するとともに、圧縮機の駆動によって生成される熱量の低下を好適に回避することができる。
第11の発明は、第1〜4のいずれか1つ又は第8〜10のいずれか1つの発明において、前記処理手段は、前記増大可能な所定量を前記車両の走行状態に基づき可変設定することを特徴とする。
上記発明では、上記パラメータを用いて上記増大可能な所定量を可変設定することで、ドライバビリティの優先度合いに応じて車両の駆動トルクの不足をいっそう適切に回避することができる。これにより、ドライバビリティの低下をいっそう好適に抑制することができる。
第12の発明は、第1〜11のいずれか1つの発明において、前記制御手段は、前記圧縮機の駆動トルクをその目標値に制御するものであり、前記目標値が変更されると判断された場合、該目標値を変更後の目標値まで徐々に変化させる徐変手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、車両の駆動トルクが適切なものからずれる事態を回避することができ、ひいてはドライバビリティの低下を好適に回避することができる。
第13の発明は、第1〜12のいずれか1つの発明において、前記空気調節システムは、前記冷媒の熱を蓄える蓄熱器を更に備え、前記制御手段は、前記想定熱費がその許容量以下となることに基づき、前記蓄熱器に前記冷媒の熱を蓄えるための前記圧縮機の駆動制御を行うことを特徴とする。
上記発明では、想定熱費がその許容量以下となりやすい車両の要求駆動トルクの増大時において、蓄熱器に冷媒の熱を蓄えるべく圧縮機が駆動されることによってドライバビリティが低下しやすい。このため、上記発明は、上記優先度合い判断手段及び処理手段を備えるメリットが大きい。
なお、前記制御手段は、前記想定熱費がその許容量以下となるとの条件下、前記圧縮機の駆動トルクが極力大きくなるように制御するものとしてもよい。
第14の発明は、第1〜13のいずれか1つの発明において、前記空気調節システムは、前記冷媒の熱を蓄える蓄熱器を更に備え、前記処理手段は、前記判断された優先度合いに基づき、前記制御手段による前記圧縮機の駆動制御に制限を設けるものであり、前記駆動制御が制限される期間において、前記蓄熱器で冷却された空気によって空調制御を行う手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、蓄熱器を備えることで、圧縮機の駆動制御に制限が設けられる期間に不足する空調制御のための熱量を補うことができ、ひいては空調制御による車室内の快適性をより好適に向上させることができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるエンジンの燃料消費率を規定するマップを示す図。 同実施形態にかかる目標コンプレッサトルクの算出手法の概略を示す図。 同実施形態にかかるコンプレッサの駆動制御処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかるドラビリ優先度合い及び空調優先度合いの算出手法の概略を示す図。 同実施形態にかかる余裕量下限値の算出手法の概略を示す図。 同実施形態にかかるドラビリ優先制御処理の概略を示す図。 第2の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるドラビリ優先制御処理の概略を示す図。 同実施形態にかかるドラビリ優先制御処理の手順を示すフローチャート。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる車両用空調制御装置を内燃機関(エンジン)を搭載した車両(自動車)に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に本実施形態にかかるエンジンシステム及び空気調節システム(エアコンシステム)の全体構成を示す。
図示されるエンジン10は、火花点火式内燃機関である。エンジン10の各気筒には、エンジン10の燃焼室に燃料を供給するための燃料噴射弁12と、供給された燃料と吸気との混合気を燃焼させるための放電火花を発生させる図示しない点火プラグとが備えられている。燃料の燃焼によって発生するエネルギは、エンジン10の出力軸(クランク軸14)の回転動力として取り出される。この回転動力は、変速装置16を介して車両の図示しない駆動輪へと伝達される。なお、クランク軸14付近には、クランク軸14の回転角度を検出するクランク角度センサ18が設けられている。また、エンジン10としては、ガソリンエンジンのような火花点火式内燃機関に限らず、例えばディーゼルエンジン等の圧縮着火式内燃機関であってもよい。
クランク軸14には、スタータ20が接続されている。スタータ20は、図示しないイグニッションスイッチのオンにより始動し、エンジン10を始動させるべくクランク軸14に初期回転を付与する。
一方、エアコンシステムは、冷凍サイクルに冷媒を循環させるべく冷媒を吸入・吐出するコンプレッサ22や、コンデンサ24、レシーバ26、更にはエバポレータ28(蒸発器)等を備えて構成されている。
上記コンプレッサ22は、これが備える電磁駆動式のコントロールバルブ(CV22a)の通電操作によって冷媒の吐出容量を連続的に可変設定可能な可変容量型圧縮機である。コンプレッサ22の駆動軸に機械的に連結されたプーリは、ベルト32及びクランクプーリ34を介してクランク軸14と機械的に連結されている。このクランク軸14の回転動力がコンプレッサ22に伝達される状況下、CV22aへの通電操作により上記吐出容量が調節される。なお、以下の説明では、上記吐出容量が0より大きくなる状態をコンプレッサ22が駆動されるものとし、上記吐出容量が0となる状態をコンプレッサ22が停止されるものとする。
コンデンサ24は、DCモータ等によって回転駆動される図示しないファンから送風される空気と、コンプレッサ22から吐出供給される冷媒との熱交換が行われる部材である。レシーバ26は、コンデンサ24より流入した冷媒を気液分離して且つ分離された液冷媒を一時的に貯蔵し、液冷媒のみを下流側に供給するために設けられるものである。レシーバ26に貯蔵された液冷媒は、温度式膨張弁36によって急激に膨張され霧状とされる。霧状とされた冷媒は、車室内の空気を冷却するエバポレータ28に供給される。エバポレータ28では、DCモータ等によって回転駆動されるファン(エバファン38)から送風された空気と上記霧状とされた冷媒とが熱交換することで、冷媒の一部又は全部が気化する。これにより、エバファン38から送風された空気が冷却され、冷却された空気が車室内に設けられる図示しない吹出し口を介して車室へと送られることで車室内を冷房することが可能となる。
また、エバポレータ28は、その内部に封入される蓄冷剤40(例えばパラフィン)により冷媒の熱を蓄える蓄熱器として用いられる。これは、後述するアイドルストップ制御によりエンジン10が自動停止されたり、後述するドラビリ優先制御処理によりコンプレッサ22の駆動が制限されたりする期間において、車室内を冷房するための構成である。詳しくは、コンプレッサ22が駆動されることでエバポレータ28に供給された冷媒と蓄冷剤40との熱交換によって、冷媒の熱がエバポレータ28に蓄えられる。その後、コンプレッサ22が停止される状況下、エバファン38から送風された空気と蓄冷剤40とが熱交換することにより、上記送風された空気が冷却され、冷却された空気が上記吹出し口を介して車室へと送られることで車室内を冷房することが可能となる。なお、エバポレータ28の入口直近には、冷媒温度を検出する冷媒温度センサ42が設けられている。また、エバポレータ28から流出した冷媒は、コンプレッサ22の吸入口に吸入される。
エアコンシステムを操作対象とする電子制御装置(以下、エアコンECU44)は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されている。エアコンECU44には、車室内を冷房すべくコンプレッサ22の駆動指令となるA/Cスイッチ46や、車室内温度の目標値(目標温度)を設定する目標温度設定スイッチ48、車室内温度を検出する車室内温度センサ50、更には冷媒温度センサ42等の出力信号が入力される。エアコンECU44は、これら入力に応じてROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エバファン38や、CV22a等の各種機器を操作する。そして、これら各種機器を操作することで、コンプレッサ22の駆動制御や、車室内の冷房制御等を行う。ここで、コンプレッサ22の駆動制御は、A/Cスイッチ46がオンされることを条件として、コンプレッサ22の現在の駆動トルク(実コンプレッサトルク)を、後述する目標コンプレッサトルク算出処理により算出される同駆動トルクの目標値(目標コンプレッサトルク)に制御すべくCV22aが通電操作されることで行われる。詳しくは、目標コンプレッサトルクに基づくフィードフォワード制御や、実コンプレッサトルクと目標コンプレッサトルクとの偏差に応じた値に基づくフィードバック制御からコンプレッサ22に対する指令吐出容量を算出し、この指令吐出容量をCV22aの駆動電流値に換算する。そして、この駆動電流値をデューティ値に換算する。ここで、デューティ値は、オン・オフ周期に対するオン時間の比で定義されている。このデューティ値を調節することで、CV22aに流れる駆動電流が調節される。これにより、実コンプレッサトルクを目標コンプレッサトルクに制御することが可能となる。
エンジンシステムを操作対象とする電子制御装置(以下、エンジンECU52)は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されている。エンジンECU52には、燃費低減効果を優先する走行モード(エコモード)又は車両の加速性能を優先する走行モード(スポーツモード)を選択すべく操作対象とされるスイッチ(走行モード選択スイッチ54)や、エンジン10の燃焼室に供給される吸気量を検出するエアフローセンサ56、車両の走行速度を検出する車速センサ58、外気温度を検出する外気温センサ60、更にはクランク角度センサ18等の出力信号が入力される。また、エンジンECU52とエアコンECU44とは、双方向の通信を行うことで情報のやりとりを行う。詳しくは、エンジンECU52には、エアコンECU44から出力されるA/Cスイッチ46等の信号が入力される。一方、エアコンECU44には、エンジンECU52から出力されるクランク角度センサ18や、走行モード選択スイッチ54、エアフローセンサ56、車速センサ58、外気温センサ60等の信号が入力される。
エンジンECU52は、上記入力に応じて、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、燃料噴射弁12による燃料噴射制御等、エンジン10の燃焼制御を行う。特にエンジンECU52は、エンジン10のアイドルストップ制御を行う。アイドルストップ制御は、エンジン10の運転中に所定の停止条件が成立することでエンジン10を自動停止させ、その後、所定の再始動条件が成立することでスタータ20によりエンジン10を再始動させるものである。これにより、エンジン10の燃費低減効果を得ることが可能となる。
次に、本実施形態にかかるエアコンECU44の行う熱費制御について説明する。熱費制御は、エンジン10の自動停止中の車室内の冷房制御のためにエバポレータ28(蓄冷剤40)に蓄えられる熱量(蓄冷量)が不足する事態を回避するとともに、現在の冷房制御や蓄冷のためにコンプレッサ22を駆動することに伴うエンジン10の燃料消費量の増大を抑制するための制御である。この制御では、まず、エンジン10の自動停止中に想定される車室内の冷房負荷に基づきエバポレータ28の蓄冷量の目標値(目標蓄冷量)を可変設定するとともに、エバポレータ28の蓄冷量の現在値(現在蓄冷量)を推定する。ここで、上記冷房負荷は、車室内温度センサ50の出力値から算出される車室内温度又は外気温センサ60の出力値から算出される外気温度や、目標温度設定スイッチ48の出力値から算出される目標温度、車室内に供給される空気量(エバファン38の送風量)等に基づき算出すればよい。また、現在蓄冷量は、冷媒温度や、冷媒流量等に基づき推定すればよい。次に、コンプレッサ22の駆動によって冷凍サイクルにおいて生成される熱量(冷熱生成量)に関して、その単位量当たりに要求されると想定されるエンジン10の燃料消費量(想定熱費)を算出するとともに、現在蓄冷量と目標蓄冷量とに基づき、上記想定熱費の許容量(上限熱費)を可変設定する。そして、想定熱費が上限熱費以下となることを条件として目標コンプレッサトルクを算出し、コンプレッサ22の上記駆動制御を行う。これにより、上記自動停止中における冷房制御のためのエバポレータ28の蓄冷量を適切に確保するとともに、エンジン10の燃費低減効果の低下の抑制を図る。以下、<1>及び<2>の処理に分けて本実施形態にかかる上記熱費制御のうち上限熱費、想定熱費及び目標コンプレッサトルクの算出処理について詳述する。
<1.上限熱費及び想定熱費算出処理>
まず、上限熱費の算出処理について説明する。
本実施形態では、上限熱費を、現在蓄冷量と目標蓄冷量との差に応じた値に基づき算出する。詳しくは、目標蓄冷量から現在蓄冷量を減算した量に所定の正数を乗算することで上限熱費を算出する。これは、エンジン10の自動停止中の冷房制御に要求される蓄冷量の不足度合いが増大する状況下においてコンプレッサ22の冷媒圧送量を好適に向上させるためである。
次に、想定熱費の算出処理について説明する。
想定熱費は、下式(1)によって表すことができる。
想定熱費[g/Wh]=要求燃料消費量[g/h]
/{トルクT時のコンプレッサ動力[W]×COP}…(1)
ここで、上式(1)における分母は、コンプレッサ22の駆動トルク(コンプレッサトルク)がT(>0)の場合に冷凍サイクルにおいて生成される単位時間当たりの冷熱生成量(冷房能力)である。なお、上式(1)におけるコンプレッサ動力は、クランク角度センサ18の出力値に基づくエンジン回転速度とコンプレッサトルクTとの積として算出すればよい。また、上記成績係数COPは、コンプレッサ22の動力を冷房能力に変換するパラメータである。この成績係数COPは、例えば車室内温度や、外気温度、目標温度、エンジン回転速度等を入力パラメータとして予め作成されたマップ等を用いて算出すればよい。
一方、上式(1)における分子は、コンプレッサ22の駆動に伴うエンジン10の燃料消費量の増大量であり、図2に示すエンジン10の発生トルク及びエンジン回転速度と関連付けられた燃料消費率が規定されるマップを用いて算出可能である。詳しくは、まず、エンジン10の発生トルク及びエンジン回転速度を入力として、上記マップに基づき、コンプレッサ22が駆動される場合における燃料消費率(トルクT時の燃料消費率、図中「●」にて表記)と、コンプレッサ22が駆動されない場合における燃料消費率(トルク0時の燃料消費率、図中「×」にて表記)とのそれぞれを算出する。次に、これら一対の燃料噴射率のそれぞれに、そのときのエンジン10の発生トルク及びエンジン回転速度の積として算出されるエンジン動力を乗算することで、コンプレッサ22が駆動される場合におけるエンジン10の単位時間当たりの燃料消費量(トルクT時の燃料消費量)と、コンプレッサ22が駆動されない場合における上記単位時間当たりの燃料消費量(トルク0時の燃料消費量)とを算出する。そして、これら燃料消費量の差を上記要求燃料消費量として算出する。したがって、上記要求燃料消費量は、下式(2)によって表すことができる。
要求燃料消費量[g/h]=
トルクT時の燃料消費量[g/h]―トルク0時の燃料消費量[g/h]…(2)
上式(2)を上式(1)に代入することで得られる下式(3)により、想定熱費を算出することが可能となる。
想定熱費[g/Wh]=
{トルクT時の燃料消費量[g/h]―トルク0時の燃料消費量[g/h]}
/{トルクT時のコンプレッサ動力[W]×COP}…(3)
<2.目標コンプレッサトルク算出処理>
上限熱費と想定熱費とに基づく目標コンプレッサトルクの算出処理について説明する。
図3に、上記上限熱費及び想定熱費の一例を示す。詳しくは、図中、一点鎖線にて上限熱費を示し、実線にて想定熱費を示す。なお、図中横軸のコンプレッサトルクは、コンプレッサ22が最大容量(100%)で冷媒を吐出する場合におけるコンプレッサトルクを100%とする。
本実施形態では、上式(3)によって、コンプレッサトルクを互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれの想定熱費を算出する。そして、想定熱費が上限熱費以下となるものに対応するコンプレッサトルクの最大値を目標コンプレッサトルクとして算出する。これにより、コンプレッサ22の駆動に伴うエンジン10の燃料消費量の増大を抑制しつつも、上記不足度合いを反映して冷媒圧送量を極力多くすることができ、エバポレータ28に迅速に蓄冷することが可能となる。
ところで、エンジン10の負荷が高い領域では通常、燃焼によって生じる熱量に対する冷却損失の割合の低下等に起因してエンジン10の熱効率が高くなるため、エンジン10の燃料消費率(単位発生トルクあたりの燃料消費量)が低くなる。このため、エンジン10の負荷が高くなる車両の加速時においては、燃料消費率が低くなり、先の図3に点線で示すように、上記熱費制御処理によって算出される想定熱費が少なくなる。このため、上限熱費以下となるコンプレッサトルクの最大値が、現在の車室内温度を目標温度に保つ上で必要なコンプレッサトルクを大きく上回るおそれがある。このように、燃料消費率の低下を図るべく熱費制御を行うと、これにより、エンジン10の発生トルクがコンプレッサ22に吸収されることに起因した車両の駆動トルクの不足が顕著となり、車両の加速性能が低下することでドライバビリティの低下が深刻なものとなるおそれがある。
そこで本実施形態では、ドライバビリティの優先度合いに応じて、上記熱費制御におけるコンプレッサトルクの上限値を制限する処理を行う。詳しくは、まず、ドライバビリティの優先度合いを定量化したドラビリ優先度合いと、冷房制御の優先度合いを定量化した空調優先度合いとを算出する。そして、ドラビリ優先度合いが空調優先度合いよりも大きいと判断された場合、コンプレッサ22の駆動制御に制限を設ける処理(ドラビリ優先制御処理)を行う。これにより、車両の加速時において車両の駆動トルクが不足する事態を回避することで、ドライバビリティの低下の抑制を図る。
図4に、本実施形態にかかる上記ドラビリ優先制御処理を含むコンプレッサ22の駆動制御処理の手順を示す。この処理は、エアコンECU44によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、上記ドラビリ優先度合い及び空調優先度合いの算出処理を行う。この処理は、ドライバビリティ及び冷房制御の優先度合いを把握するためのものである。本実施形態では、これら優先度合いを図5に示す(A)〜(E)のパラメータに基づき算出する。詳しくは、本実施形態では、下記(A)及び(B)のパラメータのそれぞれから定量化されるドラビリ優先度合いの合計値と、下記(C)〜(E)のパラメータのそれぞれから定量化される空調優先度合いの合計値とのそれぞれを算出する。
(A)車両の走行状態:本実施形態では、車両の加速頻度が高い走行状態において、加速要求がなされた際の加速性能を高く維持すべく、ドラビリ優先度合いを大きく設定する。詳しくは、加速頻度が定常走行頻度よりも高いほど、ドラビリ優先度合いを大きくする。なお、車両の走行状態は、車速センサ58の出力値に基づく車両の走行速度の履歴等から把握すればよい。
(B)車両の走行モード:走行モード選択スイッチ54の操作を通じてドライバにより選択される走行モードは、ドライバビリティの要求度合いを示すものである。この点に鑑み、本実施形態では、エコモードが選択されている場合、ドラビリ優先度合いを小さく設定する。一方、スポーツモードが選択されている場合には、ドラビリ優先度合いを大きく設定する。
(C)目標温度と車室内温度との温度差:目標温度は、ドライバによって快適と感じる温度に設定されるものであるため、目標温度と車室内温度との温度差が大きいほど、ドライバは冷房制御が優先して行われることを希望すると考えられる。この点に鑑み、本実施形態では、上記温度差が高いほど空調優先度合いを大きく設定する。
(D)エンジン始動後経過時間:車両の放置時間が長くなること等に起因する車室内温度の上昇により、エンジン10が始動されてからの一定時間は通常、冷房制御による快適性を求めてドライバは冷房制御が優先して行われることを希望すると考えられる。この点の鑑み、本実施形態では、エンジン10が始動されてからの経過時間(エンジン始動後経過時間)が短いほど空調優先度合いを大きく設定する。
(E)現在蓄冷量:エバポレータ28の蓄冷量が少ないと、エンジン10の自動停止中の冷房制御に要求される蓄冷量の不足度合いが大きくなる傾向にある。このため、上記自動停止中の冷房制御を適切に行うために、エバポレータ28に速やかに蓄冷されることが要求される。この点に鑑み、本実施形態では、現在蓄冷量が少ないほど空調優先度合いを大きく設定する。
なお、車室内温度が略外気温度となる等、車室内の冷房負荷が高い場合の冷房制御(クールダウン制御)が行われると判断された場合、空調優先度合いを大きく設定してもよい。ここで、クールダウン制御が行われるか否かは、エンジン始動後経過時間や、目標温度、車室内温度等に基づき判断すればよい。
図4の説明に戻り、続くステップS12では、ドラビリ優先度合いが空調優先度合いよりも大きいか否かを判断する。詳しくは、上記ステップS10の処理で算出されたドラビリ優先度合いの合計値が空調優先度合いの合計値よりも大きいか否かを判断する。
ステップS12においてドラビリ優先度合いが空調優先度合いよりも小さいと判断された場合には、ステップS14に進み、空調優先制御処理を行う。この処理は、冷房制御を優先したコンプレッサ22の駆動制御を行うためのものである。本実施形態では空調優先制御処理を、上記熱費制御処理により目標コンプレッサトルクを算出する処理とする。
一方、上記ステップS12においてドラビリ優先度合いが空調優先度合いよりも大きいと判断された場合には、ステップS16に進み、余裕量下限値αの可変設定処理を行う。ここで余裕量下限値α(>0)は、エンジン10発生トルクのうちコンプレッサ22の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能となるように、コンプレッサトルクを制限するための上記所定量の下限値である。本実施形態では、余裕量下限値αを上記(A)及び(B)のパラメータに基づき可変設定する。これにより、車両の加速頻度が高い走行状態において加速要求がなされた際の加速性能を高く維持したり、走行モード選択スイッチ54の操作を通じて選択された走行モードを反映した走行を実現したりするために要求される上記所定量の下限値を適切に設定することが可能となる。詳しくは、図6に示すように、車両の加速頻度が定常走行頻度よりも高いほど、余裕量下限値αを大きく設定する。また、車両の走行モードとしてスポーツモードが選択されている場合、余裕量下限値αを大きく設定し、エコモードが選択されている場合、余裕量下限値αを小さく設定する。
なお、上記可変設定処理は、エンジン10の排気量に応じて適合されるのが望ましい。これは、エンジン10の排気量が小さいほど通常、エンジン10の最大発生トルクが小さくなるためである。また、車両に備えられる変速装置16の種類に応じて適合されるのが望ましい。これは、変速装置16の種類(自動式の有段変速装置(AT)や,手動式の有段変速装置(MT)、無段変速装置(CVT))に応じて通常、エンジン10の使用領域が相違し、エンジン10発生トルクの余裕が相違するためである。ここで、変速装置16がAT及びCVTの場合には、エンジン回転速度や車両の走行速度等を入力パラメータとして変速制御が行われるのに対し、変速装置16がMTの場合には、エンジン10の使用領域がドライバの変速操作によって変更されるため、MTの場合にはエンジン10の発生トルクの余裕を予め把握することが困難となる。このため、MTの場合は、使用領域の把握が困難となることに鑑み、上記変速操作に備えてエンジン10の発生トルクを確保すべく、余裕量下限値αが大きくなるような適合が望まれる。一方、CVTの場合では通常、エンジン10の燃料消費率が低いエンジン10の運転領域を使用するように変速制御が行われることから、エンジン10の発生トルクの余裕がATの場合と比較して少なくなる。このため、CVTの場合の余裕量下限値αは、この点を加味して適合されることが望まれる。
図4の説明に戻り、ステップS16において余裕量下限値αが設定されると、ステップS18において、余裕量下限値αを用いたドラビリ優先制御処理を行う。本実施形態では、上記熱費制御処理において仮設定可能とされるコンプレッサトルクに余裕量下限値αに基づき制限を加える。すなわち、エンジン10の発生トルクのうちコンプレッサ22の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも余裕量下限値α以上増大可能なように、上記仮設定されるコンプレッサトルクの上限値を設ける。詳しくは、まず、図7(a)に示すように、エンジン10の現在の発生トルクTt(図中「×」にて表記)から実コンプレッサトルクを減算したトルクTe(図中「●」にて表記)と、エンジン10の性能曲線(最大トルク曲線)から定まるエンジン回転速度に応じたエンジン10の最大発生トルクTm(図中「○」にて表記)との差βを算出する。そして、図7(b)に示すように、この差βから余裕量下限値αを減算したコンプレッサトルク(許容コンプレッサトルクγ)未満となるようにコンプレッサトルクを仮設定しつつ目標コンプレッサトルクを算出する。
なお、図7には、最大発生トルクTmが現在の発生トルクTtよりも余裕量下限値α以上大きい場合を例示したが、最大発生トルクTmが現在の発生トルクTtを上回る量が余裕量下限値α未満となる事態も生じ得る。この場合であっても、仮設定されるコンプレッサトルクは、許容コンプレッサトルクγ未満とすればよい。なお、上記差βが余裕量下限値α未満の場合には、コンプレッサ22の駆動が禁止される。
ここでドラビリ優先制御処理が行われる期間において、本実施形態では、この処理によって現在の冷房制御に要求される熱量が不足する場合、エバポレータ28に蓄冷された冷媒の熱によって冷却された空気を用いた車室内の冷房制御処理(蓄冷冷房制御処理)を行う。これにより、車室内の快適性を向上させることが可能となる。
図4の説明に戻り、ステップS14やステップS18の処理の完了後、ステップS20に進み、目標コンプレッサトルクが急変するか否かを判断する。
ステップS20において目標コンプレッサトルクが急変すると判断された場合には、ステップS22に進み、目標コンプレッサトルクの徐変処理を行う。この処理は、目標コンプレッサトルクを上記ステップS14、S18の処理により新たに設定された目標コンプレッサトルクまで徐々に(例えば数秒かけて)変化させることで、ドライバビリティの低下を回避するためのものである。つまり、目標コンプレッサトルクが急変されてから、これに実コンプレッサトルクが追従するまでには一定の時間(例えば数秒)を要する。このため、実コンプレッサトルクの目標コンプレッサトルクへの追従速度よりもエンジン10の発生トルクの変更速度の方が高い場合、車両の駆動トルクが適切なものからずれることで、ドライバビリティが低下するおそれがある。特に、車両の加速時においては、上記駆動トルクが適切なものからずれることによるドライバビリティの低下が顕著となるおそれがある。上記ステップS22では、この点に鑑み上記徐変処理を行うことで、車両の駆動トルクが適切なものからずれる事態を回避し、ドライバビリティの低下を回避することが可能となる。
なお、ステップS20において否定判断された場合や、ステップS22の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)車両の走行状態及び車両の走行モードに基づきドラビリ優先度合いを算出するとともに、目標温度と車室内温度との温度差、エンジン始動後経過時間及び現在蓄冷量に基づき空調優先度合いを算出した。これにより、ドライバビリティ及び車室内の冷房制御の優先度合いを高精度に把握することができる。
(2)車両の走行状態及び車両の走行モードに基づき余裕量下限値αを可変設定した。これにより、エンジン10発生トルクに余裕を持たせるための下限値を適切なものとすることができる。
(3)ドラビリ優先度合いが空調優先度合いよりも大きいと判断された場合、ドラビリ優先制御処理を行った。これにより、ドライバビリティの優先度合いを反映して車両の加速時におけるドライバビリティの低下を好適に回避することができる。更に、ドラビリ優先度合いが空調優先度合いよりも大きい場合であっても、先の図7(b)に示した許容コンプレッサトルクγ未満となるようにコンプレッサトルクを設定可能とすることで、コンプレッサ22を極力駆動させることもできる。
(4)ドラビリ優先度合いが空調優先度合いよりも小さいと判断された場合、空調優先制御処理を行った。これにより、冷房制御の優先度合いを反映して車室内の快適性を好適に向上させることができる。
(5)目標コンプレッサトルクが急変すると判断された場合、目標コンプレッサトルクの徐変処理を行った。これにより、車両の駆動トルクが適切なものからずれる事態を回避することができ、ひいてはドライバビリティの低下をより好適に回避することができる。
(6)ドラビリ優先制御処理によって現在の冷房制御に要求される熱量が不足する場合、蓄冷冷房制御処理を行った。これにより、車室内の快適性を好適に向上させることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に本実施形態にかかるエンジンシステム及びエアコンシステムの全体構成を示す。なお、図8において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上同一の符号を付している。
エンジン10のクランク軸14の回転動力は、自動変速装置16a及びデファレンシャルギア62を介して駆動輪64へと伝達される。詳しくは、自動変速装置16aは、クランク軸の回転動力が伝達される入力回転軸、変速機構及び出力回転軸等を備えて構成されるものであり、上記入力回転軸の回転速度は、自動変速装置16aの変速比に従った上記出力回転軸の回転速度に変換される。そして出力回転軸の回転速度は、デファレンシャルギア62の変速比(デフ比)に従った駆動輪64の回転速度に変換される。すなわち、クランク軸14の回転速度は、自動変速装置16aの変速比及びデフ比に従った駆動輪64の回転速度に変換される。なお本実施形態では、自動変速装置16aとして、変速比を連続的に可変設定可能な無段変速装置(CVT)を想定している。
自動変速装置16aを操作対象とする電子制御装置(以下、変速ECU66)は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されている。変速ECU66は、エンジンECU52及びエアコンECU44と双方向の通信を行うことで情報のやりとりを行う。詳しくは、変速ECU66には、エンジンECU52から出力される車速センサ58等の信号が入力される。一方、エンジンECU52やエアコンECU44には、変速ECU66から出力される変速比に関する情報等が入力される。変速ECU66は、上記入力に応じて、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、自動変速装置16aによる変速制御を行う。
次に、本実施形態にかかるドラビリ優先制御処理について説明する。
本実施形態では、ドラビリ優先制御処理として、エンジン10の現在の出力(パワー)を満たすエンジン10の発生トルクのうちコンプレッサ22の駆動以外に寄与する量が所定量増大可能となるように、エンジン回転速度を上昇させる側に自動変速装置16aの変速比を変更する処理を行う。これにより、コンプレッサ22の駆動を極力制限することなくドライバビリティの低下の回避を図る。以下、図9を用いて、本実施形態にかかるドラビリ優先制御処理について詳述する。
図9に、本実施形態にかかるドラビリ優先制御処理の一例を示す。なお、図中破線は、コンプレッサトルクが100%となる場合において、自動変速装置16aの変速比を変更したときに想定されるエンジン10の発生トルクを示している。
図示されるように、エンジン10の最大発生トルクTmから上記余裕量下限値αを減算した値(図中一点鎖線)よりもエンジン10の現在の発生トルクTt1(図中「□」にて表記)が大きくなるようなエンジン回転速度NE1にてエンジン10が運転される場合、ドライバビリティの低下を抑制すべく、コンプレッサ22の駆動を制限することでエンジン10の現在の発生トルクを上記減算した値以下とすることが要求される。しかしながら、コンプレッサ22の駆動を制限すると、冷房制御のための冷熱生成量が不足するおそれがある。ここでエンジン回転速度が所定回転速度に達するまでは、エンジン回転速度が高いほど、エンジン10の最大トルク曲線から定まるエンジン10の最大発生トルクTmが大きくなることに鑑み、自動変速装置16aの変速比を変更することでエンジン回転速度をNE1からNE2まで上昇させると、最大発生トルクをTm1(図中「○」にて表記)からTm2(図中「●」にて表記)に増大させることが可能となる。また、エンジン10の出力がエンジン回転速度とエンジン10の発生トルクとの積であることに鑑みれば、エンジン10に要求される出力が変化しないなら、自動変速装置16aの出力回転軸の回転速度を固定しつつ変速比の変更によってエンジン回転速度を上昇させることで、エンジン10の発生トルクを低下させることが可能となる。すなわち、エンジン回転速度の上昇によってエンジン10に要求される出力を維持しつつもエンジン10の発生トルクをTt1からTt2(図中「■」にて表記)に低下させることが可能となる。これにより、コンプレッサ22の駆動を極力制限することなくエンジン10の発生トルクと最大発生トルクとの差を大きくすることができ、冷房制御のための冷熱生成量を適切に確保しつつ、エンジン10の現在の出力を満たすエンジン10の発生トルクのうちコンプレッサ22の駆動以外に寄与する量が余裕量下限値α以上増大可能な状態とすることが可能となる。
図10に、本実施形態にかかる上記ドラビリ優先制御処理を含むコンプレッサ22の駆動制御処理の手順を示す。この処理は、エアコンECU44によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図10において、先の図4に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS16において余裕量下限値αが設定されると、ステップS24〜S38において、余裕量下限値αを用いたドラビリ優先制御処理を行う。詳しくは、まずステップS24において、想定最大回転速度を算出する。ここで想定最大回転速度とは、自動変速装置16aの出力回転軸の現在の回転速度を固定しつつ自動変速装置16aの変速比を変更することで実現可能であると想定されるエンジン回転速度の最大値である(図9参照)。具体的には、想定最大回転速度は、現在のエンジン回転速度と、自動変速装置16aの現在の変速比と、自動変速装置16aの変速比の最大値とに基づき算出すればよい。なお、自動変速装置16aの現在の変速比は、変速ECU66から出力される変速比に関する情報に基づき算出すればよい。
続くステップS26では、演算パラメータであるNeDatを現在のエンジン回転速度NEとする。
続くステップS28〜S32では、現在のエンジン回転速度NEから想定最大回転速度までの範囲内でエンジン回転速度を互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれについて、最大コンプレッサトルクTcmax及び最大冷熱生成量Qmaxを算出する。ここで最大コンプレッサトルクTcmaxとは、エンジン10の最大発生トルクからエンジン10の発生トルクを減算した値が上記余裕量下限値α以上となることを条件として、上記熱費制御処理によってコンプレッサトルクを互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれの想定熱費を算出し、算出された想定熱費が上限熱費以下となるものに対応するコンプレッサトルクの最大値である。また、最大冷熱量Qmaxとは、最大コンプレッサトルクTcmaxとなる場合の冷熱生成量である。
詳しくは、ステップS28において、エンジン回転速度NEがNeDatとなる場合における最大コンプレッサトルクTcmax及び最大冷熱生成量Qmaxを算出する。具体的には、まず、最大トルク曲線からエンジン回転速度NEがNeDatとなる場合におけるエンジン10の最大発生トルクを算出する。次に、算出された最大発生トルクからエンジン10の発生トルクを減算した値が余裕量下限値α以上となることを条件として、上記熱費制御処理によってコンプレッサトルクを互いに相違する複数の値に仮設定しつつ最大コンプレッサトルクTcmaxを算出する。そして、算出された最大コンプレッサトルクTmax、NeDat及び成績係数COP等に基づき、最大冷熱生成量Qmaxを算出する。なお、算出された最大コンプレッサトルクTcmax及び最大冷熱生成量Qmaxは、NeDatと関連付けられて記憶手段(エアコンECU44のRAM)に記憶される。
続くステップS30では、NeDatが想定最大回転速度であるか否かを判断する。この処理は、エンジン回転速度を互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれについて、最大コンプレッサトルクTcmax及び最大冷熱生成量Qmaxの算出が完了したか否かを判断するためのものである。ステップS30においてNeDatが想定最大回転速度でないと判断された場合には、ステップS32に進み、NeDatに規定値ΔNE(>0)を加算してステップS28に戻る。なお、上記規定値ΔNEは、想定最大回転速度から現在のエンジン回転速度NEを減算した値を所定の正の整数で除算することで設定すればよい。
上記ステップS30において肯定判断された場合には、ステップS34に進み、目標コンプレッサトルク及びエンジン回転速度の目標値(目標回転速度)を算出する。本実施形態では、上記ステップS28〜S32の処理において、エンジン回転速度を互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれについて算出された最大冷熱生成量Qmaxのうち、最大となるものに対応するエンジン回転速度を目標回転速度として算出し、上記最大となるものに対応する最大コンプレッサトルクTcmaxを目標コンプレッサトルクとして算出する。これは、ドライバビリティを優先しつつも冷熱生成量の低下を回避するための設定である。なお、目標コンプレッサトルク及び目標回転速度は、エアコンECU44のRAMに記憶された最大冷熱生成量Qmax等に関する情報に基づき算出すればよい。
ステップS34の処理の完了後、ステップS36において現在のエンジン回転速度NEが目標回転速度であるか否かを判断する。
ステップS36において現在のエンジン回転速度NEが目標回転速度でないと判断された場合には、ステップS38に進み、現在のエンジン回転速度NEを目標回転速度まで上昇させるべく自動変速装置16aの変速比を変更するための指令信号を変速ECU66へと出力する。
上記ステップS36において肯定判断された場合や、ステップS14、S38の処理が完了する場合には、ステップS20に進む。
なお、ステップS20において否定判断された場合や、ステップS22の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
このように、本実施形態では、エンジン10の現在の出力を満たすエンジン10の発生トルクのうちコンプレッサ22の駆動以外に寄与する量が所定量増大可能なように、エンジン回転速度を上昇させる側に自動変速装置16aの変速比を変更するドラビリ優先制御処理を行うことで、ドライバビリティを優先しつつ、冷熱生成量の低下による冷房制御の快適性の低下を好適に回避することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記各実施形態では、コンプレッサ22を可変容量型圧縮機としたがこれに限らない。例えば駆動中は吐出容量が一定の固定容量型圧縮機としてもよい。この場合、上記第1の実施形態における上記ドラビリ優先制御処理を、クランク軸14からコンプレッサ22の駆動軸へのクランク軸14の回転動力を伝達又は遮断する電磁クラッチにより上記回転動力を遮断し、コンプレッサ22を停止させる処理とすればよい。
・上限熱費の算出手法としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、目標蓄冷量から現在蓄冷量を減算した値が多くなるほど上限熱費が多くなるように予め規定されたマップ等を用いて算出してもよい。また例えば、上記減算した値が0以下となる場合、上限熱費を0としてもよい。
・空調優先制御処理としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、上記空調優先度合いが特に大きい場合には、エンジン10が始動されてからの所定時間において熱費制御処理を禁止して、コンプレッサ22の冷媒圧送量の増大を許可したり、冷媒圧送量を最大としたりする処理を行ってもよい。
・車両の走行状態を把握する手法としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、ドライバのブレーキ操作量を検出するブレーキセンサやアクセル操作量を検出するアクセルセンサが車両に備えられる場合、これらセンサの出力値に基づき車両の走行状態を把握してもよい。
・目標コンプレッサトルクの算出手法としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、上記第1の実施形態において、想定熱費が上限熱費以下となるものに対応する任意のコンプレッサトルクを目標コンプレッサトルクとして算出してもよい。ここでは、エンジン10の燃費低減効果及びエンジン10の自動停止中の冷房制御による快適性の要求に応じて目標コンプレッサトルクを適宜算出すればよい。また例えば、上記第2の実施形態において、エンジン10の最大発生トルクからエンジン10の発生トルクを減算した値が上記余裕量下限値α以上になることを条件として、想定熱費が上限熱費以下となるものに対応する任意のコンプレッサトルクを目標コンプレッサトルクとして算出してもよい。
・ドラビリ優先度合い及び空調優先度合いの算出手法としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、ドラビリ優先度合い及び空調優先度合いのそれぞれを、目標温度、車室内温度、エンジン始動後経過時間、現在蓄冷量、車両の走行状態及び車両の走行モードに基づき算出してもよい。これは、上記各パラメータの変化に対して一方の優先度合いが大きくなる場合、他方の優先度合いが相対的に小さくなるとの考えに基づくものである。具体的には、例えば、目標温度と車室内温度との差が小さいほど、空調優先度合いを小さく設定する一方、ドラビリ優先度合いを大きく設定する。また例えば、ドラビリ優先度合い及び空調優先度合いを目標温度、車室内温度、エンジン始動後経過時間、現在蓄冷量、車両の走行状態及び車両の走行モードのうち少なくとも1つ以上に基づき算出してもよい。更に例えば、車両の走行状態や車両の走行モードに基づきドラビリ優先度合いのみを算出してもよい。こうした構成において、例えば、ドラビリ優先度合いに基づき余裕量下限値αの可変設定処理を行い、設定された余裕量下限値αを用いたドラビリ優先制御処理を行えばよい。この場合であっても、ドライバビリティの優先度合いを反映してコンプレッサ22の駆動制御を適切に制限することができる。
・上記各実施形態では、ドラビリ優先度合いが大きいか否かを判断する処理と、余裕量下限値αを設定する処理とを各別の処理としたが、これに限らない。例えば、ドラビリ優先度合いを示すパラメータや空調優先度合いを示すパラメータに応じて余裕量下限値αを可変設定する処理によって、上記2つの処理を一元化してもよい。この場合、空調優先度合いが大きいほど余裕量下限値αが小さくなり、これがゼロ以下となることで、上記実施形態における空調優先制御処理と同等となる。
・余裕量下限値αの算出手法としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、車両の走行状態及び車両の走行モードのうち一方に基づき算出してもよい。
・上記各実施形態にかかる車両用空調制御装置が適用される車両としては、アイドルストップ制御を行うものに限らず、この制御を行わないものであってもよい。
・ドラビリ優先制御処理としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、上記第1の実施形態において、エンジン10の最大発生トルクTmから、エンジン10の現在の発生トルクTtを減算した値(現トルク余裕量)が、余裕量下限値α以下になると判断された場合、熱費制御処理を禁止して、現トルク余裕量が余裕量下限値αよりも大きくなるように目標コンプレッサトルクを強制的に変更したり、コンプレッサ22を停止させたりする処理を行ってもよい。また例えば、ドラビリ優先度合いに応じてコンプレッサ22に対する指令吐出容量から0より大きい所定量を減算する処理を行ってもよい。ここで例えば、指令吐出容量の上限を、最大吐出容量(100%)よりも大きい所定の指令吐出容量(例えば200%)としてもよい。こうした構成によれば、ドラビリ優先度合いに応じた上記所定量が「100%」を超えるまでは、空調優先制御処理とすることができる。なお、この場合、CV22aの信頼性を確保するため、CV22aへ出力されるデューティ値に上限を設けておくことが望ましい。
また例えば、上記第2の実施形態において、エンジン10の最大発生トルクTmから上記余裕量下限値αを減算した値よりも、エンジン10の現在の出力を満たすエンジン10の発生トルクのうちコンプレッサ22の駆動以外に寄与する量が小さくなることを条件として、現在のエンジン回転速度に規定値加算した値を目標回転速度として算出し、現在のエンジン回転速度を目標回転速度まで上昇させるべく自動変速装置16aの変速比を制御してもよい。なお、変速比の変更によっても上記条件を満たさないと判断された場合、現在のエンジン回転速度に更に上記規定値を加算することで目標回転速度を算出すればよい。
・上記各実施形態では、ドラビリ優先度合いを大きく設定する状況として、車両の駆動トルクの不足によってドライバビリティが低下しやすい状況としての車両の加速頻度が多い状況を設定したがこれに限らない。例えば、車両の登坂走行時において車両の要求駆動トルクが増大する状況において、ドラビリ優先度合いを大きくしてもよい。
・車室内の空調制御としては、冷房制御に限らず、例えば車両の窓ガラスの曇りを除去する等の目的で行われる除湿制御であってもよい。この場合、除湿制御に要する熱量に基づき、目標蓄冷量を設定すればよい。
・上記各実施形態では、エバポレータ28と蓄熱器とを一体としたがこれに限らない。例えば、エバポレータ28とは別に、蓄冷剤40が封入された蓄熱器をエアコンシステムに更に備えてもよい。この場合、エバポレータ28とコンプレッサ22の吸入口との間に蓄熱器を接続したり、エバポレータ28と蓄熱器とを並列に接続したりすればよい。
・上記各実施形態では、蓄冷するための機能がエバポレータ28に備えられたがこれに限らず、この機能を備えなくてもよい。この場合、エンジン10の運転中において車室内の冷房要求を満たすうえで要求される冷房能力を実現するための想定熱費が上限熱費以下となることを条件として、コンプレッサ22の駆動制御を行えばよい。
・上記第2の実施形態において、自動変速装置としては、無段変速装置に限らず、有段変速装置であってもよい。
・上記第2の実施形態において、エアコンシステム及び自動変速装置16aのそれぞれが各別の電子制御装置のそれぞれによって操作されるものとしたがこれに限らない。例えば、エアコンシステム及び自動変速装置16aの双方が共通の電子制御装置によって操作されるものとしてもよい。
・最大コンプレッサトルクTcmax及び最大冷熱生成量Qmaxの算出手法としては、上記第2の実施形態に例示したものに限らない。例えば、最大トルク曲線から定まるエンジン10の最大発生トルクの最大値に対応するエンジン回転速度が、現在のエンジン回転速度NEから想定最大回転速度までの範囲内に含まれる場合、現在のエンジン回転速度NEから上記最大値に対応するエンジン回転速度までの範囲内でエンジン回転速度を互いに相違する複数の値に仮設定しつつ上記熱費制御処理によって最大コンプレッサトルクTcmax等を算出してもよい。これにより、最大コンプレッサトルクTcmax等を算出することに伴うエアコンECU44の演算負荷を低減することができる。また例えば、最大コンプレッサトルクTcmax等の算出に際し、エンジン回転速度を互いに相違する複数の値に仮設定することなく、現在のエンジン回転速度を規定値上昇させた単一の値に仮設定しつつ上記熱費制御処理によって最大コンプレッサトルクTcmax等を算出してもよい。この場合、例えば、最大トルク曲線から定まるエンジン10の最大発生トルクから余裕量下限値αを減算した値からエンジン10の現在の発生トルクを減算した値が小さいほど、上記規定値を高く設定すればよい。
もっとも、現在のエンジン回転速度がエンジン10の最大発生トルクの最大値に対応するものである場合であっても、変速比の変更によってエンジン回転速度を上昇させる処理を行うことも可能である。すなわち、エンジン回転速度を上昇させることでエンジン10に要求される出力を維持しつつもエンジン10の発生トルクを低減できることに鑑みれば、これによりエンジン10の発生トルクのうちコンプレッサ22の駆動以外に寄与する量が余裕量下限値α以上増大可能な状態とすることができることもある。
10…エンジン、16…変速装置、22…コンプレッサ、28…エバポレータ、38…エバファン、44…エアコンECU(車両用空調制御装置の一実施形態)、48…目標温度設定スイッチ、50…車室内温度センサ、52…エンジンECU、58…車速センサ、60…外気温センサ、64…駆動輪、66…変速ECU。

Claims (13)

  1. 内燃機関の動力により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機を備えて構成される空気調節システムを備える車両に適用され、前記圧縮機の駆動によって生成される熱量に関して、その単位量当たりに要求されると想定される前記内燃機関の燃料消費量である想定熱費に基づき、前記圧縮機の駆動制御を行う制御手段を備え、車室内の空調制御を行う車両用空調制御装置において、
    ドライバビリティの優先度合いを算出する優先度合い算出手段と、
    前記算出された優先度合いに基づき、前記内燃機関の現在の出力を満たす該内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能なように、前記内燃機関の出力軸と機械的に連結されて且つ該出力軸の回転動力が伝達される電子制御式の車載機器の操作条件を予め変更する処理を行う処理手段とを備えることを特徴とする車両用空調制御装置。
  2. 前記優先度合い算出手段は、前記ドライバビリティの優先度合いを定量化したドラビリ優先度合い及び前記車室内の空調制御の優先度合いを定量化した空調優先度合いの双方を算出するものであり、
    前記処理手段は、前記ドラビリ優先度合いが前記空調優先度合いよりも大きいことを条件として、前記操作条件を予め変更する処理を行い、前記空調優先度合いが前記ドラビリ優先度合いよりも大きいことを条件として、前記操作条件を予め変更する処理を行わないことを特徴とする請求項1記載の車両用空調制御装置。
  3. 前記処理手段は、前記内燃機関の出力軸と機械的に連結されて且つ該出力軸の回転動力が伝達される電子制御式の車載機器としての前記圧縮機の操作条件を予め変更するものであり、前記操作条件を予め変更する処理として、前記算出された優先度合いに基づき、前記内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能なように、前記制御手段による前記圧縮機の駆動制御に予め制限を設ける処理を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用空調制御装置。
  4. 内燃機関の動力により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機を備えて構成される空気調節システムを備える車両に適用され、前記圧縮機の駆動によって生成される熱量に関して、その単位量当たりに要求されると想定される前記内燃機関の燃料消費量である想定熱費に基づき、前記圧縮機の駆動制御を行う制御手段を備え、車室内の空調制御を行う車両用空調制御装置において、
    ドライバビリティの優先度合いを定量化したドラビリ優先度合い及び前記車室内の空調制御の優先度合いを定量化した空調優先度合いの双方を算出する優先度合い算出手段と、
    前記ドラビリ優先度合いが前記空調優先度合いよりも大きいことを条件として、前記制御手段による前記圧縮機の駆動制御に予め制限を設ける処理を行い、前記空調優先度合いが前記ドラビリ優先度合いよりも大きいことを条件として、前記圧縮機の駆動制御に予め制限を設ける処理を行わない処理手段とを備えることを特徴とする車両用空調制御装置。
  5. 前記圧縮機の駆動トルクを互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれの前記想定熱費を算出し、該想定熱費がその許容量以下となるものに対応する前記駆動トルクをその目標値として算出する目標値算出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記駆動トルクを前記目標値に制御するものであり、
    前記処理手段は、前記駆動制御に予め制限を設ける処理を、前記内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能なように前記仮設定される駆動トルクの上限値を設ける処理とすることを特徴とする請求項3又は4記載の車両用空調制御装置。
  6. 前記車両には、前記電子制御式の車載機器であって、前記内燃機関の出力軸の回転動力を駆動輪に伝達させる自動変速装置と、該自動変速装置の変速比を制御する変速制御手段が備えられ、
    前記処理手段は、前記操作条件を変更する処理として、前記算出された優先度合いに基づき、前記出力軸の回転速度を上昇させる側に前記自動変速装置の変速比を変更すべく前記変速制御手段を介して前記自動変速装置を操作する処理を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の車両用空調制御装置。
  7. 前記変速比の変更によって実現可能であって且つ互いに相違する複数の値に前記出力軸の回転速度を仮設定した場合のそれぞれについて、前記圧縮機の駆動トルクを互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれの前記想定熱費を算出し、前記内燃機関の現在の出力を満たす該内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が所定量増大可能であって且つ前記算出された想定熱費がその許容量以下となるものに対応する前記駆動トルクの最大値及び該最大値となる場合に前記圧縮機の駆動によって生成される熱量を算出する熱量算出手段と、
    前記出力軸の回転速度を仮設定した場合のそれぞれについて前記熱量算出手段によって算出された熱量のうち、最大となる熱量に対応する前記出力軸の回転速度を該出力軸の回転速度の目標値として算出し、該最大となる熱量に対応する前記駆動トルクの最大値を該駆動トルクの目標値として算出する手段とを更に備え、
    前記制御手段は、前記駆動トルクを該駆動トルクの目標値に制御するものであり、
    前記処理手段は、前記出力軸の回転速度を該回転速度の目標値まで上昇させるように前記自動変速装置の変速比を変更すべく前記変速制御手段を介して前記自動変速装置を操作する処理を行うことを特徴とする請求項記載の車両用空調制御装置。
  8. 内燃機関の動力により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機を備えて構成される空気調節システムを備える車両に適用され、前記圧縮機の駆動によって生成される熱量に関して、その単位量当たりに要求されると想定される前記内燃機関の燃料消費量である想定熱費に基づき、前記圧縮機の駆動制御を行う制御手段を備え、車室内の空調制御を行う車両用空調制御装置において、
    ドライバビリティの優先度合いを算出する優先度合い算出手段と、
    前記算出された優先度合いに基づき、前記内燃機関の現在の出力を満たす該内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が現在の量よりも所定量増大可能なように、前記内燃機関の出力軸と機械的に連結されて且つ該出力軸の回転動力が伝達される電子制御式の車載機器の操作条件を変更する処理を行う処理手段を備え、
    前記車両には、前記電子制御式の車載機器であって、前記内燃機関の出力軸の回転動力を駆動輪に伝達させる自動変速装置と、該自動変速装置の変速比を制御する変速制御手段とが備えられ、
    前記変速比の変更によって実現可能であって且つ互いに相違する複数の値に前記出力軸の回転速度を仮設定した場合のそれぞれについて、前記圧縮機の駆動トルクを互いに相違する複数の値に仮設定した場合のそれぞれの前記想定熱費を算出し、前記内燃機関の現在の出力を満たす該内燃機関の発生トルクのうち前記圧縮機の駆動以外に寄与する量が所定量増大可能であって且つ前記算出された想定熱費がその許容量以下となるものに対応する前記駆動トルクの最大値及び該最大値となる場合に前記圧縮機の駆動によって生成される熱量を算出する熱量算出手段と、
    前記出力軸の回転速度を仮設定した場合のそれぞれについて前記熱量算出手段によって算出された熱量のうち、最大となる熱量に対応する前記出力軸の回転速度を該出力軸の回転速度の目標値として算出し、該最大となる熱量に対応する前記駆動トルクの最大値を該駆動トルクの目標値として算出する手段とを更に備え、
    前記制御手段は、前記駆動トルクを該駆動トルクの目標値に制御するものであり、
    前記処理手段は、前記操作条件を変更する処理として、前記算出された優先度合いに基づき、前記出力軸の回転速度を該回転速度の目標値まで上昇させるように前記自動変速装置の変速比を変更すべく前記変速制御手段を介して前記自動変速装置を操作する処理を行うことを特徴とする車両用空調制御装置。
  9. 前記処理手段は、前記増大可能な所定量を前記車両の走行状態に基づき可変設定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項又は請求項5〜8のいずれか1項に記載の車両用空調制御装置。
  10. 前記優先度合い算出手段は、前記内燃機関が始動してからの経過時間、車室内温度の目標値、該車室内温度及び前記車両の加速頻度のうち少なくとも1つに基づき前記算出することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の車両用空調制御装置。
  11. 前記制御手段は、前記圧縮機の駆動トルクをその目標値に制御するものであり、
    前記目標値が変更されると判断された場合、該目標値を変更後の目標値まで徐々に変化させる徐変手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両用空調制御装置。
  12. 前記空気調節システムは、前記冷媒の熱を蓄える蓄熱器を更に備え、
    前記制御手段は、前記想定熱費がその許容量以下となることに基づき、前記蓄熱器に前記冷媒の熱を蓄えるための前記圧縮機の駆動制御を行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の車両用空調制御装置。
  13. 前記空気調節システムは、前記冷媒の熱を蓄える蓄熱器を更に備え、
    前記処理手段は、前記算出された優先度合いに基づき、前記制御手段による前記圧縮機の駆動制御に制限を設けるものであり、
    前記駆動制御が制限される期間において、前記蓄熱器で冷却された空気によって空調制御を行う手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の車両用空調制御装置。
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