JP2000179670A - 車両用空調機の制御装置 - Google Patents

車両用空調機の制御装置

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JP2000179670A
JP2000179670A JP10359680A JP35968098A JP2000179670A JP 2000179670 A JP2000179670 A JP 2000179670A JP 10359680 A JP10359680 A JP 10359680A JP 35968098 A JP35968098 A JP 35968098A JP 2000179670 A JP2000179670 A JP 2000179670A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内の暖房や冷房を要求に即して迅速に実
行することができるとともに燃費を向上させることので
きる制御装置を提供する。 【解決手段】 内燃機関の出力側に変速比を連続的に変
化させることのできる無段変速機が連結され、かつ内燃
機関で生じる熱によって暖房をおこなう車両用空調機の
制御装置であって、要求されている暖房に対する熱量の
過不足を判断する暖房熱量判断手段(ステップS1,S
2,S3,S5,S8)と、この暖房熱量判断手段(ス
テップS1,S2,S3,S5,S8)によって前記熱
量が不足することが判断された場合に前記内燃機関の回
転数を増大させるように前記無段変速機の変速比を制御
する変速比制御手段(ステップS4,S6,S7)とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両における室
内を暖房もしくは冷房するための車両用空調機の制御装
置に関し、特に内燃機関を動力源として備えた車両の空
調機制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、現在走行している殆どの
車両は、内燃機関を動力源としており、その中でもガソ
リンエンジンやディーゼルエンジンなどの化石燃料を燃
焼させる形式の内燃機関が殆どである。この種の車両に
対する一般的な要請として燃料消費量が少ないこと、す
なわち燃費がよいことが挙げられるが、最近では、地球
規模での燃料の枯渇の懸念や環境保全の観点から、内燃
機関を搭載している車両の燃費を向上させることが強く
要請されている。
【0003】従来、このような要請に応えるための各種
の技術が開発されており、その一例として、内燃機関の
みならずこれに連結された変速機をも同時に制御して、
燃費を向上させることが試みられている。例えば、特公
平3−72867号公報に記載された発明は、エンジン
およびこれに連結された無段変速機の制御装置であっ
て、アクセルペダル踏み込み量および車速から目標駆動
力を求め、その目標駆動力に対応する目標エンジン出力
および目標スロットル開度、目標エンジン回転数をそれ
ぞれ求め、さらに目標エンジン回転数と車速とに基づい
て目標変速比を求めるように構成されている。そしてこ
の公報に記載された装置では、前記の目標エンジン出力
および目標変速比を、最適燃費曲線に基づいて決定する
こととしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両に搭載
されている内燃機関は、走行ための動力源であることは
勿論であるが、車室内の暖房のための熱源であり、また
冷房のための動力源であり、さらには電力を得るための
動力源でもある。したがって、内燃機関に対する負荷
は、走行によってのみ掛かるのではなく、これらのいわ
ゆる補機を駆動することによっても内燃機関に対して負
荷が掛かる。
【0005】上述した公報に記載されている装置は、ス
ロットル開度や車速などのいわゆる走行状態に基づい
て、エンジンの駆動状態が最適燃費曲線に沿って変化す
るように制御しているため、補機類の運転状態によって
燃費が悪化し、あるいは反対に燃費はよいものの、補機
類の駆動状態に不都合が生じる可能性がある。特に、車
室内の冷暖房をおこなう空調機にあっては、内燃機関が
発生する熱、具体的には内燃機関の冷却水の有する熱に
よって暖房をおこない、また内燃機関によってコンプレ
ッサーを駆動して冷房をおこなっているので、アクセル
開度や車速などの走行状態に基づく最適燃費曲線のみに
沿って内燃機関を運転したのでは、発熱量やコンプレッ
サーの駆動量が不足して必要な暖房もしくは冷房をおこ
なうことができない可能性がある。
【0006】このような不都合を解消するために、内燃
機関の出力を常時高くすれば、暖房や冷房の要求度合い
が大きい場合にもその要求に沿う空調をおこなうことが
できる。しかしながら、このような制御をおこなえば、
内燃機関での燃料の消費量が多くなるのみならず、冷暖
房の要求度合いが小さい場合に暖房もしくは冷房のため
に発生させた温熱や冷熱を、車室外に無駄に放散するこ
とになり、この点でも燃費を悪化させる不都合が生じ
る。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、必要に応じて暖房もしくは冷房を、燃
費を悪化させることなく実行することのできる車両用空
調機の制御装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、内燃機関の出
力側に変速比を連続的に変化させることのできる無段変
速機が連結され、かつ内燃機関で生じる熱によって暖房
をおこなう車両用空調機の制御装置において、要求され
ている暖房に対する熱量の過不足を判断する暖房熱量判
断手段と、この暖房熱量判断手段によって前記熱量が不
足することが判断された場合に前記内燃機関の回転数を
増大させるように前記無段変速機の変速比を制御する変
速比制御手段とを備えていることを特徴とするものであ
る。
【0009】したがって請求項1の発明によれば、内燃
機関の回転数制御として、暖房熱量の不足が判断された
場合に、その判断結果に基づく回転数増大制御が実行さ
れる。その場合、内燃機関の運転が促進されるので、内
燃機関での発熱量が多くなり、必要とする暖房熱量が確
保される。そしてこの制御は、暖房熱量が不足する判断
が成立した場合に限られるので、不必要に燃料を消費し
たり、過剰に発熱させて放熱するなどの事態が回避され
るので、燃費が向上する。
【0010】また、請求項2の発明は、内燃機関の出力
側に変速比を連続的に変化させることのできる無段変速
機が連結され、かつ内燃機関によって駆動される冷房用
コンプレッサーが設けられている車両用空調機の制御装
置において、冷房要求に対する必要冷房度合いを判断す
る冷房度合い判断手段と、その冷房度合い判断手段によ
って相対的に小さい冷房度合いが判断された場合に、前
記コンプレッサーの運転領域を、冷房度合いが大きいと
判断された場合よりも、高回転側で狭くなる運転領域設
定手段と、前記冷房度合い判断手段によって相対的に大
きい冷房度合いか判断された場合に前記内燃機関の回転
数が高くなるように前記無段変速機の変速比を制御する
変速比設定手段とを備えていることを特徴とするもので
ある。
【0011】したがって、請求項2の発明によれば、要
求される冷房の度合いが小さい場合には、回転数が高い
状態でのコンプレッサーの運転領域が狭くなる。そのた
め、コンプレッサーを運転する期間が短くなると同時
に、運転効率の悪い高回転数側での運転期間が短くなる
ので、コンプレッサーの過剰な運転や効率の悪い運転を
回避し、燃費が向上する。また、反対に冷房の要求度合
いが高い場合には、内燃機関の回転数をその時点に限っ
て増大させるので、燃費を特に悪化させることなく要求
に応じた迅速な冷房をおこなうことができる。
【0012】さらに、請求項3の発明は、予め定められ
た下限温度以上で駆動されて車室内に送る空気を冷却す
る冷却器を有する車両用空調機の制御装置において、前
記車両の慣性減速走行状態を検出する減速検出手段と、
この減速検出手段によって前記車両の慣性減速走行状態
が検出された場合に、前記下限温度を、車両の慣性減速
走行状態が検出されない場合より低く設定する冷却器制
御手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0013】したがって請求項3の発明によれば、車両
が慣性力で走行し、かつ減速している場合には、冷却器
の運転下限温度が低くなり、それに伴って冷却器の運転
時間が長くなり、すなわち車両の走行慣性エネルギの回
収量が多くなる。また同時に、冷却器の運転下限温度が
下がることにより、通常の運転時におけるよりも温度の
低い部分が生じ、その結果、いわゆる冷熱としての蓄熱
がおこなわれ、これを次の冷房の際に使用できるため、
再度の冷房時の少なくとも初期における冷却に要する熱
量が少なくなり、エネルギの有効利用が図られ、燃費が
向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図に示す具体例
に基づいて説明する。先ず、図10を参照してこの発明
で対象とする車両の駆動系統および制御系統の一例を説
明すると、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなど
の内燃機関(エンジン)1の出力側に、トルクコンバー
タ(T/C)2および前後進切換機構3を介して無段変
速機4が連結されている。そのエンジン1は、アクセル
ペダル(図示せず)の踏み込み量に対するスロットル開
度や燃料の供給量あるいは空燃比などを電気的に制御で
きるように構成されている。またこのエンジン1は水冷
エンジンであって、冷却水を循環させることにより、所
定温度以下に維持されるように構成されている。
【0015】トルクコンバータ2は、ポンプインペラが
回転することによって生じたオイルの螺旋流をタービン
ランナに供給してタービンランナをそのオイルの螺旋流
によって回転させることにより、ポンプインペラとター
ビンランナとの間でトルクの伝達をおこない、またター
ビンランナからポンプインペラに還流するオイルの流動
方向を、一方向クラッチを介して支持したステータによ
って変えることにより、反力トルクを生じさせ、これに
よって伝達トルクの増幅作用をおこなうように構成した
公知の構成のものである。そして、そのポンプインペラ
がエンジン1に連結され、またタービンランナが前後進
切換機構3に連結されている。なお、そのポンプインペ
ラとタービンランナとの間で直接トルクを伝達するロッ
クアップクラッチを備えたトルクコンバータ2を使用す
ることもできる。
【0016】前後進切換機構3は、無段変速機4がトル
クの反転機能を備えていないことにより設けられたもの
であって、一例として遊星歯車機構を主体として構成さ
れた機構を採用することができる。
【0017】無段変速機4は、変速比を連続的に変化さ
せることのできる変速機であって、図10に示す例で
は、ベルト式の無段変速機4が採用されている。このベ
ルト式無段変速機4は、油圧によって相互に接近離隔可
能な一対の固定シーブと可動シーブとによって駆動プー
リ5と従動プーリ6とが構成され、これらのプーリ5,
6に巻き掛けたベルト7の巻き掛け半径を、各プーリ
5,6の溝幅を変更することにより変化させて変速比を
連続的に変えるように構成された公知の変速機である。
この無段変速機4における変速は、例えば従動プーリ6
の可動シーブに、入力トルクに応じて油圧を与えて入力
トルクに適合した張力をベルト7に付与し、その状態
で、駆動プーリ5の可動シーブに対する油圧を変速指令
に応じた圧力とすることによりその溝幅すなわち巻き掛
け半径を制御して所定の変速比を設定することに実行さ
れる。このような油圧の制御をおこなうために油圧制御
回路8が設けられている。
【0018】この無段変速機4の出力側に減速機9が設
けられている。すなわち無段変速機4は、プーリ5,6
とベルト7との間の摩擦力でトルクを伝達するので、伝
達可能なトルクには制限があり、そこで無段変速機4か
ら出力された動力を減速機9によって減速することによ
り、走行に要求される駆動トルクを得るように構成され
ている。そしてこの減速機9が差動機車装置(デファレ
ンシャル)10を介して左右の駆動輪11に連結されて
いる。
【0019】上記のエンジン1を熱源および動力源とし
た空調機12が設けられている。すなわち、エンジン1
のクランクシャフトなどの回転軸にクラッチ(それぞれ
図示せず)を介してコンプレッサー13が連結されてい
る。このコンプレッサー13は、冷媒を使用した冷却サ
イクルの一部をなすものであって、その吐出側には加圧
して温度の上昇した冷媒から放熱させるコンデンサー1
4が接続されている。また、このコンデンサー14の吐
出側には、断熱膨張させた冷媒が外部から吸熱して蒸発
するエバポレータ15が接続され、このエバポレータ1
5がコンプレッサー13の吸入側に連通されている。ま
た、エンジン1の冷却水を循環させて外気を加熱するヒ
ータコア16が、エンジン1の冷却水系に連通させて設
けられている。
【0020】上記のエンジン1および無段変速機4なら
びに空調機12は、電気的に制御できるように構成され
ており、そのための電子制御装置(ECU)16,1
7,18が設けられている。これらの電子制御装置1
6,17,18は、いわゆるマイクロコンピュータを主
体として構成されたものであって、入力されたデータお
よび予め記憶しているデータならびに予め記憶している
プログラムに従って演算をおこない、その演算結果に応
じた指令信号を出力するように構成されている。そして
これらの電子制御装置16,17,18は、データを伝
送できるように相互に接続されている。
【0021】すなわちエンジン用電子制御装置(E/G
−ECU)16には、車速Vやアクセル開度Acc、エン
ジン回転数NE 、エンジン水温Tw などのデータが入力
され、エンジン用電子制御装置(E/G−ECU)16
は、これらの入力データに基づいて演算をおこなうこと
により、スロットルバルブ(図示せず)の開度や燃料噴
射量あるいは点火時期などを制御する指令信号を出力す
るように構成されている。また、変速機用電子制御装置
(CVT−ECU)17は、車速Vやアクセル開度Ac
c、エンジン回転数NE 、エンジン水温Tw などの入力
データに基づいて演算をおこなって変速比を指示する信
号やベルト7の張力を設定する信号を出力するように構
成されている。さらに、空調用電子制御装置(A/C−
ECU)18には、日射センサー19および外気温セン
サー20ならびに内気温センサー21、前記エバポレー
タ15の下流側(公報)に配置された送気温センサー2
2が接続されている。そして、この空調用電子制御装置
18は、これらのセンサー19,20,21,22から
入力されたデータに基づいて演算をおこなって前記コン
プレッサー13の駆動制御信号を出力するように構成さ
れている。
【0022】図11は、この発明で対象とする空調機の
一例の構成図であり、送風量が手動操作によって段階的
もしくは連続的に切り換えられる送風機30の上流側
に、吸気を外気側と車室側とに切り換える内外気ダンパ
ー31が配置されている。この内外気ダンパー31は、
図示しないレバーを操作することにより動作し、吸入す
る空気を外気と車室内空気とに0%〜100%の範囲で
段階的もしくは連続的に切り換えるように構成されてい
る。また、送風機30の下流側に前述したエバポレータ
15が配置されており、そのエバポレータ15の下流側
にエアミックスダンパー32を介してヒータコア33が
配置されている。このヒータコア32は、前記エンジン
1の冷却水を流通させてその熱によって空気を加熱する
ための熱交換器であり、エアミックスダンパー32は、
このヒータコア33とエバポレータ15との間に配置さ
れている。すなわちエアミックスダンパー32は、ヒー
タコア33を通過する空気量とヒータコア33をバイパ
スする空気量とを切り換えるためのダンパーであって、
車室内に設けられている温度調整用レバー(図示せず)
に連動するように構成されている。
【0023】さらに、ヒータコア33の下流側には、運
転者および助手席に着座している同乗者の上半身に向け
て送風するためのフェースダンパー34や足下に向けて
送風するためのフットダンパー35、フロントガラスの
曇り止めのためのデフロスターダンパー36が設けられ
ている。これらのダンパー34,35,36は、車室内
に設けられているセレクトレバー(図示せず)に連動す
るように構成されている。
【0024】前記送風機30には、その運転状態、より
具体的には送風量を検出するためのスピードセンサー3
7が接続され、その出力信号が中央演算処理装置(CP
U)38に入力されている。また、前記エアミックスダ
ンパー32の動作状態を検出して信号を出力するダンパ
ー開度センサー39が設けられており、このダンパー開
度センサー39がCPU38に接続されている。さら
に、前記フェースダンパー34およびフットダンパー3
5ならびにデフロスターダンパー36の開閉状態から送
風モードを検出するモードセンサー40が設けられ、こ
のモードセンサー40が前記CPU38に接続されてい
る。そして、このCPU38から前記空調用電子制御装
置18に信号が出力されている。
【0025】前述したように車室内の暖房は、エンジン
1の発生する熱を利用しておこなわれる。しかしなが
ら、エンジン1が未だ充分に暖機されていない場合や、
暖房の要求度合いが低い場合、あるいは反対に高い場合
があり、そこでこの発明に係る上記の制御装置は、燃費
を悪化させずに暖房要求を迅速に満たすために、以下の
ように制御をおこなう。
【0026】図1はその一例を示しており、先ず、ステ
ップS1では、暖房温度が比較的高いモードが設定され
ているか否かが判断される。これは、具体的には、フッ
ト(FOOT)モード、フェース・デフロスタ(F/
D)モード、デフロスタ(DEF)モードのいずれかが
選択されているか否かが判断され、これは前記モードセ
ンサー40の出力信号が判断することができる。
【0027】比較的高い暖房温度が要求されていること
によりステップS1で肯定判断された場合には、送風機
(ブロア)30の送風量が比較的多くなっているか否
か、具体的には、送風量としてハイ(Hi)もしくはミ
ディアム2(M2)が選択されているか否かが判断され
る(ステップS2)。これは、前記スピードセンサー3
7によって検出された送風機30の駆動状態に基づいて
判断することができる。
【0028】このステップS2で肯定判断されれば、暖
房の要求度合いは、温度が高く、かつ送風量が多い状態
であり、その場合、エンジン水温Tw が所定の基準温度
α以上が否かが判断される(ステップS3)。ここで、
基準温度αは、エンジン1の暖機が終了した後の温度で
あり、一例として85℃程度である。エンジン1の暖機
が終了していることによりステップS3で肯定判断され
た場合には、エンジン回転数NE が常温での最良燃費と
なる回転数に無段変速機4の変速比を設定する(ステッ
プS4)。
【0029】エンジン1の出力(パワー)は、回転数と
トルクとの積で表されるが、一定の出力を得るための燃
費は、エンジン回転数NE によって変化し、最良燃費で
の運転状態は、一義的に決まる。その一例を図2に示し
てあり、閉じた曲線およびその周囲に次第に間隔を広く
して記載してある曲線が、スロットル開度ごとの燃料消
費量(等燃費線)であり、そして太い実線が、車両の振
動、騒音を考慮した最良燃費線を表している。ステップ
S4ではこの図2に太い実線で示す最良燃費線に即して
無段変速機4およびエンジン1の回転数が制御される。
すなわち燃費を重視した運転をおこなう。
【0030】この場合の暖房の要求の度合いは、温度が
高くかつ送風量の多い暖房要求の高い度合いであるが、
エンジン水温Tw が既に高くなっていて要求されている
暖房に対する熱量が充分あるので、その要求に応じた暖
房をおこなうことができる。すなわち、燃費が良くかつ
要求に迅速に応じることのできる暖房が可能である。
【0031】一方、エンジン1の暖機が不充分であって
エンジン水温Tw が前記の基準温度αに達していないこ
とにより、ステップS3で否定判断された場合には、エ
ンジン水温Tw が第2の基準温度β以上か否かが判断さ
れる(ステップS5)。この第2の基準温度βは、前述
した第1の基準温度αより低い温度であり、一例として
75℃程度である。このステップS5で肯定判断された
場合には、エンジン水温Tw が暖機完了温度までは上昇
していないが、暖機がある程度進行していることにな
る。しかしながらステップS1およびステップS2で判
断された暖房要求度合いに応じた暖房をおこなうには、
エンジン水温すなわちヒータ温度が低く、要求されてい
る暖房に対して熱量が不足していることになる。そこ
で、ステップS5で肯定判断された場合には、エンジン
回転数が、暖機終了後の常温でのCVT最低制御回転数
に所定の補正値ΔN1 を加えた回転数になるように無段
変速機4の変速比を制御する(ステップS6)。これを
図2に示せば、破線で示すとおりである。
【0032】したがってエンジン回転数が高くなるの
で、エンジン水温Tw の上昇が速くなり、その時点での
暖房の要求度合いに応じた暖房が可能になる。その場
合、エンジン1の運転状態は、最良燃費線を外れた運転
状態となるので、ステップS6によるエンジン回転数の
上昇制御を実行している間は、燃費が下がるが、迅速に
暖機がおこなわれてステップS3での判断が肯定的な判
断に切り替わるので、それと同時にエンジン回転数の上
昇制御が終了する。すなわち、エンジン回転数を高くす
る制御の実行期間が短いので、燃費が大幅に低下するこ
とが回避される。したがって、エンジン回転数(常温C
VT最低制御回転数)を上昇させる上記の補正値ΔN1
は、暖房の遅れ感が生じず、かつ燃費が可及的に悪化し
ない値に実験的に定められる。
【0033】また、ステップS5で否定判断された場
合、すなわちエンジン水温Tw が第2の基準温度βより
低い場合には、暖房の要求の度合いに対してエンジン水
温Twすなわちヒータ温度がかなり低く、要求されてい
る暖房に対して熱量が不足していることになるので、ス
テップS7に進んでエンジン回転数を更に高くする。具
体的には、エンジン回転数が、常温でのCVT最低制御
回転数に所定の補正値ΔN2 (>ΔN1 )を加えた回転
数になるように無段変速機4の変速比を制御する。
【0034】したがってエンジン回転数が、暖機終了時
の回転数より更に高くなるので、エンジン水温Tw が更
に迅速に上昇し、その時点での暖房の要求度合いに応じ
た暖房が可能になる。その場合、エンジン1の運転状態
は、最良燃費線を外れた運転状態となるので、ステップ
S7によるエンジン回転数の上昇制御を実行している間
は、燃費が下がるが、迅速に暖機がおこなわれてステッ
プS5およびステップS3で順次肯定判断されるように
なるので、それと同時にエンジン回転数が前記の補正値
ΔN1 ,ΔN2 ずつ低下し、最終的には、図2に太い実
線で示す常温でのCVT制御回転数、すなわち最良燃費
曲線に即した回転数になる。すなわち、エンジン回転数
を高くする制御の実行期間が短いので、燃費が大幅に低
下することが回避される。したがって、この場合におい
ても、エンジン回転数を上昇させる上記の補正値ΔN2
は、暖房の遅れ感が生じず、かつ燃費が可及的に悪化し
ない値に実験的に定められる。
【0035】さらに、前記ステップS2で否定判断され
た場合には、送風量として比較的少ない量が選択されて
いることになる。この場合、ステップS8に進んでエン
ジン水温Tw が前記第2の基準値β以上か否かが判断さ
れる。すなわち要求送風量が比較的少ないことにより、
暖房の要求度合いが、前記の例を大程度とすれば、中程
度になり、したがってこの場合は、エンジン水温Tw が
第2の基準温度β以上であれば、ステップS4に進ん
で、エンジン回転数を常温でのCVT制御回転数に制御
する。エンジン水温Tw が幾分低く、かつエンジン回転
数が低くても、暖房の要求度合いが中程度あるために、
その暖房要求度合いにあった暖房が可能である。言い換
えれば、エンジン1によって暖房のために過剰な熱を発
生させることがなく、燃費の向上が図られる。
【0036】これに対してステップS8で否定判断され
た場合には、暖房の要求度合いがたとえ中程度あって
も、エンジン水温Tw が相対的に低いことになるので、
ステップ6に進んで、エンジン回転数(常温CVT最低
制御回転数)を前述した第1の補正値ΔN1 だけ上昇さ
せる。暖房の要求度合いが中程度であるから、エンジン
回転数を極端に高くする必要がなく、暖房の要求の度合
いにあったエンジン1の燃費の悪化を抑制した運転をお
こなうためである。
【0037】そして、ステップS1で否定判断された場
合には、直ちにステップS4に進んで、常温でのCVT
制御回転数にエンジン回転数を制御する。すなわちエン
ジン水温Tw に関わらず、エンジン回転数の上昇制御を
実行しない。これは、フットモードおよびフット/デフ
ロスタモードならびにデフロスタモード以外の暖房のモ
ードでは、送風温度が比較的低くて良いことが経験的に
知られており、したがってこの場合の暖房の要求度合い
がいわゆる小程度に低いので、エンジン回転数を常温で
のCVT制御回転数に制御し、エンジン1で過剰に燃料
を消費したり、発熱させたりすることが回避される。
【0038】このように図1に示す制御例では、送風も
しくは暖房のモードあるいはこれを含む暖房の要求度合
いに応じてエンジン回転数を増大補正する。そのため、
エンジン水温Tw がたとえ低くても、それのみによって
エンジン1を過剰に運転することがなくなるので、不必
要な燃料の消費やエンジン1からの不必要な熱放散が回
避される。その結果、燃費が向上する。また、エンジン
回転数の増大制御は、暖房の要求度合いに応じておこな
うので、要求に応じた暖房が可能である。
【0039】したがって図1に示す制御例におけるステ
ップS1およびステップS2が暖房の要求度合いを判定
する機能手段であり、ステップS3,S5,S8がその
暖房の要求度合いに対する熱量の過不足を判断する機能
手段すなわち請求項1の暖房熱量判断手段に相当する。
そして、ステップS4,S6,S7が要求されている暖
房に対する熱量の過不足に応じてエンジン回転数を増大
制御するための機能手段すなわち請求項1の変速制御手
段に相当する。
【0040】上述したステップS1は、送風モードを判
定しているが、これは、送風モードごとに要求される温
度が異なっているので、結局は、このステップS1では
送風温度を判断していることになる。したがって送風モ
ードを判断する替わりに、送風温度を直接判断してもよ
いのであり、その例を示せば図3のとおりである。
【0041】この図3に示す例は、上記の図1における
ステップS1の送風モードの判断を、送風温度として最
高温(MAX HOT)が選択されているか否かを判断
するステップS1Aに替えたものである。他の制御プロ
セスは、図1に示す制御例と同様である。すなわち送風
温度として最高温が選択されていてステップS1Aで肯
定判断された場合にステップS2に進んで、送風量の判
断をおこなう。これに対してステップS1Aが否定判断
された場合には、要求されている送風温度が相対的に低
いので、ステップS4に進んで、エンジン回転数が、暖
機終了後の常温でのCVT制御回転数となるように無段
変速機4の変速比を制御する。
【0042】この図3に示す制御をおこなうように構成
しても、暖房の要求度合いを送風温度と送風量とから判
断することができるので、図1に示す制御例と同様に、
暖房の要求度合いに即した迅速な暖房をおこなうことが
できると同時に、エンジン回転数を不必要に高くした
り、それに伴って燃費が悪化したりすることを確実に防
止することができる。
【0043】また、車室の暖房の要求度合いは、外気温
によって異なることが知られている。すなわち外気温が
低いほど、暖房の要求度合いが高くなる。したがって、
暖房の要求度合いを、上述した送風モードもしくは送風
温度および送風量に替えて、外気温に基づいて判断する
こととしてもよい。その例を図4に示してある。
【0044】図4に示す制御例は、暖房のためのヒータ
が使用されている場合に実行される制御例であり、先
ず、ステップS11で外気温が判断される。これは、前
述した外気温センサー20による検出信号に基づいて判
断することができる。このステップS11で、外気温T
out が予め定めた基準温度τ1 (一例として0℃)以上
であることが判断された場合、エンジン回転数NE が常
温での最良年燃費回転数となるように無段変速機4の変
速比を設定する(ステップS12)。これは、図1およ
び図3に示すステップS4と同様の制御である。すなわ
ち暖房の要求度合いに対して充分な熱量をエンジン1が
発するので、エンジン回転数の増大制御を特にはおこな
わずに、燃費を重視した制御を実行する。
【0045】また一方、外気温Tout が状態の第1の基
準温度τ1 未満でかつ第2の基準温度τ2 (一例として
−10℃)以上であることがステップS11で判断され
た場合には、エンジン水温Tw が前記の第2基準温度β
以上か否かが判断される(ステップS13)。このステ
ップS13で肯定判断された場合には、エンジン回転数
が、暖機終了後の常温でのCVT最低制御回転数に所定
の補正値ΔN1 を加えた回転数になるように無段変速機
4の変速比を制御する(ステップS14)。このステッ
プS14の制御は、図1および図2に示すステップS6
の制御と同様であり、したがってエンジン回転数が図2
に破線で示すように所定の補正値ΔN1だけ増大させら
れる。
【0046】すなわち、外気温Tout が第1の基準温度
τ1 未満でかつ第2の基準温度τ2以上であれば、暖房
の要求度合いが相対的に高く、その場合に、エンジン水
温Tw が第2基準温度β以上であっても、暖房の要求度
合いに対して熱量が幾分不足しているので、エンジン回
転数を増大させてエンジン1での発熱量を多くする。そ
の結果、エンジン水温Tw が上昇して要求に応じた暖房
がおこなわれる。
【0047】これに対してエンジン水温Tw が第2基準
温度β未満であることよりステップS13で否定判断さ
れた場合には、エンジン回転数を増大補正する補正値を
ΔN2 に設定する(ステップS15)。このステップS
15の制御は、図1および図2に示すステップS7の制
御と同様であり、暖機の終了した常温状態でのエンジン
回転数に対する増大量が大きくなるので、エンジン1の
発熱量が多くなってエンジン水温が急激に上昇する。そ
の結果、外気温Tout が低温であって暖房に対する要求
度合いが高くても、要求に応じた暖房を迅速におこなう
ことができる。また、エンジン回転数を増大させたこと
に伴い、エンジン水温Tw が上昇すると、ステップS1
3で肯定判断され、その後は、エンジン回転数の増大幅
がΔN1に下げられる。その結果、エンジン回転数の増
大制御が過剰におこなわれることが回避されるので、燃
費の悪化が防止される。
【0048】さらに、外気温Tout が第2の基準温度τ
2 未満であることがステップS11で判断された場合に
は、直ちにステップS15に進んでエンジン回転数が常
温でのCVT最低制御回転数に対して第2の補正値ΔN
2 だけ高い回転数になるように無段変速機4の変速比を
制御する。すなわち、外気温Tout がかなり低いことに
より暖房に対する要求度合いが厳しい状態であり、それ
に応じてエンジン回転数の増大幅を大きくする。その結
果、エンジン1の発熱量が多くなってエンジン水温が急
激に上昇する。その結果、外気温Tout が低温であって
暖房に対する要求度合いが高くても、要求に応じた暖房
を迅速におこなうことができる。
【0049】この図4のステップS11,S13の機能
が請求項1の暖房熱量判断手段に相当し、またステップ
s12,s14,15の機能がが請求項1の変速比制御
手段に相当する。そして、この図4に示す制御例におい
ても、外気温Tout に基づく暖房の要求度合いに応じて
エンジン回転数を増大させるための変速比の制御を実行
するので、不必要にエンジン回転数を増大させたり、そ
れに伴って不必要に放熱したりすることが防止されて燃
費が向上する。また、暖房の要求の度合いに応じてエン
ジン回転数を増大させて発熱量を多くするので、要求に
応じた迅速な暖房をおこうなことができる。
【0050】上述した例は、手動操作によって送風温度
や送風量を設定する暖房装置を対象とした例であるが、
この発明は、送風温度や送風量を自動的に制御するオー
トエアコンにも適用することできる。オートエアコン
は、搭乗者が設定した温度や内気温および外気温ならび
に日射量などに基づいて必要吹き出し温度を求め、その
必要吹き出し温度に基づいて前述したエアミックスダン
パー32や送風機30を制御するように構成されてい
る。その必要吹き出し温度(TAO)は、一例として下
記の式で求められる。 TAO=K1 ×Tset −K2 ×Tout −K3 ×Tin−K
4 ×Ts +K5 ここで、Tset は設定温度、Tout は外気温、Tinは内
気温、Ts は日射量、K1 〜K5 は係数である。したが
ってこの必要吹き出し温度(TAO)は、設定温度が高
いほど、また内気温および外気温が低いほど、さらには
日射量が少ないほど大きい値になるから、その値が大き
いほど暖房の要求度合いが高く(冷房の要求度合いが低
く)、また反対にその値が小さいほど、冷房の要求度合
いが高い(暖房の要求度合いが低い)ことになる。
【0051】したがってオートエアコンを対象とした場
合、前述した図1あるいは図3もしくは図4におけるス
テップS1,S1A,S2,S11に替えて、要求吹き
出し温度(TAO)に基づいて暖房の要求度合いを判断
することができる。具体的には図5に示すように、ステ
ップS21で必要吹き出し温度(TOA)が所定の基準
値Ta (一例として50℃)以上か否かが判断される。
必要吹き出し温度が基準値Ta より大きいことによりス
テップS21で肯定判断されれば、暖房の要求度合いが
高いことになり、その場合には、エンジン水温Tw が第
1の基準温度α以上か否かが判断される(ステップS2
2)。
【0052】このステップS22は前述した図1および
図3に示すステップ3同様の判断プロセスであり、この
ステップS22で肯定判断されれば、暖房の要求度合い
が高い状態でエンジン水温Tw すなわちヒータ温度が高
くなっていることになり、これは暖房の要求に対して熱
量が不足していない状態であるから、エンジン回転数が
暖機の終了した常温でのCVT最低制御回転数となるよ
うに変速比が制御される(ステップS23)。
【0053】これに対してステップS22で否定判断さ
れた場合には、ステップS24に進んでエンジン水温T
w が第2の基準温度β以上か否かが判断される。このス
テップS24は図1および図3に示すステップS5と同
じ判断プロセスであり、このステップS24で肯定判断
されれば、常温でのCVT最低制御回転数より第1の補
正値ΔN1 だけエンジン回転数が高くなるように無段変
速機4の変速比を制御する(ステップS25)。また反
対にステップS24で否定判断されれば、常温でのCV
T最低制御回転数より第2の補正値ΔN1 だけエンジン
回転数が高くなるように無段変速機4の変速比を制御す
る(ステップS26)。すなわちステップS25の制御
は、図1および図3に示すステップS6および図4に示
すステップS14と同じ制御であり、またステップS2
6の制御は図1および図3に示すステップS7および図
4に示すステップS15と同じ制御であって、暖房の要
求度合いに対してエンジン水温Tw が低くて熱量が不足
している場合には、その不足の程度に応じてエンジン回
転数を増大させるように無段変速機4の変速比を制御す
る。
【0054】したがって暖房の要求度合いに対して熱量
が不足している場合には、その不足の程度に応じてエン
ジン回転数が増大させられ、その発熱量が多くなるの
で、エンジン水温Tw すなわちヒータ温度が高くなって
要求に応じた暖房を迅速におこなうことができる。ま
た、エンジン水温Tw が高くなると、ステップS24も
しくはステップS22で順次肯定判断されてエンジン回
転数が下げられるので、不必要にエンジン回転数を高く
して燃料を消費することが回避され、燃費が向上する。
【0055】なお、ステップS21で否定判断された場
合、すなわち要求吹き出し温度(TOA)が所定の基準
値Ta より小さい(低い)場合には、ステップS24に
進んでエンジン水温Tw を判断し、その判断結果に応じ
てエンジン回転数を増大させるための無段変速機4での
変速比の制御を実行する(ステップS25,S26)。
その場合、ステップS21で否定判断されて暖房の要求
度合いが低いのであるから、エンジン水温Tw が第2の
基準温度β以上の場合には、ステップS23に進んで常
温での制御をおこなうこととしてもよい。また同様に、
ステップS24で否定判断された場合には、ステップS
25に進んで、エンジン回転数の補正幅をΔN1 とする
制御を実行してもよい。
【0056】この図5に示す制御例では、ステップS2
1の機能が暖房の要求度合いを判断する機能手段に相当
し、この判断結果に応じてエンジン水温Tw を判断する
ステップS22,S24の機能が請求項1の発明におけ
る暖房熱量判断手段に相当し、さらにステップS23,
S25,S26の機能が請求項1の発明における変速比
制御手段に相当する。
【0057】つぎにオートエアコンによって冷房をおこ
なう場合の制御例について説明する。図10および図1
1に示す構成の空調機(冷房器)では、コンプレッサー
13を図示しないクラッチを係合(ON)させてコンプ
レッサー13をエンジン1によって駆動するとともに、
送風機30を駆動することにより、エバポレータ15を
冷却して送風温度を低下させて実行される。そのコンプ
レッサー13の効率は、低回転数側で高くなるので、燃
費を向上させるために回転数に応じてコンプレッサー1
3の運転領域を設定し、冷房の要求の度合いに応じて運
転領域を選択する。
【0058】図6はその制御例を示しており、先ず、必
要吹き出し温度(TOA)とエバポレータ15の後方す
なわち下流側の温度Te との差の絶対値が、所定の判断
基準温度Tx 以上か否かが判断される(ステップS3
1)。このエバポレータ後方温度Te は前述した送気温
センサー22によって検出される温度である。
【0059】前述したように必要吹き出し温度(TO
A)は、その値が小さいほど冷房の要求度合いが強いこ
とを示す。また、エバポレータ後方温度Te は、エバポ
レータ15の温度を示しているから、その値が小さいほ
ど、冷却能力が高いことになる。したがってステップS
31で算出される絶対値が大きければ、要求吹き出し温
度(TOA)とエバポレータ後方温度Te との乖離幅が
大きく、冷房の要求度合いに対して冷房能力(冷却温
度)が不足していることになる。また反対にその絶対値
が小さければ、要求吹き出し温度(TOA)とエバポレ
ータ後方温度Te との乖離幅が小さく、冷房の要求度合
いに対して冷房能力(冷却温度)が充分であること(冷
房能力に余裕があること)になる。
【0060】したがって前記の差の絶対値が判断基準値
Tx より小さいことによりステップS31で否定判断さ
れた場合、すなわち冷房能力に余裕がある場合には、エ
ンジン回転数が最良燃費線に即した回転数となるように
無段変速機4の変速比が制御され、かつコンプレッサー
13のON−OFF温度(運転領域)I が設定される
(ステップS32)。
【0061】このエンジン回転数の制御は前述した図2
に示す太い実線に沿ってエンジン回転数を設定する制御
であり、これに対してコンプレッサー13のON−OF
F温度(運転領域)I は、図7の上半分のマップで示さ
れる。具体的には、エンジン回転数がNE1(一例として
1000rpm )以下では、所定の温度T1 (一例として
3℃)がON状態の下限温度、それより高い所定の温度
T2 (一例とし4℃)がOFF状態の上限温度、エンジ
ン回転数がNE2(一例として2000rpm )以上では、
相対的に高い所定の温度T3 (一例として5℃)がON
状態の下限温度、それより高い所定の温度T4 (一例と
し6℃)がOFF状態の上限温度、さらにエンジン回転
数がこれらの境界となる回転数の間にある場合には、上
記の各温度の中間の温度でONおよびOFFに制御する
ように、コンプレッサー13の運転領域が設定されてい
る。
【0062】したがって冷却器もしくはエバポレータ1
5の冷却能力が冷房の要求の度合いに対して相対的に余
裕がある状態では、エンジン回転数が高い状態でON−
OFF線が高温側に設定されて運転領域がその分、少な
くなっている。そのため、効率の悪い回転数でコンプレ
ッサー13を運転する機会もしくは期間が少なくなり、
効率の良い状態でコンプレッサー13が積極的に運転さ
れるので、燃費が向上する。
【0063】これに対してステップS31で肯定判断さ
れれば、エバポレータ後方温度Teが相対的に高く、冷
房能力が不足し、もしくは余裕がないことになる。この
場合、CVT最低制御回転数が増大補正され、かつコン
プレッサー13のON−OFF温度(運転領域)IIが設
定される(ステップS33)。
【0064】そのCVT最低制御回転数の増大補正は、
図2に破線で示すように、エンジン回転数をΔN1 もし
くはΔN2 だけ増大させて運転するように無段変速機4
の変速比を設定する制御である。また、コンプレッサー
13のON−OFF温度(運転領域)IIは、図7の下半
分に示すように、エンジン回転数の大小に関わらず、コ
ンプレッサー13のON/OFFの温度を所定の一定値
T1 ,T2 に設定した運転領域(マップ)である。
【0065】したがってステップS33の制御では、コ
ンプレッサー後方温度Te が低くなるまで、エンジン回
転数の大小に関わらずコンプレッサー13を駆動するこ
とになり、そのため、エバポレータ後方温度Te が迅速
に低下し、要求に応じた冷房がおこなわれる。その場
合、エンジン回転数が高いうえに、効率の悪い高回転数
でコンプレッサー13が運転されるので、その運転状態
では燃費が悪化するが、冷房が促進されて要求吹き出し
温度(TOA)とエバポレータ後方温度Te との差の絶
対値が小さくなるので、ステップS31で否定判断さ
れ、燃費の良い運転状態に移行する。すなわち、要求に
応じた急速な冷房は、短期間に限られるので、燃費が継
続的に悪化することはなく、過渡状態を過ぎることによ
り燃費が改善される。
【0066】このように図6に示す制御では、冷房の要
求の度合いに応じてエンジン回転数およびコンプレッサ
ー13の運転領域を設定するので、要求に応じた迅速な
冷房をおこなうことができると同時に、過剰にコンプレ
ッサー13を運転したり、エンジン回転数を不必要に高
くしたりすることがなく、その点で燃費が向上する。
【0067】したがって図6に示すステップS31の機
能が請求項2における冷房度合い判断手段に相当し、ま
たステップS32,S33の機能が請求項2のおける運
転領域設定手段および変速比設定手段に相当する。
【0068】燃費を向上させるためのコンプレッサー1
3の運転制御の他の例を次に説明する。前述したように
冷房のためのコンプレッサー13は、エンジン1によっ
て駆動されるが、エンジン1は燃料の燃焼によるいわゆ
る自律回転している状態以外に、車両が慣性走行してい
る場合にはその慣性力によって回転させられる。車両が
減速する場合にはその慣性エネルギを何らかの形で消費
することになるので、その慣性エネルギをいわゆる冷熱
として貯蔵することにより、エネルギの有効な回収が可
能である。そこで図8に示す制御例では、慣性走行時の
減速状態を検出し、その減速状態では、コンプレッサー
13の運転領域を低温側に拡大してコンプレッサー13
による冷熱蓄熱をおこなう。
【0069】具体的に説明すると、図8において、空調
機(エアコン)が使用されかつ前記トルクコンバータ2
におけるロックアップクラッチ(図示せず)が係合して
いる状態、もしくはそのトルクコンバータ2に替わるク
ラッチ(図示せず)が係合している状態で慣性走行での
減速状態が判断される(ステップS41)。その判断
は、例えば車速が低下し、かつエンジン1に対する燃料
の供給が停止していること(減速時フューエルカッ
ト)、あるいはエンジン1に対する燃料噴射量が予め定
めた基準量以下であること、さらにはエンジン1におけ
るスロットルバルブ(図示せず)が全閉状態でかつ車速
が所定の基準車速(例えば20km/h以下)となっている
ことを判断すればよい。
【0070】このステップS41で肯定判断された場合
には、コンプレッサー13の運転領域を低温側に拡大す
る(ステップS42)。これは、例えばコンプレッサー
13をONからOFFへ切り換えるエバポレータ後方温
度Te を通常時より低いT10(一例として0℃)、OF
FからONへの切り換え温度をT11(一例として1℃)
にそれぞれ設定する。これに対して慣性走行での減速時
ではないことによりステップS41で否定判断された場
合には、コンプレッサー13の運転領域として通常時の
領域が設定される(ステップS43)。例えばコンプレ
ッサー13をONからOFFへ切り換えエバポレータ後
方温度Te をT12(一例として3℃)、OFFからON
へ切り換える温度をT13(一例として4℃)にそれぞれ
設定する。この通常時の温度は、エバポレータ15など
で氷結の生じない温度である。
【0071】上記のステップS41の機能が請求項3に
おける減速検出手段に相当し、またステップS42,S
43の機能が請求項3における冷却器制御手段に相当す
る。
【0072】したがって慣性走行の減速時では、コンプ
レッサー13の運転領域が低温側に拡大されるので、コ
ンプレッサー13の運転時間が長くなって車両の有する
慣性エネルギをより多く回収し、その結果、燃費が向上
する。また、コンプレッサー13が低温まで運転される
ので、エバポレータ15の温度が通常時よりも低温にな
り、あるいは氷結が生じる。すなわちエバポレータ15
の顕熱として冷熱が蓄熱され、あるいは氷結による潜熱
として冷熱が蓄熱される。これらの冷熱は、次回の冷房
をおこなう場合に、エバポレータ15を通過する空気の
冷却に使用され、その冷却のためのコンプレッサー13
の運転およびそれに伴う燃料の消費が削減されるので、
燃費が向上する。
【0073】これを図に従って説明すると、図9の
(A)は上記のステップS42の制御をおこなわない従
来の例を示しており、所定の車速で走行している際のt
1 時点にスロットルバルブが閉じられて減速走行に移行
すると、これと同時にフューエルカット信号がONなっ
て燃料の噴射が止まる。またその時点でのエバポレータ
後方温度Te がON→OFF切り換え温度T12に低下す
ると、コンプレッサー13のOFF信号が出力され、コ
ンプレッサー13が停止する。その後のt2 時点にエバ
ボレータ後方温度Te がコンプレッサー13のOFF→
ON切り換え温度T13に達すると、フューエルカット復
帰信号が出力されて燃料の噴射が再開され、またこれと
同時にアクセルペダルが踏まれて加速操作されると、そ
れに応じた燃料の噴射量が設定される。すなわち冷房の
ためにコンプレッサー13を駆動する燃料量と加速のた
めの燃料量とを合わせた量の燃料が噴射される。さらに
その後のt3 時点にアクセルペダルが戻されて減速走行
に移行すると、フューエルカット信号が出力されて燃料
の噴射が停止される。その時点のエバポレータ後方温度
Te がコンプレッサー13のOFF→ON切り換え温度
T12にまで低下していなければ、コンプレッサー13が
駆動状態に維持される。
【0074】これに対して図9の(B)はこの発明によ
る制御をおこなった場合の例を示しており、フューエル
カットを開始したt1 時点においてエバポレータ後方温
度Te が上記のT12にまで低下していても、コンプレッ
サー13のON→OFF切り換え温度はそれより低温の
T10であるから、コンプレッサー13は減速時の車両の
慣性エネルギによって駆動され続ける。その後、減速時
のコンプレッサー13のOFF→ON切り換え温度T10
までエバポレータ後方温度Te が低下した時点でコンプ
レッサー13が停止される。その場合、加速のためにア
クセルペダルが踏み込まれると、減速状態ではないので
コンプレッサー13のOFF→ON切り換え温度がT13
に設定される。そのため、コンプレッサー13は停止状
態に維持されるので、燃料噴射量は、加速ために必要な
量に制限される。図9の(B)に破線で示す従来例と実
線で示すこの発明の例との差が消費燃料の削減量にな
る。
【0075】以上、図に示す具体例に基づいてこの発明
を説明したが、この発明は、上記の具体例に限定されな
いのであって、無段変速機は上述したベルト式のもの以
外にトロイダル式などの他の形式のものであってもよ
く、また動力源は内燃機関のみならず電動機を併用した
ものであってもよい。さらに暖房あるいは冷房のための
ための機構は、上述した構成のものに限定されないので
あり、必要に応じて種々の構成のものを採用することが
できる。そして請求項3の発明は、手動変速機を搭載し
た車両にも適用することができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、暖房熱量が不足することが判断された場合に
は、内燃機関の回転数を増大させる制御が実行され、ま
た内燃機関の発する熱量が少なくても要求されている暖
房の度合いが低い場合には、内燃機関の回転数を増大さ
せる制御を実行しないので、要求されている暖房を迅速
におこなうことができるとともに、不必要に内燃機関の
回転数を増大させたり暖房用の熱量を増大させたりする
ことが回避され、その結果、燃費を向上させることがで
きる。
【0077】また、請求項2の発明によれば、要求され
る冷房の度合いが小さい場合には、回転数が高い状態で
のコンプレサーの運転領域を狭くしてコンプレッサーを
運転する期間を短くすると同時に、運転効率の悪い高回
転数側での運転期間が短くなるので、コンプレッサーの
過剰な運転や効率の悪い運転を回避し、燃費を向上させ
ることができ、また、このようなコンプレッサーの運転
状態は、要求されている冷房度合いが小さい場合に限ら
れるので、冷房の不足が防止される。
【0078】さらに、請求項3の発明によれば、車両が
慣性力で走行し、かつ減速している場合には、冷却器の
運転下限温度が低くなり、それに伴って冷却器の運転時
間が長くなり、すなわち車両の走行慣性エネルギの回収
量が多くなり、また同時に、冷却器の運転下限温度が下
がることにより、通常の運転時におけるよりも温度の低
い部分が生じ、その結果、いわゆる冷熱としての蓄熱が
おこなわれ、これを次の冷房の際に使用できるため、再
度の冷房時の少なくとも初期における冷却に要する熱量
が少なくなり、エネルギの有効利用が図られ、燃費を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による制御例を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図2】 無段変速機によるエンジン回転数の制御パタ
ーンの一例を示す線図である。
【図3】 この発明による他の制御例を説明するための
フローチャートである。
【図4】 この発明による更に他の制御例を説明するた
めのフローチャートである。
【図5】 この発明をオートエアコンでの暖房の制御に
使用した例を説明するためのフローチャートである。
【図6】 この発明をオートエアコンでの冷房の制御に
使用した例を説明するためのフローチャートである。
【図7】 図6に示す制御で使用するコンプレッサーの
運転領域をマップの形で示す図である。
【図8】 この発明による減速時のコンプレッサーの制
御例を説明するためのフローチャートである。
【図9】 図8による制御での燃料噴射量と従来の制御
による燃料の噴射量との相違を説明するためのタイムチ
ャートである。
【図10】 この発明で対象とする車両の駆動系統の一
例を示す模式図である。
【図11】 この発明で対象とする空調機の一例を模式
的に示す図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 4…無段変速機、 12…空調機、
13…コンプレッサー、 15…エバポレータ、 16
…エンジン用電子制御装置、 17…無段変速機用電子
制御装置、 18…空調機用電子制御装置、 30…送
風機、 33…ヒータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:50 (72)発明者 松野 孝充 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 中川 正 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA00 AA26 AB01 AC08 AC09 AC20 AD00 AD02 AD10 AD14 AD51 AD52 AE04 AE07 AE09 AE36 AF01 AF09 3G093 AA06 BA00 BA19 CA06 CA08 CA11 CB07 DB01 DB05 DB09 DB25 EA05 EA09 EB03 EC01 FA07 FA10 FB01 3J052 AA14 BA21 CA21 EA06 FB31 GC61 GC72 GD03 HA11 LA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の出力側に変速比を連続的に変
    化させることのできる無段変速機が連結され、かつ内燃
    機関で生じる熱によって暖房をおこなう車両用空調機の
    制御装置において、 要求されている暖房に対する熱量の過不足を判断する暖
    房熱量判断手段と、 この暖房熱量判断手段によって前記熱量が不足すること
    が判断された場合に前記内燃機関の回転数を増大させる
    ように前記無段変速機の変速比を制御する変速比制御手
    段とを備えていることを特徴とする車両用空調機の制御
    装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の出力側に変速比を連続的に変
    化させることのできる無段変速機が連結され、かつ内燃
    機関によって駆動される冷房用コンプレッサーが設けら
    れている車両用空調機の制御装置において、 冷房要求に対する必要冷房度合いを判断する冷房度合い
    判断手段と、 その冷房度合い判断手段によって相対的に小さい冷房度
    合いが判断された場合に、前記コンプレッサーの運転領
    域を、冷房度合いが大きいと判断された場合よりも、高
    回転側で狭くなる運転領域設定手段と、 前記冷房度合い判断手段によって相対的に大きい冷房度
    合いか判断された場合に前記内燃機関の回転数が高くな
    るように前記無段変速機の変速比を制御する変速比設定
    手段とを備えていることを特徴とする車両用空調機の制
    御装置。
  3. 【請求項3】 予め定められた下限温度以上で駆動され
    て車室内に送る空気を冷却する冷却器を有する車両用空
    調機の制御装置において、 前記車両の慣性減速走行状態を検出する減速検出手段
    と、 この減速検出手段によって前記車両の慣性減速走行状態
    が検出された場合に、前記下限温度を、車両の慣性減速
    走行状態が検出されない場合より低く設定する冷却器制
    御手段とを備えていることを特徴とする車両用空調機の
    制御装置。
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