JP2006333122A - 音声拡声装置 - Google Patents

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康徳 佐久間
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Abstract

【課題】 移動した利用者を検知して音声の拡声範囲を追従させると共に、容易に設置することができる音声拡声装置を得る。
【解決手段】 音声を聴視する利用者を検知するセンサ(A)1〜センサ(H)8と、音声再生部から出力された音声信号を変調して超指向性スピーカ13により超音波として放射される信号を生成する変調部11と、超指向性スピーカ13の向きを変化させる支持台14と、センサ(A)1〜センサ(H)8の検知信号に応じて音声再生部10から音声信号を出力させると共に支持台14を制御して超指向性スピーカ13の向きを変化させる制御部9とを備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、センサにより検知した利用者に追従して音声を指向性放射する音声拡声装置に関するものである。
利用者が接近したときに超指向性スピーカを用いた音声拡声装置を動作させる場合には、天井などに利用者を検知するセンサを設置し、このセンサの検知出力信号に応じて天井などに設置されている超指向性スピーカから音声を利用者へ指向性放射している(例えば、特許文献1参照)。このような音声拡声装置を、例えば博物館等に設置して展示物解説に使用した場合には、利用者がセンサの検知範囲内に存在しているとき、その検知範囲内のみで聞こえるように超指向性スピーカから音声を指向性放射している。
特開2002−354572号公報(第4頁、図4)
従来の音声拡声装置は以上のように構成されているので、わずかでも利用者がセンサの検知範囲の外へ出てしまうと解説などの音声出力が途切れてしまい、また、当該装置を設置する際にセンサと超指向性スピーカは各々個別に設置していることから、センサの検知範囲と超指向性スピーカの拡声範囲とを整合させる調整に多くの時間が必要になるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、移動した利用者を検知して音声の拡声範囲を追従させると共に容易に設置することができる音声拡声装置を得ることを目的とする。
この発明に係る音声拡声装置は、音声を聴視する利用者を検知する複数のセンサと、超指向性スピーカの向きを変化させる支持台と、センサの検知信号に応じて音声再生手段から音声信号を出力させると共に支持台を制御して超指向性スピーカの向きを変化させる制御手段とを備えたものである。
この発明によれば、センサの検知信号に応じて音声再生手段から音声信号を出力させると共に支持台を制御して超指向性スピーカの向きを変化させるようにしたので、利用者の移動に追従させて音声の拡声方向を変更することができ、適切に利用者へ音声を提供することができるという効果がある。
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による音声拡声装置の構成を示すブロック図である。この音声拡声装置は、例えばセンサ(A)1、センサ(B)2、センサ(C)3、センサ(D)4、センサ(E)5、センサ(F)6、センサ(G)、及びセンサ(H)8の計8個の人体を検知するセンサを備えたもので、センサ(A)1〜センサ(H)8の各出力信号は制御部(制御手段)9へ入力されている。制御部9は音声再生部(音声再生手段)10の動作を制御するように接続されている。なお、実施の形態1の音声拡声装置に備えられるセンサの数は上記の8個に限定されない。また、制御部9は支持台14の動作を制御するように接続されている。変調部(変調手段)11は音声再生部10から音声信号を入力するように接続されている。増幅部12は変調部11から入力した信号を増幅して超指向性スピーカ13を駆動するように接続されている。超指向性スピーカ13は、超音波を放射する向きを変化させる支持台14に搭載されている。
図2−1〜図2−3は、実施の形態1による音声拡声装置の外観を示す説明図である。図1に示したものと同一部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。図2−1は超指向性スピーカ13と支持台14とを正面視したもので、図2−2は側方から見たとき、図2−3は上方から見たときの概略外観を表している。超指向性スピーカ13の筐体には、図2−1に示したように超音波を放射する放射部13aの外枠などの周辺部位にセンサ(A)1〜センサ(H)8が配置され、複数のセンサ(A)1〜センサ(H)8と超指向性スピーカ13が一体化されている。これらのセンサは、例えばほぼ等間隔で上記の周辺部位に配置され、また、放射部13aの前方へ検知部位を向けて、なおかつ各々異なる空間範囲の検知を行うように設置されている。
超指向性スピーカ13は、図2−2に矢印で示した回動方向15のように回動し、なおかつ図2−3に矢印で示した回動方向16のように回動する。超指向性スピーカ13を支持している支持台14は、図1に示した制御部9の制御に応じて超指向性スピーカ13を回動方向15で示した上下方向及び回動方向16で示した左右方向に回動させる図示されない機構部を備えている。なお、上記の上下方向及び左右方向は、例えば支持台14を水平に設置したときの回動方向を表したものである。
次に動作について説明する。
図3は、実施の形態1による音声拡声装置の動作を示す説明図である。図1〜図2−3に示したものと同一部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。この図は、支持台14に搭載されている超指向性スピーカ13を側方視したときのセンサ(A)1の検知範囲21、センサ(B)2の検知範囲22、センサ(C)3の検知範囲23、センサ(D)4の検知範囲24、センサ(E)5の検知範囲25、センサ(F)6の検知範囲26、センサ(G)7の検知範囲27、センサ(H)8の検知範囲28、及び放射部13aからビーム状に放射される音声の拡声範囲20を示したものである。また、利用者が存在する位置を検知位置30として図示したものである。
図4は、実施の形態1による音声拡声装置の動作を示す説明図である。図3に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。この図は、図3に示した検知位置30に設定された超指向性スピーカ13から放射される音声の拡声範囲20、またその周辺に配されるセンサ(A)1〜センサ(H)8の各検知範囲21〜28を示したものである。また、この図には拡声範囲20の中心29が示されている。検知位置30において、拡声範囲20の中心29は検知範囲21〜28の中央に配置されている。
音声拡声装置は、検知範囲21〜28のいずれかに利用者が侵入すると、利用者の存在している位置を含む検知範囲を担っているセンサから、利用者を検知した旨を示す信号が出力される。この信号を入力した制御部9は、音声再生部10を制御して該音声再生部10に記録されている音声を表す信号を変調部11へ出力させる。変調部11は、入力した音声信号を変調して超音波を搬送波とする信号を生成/出力する。増幅部12は、超指向性スピーカ13を駆動するこができるように変調部11から入力した信号を増幅する。超指向性スピーカ13は、増幅部12から入力した信号に基づいて超音波を発生して空中へ放射する。この超音波は空気中を広範囲に拡散することなくビーム状に伝搬し、このとき自己復調作用により可聴音声になる。超指向性スピーカ13から放射された超音波は、前述のようにビーム状に伝搬することから、該超音波から復調した音声は限られた狭い範囲内でのみ聞くことができる。図1に示した音声拡声装置は、概ねこのように動作して音声を出力している。
例えば、初めに利用者がセンサ(A)1の検知範囲21に入ったとき、この利用者を検知したセンサ(A)1は検知結果を示す信号を制御部9へ出力する。制御部9は、前述のように音声再生部10を制御して所定の音声信号を出力させる。この音声信号は前述のように変調部12により変調され、超音波を搬送波とする信号が生成される。この超音波を搬送波とする信号は増幅部13によって増幅され、超指向性スピーカ13から超音波として放射される。
また、このとき制御部9は、図4に示した検知範囲21の位置が超音波の放射範囲20の中心29となるように、回動方向と回動量を制御して支持台14の機構部を稼動させ、超指向性スピーカ13の向いている方向/角度を変化させる。このように拡声範囲20の中心29となる位置に利用者が存在するように、超指向性スピーカ13の向きを変更して超音波を放射させ、超音波から自己復調した音声を利用者に聴視させる。
前述のようにセンサ(A)1によって検知された利用者に対応させて超指向性スピーカ13の向きを変更して音声を出力しているときに、該利用者がセンサ(B)2によって検知される位置即ち検知範囲22へ移動した場合には、センサ(B)2から検知した旨を示す信号が出力される。センサ(B)2から検知を示す信号を入力した制御部9は、支持台14の機構部を制御して図4に示した検知範囲22の位置が中心29の位置へ移動するように超指向性スピーカ13の向きを変更する。このとき制御部9は、図2−2に示した回動方向15に沿って図中左方向へ超指向性スピーカ13を回動させるように支持台14の機構部を稼動させる。このようにいずれかのセンサ(A)1〜センサ(H)8が利用者を検知してその旨を示す信号を出力したとき、制御部9は、この信号を出力したセンサの検知範囲が拡声範囲20の中心29となるように支持台14の機構部を制御して超指向性スピーカ13の向きを変更し、移動した利用者に拡声範囲20を追従させる。
超指向性スピーカ13の可動範囲、即ち図2−2及び図2−3に示した回動方向15,16の可動範囲は予め制御部9に設定されている、あるいは任意に設定するようにしてもよい。音声拡声装置が拡声動作を行っている間に、利用者がこの可動範囲を超えて移動した場合、即ち超指向性スピーカ13を可動範囲の端まで回動させてもセンサ(A)1〜センサ(H)8のいずれでも検知できない位置まで移動してしまった場合には、制御部9は支持台14を制御して超指向性スピーカ13が予め定められている初期の位置を向くように回動させる。また、このとき既に音声出力を開始させている場合には、超指向性スピーカ13の向きが初期の位置へ戻るまでの間、音声出力を行うように音声再生部10を制御する。なお、上記の初期の位置は、利用者に音声を提供する範囲において、基準となる位置を任意に設定したものである。
制御部9は、これらの制御を終えた後、いずれかのセンサ(A)1〜センサ(H)8から利用者を検知した旨を示す信号が出力されるまで、音声出力を停止させていると共に超指向性スピーカ13を初期の位置へ向けている待機状態を維持させる。
以上のように実施の形態1によれば、超指向性スピーカ13の放射部13aの周辺にセンサ(A)1〜センサ(H)8を配置して移動した利用者を検知し、制御部9が検知結果を示す信号に基づいて超指向性スピーカ13を搭載している支持台14を回動して音声の放射方向を変更するようにしたので、利用者が多少移動しても他者には聞こえない指向性を有する音声を聴視することができ、利用者のみに音声を適切に提供することができるという効果がある。
また、利用者を検知するセンサを超指向性スピーカ13の放射部13aの外枠などの周辺に設けたので、音声拡声装置の設置を容易に行うことができるという効果がある。
この発明の実施の形態1による音声拡声装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1による音声拡声装置の外観を示す説明図である。 実施の形態1による音声拡声装置の外観を示す説明図である。 実施の形態1による音声拡声装置の外観を示す説明図である。 実施の形態1による音声拡声装置の動作を示す説明図である。 実施の形態1による音声拡声装置の動作を示す説明図である。
符号の説明
1 センサ(A)、2 センサ(B)、3 センサ(C)、4 センサ(D)、5 センサ(E)、6 センサ(F)、7 センサ(G)、8 センサ(H)、9 制御部(制御手段)、10 音声再生部(音声再生手段)、11 変調部(変調手段)、12 増幅部、13 超指向性スピーカ、14 支持台、15,16 回動範囲、20 拡声範囲、21〜28 検知範囲、29 中心、30 検知位置。

Claims (5)

  1. 音声信号を記録している音声再生手段と前記音声再生手段から出力された音声信号を超音波を搬送波とする信号に変調する変調手段と前記変調手段により生成された信号に基づいて超音波を搬送波とする音声を放射する超指向性スピーカとを備えた音声拡声装置において、
    音声を聴視する利用者を検知する複数のセンサと、
    前記超指向性スピーカの向きを変化させる支持台と、
    前記センサの検知信号に応じて前記音声再生手段から音声信号を出力させると共に前記支持台を制御して超指向性スピーカの向きを変化させる制御手段とを備えた音声拡声装置。
  2. 複数のセンサは、各々異なる検知範囲を有するように超指向性スピーカの周囲に配置されていることを特徴とする請求項1記載の音声拡声装置。
  3. 複数のセンサは、超指向性スピーカの超音波を放射する部位の周辺にほぼ等間隔に配置されていることを特徴とする請求項2記載の音声拡声装置。
  4. 制御手段は、各センサの検知信号に基づいて利用者の移動に追従するように超指向性スピーカの向きを変化させることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の音声拡声装置。
  5. 制御手段は、利用者が各センサに検知されなくなったとき、音声再生手段を制御して音声出力を停止すると共に支持台を制御して超指向性スピーカの向きを所定の初期の位置へ戻すことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の音声拡声装置。
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