JP5212576B2 - 音響再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超指向性スピーカを用いた音響再生装置に関する。
従来、音声など音の情報を含む音声情報に指向性を持たせたスピーカを用いて、音声情報が特定の対象者にのみ伝達される音響再生装置がある。例えば、車両に備えられた、運転者だけに警報音等の情報を伝える情報伝達装置が多く提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
図13は従来の情報伝達装置のスピーカの配置図である。車体左右のフロントピラー101の下部のドアミラー103の取り付け部にスピーカ107が設置されている。スピーカ107は運転者105の頭部位置へ向けて超音波を発生する。
車両は障害物までの距離を測定し、その距離に応じて運転者105に警報音を伝える。その際、左右のスピーカ107はそれぞれ異なる周波数の超音波を個別に出力する。左右のスピーカ107は、運転者105に向かって放射される超音波の進む方向を示す指向軸線が、運転者105の頭部位置で交差するように配置される。左右のスピーカ107からそれぞれ出力される超音波の周波数は、2つの周波数の相互干渉によるうなりの周波数が可聴域に属するように設定されている。従って、2つの異なる周波数の超音波は運転者105の頭部の周りで可聴音となり、運転者105に警報音として情報を伝達することができる。一方、他の席の乗員の周りでは、左右のスピーカ107の指向軸線が交差せず2つの超音波によるうなりが発生しないので、警報音が知覚されない。このように、警報音に指向性を持たせることができるので、運転者105にのみ警報音を伝達できる。
図13のような従来の情報伝達装置においては、車両乗員のうちの運転者105だけに警報音として情報を伝達するため、指向性の鋭い超音波を放射するスピーカ107を用いている。これによって、運転者105に警報を与える場合でも、その警報音は運転者だけに知覚され他の乗員には警報音が聞こえないので、他の乗員に煩わしさを与えない。
特許第2743603号公報
本発明は、放射される音波の指向性が鋭い特性を有するスピーカである超指向性スピーカにおいて、その音波を放射する角度を調整する機構を有し、かつその角度を情報の聴取者等が容易に調節することができる音響再生装置である。
本発明の音響再生装置は、超音波を放射する音波放射面と第1の面を有する超指向性スピーカと、第1の面に対向する第2の面を有する取り付け部と、を有する。超指向性スピーカの音波放射面の少なくとも一部は鏡面を有する。第1の面は凸面を有する。第2の面は凸面と接触し得る凹面を有する。凸面の曲率を凹面の曲率よりも大きくする。凸面が凹面を移動することにより音波放射面の傾きを変化させて超指向性スピーカの音波を放射する方向を調整することができる。
本発明の音響再生装置によれば、超指向性スピーカの周方向の回転と厚さ方向の傾きを、同時に、あるいは独立に動かすことができるので、超指向性スピーカの音波を放射する方向を、聴取者が容易に調整できる。
図1は実施の形態1における音響再生装置の超指向性スピーカの設置位置の一例を示す配置図である。 図2は実施の形態1における音響再生装置の超指向性スピーカの可聴音の指向特性図である。 図3は実施の形態1における音響再生装置の角度調節時の斜視図である。 図4Aは実施の形態1における音響再生装置の一部分解斜視図である。 図4Bは実施の形態1における音響再生装置の断面模式図である。 図4Cは実施の形態1における音響再生装置の角度調節時の断面模式図である。 図5は実施の形態2における音響再生装置の一部分解斜視図である。 図6Aは実施の形態2における音響再生装置の角度調節時の斜視図である。 図6Bは実施の形態2における音響再生装置の角度調節時の断面模式図である。 図7は実施の形態3における音響再生装置の一部分解斜視図である。 図8は実施の形態3における音響再生装置の角度調節時の斜視図である。 図9は実施の形態4における音響再生装置の一部分解斜視図である。 図10Aは実施の形態5における音響再生装置の一部分解斜視図である。 図10Bは実施の形態5における音響再生装置の角度調節時の断面模式図である。 図11は実施の形態6における音響再生装置の一部分解斜視図である。 図12Aは実施の形態7における音響再生装置の一部分解斜視図である。 図12Bは実施の形態7における音響再生装置の断面模式図である。 図13は従来の情報伝達装置のスピーカの配置図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1における音響再生装置の超指向性スピーカの設置位置の一例を示す配置図である。図1において、車両のダッシュボード11にはハンドル13が取り付けられている。ダッシュボード11の一部にはメータフード15が形成されている。メータフード15の下部にはメータ17が組み込まれている。ダッシュボード11の、ハンドル13の左側と右側に設けられた取り付け部19aに、それぞれ超指向性スピーカ21aが設置されている。
超指向性スピーカ21aは、可聴音の音圧が超指向性スピーカ21aの位置から音波が伝播する音軸方向に所定の距離でピークを有する特性を持ち、かつ超音波を搬送波として用いている。
駆動制御部は超指向性スピーカ21aの駆動を電気的に制御し、車両からの制御信号に基づいて、超指向性スピーカ21aから音波を放射させる。
一般に、音波の振幅を大きくして空気や水等の媒体に放射すると、音波が媒体中を進むにつれて、媒体自体の弾性特性(圧力変化に対する体積変化)が、線形でなくなり非線形な特性を持つ。媒体の弾性特性が非線形となることで音波の波形が歪み、放射された元の周波数成分以外の周波数成分を音波が持つようになる。
超指向性スピーカ21aは上述の媒体の特性を利用したものである。可聴音成分を超音波に重畳した音波を空気中に放射すると、放射された音波は空気の弾性特性の非線形性の影響を受ける。放射された音波が空気中を進むにつれて搬送波である超音波の波形が歪むと共に、より周波数の高い超音波の成分から減衰し始める。周波数の高い超音波の成分が減衰すると、超音波に対して低い周波数で超音波に重畳されている可聴音の成分が再生されてくる。
音波が進む音軸方向に対して、通常のスピーカから放射される可聴音の音圧は、スピーカの音波の放射面の位置が最も大きく、スピーカの放射面から離れるにつれて小さくなる。それに対して、超指向性スピーカ21aから放射される可聴音の音圧は、超指向性スピーカ21aの放射面の近傍では非常に小さいが、空気中を進むにつれて大きくなる。そのため超指向性スピーカ21aによる可聴音の音圧は、放射面から所定の距離でピークを有する音軸方向の距離に依存した特性を持つ。
超指向性スピーカ21aから放射される可聴音の音圧がピークとなる所定の距離は、超指向性スピーカ21aの機械的な特性や、それに基づく搬送波周波数のような電気的な特性等により決定される。
一般に、音波はその周波数が高いほど音軸から拡がることなく伝播するので、周波数が高い音波の放射角は小さくなり指向性は高くなる。そのため、可聴音よりも周波数の高い超音波を搬送波として用いている超指向性スピーカが放射する音波の指向性は高く、空気の弾性特性の非線形特性の影響を受けて超音波の伝播の過程で生成される可聴音の指向性も高くなる。
よって、超指向性スピーカ21aによる可聴音の音圧は、超音波が伝播する音軸に対して垂直な方向についても、音軸に対して垂直方向の距離に依存した特性を持ち、音軸近傍の音圧が大きく音軸から離れると音圧は小さくなる。
図2は実施の形態1における音響再生装置の超指向性スピーカの可聴音の指向特性図である。図2において、縦軸は超指向性スピーカ21aによる可聴音の音圧を示しており、横軸は超指向性スピーカ21aによる可聴音の放射角を示している。図2に示すように、500Hz(実線)、1kHz(破線)、及び2kHz(一点鎖線)のどの可聴音の周波数においても、放射角度が音軸上から±10度辺りではそれぞれの周波数の音圧は約20dBも低くなる。
このように超指向性スピーカ21aは優れた指向性を持つ。例えば超指向性スピーカ21aから超指向性スピーカ21aの可聴音を聞く聴取者までの距離が1mであるとする。この場合、超指向性スピーカ21aから放射される超音波の音軸の角度を10度のずれは、その聴取者の位置では約0.17mのずれとなる。
よって、特定の聴取者のみに音響情報を伝達するためには、その聴取者の座席位置や体格等を考慮して、離れたところに位置する超指向性スピーカ21aの音波の放射方向を精度よく調整する必要がある。
この調整は車両製造者が予め設定するだけではなく、超指向性スピーカ21aの音響情報の聴取者が、聴取者自身の体格や座席位置等に応じて角度を調整することが望まれる。聴取者自身が超指向性スピーカ21aの音軸の角度を調整することで、超指向性スピーカ21aから放射される超音波が可聴音となる範囲を聴取者の座席位置に合わせることができる。
そのため、実施の形態1における音響再生装置は、超指向性スピーカ21aによる音波の放射方向を精度よく調整できる機構を有する。以下にその機構と動作について説明する。
図3は実施の形態1における音響再生装置の角度調節時の斜視図である。図4Aは実施の形態1における音響再生装置の一部分解斜視図である。図4Bは実施の形態1における音響再生装置の断面模式図である。図4Cは実施の形態1における音響再生装置の角度調節時の断面模式図である。
実施の形態1における音響再生装置は、超音波を放射する音波放射面23と側面25を有する超指向性スピーカ21aと、側面25に対向する壁面30を有する取り付け部19aと、を有する。側面25は凸面27aを有する。取り付け部19aは壁面30を有する。壁面30は凸面27aと接触し得る凹面29aを有する。
図3において、超指向性スピーカ21aの外観はほぼ円柱形である。より具体的には、超指向性スピーカ21aは、上面(23)と下面28と、上面(23)と下面28とに繋がる側面25とを有する円柱形状を実質的に有する。実施の形態1において上面とは音波放射面23である。図4Bにおいて中心軸65は円柱形状の中心軸である。以降、中心軸65方向を超指向性スピーカ21aの厚さ方向と呼び、円柱形状の中心軸65方向の音波放射面23から下面28までの距離を超指向性スピーカ21aの厚さと呼ぶ。
超指向性スピーカ21aは側面25の上部の一部がダッシュボード11から突出するように配置されている。超指向性スピーカ21aは、その厚さ方向の下部でダッシュボード11に設けられた取り付け部19aに設置されている。
図4Aにおいて、超指向性スピーカ21aは側面25の一部、ここでは側面25の下側(ダッシュボード11側)の全周に凸面27aを有している。ダッシュボード11に設けられた取り付け部19aは、その壁面30に凸面27aと接し得る凹面29aを全周に有している。壁面30は凸面27aと接し得る凹面29aと凹面29a以外の面30aによって構成される。図4Bに示されるように、凹面29aが凸面27aと接することで、取り付け部19aは超指向性スピーカ21aを支持している。
実施の形態1における凸面27aと凹面29aの関係について説明する。
図4Aに示されるように壁面30はその全周が曲面で形成されている。図4Bに示される仮想球の球面60は、超指向性スピーカ21aの最大外径62よりも僅かに大きい直径を有する球の球面である。実施の形態1において凹面29aは凸面27aに対向して接し得る面であり、かつ球面60の曲率と同じ曲率を持った、壁面30上の面である。すなわち、図4Bにおいて壁面30上で仮想球の球面60の曲率と一致している面が凹面29aである。凹面29aの面上は一定の曲率である。壁面30の凹面29a以外の面30aは凹面29aよりも大きな曲率をもつ。
ここで、凸面27aの曲率と凹面29aの曲率とは中心軸65を含む断面における曲率である。すなわち、超指向性スピーカ21aの厚さ方向の曲率である。
凸面27aは超指向性スピーカ21aの側面25上で、凹面29aの曲率よりも大きい曲率を持つ面である。側面25は側面25の全周にわたって凸面27aを有する。超指向性スピーカ21aは凸面27aの一部で最大外径62となる。超指向性スピーカ21aが最大外径62となる凸面27aと、凹面29aとが接触することで、超指向性スピーカ21aが取り付け部19aに支持される。
図4Cに示されるように、凸面27aは凹面29aを移動することができる。凸面27aが凹面29aを移動するときも、超指向性スピーカ21aの最大外径62で凸面27aが凹面29aの一部と接触している。逆に言えば、壁面30の凹面29aは、超指向性スピーカ21aの最大外径62よりも僅かに大きい直径を有する仮想球の球面60上に位置している。
また、凹面29aが形成されている取り付け部19aの厚みは、凸面27aが形成されている超指向性スピーカ21aの厚みより厚い。
以上のように、凸面27aと凹面29aは、少なくとも凸面27aの厚さ方向の曲率が凹面29aの厚さ方向の曲率よりも大きい関係である。さらに凹面29aは、凸面27aに対向して接し得る面であり、かつ仮想球の球面60の曲率と同じ曲率を持った、壁面30上の面である。
なお、壁面30面上の面30aは一定の曲率でなくてもよい。例えば、面30aの曲率は、凹面29aの曲率(球面60の曲率)よりも大きい構成としても、小さい構成としてもよい。
凸面27aと凹面29aが互いに接触し得る面の、曲率や面粗さ等の機械的な要素や、接触面の化学的な処理等の要素を変化させることによって、超指向性スピーカ21aの周方向への回転のし易さや、厚さ方向への傾け易さを変化させることができる。
以上のような構成、動作により、例えば聴取者が超指向性スピーカ21aの側面25を手で持って、超指向性スピーカ21aを回転させたり傾けたりすることができる。これによって聴取者は、図3に示すように超指向性スピーカ21aの音波放射面23を任意の方向に設定することができる。
従って、ダッシュボード11の取り付け部19aに設置された超指向性スピーカ21aの音波放射面23の方向を、聴取者が任意に調整することができる音響再生装置を実現することができる。
図1の構成では、音響再生装置を構成する超指向性スピーカ21aは、ハンドル13に対して、左側と右側に2つ設置しているが、いずれか一方のみでもよいし、3つ以上を設置する構成としてもよい。超指向性スピーカ21aの位置も、ハンドル13の左側と右側に限定されるものではない。超指向性スピーカ21aからの音波を直接、運転者や同乗者等の特定の聴取者に対して伝達できる位置に設置すればよい。あるいは車内の壁面等による反射を利用して、運転者や同乗者等の特定の聴取者に対して伝達できる位置に設置すればよい。
超指向性スピーカ21aの凸面27aの形状は、特定の曲率を持った曲面に限られたものではなく、例えば、断面形状が三角形等のような尖鋭な部分を持った形状であっても構わない。また凸面27aの曲率は一定でなくてもよく、異なる曲率の曲面の組み合わせによって凸面27aが構成されてもよい。
凸面27aは、側面25の全周に亘って形成される構成に限定されるものではなく、部分的に複数個の凸面27aを設ける構成としてもよい。ただし、複数個の凸面27aを設ける場合は、超指向性スピーカ21aを取り付け部19aに保持するために、側面25の外周上でほぼ等間隔に設ける構成とすることが好ましい。複数個の凸面27aに対して、1つの凹面29aで支持してもよいし、複数個の凹面29aで支持してもよい。複数個の凹面29aで複数個の凸面27aを支持する場合であっても、複数個の凹面29aが全て仮想球の球面60上であれば、複数個の凸面27aはそれぞれ対応する複数個の凹面29a上を移動することができる。
取り付け部19aの凹面29aの形状も、上記形状に制限されるものではなく、凸面27aの形状に対応して、超指向性スピーカ21aを取り付け部19aに保持でき、かつ、超指向性スピーカ21aを回転させたり傾けたりすることができる形状であればよい。
実施の形態1の超指向性スピーカ21aにおいて、音波放射面23の表面全体、あるいはその一部を鏡面とする構成にしてもよい。聴取者自身が超指向性スピーカ21aの向きを調節する際に、聴取者の顔や目等が鏡面状の音波放射面23の表面に映ることで、音波放射面23が聴取者の方向を向いていることを聴取者自身が極めて容易に判断できる。従って、より容易に超指向性スピーカ21aの向きを調節することが可能となる。
なお、音波放射面23の表面を鏡面状とするために、例えば、鏡面加工を施した樹脂や金属で音波放射面23を構成してもよい。音波放射面23の一部に鏡や鏡面加工を施した樹脂片や金属片等を貼付する構成としてもよい。音波放射面23の少なくとも表面の一部をメッキ処理等により、鏡面部分を持たせる構成でもよい。
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2における音響再生装置の一部分解斜視図である。図6Aは実施の形態2における音響再生装置の角度調節時の斜視図である。図6Bは実施の形態2における音響再生装置の角度調節時の断面模式図である。
図5、図6Aおよび図6Bにおいて、図3、および図4A〜図4Cの音響再生装置と同一構成の部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。実施の形態2における音響再生装置は、超指向性スピーカ21bに設置された角度調節部31を有し、凸面27aの代わりに凸面27bを有し、凹面29aと面30aの代わりに凹面29bを有する点で、実施の形態1における音響再生装置と異なる。
図5において、角度調節部31は、超指向性スピーカ21bの音波放射面23側の面上周縁部に設置されたL字形状の腕部33と、腕部33の超指向性スピーカ21bの周縁部と反対側の先端に取り付けた球状の握り部35から構成される。
実施の形態2において、超指向性スピーカ21bの側面25には、側面25の全体に凸面27bが形成されている。以下、側面25の全体を凸面27bという。
一方、ダッシュボード11の取り付け部19bの壁面30全体には、凹面29bが形成されている。超指向性スピーカ21bの側面25の凸面27bの曲率は取り付け部19bの壁面30の凹面29bの曲率よりもわずかに大きい。凹面29bは実施の形態1の図4Bに示される凹面29aと同様の特徴を有する。すなわち、実施の形態2においても凹面29bは、凸面27bと接し得る面であり、かつ壁面30上であって図6Bに示される仮想球の球面60の曲率と同じ曲率を有する面とする。また、実施の形態1において壁面30は凹面29aと面30aとの曲率の異なる面から構成されていたが、実施の形態2においては壁面30の全体は一定の曲率を有する凹面29bから構成される。よって凸面27bは壁面30上の全体を移動することができる。
このような構成によって、聴取者が超指向性スピーカ21bを取り付け部19bに保持した状態で、周方向に回転させたり、厚さ方向に傾けたりすることができる。
凸面27bと凹面29bが互いに接触し得る面の、曲率や面粗さ等の機械的な要素や、接触面の化学的な処理等の要素を変化させることで、超指向性スピーカ21bの周方向の回転し易さや厚さ方向の傾け易さを変化させることができる。
角度調節部31を設置したことで、図6Aに示すように、超指向性スピーカ21bの角度調節部31以外を、ダッシュボード11から突出させることなく、超指向性スピーカ21bを配置することができる。
以上のような構成、動作により、例えば、聴取者が超指向性スピーカ21bの角度調節部31を持って、超指向性スピーカ21bを回転させたり傾けたりすることができる。よって聴取者は超指向性スピーカ21bの音波放射面23を任意の方向に設定することができる。
従って、超指向性スピーカ21bの音波放射面23をダッシュボード11から突出させることなく、聴取者が音波放射面23の方向を任意に調整することができる音響再生装置を実現することができる。
なお、図5の構成では、超指向性スピーカ21bの厚みと取り付け部19bの厚みはほぼ同じ厚みとしているが、実施の形態1と同様に超指向性スピーカ21bの厚みが取り付け部19bの厚みより厚い構成としてもよい。このとき、例えば、実施の形態1の場合と同様に、壁面30の一部を凹面29bとし、壁面30の凹面29b以外の部分を凹面29bと異なる曲率を持つ面で構成してもよい。凸面27bは凹面29bの曲率よりも大きい曲率であれば、一定の曲率でなくてもよい。実施の形態2において超指向性スピーカ21bの厚みと取り付け部19bの厚みの大小関係は特に限定されない。
このように、実施の形態2における音響再生装置は、側面25の全体が凸面27bであり、凸面27bの曲率が凹面29bの曲率より僅かに大きい構成であれば、腕部33が取り付け部19bに当接しない限りにおいて、聴取者は取り付け部19bの中で超指向性スピーカ21bを自在に動かすことができる。従って、音響再生装置の形状の設計自由度が増し、超指向性スピーカ21bの音波放射面23の角度を調整することができる範囲を大きくすることができる。
また、角度調節部31は実施の形態1における超指向性スピーカ21aに設けてもよい。これにより、ダッシュボード11における超指向性スピーカ21aの設置場所によっては側面25を直接触りにくい場合であっても、聴取者が容易に音波放射面23の角度を調整することが可能となる。
(実施の形態3)
図7は実施の形態3における音響再生装置の一部分解斜視図である。図8は実施の形態3における音響再生装置の角度調節時の斜視図である。
図7および図8において、図3および図4A〜図4Cの音響再生装置と同一構成の部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。実施の形態3における音響再生装置は、図4Aに示される凸面27aと凹面29aの代わりに、超指向性スピーカ21cの側面25の凸面27cと、取り付け部19cに設置された凹面29cを有する点で、実施の形態1における音響再生装置と異なる。
図7に示すように、超指向性スピーカ21cの側面25の下側(ダッシュボード11側)に凸面27cが設けられている。凸面27cは側面25の全周にわたって形成されず、側面25の周方向の一部だけに形成されている。取り付け部19cの凸面27cと対向する壁面30に凹面29cが形成されている。凹面29cは取り付け部19cの内側の壁面30の全周ではなく一部だけに形成される。
凸面27cと凹面29cを壁面30の全周ではなく一部だけに形成することで、超指向性スピーカ21cを、1回転以上動かせないように超指向性スピーカ21cの回転角度を制限することができる。
このような構成とすることで、超指向性スピーカ21cの角度を調整し続けることによって発生する、超指向性スピーカ21cと駆動制御部とをつないでいる配線ケーブルの過度のねじれを防止することができる。
凸面27cの曲率は凹面29cの曲率よりも大きく形成されている。凸面27cは凹面29cの面上を移動することができる。
なお、超指向性スピーカ21cの音波放射面23が傾く角度については、水平方向と垂直方向とで同じ角度に設定することや、水平方向と垂直方向とで互いに異なる角度に設定することができる。そのため、聴取者による超指向性スピーカ21cの音波の放射方向の調整の際、特に角度を180度以上回転させる必要がない。凸面27cの形状、及び凹面29cの形状として、超指向性スピーカ21cが音波放射面23の周方向に180度以上回転できない形状としても、音響再生装置としての実用上の制限とはならない。
よって超指向性スピーカ21cを取り付け部19cに保持した状態で周方向に回転させたり、厚さ方向に傾けたりすることができ、図8に示すように超指向性スピーカ21cの角度を調整することが可能となる。
以上のような構成、動作により、聴取者による超指向性スピーカ21cの角度調整が容易で、かつ超指向性スピーカ21cの配線ケーブルに過度な負担をかけない音響再生装置を実現することができる。
なお、実施の形態3では、凸面27cと凹面29cとをそれぞれ1つずつで1組とする構成としたが、1つの凹面29cに対して複数の凸面27cで1組としてもよい。または、凸面27cと凹面29cとの組を、複数設けるようにしてもよい。これらのような構成とすることにより、超指向性スピーカ21cの保持が、1組だけの場合よりも安定する。
ただし、凸面27cと凹面29cとの組を数多く設けると超指向性スピーカ21cの回転可能な角度が小さくなり調整することができる調整範囲が狭くなる可能性がある。凸面27cと凹面29cとの組を複数設ける場合は、凸面27cと凹面29cとの組の数は、聴取者が必要な調整範囲を確保できる適切な数とする必要がある。
実施の形態3の構成と実施の形態2の構成を同時に備えるように音響再生装置を構成してもよい。すなわち、図7における側面25が曲面(図5における凸面27b)であり、取り付け部19cの壁面30の凹面29c以外の面30aが側面25の曲面に対応した曲面(図5における凹面29b)となる。側面25の曲率と壁面30の曲率の関係も、上述した実施の形態2の凸面27bの曲率と凹面29bの曲率の関係と同じ関係であるとよい。また凸面27cの曲率と凹面29cの曲率の関係においても、上述した実施の形態2の凸面27bの曲率と凹面29bの曲率の関係と同じ関係であるとよい。
このような構成とすることで、超指向性スピーカ21cを取り付け部19cに保持した状態で周方向に回転させたり、厚さ方向に傾けたりすることができ、かつ配線ケーブルの過度のねじれを防止することができる。
超指向性スピーカ21cの凸面27cが形成されている部分は、機械的や材質的にバネ性を有する構成としてもよい。この場合、超指向性スピーカ21cを取り付け部19cに取り付ける際に、凸面27cは、取り付け部19cの凹面29c以外の壁面30では引っ込ませておいて、凹面29cで飛び出させることで取り付けることができる。よって、組み立て作業の効率が向上する。
加えて、超指向性スピーカ21cの凸面27cが形成されている部分がバネ性を有する場合、凹面29cと凸面27cが接している際のバネの張力が一定になるように形状と材質を設定する。このようにすることで、超指向性スピーカ21cと取り付け部19cとが一定の力で保持される。よって凹面29cが凸面27cと接触する接触面の曲率が一定でなくても凹面29cの曲率の変動による影響が少なく、取り付け部19cが超指向性スピーカ21cを安定して保持することができる。
実施の形態3の構成においても、実施の形態2で述べた角度調節部31を超指向性スピーカ21cの周縁部に設ける構成としてもよい。ダッシュボード11における超指向性スピーカ21cの設置場所によっては、側面25を直接触りにくい場合がある。このような場合であっても角度調節部31によって聴取者が容易に音波放射面23の角度を調整することができる。
(実施の形態4)
図9は実施の形態4における音響再生装置の一部分解斜視図である。なお、実施の形態4において、超指向性スピーカ21dをダッシュボード11に設置した際の斜視図は図8と同じである。
図9において、図7の音響再生装置と同一構成の部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。実施の形態4における音響再生装置は、凸面と凹面の配置を図7の配置と逆にした点で、実施の形態3における音響再生装置と異なる。
実施の形態4における音響再生装置の超指向性スピーカ21dは、側面全体もしくは側面の一部に凹面29dを有する。取り付け部19dは、凹面29dに対向する壁面30全体もしくは壁面30の一部に凸面27dを有する。つまり、図7の構成では、超指向性スピーカ21cの側面25に凸面27cを、取り付け部19dの壁面30に凹面29cを、それぞれ設ける構成としたが、図9の構成では、超指向性スピーカ21dの側面25に凹面29dを、取り付け部19dの壁面30に凸面27dを、それぞれ設けている。
図9の構成において、凹面29dの曲率よりも凸面27dの曲率を大きくすることで、超指向性スピーカ21dの音波を放射する方向の調整が可能な構成となる。また、凸面27dの形状および凹面29dの形状は、超指向性スピーカ21dが音波放射面23の周方向に180度以上回転しない形状としている。
以上のような構成、動作により、実施の形態3と同様に、聴取者による超指向性スピーカ21dの角度調整が容易で、かつ超指向性スピーカ21dの配線ケーブルに過度な負担をかけない音響再生装置を実現することができる。
なお、実施の形態4と同様に、実施の形態1、2においても、凸面27aと凹面29a、凸面27bと凹面29bを互いに逆に設ける構成としてもよい。
(実施の形態5)
図10Aは実施の形態5における音響再生装置の一部分解斜視図である。図10Bは実施の形態5における音響再生装置の角度調節時の断面模式図である。なお、実施の形態5において、超指向性スピーカ21eをダッシュボード11に設置した際の斜視図は図8と同じである。
図10Aにおいて、図7の音響再生装置と同一構成の部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。実施の形態5における音響再生装置は、超指向性スピーカ21eの側面25とダッシュボード11の取り付け部19eに電極を設けた点で異なる。
超指向性スピーカ21eは、凸面37aと凸面37bを有する。超指向性スピーカ21eの凸面37aには、凸面37aと凹面39aが接する面の全面にホット側の電極47aが形成されている。超指向性スピーカ21eの凸面37bには、凸面37bと凹面39bが接する面の全面に接地側の電極47bが形成されている。
取り付け部19eの壁面30は凹面39aと凹面39bと、それら以外の面30aを有する。取り付け部19eの凹面39a、凹面39bは、凸面37a、凸面37bとそれぞれ接し得る面であり、凸面37a、凸面37bの曲率は凹面39a、凹面39bの曲率よりも大きい。図10Bにおいて球面60は、凸面37a、凸面37bを含んだ超指向性スピーカ21eの最大外径62よりもわずかに大きい直径を有する球の球面である。凹面39aと凹面39bは球面60の曲率と等しい曲率を有する面である。凹面39aと凹面39bは球面60上に位置している。
凹面39aには、ホット側の電極49aが形成されている。凹面39bには、接地側の電極49bが形成されている。凸面37aと凹面39aとが接し、凸面37bと凹面39bとが接することで、ホット側の電極47aと電極49aとが接し、接地側の電極47bと電極49bとが接する。このように図10A、図10Bの音響再生装置は2組の電極対を有する。
このような構成により、超指向性スピーカ21eを取り付け部19eに保持した状態で、超指向性スピーカ21eを周方向に回転させたり、厚さ方向に傾けたりすることができる。さらに、ホット側の電極47aと電極49a、および接地側の電極47bと電極49bが互いに接触することで電気的に接続することができる。従って、取り付け部19eから超指向性スピーカ21eへ電気信号を供給することが可能となり、超指向性スピーカ21eと駆動制御部とをつなぐ配線ケーブルが不要になる。
なお、取り付け部19eに形成されたホット側の電極49aと接地側の電極49bは、取り付け部19eの内側の壁面30全周にわたった形状ではない。電極49aと接地側の電極49bは、超指向性スピーカ21eの音波を放射する方向を調整する範囲で、特に、超指向性スピーカ21eの回転方向について、互いに干渉しない位置に設置されている。
上記のように、超指向性スピーカ21eの音波の放射方向の調整の際、特に角度を180度以上回転させることが必要ないので、超指向性スピーカ21eの回転角度の制限は、音響再生装置としての実用上の制限とはならない。
以上のような構成、動作により、聴取者による超指向性スピーカ21eの角度調整が容易で、かつ超指向性スピーカ21eと駆動制御部とをつなぐ配線ケーブルが不要な音響再生装置を実現することができる。
なお、実施の形態5において、電極47a、電極47bと電極49a、電極49bは、いずれも凸面37a、凸面37bと凹面39a、凹面39bがそれぞれ接触する面の全面に設けているが、この構成に限られない。超指向性スピーカ21eの音波を放射する方向を調整する範囲で、かつ取り付け部19eから超指向性スピーカ21eへ電気信号を供給することが可能な範囲であれば、凸面37a、凸面37bと凹面39a、凹面39bが接触する面の一部にそれぞれの電極を形成するようにしてもよい。
上記範囲内であれば、超指向性スピーカ21eに設けたホット側の電極47aと接地側の電極47bを、凸面37a、凸面37bが凹面39a、凹面39bとそれぞれ接触する面の一部にそれぞれ形成し、かつ凹面39a、凹面39bには全面に、電極49aと電極49bを設ける構成としてもよい。逆に、電極49a、電極49bを凹面39aと凹面39bの一部にそれぞれ形成し、かつ凸面37a、凸面37bには凹面39a、凹面39bとそれぞれ接触する面の全面に、ホット側の電極49aと接地側の電極49bをそれぞれ設ける構成としてもよい。
なお、電極49a、電極49bを凹面39aと凹面39bの一部にそれぞれ形成した場合、凸面37aまたは凸面37bが電極49aと電極49bが形成されていない位置に動いた時、超指向性スピーカ21eに電気信号を供給することができなくなる。よって、超指向性スピーカ21eの音波の放射方向を変えるだけで、音響信号の入出力を操作することも可能になる。
実施の形態5では、図10Aに示すように、凹面39aと凹面39bを、互いに対向した位置からずらして配置しているが、対向させて配置してもよい。すなわち、凹面39aと凹面39bに形成された電極49aと電極49bとが互いに機械的に干渉せず、かつ電気的に短絡しない限りにおいて、取り付け部19eのどの位置に凹面39aと凹面39bを配置してもよい。
実施の形態5では、2組の電極対を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、3組以上の複数の組の電極対を用いるようにしてもよい。この場合、例えば、超指向性スピーカ21eが駆動制御部を内蔵する構成であれば、電源、音響信号、および制御信号等の各信号系統を分離して超指向性スピーカ21eに接続することができる。
実施の形態5においても、実施の形態4と同様に、凸面37a、凸面37bと凹面39a、凹面39bを互いに逆側に設ける構成としてもよい。
(実施の形態6)
図11は実施の形態6における音響再生装置の一部分解斜視図である。図11における音響再生装置の基本的な構成は、図4Aの実施の形態1の音響再生装置と同一であるが、超指向性スピーカ21fの形状の外観を角柱としている点で異なる。
音波放射面23に隣接する4つの側面25のうち、1組の対向する面に凸面27fを設ける。凸面27fに対向する取り付け部19fの壁面30に凹面29fを設ける。凸面27fの曲率と凹面29fの曲率の関係は実施の形態1と同様である。
このような構成によって、聴取者が容易に超指向性スピーカ21fの音波放射面23の角度を調整することができる。
なお、図11に示す構成は実施の形態1から5に適用することもできる。
(実施の形態7)
図12Aは実施の形態7における音響再生装置の一部分解斜視図である。図12Bは実施の形態7における音響再生装置の断面模式図である。図12Aにおける音響再生装置の超指向性スピーカ21gの基本的な構成は、図9の実施の形態4の音響再生装置と同一であるが、凹面29gを超指向性スピーカ21gの下面28に設けている点で異なる。
取り付け部19gは球形である。取り付け部19gの表面87は凸面27gを有する。凸面27gは凹面29gの曲率よりも大きい曲率を有する。実施の形態7では取り付け部19gは球形であるので、取り付け部19gの表面87全体が凸面27gである。
取り付け部19gは凹面29gと接触しない部分で、超指向性スピーカ21gの方向を変える時にダッシュボードと干渉しないように固定され、超指向性スピーカ21gの少なくとも一部が車室内側へ突出している。
超指向性スピーカ21gの側面25は球形である取り付け部19gの中心83よりも下方に下端25aを有する。凹面29gは取り付け部19gの中心83を超えて、表面87に沿って下端25aまで伸びている。
このようにすることで、超指向性スピーカ21gが取り付け部19gから外れにくくすることができる。
図12A、図12Bに示す音響再生装置においては、取り付け部19g全体を凹面29gの曲率よりも大きい曲率の表面87を有する球としているが、表面87の少なくとも凹面29gと接触し得る部分を、凹面29gの曲率よりも大きい曲率を有する凸面27gとすればよい。
また、取り付け部19gはダッシュボードと一体形成してもよい。即ち、ダッシュボードの一部に、凹面29gと接触し得る球面を一体形成することで取り付け部19gを構成してもよい。
以上のような構成によっても、超指向性スピーカ21gの周方向または厚み方向へ聴取者が容易に角度を調整することができる。
また、図12A、図12Bに示す構成は実施の形態1から実施の形態6に適用することもできる。
以上の、実施の形態1から実施の形態7の音響再生装置では、聴取者が手動で超指向性スピーカ21a〜21gの角度調節を行う構成を示したが、これに限られるものではない。上記の音響再生装置の構成以外からの制御信号により超指向性スピーカ21a〜21gの音波を放射する方向を制御する構成としてもよい。例えば、超指向性スピーカ21a〜21gの音波を放射する方向を調整できるようにモータを設置する。聴取者の近傍に設けたスイッチでモータを制御することで、容易に超指向性スピーカ21a〜21gの音波を放射する方向を調整することができる。また、このような構成とすることで、聴取者は聴取位置から大きく動くことなく、かつ精度よく超指向性スピーカ21a〜21gの音波を放射する方向を調整することができる。
また、上記の音響再生装置の構成以外からの制御信号によって超指向性スピーカ21a〜21gの音波を放射する方向を調整する構成としてもよい。例えば、車両に搭載される電動のドアミラーやフェンダーミラーの鏡面角度に連動して、超指向性スピーカ21a〜21gの音波を放射する方向を調節できるように構成してもよい。ドアミラーやフェンダーミラーの調整により聴取者の着座位置が推定できるので、推定された着座位置に基づいて超指向性スピーカ21a〜21gの音波を放射する方向が決定できる。よってミラーの鏡面角度と超指向性スピーカ21a〜21gの音波を放射する方向の関係をあらかじめ定義する。この関係を基に聴取者がドアミラーやフェンダーミラーを電動調整するだけで、超指向性スピーカ21a〜21gの音波の放射方向を自動的に調整することが可能となる。なお、ミラーの鏡面角度だけでなく、シート位置と超指向性スピーカ21a〜21gの音波の放射方向との関係も定義しておいてもよい。
さらに、従来の音響再生装置を示す図13の構成のように、ドアミラーを取り付けている近傍に超指向性スピーカ21a〜21gを設置してもよい。車両がドアミラーの電動調節機能を有する場合はドアミラーの駆動部分と超指向性スピーカ21a〜21gをギア等により機械的に接続する。ドアミラーの鏡面角度と超指向性スピーカ21a〜21gの音波の放射方向との関係を設定すれば、同じモータでドアミラーと超指向性スピーカ21a〜21gとを同時に駆動することができる。これによって、聴取者が超指向性スピーカ21a〜21gの音波の放射方向を容易に、かつ精度よく調節することができる。また、超指向性スピーカ21a〜21gの音波の放射方向を調整するためだけのモータが不要となり低コスト化も図ることができる。
また、実施の形態1から実施の形態7の音響再生装置について、車両に搭載した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、超指向性スピーカ21a〜21gを用いたスピーカシステム、オーディオビジュアル機器、情報機器等の音を扱う機器にも適用してもよい。
本発明における音響再生装置は、聴取者が容易に超指向性スピーカの角度を調節することができるので、特に、特定の聴取者に対し音声信号を再生する超指向性スピーカを用いた音響再生装置等として有用である。
19a,19b,19c,19d,19e,19f,19g 取り付け部
21a,21b,21c,21d,21e,21f,21g 超指向性スピーカ
23 音波放射面(上面)
25 側面(第1の面)
27a,27b,27c,27d,27e,27f,27g,37a,37b 凸面
29a,29b,29c,29d,29e,29f,29g,39a,39b 凹面
28 下面(第1の面)
30 壁面(第2の面)
47a,47b,49a,49b 電極
65 中心軸
87 表面(第2の面)

Claims (6)

  1. 超音波を放射する音波放射面と第1の面を有する超指向性スピーカと、
    前記第1の面に対向する第2の面を有する取り付け部と、を備え、
    前記超指向性スピーカの前記音波放射面の少なくとも一部を鏡面とし、
    前記第1の面は凸面を有し、
    前記第2の面は前記凸面と接触し得る凹面を有し、
    前記凸面の曲率を前記凹面の曲率よりも大きくし、
    前記凸面が前記凹面を移動することにより前記音波放射面の傾きを変化させて前記超指向性スピーカの音波を放射する方向を調整する、
    音響再生装置。
  2. 超音波を放射する音波放射面と第1の面を有する超指向性スピーカと、
    前記第1の面に対向する第2の面を有する取り付け部と、を備え、
    前記超指向性スピーカの前記音波放射面の少なくとも一部を鏡面とし、
    前記第2の面は凸面を有し、
    前記第1の面は前記凸面と接触し得る凹面を有し、
    前記凸面の曲率を前記凹面の曲率よりも大きくし、
    前記凸面が前記凹面を移動することにより前記音波放射面の傾きを変化させて前記超指向性スピーカの音波を放射する方向を調整する、
    音響再生装置。
  3. 前記凸面の全面もしくは一部の面に第1の電極を設けると共に、前記凹面の全面、もしくは一部の面に第2の電極を設け、
    前記第1の電極と前記第2の電極の対によって前記取り付け部から前記超指向性スピーカへの電気信号の供給を行う、請求項1または請求項2に記載の音響再生装置。
  4. 前記超指向性スピーカは、上面と下面と、前記上面と前記下面とに繋がる側面とを有する円柱形状を実質的に有し、
    前記第1の面は前記円柱形状の前記側面であり、
    前記上面は前記音波放射面であり、
    前記凸面の前記曲率と前記凹面の前記曲率は前記円柱形の中心軸を含む断面における曲率である、請求項1または請求項2に記載の音響再生装置。
  5. 前記凸面の全面もしくは一部の面に第1の電極を設けると共に、前記凹面の全面、もしくは一部の面に第2の電極を設け、
    前記第1の電極と前記第2の電極の対によって前記取り付け部から前記超指向性スピーカへの電気信号の供給を行う、請求項に記載の音響再生装置。
  6. 前記超指向性スピーカは前記音波放射面の周方向に180度以上回転しないように前記凸面と前記凹面を構成した、請求項に記載の音響再生装置。
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