JP2006331707A - 電池のリサイクル方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切に、活物質を再利用することができる電池のリサイクル方法を提供する。
【解決手段】本発明の電池のリサイクル方法は、電極基材(負極基材)と、活物質(負極活物質)及びバインダ樹脂を含み、上記電極基材(負極基材)に固着された活物質層(負極活物質層)とを有する電極(負極156)、を備える電池のリサイクル方法である。負極活物質層は、バインダ樹脂として水系バインダ樹脂を含み、負極基材(銅箔)から分離された負極活物質層を、酸性水溶液(塩酸)と共に加熱することにより、水系バインダ樹脂を加水分解して、負極活物質を水系バインダ樹脂から分離する活物質分離工程(ステップSD)を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電池のリサイクル方法、特に、電極基材と、活物質及びバインダ樹脂を含み、電極基材に固着された活物質層とを有する電極を備える電池のリサイクル方法に関する。
近年、電極基材と、活物質及びバインダ樹脂を含み、電極基材に固着された活物質層とを有する電極を備える電池のリサイクル方法として、様々な方法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2001−23704号公報 特開平10−255862号公報
特許文献1は、リチウムイオン電池のリサイクル方法に関する文献である。具体的には、電極パッケージを粉砕して篩別し、これを300〜700℃の高温で加熱処理することにより、バインダ樹脂を熱分解して、活物質(具体的には、リチウムと遷移金属との混合酸化物)を回収する方法が提案されている。
特許文献2も、リチウムイオン電池のリサイクル方法に関する文献である。具体的には、電極を、酸性溶液などに浸漬することで、電極材(活物質及びバインダ樹脂を含む活物質層)と集電体(アルミニウム箔や銅箔などの電極基材)とに分離して、集電体(アルミニウム箔や銅箔などの電極基材)を回収する方法が提案されている。
さらに、活物質を回収する方法として、正極活物質(具体的には、リチウムと遷移金属との混合酸化物)の回収方法についてのみ記載されている。具体的には、電極材(活物質及びバインダ樹脂を含む活物質層)を加熱処理することにより、バインダ樹脂を揮散させて、正極活物質の回収する方法が例示されている。また、これとは別に、電極材(活物質及びバインダ樹脂を含む活物質層)を、酸性溶液(塩酸、硝酸など)等で処理することで、正極活物質のみを溶解し、バインダ樹脂と分離する方法も例示されている。
しかしながら、特許文献1の方法では、活物質以外の電極材料(例えば、銅箔などの電極基材)を回収し、再利用することができなかった。また、特許文献1及び特許文献2で例示されている、電極材を、高温で加熱処理する方法では、活物質(具体的には、リチウムと遷移金属との混合酸化物)において、微細構造の破壊が生じる虞があった。このため、活物質を再利用することができない虞があった。
また、特許文献2に例示されている、電極材を酸性溶液(塩酸、硝酸など)等で処理する正極活物質の回収方法は、バインダ樹脂として、酸性溶液に溶解し易いバインダ樹脂(例えば、セルロースなどの水系バインダ樹脂)を含んでいる場合には、不適切である。
また、負極活物質の回収方法については、記載されていないため、不明である。リチウムイオン電池では、負極活物質として、一般にカーボンを用いているが、カーボンは、酸性溶液に溶解しないため、上記の回収方法を用いることはできなかった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、適切に、活物質を再利用することができる電池のリサイクル方法を提供することを目的とする。
その解決手段は、電極基材と、活物質及びバインダ樹脂を含み、上記電極基材に固着された活物質層と、を有する電極、を備える電池のリサイクル方法であって、上記活物質層は、上記バインダ樹脂として水系バインダ樹脂を含み、上記電極基材から分離された上記活物質層を、酸性水溶液と共に加熱することにより、上記水系バインダ樹脂を加水分解して、上記活物質を上記水系バインダ樹脂から分離する活物質分離工程、を有する電池のリサイクル方法である。
本発明のリサイクル方法では、電極基材から分離された活物質層を、酸性水溶液と共に加熱することにより、水系バインダ樹脂を加水分解して、活物質を水系バインダ樹脂から分離する活物質分離工程を有している。活物質層を酸性水溶液と共に加熱することにより、水系バインダの加水分解を促進させることができるので、適切に、活物質を分離することができる。従って、本発明のリサイクル方法によれば、適切に、電池に含まれている活物質を再利用することができる。
なお、水系バインダ樹脂とは、水を溶媒とするバインダ樹脂をいい、CMC(カルボキシメチルセルロース)や、PVA(ポリビニルアルコール)などを例示できる。
また、本発明のリサイクル方法は、水系バインダ樹脂を用いて、活物質を電極基材に固着した電極を有する電池であれば、二次電池のみならず、一次電池のリサイクルにも適用することができる。
さらに、上記の電池のリサイクル方法であって、前記電極基材は、銅からなり、前記活物質分離工程に先立って、塩酸処理により、前記電極を、上記電極基材と前記活物質層とに分離する、電極分離工程を備え、前記活物質分離工程は、上記電極分離工程で分離した上記活物質層を、塩酸が付着した状態のまま、水中に浸漬させると共に加熱する加熱工程を含む電池のリサイクル方法とすると良い。
本発明のリサイクル方法は、銅製の電極基材を有する電池に対し、好適なリサイクル方法となる。
具体的には、塩酸処理により、電極を、銅製の電極基材と活物質層とに分離する電極分離工程を備えている。塩酸を用いることにより、銅製の電極基材を溶解することなく、適切に、電極基材と活物質層とに分離することができる。しかも、蓚酸などの他の酸性水溶液を用いる場合に比べて、速やかに、電極基材から活物質層を分離(剥離)することができる。これにより、銅製の電極基材を、効率良く、再利用することができる。
さらに、本発明のリサイクル方法は、電極分離工程で分離した活物質層を、塩酸が付着した状態のまま、水中に浸漬させると共に加熱する加熱工程を有している。電極分離工程では、塩酸を用いて活物質層を分離しているので、電極分離工程の活物質層は、塩酸が付着した状態となっている。そこで、本発明の活物質分離工程では、加熱工程において、活物質層に付着している塩酸を利用することとした。すなわち、加熱工程において、別途塩酸を用意することなく、電極分離工程で分離した活物質層を、塩酸が付着した状態のまま、水中に浸漬させることで、活物質層を塩酸中に浸漬した状態にすることができる。
従って、水中に活物質層を浸漬し、これを加熱することにより、水系バインダの加水分解を促進させることができるので、速やかに、活物質を分離することができる。
なお、銅製の電極基材を含む電極としては、リチウムイオン二次電池の負極などを例示することができる。
他の解決手段は、電極基材と、活物質及びバインダ樹脂を含み、上記電極基材に固着された活物質層と、を有する電極、を備える電池のリサイクル方法であって、上記活物質層は、上記バインダ樹脂として溶剤系バインダ樹脂を含み、上記電極基材から分離された上記活物質層を、有機溶剤と共に加熱して、上記活物質を、上記溶剤系バインダ樹脂から分離する活物質分離工程を有し、上記活物質分離工程は、上記有機溶剤として、当該溶剤の溶解度パラメータと上記溶剤系バインダ樹脂の溶解度パラメータとの差が2.2(MPa)1/2未満となる、有機溶剤を用いる電池のリサイクル方法である。
本発明の活物質分離工程では、有機溶剤として、当該溶剤の溶解度パラメータと溶剤系バインダ樹脂の溶解度パラメータとの差が、2.2(MPa)1/2未満となる有機溶剤を用いる。溶解度パラメータの差が2.2(MPa)1/2未満である、溶剤系バインダ樹脂と有機溶剤とを混合加熱することにより、溶剤系バインダ樹脂を、適切に、膨潤または溶解させることができる。これにより、活物質を、溶剤系バインダ樹脂から、分離することが可能となる。
なお、溶解度パラメータとは、物質の溶解性を示す値であり、溶剤と樹脂との親和性の指標となる。具体的には、溶剤と樹脂との溶解度パラメータの値が近いほど(差が小さいほど)、溶剤に対する樹脂の溶解性は良好となる傾向にある。本明細書では、溶解度パラメータの値を、1(cal/cm3)1/2=2.046(MPa)1/2と換算して表記している。
また、溶剤系バインダ樹脂とは、有機溶剤を溶媒とするバインダ樹脂をいい、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)や、PBT(ポリ−P−フェニレンベンゾビスオキサゾール)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などを例示できる。
さらに、上記の電池のリサイクル方法であって、前記活物質層は、前記溶剤系バインダ樹脂として、無極性の溶剤系バインダ樹脂を含み、前記活物質分離工程は、前記有機溶剤として、無極性の有機溶剤を用いる電池のリサイクル方法とすると良い。
本発明のリサイクル方法では、無極性の溶剤系バインダ樹脂を含む活物質層に対し、活物質分離工程において、有機溶剤として、無極性の有機溶剤を用いる。すなわち、無極性の溶剤系バインダ樹脂を含む活物質層を、無極性の有機溶剤と共に加熱して、活物質を、無極性の溶剤系バインダ樹脂から分離する。無極性の溶剤系バインダ樹脂を、無極性の有機溶剤(上記バインダ樹脂との溶解度パラメータの差は2.2(MPa)1/2未満)と共に加熱することにより、適切に、溶剤系バインダ樹脂を溶解させることができる。このため、活物質を、無極性の溶剤系バインダ樹脂から、適切に分離することができる。
無極性の溶剤系バインダ樹脂としては、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)や、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などを例示できる。また、無極性の有機溶剤としては、例えば、アセトン、O−ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロエチレン,テトラヒドロフラン、NMP(N−メチルピロリドン),トリクロロエチレンなどを用いることができる。
あるいは、前記の電池のリサイクル方法であって、前記活物質層は、前記溶剤系バインダ樹脂として、極性を有する溶剤系バインダ樹脂を含み、前記活物質分離工程は、前記有機溶剤として、極性を有する有機溶剤を用いる電池のリサイクル方法とすると良い。
本発明のリサイクル方法では、極性を有する溶剤系バインダ樹脂を含む活物質層に対し、活物質分離工程において、有機溶剤として、極性を有する有機溶剤を用いる。すなわち、極性を有する溶剤系バインダ樹脂を含む活物質層を、極性を有する有機溶剤と共に加熱して、活物質を、極性を有する溶剤系バインダ樹脂から分離する。極性を有する溶剤系バインダ樹脂を、極性を有する有機溶剤(上記バインダ樹脂との溶解度パラメータの差は2.2(MPa)1/2未満)と共に加熱することにより、適切に、溶剤系バインダ樹脂を溶解させることができる。このため、活物質を、極性を有する溶剤系バインダ樹脂から、適切に分離することができる。
極性を有する溶剤系バインダ樹脂としては、PBT(ポリ−P−フェニレンベンゾビスオキサゾール)や、PC(ポリカーボネート)、PAN(ポリアクリロニトリル)などを例示できる。また、極性を有する有機溶剤としては、例えば、クロロフェノールやエタノール、メチルエチルケトン、酢酸メチルなどを用いることができる。
次に、本発明の実施形態(実施例1〜6)について、図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
まず、本実施例1のリサイクル方法を説明する前に、リサイクルの対象となる電池100について説明する。図1は、電池100を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図2は、電池100の断面図であり、図1(a)のA−A断面図に相当する。但し、図2では、正極端子120、負極端子130等の図示を省略している。
電池100は、図1に示すように、直方体形状の電池ケース110と、正極端子120と、負極端子130とを備える密閉式のリチウムイオン二次電池である。このうち、電池ケース110は、図2に示すように、金属からなり、直方体形状の収容空間をなす角形収容部111と、金属製の蓋部112とを有している。電池ケース110(角形収容部111)の内部には、扁平捲回体150及び図示しない電解液が配置されている。
扁平捲回体150は、断面長円状をなし、シート状の正極155,負極156,セパレータ157を捲回してなる扁平型の捲回体である。このうち、正極155は、アルミニウムからなるシート状の正極基材と、正極活物質及びバインダ樹脂を含み、正極基材の表面に塗工された正極活物質層とを有している。負極156は、銅からなるシート状の負極基材と、負極活物質及びバインダ樹脂を含み、負極基材の表面に塗工された負極活物質層とを有している。
なお、電池100では、負極活物質層のバインダ樹脂として、水系バインダ樹脂であるCMC(カルボキシメチルセルロース)が使用されている。また、負極活物質として、平均粒径5μmのカーボン粉末を用いている。また、電解液として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2ジメトキシエタンの混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を溶解した、非水電解液が使用されている。
また、図示を省略しているが、扁平捲回体150のうち、正極155の一端部(正極活物質が充填されていない未充填部)には、正極リードが接続されている。この図示しない正極リードの他端部は、正極端子120に接続されており、これにより、正極155と正極端子120とが電気的に接続されている。これと同様に、負極155の一端部(負極活物質が充填されていない未充填部)には、図示しない負極リードが接続されている。この負極リードの他端部は、負極端子130に接続されており、これにより、負極155と負極端子130とが電気的に接続されている。
次に、電池100(廃棄電池)のリサイクル方法について、図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、寿命により消耗した(使用済みの)電池100(廃棄電池)を用意する。次いで、ステップS1において、この電池100を放電する。次いで、ステップS2に進み、有機溶剤(例えば、アセトン)で捲回体150(正極155及び負極156)を洗浄する。具体的には、電池ケース110の蓋部112に貫通孔を開け、この貫通孔を通じて、電池ケース110内に有機溶剤(アセトンなど)を注入し、洗浄後、有機溶剤(アセトンなど)と共に電解液を電池ケース110から取り出す作業を、複数回繰り返す。これにより、捲回体150(正極155及び負極156)から電解液を除去することができる。
次に、ステップS3に進み、電池ケース110から取り出した有機溶剤(アセトンなど)と電解液との混合溶液から、公知の手法(例えば、細見正明:安全工学vol.40 No.6 p420(2001)参照)により、電解液を抽出する。具体的には、混合溶液を真空処理室へ投入後、密閉し、10mbarまで減圧、750℃まで徐々に加温し、電解液と有機溶剤との沸点の違いを利用して電解液を分離・回収する。このようにして得られた電解液は、新たに製造する電池の電解液として再利用することができる。
次いで、ステップS4に進み、電池ケース110を切断し、角形収容部111と蓋部112とに分離する。次いで、ステップS5に進み、電池ケース110(角形収容部111)から、捲回体150を取り出す。次いで、ステップS6に進み、捲回体150を乾燥する。なお、捲回体150には、正極リード及び負極リードなどが接続されているため、乾燥させる前に、これらを捲回体150から取り外しておく。次いで、ステップS7に進み、捲回体150を、正極155と負極156とセパレータ157とに機械的に分離して、負極156を取り出す。
次いで、ステップS8に進み、負極156を塩酸溶液中に浸漬(塩酸処理)し、負極基材(銅箔)と負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)とに分離する。詳細には、室温下で、6(mol/l)の濃度に調整された塩酸溶液中に、約5分間、負極156を浸漬した。このように、負極156を塩酸溶液中に浸漬(塩酸処理)することにより、負極基材(銅箔)から負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)を、きれいに剥離することができる。しかも、本実施例1では、銅からなる負極基材を含む負極に対し、塩酸を用いているので、負極基材(銅箔)を溶解させることなく、負極基材(銅箔)と負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)とに分離することができる。
このように、負極基材(銅箔)を溶解させることがないので、負極基材(銅箔)の回収率を高めることができ、しかも、負極基材(銅箔)を容易に回収できる。
また、ステップS8では、負極活物質層にリチウムが含まれている場合には、このリチウムを、負極活物質層からリチウムイオンとして脱離させることもできる。
なお、本実施例1では、ステップS8が電極分離工程に相当する。
次いで、ステップS9に進み、塩酸溶液中から、負極基材(銅箔)を取り出す。次いで、ステップSAに進み、この負極基材(銅箔)を水で洗浄し、乾燥させる。その後、ステップSBに進み、負極基材(銅箔)を捲回する。このようにして回収した負極基材(銅箔)の表面を調査したところ、負極活物質(カーボン)及びバインダ樹脂(CMC)が全く付着していなかった。このため、本実施例1のリサイクル方法により回収した負極基材(銅箔)は、新たに製造する電池の負極基材(銅箔)として再利用することができる。
また、上記のステップS9〜SBの処理とは別に、ステップS8の処理を行った後、ステップSCに進み、塩酸溶液中から、負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)を取り出す。次いで、ステップSDに進み、塩酸溶液中から取り出した負極活物質層を、塩酸が付着した状態のまま、水中に浸漬させると共に加熱する。これにより、負極活物質層に含まれている水系バインダ樹脂であるCMC(カルボキシメチルセルロース)を加水分解することができるので、CMC(カルボキシメチルセルロース)を介して接合していた負極活物質(カーボン粉末)を、分離させることができる。
ところで、本実施例1では、ステップS8において、塩酸を用いて負極活物質層を分離しているので、ステップSCにおいて、塩酸溶液中から取り出した負極活物質層は、塩酸が付着した状態となっている。このため、ステップSDにおいて、塩酸溶液中から取り出した負極活物質層を、塩酸が付着した状態のまま、水中に浸漬させることで、負極活物質層を塩酸(希塩酸)中に浸漬した状態にすることができる。従って、ステップSDでは、負極活物質層を酸性水溶液(希塩酸)と共に加熱することになるので、CMC(カルボキシメチルセルロース)の加水分解を促進させ、速やかに、負極活物質を分離することができる。
なお、本実施例1では、ステップSDが活物質分離工程に相当する。
次に、ステップSEに進み、加水分解したCMC(グルコースなど)と負極活物質(カーボン粉末)とが分離した溶液から、負極活物質(カーボン粉末)を取り出す。具体的には、加水分解したCMC(グルコースなど)と負極活物質(カーボン粉末)との比重の差を利用して、比重の大きい加水分解したCMCを沈殿させることで、比重の小さい負極活物質(カーボン粉末)を取り出すことができる。
次いで、ステップSFに進み、600〜3000℃の温度で、負極活物質(カーボン粉末)を加熱処理する。次いで、ステップSGに進み、加熱処理した負極活物質(カーボン粉末)を篩別し、平均粒径5μmの負極活物質(カーボン粉末)を回収する。
ここで、回収した負極活物質(カーボン粉末)と、未使用(新品)の負極活物質(カーボン粉末)との結晶構造を、X線回折により解析した結果を図5に示す。図5(a)は、未使用(新品)の負極活物質(カーボン粉末)のX線回折図、図5(b)は、本実施例1のリサイクル方法により回収した負極活物質(カーボン粉末)のX線回折図である。図5(a)と(b)を比較するとわかるように、両者の結晶構造は、ほぼ同一であると言える。すなわち、本実施例1のリサイクル方法により回収した負極活物質(カーボン粉末)は、未使用(新品)の負極活物質(カーボン粉末)と同等品であると言える。
従って、本実施例1のリサイクル方法により回収した負極活物質(カーボン粉末)は、新たに製造する電池の負極活物質(カーボン粉末)として再利用することができる。
また、ステップS7において、捲回体150を、正極155と負極156とセパレータ157とに機械的に分離して、負極156を取り出した後、正極155についても所定の処理を施し、正極基材(アルミニウム箔)と正極活物質とを回収する。具体的には、公知の手法を用いて、正極155を酸性水溶液(硝酸等)に浸漬して、正極基材(アルミニウム箔)と正極活物質層とに分離することにより、正極基材(アルミニウム箔)を回収する。次いで、正極活物質層を酸性溶液(塩酸等)に浸漬して、正極活物質を溶解させた後、この溶液をろ過することにより、リチウム、ニッケルなどを含む金属イオン混合溶液を得る。次いで、この混合溶液から、イオン交換、電気分解、沈殿分離等の手法を用いて、それぞれの金属を回収する。
以上より、本実施例1のリサイクル方法によれば、廃棄電池から、活物質を、適切に回収し、再利用することができる。詳細には、水系バインダ樹脂を含む負極活物質層を有する負極から、適切に、負極活物質(カーボン粉末)を回収し、再利用することができる。しかも、塩酸を用いて、負極基材(銅箔)と負極活物質層とを分離するので、負極基材(銅箔)を溶解させることなく、しかも速やかに、負極基材(銅箔)を回収し、再利用することができる。その上、塩酸が付着した状態のまま、負極活物質層を水中に浸漬して加熱するので、速やかに水系バインダ樹脂を加水分解でき、再利用可能な負極活物質(カーボン粉末)を回収することができる。
(実施例2)
実施例1では、ステップS8において、塩酸を用いて、負極156を、負極基材(銅箔)と負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)とに分離した。これに対し、本実施例2では、ステップS8に代えてステップS8Aを設け、蓚酸を用いて、負極156を、負極基材(銅箔)と負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)とに分離した。本実施例2のリサイクル方法は、実施例1のリサイクル方法と比較して、ステップS8に代えてステップS8Aを設けた点が異なり、その他の処理については同様である。
具体的には、ステップS8Aにおいて、室温下で、6wt%の濃度に調整された蓚酸溶液中に、負極156を浸漬し、負極基材(銅箔)と負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)とに分離した。本実施例2でも、負極基材(銅箔)から負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)を、きれいに剥離することができた。しかしながら、銅からなる負極基材を含む負極に対し、蓚酸を用いているため、負極基材(銅箔)が僅かに溶解してしまった。しかも、塩酸を用いた実施例1と比較して、負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)を剥離させるのに、長時間を要した。具体的には、実施例1では、約5分間で、負極活物質層(負極活物質及びバインダ樹脂)を剥離できたのに対し、本実施例2では、約15分間もかかってしまった。
ここで、図4に、負極156を塩酸処理した場合(図中、黒丸印●で示す)と、蓚酸処理した場合(図中、三角印△で示す)とについて、浸漬時間(分)と負極活物質層の回収率(%)との関係を示す。なお、図4は、負極156を5cm×5cmの寸法に成形した試験片を、それぞれ、塩酸溶液中または蓚酸溶液中に浸漬した試験結果を示している。
図4に示すように、塩酸を用いた場合は、速やかに、負極基材から負極活物質層が剥離し、約4分後には、ほぼ100%の負極活物質層を剥離(回収)することができた。これに対し、蓚酸を用いた場合には、塩酸を用いた場合に比べて、負極活物質層の剥離の進行が遅く、ほぼ100%の負極活物質層を剥離(回収)するまでに、約15分間を費やした。
なお、本実施例2でも、ステップSDにおいて、蓚酸溶液中から取り出した負極活物質層を、蓚酸が付着した状態のまま、水中に浸漬させると共に加熱する。これにより、実施例1と同様に、負極活物質層に含まれている水系バインダ樹脂であるCMC(カルボキシメチルセルロース)を、速やかに加水分解することができる。従って、CMCを介して接合していた負極活物質(カーボン粉末)を、迅速且つ適切に、分離させることができる。その後、実施例1と同様に、ステップSE〜SGの処理を施すことにより、実施例1と同程度の品質を有する負極活物質(カーボン粉末)を回収することができた。
以上より、実施例1と実施例2のリサイクル方法を比較すると、実施例2のステップS8A(電極分離工程)では、蓚酸を用いたことにより、負極基材(銅箔)を溶解させてしまった。これに対し、実施例1のステップS8(電極分離工程)では、塩酸を用いたことにより、負極基材(銅箔)を溶解することなく、しかも、速やかに、負極基材から負極活物質層を剥離することができた。従って、電極分離工程において、塩酸を用いた実施例1のリサイクル方法のほうが、蓚酸を用いた実施例2よりも優れた手法であると言える。
(実施例3)
実施例1では、負極活物質層のバインダ樹脂として、水系バインダ樹脂であるCMC(カルボキシメチルセルロース)が使用された電池100を対象としたリサイクル方法を示した。これに対し、本実施例3では、負極活物質層のバインダ樹脂として、溶剤系バインダ樹脂であるPVDF(ポリビニリデンフルオライド)が使用された電池200を対象としたリサイクル方法を示す。具体的には、本実施例3のリサイクル方法は、実施例1と比較して、ステップSCまでの処理は同様であるが、それ以降の処理が異なっている。
まず、本実施例3のリサイクル方法を説明する前に、リサイクルの対象となる電池200について説明する。電池200は、図2に示すように、電池100と比較して、負極156に代えて負極256を含む捲回体250を有している点のみが異なる。この負極256は、電池100の負極156と比較して、負極活物質層のバインダ樹脂のみが異なる。具体的には、電池200では、負極活物質層のバインダ樹脂として、溶剤系バインダ樹脂であるPVDF(ポリビニリデンフルオライド)が使用されている。なお、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)は、無極性のバインダ樹脂であり、その溶解度パラメータの値(以下、SP値とも言う)は、9.1(cal/cm3)1/2=18.6(MPa)1/2である。
次に、電池200(廃棄電池)のリサイクル方法について、図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、寿命により消耗した(使用済みの)電池200(廃棄電池)を用意する。次いで、実施例1と同様に、前述したステップS1〜SCまでの処理を行い、捲回した負極基材(銅箔)を回収する(ステップSB)と共に、負極基材(銅箔)から剥離した負極活物質層を取り出す(ステップSC)。
次に、ステップTDに進み、塩酸溶液中から取り出した負極活物質層を、蒸留水で洗浄し、有機溶剤中に浸漬させると共に加熱する。
なお、本実施例3では、有機溶剤として、無極性バインダ樹脂であるPVDF(ポリビニリデンフルオライド)との溶解度パラメータの差が2.2(MPa)1/2未満となる、無極性の有機溶剤を用いる。具体的には、アセトン(SP値は、9.9(cal/cm3)1/2=20.3(MPa)1/2)、1,2−ジクロロエチレン(SP値は、9.7(cal/cm3)1/2=19.9(MPa)1/2)、テトラヒドロフラン(SP値は、9.3(cal/cm3)1/2=19.0(MPa)1/2)、トリクロロエチレン(SP値は、9.2(cal/cm3)1/2=18.8(MPa)1/2)などを用いることができる。
上記の有機溶剤中に負極活物質層を浸漬して、加熱することにより、バインダ樹脂であるPVDF(ポリビニリデンフルオライド)を、適切に溶解させることができる。これにより、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)から、負極活物質(カーボン粉末)を、適切に分離させることができる。
次いで、ステップTEに進み、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)と負極活物質(カーボン粉末)とが分離した溶液から、負極活物質(カーボン粉末)を取り出す。具体的には、実施例1のステップSEと同様にして、比重の大きいPVDFを沈殿させることで、比重の小さい負極活物質(カーボン粉末)を取り出すことができる。なお、取り出した負極活物質(カーボン粉末)を調査したところ、その表面に不純物が付着している負極活物質は、ほとんど見あたらなかった。
次いで、ステップTFに進み、無極性の有機溶剤(例えば、アセトン)により、負極活物質(カーボン粉末)を洗浄する。これにより、負極活物質(カーボン粉末)の表面に、僅かに不純物が付着していた場合でも、適切に除去することができる。
次いで、ステップTGに進み、実施例1のステップSFと同様にして、600〜3000℃の温度で、負極活物質(カーボン粉末)を加熱処理する。次いで、ステップTHに進み、実施例1のステップSGと同様にして、加熱処理した負極活物質(カーボン粉末)を篩別し、平均粒径5μmの負極活物質(カーボン粉末)を回収する。このようにして回収された負極活物質(カーボン粉末)は、本実施例1で回収した負極活物質と同様に、未使用(新品)の負極活物質(カーボン粉末)と同等品であった。
従って、本実施例3のリサイクル方法により回収した負極活物質(カーボン粉末)は、新たに製造する電池の負極活物質(カーボン粉末)として再利用することができる。
(実施例4)
実施例3では、ステップTDにおいて、有機溶剤として、無極性バインダ樹脂であるPVDF(ポリビニリデンフルオライド)との溶解度パラメータ(SP値)の差が2.2(MPa)1/2未満となる、無極性の有機溶剤を用いた。これに対し、本実施例4では、有機溶剤として、PVDFとのSP値の差が2.2(MPa)1/2未満であるが、極性を有する有機溶剤を用いる。具体的には、有機溶剤として、メチルエチルケトン(SP値は、9.3(cal/cm3)1/2=19.0(MPa)1/2)などを用いることができる。
なお、本実施例4のリサイクル方法は、実施例4のリサイクル方法と比較して、ステップTDの処理のみが異なり、その他の処理については同様である。
本実施例4のステップTDでは、上記の有機溶剤中に負極活物質層を浸漬して、加熱することにより、バインダ樹脂であるPVDF(ポリビニリデンフルオライド)を、膨潤させることができる。これにより、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)から、負極活物質(カーボン粉末)を、分離させることができる。
ところで、前述のように、実施例3では、ステップTEで取り出した負極活物質(カーボン粉末)を調査したところ、その表面に不純物が付着している負極活物質は、ほとんど見あたらなかった。ところが、本実施例4では、取り出した負極活物質(カーボン粉末)を調査したところ、多くの負極活物質(カーボン粉末)において、その表面に不純物が付着していた。
これは、無極性のバインダ樹脂であるPVDF(ポリビニリデンフルオライド)に対し、実施例3では、同じ無極性の有機溶剤を用いたが、本実施例4では、極性を有する有機溶剤を用いたためと考えられる。実施例3,4の比較により、バインダ樹脂とのSP値の差が2.2(MPa)1/2未満であっても、極性の有無の違いにより、PVDFの溶解性が大きく異なることがわかる。すなわち、無極性の有機溶剤を用いた場合には、適切に、PVDFを溶解して不純物のない負極活物質(カーボン粉末)を得ることができる。これに対し、極性を有する有機溶剤を用いた場合には、PVDFを溶解させることはできず、膨潤させるに留まるので、負極活物質(カーボン粉末)の表面に不純物が残存してしまう傾向にあった。
但し、本実施例4では、ステップTFにおいて、無極性の有機溶剤(アセトンなど)により負極活物質(カーボン粉末)を洗浄することにより、負極活物質(カーボン粉末)の表面に付着していた不純物を、適切に除去することができる。このため、本実施例4のリサイクル方法により回収した負極活物質(カーボン粉末)も、新たに製造する電池の負極活物質(カーボン粉末)として再利用することができる。
(実施例5)
実施例3では、負極活物質層のバインダ樹脂として、無極性の溶剤系バインダ樹脂である、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)が使用された電池200を対象としたリサイクル方法を示した。これに対し、本実施例5では、負極活物質層のバインダ樹脂として、極性を有する溶剤系バインダ樹脂であるPC(ポリカーボネート)が使用された電池300を対象としたリサイクル方法を示す。具体的には、本実施例5のリサイクル方法は、実施例3と比較して、ステップTD及びステップTFで用いる有機溶剤の種類が異なり、その他については同様である。
まず、本実施例5のリサイクル方法を説明する前に、リサイクルの対象となる電池300について説明する。電池300は、図2に示すように、電池200と比較して、負極256に代えて負極356を含む捲回体350を有している点のみが異なる。この負極356は、電池200の負極256と比較して、負極活物質層のバインダ樹脂のみが異なる。具体的には、電池300では、負極活物質層のバインダ樹脂として、極性を有する溶剤系バインダ樹脂であるPC(ポリカーボネート)が使用されている。なお、PCの溶解度パラメータの値(SP値)は、9.8(cal/cm3)1/2=20.1(MPa)1/2である。
次に、電池300(廃棄電池)のリサイクル方法について、図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、寿命により消耗した(使用済みの)電池200(廃棄電池)を用意する。次いで、実施例1,3と同様に、前述したステップS1〜SCまでの処理を行い、捲回した負極基材(銅箔)を回収する(ステップSB)と共に、負極基材(銅箔)から剥離した負極活物質層を取り出す(ステップSC)。
次に、ステップTDに進み、塩酸溶液中から取り出した負極活物質層を、有機溶剤中に浸漬させると共に加熱する。なお、本実施例5では、有機溶剤として、極性を有する溶剤系バインダ樹脂であるPC(ポリカーボネート)との溶解度パラメータの差が2.2(MPa)1/2未満となる、極性を有する有機溶剤を用いる。具体的には、メチルエチルケトン(SP値は、9.3(cal/cm3)1/2=19.0(MPa)1/2)、酢酸メチル(SP値は、9.6(cal/cm3)1/2=19.6(MPa)1/2)などを用いることができる。
上記の有機溶剤中に負極活物質層を浸漬して、加熱することにより、バインダ樹脂であるPC(ポリカーボネート)を、適切に溶解させることができる。これにより、バインダ樹脂であるPCから、負極活物質(カーボン粉末)を、適切に分離させることができる。
次いで、ステップTEに進み、PCと負極活物質(カーボン粉末)とが分離した溶液から、負極活物質(カーボン粉末)を取り出す。具体的には、実施例3と同様にして、比重の大きいPCを沈殿させることで、比重の小さい負極活物質(カーボン粉末)を取り出すことができる。なお、取り出した負極活物質(カーボン粉末)を調査したところ、その表面に不純物が付着している負極活物質は、ほとんど見あたらなかった。次いで、ステップTFに進み、極性を有する有機溶剤(例えば、エタノール)により、負極活物質(カーボン粉末)を洗浄する。これにより、負極活物質(カーボン粉末)の表面に、僅かに不純物が付着していた場合でも、適切に除去することができる。
次いで、ステップTGに進み、実施例3と同様にして、600〜3000℃の温度で、負極活物質(カーボン粉末)を加熱処理する。次いで、ステップTHに進み、実施例3と同様にして、加熱処理した負極活物質(カーボン粉末)を篩別し、平均粒径5μmの負極活物質(カーボン粉末)を回収する。このようにして回収された負極活物質(カーボン粉末)は、未使用(新品)の負極活物質(カーボン粉末)と同等品であった。従って、本実施例5のリサイクル方法により回収した負極活物質(カーボン粉末)は、新たに製造する電池の負極活物質(カーボン粉末)として再利用することができる。
(実施例6)
実施例5では、ステップTDにおいて、有機溶剤として、極性を有するバインダ樹脂であるPCとの溶解度パラメータ(SP値)の差が2.2(MPa)1/2未満となる、極性を有する有機溶剤を用いた。これに対し、本実施例6では、有機溶剤として、PCとのSP値の差が2.2(MPa)1/2未満であるが、無極性の有機溶剤を用いる。具体的には、有機溶剤として、ベンゼン(SP値は、9.2(cal/cm3)1/2=18.8(MPa)1/2)などを用いることができる。
なお、本実施例6のリサイクル方法は、実施例5のリサイクル方法と比較して、ステップTDの処理のみが異なり、その他の処理については同様である。
本実施例6のステップTDでは、上記の有機溶剤中に負極活物質層を浸漬して、加熱することにより、バインダ樹脂であるPC(ポリカーボネート)を、膨潤させることができる。これにより、PCから、負極活物質(カーボン粉末)を、分離させることができる。
ところで、前述のように、実施例5では、ステップTEで取り出した負極活物質(カーボン粉末)を調査したところ、その表面に不純物が付着している負極活物質は、ほとんど見あたらなかった。ところが、本実施例6では、取り出した負極活物質(カーボン粉末)を調査したところ、多くの負極活物質(カーボン粉末)において、その表面に不純物が付着していた。
これは、極性を有するバインダ樹脂であるPCに対し、実施例5では、同様に極性を有する有機溶剤を用いたが、本実施例6では、無極性の有機溶剤を用いたためと考えられる。実施例5,6の比較により、バインダ樹脂とのSP値の差が2.2(MPa)1/2未満であっても、極性の有無の違いにより、PCの溶解性が大きく異なることがわかる。すなわち、極性を有する有機溶剤を用いた場合には、適切に、PCを溶解して不純物のない負極活物質(カーボン粉末)を得ることができる。これに対し、無極性の有機溶剤を用いた場合には、PCを溶解させることはできず、膨潤させるに留まるので、負極活物質(カーボン粉末)の表面に不純物が残存してしまう傾向にあった。
但し、本実施例6では、ステップTFにおいて、極性を有する有機溶剤(エタノールなど)により負極活物質(カーボン粉末)を洗浄することにより、負極活物質(カーボン粉末)の表面に付着していた不純物を、適切に除去することができる。このため、本実施例6のリサイクル方法により回収した負極活物質(カーボン粉末)も、新たに製造する電池の負極活物質(カーボン粉末)として再利用することができる。
以上において、本発明を実施例1〜6に即して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1〜6では、直方体形状の電池ケース110(ハードケース)を備える電池100,200,300を対象に、リサイクル方法を説明した。しかしながら、本発明のリサイクル方法は、いずれの形態の電池ケースを備える電池についても用いることができ、例えば、金属フィルムと樹脂フィルムとを貼りあわせたラミネートフィルムを袋状にした電池ケースを備える電池についても、適切に、電極基材や活物質等を回収し、再利用することができる。
また、実施例1〜6では、発電要素として、正極、負極、及びセパレータが捲回された、扁平捲回体150,250,350を有する電池100,200,300を対象に、リサイクル方法を説明した。しかしながら、本発明のリサイクル方法は、正極、負極、及びセパレータが積層された積層型の発電要素など、いずれの構造の発電要素を有する電池についても、用いることができる。
また、実施例1〜6では、リチウムイオン二次電池を対象として説明したが、本発明のリサイクル方法は、電極基材と、電極基材に固着された活物質層(活物質及びバインダ樹脂を含む)とを有する電極を備える電池であれば、いずれの電池(一次電池及び二次電池)についても用いることができる。
実施例1〜6のリサイクルの対象となる電池100,200,300を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 電池100,200,300の断面図を示す図であり、図1(a)のA−A断面図に相当する。 実施例1,2にかかる電池のリサイクル方法の流れを示す、フローチャートである。 電極分離工程(ステップS8)において、塩酸処理した場合と、蓚酸処理した場合とを比較するグラフである。 (a)は、未使用の負極活物質(カーボン)のX線回折図、(b)は、実施例1のリサイクル方法を用いて回収した負極活物質(カーボン)のX線回折図である。 実施例3〜6にかかる電池のリサイクル方法の流れを示す、フローチャートである。
符号の説明
100,200,300 電池
110 電池ケース
150 扁平捲回体
155 正極
156 負極

Claims (5)

  1. 電極基材と、
    活物質及びバインダ樹脂を含み、上記電極基材に固着された活物質層と、を有する電極、
    を備える電池のリサイクル方法であって、
    上記活物質層は、上記バインダ樹脂として水系バインダ樹脂を含み、
    上記電極基材から分離された上記活物質層を、酸性水溶液と共に加熱することにより、上記水系バインダ樹脂を加水分解して、上記活物質を上記水系バインダ樹脂から分離する活物質分離工程、を有する
    電池のリサイクル方法。
  2. 請求項1に記載の電池のリサイクル方法であって、
    前記電極基材は、銅からなり、
    前記活物質分離工程に先立って、塩酸処理により、前記電極を、上記電極基材と前記活物質層とに分離する、電極分離工程を備え、
    前記活物質分離工程は、
    上記電極分離工程で分離した上記活物質層を、塩酸が付着した状態のまま、水中に浸漬させると共に加熱する加熱工程を含む
    電池のリサイクル方法。
  3. 電極基材と、
    活物質及びバインダ樹脂を含み、上記電極基材に固着された活物質層と、を有する電極、
    を備える電池のリサイクル方法であって、
    上記活物質層は、上記バインダ樹脂として溶剤系バインダ樹脂を含み、
    上記電極基材から分離された上記活物質層を、有機溶剤と共に加熱して、上記活物質を、上記溶剤系バインダ樹脂から分離する活物質分離工程を有し、
    上記活物質分離工程は、
    上記有機溶剤として、当該溶剤の溶解度パラメータと上記溶剤系バインダ樹脂の溶解度パラメータとの差が2.2(MPa)1/2未満となる、有機溶剤を用いる
    電池のリサイクル方法。
  4. 請求項3に記載の電池のリサイクル方法であって、
    前記活物質層は、前記溶剤系バインダ樹脂として、無極性の溶剤系バインダ樹脂を含み、
    前記活物質分離工程は、
    前記有機溶剤として、無極性の有機溶剤を用いる
    電池のリサイクル方法。
  5. 請求項3に記載の電池のリサイクル方法であって、
    前記活物質層は、前記溶剤系バインダ樹脂として、極性を有する溶剤系バインダ樹脂を含み、
    前記活物質分離工程は、
    前記有機溶剤として、極性を有する有機溶剤を用いる
    電池のリサイクル方法。
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