JP2006329013A - 筒内噴射式の内燃機関の制御装置 - Google Patents

筒内噴射式の内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 筒内噴射エンジンの噴射制御において、噴射時間算出時(噴射セット時)から噴射開始時までの噴射待ち時間中に高圧ポンプの燃料吐出によって実燃圧が変動しても、噴射時間(噴射量)の燃圧補正を精度良く行うことができるようにする。
【解決手段】 噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの噴射待ち時間中に高圧ポンプの燃料吐出(TP点)があるか否かを判定し、噴射待ち時間中に高圧ポンプの燃料吐出(TP点)があれば、噴射開始時の燃圧PRest を予測して、その予測燃圧PRest に基づいて燃圧補正係数KPを算出する。噴射待ち時間中に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)がなければ、噴射セット時の検出燃圧Pr をそのまま噴射開始時の燃圧とみなして、この検出燃圧Pr に基づいて燃圧補正係数KPを算出する。そして、この燃圧補正係数KPで基本噴射時間(基本噴射量)を補正して最終的な噴射時間を求める。
【選択図】 図12

Description

本発明は、高圧ポンプにより燃料を高圧にして燃料噴射弁に供給し、この燃料噴射弁から燃料を気筒内に直接噴射する筒内噴射式の内燃機関の制御装置に関する発明である。
気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射エンジンは、吸気ポートに噴射する吸気ポート噴射エンジンと比較して、噴射から燃焼までの時間が短く、噴射燃料を霧化させる時間を十分に稼ぐことができないため、噴射圧力を高圧にして噴射燃料を微粒化する必要がある。そのため、特許文献1(特開2003−322048号公報)に記載されているように、筒内噴射エンジンでは、燃料タンクから低圧ポンプで汲み上げた燃料を、エンジンのカム軸で駆動する高圧ポンプにより高圧にして燃料噴射弁へ圧送すると共に、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力(以下「燃圧」という)を燃圧センサで検出して、その検出燃圧を目標燃圧に一致させるように高圧ポンプの吐出量(燃圧制御弁の閉弁時間)をフィードバック制御するようにしている。
この筒内噴射エンジンにおいても、吸気ポート噴射エンジンと同様に、燃料噴射弁の噴射量は、噴射時間(噴射パルス幅)によって制御されるが、同じ噴射時間でも、燃圧が変化すると、実際の噴射量が変化するため、燃圧センサで検出した燃圧に応じて燃圧補正係数を設定して、内燃機関の運転条件に応じて算出した基本噴射時間を燃圧補正係数で補正することで、燃圧変化を考慮した噴射時間を設定するようにしている。
また、特許文献2(特開平9−209804号公報)の燃圧補正技術では、燃料噴射弁の公差や経時変化等による噴射量のばらつきを吸収するために、燃圧センサで検出した燃圧変化を積分して、この燃圧変化の積分値を用いて噴射時間を燃圧補正するようにしている。
また、特許文献3(特開平9−195819号公報)の燃圧補正技術では、燃圧センサで検出した燃圧と目標燃圧との差に基づいて噴射開始タイミングを補正するようにしている。
特開2003−322048号公報(第5頁等) 特開平9−209804号公報(第2頁等) 特開平9−195819号公報(第2頁等)
ところで、噴射時間や噴射開始タイミングをセットする噴射セット時から噴射開始時までに噴射待ち時間があるため、この噴射待ち時間中に高圧ポンプの燃料吐出があると、実燃圧が上昇して噴射開始時の実燃圧が噴射セット時の実燃圧よりも高くなることがある。
従って、上記特許文献1,2のように、噴射セット時(又はそれ以前)に燃圧センサで検出した燃圧等を用いて噴射時間や噴射開始タイミングを燃圧補正しても、噴射開始時の実燃圧が噴射時間算出時(噴射セット時)の実燃圧から変動している可能性があるため、燃圧補正精度が悪くなる可能性がある。特に、エンジン始動時や目標燃圧の変化時には、定常運転時と比べて、高圧ポンプの燃料吐出による燃圧変動が大きくなるため、上述した燃圧補正精度の悪化の問題が大きくなる。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、噴射時間算出時(噴射セット時)から噴射開始時までの噴射待ち時間中に高圧ポンプの燃料吐出によって実燃圧が変動しても、噴射時間(噴射量)の燃圧補正を精度良く行うことができる筒内噴射式の内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力(以下「燃圧」という)を検出する燃圧検出手段と、この燃圧検出手段の検出燃圧を目標燃圧に一致させるように高圧ポンプの吐出量を制御する燃圧制御手段と、噴射開始前の所定時期に内燃機関の運転条件に応じた基本噴射時間を燃圧に応じた燃圧補正係数で補正して最終的な噴射時間を求める燃圧補正手段と、噴射開始前の所定時期に噴射開始タイミング及び噴射時間をセットする噴射セット手段と、前記噴射セット手段でセットされた噴射開始タイミング及び噴射時間で前記燃料噴射弁を駆動して噴射を実行する噴射制御手段とを備えた筒内噴射式の内燃機関の制御装置において、燃圧補正手段によって、噴射開始時の燃圧を予測してその予測燃圧に基づいて前記燃圧補正係数を設定する予測燃圧補正を行うようにしたものである。
この構成によれば、噴射時間(噴射量)を燃圧補正する際に、噴射開始時の燃圧を予測してその予測燃圧に基づいて燃圧補正係数を設定する予測燃圧補正を行うため、噴射開始時までに高圧ポンプの燃料吐出によって実燃圧が変動しても、この実燃圧の変動を考慮した燃圧補正係数を設定することができて、噴射時間(噴射量)の燃圧補正を精度良く行うことができる。
ところで、噴射時間算出時(噴射セット時)から噴射開始時までの噴射待ち時間中に実燃圧が変動する原因は、高圧ポンプの燃料吐出による燃圧変動であるため、噴射待ち時間中に高圧ポンプの燃料吐出がなければ、噴射待ち時間中に実燃圧が変動せず、噴射開始時の実燃圧が噴射セット時の実燃圧と同一になる。
この点に着目して、請求項2のように、噴射開始までに高圧ポンプの燃料吐出がある場合に前記予測燃圧補正を行い、噴射開始までに高圧ポンプの燃料吐出がない場合には、前記予測燃圧補正を行わず、燃圧検出手段の検出燃圧に基づいて燃圧補正係数を設定するようにすると良い。このようにすれば、噴射セット時から噴射開始時までに実燃圧が変動しない場合(つまり噴射セット時の実燃圧と噴射開始時の実燃圧とが同じ場合)には、燃圧予測の処理を行わずに済み、その分、制御用コンピュータの演算処理負荷を軽減することができる。
また、請求項3のように、噴射開始時の燃圧を予測する際に、目標燃圧と検出燃圧との差が噴射開始までに高圧ポンプの燃料吐出により昇圧可能な燃圧差(つまり昇圧可能な最大の燃圧上昇量以下)である場合には、目標燃圧を予測燃圧とするようにすると良い。要するに、噴射開始までの噴射待ち時間中に高圧ポンプの燃料吐出により昇圧可能な最大の燃圧上昇量は、予め高圧ポンプの燃料吐出能力から判断できるため、目標燃圧と検出燃圧との差が噴射待ち時間中に昇圧可能な燃圧差(つまり昇圧可能な最大の燃圧上昇量以下)であれば、噴射開始までに実燃圧が目標燃圧に上昇することは明らかであるため、目標燃圧をそのまま予測燃圧とするものであり、これにより、正確な予測燃圧が求められる。
ここで、噴射待ち時間中に昇圧可能な燃圧差は、予め高圧ポンプの燃料吐出能力に基づいて算出した一定値に設定しても良いし、内燃機関の運転中に高圧ポンプの燃料吐出能力の他に、燃料温度、検出燃圧等も考慮して算出するようにしても良い。
また、請求項4のように、噴射開始時の燃圧を予測する際に、高圧ポンプの燃料吐出能力、燃料温度、検出燃圧の少なくとも1つに基づいて噴射開始までの燃圧上昇量を算出し、現在の検出燃圧に前記燃圧上昇量を加算した燃圧を前記予測燃圧とするようにしても良い。これにより、予測燃圧を精度良く算出することができる。
また、請求項5のように、噴射開始時の燃圧を予測する際に、それ以前に燃圧検出手段で検出した高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧差に基づいて噴射開始までの燃圧上昇量を予測し、現在の検出燃圧に前記燃圧上昇量を加算した燃圧を予測燃圧とするようにしても良い。この場合、現在の高圧ポンプの燃料吐出能力の情報(吐出行程前後の燃圧差)を検出するため、高圧ポンプの燃料吐出能力に製造公差や経時変化等によるばらつきがあっても、そのばらつきの影響を受けずに予測燃圧を精度良く算出することができる。
この場合、請求項6のように、高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧差を現在の検出燃圧及び/又は燃料温度に応じて補正して燃圧上昇量を予測するようにしても良い。このようにすれば、噴射開始時の燃圧の予測精度を更に向上させることができる。
以上説明した予測燃圧補正は、内燃機関の運転中に常に実施するようにしても良いが、実燃圧が安定している運転領域では、噴射セット時と噴射開始時との燃圧差が小さいため、予測燃圧補正を必ずしも実施する必要がない。この点を考慮して、請求項7のように、内燃機関の始動時又は目標燃圧が所定値以上変化したときに予測燃圧補正を行うようにしても良い。このようにすれば、噴射セット時と噴射開始時との燃圧差が大きくなる運転領域に限定して予測燃圧補正を実施することができ、制御用コンピュータの演算処理負荷を軽減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した2つの実施例1,2を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図14に基づいて説明する。まず、図1に基づいて筒内噴射エンジンの燃料供給システム全体の構成を説明する。燃料を貯留する燃料タンク11内には、燃料を汲み上げる低圧ポンプ12が設置されている。この低圧ポンプ12は、バッテリ(図示せず)を電源とする電動モータ(図示せず)によって駆動される。この低圧ポンプ12から吐出される燃料は、燃料配管13を通して高圧ポンプ14に供給される。燃料配管13には、プレッシャレギュレータ15が接続され、このプレッシャレギュレータ15によって低圧ポンプ12の吐出圧(高圧ポンプ14への燃料供給圧力)が所定圧力に調圧され、その圧力を越える燃料の余剰分は燃料戻し管16により燃料タンク11内に戻されるようになっている。
図2に示すように、高圧ポンプ14は、円筒状のポンプ室18内でピストン19を往復運動させて燃料を吸入/吐出するピストンポンプであり、ピストン19は、エンジンのカム軸20に嵌着されたカム21の回転運動によって駆動される。この高圧ポンプ14の吸入口23側には、常開型の電磁弁からなる燃圧制御弁22が設けられている。高圧ポンプ14の吸入行程(ピストン19の下降時)においては、燃圧制御弁22が開弁されてポンプ室18内に燃料が吸入され、吐出行程(ピストン19の上昇時)においては、燃圧制御弁22の閉弁時間(閉弁開始時期からピストン19の上死点までの閉弁状態の時間)を制御することで、高圧ポンプ14の吐出量を制御して燃圧(吐出圧力)を制御する。
つまり、燃圧を上昇させるときには、燃圧制御弁22の閉弁開始時期(通電時期)を進角させることで燃圧制御弁22の閉弁時間を長くして高圧ポンプ14の吐出量を増加させ、逆に、燃圧を低下させるときには、燃圧制御弁22の閉弁開始時期(通電時期)を遅角させることで燃圧制御弁22の閉弁時間を短くして、高圧ポンプ14の吐出量を減少させる(図3参照)。
一方、高圧ポンプ14の吐出口24側には、吐出した燃料の逆流を防止する逆止弁25が設けられている。高圧ポンプ14から吐出された燃料は、高圧燃料配管26を通してデリバリパイプ27に送られ、このデリバリパイプ27からエンジンのシリンダヘッドに気筒毎に取り付けられた燃料噴射弁28に高圧の燃料が分配される。高圧燃料配管26には、燃圧を検出する燃圧センサ29(燃圧検出手段)が設けられ、この燃圧センサ29の出力信号がエンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)30に入力される。
このECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、燃圧センサ29の検出燃圧を目標燃圧に一致させるように高圧ポンプ14の吐出量(燃圧制御弁22の通電時期)をフィードバック制御する(この機能が燃圧制御手段に相当する)。更に、ECU30は、エンジン回転速度、吸気管圧力(又は吸入空気量)、冷却水温等のエンジン運転状態を検出する各種センサの出力信号を読み込んで、エンジン運転状態に応じた基本噴射時間(基本噴射量)と噴射開始タイミングを演算すると共に、後述する各ルーチンを実行することで、噴射開始時の予測燃圧に基づいて燃圧補正係数を設定して、この燃圧補正係数で基本噴射時間を補正して最終的な噴射時間を求める予測燃圧補正を行う(この機能が燃圧補正手段に相当する)。
そして、ECU30は、噴射開始の所定時間前(所定クランク角前)に噴射開始タイミング及び噴射時間をセットし(この機能が噴射セット手段に相当する)、その噴射開始タイミング及び噴射時間で燃料噴射弁28を駆動して燃料噴射を実行する(この機能が噴射制御手段に相当する)。
ここで、本実施例1の予測燃圧補正を図10乃至図12のタイムチャートを用いて説明する。図10は、始動時の予測燃圧補正の一例を示し、図11は、始動後の予測燃圧補正の一例を示している。
イグニッションスイッチ(IGスイッチ)のON直後のイニシャル時(初期化処理時)に、燃圧センサ29の出力を読み込んで高圧ポンプ14の吐出前の初期燃圧(ベース燃圧)P0 を検出する。そして、クランキング開始後、高圧ポンプ14の初回の吐出行程終了時に、燃圧センサ29の出力を読み込んで高圧ポンプ14の初回の吐出行程後の燃圧Pr を検出し、この燃圧Pr から初期燃圧P0 を差し引くことで、高圧ポンプ14の初回の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )を算出する。
各気筒の噴射セット時(噴射時間算出時)に、エンジン回転速度、吸気管圧力(又は吸入空気量)、冷却水温等のエンジン運転状態を検出する各種センサの出力信号を読み込んで、エンジン運転状態に応じた基本噴射時間(基本噴射量)と噴射開始タイミングを演算すると共に、基本噴射時間(基本噴射量)を燃圧に応じた燃圧補正係数KPで補正して最終的な噴射時間を求め、この噴射時間と噴射開始タイミングをセットする。
噴射セットから噴射開始までの噴射待ち時間中に高圧ポンプ14の燃料吐出がない場合には、噴射セット時の実燃圧と噴射開始時の実燃圧とがほぼ同一になるが、噴射待ち時間中に高圧ポンプ14の燃料吐出がある場合は、その高圧ポンプ14の燃料吐出によって実燃圧が上昇して噴射開始時の実燃圧が噴射セット時の実燃圧よりも高くなる。
そこで、図12に示すように、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの噴射待ち時間中に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)があるか否かを判定し、噴射待ち時間中に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)があれば、噴射開始時の燃圧PRest を予測して、その予測燃圧PRest に基づいて燃圧補正係数KPを算出する。
この噴射開始時の燃圧PRest を予測する際に、まず、噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を次のいずれかの方法で予測する。
[燃圧上昇量予測方法(その1)]
高圧ポンプ14の初回の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )に基づいて噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を予測する。例えば、高圧ポンプ14の初回の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )をそのまま噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr の予測値として用いる。このように、初回の吐出行程前後の燃圧差(Pr −P0 )を用いて燃圧上昇量ΔPr を予測する方法は、始動時のように、実燃圧の変動が大きいときの燃圧上昇量ΔPr を予測するのに適している。尚、2回目以後の吐出行程前後の燃圧差に基づいて噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を予測しても良い。また、高圧ポンプ14の吐出行程前後の燃圧差を現在の検出燃圧Pr 及び/又は燃料温度に応じて補正して燃圧上昇量を予測するようにしても良い。
[燃圧上昇量予測方法(その2)]
噴射セットから噴射開始までの噴射待ち時間中の高圧ポンプ14の吐出量を、例えば目標燃圧Ptgt と検出燃圧Pr との差又は燃圧制御弁22の閉弁時間(通電時期)等に基づいて算出して、この吐出量から燃圧上昇量ΔPr を算出する。
一般に、噴射セット時の燃料温度が高くなるほど、燃料の熱膨張等により燃圧上昇量ΔPr が大きくなる傾向があり、また、噴射セット時の燃圧Pr が高くなるほど、燃圧上昇量ΔPr が小さくなる傾向がある。この特性を考慮して、噴射セット時の燃料温度をセンサ等で検出又は推定して、噴射待ち時間中の高圧ポンプ14の吐出量と燃料温度を用いて、図13のマップ等により燃圧上昇量ΔPr を算出したり、或は、噴射待ち時間中の高圧ポンプ14の吐出量と噴射セット時の検出燃圧Pr を用いて、図14のマップ等により燃圧上昇量ΔPr を算出するようにしても良い。尚、高圧ポンプ14の吐出量のみから算出した燃圧上昇量を燃料温度や検出燃圧Pr に応じた補正係数で補正して燃圧上昇量ΔPr を求めるようにしても良い。或は、高圧ポンプ14の吐出量と噴射セット時の燃料温度及び検出燃圧Pr を用いて、三次元マップ等により燃圧上昇量ΔPr を算出するようにしても良い。
その他、噴射セット時の燃料温度に応じた燃圧上昇量ΔPr をマップ等により算出するようにしたり、噴射セット時の検出燃圧Pr に応じた燃圧上昇量ΔPr をマップ等により算出するようにしても良い。勿論、噴射セット時の燃料温度と検出燃圧Pr に応じた燃圧上昇量ΔPr を二次元マップ等により算出するようにしても良い。
[燃圧上昇量予測方法(その3)]
高圧ポンプ14の燃料吐出性能には製造公差や経時変化等によるばらつきがあるため、高圧ポンプ14の通電時期(燃圧制御弁22の閉弁時間)が同じであっても、高圧ポンプ14の燃料吐出性能のばらつきによって燃圧上昇量ΔPr が異なってくる。そこで、始動毎に噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr の実測値(燃圧センサ29による検出値)を学習値としてECU30のバックアップRAM等の書き換え可能な不揮発性メモリに更新記憶しておき、実際の始動時に、不揮発性メモリに記憶されている燃圧上昇量ΔPr の学習値を用いるようにしても良い。この場合、燃圧上昇量ΔPr の学習精度を高めるために、燃料温度や燃圧等の条件に応じて複数の学習領域に区分して、各学習領域毎に燃圧上昇量ΔPr を学習するようにしても良い。勿論、燃料温度や燃圧等とは無関係に燃圧上昇量ΔPr を学習するようにしても良いことは言うまでもない。
以上説明したいずれかの方法で、噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を算出した後、この燃圧上昇量ΔPr を噴射セット時の検出燃圧Pr に加算して噴射開始時の予測燃圧PRest (=Pr +ΔPr )を算出する。
また、噴射開始時の燃圧PRest を予測する際に、目標燃圧Ptgt と検出燃圧Pr との差が噴射開始までに高圧ポンプ14の燃料吐出により昇圧可能な燃圧差(つまり昇圧可能な最大の燃圧上昇量以下)である場合には、目標燃圧Ptgt をそのまま噴射開始時の燃圧PRest と予測する。要するに、噴射開始までの噴射待ち時間中に高圧ポンプ14の燃料吐出により昇圧可能な最大の燃圧上昇量は、予め高圧ポンプ14の燃料吐出能力から判断できるため、目標燃圧Ptgt と検出燃圧Pr との差が噴射待ち時間中に昇圧可能な燃圧差(つまり昇圧可能な最大の燃圧上昇量以下)であれば、噴射開始までに実燃圧が目標燃圧Ptgt に上昇することは明らかであるため、目標燃圧Ptgt をそのまま噴射開始時の燃圧PRest と予測するものである。
一方、噴射セットから噴射開始までの噴射待ち時間中に高圧ポンプ14の燃料吐出がなければ、噴射セット時の実燃圧と噴射開始時の実燃圧とがほぼ同一になるため、噴射セット時の検出燃圧Pr をそのまま噴射開始時の燃圧とみなして、この検出燃圧Pr に基づいて燃圧補正係数KPを算出する。
以上説明した予測燃圧補正は、ECU30によって図4乃至図9の各ルーチンに従って実行される。以下、各ルーチンの処理内容を説明する。
[噴射時間演算ルーチン]
図4及び図5の噴射時間演算ルーチンは、IGスイッチのON期間中に所定周期(例えば8ms周期)で起動される。本ルーチンが起動されると、まずステップ101で、噴射セットタイミングであるか否かを判定し、噴射セットタイミングでなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
その後、噴射セットタイミングになった時点で、ステップ101からステップ102に進み、エンジン運転状態に基づいて算出された基本噴射量Qを読み込み、次のステップ103で、現在(噴射セット時)の燃圧センサ29の検出燃圧Pr を読み込む。この後、ステップ104に進み、現在のクランク角度A(噴射セット時刻)と噴射開始時のクランク角度B(噴射開始時刻)をECU30のRAM等のメモリに記憶する。
この後、ステップ105に進み、高圧ポンプ14の通電終了時のクランク角度TP(通電終了時刻)を読み込み、次のステップ106で、図12に示すように、高圧ポンプ14の通電終了時のクランク角度TP(通電終了時刻)が、現在のクランク角度A(噴射セット時刻)と噴射開始時のクランク角度B(噴射開始時刻)との間に存在するか否か(A≦TP≦Bであるか否か)を判定することで、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)があるか否かを判定する。
その結果、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)がないと判定されれば、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に燃圧Pr が変動しないと判断して、噴射セット時の検出燃圧Pr をそのまま噴射開始時の予測燃圧PRest にセットする。
これに対して、上記ステップ106で、噴射セット(A点)から噴射開始(B点)までの期間に高圧ポンプ14の燃料吐出(TP点)があると判定されれば、図5のステップ108に進み、現在(噴射セット時)の目標燃圧Ptgt を読み込む。尚、目標燃圧Ptgt の設定方法は、始動時には、図6に示すように、冷却水温が低くなるほど、目標燃圧Ptgt が高くなるように設定され、始動後は、図7に示すように、エンジン回転速度、負荷等のエンジン運転状態に応じて目標燃圧Ptgt が設定される。
この後、ステップ109に進み、現在(噴射セット時)の目標燃圧Ptgt と検出燃圧Pr との差DPr を算出する。
DPr =Ptgt −Pr
そして、次のステップ110で、現在(噴射セット時)の目標燃圧Ptgt と検出燃圧Pr との差DPr が所定の判定値よりも小さいか否かによって、目標燃圧Ptgt と検出燃圧Pr との差DPr が噴射開始までに高圧ポンプ14の燃料吐出により昇圧可能な燃圧差(つまり昇圧可能な最大の燃圧上昇量以下)であるか否かを判定する。ここで、判定値は、噴射開始までに高圧ポンプ14の燃料吐出により昇圧可能な最大の燃圧上昇量又はそれよりも少し小さい値に設定されている。この判定値は、演算処理の簡略化のために、予め設定した固定値としても良いが、燃料温度や燃圧によって燃圧上昇量ΔPr が変化することを考慮して、燃料温度や検出燃圧Pr 等に応じてマップ等によって判定値を設定するようにしても良い。
上記ステップ110で、目標燃圧Ptgt と検出燃圧Pr との差DPr が判定値よりも小さいと判定されれば、目標燃圧Ptgt と検出燃圧Pr との差DPr が噴射開始までに高圧ポンプ14の燃料吐出により昇圧可能な燃圧差であると判断して、ステップ111に進み、現在(噴射セット時)の目標燃圧Ptgt をそのまま噴射開始時の予測燃圧PRest にセットする。
一方、上記ステップ110で、目標燃圧Ptgt と検出燃圧Pr との差DPr が判定値以上と判定されれば、ステップ112に進み、現在(噴射セット時)の検出燃圧Pr に、噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr を加算することで、噴射開始時の予測燃圧PRest を求める。この燃圧上昇量ΔPr は、後述する図8の燃圧上昇量算出ルーチンによって算出される。
以上のようにして、噴射開始時の予測燃圧PRest を算出した後、ステップ113に進み、噴射開始時の予測燃圧PRest をパラメータとする燃圧補正係数算出マップを参照して、噴射開始時の予測燃圧PRest に応じた燃圧補正係数KPを算出する。この後、ステップ114に進み、次式により基本噴射量Qを燃圧補正係数KPで補正して最終的な噴射時間TAUを算出する。
TAU=Q×K0×KP+TV
ここで、K0は、噴射量を噴射時間に変換する変換係数であり、TVは無効噴射時間である。
[燃圧上昇量算出ルーチン]
図8の燃圧上昇量算出ルーチンは、噴射セット毎に上記図4及び図5の噴射時間演算ルーチンを実行する前に実行される。本ルーチンが起動されると、まずステップ301で、IGスイッチのON直後のイニシャル時(初期化処理時)であるか否かを判定し、イニシャル時であれば、ステップ308に進み、燃圧センサ29で検出した高圧ポンプ14の初回の吐出行程前の燃圧をベース燃圧P0 としてECU30のRAM等のメモリに記憶して本ルーチンを終了する。
一方、イニシャル処理を終了していれば、ステップ302に進み、燃圧上昇量ΔPr の算出が完了しているか否かを判定し、燃圧上昇量ΔPr の算出が完了してれば、ステップ309に進み、それまでに算出した燃圧上昇量ΔPr を学習値としてECU30のバックアップRAM等の書き換え可能な不揮発性メモリに更新記憶して本ルーチンを終了する。
上記ステップ302で、燃圧上昇量ΔPr の算出が完了していないと判定されれば、ステップ303に進み、高圧ポンプ14の初回通電(1回目の吐出)であるか否かを判定し、2回目以降の通電(2回目以降の吐出)であれば、ステップ309に進み、それまでに予測した燃圧上昇量ΔPr を学習して本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ303で、初回通電(1回目の吐出)であると判定されれば、ステップ304に進み、通電フラグがOFFにリセットされたか否か(1回目の吐出が終了したか否か)を判定し、通電フラグがON(燃料吐出中)と判定されれば、ステップ309に進み、それまでに予測した燃圧上昇量ΔPr を学習して本ルーチンを終了する。
その後、通電フラグがOFFにリセットされた時点(1回目の吐出が終了した時点)で、ステップ304で「Yes」と判定されて、ステップ305に進み、現在(1回目の吐出終了時)の燃圧センサ29の検出燃圧Pr を読み込んだ後、ステップ306に進み、現在(1回目の吐出終了時)の検出燃圧Pr とベース燃圧P0 との燃圧差(Pr −P0 )を、噴射セットから噴射開始までの燃圧上昇量ΔPr として算出する。
ΔPr =Pr −P0
ここで、燃圧上昇量ΔPr (図10参照)を1回目の吐出行程の前後の燃圧差(Pr −P0 )から算出する理由は、1回目の吐出行程では、デリバリパイプ27を含めた高圧燃料配管26内の燃圧が低圧であり、しかも、高圧燃料配管26内の燃料温度の変化(燃料タンク11内の低温燃料との入れ替わり)も少ないことから、1回目の吐出による燃圧上昇量ΔPr のばらつきが小さくなるためである。但し、本発明は、高圧ポンプ14の2回目以降の吐出行程前後の燃圧差ΔPr を算出することを排除するものではない。
この後、ステップ307に進み、燃圧上昇量ΔPr の算出完了の情報を記憶して本ルーチンを終了する。
[始動時高圧ポンプ制御ルーチン]
図9の始動時高圧ポンプ制御ルーチンは、IGスイッチのON期間中に所定周期(例えば8ms周期)で実行される。本ルーチンが起動されると、まずステップ401で、始動時に燃圧センサ29の検出燃圧Pr が所定値以下のときに噴射を禁止して燃圧上昇を促進する昇圧始動制御が許可されているか否かを判定し、昇圧始動制御が禁止されていれば、ステップ410に進み、通常高圧ポンプ制御ルーチン(図示せず)を実行して、高圧ポンプ14を通常制御する。
これに対して、上記ステップ401で昇圧始動制御が許可されていると判定されれば、ステップ402に進み、高圧ポンプ14の通電中(吐出中)であるか否かを判定し、高圧ポンプ14の通電中(吐出中)でなければ、ステップ403に進み、通電開始時刻T0 (噴射セットから通電開始までの時間又はクランク角)が経過したか否かを判定し、この通電開始時刻T0 が経過していなければ、ステップ409に進み、通電フラグをOFFに維持して、高圧ポンプ14を非通電状態(燃料を吐出しない状態)に維持する。
その後、通電開始時刻T0 が経過した時点で、ステップ404に進み、昇圧始動制御時の吐出時間(燃圧制御弁22の閉弁時間)を決める所定通電時間TPonをセットして、次のステップ405で、通電フラグをONする。この後、ステップ406に進み、通電開始時刻T0 に通電時間TPonを加算して、通電終了時刻TPend (噴射セットから通電終了までの時間又はクランク角)を求める。
TPend =T0 +TPon
この後、ステップ407に進み、高圧ポンプ14の初回通電(1回目の吐出)であるか否かを判定し、初回通電(1回目の吐出)であれば、ステップ408に進み、初回通電フラグをONして初回通電を許可する。上記ステップ407で、2回目以降の通電(2回目以降の吐出)と判定されれば、そのまま本ルーチンを終了する。
一方、前記ステップ402で、高圧ポンプ14の通電中(吐出中)であると判定されれば、ステップ411に進み、通電終了時刻TPend が経過したか否かを判定し、まだ通電終了時刻TPend を経過していなければ、そのまま高圧ポンプ14の通電を続行する。そして、通電終了時刻TPend が経過した時点で、ステップ412に進み、通電フラグをOFFして、高圧ポンプ14の通電を終了して燃圧制御弁22を開弁し、高圧ポンプ14の吐出を終了する。
以上説明した本実施例1によれば、噴射セット時(噴射時間算出時)に、基本噴射時間(基本噴射量)を燃圧に応じた燃圧補正係数KPで補正して最終的な噴射時間を求める噴射制御システムにおいて、噴射セット時(噴射時間算出時)に噴射開始時の燃圧PRest を予測して、その予測燃圧PRest に基づいて燃圧補正係数KPを算出するようにしたので、噴射開始時までに高圧ポンプ14の燃料吐出によって実燃圧が変動しても、この実燃圧の変動を考慮した燃圧補正係数を設定することができて、噴射時間(噴射量)の燃圧補正を精度良く行うことができる。
しかも、本実施例1では、噴射時間算出時(噴射セット時)から噴射開始時までの噴射待ち時間中に高圧ポンプ14の燃料吐出がなければ、噴射待ち時間中に実燃圧が変動せず、噴射開始時の実燃圧が噴射セット時の実燃圧と同一になるという事情を考慮して、噴射開始までに高圧ポンプ14の燃料吐出があるか否かを判定し、噴射開始までに高圧ポンプ14の燃料吐出がない場合には、噴射時間算出時(噴射セット時)の燃圧センサ29の検出燃圧Pr をそのまま噴射開始時の燃圧とみなすようにしたので、噴射待ち時間中の高圧ポンプ14の燃料吐出の有無に応じて適切な方法で噴射開始時の燃圧を精度良く推定することができる利点がある。
上記実施例1では、エンジン運転中に噴射時間算出時(噴射セット時)から噴射開始時までの噴射待ち時間中に高圧ポンプ14の燃料吐出がある場合は、毎回、噴射開始時の燃圧PRest を予測するようにしたが、実燃圧が安定している運転領域では、噴射セット時と噴射開始時との燃圧差が小さいため、予測燃圧補正を必ずしも実施する必要がない。
この点を考慮して、図15に示す本発明の実施例2では、始動時と目標燃圧が所定値以上変化したときに予測燃圧補正を行うようにしている。
本実施例2の図15の噴射時間演算ルーチンは、前記図4の噴射時間演算ルーチンのステップ103の後に2つの判断ステップ103a、103bを追加したものであり、それ以外の処理は図4と同じである。
図15の噴射時間演算ルーチンでは、噴射セットタイミング毎に基本噴射量Qと燃圧センサ29の検出燃圧Pr を読み込んだ後(ステップ101〜103)、ステップ103aに進み、始動後所定時間経過したか否か(燃圧が目標燃圧Ptgt まで上昇して安定したか否か)を判定し、始動後所定時間経過していなければ、ステップ104以降の処理を実行して、前記実施例1と同様の方法で噴射開始時の燃圧PRest を予測する。
一方、上記ステップ103aで、始動後所定時間経過したと判定されれば、ステップ103bに進み、前回の噴射セットから今回の噴射セットまでの目標燃圧変化量ΔPtgt が所定値よりも大きいか否かを判定し、目標燃圧変化量ΔPtgt が所定値よりも大きければ、ステップ104以降の処理を実行して、前記実施例1と同様の方法で噴射開始時の燃圧PRest を予測する。
上記ステップ103bで、目標燃圧変化量ΔPtgt が所定値以下と判定されれば、噴射開始までの燃圧変動量が小さいと判断して、噴射セット時の検出燃圧Pr をそのまま噴射開始時の予測燃圧PRest にセットする。その他の処理は、前記実施例1と同じである。
以上説明した本実施例2では、始動時と目標燃圧が所定値以上変化したときに予測燃圧補正を行うようにしたので、噴射セット時と噴射開始時との燃圧差が大きくなる運転領域に限定して予測燃圧補正を実施することができ、ECU30の演算処理負荷を軽減することができる利点がある。
尚、本発明は、始動時と目標燃圧が所定値以上変化したときのいずれか一方のみ、予測燃圧補正を行うようにしても良い。
本発明の実施例1における燃料噴射システム全体の概略構成を示す図である。 高圧ポンプの構成図である。 実施例1の高圧ポンプの流量制御弁の通電時期TPonをパラメータとして高圧ポンプの燃料吐出量を算出するマップの一例を示す図である。 実施例1の噴射時間演算ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである(その1)。 実施例1の噴射時間演算ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである(その2)。 始動時の目標燃圧Ptgt を算出するマップの一例を示す図である。 始動後の目標燃圧Ptgt を算出するマップの一例を示す図である。 実施例1の燃圧上昇量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の始動時高圧ポンプ制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 始動時の予測燃圧補正の一例を示すタイムチャートである。 始動後の予測燃圧補正の一例を示すタイムチャートである。 噴射セット後の制御例を示すタイムチャートである。 高圧ポンプの吐出量と燃料温度との関係から燃圧上昇量ΔPr を算出するマップの一例を示す図である。 高圧ポンプの吐出量と燃圧との関係から燃圧上昇量ΔPr を算出するマップの一例を示す図である。 実施例2の噴射時間演算ルーチンの前半部の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11…燃料タンク、12…低圧ポンプ、14…高圧ポンプ、15…プレッシャレギュレータ、19…ピストン、20…カム軸、21…カム、22…燃圧制御弁、25…逆止弁、27…デリバリパイプ、28…燃料噴射弁、29…燃圧センサ(燃圧検出手段)、30…ECU(噴射セット手段,燃圧制御手段,噴射制御手段,燃圧補正手段)

Claims (7)

  1. 高圧ポンプにより燃料を高圧にして燃料噴射弁に供給し、この燃料噴射弁から燃料を気筒内に直接噴射する筒内噴射式の内燃機関の制御装置において、
    前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力(以下「燃圧」という)を検出する燃圧検出手段と、
    前記燃圧検出手段の検出燃圧を目標燃圧に一致させるように前記高圧ポンプの吐出量を制御する燃圧制御手段と、
    噴射開始前の所定時期に内燃機関の運転条件に応じた基本噴射時間を燃圧に応じた燃圧補正係数で補正して最終的な噴射時間を求める燃圧補正手段と、
    噴射開始前の所定時期に噴射開始タイミング及び噴射時間をセットする噴射セット手段と、
    前記噴射セット手段でセットされた噴射開始タイミング及び噴射時間で前記燃料噴射弁を駆動して噴射を実行する噴射制御手段とを備え、
    前記燃圧補正手段は、噴射開始時の燃圧を予測してその予測燃圧に基づいて前記燃圧補正係数を設定する予測燃圧補正を行うことを特徴とする筒内噴射式の内燃機関の制御装置。
  2. 前記燃圧補正手段は、噴射開始までに前記高圧ポンプの燃料吐出がある場合に前記予測燃圧補正を行い、噴射開始までに前記高圧ポンプの燃料吐出がない場合には、前記予測燃圧補正を行わず、前記燃圧検出手段の検出燃圧に基づいて前記燃圧補正係数を設定することを特徴とする請求項1に記載の筒内噴射式の内燃機関の制御装置。
  3. 前記燃圧補正手段は、噴射開始時の燃圧を予測する際に、前記目標燃圧と検出燃圧との差が噴射開始までに前記高圧ポンプの燃料吐出により昇圧可能な燃圧差である場合には、前記目標燃圧を前記予測燃圧とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内噴射式の内燃機関の制御装置。
  4. 前記燃圧補正手段は、噴射開始時の燃圧を予測する際に、前記高圧ポンプの燃料吐出能力、燃料温度、検出燃圧の少なくとも1つに基づいて噴射開始までの燃圧上昇量を算出し、現在の検出燃圧に前記燃圧上昇量を加算した燃圧を前記予測燃圧とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内噴射式の内燃機関の制御装置。
  5. 前記燃圧補正手段は、噴射開始時の燃圧を予測する際に、それ以前に前記燃圧検出手段で検出した前記高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧差に基づいて噴射開始までの燃圧上昇量を予測し、現在の検出燃圧に前記燃圧上昇量を加算した燃圧を前記予測燃圧とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内噴射式の内燃機関の制御装置。
  6. 前記燃圧補正手段は、前記高圧ポンプの吐出行程前後の燃圧差を現在の検出燃圧及び/又は燃料温度に応じて補正して前記燃圧上昇量を予測することを特徴とする請求項5に記載の筒内噴射式の内燃機関の制御装置。
  7. 前記燃圧補正手段は、内燃機関の始動時又は前記目標燃圧が所定値以上変化したときに前記予測燃圧補正を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の筒内噴射式の内燃機関の制御装置。
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