JP2009091963A - 筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン停止中の燃料噴射弁からの燃料漏れを低減しながら、エンジン停止中に高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生するのを防止して、再始動性を向上させる。
【解決手段】高圧ポンプ14から燃料噴射弁34までの高圧燃料系にリリーフバルブ41を設け、エンジン停止後に高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生しない燃圧範囲内で低い燃圧に設定された停止後目標燃圧Ptargetまで高圧燃料系内の燃圧を減圧するようにリリーフバルブ41の開閉動作を制御する。更に、エンジン停止直後の燃圧P(0) と所定時間t経過後の燃圧P(t) との差分ΔP(t) に基づいて燃圧低下速度情報の学習値Padp を更新し、エンジン停止直後の高圧燃料系の温度環境(燃料温度、外気温等)に基づいて停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) を算出し、この停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) に燃圧低下速度情報の学習値Padp を加算して停止後目標燃圧Ptargetを求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の停止後に高圧燃料系内の燃圧を減圧するための減圧機構を備えた筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置に関する発明である。
気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式エンジンは、吸気ポートに燃料を噴射する吸気ポート噴射式エンジンと比較して、噴射から燃焼までの時間が短く、噴射燃料を霧化させる時間を十分に稼ぐことができないため、噴射圧力を高圧にして噴射燃料を微粒化する必要がある。そのため、特許文献1(特開2003−322048号公報)に記載されているように、筒内噴射式エンジンでは、燃料タンクから低圧ポンプで汲み上げた燃料を、エンジンのカム軸で駆動される高圧ポンプに供給し、この高圧ポンプから吐出される高圧の燃料を高圧燃料配管を通して燃料噴射弁へ圧送するようにしている。
一般に、高圧ポンプは、吐出した燃料の逆流を防止する逆止弁を設けることで、高圧燃料配管内の燃圧(燃料圧力)を高圧に維持するようにしているが、エンジン停止後に高圧燃料配管内の燃圧が高圧に維持されると、エンジン停止中に燃料噴射弁からの燃料漏れ量(油密漏れ量)が多くなる傾向があり、その漏れ燃料が筒内に溜まって次の始動時に未燃焼のまま排出されてしまい、始動時の排気エミッションが悪化するという問題がある。
この対策として、特許文献2(特開平10−89176号公報)、特許文献3(特開2005−264902号公報)等に記載されているように、高圧ポンプから燃料噴射弁に高圧燃料を供給する高圧燃料系の所定部位(デリバリパイプ、高圧燃料配管、高圧ポンプ等)に電磁駆動式のリリーフバルブを設けて、エンジン停止時にリリーフバルブを開弁して高圧燃料系内の燃圧を低下させるようにしたものがある。
特開2003−322048号公報 特開平10−89176号公報 特開2005−264902号公報
しかし、エンジン停止直後の高温環境下でリリーフバルブが開弁されて高圧燃料系内の燃圧が低下すると、高圧燃料系内の燃料中にベーパ(気泡)が発生して、そのベーパで再始動時の燃料噴射が妨げられてしまい、再始動性が悪化するという問題があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、内燃機関停止中の燃料噴射弁からの燃料漏れを低減しながら、内燃機関停止中に高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生するのを防止して、再始動性を向上させることができる筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、高圧ポンプから燃料噴射弁に高圧の燃料を供給する高圧燃料系内の燃料の圧力(以下「燃圧」という)を内燃機関の停止後に減圧するための減圧機構と、前記高圧燃料系内の燃圧を検出する燃圧検出手段と、内燃機関の停止後に前記高圧燃料系内の燃圧を減圧するように前記減圧機構を制御する停止後燃圧制御手段とを備えた筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置において、前記停止後燃圧制御手段によって、内燃機関の停止後に前記高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生しない燃圧範囲内で低い燃圧に設定された停止後目標燃圧まで前記高圧燃料系内の燃圧を減圧するように前記減圧機構を制御するようにしたものである。この構成では、内燃機関の停止後に高圧燃料系内の燃圧を該高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生しない燃圧範囲内で低い燃圧に制御できるため、内燃機関停止中の燃料噴射弁からの燃料漏れ(以下「油密漏れ」という)を低減しながら、内燃機関停止中に高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生するのを防止して、再始動性を向上させることができる。
この場合、請求項2のように、前記停止後目標燃圧を、内燃機関の停止時の高圧燃料系内の燃料温度、冷却水温、油温、外気温のうちのいずれか1つ又は複数の温度に基づいて設定するようにすると良い。内燃機関停止後の高圧燃料系の温度環境が高温になるほど、燃料中にベーパが発生しやすくなって、そのベーパの発生を抑えるのに必要な燃圧が高くなるという関係がある。従って、請求項3のように、内燃機関の停止時の高圧燃料系内の燃料温度、冷却水温、油温、外気温のうちの停止後目標燃圧の設定時に用いる温度が高くなるほど停止後目標燃圧を高く設定するようにすれば、内燃機関停止後の高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生しやすい高温環境になるほど、停止後目標燃圧を高く設定して、ベーパの発生を抑制するという制御が可能となり、ベーパによる再始動性悪化を効果的に防止できる。
ところで、内燃機関の停止後に外気によって高圧燃料系が冷やされて高圧燃料系内の燃料温度が徐々に低下して燃圧が徐々に低下する。このため、内燃機関停止直後の燃圧・燃料温度状態のみを基準にして停止後目標燃圧を設定すると、内燃機関停止後の時間経過(自然放冷)に伴って高圧燃料系内の燃料温度がベーパが発生しにくい温度域まで低下する前に、ベーパの発生を抑制するのに必要な燃圧を確保できなくなってしまう可能性がある。
そこで、請求項4のように、内燃機関停止後の時間経過に伴う高圧燃料系内の燃圧の低下速度又はこれに相関する情報(以下これらを「燃圧低下速度情報」という)を学習してその学習値を書き換え可能な不揮発性の記憶手段に記憶する燃圧低下速度学習手段を備え、前記記憶手段に記憶された燃圧低下速度情報の学習値を停止後目標燃圧の設定値に反映させるようにしても良い。このようにすれば、内燃機関停止後の時間経過(自然放冷)に伴う高圧燃料系内の燃圧低下分を考慮して停止後目標燃圧を設定できるため、内燃機関停止後の時間経過により燃圧が低下しても、ベーパの発生を抑制するのに必要な燃圧を確保することができる。
この場合、請求項5のように、前記燃圧低下速度学習手段は、内燃機関停止直後の燃圧と所定時間経過後の燃圧との差分に基づいて燃圧低下速度情報の学習値を更新し、前記停止後燃圧制御手段は、内燃機関停止直後の高圧燃料系の温度環境(燃料温度、冷却水温、油温、外気温のうちのいずれか1つ又は複数の温度)に基づいて停止後目標燃圧ベース値を算出し、この停止後目標燃圧ベース値に前記燃圧低下速度情報の学習値を加算して停止後目標燃圧を求めるようにしても良い。このようにすれば、内燃機関停止直後から高圧燃料系内の燃料温度がベーパが発生しにくい温度域に低下するまでの燃料温度低下による燃圧低下分に相関するデータを学習することができ、この学習値を、内燃機関停止直後の温度環境に基づいて算出した停止後目標燃圧ベース値に加算することで、精度の良い停止後目標燃圧を設定することができる。
この場合、内燃機関停止後の燃圧低下速度は、内燃機関停止直後の高圧燃料系内の燃圧、燃料温度、外気温によって変化するため、請求項6のように、燃圧低下速度情報の学習値を内燃機関停止直後の高圧燃料系内の燃圧、燃料温度、外気温の少なくとも1つをパラメータとする学習マップに割り付けて学習するようにすると良い。これにより、燃圧低下速度情報の学習値の精度を高めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいて筒内噴射式のエンジン(内燃機関)の高圧燃料供給システム全体の概略構成を説明する。
燃料を貯溜する燃料タンク11内には、燃料を汲み上げる低圧ポンプ12が設置されている。この低圧ポンプ12は、バッテリ(図示せず)を電源とする電動モータ(図示せず)によって駆動される。この低圧ポンプ12から吐出される燃料は、燃料配管13を通して高圧ポンプ14に供給される。燃料配管13には、プレッシャレギュレータ15が接続され、このプレッシャレギュレータ15によって低圧ポンプ12の吐出圧(高圧ポンプ14への燃料供給圧力)が所定圧力に調圧され、その圧力を越える燃料の余剰分が燃料戻し管16により燃料タンク11内に戻されるようになっている。
図2に示すように、高圧ポンプ14は、円筒状のポンプ室18内でピストン19を往復運動させて燃料を吸入/吐出するピストンポンプであり、ピストン19は、エンジンのカム軸20に嵌着されたカム21の回転運動によって駆動される。この高圧ポンプ14の吸入口22側には、燃圧制御弁23が設けられている。この燃圧制御弁23は、常開型の電磁弁であり、吸入口22を開閉する弁体24と、この弁体24を開弁方向に付勢するスプリング25と、弁体24を閉弁方向に電磁駆動するソレノイド26とから構成されている。
高圧ポンプ14の吸入行程(ピストン19の下降時)においては、燃圧制御弁23が開弁されてポンプ室18内に燃料が吸入され、吐出行程(ピストン19の上昇時)においては、燃圧制御弁23の閉弁時間(閉弁開始時期からピストン19の上死点までの閉弁状態の時間)を制御することで、高圧ポンプ14の吐出量を制御して燃圧(吐出圧力)を制御する。
つまり、燃圧を上昇させるときには、燃圧制御弁23の閉弁開始時期(通電時期)を進角させることで、燃圧制御弁23の閉弁時間を長くして高圧ポンプ14の吐出量を増加させ、逆に、燃圧を低下させるときには、燃圧制御弁23の閉弁開始時期(通電時期)を遅角させることで、燃圧制御弁23の閉弁時間を短くして高圧ポンプ14の吐出量を減少させる。
一方、高圧ポンプ14の吐出口27側には、吐出した燃料の逆流を防止する逆止弁28が設けられている。図1に示すように、高圧ポンプ14から吐出された燃料は、高圧燃料配管32を通してデリバリパイプ33に送られ、このデリバリパイプ33からエンジンのシリンダヘッドに気筒毎に取り付けられた燃料噴射弁34に高圧の燃料が分配される。高圧燃料配管33(又はデリバリパイプ33)には、高圧燃料配管32内(高圧燃料系内)の燃圧を検出する燃圧センサ35(燃圧検出手段)が設けられ、エンジンのシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ36が設けられている。その他、外気温を検出する外気温センサ39と、エンジン11の油温を検出する油温センサ40等が設けられている。
本実施例では、高圧ポンプ14から燃料噴射弁34に高圧の燃料を供給する高圧燃料系の所定部位、例えばデリバリパイプ33には、高圧燃料系内の燃圧を減圧するための減圧機構としてリリーフバルブ41(減圧弁)が設けられ、このリリーフバルブ41の排出ポートがリリーフ配管42を介して低圧側の燃料配管13に接続されている。
このリリーフバルブ41は、例えば常閉型の電磁駆動式のものが用いられ、後述するECU37によってリリーフバルブ41への通電のオン/オフが制御される。リリーフバルブ41に通電されると、該リリーフバルブ41が開弁してデリバリパイプ33内の燃料の一部がリリーフバルブ41からリリーフ配管42を通して低圧側の燃料配管13に流出して燃料タンク11内に戻されることで、高圧燃料系内の燃圧が低下する。そして、リリーフバルブ41への通電がオフされると、リリーフバルブ41が閉弁して高圧燃料系内の燃圧が保持される。
図1の構成例では、リリーフバルブ41をデリバリパイプ33に設けているが、高圧ポンプ14から燃料噴射弁34までの高圧燃料系であれば、デリバリパイプ33以外の箇所にリリーフバルブ41を設けても良く、例えば、高圧燃料配管32又は高圧ポンプ14にリリーフバルブ41を設けても良い。また、図1の構成例では、リリーフ配管42の出口を低圧側の燃料配管13のうちの低圧ポンプ12の吐出側に接続しているが、リリーフ配管42の出口を燃料タンク11内に開口させて、リリーフ配管42から流出する燃料を燃料タンク11内に直接戻すようにしても良い。
エンジンの運転を制御するエンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)37は、マイクロコンピュータを主体として構成され、エンジン運転中に燃圧センサ35で検出した高圧燃料系内の燃圧(燃料噴射弁34に供給する燃料の圧力)を目標燃圧に一致させるように高圧ポンプ14の吐出量(燃圧制御弁23の通電時期)をフィードバック制御する。
更に、ECU37は、エンジン停止後に高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生しない燃圧範囲内で低い燃圧に設定された停止後目標燃圧Ptargetまで高圧燃料系内の燃圧を減圧するようにリリーフバルブ41の開閉動作(通電のオン/オフ)を制御する。
本実施例では、図7に示すように、エンジン停止直後の燃圧P(0) と所定時間t経過後の燃圧P(t) との差分ΔP(t) に基づいて燃圧低下速度情報の学習値Padp を更新し、エンジン停止直後の高圧燃料系の温度環境(燃料温度、冷却水温、油温、外気温のうちのいずれか1つ又は複数の温度)に基づいて停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) を算出し、この停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) に燃圧低下速度情報の学習値Padp を加算して停止後目標燃圧Ptargetを求めるようにしている。このようにすれば、エンジン停止直後から高圧燃料系内の燃料温度がベーパが発生しにくい温度域に低下するまでの燃料温度低下による燃圧低下分に相関するデータ[燃圧差分ΔP(t) ]を用いて燃圧低下速度情報の学習値Padp を更新することができ、この学習値Padp を、エンジン停止直後の温度環境に基づいて算出した停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) に加算することで、精度の良い停止後目標燃圧Ptargetを求めることができる。
Ptarget=Ptarget(0) +Padp
この場合、エンジン停止後の燃圧低下速度は、エンジン停止直後の高圧燃料系内の燃圧、燃料温度、外気温によって変化することを考慮して、本実施例では、燃圧低下速度情報の学習値Padp をエンジン停止直後の高圧燃料系内の燃圧、燃料温度、外気温の少なくとも1つをパラメータとする学習マップに割り付けて学習するようにしている。
以上説明した停止後目標燃圧Ptargetの設定処理とエンジン停止後の燃圧制御は、ECU37によって図3のエンジン停止後燃圧制御プログラムに従って実行される。本プログラムは、ECU37の電源オン中に実行され、特許請求の範囲でいう停止後燃圧制御手段としての役割を果たす。尚、エンジン停止後も暫くの間、本プログラムを実行するために、イグニッションスイッチ(以下「IGスイッチ」と表記する)38のオフ後も暫くの間、電源ラインのメインリレー(図示せず)をオン状態に維持してECU37への通電が継続されるようになっている。
本プログラムが起動されると、まずステップ101で、IGスイッチ38がオフ(OFF)されたか否かを判定して、IGスイッチ38がオフされるまで待機する。その後、IGスイッチ38がオフされた時点で、ステップ102に進み、外気温センサ39、冷却水温センサ36、油温センサ40、燃圧センサ35によって検出したエンジン停止直後(IGスイッチ38のオフ直後)の外気温、冷却水温、油温、高圧燃料系内の燃圧P(0) を読み込む。
この後、ステップ103に進み、高圧燃料系内の燃料温度を検出又は推定する。高圧燃料系に燃料温度センサ(図示せず)を備えたシステムの場合は、この燃料温度センサで燃料温度を直接検出すれば良いが、燃料温度センサを備えていない場合は、図5に示すように、燃料温度に相関するエンジン温度情報である冷却水温と油温をパラメータとして燃料温度を推定する2次元マップを用いて、上記ステップ102で検出したエンジン停止直後の冷却水温と油温に応じた燃料温度を推定するようにすれば良い。この際、冷却水温や油温が高くなるほど、エンジン温度が高くなって燃料温度が高くなるという関係を考慮して、燃料温度を推定する2次元マップは、冷却水温や油温が高くなるほど、燃料温度が高くなるように設定されている。
燃料温度の検出又は推定後、ステップ104に進み、上記ステップ102で検出したエンジン停止直後の冷却水温が所定温度以上であるか否かを判定する。ここで、所定温度は、例えば高圧燃料系内の燃料温度がベーパが発生しやすい温度域の下限温度に設定されている。このステップ104で、燃料温度が所定温度以上と判定されれば、エンジン停止中にベーパが発生しやすい燃料温度であると判断して、ステップ105に進み、エンジン停止直後の高圧燃料系の温度環境(燃料温度、冷却水温、油温、外気温のうちのいずれか1つ又は複数の温度)に基づいて停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) を算出する。
例えば、図4、図5に示すように、燃料温度(センサ値又は推定値)と外気温とをパラメータとして停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) を算出する2次元マップを用いて、エンジン停止直後の燃料温度と外気温に応じた停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) を算出するようにしても良い。この際、燃料温度や外気温が高くなるほど、ベーパが発生しやすくなるという関係を考慮して、停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) を算出する2次元マップは、燃料温度や外気温が高くなるほど、停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) が高くなるように設定されている。
停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) の算出後、ステップ106に進み、停止後目標燃圧ベース値Ptarget(0) に、後述するステップ113で学習した燃圧低下速度情報の学習値Padp を加算して停止後目標燃圧Ptargetを求める。
Ptarget=Ptarget(0) +Padp
この際、図6に示すように、学習値Padp は、エンジン停止直後の燃圧P(0) と燃料温度と外気温をパラメータとする3次元の学習マップから、その時点の燃圧P(0) と燃料温度と外気温に対応する学習領域の学習値Padp が用いられる。
停止後目標燃圧Ptargetの算出後、ステップ107に進み、燃圧センサ35で検出した現在の高圧燃料系内の燃圧が停止後目標燃圧Ptargetよりも高いか否かを判定し、現在の高圧燃料系内の燃圧が停止後目標燃圧Ptargetよりも高ければ、ステップ108に進み、リリーフバルブ41に通電してこれを開弁して高圧燃料系内の燃圧を減圧する。
この後、高圧燃料系内の燃圧が停止後目標燃圧Ptargetまで減圧された時点で、ステップ109に進み、リリーフバルブ41への通電をオフしてこれを閉弁して高圧燃料系内の燃圧の減圧を終了し、高圧燃料系内の燃圧を停止後目標燃圧Ptargetに維持する。
そして、次のステップ110で、エンジン停止から所定時間tが経過したか否かを判定し、エンジン停止から所定時間tが経過するまで待機する。ここで、所定時間tは、例えば、エンジン停止から高圧燃料系内の燃料温度がベーパが発生しにくい温度域に低下するまでの平均的な時間に設定されている。
その後、エンジン停止から所定時間tが経過した時点で、ステップ111に進み、その時点の高圧燃料系内の燃圧P(t) を燃圧センサ35により検出した後、ステップ112に進み、エンジン停止直後の燃圧P(0) と所定時間t経過後の燃圧P(t) との燃圧差分ΔP(t) を算出する。
ΔP(t) =P(0) −P(t)
この後、ステップ113に進み、燃圧差分ΔP(t) を用いて燃圧低下速度情報の学習値Padp を算出し、この学習値Padp を、ECU37の書き換え可能な不揮発性の記憶手段であるバックアップRAM(図示せず)に更新記憶する。この場合、エンジン停止後の燃圧低下速度は、エンジン停止直後の高圧燃料系内の燃圧P(0) 、燃料温度、外気温によって変化するため、例えば、図6に示すように、燃圧低下速度情報の学習値Padp をエンジン停止直後の高圧燃料系内の燃圧P(0) 、燃料温度、外気温をパラメータとする3次元の学習マップに割り付けて学習するようにすれば良い。
学習値Padp の更新方法は、図6に示すように、学習マップから、今回のエンジン停止直後の燃圧P(0) と燃料温度と外気温に対応する学習領域の学習値Padp'を読み出し、この学習値Padp'と燃圧差分ΔP(t) との平均値を算出して、この平均値を当該学習領域の新たな学習値Padp として更新記憶する。
Padp ={Padp'+ΔP(t) }/2
或は、燃圧差分ΔP(t) を用いて学習値Padp を次のなまし処理式により更新するようにしても良い。
Padp =Padp'×(1−α)+ΔP(t) ×α
上式において、αはなまし係数で、0<α<1の範囲で設定される。
尚、学習値Padp は、エンジン停止直後の燃圧P(0) と、燃料温度と外気温との温度差をパラメータとする2次元の学習マップに割り付けて学習するようにしても良い。上記ステップ110〜113の処理が特許請求の範囲でいう燃圧低下速度学習手段としての役割を果たす。
一方、前述したステップ104で、燃料温度が所定温度未満と判定されれば、エンジン停止中にベーパが発生しにくい燃料温度であると判断して、ステップ114に進み、停止後目標燃圧Ptargetを設定燃圧に設定する。この設定燃圧は、エンジン停止中の燃料噴射弁34からの燃料漏れ(油密漏れ)を防止できる燃圧に設定されている。
この後、ステップ115に進み、燃圧センサ35で検出した現在の高圧燃料系内の燃圧が停止後目標燃圧Ptargetよりも高いか否かを判定し、現在の高圧燃料系内の燃圧が停止後目標燃圧Ptargetよりも高ければ、ステップ116に進み、リリーフバルブ41に通電してこれを開弁して高圧燃料系内の燃圧を減圧する。その後、高圧燃料系内の燃圧が停止後目標燃圧Ptargetまで減圧された時点で、ステップ117に進み、リリーフバルブ41への通電をオフしてこれを閉弁して高圧燃料系内の燃圧の減圧を終了し、高圧燃料系内の燃圧を停止後目標燃圧Ptargetに維持する。
以上説明した本実施例では、エンジン停止後に高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生しない燃圧範囲内で低い燃圧に設定された停止後目標燃圧Ptargetまで高圧燃料系内の燃圧を減圧するようにリリーフバルブ41の開閉動作(通電のオン/オフ)を制御するようにしたので、エンジン停止中の燃料噴射弁34からの燃料漏れ(油密漏れ)を低減しながら、エンジン停止中に高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生するのを防止して、再始動性を向上させることができる。
本発明の一実施例における高圧燃料供給システム全体の概略構成図である。 高圧ポンプの構成図である。 エンジン停止後燃圧制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 高圧燃料系に燃料温度センサを備えている場合の停止後目標燃圧Ptargetの算出方法を説明するブロック図である。 高圧燃料系に燃料温度センサを備えていない場合の停止後目標燃圧Ptargetの算出方法を説明するブロック図である。 燃圧低下速度情報の学習値Padp の更新方法を説明するブロック図である。 エンジン停止後の高圧燃料系内の燃圧低下挙動とエンジン停止から所定時間t経過後に燃圧P(t) を検出して燃圧差分ΔP(t) を求める方法を説明するタイムチャートである。
符号の説明
11…燃料タンク、12…低圧ポンプ、14…高圧ポンプ、18…ポンプ室、19…ピストン、22…吸入口、23…燃圧制御弁、27…吐出口、28…逆止弁、32…高圧燃料配管、33…デリバリパイプ、34…燃料噴射弁、35…燃圧センサ(燃圧検出手段)、36…冷却水温センサ、37…ECU(停止後燃圧制御手段,燃圧低下速度学習手段)、38…イグニッションスイッチ、39…外気温センサ、40…油温センサ、41…リリーフバルブ(減圧機構)、42…リリーフ配管

Claims (6)

  1. 高圧ポンプから燃料噴射弁に高圧の燃料を供給する高圧燃料系内の燃料の圧力(以下「燃圧」という)を内燃機関の停止後に減圧するための減圧機構と、前記高圧燃料系内の燃圧を検出する燃圧検出手段と、内燃機関の停止後に前記高圧燃料系内の燃圧を減圧するように前記減圧機構を制御する停止後燃圧制御手段とを備えた筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置において、
    前記停止後燃圧制御手段は、内燃機関の停止後に前記高圧燃料系内の燃料中にベーパが発生しない燃圧範囲内で低い燃圧に設定された停止後目標燃圧まで前記高圧燃料系内の燃圧を減圧するように前記減圧機構を制御することを特徴とする筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置。
  2. 前記停止後燃圧制御手段は、前記停止後目標燃圧を、内燃機関の停止時の前記高圧燃料系内の燃料温度、冷却水温、油温、外気温のうちのいずれか1つ又は複数の温度に基づいて設定することを特徴とする請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置。
  3. 前記停止後燃圧制御手段は、前記内燃機関の停止時の前記高圧燃料系内の燃料温度、冷却水温、油温、外気温のうちの前記停止後目標燃圧の設定時に用いる温度が高くなるほど前記停止後目標燃圧を高く設定することを特徴とする請求項2に記載の筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置。
  4. 内燃機関停止後の時間経過に伴う前記高圧燃料系内の燃圧の低下速度又はこれに相関する情報(以下これらを「燃圧低下速度情報」という)を学習してその学習値を書き換え可能な不揮発性の記憶手段に記憶する燃圧低下速度学習手段を備え、
    前記停止後燃圧制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記燃圧低下速度情報の学習値を前記停止後目標燃圧の設定値に反映させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置。
  5. 前記燃圧低下速度学習手段は、内燃機関停止直後の燃圧と所定時間経過後の燃圧との差分に基づいて前記燃圧低下速度情報の学習値を更新し、
    前記停止後燃圧制御手段は、内燃機関停止直後の前記高圧燃料系内の燃料温度、冷却水温、油温、外気温のうちのいずれか1つ又は複数の温度に基づいて停止後目標燃圧ベース値を算出し、この停止後目標燃圧ベース値に前記燃圧低下速度情報の学習値を加算して前記停止後目標燃圧を求めることを特徴とする請求項4に記載の筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置。
  6. 前記燃圧低下速度学習手段は、前記燃圧低下速度情報の学習値を内燃機関停止直後の前記高圧燃料系内の燃圧、燃料温度、外気温の少なくとも1つをパラメータとする学習マップに割り付けて学習することを特徴とする請求項4又は5に記載の筒内噴射式内燃機関の停止後燃圧制御装置。
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