JP2006326684A - 銅張積層基板用高光沢圧延銅箔 - Google Patents

銅張積層基板用高光沢圧延銅箔 Download PDF

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Abstract

【課題】低歪み屈曲負荷が繰り返しかかる条件下でも疲労特性に優れ、屈曲疲労寿命が長くばらつきの小さい圧延銅箔を提供する。
【解決手段】冷間圧延で形成された表面において、圧延平行方向の光沢度Gs(60°)が150%以上である耐屈曲性に優れた圧延銅箔であって、200℃で30分で加熱すると、圧延面のX線回折で求めた(200)面の積分強度(I)の、微粉末銅の(200)面の積分強度(I0)に対する割合I/I0が20以上であり、好ましくは最大高さRyが2.0μm以下、屈曲疲労寿命が20万回以上、厚みが35μm以下である圧延銅箔。
【選択図】なし

Description

本発明は、フレキシブルプリント回路基板(Flexible printed circuit;FPC)等の可撓性配線部材の用途として好適な、優れた耐屈曲性を有する圧延銅箔に関する。
有機物を基材としたプリント配線基板は、ガラスエポキシ及び紙フェノール基板を構成材料とする硬質銅張積層板(リジット)と、ポリイミド及びポリエステル基板を構成材料とする可撓性銅張積層基板(FPC)とに大別され、導電材に銅箔を使用する場合のFPCは、キャスティング方式とラミネート方式がある。キャスティング方式では、銅箔に樹脂を塗り加熱し、ラミネート方式では銅箔を樹脂と接着剤で接着する。近年では高密度実装の有効な手段として、ビルドアップ基板と呼ばれる多層配線基板が多く用いられている。このFPCの構成部材となる銅箔には、主に圧延銅箔が用いられている。
フレキシブルプリント回路基板(FPC)はプリンターのヘッド部やハードディスクドライブ装置内のヘッドキャリッジ部等の可動部分への配線が必要とされる場所に広く使用され、可動部分の作動に従って100万回以上の屈曲が繰り返される。このため、FPCの素材となる圧延銅箔には高い耐屈曲性が要求され、近年は装置の小型化や機能の高度化に伴い、FPCの使用環境は従来よりも激しくなり、圧延銅箔には従来を上回るレベルの耐屈曲性が求められるようになって来ている。
なお、FPCの屈曲は、曲率の大きい屈曲、即ち歪みの低い状態での屈曲(以下、低歪み屈曲負荷と称す)で、但し、繰返し回数が、何万、何十万回と多いことが特徴である。
FPCに使用される圧延銅箔の素材には、例えばタフピッチ銅(酸素含有量100〜500mass ppm)又は無酸素銅(酸素含有量10mass ppm以下)が用いられ、これらのインゴットを熱間圧延した後、所定の厚さまで冷間圧延と焼鈍とを繰り返し、最後に、最終の冷間圧延で厚みを50μm以下に仕上げて圧延銅箔が製造される。その後、樹脂基板との接着性を向上させるため、圧延銅箔には表面に粗化めっきが施される。粗化めっき後の圧延銅箔は、裁断された後、樹脂基板と貼り合わされる。圧延銅箔と樹脂との貼りあわせには、例えばエポキシ等の熱硬化性樹脂からなる接着剤が用いられ、張り合わせ後130〜170℃の温度で数時間〜数十時間加熱して硬化させる。つぎに、圧延銅箔をエッチングして種々の配線パターンを形成する。
FPC用圧延銅箔の低歪み屈曲負荷が繰り返しかかる条件下での疲労特性は、最終冷間圧延後に再結晶の生じる条件での加熱を行うことにより、最終冷間圧延のままの状態よりも著しく向上する。この理由は、純銅の冷間圧延材を再結晶の生じる条件で加熱すると立方体集合組織(200)が発達し、その結果変形方向のヤング率が小さくなるためであると推測される。そこで圧延銅箔は最終冷間圧延後に再結晶の生じる条件で加熱してからFPCの構成部材として使用され、この熱処理は粗化めっきして裁断した後に加熱処理を行うか、樹脂基板と接着する際の加熱で兼ねられる。特許文献1では再結晶の生じる条件で加熱した後の圧延面のX線回折で求めた(200)面の積分強度(I)の、微粉末銅の(200)面の積分強度(I0)に対する割合I/I0>20である立方体集合組織を有する圧延銅箔を開示し、最終冷間圧延加工及び焼鈍工程の制御により製造している。
上記の他に圧延銅箔の耐屈曲性に影響を与える因子として、箔の表面状態が挙げられる。銅材料を冷間圧延する場合、圧延材表面の凹凸には、圧延ロール面の凹凸の圧延材表面への転写(ロール面の転写)によるものと、ロールと材料との間に一定の厚さで存在する圧延油膜により発生するオイルピット(微小な凹凸)がある。オイルピットの寸法、形態及び分布は、圧延ロール径、圧延ロール面粗さ、圧延加工度、圧延速度、圧延油の粘度等の圧延条件を調整することにより制御することができる。オイルピットによって生じるくぼみは、くぼみの先端形状が鋭角状であるため、圧延銅箔に屈曲変形を繰り返し与えると、応力集中により亀裂の起点となって破断に至らしめるため、屈曲疲労寿命を低下させる原因になる。更に深いオイルピットほど疲労破壊の起点になりやすい。そのため、特許文献2では、冷間圧延で形成された表面において、オイルピットの深さh(JIS B0601−1994準拠の最大高さRyに対応する)を2.0μm以下として耐屈曲性の向上を図っている。
特許第3009383号明細書 特開2001−58203号公報
しかし、上記特許文献1のような最終冷間圧延の圧延加工度および最終冷間圧延前の結晶粒径を規定した、再結晶立方体集合組織の発達による耐屈曲性の改善には限界がある。例えば、立方体集合組織がより発達するように圧延銅箔の製造工程を調整すると圧延銅箔の軟化温度が低下するが、従来から使用され実績があり、製造条件への確定しているものは、その軟化特性を変更することは実際には困難である。更に軟化温度が著しく低い圧延銅箔は常温で保管中に軟化し、しわが発生しやすい等、取り扱いが困難になる。
又、特許文献2では、オイルピットの深さを規定して耐屈曲性の向上を図っているが、オイルピットの深さが浅い場合、最大高さRyは2.0μmであるにも関わらず、オイルピットが密集しているために屈曲性が劣っているものがある。すなわち、圧延表面のオイルピットを含む微少凹凸の密度の不均一さが、屈曲疲労寿命の低下や同一ロットでの寿命のばらつきの一因となっており、特許文献2の最大高さRyが2.0μmの規定では不充分である。
FPC用の圧延銅箔の厚みは、以前は35μmのものが主流であり、その屈曲疲労寿命(回数)は、通常3万回の水準が求められていた。しかし近年においては厚みが従来の2分の1である18μmの圧延銅箔の使用量が伸びており現在においてすでに主流になりつつある。圧延銅箔の厚みとその厚みで要求される屈曲疲労寿命(回数)とは逆対数的な関係があり、従って、18μm圧延銅箔の屈曲疲労寿命(回数)では、30万回以上の水準に向上させることが望まれている。
そこで本発明は、従来の圧延銅箔の耐屈曲性を、その他の特性を低下させることなく改善し、低歪み屈曲負荷が繰り返しかかる条件下で使用できる圧延銅箔を提供することを目的とする。
本発明は、下記記載の圧延銅箔に関する。
(1)200℃で30分加熱後、圧延面のX線回折で求めた(200)面の積分強度(I)の、微粉末銅の(200)面の積分強度(I0)に対する割合I/I0が20以上である圧延銅箔において、冷間圧延で形成された表面の圧延平行方向の光沢度(JIS Z8741準拠)でGs(60°)が150%以上であることを特徴とする耐屈曲性に優れた圧延銅箔。
(2)最大高さRy(JIS B0601−1994準拠)が2.0μm以下である上記圧延銅箔。
(3)圧延平行方向に採取した試験片を用いたフレキシブルプリント配線板耐屈曲性試験(JIS C5016準拠)において、屈曲疲労寿命が30万回以上である上記圧延銅箔。
(4)厚みが35μm以下である上記圧延銅箔。
本発明は、最終冷間圧延条件を種々変えることにより、高い表面光沢度を有する圧延銅箔を製造することができる。その結果、圧延表面上の微小凹凸が制御され、低歪み屈曲負荷が繰り返しかかる条件下でも疲労特性に優れ、屈曲疲労寿命が高くばらつきの小さい圧延銅箔を提供できる。本発明の圧延銅箔の製造をするためには、工程を新たに追加する必要がなく、又、合金元素を添加する必要もないため製造コストが従来より上昇することはない。
本発明における圧延銅箔は、試料を200℃で30分の加熱を行い、加熱後の圧延面のX線回折で求めた場合の(200)面の積分強度(I)、及び微粉末銅の(200)面の積分強度(I0)の測定値から得られるI/I0が20以上の要件を満たすものである。I/I0が20を下回ると表面の金属結晶の(200)面の発達が不充分で((200)集合度が低く)、耐屈曲性が劣化するからである。微粉末銅の(200)面の積分強度(I0)は、結晶が無秩序に配向した状態(特定の面が発達していない状態)の基準値として選択した。圧延面のX線回折強度は、例えば理学電機(株)社製X線ディフラクトメーターRINT2000等を使用して測定できる。なお、特許文献1ではI/I0における上限を規定していないが、本発明においては、好ましくは20〜40である。I/I0が40を超えると、圧延銅箔の軟化温度が低下する。軟化温度が著しく低い圧延銅箔は常温で保管中に軟化し、しわが発生しやすい等、取り扱いが困難になるからである。
通常、深いオイルピットが形成された圧延銅箔表面の最大高さRyは、浅いオイルピットが形成された表面のそれに比べ高い値を示す。オイルピットの深さは、表面の粗さ曲線から求めた最大高さRy(JIS B0601−1994準拠)と相関関係がある。ここで、Ryは、JIS B0601−1994において定義されている「最大高さ」と称される指標である。
本発明における最大高さRy(JIS B0601−1994準拠)は、2.0μm以下が好ましい。オイルピットの密度に関わらず、Ryが2.0μmを超えるような深いオイルピットは、屈曲性を低下させる原因となるからである。更に好ましくは0.05μm〜1.5μmである。一方、Ryが0.05μm未満であると粗化めっきを施したものを樹脂基板と貼り合わせる際、両者の接着強度が低下するので好ましくない。オイルピットは圧延方向と直交した割れ状の形態であるため、接触粗さ計による上記最大高さRyの測定は、圧延方向と平行に粗さの触針を走査することが重要である。本発明のオイルピットの形態観察には、例えば(株)エリオニクス社製の電子線三次元粗さ解析装置ERA−8000が使用できる。
しかしながら、オイルピットの形成に関して圧延銅箔の耐屈曲性は発生したオイルピットの深さのみではなく、密度に影響されるが、Ryでは、屈曲性に影響を与えるオイルピットの密度については正確な評価ができない。
そこで、本発明ではオイルピットの密度が表面の光沢度と相関関係があることに着目し、JIS Z8741に準拠した光沢度の測定により評価した。尚、オイルピットが低密度で形成された表面の光沢度は、オイルピットが高密度で形成された表面のそれに比べ高い値を示す。
即ち、本発明の圧延銅箔は、圧延平行方向の光沢度(JIS Z8741準拠)でGs(60°)は150%以上、好ましくは250%以上、更に好ましくは300%〜600%、最も好ましくは400%〜600%である。
圧延銅箔表面の光沢度Gs(60°)が150未満である場合は、(1)オイルピットの存在する領域が多い、(2)オイルピットの深さが深い、(3)オイルピット密度が高い、(4)オイルピット以外の凹凸を含めた表面を構成する微少凹凸が多い等により、屈曲変形を繰り返し与えると亀裂の起点となる部分が多くなり、耐屈曲性試験(JIS C5016準拠)においての寿命評価が劣るものとなる。
一方、圧延表面の光沢度Gs(60°)が600%を超えると金属光沢の均一性が低下した表面となり、圧延銅箔をFPCに処理加工する工程において外観不良となるので、600%を超えないことが好ましい。圧延表面の光沢度Gs(60°)が600%を超えると金属光沢の均一性が低下するのは、オイルピットの密度が極端に低いため、オイルピット以外の微小な凹凸の分布が外観に反映されることによる。オイルピット以外の微小な凹凸には圧延前に存在していた凹凸がその後の冷間圧延において完全には消失せず形態を変化させ残存したものである。最終冷間圧延前の焼鈍後に行う酸洗で形成される凹凸が挙げられる。酸洗では、焼鈍で生成した酸化膜や金属銅が溶出し凹凸が生じるが、特に、結晶粒界が優先的に溶出し溝状の凹凸が生じる。又、酸洗後のバフ研磨では研磨目として凹凸が生じる。そして、圧延後に残存したこれらの微小な凹凸は、圧延銅箔の表面内において均一には分布せず、即ち金属光沢の均一性が低下して外観不良(スジ・ムラ・シミ等)の原因となる。
光沢度の測定はJIS Z8741に準拠して、圧延方向に平行な方向の入射角60度で測定できる。
本発明の圧延銅箔は、例えばタフピッチ銅、無酸素銅のインゴット又はAg入り銅を熱間圧延した後、冷間圧延と焼鈍とを繰り返し、最後に最終冷間圧延を行って製造される。
そして、最終冷間圧延条件を種々変えることにより、オイルピットを形成する状態がかわる。例えば、最終冷間圧延時にロールと材料の間に導入される油膜が厚い場合、材料の塑性変形によるせん断帯は圧延面にオイルピットを形成する。油膜が薄ければ材料表面の凸部はロールと接触するため変形が制限され、オイルピットが発達せず平滑な表面が形成される。オイルピットの成長を抑え、オイルピットの少ない領域を広くなることで、高光沢の銅箔表面が得られる。
従って、本発明の圧延銅箔の製造ではロールと材料の間に導入される油膜の厚さを、圧延ロールの形状、圧延油粘度、及び圧延速度で制御してオイルピットの密度及びその深さを調整して、目的とする光沢度及び好ましい最大高さRyを有する圧延銅箔を製造する。目的とする光沢度及び好ましい最大高さRyを有する圧延銅箔を製造するための、最終冷間圧延における圧延ロール径、圧延ロール表面粗さ、圧延油粘度及び圧延速度の設定条件を以下に具体的に示す。
尚、これらの個々の設定条件は他の設定条件が下記の設定条件内にあるときに成立つものであり、他の設定条件を無視して単独で成立つものではない。又、これらの設定条件は圧延機により固有の値をとるため、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明における最終冷間圧延では、好ましくはロール径が50mm〜100mmで表面粗さRa(算術平均粗さRa、JIS B0601−1994準拠)が0.05〜0.10μmに調整された圧延ロールを使用する。圧延ロール径が100mmを超えると、最終冷間圧延時にロールと材料の間に導入される油膜が厚くなり、オイルピットが形成されやすくなり、オイルピットの密度が高くなる。一方、圧延ロール径が50mmを下回ると、最終冷間圧延時にロールと材料の間に導入される油膜が薄くなり、オイルピットの密度が極端に低くなる。オイルピットの密度が極端に低いと、金属光沢の均一性が低下し、圧延銅箔をFPCに処理加工する工程において外観不良となる。又、圧延ロールの表面粗さRaが0.10μmを超えると、最終冷間圧延時にロールと材料の間に導入される油膜が厚くなり、オイルピットが形成されやすくなり、オイルピットの密度が高くなる。一方、圧延ロールの表面粗さRaが0.05μmを下回ると、最終冷間圧延時にロールと材料の間に導入される油膜が薄くなり、オイルピットの密度が極端に低くなる。オイルピットの密度が極端に低いと、金属光沢の均一性が低下し、圧延銅箔をFPCに処理加工する工程において外観不良となる。
本発明の最終冷間圧延で使用する圧延油の粘度は、好ましくは1〜7cStである。7cSt以上では、最終冷間圧延時にロールと材料の間に導入される油膜が厚くなり、オイルピットが形成されやすくなる。一方、1cStを下回ると、最終冷間圧延時にロールと材料の間に導入される油膜が薄くなり、オイルピットの密度が極端に低くなる。オイルピットの密度が極端に低いと、金属光沢の均一性が低下し、圧延銅箔をFPCに処理加工する工程において外観不良となる。
又、最終冷間圧延速度は好ましくは100〜400m/分である。400m/分を超えると、最終冷間圧延時にロールと材料の間に導入される油膜が厚くなり、オイルピットが形成されやすくなる。一方、100m/分を下回ると、最終冷間圧延時にロールと材料の間に導入される油膜が薄くなり、オイルピットの密度が極端に低くなる。オイルピットの密度が極端に低いと、金属光沢の均一性が低下し、圧延銅箔をFPCに処理加工する工程において外観不良となる。
本発明の最終冷間圧延の圧延加工度は好ましくは90〜99%、更に好ましくは95〜99%である。圧延加工度が90%未満であると、再結晶の生じる温度で加熱した後の立方体集合組織((100)面、<001>方向、(100)面と(200)面は等価)の発達が劣るため耐屈曲性に劣り、99%を超えると、最終冷間圧延においてピンホールが発生しやすくなる。
本発明の圧延銅箔は、所定条件で測定される(200)面の積分強度比I/I0が20以上、表面光沢度Gsが150%を満たすものであるが、これらの要件は通常の製造手順では同時に達成することはできなかった。例えば、本発明の背景技術である特許文献1では最終冷間圧延の直前の焼鈍を、再結晶粒の平均粒径が5〜20μmになる条件下で行い、最終冷間圧延での圧延加工度を90%以上とすることによりI/I0が20以上を達成している。通常、圧延速度が速い場合にはロールと材料の間に導入される油膜が均一に広がるように圧延油粘度を低くし、圧延速度が遅い場合には上記油膜が薄くなるため油膜が途切れないように圧延油粘度は高くする必要がある。このために、特許文献1等の最終冷間圧延(圧延加工度を90%以上)で通常採用される圧延速度及び圧延油粘度の組み合わせは、圧延速度400〜800m/分、圧延油粘度1〜7cStであった。一方、圧延加工度90%以上で圧延速度100〜400m/分の場合は、圧延油粘度を高くする必要があるため圧延油粘度7〜13cStの組み合わせが適当である。しかしこの条件下での厚みが35μm以下の箔の圧延は、圧延速度が遅いために生産性が著しく低下しコスト高となるため採用できない。本発明者らの研究によると、圧延加工度90%以上で上記圧延速度及び圧延油粘度の組み合わせでは積分強度比I/I020以上は達成できても、高い圧延加工度による圧延によりオイルピットが著しく形成されるために表面光沢度Gs150%を得ることはできないことが判明した。そして、表面光沢度を高くするためには、オイルピットが形成されるのを抑制する必要があり、圧延加工度を90%未満の低いものに設定しなくてはならないこともわかった。しかし圧延加工度を90%未満の低いものに設定すると圧延加工度が低いために積分強度比I/I0は20未満となってしまう。
本発明は、特定の積分強度比及び表面光沢度を同時に達成するために、圧延加工度は90%以上としたままで、圧延条件を変えることによりオイルピットの生成を抑制する方法を目的としており、圧延速度及び圧延油粘度に関する従来の技術常識に反して、最終冷間圧延において遅い圧延速度100〜400m/分を採用した場合にもあえて低い圧延油粘度1〜7cStを好ましく使用している。
本発明では、最終冷間圧延条件を上記に設定することに加え、好ましくは最終冷間圧延前の焼鈍において再結晶粒の平均粒径を20μm以下とすることで、深いオイルピットが形成されていない圧延表面とする。最終冷間圧延前の焼鈍における再結晶粒の平均粒径が20μmを超えると、深いオイルピットが形成された圧延表面となる。再結晶粒の平均粒径を20μm以下とするためには、例えば焼鈍を連続焼鈍炉で行う場合、500〜800℃の温度で、当該温度に依存して5〜600秒加熱し、焼鈍をバッチ式で行う場合は、130〜500℃の温度で当該温度に依存して1〜24時間加熱する。
又、近年の電子機器部品の小型化・低背化により素材である圧延銅箔の薄肉化が望まれ、かつ高屈曲性が望まれるため、本発明の最終冷間圧延後の厚みは、好ましくは50μm以下、更に好ましくは35μm以下、最も好ましくは18μm以下でより有効である。
本発明の圧延銅箔は、上記要件を満たすことにより、圧延平行方向に採取した試験片を用いたフレキシブルプリント配線板耐屈曲性試験(JIS C5016準拠)において、17μm膜厚の場合、屈曲疲労寿命が10万回以上、好ましくは20万回以上、更に好ましくは30万回以上の耐屈曲性を有しており、曲率半径rの比較的緩やかな低歪み屈曲負荷が繰り返しかかる条件に対し優れた耐性を示す。そのため、本発明の圧延銅箔はFPCに使用される圧延銅箔として有用である。
本発明の圧延銅箔は、加熱により軟質化した状態でFPCの構成部材として用いる。そこで、本発明の圧延銅箔の素材には、例えば、軟化温度がそれほど高くない通常のタフピッチ銅(酸素濃度100〜500mass ppm)又は無酸素銅(酸素濃度10mass ppm以下)、常温保管時の軟化を防止するため、微量のAg等を添加して軟化温度を適度な範囲に調整したタフピッチ銅(特開2000−212661号公報)、軟化温度を低下させることを目的とし、少量の合金元素を添加した無酸素銅(特許第1582981号等)、不純物量を調整することにより軟化温度を適度な範囲に調整した無酸素銅(特開平1−319641号公報等)等の素材を用いることができる。
以下、本発明の実施態様の一例を説明する。
厚さ200mm、幅600mmのタフピッチ銅インゴット(酸素含有量200ppm)、無酸素銅インゴット(酸素含有量10ppm未満)及びAg入り銅(Ag含有量200ppm、酸素含有量200ppm)を素材として、熱間圧延後に冷間圧延と焼鈍を繰り返し行い、圧延上がりの所定の厚さの板(厚さt mm)を得た。この板を、温度180℃に保持した加熱炉中で2時間にて焼鈍を行い、17μmまで冷間圧延した。
ここで、最終冷間圧延での圧延加工度Rは、R=(t−0.017)/t×100(%)で与えられる。又、焼鈍後の結晶粒径を圧延方向に直角な断面においてJIS G0551準拠の切断法で測定した。最終冷間圧延前の焼鈍で得られる再結晶粒の平均粒径は15μm、最終冷間圧延に使用した圧延ロール直径は100mm、圧延ロールの表面粗さRaは0.10μmとした。又、最終冷間圧延の圧延加工度の制御により立方体集合組織の発達度(I/I0)を変化させた。
この製造方法において、(1)最終冷間圧延前の焼鈍温度及び、(2)最終冷間圧延の圧延条件(圧延速度、圧延加工度、圧延油の粘度)を種々に変化させ、発明例1〜6及び比較例1〜14の圧延銅箔を得た。
発明例及び比較例の圧延銅箔について、以下の特性を評価した。
(1)光沢度Gs(60°)
JIS Z8741に準拠した光沢度計を使用し、圧延方向に平行な方向の入射角60度で光沢度を測定した。
(2)立方体集合組織(I/I0
試料を200℃で30分加熱後、理学電機(株)社製X線ディフラクトメーターRINT2000を使用して圧延面のX線回折で200面強度の積分値(I)求めた。この値をあらかじめ測定しておいた微粉末銅の(200)面強度の積分値(I0)で割り、I/I0の値を計算した。なお、ピーク強度の積分値の測定は、Co管球を用い、2θ=57〜63°(θは回折角度)の範囲で行った。この測定は、測定位置を変えて2回行い、その平均値を求めた。なお、以下では、I/I0を200面集合度と称している。
(3)最大高さ(Ry)
JIS B0601−1994に準拠して、基準長さ0.8mm、評価長さ4mm、カットオフ値0.8mm、送り速さ0.1mm/秒の条件で測定した。この測定を圧延方向と平行に、測定位置を変えて10回行い、10回の測定での最大値を求めた。
(4)耐屈曲性
試料を200℃で30分にて加熱した後に、JIS C5016準拠のFPC耐屈曲性試験を行い、屈曲疲労寿命を測定した。具体的には、図1に示す装置により、屈曲疲労寿命の測定を行った。この装置は、発振駆動体4に振動伝達部材3を結合した構造になっており、被試験圧延銅箔1は、矢印で示したねじ2の部分と振動伝達部材3の先端部の計4点で装置に固定される。振動伝達部材3が上下に駆動すると、圧延銅箔1の中間部は、所定の曲率半径rでヘアピン状に屈曲される。
本試験では、次の条件下で屈曲を繰り返す加速試験における破断までの回数を求めた。試験片幅12.7mm、試験片長さ:200mm、試験片採取方向:試験片の長さ方向が圧延方向と平行になるように採取、曲率半径r:2.5mm、引張り荷重負荷なし、振動ストローク:25mm、振動速度:1500回/分。これは、実際にFPCが使用される条件よりも厳しい条件である。測定は同じ材料について5回行い、その平均値を求めた。
発明例及び比較例の圧延条件と測定結果を表1に示す。
発明例1〜4、及び比較例1〜12は、厚みが17μmの圧延銅箔について実施した。発明例1〜4は、最終冷間圧延における圧延加工度が適正な範囲であるため、200面集合度が本発明の範囲であり、かつ最終冷間圧延における圧延速度及び圧延油粘度が好ましい範囲内であるため、光沢度が本発明の範囲内である。その結果、発明例1〜4は、比較例1〜12に比べ屈曲疲労サイクル寿命(回数)が多く、いずれも30万回を超えている。それに対し、比較例1〜4は、圧延速度及び圧延油粘度が好ましい範囲外であるため、光沢度が本発明の範囲を下回っている。又、比較例5〜12は、圧延加工度が好ましい範囲外であるため200面集合度が本発明の範囲を下回っている。その結果、比較例1〜12は、発明例1〜4に比べて屈曲疲労サイクル寿命が少なく30万回を下回り、比較例1〜8は20万回を下回り、特に比較例5〜8は10万回を下回っている。
なお、発明例1〜4および比較例9〜12は、いずれも圧延速度100〜400m/分、圧延油粘度1〜7cStであるが、発明例1〜4は比較例9〜12に比べ光沢度が低い。これは、発明例1〜4は、比較例9〜12に比べ圧延加工度が高いことによる。
発明例1及び2は、光沢度及び200面集合度が本発明の範囲内であるだけでなく、圧延前の焼鈍における結晶粒径及び圧延加工度が好ましい範囲内であるため、最大高さRyが本発明の好ましい範囲内である。その結果、発明例1及び2は、発明例1〜6のなかで屈曲疲労サイクル寿命が最も多い。
一方、発明例3及び4は、光沢度及び200面集合度が本発明の範囲内であるが最終冷間圧延前の焼鈍における結晶粒径が好ましい範囲を超えているため、最大高さRyが本発明の好ましい範囲を超えている。その結果、発明例3及び4は、発明例1及び2に比べ屈曲疲労サイクル寿命が少ない。
発明例5及び6は、厚みが33μm及び66μmの圧延銅箔について実施した。発明例5及び6は、圧延速度、圧延油粘度、圧延前の焼鈍における結晶粒径及び圧延加工度が好ましい範囲内であるため、光沢度及び200面集合度が本発明の範囲内であるだけでなく、最大高さRyも本発明の好ましい範囲内である。従って、発明例5及び6は、厚みが厚いため発明例1〜4に比べ屈曲疲労サイクル寿命が少ないが、同じ厚みの比較例13及び14に比べて屈曲疲労サイクル寿命が多く、本発明の効果が確認できる。
比較例1及び2は、最終冷間圧延における圧延速度及び圧延油粘度が好ましい範囲を超えているため、光沢度が本発明の範囲を外れているものの、最終冷間圧延前の焼鈍における結晶粒径及び圧延加工度が好ましい範囲内であるため200面集合度が本発明の範囲内であり最大高さRyが本発明の好ましい範囲内である。その結果、比較例1及び2は、発明例1〜4及び比較例9〜12より屈曲疲労サイクル寿命は少ないが、比較例1〜8の中では最も多い。
比較例3及び4は、光沢度が本発明の範囲を下回り、かつ最終冷間圧延前の焼鈍における結晶粒径が好ましい範囲外であるため、最大高さRyが本発明の好ましい上限を超えている。その結果、比較例3及び4は、発明例1〜4は勿論、比較例1及び2に比べても屈曲疲労サイクル寿命が少ない。
比較例5及び6は、最終冷間圧延における圧延速度及び圧延油粘度が好ましい上限を超え、かつ圧延加工度が好ましい範囲を下回っているため、光沢度及び200面集合度が本発明の範囲を下回っている。その結果、比較例5及び6の屈曲疲労サイクル寿命は、発明例1〜4より少なく、比較例1〜4よりも更に少ない。
比較例7及び8は、最終冷間圧延における圧延速度及び圧延油粘度が好ましい範囲を超え、かつ最終冷間圧延前の焼鈍における結晶粒径及び圧延加工度が好ましい範囲外であるため、光沢度及び200面集合度が本発明の範囲を下回り、最大高さRyが本発明の好ましい範囲外である。その結果、比較例7及び8の屈曲疲労サイクル寿命は、発明例1〜4は勿論、比較例1〜6よりも少ない。
比較例9及び10は、最終冷間圧延における圧延速度及び圧延油粘度が好ましい範囲内であるため、光沢度が本発明の範囲内であるが、圧延加工度が好ましい範囲を下回っているため、200面集合度が本発明の範囲を下回っている。その結果、比較例9及び10は、発明例1及び2に比べ屈曲疲労サイクル寿命が少ない。
比較例11及び12は、最終冷間圧延における圧延速度及び圧延油粘度が好ましい範囲内であるため光沢度が本発明の範囲内であるが、最終冷間圧延前の焼鈍における結晶粒径及び圧延加工度が好ましい範囲外であるため、200面集合度が本発明の範囲未満であり、最大高さRyが本発明の好ましい範囲外である。その結果、比較例11及び12は、発明例1〜4に比べ屈曲疲労サイクル寿命が少なく、比較例9及び10よりも低い。
比較例13及び14は、厚みが33μm及び66μmについて実施したもので、最終冷間圧延における圧延速度及び圧延油粘度が好ましい範囲を超えているため、光沢度が本発明の範囲を下回っている。その結果、比較例13及び14は、発明例5及び6より屈曲疲労サイクル寿命は少ない。さらに、比較例13及び14は、厚みが厚いため、比較例1〜12に比べても屈曲疲労サイクル寿命が少ない。特に、比較例14は、厚みが本発明の好ましい範囲外であるため、屈曲疲労サイクル寿命が最も少ない水準であった。
Figure 2006326684
JIS C5016に準拠したFPC耐屈曲性試験装置の概略図である。

Claims (4)

  1. 200℃で30分加熱後、圧延面のX線回折で求めた(200)面の積分強度(I)の、微粉末銅の(200)面の積分強度(I0)に対する割合I/I0が20以上である圧延銅箔において、冷間圧延で形成された表面の圧延平行方向の光沢度(JIS Z8741準拠)でGs(60°)が150%以上であることを特徴とする耐屈曲性に優れた圧延銅箔。
  2. 最大高さRy(JIS B0601−1994準拠)が2.0μm以下である請求項1記載の圧延銅箔。
  3. 圧延平行方向に採取した試験片を用いたフレキシブルプリント配線板耐屈曲性試験(JIS C5016準拠)において、屈曲疲労寿命が30万回以上である請求項1又は2記載の圧延銅箔。
  4. 厚みが35μm以下である請求項1〜3いずれか1項記載の圧延銅箔。
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