JP2006322708A - 物質固定化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基体上に固定化された物質および/または被固定化物質と特異的に反応する物質を高感度で検出するための物質固定化方法の提供。
【解決手段】基体上に被固定化物質を固定化する方法。被固定化物質および/または被固定化物質と特異的に反応する物質の基体表面への非特異吸着を防止する効果を有するポリマーを含む塗布液を基体上に塗布し、前記基体表面の少なくとも一部にポリマー層を形成し、次いで、前記ポリマー層を有する基体上に、被固定化物質と1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤との混合物を塗布し、光照射することを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリペプチド、核酸、脂質等の所望の物質を基体上に固定化するための物質固定化方法に関する。
近年、抗体または抗原をプレート上に固定化した、免疫測定のためのイムノプレートや、核酸をチップ上に固定化したDNAチップ等が広く用いられている。基体上にタンパク質や核酸を固定化する方法の1つとして、物理吸着が挙げられる。例えばポリスチレンのような疎水性の基体と、基体上に固定化すべきタンパク質や核酸の水溶液とを接触させて放置することにより、物理吸着によってタンパク質や核酸を基体上に固定化することができる。
しかしながら、物理吸着を用いる方法では、基体と固定化物質との結合が弱く、物質を固定化した基体の安定性が不十分であるという問題がある。また、目的のタンパク質や核酸で被覆されなかった領域への非特異吸着を防止するために、ウシ血清アルブミン(BSA)、カゼイン、スキムミルク等のタンパク質(タンパク質を固定化する場合)や、サケ精子DNA等のDNA(DNAを固定化する場合)、免疫学的に反応しない抗体または抗原(抗体または抗原を固定化する場合)でブロッキングすることが行われている(特許文献1参照)。しかし、このようなブロッキングによる非特異吸着の防止効果は必ずしも満足できるものではなく、非特異吸着による検出感度の低下の問題があった。
また、基体上の官能基と、固定化すべきタンパク質や核酸の官能基とを共有結合させることにより、基体上にタンパク質や核酸を固定化することも行われている(特許文献2参照)。しかしながら、この方法では、用いる官能基が物質の活性部位の中またはその近傍にある場合には、固定化により物質の活性が失われてしまう。また、適当な官能基が存在しない場合には、この方法により固定化することができない。更に、物理吸着の場合と同様、ブロッキングにより非特異吸着を防止することも行われるが、その防止効果は必ずしも満足できるものではない。
一方、光反応性基を利用して物質を基板に固定化することも提案されている(非特許文献1参照)。しかしながら、この方法でも、依然として非特異吸着の問題がある。よって、非特異吸着を防止しつつ、基体上に所望の物質を固定化し、高感度で検出するための手段が求められていた。
特開平11−337551号公報 特開2001−337089号公報 Y. Ito and M. Nogawa, "Preparation of a protein micro−array using a photo−reactive polymer for a cell adhesion assay," Biomaterials, 24、3021−3026 (2003)
本発明の目的は、基体上に固定化された物質および/または被固定化物質と特異的に反応する物質を高感度で検出するための物質固定化方法を提供することである。
上記目的を達成するための手段は、以下の通りである。
[1] 基体上に被固定化物質を固定化する方法であって、
被固定化物質および/または被固定化物質と特異的に反応する物質の基体表面への非特異吸着を防止する効果を有するポリマーを含む塗布液を基体上に塗布し、前記基体表面の少なくとも一部にポリマー層を形成し、次いで、
前記ポリマー層を有する基体上に、被固定化物質と1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤との混合物を塗布し、光照射することを含む、物質固定化方法。
[2] 前記塗布液は、1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤を含む[1]に記載の物質固定化方法。
[3] 前記ポリマーは、光反応性基および/または基体表面と共有結合もしくは配位結合可能な基を有する[1]または[2]に記載の物質固定化方法。
[4] 前記光反応性基は、アジド基である[1]〜[3]のいずれかに記載の物質固定化方法。
[5] 前記ポリマーは、分子全体として電気的に中性な水溶性ポリマーである[1]〜[4]のいずれかに記載の物質固定化方法。
[6] 前記ポリマーは、両極性またはノニオン性ポリマーである[5]に記載の物質固定化方法。
[7] 前記ノニオン性ポリマーは、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートのビニル重合体である[6]に記載の物質固定化方法。
[8] 前記被固定化物質が、ポリペプチド、核酸、脂質、細胞およびその構成要素からなる群から選ばれる少なくとも一種である[1]〜[7]のいずれか1項に記載の方法。
本発明によれば、非特異吸着を抑制しつつ、基体上に所望の物質を固定化することができる。本発明の方法によって物質が固定化された基体によれば、被固定化物質および/または被固定化物質と特異的に反応する物質を高感度で検出することが可能である。
以下、本発明について更に詳細に説明する。

本発明の物質固定化方法は、
基体上に被固定化物質を固定化する方法であって、
被固定化物質および/または被固定化物質と特異的に反応する物質の基体表面への非特異吸着を防止する効果を有するポリマーを含む塗布液を基体上に塗布し、前記基体表面の少なくとも一部にポリマー層を形成し(以下、「第一工程」という)、次いで、
前記ポリマー層を有する基体上に、被固定化物質と1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤との混合物を塗布し、光照射すること(以下、「第二工程」という)を含む、物質固定化方法。
である。
第一工程
第一工程では、非特異吸着防止効果を有するポリマーを含む塗布液を基体上に塗布し、前記基体表面の少なくとも一部にポリマー層を形成する。
第一工程において使用されるポリマーは、被固定化物質および/または被固定化物質と特異的に反応する物質の基体表面への非特異吸着を防止する効果を有するものである。ここで、「非特異吸着」とは、基板表面の被固定化物質が固定化されていない領域へ、被固定化物質および/または被固定化物質と特異的に反応する物質が吸着することをいう。被固定化物質と特異的に反応する物質とは、例えば、被固定化物質が抗原である場合には抗体を、被固定化物質が抗体である場合には抗原であることができる。かかるポリマー層を介して基体上に物質を固定化することにより、非特異吸着を防止し、検出感度を高めることができる。更に、本発明の方法によれば、ポリマー、被固定化物質および光架橋剤を混合して基体上に塗布する方法に比べ、最表層に露出する被固定化物質量が多いため、S/N比および検出感度の優れた物質固定化基体を得ることができる。
非特異吸着防止効果を有するポリマーとしては、分子全体として電気的に中性な水溶性ポリマーを挙げることができる。「分子全体として電気的に中性」とは、中性付近のpH(例えばpH6〜8)の水溶液中で電離してイオンになる基を有さないか、または有していても陽イオンになるものと陰イオンになるものを有していて、ポリマー1分子における電荷の合計が実質的に0になることを意味する。なお、本発明において、電荷について「実質的に」とは、電荷の合計が0になるか、または0にはならないとしても本発明の効果に悪影響を与えない程度に小さいことを意味する。
前記ポリマーは、水溶性であることが好ましい。ここで、「水溶性」とは、例えば、前記ポリマーの水に対する溶解度(水100gに溶解するグラム数)が、5以上であることをいう。水に不溶なポリマーを使用すると、水やアルコール以外の非水系の溶媒を使用しなければならないが、非水系溶媒は、被固定化物質を変性させる場合がある。そこで、本発明では、被固定化物質の変性防止のために、水溶性ポリマーを使用することが好ましい。更に、水溶性ポリマーは、非特異吸着抑制効果にも優れるという利点がある。
分子全体として電気的に中性である水溶性ポリマーは、両極性またはノニオン性ポリマーであることができる。ここで、両極性とは、中性付近のpH(例えばpH6〜8)の水溶液中で電離して陽イオンになる基と陰イオンになる基を有していて、ポリマー1分子における電荷の合計が実質的に0になることを意味する。また、「ノニオン性」とは、中性付近のpH(例えばpH6〜8)の水溶液中で電離してイオンになる基を実質的に有さないことを意味する。ここで「電離してイオンになる基を実質的に有さない」とは、このような基を全く含まないか、または含んでいるとしても本発明の効果に悪影響を与えない程度に微量(例えば、このような基の数が炭素数の1%以下)であることを意味する。中でも、ノニオン性ポリマーは、優れた非特異吸着防止効果を有し、また、安価に製造または入手可能であるという利点を有する。
前記ポリマーの数平均分子量は、特に限定されず、通常、350〜500万程度であるが、ポリマーの分子量が過度に大きいと、ポリマー同士の架橋が多くなり、被固定化物質と、被固定化物質との反応に供される物質(光架橋剤等)との反応が起きにくくなる場合があるので、500〜数10万程度が好ましい。
本発明において使用可能なノニオン性ポリマーの具体例としては、以下のポリマーを挙げることができる。但し、本発明は、下記具体例に限定されるものではない:ポリエチレングリコール(PEG)やポリプロピレングリコールのようなポリアルキレングリコール;ビニルアルコール、メチルビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビニルオキサゾリドン、ビニルメチルオキサゾリドン、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、N-ビニルサクシンイミド、N-ビニルホルムアミド、N-ビニル-N-メチルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-ビニル-N-メチルアセトアミド、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-iso-プロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メチロールアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、アクリロイルピロリジン、アクリロイルピペリジン、スチレン、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレン、酢酸ビニル、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、メチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、n-プロピルシアノアクリレート、iso-プロピルシアノアクリレート、n-ブチルシアノアクリレート、iso-ブチルシアノアクリレート、tert-ブチルシアノアクリレート、グリシジルメタクリレート、エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、iso-プロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、iso-ブチルビニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテルなどのモノマー単位の単独または組み合わせを構成成分とするノニオン性のビニル系高分子;ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、アラビアガム、キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム、プルラン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、キトサン、キチン誘導体、カラギーナン、澱粉類(カルボキシメチルデンプン、アルデヒドデンプン)、デキストリン、サイクロデキストリン等の天然高分子、メチルセルロース、ビスコース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースのような水溶性セルロース誘導体等の天然高分子。また、これらのポリマーをベースにした光架橋型水溶性ポリマーの市販品、例えばポリビニルアルコールをベースにした東洋合成工業社製「AWP」などを使用することも可能である。これらのうち、特に好ましいものは、ポリエチレングリコール系ポリマーであり、更にはポリエチレングリコール(メタ)アクリレートのビニル重合体である。なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。「(メタ)アクリル」とは、アクリルまたはメタクリルを意味する。
更に、前記ポリマーとしては、ホスホリルコリン含有両極性ポリマー、具体的には、下記一般式[I]で表される構造を有する単位を含むホスホリルコリン含有両極性ポリマーを用いることもできる。
Figure 2006322708
(ただし、一般式[I]中、Xは、重合した状態の重合性原子団を表わす。)
なお、上記一般式[I]で表される構造を有する単位を以下、便宜的に「単位[I]」と言うことがある。
前記一般式[I]に含まれるホスホリルコリンは、生体膜の構成成分である。生体膜は種々の物質と接触するにもかかわらず、非特異吸着がほとんど起きない。これは、ホスホリルコリンの非特異吸着防止効果によるものと考えられる。本発明では、前記ポリマーとしてホスホリルコリン含有ポリマーを用いることにより、非特異吸着を有効に防止することができる。
単位[I]は、ホスホリルコリン基を含む単位であり、重合した状態の重合性原子団を表す。Xとしては、ビニル系モノマー残基が好ましい。単位[I]としては、下記一般式[I']で示されるものが好ましい。
Figure 2006322708
(ただし、X'は、ビニル部分が付加重合した状態のメタクリルオキシ基、メタクリルアミド基、アクリルオキシ基、アクリルアミド基、スチリルオキシ基またはスチリルアミド基を表し、R1は単結合または炭素数1〜10のアルキレン基(ただし1個または2個のヒドロキシル基で置換されていてもよい)を表す。)
このような単位の好ましい具体例として、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、N−(2−メタクリルアミド)エチルホスホリルコリン、4−メタクリロイルオキシブチルホスホリルコリン、6−メタクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン、10−メタクリロイルオキシデシルシルホスホリルコリン、ω−メタクリロイルジオキシエチレンホスホリルコリンまたは4−スチリルオキシブチルホスホリルコリンに由来する(すなわち、これらの単位を重合させた)単位を挙げることができる。これらの中でも2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する単位が特に好ましい。
単位[I]を含有するポリマーは、単位[I]のみからなるものであってもよいし、単位[I]と、本発明の効果に悪影響を与えない他の重合性モノマーとの共重合体であってもよい。他の重合性モノマーとしては、ビニル系モノマーが好ましく、特に(メタ)アクリル酸またはその塩若しくはエステル(好ましくは低級アルキル(例えば炭素数1〜6)エステル)が好ましい。共重合体の場合、単位[I]と他の重合性モノマーとの比率は、特に限定されないが、モル比で1:0.3以下、特に1:0.1以下が好ましい。
前記ポリマーを含有する塗布液は、1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤を含むことが好ましい。本発明において、「光反応性基」とは、光を照射することによりラジカルを生じる基を意味する。
前記光架橋剤は、光照射により光反応性基がラジカルを生じることにより、アミノ基やカルボキシル基、有機化合物を構成する炭素原子等と共有結合を形成することができる。これにより、前記光架橋剤を含む塗布液を基体上に塗布した後に光を照射することによって、基体とポリマーを光架橋剤を介して結合させることができ、基体上に非特異吸着防止効果を有するポリマー層を形成することができる。なお、本発明では、前記光架橋剤を使用せずに、または、前記光架橋剤とともに、前記ポリマーに光反応性基および/または基体表面と共有結合もしくは配位結合可能な基を導入することにより、該ポリマーが有する基を利用して、基体とポリマーを結合することも可能である。
前記ポリマーに光反応性基を導入する場合、その導入量は、ポリマー1分子当たり1個以上であればよく、2個以上であることが好ましい。但し、過度に多すぎると、非特異吸着が増大するおそれがあるので、その導入量は、ポリマーを構成する炭素数(側鎖の炭素を含まない)の10%以下が好ましく、5%以下であることが更に好ましい。光反応性基の好ましい例としては、アジド基(-N3)を挙げることができるが、これに限定されるものではない。ポリマーに導入可能な光反応性基の具体例としては、フェニルアジド基、アセチル基、ベンゾイル基を挙げることができ、特に好ましくはフェニルアジド基である。アジド基等の光反応性基は、ポリマーに直接結合してもよいが、任意のスペーサー構造を介してポリマーに導入してもよく、通常、後者の方が製造が容易であり好ましい。後者の場合、スペーサー構造は、何ら限定されるものではなく、例えば炭素数1〜10のアルキレン基(但し1個または2個のヒドロキシル基で置換されていてもよい)、フェニレン基(但し、1〜3個の炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基で置換されていてもよい)等を挙げることができる。
ポリマーへの光反応性基の導入は、常法に基づき容易に行うことができる。例えば、官能性基を有するポリマーと、該官能性基と反応する官能性基を有するジアジド化合物を反応させて、ポリマーにアジド基を結合させることができる。好ましいポリマーであるポリエチレングリコールを用いる場合、両末端にアミノ基やカルボキシル基を有するポリエチレングリコールが市販されているので、このような市販の官能基含有ポリエチレングリコールにアジド基含有ポリマーを反応させてアジド基を導入することができる。また、ビニル系ポリマーのようにモノマーの重合により形成されるポリマーの場合には、ビニル系ポリマーの主な構成単位となるビニル系モノマーと、光反応性ビニル系モノマーを共重合させることにより、光反応性基含有ポリマーを製造することができる。この方法により得られる光反応性基含有ビニル系ポリマーの具体例としては、ポリ((メタ)アクリルアミド−光反応性(メタ)アクリル酸アミド)共重合体、ポリ(グリシジル(メタ)アクリレート−光反応性(メタ)アクリルアミド共重合体、(ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート−光反応性アクリル酸アミド)共重合体等を挙げることができ、特に、(ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート−光反応性アクリル酸アミド)共重合体が好ましい。
また、基体表面と共有結合または配位結合可能な基を導入するためには、前記ポリマーは遊離のカルボキシル基を有していることが好ましい。遊離のカルボキシル基は、例えば、メタクリル酸やアクリル酸のようなカルボキシル基含有ビニルモノマーをさらに共重合させることにより、容易に付与することができる。なお、遊離のカルボキシル基の含有量は、ポリマーを構成するすべての単位の合計モル数を基準として、5モル%〜50モル%程度とすることが好ましい。
基体表面が金からなるものである場合、基体表面と共有結合可能な基としては、チオール基を挙げることができる。なお、チオール基が金と共有結合すること自体は既に公知であり、例えば、Japan Nanonet Bulletin 第58号(2004年3月16日)に記載されている。
前記ポリマーにチオール基を導入する方法としては、例えば、アミノ基とチオール基の両方を1分子中に有する2−メルカプトエチルアミン等の化合物のチオール基を保護し、そのアミノ基と、ポリマー中の遊離のカルボキシル基とをカルボジイミド等の架橋剤で結合し、次いで、チオール基を脱保護する方法を挙げることができる。チオール基の保護は、例えば、1分子中にアミノ基とチオール基を有する2−メルカプトエチルアミンのような化合物を、ジスルフィドダイマーに変換することにより行うことができる。一方、脱保護は、ジスルフィドダイマーを、例えばジチオスレイトールのようなジスルフィド結合を切断する還元剤を作用させてジスルフィド結合を切断して遊離のチオールを生じさせることにより行うことができる。但し、チオール基の導入方法は、上記方法に限定されるものではない、チオール基の導入量は、ポリマー1分子中に1〜100モル、特に1〜50モル程度が好ましい。ポリマー中のチオール基は、ポリマーを含む溶液を金に常温で接触させるだけで金と共有結合する。
一方、基体表面が金属からなる場合、基体表面と配位結合可能な基としては、カルボキシル基およびアミノ基を挙げることができる。カルボキシル基は、前述のポリマーに含まれる遊離のカルボキシル基をそのまま利用することができる。また、アミノ基は、該遊離のカルボキシル基に、カルボジイミドのような架橋剤を用いてジアミン化合物を結合させることにより、容易に導入することができる。
前記光架橋剤が有する光反応性基としては、アジド基(−N3)、アセチル基、ベンゾイル基、ジアジリン基を挙げることができる。特に、アジド基は、光を照射することにより窒素分子が離脱すると共に窒素ラジカルが生じ、この窒素ラジカルは、アミノ基やカルボキシル基等の官能基のみならず、有機化合物を構成する炭素原子とも結合することが可能であるので、ほとんどの有機物と共有結合を形成し得るため好ましい。
前記光架橋剤は、水溶性であることが好ましい。光架橋剤についての「水溶性」とは、0.5mM以上、好ましくは2mM以上の濃度の水溶液を与えることができることを意味する。
前記光架橋剤は、1分子中に少なくとも2個の光反応性基を含む。架橋剤1分子中に含まれる光反応性基の個数は、例えば2〜4個、好ましくは2〜3個である。前記光架橋剤としては、アジド基を2個有するジアジド化合物が好ましく、特に水溶性ジアジド化合物が好ましい。本発明に用いられる光架橋剤の好ましい例として、下記一般式[II]で表されるジアジド化合物を挙げることができる。
Figure 2006322708
一般式[II]中、Rは単結合または任意の基を示す。−R−は、2個のフェニルアジド基を連結するための構造であるから、ジアジド化合物が必要な水溶性を有することになるものであれば特に限定されない。好ましい−R−の例として、単結合(すなわち、2個のフェニルアジド基が直接連結される)、炭素数1〜6のアルキレン基(1個または2個の炭素間不飽和結合を含んでいてもよく、1個または2個の炭素原子が酸素と二重結合してカルボニル基を構成していてもよい)(特に好ましくはメチレン基)、−O−、−SO2−、−S−S−、−S−、−R2 ・・・・・・3−(ただし、・・・は単結合または二重結合を示し、Yは炭素数3〜8のシクロアルキレン基、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキレン基(1個または2個の炭素間不飽和結合を含んでいてもよく、該アルキレン基の基端の炭素原子とYとの結合が二重結合であってもよく)、1個または2個の炭素原子が酸素と二重結合してカルボニル基を構成していてもよい)を示し、シクロアルキレン基は、1個または2個以上の任意の置換基で置換されていてもよく(置換されている場合、好ましくはシクロアルキレン基を構成する炭素原子のうち、1個若しくは2個が酸素と二重結合してカルボニル基を構成し、および/若しくは1個若しくは2個の炭素数1〜6のアルキル基で置換されている)を挙げることができ、また、一般式[II]中のそれぞれのベンゼン環は、1個または2個以上の任意の置換基(好ましくはハロゲン、炭素数1〜4のアルコキシル基、スルホン酸若しくはその塩等の親水性基)で置換されていてもよい。好ましい−R−の具体例として次のものを例示することができる。−、−CH2−、−O−、−SO2−、−S−S−、−S−、−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CH=CH−CO−CH=CH−、−CH=CH−、
Figure 2006322708
好ましいジアジド化合物の具体例として、下記のものを例示することができる。
Figure 2006322708
Figure 2006322708
Figure 2006322708
Figure 2006322708
Figure 2006322708
前記ポリマーおよび光架橋剤は、それ自体公知であり、公知の製造方法により製造可能であり、また、市販されているものもある。
前記ポリマーまたは前記ポリマーと光架橋剤を、例えば溶媒に溶解して塗布液を調製することができる。溶媒としては、水、水と任意の割合で混じり合う低級アルコール(好ましくはエタノール)およびこれらの混合物を用いることができる。中でも、溶媒として水を用いることが好ましい。更には、ガラス基板を使用する場合にはシランカップリング剤を、または、金基板を使用する場合にはチオール化合物などを含んでいても良い。
前記塗布液中のポリマーおよび光架橋剤の濃度は特に限定されないが、ポリマーの濃度は、例えば0.0001〜10質量%、好ましくは0.001〜1質量%、光架橋剤の濃度は、例えば、前記ポリマーに対して1〜20質量%、好ましくは2〜10質量%とすることができる。
本発明では、前記塗布液を基体上に塗布する。塗布方法は特に限定されず、例えば、マイクロピペット等によってスポットする方法、ピン方式によるスポッティングや圧電方式によるスポッティング等の方法を用いることができる。その膜厚は、例えば0.01〜10μm、好ましくは0.05〜1μmとすることができる。
基体としては、前述のようにポリマーに導入したチオール基やアミノ基等により、共有結合または配位結合によってポリマーと基体とを結合する場合には、金属基体、例えば表面が金からなる基体を使用することが好ましい。
また、前述の光反応性基によってポリマー層と基体とを結合する場合には、少なくともその表面が、光反応性基と結合し得る物質からなるものであれば特に限定されず、マイクロプレート等で広く用いられているポリスチレンをはじめ、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートやポリプロピレン等の有機物から成るものを例示することができる。ガラス板にシランカップリング剤をコーティングしたもの等も用いることができ、金表面をチオール処理したSPRやQCM用の基体も好ましく用いられ得る。また、基体の形態は何ら限定されるものではなく、マイクロアレイ用基板のような板状のものや、ビーズ状、繊維状のもの等を用いることができる。さらに、板に設けられた穴や溝、例えば、マイクロプレートのウェル等も用いることができる。本発明は、これらのうち、特にマイクロアレイ、SPRおよびQCM用に適している。
第二工程
第二工程では、前記ポリマーを含む塗布液を基体上へ塗布し、好ましくは乾燥して、基体表面の少なくとも一部にポリマー層を形成した後に、該ポリマー層を有する基体上に、被固定化物質と1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤との混合物を塗布し、光照射する。前記混合物は、基体上のポリマー層上に塗布することが好ましい。この光照射により、光架橋剤に含まれる光反応性基のラジカル化が起こり、ポリマー層と被固定化物質とを、光架橋剤を介して結合させることができ、結果的に、被固定化物質を基体上に固定化することができる。また、前述のように光反応性基によって基体とポリマーとを結合する場合には、第一工程において塗布液を塗布し、好ましくは乾燥した後に光照射を行い、次いで、第二工程において、被固定化物質と架橋剤との混合物を塗布してもよく、または、第一工程では光照射を行わず、第二工程における光照射によって、前記塗布液に含まれる光架橋剤およびポリマーが有する光反応性基のラジカル化を行ってもよい。第二工程において使用される光架橋剤の詳細については、前述の通りである。
本発明の方法によって固定化される物質は、特に限定されないが、ポリペプチド(糖タンパク質およびリポタンパク質を包含する)、核酸、脂質並びに細胞(動物細胞、植物細胞、微生物細胞等)およびその構成要素(核、ミトコンドリア等の細胞内小器官、細胞膜や単位膜等の膜等を包含する)を例示することができる。本発明において光反応性基として用いられ得るアジド基は、光を照射することにより窒素分子が離脱すると共に窒素ラジカルが生じ、この窒素ラジカルは、アミノ基やカルボキシル基等の官能基のみならず、有機化合物を構成する炭素原子とも結合することが可能であるので、ほとんどの有機物を固定化することが可能である。
被固定化物質と光架橋剤との混合物は、例えば溶媒に溶解して溶液の状態でポリマー層を有する基体上に塗布することができる。溶媒としては、水、水と任意の割合で混じり合う低級アルコール(好ましくはエタノール)およびこれらの混合物を用いることができる。中でも、溶媒として水を用いることが好ましい。
前記溶液中の被固定化物質および光架橋剤の濃度は特に限定されないが、被固定化物質の濃度は、例えば0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜1質量%、光架橋剤の濃度は、例えば、被固定化物質に対して0.1〜20質量%、好ましくは1〜10質量%とすることができる。
前記混合物の塗布方法は、特に限定されず、前述の塗布方法等を用いることができる。塗布後、好ましくは塗布した溶液を乾燥した後、光を照射する。光は、用いる光反応性基がラジカルを生じさせることができる光であればよく、特に、光反応性基としてアジド基を用いる場合には、紫外線(例えば波長300〜400nm)が好ましい。照射時間は、例えば1〜15分間とすることができる。照射する光線の線量は、特に限定されないが、通常、1cm2当たり1mW〜100mW程度である。この光照射によって光架橋剤に含まれる光反応性基(また、ポリマーが光反応性基を有する場合には、該光反応性基)がラジカルを生じ、基体とポリマー層、ポリマー層と被固定化物質とを光架橋剤を介して結合させることができる。また、第一工程後、第二工程前に光照射を行い、ポリマー層と基体とを結合させる場合の光照射についても、前述の通りである。これにより、基体上にポリマー層を介して所望の物質を固定化することができる。
また、本発明では、前述の塗布液および混合物(溶液)の塗布方法としてマイクロスポッティングを用いてもよい。マイクロスポッティングは、液を基体上の非常に狭い領域に塗布する手法である。この方法は、DNAチップ等の作製に常用されており、そのための装置も市販されているので、市販の装置を用いて容易に行うことができる。本発明では、ポリマーまたはポリマーと光架橋剤を含む塗布液を基体表面全体にコーティングし、その上に被固定化物質と光架橋剤を含む混合物(溶液)をマイクロスポッティングし、次いで基体の全面に光照射してもよい。さらに、前述の塗布液をマイクロスポッティングし、その上に被固定化物質と光架橋剤との混合物(溶液)をマイクロスポッティングし、次いで基体の全面に光照射してもよい。
また、本発明では、フォトマスクを介して選択的に露光を行うことも可能である。フォトマスクを使用する場合、光が照射されなかった部分では、光反応性基が基体および被固定化物質に結合しないので、洗浄すれば光架橋剤も被固定化物質も除去される。従って、フォトマスク等を介して選択露光を行うことにより、任意のパターンで物質を固定化することができる。従って、選択露光により、マイクロアレイ等の任意の種々の形状に物質を固定化することができるので、非常に有利である。
本発明では、前述のように所望の物質を固定化した後、公知の方法によって基体を洗浄して未反応成分等を除去することが好ましい。こうして、非特異吸着を抑制しつつ、所望の物質が固定化された基体を得ることができる。
なお、本発明では、光反応性基により生じるラジカルを利用して結合反応を行うので、光架橋剤は、固定化すべき物質の特定の部位と結合するのではなく、ランダムな部位と結合する。従って、活性部位が結合に供されて活性を喪失する分子も出てくる可能性はあるが、活性部位に影響を与えない部位で結合する分子も多数存在するので、全体として、その影響は少ないと考えられる。本発明によれば、従来、適当な置換基が活性部位またはその近傍にあるために、共有結合で固定化することが困難であった物質であっても、全体として活性を喪失させることなく、共有結合により基体に固定化することができる。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。但し、本発明は下記実施例に限定されるものではない。

[実施例1]
1.水溶性ポリマーの調製
ポリエチレングリコールモノメタクリレート(ポリエチレングリコール部分子量350)4.5gを50mlの酢酸エチルに溶解し、AIBNを開始剤として14.03mg加え、60℃で6時間反応させた。反応液はエバポレーターにて溶媒を取り除いた後、水で溶解し、限外ろ過を行い未反応のモノマーを取り除いた。ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)にてポリマー生成を確認した。
2. 塗布液の調製および固定化
4,4'−ジアジドスチルベン−2,2'−ジスルホン酸ナトリウム(市販品)を光架橋剤として用いた。光架橋剤の濃度が0.0125質量%、上記水溶性ポリマーの濃度が0.25質量%となるように水に混合した。得られた塗布液を、アクリル樹脂基板上に、10×10mm2の面積に10μL塗布し、乾燥した(膜厚約0.2μm)。次いで、BSA0.125質量%および光架橋剤0.00156質量%になるように混合した水溶液を0.5μLスポットした。乾燥後、UV照射(ブラックライト(波長300〜400nm)で7分間)によりBSAを固定化した。
3. 測定
PBS(0.1質量% Tween20(登録商標))で洗浄後、抗BSAウサギIgG(市販品)(100ng/mL)と室温で20分間反応させた。PBS(0.1質量% Tween20(登録商標))で洗浄後、セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識二次抗体(市販品)と室温で20分間反応させた。PBS(0.1質量% Tween20(登録商標))で洗浄後、化学発光試薬を添加し、発光強度を測定した。
4. 結果
測定した発光強度を下記表1に示す。また、表1の下段には比較例として、BSAのみをスポットした結果を示す。
Figure 2006322708
[実施例2]
1.水溶性ポリマーの調製
実施例1と同様に処理した。
2. 塗布液の調製および固定化
4,4'−ジアジドスチルベン−2,2'−ジスルホン酸ナトリウム(市販品)を光架橋剤として用いた。光架橋剤の濃度が0.003125質量%、上記水溶性ポリマーの濃度が0.0625質量%となるように混合した。得られた塗布液を、ビアコア社製SPR用金基板をメルカプトエタノールで処理した後、その上に7×7mm2の面積に20μL塗布し、乾燥した(膜厚約0.2μm)。次いで、BSA0.125質量%および光架橋剤を表2記載の濃度になるように混合した水溶液を3μLスポットした。乾燥後、UV照射(ブラックライトで7分間)によりBSAを固定化した。
3. 測定
PBS(0.1質量% Tween20(登録商標))で洗浄後、抗BSAウサギIgG(市販品)(20μg/mL)を使用して、SPR測定を実施した。
4. 結果
測定した結果を下記表2に示す。また、表2の下段には比較例として、BSAのみをスポットした結果および実施例2で使用した塗布液とBSAを1:1に混合してスポットした結果を示す。
Figure 2006322708
本発明の方法は、抗体若しくはその抗原結合性断片または抗原を固定化した免疫測定用プレートの作製、DNAやRNAを基板上に固定化した核酸チップ、マイクロアレイ等の作製に好適に用いることができるがこれらに限定されるものではなく、例えば、細胞全体やその構成要素の固定化等にも適用することができる。

Claims (8)

  1. 基体上に被固定化物質を固定化する方法であって、
    被固定化物質および/または被固定化物質と特異的に反応する物質の基体表面への非特異吸着を防止する効果を有するポリマーを含む塗布液を基体上に塗布し、前記基体表面の少なくとも一部にポリマー層を形成し、次いで、
    前記ポリマー層を有する基体上に、被固定化物質と1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤との混合物を塗布し、光照射することを含む、物質固定化方法。
  2. 前記塗布液は、1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤を含む請求項1に記載の物質固定化方法。
  3. 前記ポリマーは、光反応性基および/または基体表面と共有結合もしくは配位結合可能な基を有する請求項1または2に記載の物質固定化方法。
  4. 前記光反応性基は、アジド基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の物質固定化方法。
  5. 前記ポリマーは、分子全体として電気的に中性な水溶性ポリマーである請求項1〜4のいずれか1項に記載の物質固定化方法。
  6. 前記ポリマーは、両極性またはノニオン性ポリマーである請求項5に記載の物質固定化方法。
  7. 前記ノニオン性ポリマーは、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートのビニル重合体である請求項6に記載の物質固定化方法。
  8. 前記被固定化物質が、ポリペプチド、核酸、脂質、細胞およびその構成要素からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
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