JP5344438B2 - 物質固定用基板、物質固定化基板および分析方法 - Google Patents

物質固定用基板、物質固定化基板および分析方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2008年3月26日出願の日本特願2008−080292号の優先権を主張し、その全記載は、ここに特に開示として援用される。
本発明は、ポリペプチド、核酸、脂質等の被固定化物質を、化学発光法によって高感度に検出するための物質固定用基板、および上記基板にポリペプチド、核酸、脂質等の物質が固定化され、該物質を化学発光法により高感度に検出し得る物質固定化基板に関する。更に本発明は、化学発光法によって物質を検出することを含む分析方法に関する。
背景技術
近年、抗体または抗原をプレート上に固定化した、免疫測定のためのイムノプレートや、核酸をチップ上に固定化したDNAチップ等が広く用いられている。基体上に固定化された物質を検出するための方法としては、化学発光法、蛍光法、発色法等がある。中でも、化学発光法は、高感度検出が可能であり、かつ検出装置が安価であるため、広く用いられている方法である。
生体分子を化学発光法によって検出するための基板としては、ニトロセルロース・コートガラス基板が現在市販されている。また、化学発光法に使用する基板としては、金コートしたガラス基板や、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル等のプラスチック基板も知られている(例えば特開2007−228905号公報および特開2007−195431号公報参照、それらの全記載は、ここに特に開示として援用される)。
しかし、化学発光法で従来使用されていた上記基板では、必ずしも十分な感度を得ることができなかったため、化学発光法によってより高感度な分析が可能な手段が求められていた。
発明の開示
そこで本発明の目的は、ポリペプチド、核酸、脂質等の物質を化学発光法により高感度に検出するための手段を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、クロムおよび/またはモリブデン層を表面に有する基板により、上記目的が達成できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
本発明の一態様は、化学発光法によって直接的または間接的に検出される物質を固定化するための物質固定用基板であって、
表面の少なくとも一部にクロムおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属または該金属の合金からなる金属部を有する、前記物質固定用基板
に関する。
前記基板は、前記金属部表面の少なくとも一部に、分子全体として電気的に中性なポリマー層を有することができる。
前記金属部は、表面にピランハ処理および/またはオゾン処理が施されていることができる。
前記固定化される物質は、ポリペプチド、核酸、脂質、細胞およびその構成要素からなる群から選ばれる少なくとも一種であることができる。
本発明の更なる態様は、前記物質固定用基板に物質が固定された物質固定化基板であって、
上記物質は、前記金属部上に固定化されており、かつ
固定化された物質を化学発光法によって直接的または間接的に検出するために使用される、前記物質固定化基板
に関する。
前記物質は、ポリペプチド、核酸、脂質、細胞およびその構成要素からなる群から選ばれる少なくとも一種であることができる。
本発明の更なる態様は、基板に固定化された物質を化学発光法によって直接的または間接的に検出することを含む分析方法であって、
前記基板は、基板表面の少なくとも一部にクロムおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属または該金属の合金からなる金属部を有し、該金属部上に前記物質が固定化されている、前記分析方法
に関する。
前記基板は、前記金属部表面の少なくとも一部に分子全体として電気的に中性なポリマー層を有することができる。
前記金属部上に物質を固定化する前に、該金属部表面にピランハ処理および/またはオゾン処理を施すことができる。
前記物質は、ポリペプチド、核酸、脂質、細胞およびその構成要素からなる群から選ばれる少なくとも一種であることができる。
前記分析方法では、前記基板に固定化された物質を、化学発光法によって直接的に検出することができる。
前記分析方法では、前記基板に固定化された物質と特異的に反応する物質を化学発光法によって検出することにより、前記基板に固定化された物質を間接的に検出することができる。
本発明によれば、基板上に固定化された物質を化学発光法によって高感度に検出することができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、化学発光法によって直接的または間接的に検出される物質を固定化するための物質固定用基板に関する。本発明の物質固定用基板は、表面の少なくとも一部にクロムおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属または該金属の合金からなる金属部を有する。クロムおよびモリブデンに物質を固定化し化学発光法により固定化された物質を検出することにより、きわめて高感度な検出が可能になることが、本発明者らの検討の結果、新たに見出された。これは、クロムおよびモリブデンが高反射率を有することに起因すると考えられる。
以下に、本発明の物質固定用基板について、更に詳細に説明する。
本発明の物質固定用基板は、その表面の少なくとも一部にクロムおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属または該金属の合金からなる金属部を有する。本発明の物質固定用基板は、基板全体が上記金属からなるものであってもよいが、汎用性の点からは公知の材料からなる基板に上記金属からなる層を形成したものであることが好ましい。
上記金属部は、基板表面の少なくとも一部、物質を固定化する領域に形成されていればよいが、作業性を考慮すると基板表面全面に形成されていることが好ましい。上記金属は、モリブデンであってもクロムであってもよく、クロムとモリブデンの合金であってもよく、クロムおよび/またはモリブデンと他の金属との合金であってもよい。合金である場合は合金中の50質量%以上をクロムおよび/またはモリブデンが占めることが好ましい。上記金属部は、クロムまたはモリブデンからなることが更に好ましい。
本発明の物質固定用基板が、基体上に金属層を有するものである場合、基体としては特に限定されるものではなく、マイクロプレート等で広く用いられているポリスチレンをはじめ、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートやポリプロピレン等の有機物からなるもの、およびガラス基体を例示することができる。また、基板の形態は何ら限定されるものではなく、マイクロアレイ用基板のような板状であってもよく、板に設けられた穴や溝、例えば、マイクロプレートのウェル等であってもよい。また、基板の厚さは、例えば0.5〜10mm、好ましくは1〜5mmであり、金属部の厚さは、例えば0.00001〜0.01mm、好ましくは0.0001〜0.0001mmである。基板全体が前記金属からなる場合、該基板は公知の成形法によって成形することができる。一方、基体上に金属層を有する基板は、基体上に蒸着等の公知の成膜法によって金属層を形成すればよい。また、金属層と基体との間に酸化物層等の他の層が存在していてもよい。金属部の反射率は、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、70〜100%であることが更に好ましい。なお、金属部表面に鏡面加工を施す、金属層を形成する基板表面の平滑性を高める等の手段により反射率を高めることもできる。
前記基板表面に物質を固定化する前に、前処理として金属部表面にオゾン処理を施すことができる。オゾン処理は、オゾン雰囲気下に基板を配置した後、紫外線を照射することにより行うことができる。上記雰囲気中のオゾン濃度、紫外線照射条件および照射時間は適宜設定すればよい。また、前処理としては、ピランハ処理を行うこともできる。ピランハ処理とは、硫酸と過酸化水素水との混合溶液であるピランハ溶液による洗浄処理をいう。ピランハ溶液としては、好ましくは、硫酸:30質量%過酸化水素水=1:3(質量比))の混合溶液を用いることができる。ピランハ処理は、例えば基板全体をピランハ溶液に浸漬することにより行うことができる。上記前処理を行うことにより、検出感度を更に高めることができる。
本発明の基板は、上記金属部分の表面の少なくとも一部、好ましくは測定領域全面に、分子全体として電気的に中性なポリマー層を有することが好ましい。上記ポリマー層により、非特異的吸着を抑制し検出感度を更に高めることができる。本発明において、「分子全体として電気的に中性」とは、中性付近のpH(例えばpH6〜8)の水溶液中で電離してイオンになる基を有さないか、または有していても陽イオンになるものと陰イオンになるものを有していて、ポリマー1分子における電荷の合計が実質的に0になることを意味する。なお、本発明において、電荷について「実質的に」とは、電荷の合計が0になるか、または0にはならないとしても本発明の効果に悪影響を与えない程度に小さいことを意味する。
前記ポリマーは、水溶性であることが好ましい。ポリマーについて、「水溶性」とは、例えば、前記ポリマーの水に対する溶解度(水100gに溶解するグラム数)が、5以上であることをいう。水に不溶なポリマーを使用すると、水やアルコール以外の非水系の溶媒を使用しなければならないが、非水系溶媒は、被固定化物質を変性させる場合がある。そこで、本発明では、被固定化物質の変性防止のために、水溶性ポリマーを使用することが好ましい。更に、水溶性ポリマーは、非特異吸着抑制効果にも優れるという利点がある。
分子全体として電気的に中性である水溶性ポリマーは、両極性またはノニオン性ポリマーであることができる。ここで、両極性とは、中性付近のpH(例えばpH6〜8)の水溶液中で電離して陽イオンになる基と陰イオンになる基を有していて、ポリマー1分子における電荷の合計が実質的に0になることを意味する。また、「ノニオン性」とは、中性付近のpH(例えばpH6〜8)の水溶液中で電離してイオンになる基を実質的に有さないことを意味する。ここで「電離してイオンになる基を実質的に有さない」とは、このような基を全く含まないか、または含んでいるとしても本発明の効果に悪影響を与えない程度に微量(例えば、このような基の数が炭素数の1%以下)であることを意味する。中でも、ノニオン性ポリマーは、優れた非特異吸着防止効果を有し、また、安価に製造または入手可能であるという利点を有する。
前記ポリマーの数平均分子量は、特に限定されず、通常、350〜500万程度であるが、ポリマーの分子量が過度に大きいと、ポリマー同士の架橋が多くなり、被固定化物質と、被固定化物質との反応に供される物質(光架橋剤等)との反応が起きにくくなる場合があるので、500〜数10万程度が好ましい。
本発明において使用可能なノニオン性ポリマーの具体例としては、以下のポリマーを挙げることができる。但し、本発明は、下記具体例に限定されるものではない:ポリエチレングリコール(PEG)やポリプロピレングリコールのようなポリアルキレングリコール;ビニルアルコール、メチルビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビニルオキサゾリドン、ビニルメチルオキサゾリドン、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、N-ビニルサクシンイミド、N-ビニルホルムアミド、N-ビニル-N-メチルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-ビニル-N-メチルアセトアミド、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-iso-プロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メチロールアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、アクリロイルピロリジン、アクリロイルピペリジン、スチレン、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレン、酢酸ビニル、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、メチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、n-プロピルシアノアクリレート、iso-プロピルシアノアクリレート、n-ブチルシアノアクリレート、iso-ブチルシアノアクリレート、tert-ブチルシアノアクリレート、グリシジルメタクリレート、エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、iso-プロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、iso-ブチルビニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテルなどのモノマー単位の単独または組み合わせを構成成分とするノニオン性のビニル系高分子;ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、アラビアガム、キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム、プルラン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、キトサン、キチン誘導体、カラギーナン、澱粉類(カルボキシメチルデンプン、アルデヒドデンプン)、デキストリン、サイクロデキストリン等の天然高分子、メチルセルロース、ビスコース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースのような水溶性セルロース誘導体等の天然高分子。また、これらのポリマーをベースにした光架橋型水溶性ポリマーの市販品、例えばポリビニルアルコールをベースにした東洋合成工業社製「AWP」などを使用することも可能である。これらのうち、特に好ましいものは、ポリエチレングリコール系ポリマーであり、更にはポリエチレングリコール(メタ)アクリレートのビニル重合体である。なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。「(メタ)アクリル」とは、アクリルまたはメタクリルを意味する。
更に、前記ポリマーとしては、ホスホリルコリン含有両極性ポリマー、具体的には、下記一般式[I]で表される構造を有する単位を含むホスホリルコリン含有両極性ポリマーを用いることもできる。
(ただし、一般式[I]中、Xは、重合した状態の重合性原子団を表わす。)
なお、上記一般式[I]で表される構造を有する単位を以下、便宜的に「単位[I]」と言うことがある。
前記一般式[I]に含まれるホスホリルコリンは、生体膜の構成成分である。生体膜は種々の物質と接触するにもかかわらず、非特異吸着がほとんど起きない。これは、ホスホリルコリンの非特異吸着防止効果によるものと考えられる。本発明では、前記ポリマーとしてホスホリルコリン含有ポリマーを用いることにより、非特異吸着を有効に防止することができる。
単位[I]は、ホスホリルコリン基を含む単位であり、重合した状態の重合性原子団を表す。Xとしては、ビニル系モノマー残基が好ましい。単位[I]としては、下記一般式[I’]で示されるものが好ましい。
(ただし、X’は、ビニル部分が付加重合した状態のメタクリルオキシ基、メタクリルアミド基、アクリルオキシ基、アクリルアミド基、スチリルオキシ基またはスチリルアミド基を表し、R1は単結合または炭素数1〜10のアルキレン基(ただし1個または2個のヒドロキシル基で置換されていてもよい)を表す。)
このような単位の好ましい具体例として、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、N−(2−メタクリルアミド)エチルホスホリルコリン、4−メタクリロイルオキシブチルホスホリルコリン、6−メタクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン、10−メタクリロイルオキシデシルシルホスホリルコリン、ω−メタクリロイルジオキシエチレンホスホリルコリンまたは4−スチリルオキシブチルホスホリルコリンに由来する(すなわち、これらの単位を重合させた)単位を挙げることができる。これらの中でも2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する単位が特に好ましい。
単位[I]を含有するポリマーは、単位[I]のみからなるものであってもよいし、単位[I]と、本発明の効果に悪影響を与えない他の重合性モノマーとの共重合体であってもよい。他の重合性モノマーとしては、ビニル系モノマーが好ましく、特に(メタ)アクリル酸またはその塩若しくはエステル(好ましくは低級アルキル(例えば炭素数1〜6)エステル)が好ましい。共重合体の場合、単位[I]と他の重合性モノマーとの比率は、特に限定されないが、モル比で1:0.3以下、特に1:0.1以下が好ましい。
前記ポリマーに光反応性基および/または金属部表面と結合可能な基を導入することにより、該ポリマーが有する基を利用して、基体とポリマーを結合することができる。本発明において、「光反応性基」とは、光を照射することによりラジカルを生じる基を意味する。
前記ポリマーに光反応性基を導入する場合、その導入量は、ポリマー1分子当たり1個以上であればよく、2個以上であることが好ましい。但し、過度に多すぎると、非特異吸着が増大するおそれがあるので、その導入量は、ポリマーを構成する炭素数(側鎖の炭素を含まない)の10%以下が好ましく、5%以下であることが更に好ましい。光反応性基の好ましい例としては、アジド基(-N3)を挙げることができるが、これに限定されるものではない。ポリマーに導入可能な光反応性基の具体例としては、フェニルアジド基、アセチル基、ベンゾイル基を挙げることができ、特に好ましくはフェニルアジド基である。アジド基等の光反応性基は、ポリマーに直接結合してもよいが、任意のスペーサー構造を介してポリマーに導入してもよく、通常、後者の方が製造が容易であり好ましい。後者の場合、スペーサー構造は、何ら限定されるものではなく、例えば炭素数1〜10のアルキレン基(但し1個または2個のヒドロキシル基で置換されていてもよい)、フェニレン基(但し、1〜3個の炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシル基で置換されていてもよい)等を挙げることができる。
ポリマーへの光反応性基の導入は、常法に基づき容易に行うことができる。例えば、官能性基を有するポリマーと、該官能性基と反応する官能性基を有するジアジド化合物を反応させて、ポリマーにアジド基を結合させることができる。好ましいポリマーであるポリエチレングリコールを用いる場合、両末端にアミノ基やカルボキシル基を有するポリエチレングリコールが市販されているので、このような市販の官能基含有ポリエチレングリコールにアジド基含有ポリマーを反応させてアジド基を導入することができる。また、ビニル系ポリマーのようにモノマーの重合により形成されるポリマーの場合には、ビニル系ポリマーの主な構成単位となるビニル系モノマーと、光反応性ビニル系モノマーを共重合させることにより、光反応性基含有ポリマーを製造することができる。この方法により得られる光反応性基含有ビニル系ポリマーの具体例としては、ポリ((メタ)アクリルアミド−光反応性(メタ)アクリル酸アミド)共重合体、ポリ(グリシジル(メタ)アクリレート−光反応性(メタ)アクリルアミド共重合体、(ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート−光反応性アクリル酸アミド)共重合体等を挙げることができ、特に、(ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート−光反応性アクリル酸アミド)共重合体が好ましい。
また、金属部表面と共有結合または配位結合可能な基を導入するためには、前記ポリマーは遊離のカルボキシル基を有していることが好ましい。遊離のカルボキシル基は、例えば、メタクリル酸やアクリル酸のようなカルボキシル基含有ビニルモノマーをさらに共重合させることにより、容易に付与することができる。なお、遊離のカルボキシル基の含有量は、ポリマーを構成するすべての単位の合計モル数を基準として、5モル%〜50モル%程度とすることが好ましい。
一方、金属部表面と配位結合可能な基としては、カルボキシル基およびアミノ基を挙げることができる。カルボキシル基は、前述のポリマーに含まれる遊離のカルボキシル基をそのまま利用することができる。また、アミノ基は、該遊離のカルボキシル基に、カルボジイミドのような架橋剤を用いてジアミン化合物を結合させることにより、容易に導入することができる。
前記ポリマー層は、上記ポリマーそのものを金属部表面に塗布して形成することもでき、上記ポリマーを含む塗布液を金属部表面に塗布して形成することもできる。上記塗布液に、1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤を含有させることもできる。この場合、光架橋剤により金属部表面とポリマーとを結合することができるため、前記ポリマーに前述の光反応性基および/または金属部表面と結合可能な基を導入することは必須ではない。
前記光架橋剤は、光照射により光反応性基がラジカルを生じることにより、アミノ基やカルボキシル基、有機化合物を構成する炭素原子等と共有結合を形成することができる。これにより、前記光架橋剤を含む塗布液を基体上に塗布した後に光を照射することによって、基体とポリマーを光架橋剤を介して結合させることができ、基体上に非特異吸着防止効果を有するポリマー層を形成することができる。
前記光架橋剤が有する光反応性基としては、アジド基(−N3)、アセチル基、ベンゾイル基、ジアジリン基を挙げることができる。特に、アジド基は、光を照射することにより窒素分子が離脱すると共に窒素ラジカルが生じ、この窒素ラジカルは、アミノ基やカルボキシル基等の官能基のみならず、有機化合物を構成する炭素原子とも結合することが可能であるので、ほとんどの有機物と共有結合を形成し得るため好ましい。
前記光架橋剤は、水溶性であることが好ましい。光架橋剤についての「水溶性」とは、0.5mM以上、好ましくは2mM以上の濃度の水溶液を与えることができることを意味する。
前記光架橋剤は、1分子中に少なくとも2個の光反応性基を含む。架橋剤1分子中に含まれる光反応性基の個数は、例えば2〜4個、好ましくは2〜3個である。前記光架橋剤としては、アジド基を2個有するジアジド化合物が好ましく、特に水溶性ジアジド化合物が好ましい。本発明に用いられる光架橋剤の好ましい例として、下記一般式[II]で表されるジアジド化合物を挙げることができる。
一般式[II]中、Rは単結合または任意の基を示す。−R−は、2個のフェニルアジド基を連結するための構造であるから、ジアジド化合物が必要な水溶性を有することになるものであれば特に限定されない。好ましい−R−の例として、単結合(すなわち、2個のフェニルアジド基が直接連結される)、炭素数1〜6のアルキレン基(1個または2個の炭素間不飽和結合を含んでいてもよく、1個または2個の炭素原子が酸素と二重結合してカルボニル基を構成していてもよい)(特に好ましくはメチレン基)、−O−、−SO2−、−S−S−、−S−、−R2 ・・・・・・3−(ただし、・・・は単結合または二重結合を示し、Yは炭素数3〜8のシクロアルキレン基、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキレン基(1個または2個の炭素間不飽和結合を含んでいてもよく、該アルキレン基の基端の炭素原子とYとの結合が二重結合であってもよく)、1個または2個の炭素原子が酸素と二重結合してカルボニル基を構成していてもよい)を示し、シクロアルキレン基は、1個または2個以上の任意の置換基で置換されていてもよく(置換されている場合、好ましくはシクロアルキレン基を構成する炭素原子のうち、1個若しくは2個が酸素と二重結合してカルボニル基を構成し、および/若しくは1個若しくは2個の炭素数1〜6のアルキル基で置換されている)を挙げることができ、また、一般式[II]中のそれぞれのベンゼン環は、1個または2個以上の任意の置換基(好ましくはハロゲン、炭素数1〜4のアルコキシル基、スルホン酸若しくはその塩等の親水性基)で置換されていてもよい。好ましい−R−の具体例として次のものを例示することができる。−、−CH2−、−O−、−SO2−、−S−S−、−S−、−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CH=CH−CO−CH=CH−、−CH=CH−、
好ましいジアジド化合物の具体例として、下記のものを例示することができる。
前記ポリマーおよび光架橋剤は、それ自体公知であり、公知の製造方法により製造可能であり、また、市販されているものもある。
前記ポリマーまたは前記ポリマーと光架橋剤を、例えば溶媒に溶解して塗布液を調製することができる。溶媒としては、水、水と任意の割合で混じり合う低級アルコール(好ましくはエタノール)およびこれらの混合物を用いることができる。中でも、溶媒として水を用いることが好ましい。
前記塗布液中のポリマーおよび光架橋剤の濃度は特に限定されないが、ポリマーの濃度は、例えば0.0001〜10質量%、好ましくは0.001〜1質量%、光架橋剤の濃度は、例えば、前記ポリマーに対して1〜20質量%、好ましくは2〜10質量%とすることができる。上記塗布液の金属部表面への塗布方法は特に限定されず、例えば、スピンコート法、マイクロピペット等によってスポットする方法、ピン方式によるスポッティングや圧電方式によるスポッティング等の方法を用いることができる。その膜厚は、例えば0.01〜10μm、好ましくは0.05〜1μmとすることができる。なお、上記ポリマー層の光透過率は、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、70〜100%であることが更に好ましい。高反射率の金属部上に、光透過率の高いポリマー層を設けることにより、より高感度での検出が可能になる。ポリマー層の光透過率は、例えば、透明なガラス基体上にポリマー層を形成して測定することができる。
本発明の物質固定用基板に固定される物質は、化学発光法によって検出される物質であり、化学発光法により検出可能なものであれば特に限定されるものではないが、ポリペプチド(糖タンパク質およびリポタンパク質を包含する)、核酸、脂質並びに細胞(動物細胞、植物細胞、微生物細胞等)およびその構成要素(核、ミトコンドリア等の細胞内小器官、細胞膜や単位膜等の膜等を包含する)を例示することができる。
更に本発明は、本発明の物質固定用基板に物質が固定された物質固定化基板に関する。本発明の物質固定化基板は、上記物質が、前記金属層上に固定化されており、かつ固定化された物質を化学発光法によって直接的または間接的に検出するために使用される。
以下に、本発明の物質固定化基板について更に詳細に説明する。
前記物質固定用基板への物質の固定化は、被固定化物質を適当な溶媒またはバッファーへ添加し得られた溶液を金属部上に直接または前記ポリマー層を介して塗布することにより行うことができる。特に、タンパク質のような特定の構造をもつ生体高分子は、それ自身が一部コンフォメーション変化を起こすことによりクロムやモリブデンに吸着させることができる。
本発明では、被固定化物質に前記金属部またはポリマー層と結合可能な基を導入することもできる。または、適当なインターカレーターを用いて固定化を行うことも可能である。被固定化物質と1分子中に少なくとも2個の光反応性基を有する光架橋剤との混合物を金属部表面へ塗布し、光照射することにより物質の固定化を行うこともできる。特に、前述の光反応性基の中でもアジド基は、光を照射することにより窒素分子が離脱すると共に窒素ラジカルが生じ、この窒素ラジカルは、アミノ基やカルボキシル基等の官能基のみならず、有機化合物を構成する炭素原子とも結合することが可能であるので、ほとんどの有機物を固定化することが可能である。
光反応性基を利用する場合、塗布液を塗布した後、光照射を行うことにより、光架橋剤に含まれる光反応性基のラジカル化が起こり、金属部またはポリマー層と被固定化物質とを、光架橋剤を介して結合させることができ、結果的に、被固定化物質を基板上に固定化することができる。また、光反応性基によって基板とポリマーとを結合する場合には、まずポリマー層形成用塗布液を金属部上に塗布し、好ましくは乾燥した後に光照射を行い、次いで、被固定化物質と架橋剤との混合物を塗布および光照射してもよく、または、ポリマー層形成用塗布液の塗布後には光照射を行わず、被固定化物質と架橋剤との混合物の塗布後の光照射によって、前記塗布液に含まれる光架橋剤および/またはポリマーが有する光反応性基のラジカル化を行ってもよい。ここで使用される光架橋剤の詳細については、前述の通りである。
被固定化物質と光架橋剤との混合物は、例えば溶媒に溶解して溶液の状態で金属部上に塗布することができる。溶媒としては、水、水と任意の割合で混じり合う低級アルコール(好ましくはエタノール)およびこれらの混合物を用いることができる。中でも、溶媒として水を用いることが好ましい。
試料溶液中の被固定化物質の濃度は特に限定されないが、例えば0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜1質量%である。
試料溶液が光架橋剤を含む場合、光架橋剤の濃度は、例えば、被固定化物質に対して0.1〜20質量%、好ましくは1〜10質量%とすることができる。
前記試料溶液の塗布方法は、特に限定されず、前述の塗布方法等を用いることができる。光反応性基を利用する場合は、塗布後、好ましくは塗布した溶液を乾燥した後、光を照射する。光は、用いる光反応性基がラジカルを生じさせることができる光であればよく、特に、光反応性基としてアジド基を用いる場合には、紫外線(例えば波長300〜400nm)が好ましい。照射時間は、例えば1〜15分間とすることができる。照射する光線の線量は、特に限定されないが、通常、1cm2当たり1mW〜100mW程度である。この光照射によって光架橋剤に含まれる光反応性基(また、ポリマーが光反応性基を有する場合には、該光反応性基)がラジカルを生じ、金属部表面とポリマー層、ポリマー層と被固定化物質とを光架橋剤を介して結合させることができる。また、二段階で光照射を行い、ポリマー層と金属部表面とを結合させる場合の光照射も、同様の条件で行うことができる。これにより、基板の金属部上に直接またはポリマー層を介して所望の物質を固定化することができる。
金属部上に直接試料溶液を塗布する場合、光照射は必須ではないが、光照射を行ってもよい。光照射を行うことにより、金属部表面を活性化し被固定化物質と金属部表面との結合力を高めることができると考えられる。
また、本発明では、前述の塗布液および混合物(溶液)の塗布方法としてマイクロスポッティングを用いてもよい。マイクロスポッティングは、液を基体上の非常に狭い領域に塗布する手法である。この方法は、DNAチップ等の作製に常用されており、そのための装置も市販されているので、市販の装置を用いて容易に行うことができる。本発明では、ポリマーまたはポリマーと光架橋剤を含む塗布液を基体表面全体にコーティングし、その上に被固定化物質と光架橋剤を含む混合物(溶液)をマイクロスポッティングし、次いで基体の全面に光照射してもよい。さらに、前述の塗布液をマイクロスポッティングし、その上に被固定化物質と光架橋剤との混合物(溶液)をマイクロスポッティングし、次いで基体の全面に光照射してもよい。
また、本発明では、フォトマスクを介して選択的に露光を行うことも可能である。フォトマスクを使用する場合、光が照射されなかった部分では、光反応性基が基体および被固定化物質に結合しないので、洗浄すれば光架橋剤も被固定化物質も除去される。従って、フォトマスク等を介して選択露光を行うことにより、任意のパターンで物質を固定化することができる。従って、選択露光により、マイクロアレイ等の任意の種々の形状に物質を固定化することができるので、非常に有利である。
本発明では、前述のように所望の物質を固定化した後、公知の方法によって基板を洗浄して未反応成分等を除去することが好ましい。こうして、非特異吸着を抑制しつつ、所望の物質が固定化された基体を得ることができる。
本発明の物質固定化基板は、固定化された物質を化学発光法によって直接的または間接的に検出するために使用される。化学発光法による検出では、固定化された物質そのものを(直接的に)検出してもよく、該物質と特異的に反応する物質を検出することにより固定化された物質を間接的に検出してもよい。化学発光法とは、2次抗体として用いられる酵素標識抗体と基質が反応し、生じたエネルギーが変換されて起こる発光を検出する方法であり、高感度で、安価な検出法である。化学発光法による検出方法としては、基体表面に抗原を固定化して、それと特異的に反応する抗体の量を測定する場合と、基体表面に抗原を固定化して、同じ抗原とこれらの抗原と特異的に反応する抗体の両方を加えて、後から加えた抗原量を測定する場合(競合法)があり、本発明の物質固定化基板は、いずれの方法にも用いることができる。
更に本発明は、基板に固定化された物質を化学発光法によって直接的または間接的に検出することを含む分析方法に関する。本発明の分析方法において、前記基板は、基板表面の少なくとも一部にクロムおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属または該金属の合金からなる金属部を有し、該金属部上に前記物質が固定化されている。本発明の分析方法の詳細は前述の通りである。本発明の分析方法は、例えば、抗原−抗体反応を利用する分析方法として好適である。
以下に、本発明を実施例により更に説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。
[実施例1]
クロムコートガラス基板の作製
ガラス基体の一方の表面全面に真空蒸着法によりクロムからなる金属層を形成した。ガラス基体の厚さは0.7mm、クロム層の厚さは約1100Åであった。上記蒸着処理により、クロム層とガラス基体との間には、厚さ約500Åの酸化クロム層が形成された。
[実施例2]
蒸着材料をクロムからモリブデンに変えた点以外、実施例1と同様の方法でガラス基体の一方の表面全面に真空蒸着法によりモリブデンからなる金属層を形成した。
[実施例3]
BSA固定化チップの作製(1)
(1)ピランハ処理
実施例1で作製したクロムコートガラス基板を、ピランハ溶液(硫酸:30質量%過酸化水素水=1:3(質量比))中に5分間浸漬した後、MilliQ水ですすぐ操作を2回繰り返した。
(2)ポリマー層の形成
PCT/JP2004/004510(WO2004/088319)の実施例3に記載の方法によって得たアジド基含有ポリエチレングリコール(以下、「Az-PEG」ともいう)を、50質量%エタノール水溶液に溶解(Az-PEG量:0.15質量%)してポリマー層形成用塗布液を調製した。この塗布液を、上記基板のクロム層表面上に滴下しスピンコート(4000rpm×30sec)した後、0.09MPaにて15分間減圧乾燥を行った。その後、ポリマー層表面へUV照射(ブラックライト(波長300〜400nm)で7分間)した。
(3)BSAの固定化
抗原溶液としてBSA水溶液(BSA濃度:0.5mg/ml)を、アレイヤーを用いて図1に示すアレイヤープログラムでポリマー層上にスポットした。その後、常温常圧で7分間乾燥し、次いでスポットを含むポリマー層表面へUV照射(ブラックライト(波長300〜400nm)で7分間)し、抗原が固定化されたチップを作製した。作製したチップをホスフェートバッファー溶液(以下、「PBS」ともいう)に0.1質量%Tween20(登録商標)を添加した洗浄溶液でミキサー(強度0)にて3分間洗浄した後、0.1MPaで5分間減圧乾燥した。
[実施例4]
λDNA固定化チップの作製(1)
抗原溶液に添加する抗原をλDNAに変更した点(抗原溶液中のλDNA濃度:1mg/ml)以外、実施例3と同様の方法でλDNA固定化チップを作製した。
[実施例5]
BSA固定化チップの作製(2)
実施例2で作製したモリブデンコートガラス基板を使用した点以外、実施例3と同様の方法でモリブデンコートガラス基板上へ抗原を固定化しチップを作製した。
[実施例6]
λDNA固定化チップの作製(2)
抗原溶液に添加する抗原をλDNAに変更した点(抗原溶液中のλDNA濃度:1mg/ml)以外、実施例5と同様の方法でλDNA固定化チップを作製した。
[実施例7]
化学発光法による分析(1)
実施例3〜6で作製した各チップの抗原固定化表面に、PBSにて希釈した一次反応溶液(抗BSA抗体溶液:100ng/ml、抗λDNA抗体陽性血清:100倍希釈)をそれぞれ滴下し、ミキサー(強度0)にて20分間反応させた。次いで、PBS(0.1質量% Tween 20(登録商標)含有)でミキサー(強度0)にて3分間洗浄した。その後、10質量%BSA入りPBSにて希釈した二次抗体(Anti−rabbit IgG:100倍希釈、Anti−human IgG:4000倍希釈)を滴下し、ミキサー(強度0)にて20分間反応させた。PBS(0.1質量% Tween 20(登録商標)含有)でミキサー(強度0)にて3分間洗浄した後、化学発光試薬を添加し発光強度を測定した。
[比較例1]
基板を一方の表面に金をコートした金コートガラス基板に変更した点以外、実施例3と同様の方法でBSA固定化チップを作製し、このチップについて実施例7と同様の方法で化学発光法による分析を行った。
[比較例2]
基板を一方の表面に金をコートした金コートガラス基板に変更した点以外、実施例4と同様の方法でλDNA固定化チップを作製し、このチップについて実施例7と同様の方法で化学発光法による分析を行った。
評価結果
実施例7、比較例1、2で得られたCCDカメラ写真(暗所、倍率50倍)を図2に示す。実施例7、比較例1、2において抗原溶液のスポット回数を1回、2回、3回と変更して得られた発光強度とスポット回数の関係を示すグラフを図3に示す。
図2および図3に示す結果から、クロムコート基板およびモリブデンコート基板は、金コート基板と比べて発光強度が高く高感度検出が可能であることがわかる。また、図3に示すように、スポット回数を増やしても発光強度の大幅な増加は見られず、金コート基板ではスポット回数を増やしてもクロムコート基板およびモリブデンコート基板と同等の発光強度を得ることはできなかった。
なお、ポリマー層上にBSA溶液をスポットすると、スポット領域においてポリマー層の再溶解が起こり、BSAが直接クロム層表面と接触し物理吸着することにより、クロム層上にBSAを固定化できたと考えられる。
[実施例8]
BSA固定化チップの作製(3)
ピランハ処理を行わなかった点以外、実施例3と同様の方法でBSA固定化チップを作製した。
[実施例9]
BSA固定化チップの作製(4)
実施例3においてピランハ処理に代えてクロムコート基板をオゾン雰囲気中で10分間紫外線照射するオゾン処理を行った点以外、実施例3と同様の方法でBSA固定化チップを作製した。
[実施例10]
化学発光法による分析(2)
実施例3、8、9で作製した各チップについて、実施例7と同様の方法で化学発光法による分析を行った。
評価結果
実施例10において測定されたスポット最大発光強度を図4に示し、バックグラウンドの最大発光強度を図5に示す。図6は、実施例3,8、9におけるS/N比を示すグラフである。
図4に示すように、実施例3、8、9で作製したチップによれば高強度な発光が検出された。また、図5に示すようにバックグラウンドの発光強度が低かったことから、非特異的吸着が抑制されたことがわかる。このように実施例3、8、9では、スポットからの発光強度が高く、かつバックグラウンドの発光強度が低いため、図6に示すように高S/Nでの高感度分析が可能であった。
[実施例11]
抗核抗体検査
実施例1と同様の方法で作製したクロムコートガラス基板を用いて以下の方法により細胞溶液の抗核抗体検査を行った。
(1)ポリマー層の形成
Az-PEGを、50質量%エタノール水溶液に溶解(Az-PEG量:0.15質量%)してポリマー層形成用塗布液を調製した。この塗布液を、クロム層表面上に滴下しスピンコート(5000rpm×30sec)した後、0.09MPaにて15分間減圧乾燥を行った。その後、ポリマー層表面へUV照射(ブラックライト(波長300〜400nm)で7分間)した。
(2)Nuc固定化チップの作製
1.25mg/ml、2.5mg/ml、5mg/mlの核画分抽出液(Nuc)をアレイヤーにて、ポリマー層上にスポットした。その後、常温常圧で7分間乾燥後、上記と同様のブラックライトにて7分間UV照射しチップを作製した。作製したチップを、PBS(0.1質量% Tween 20(登録商標)含有)でミキサー(強度0)にて3分間洗浄した後、0.1MPaで5分間減圧乾燥した。
(3)抗核抗体検査
ブラッドフォード法によって核画分抽出液のタンパク量を定量した。定量結果を基に、それぞれ既知の濃度にタンパク質溶液を調製にした。そして、それぞれのタンパク質濃度に対して10%のビスアジドを混合した。調製したタンパク質溶液を基板上にアレイヤーにてスポットを行った。常温常圧で7分間乾燥後、上記ブラックライトにて7分間UV照射した。その後、チップをPBS(0.1質量% Tween 20(登録商標)含有)でミキサー(強度0)にて3分間洗浄した後、0.1MPaで5分間減圧乾燥した。乾燥後のチップに、100倍希釈した血清をそれぞれ滴下し、ミキサー(強度0)にて20分間反応させた。その後、PBS(0.1質量% Tween 20(登録商標)含有)でミキサー(強度0)にて3分間洗浄した。
上記洗浄後のチップに、10質量%BSA含有PBS にて4000倍希釈したHRP標識抗ヒト(HRP labeled Anti-human) IgGを滴下し、ミキサー(強度0)にて20分間反応させた。その後、チップをPBS(0.1質量% Tween 20(登録商標)含有)でミキサー(強度0)にて3分間洗浄した後、後、化学発光試薬を添加しCCDカメラ写真(暗所、倍率50倍)の撮影および発光強度の測定を行った。
[比較例3]
ワットマン社製ニトロセルロース・コートガラス基板を、ニトロセルロース層表面への紫外線照射および洗浄後、ブロッキング溶液(4質量%スキムミルク)中で2時間インキュベートすることによりブロッキングを行った。その後、ニトロセルロース表面へ実施例11と同様の方法で抗核抗体検査を行った。
評価結果
実施例11および比較例3で撮影されたCCDカメラ写真を図7に示す。図8は、実施例11および比較例3で測定されたシグナル強度、図9はバックグラウンドを引いたシグナル強度、図10はS/N比を示すグラフである。図7〜10中、「ANA+」は、「抗核抗体(Anti-Nucleus Antibody)あり「、「ANA−」は、「抗核抗体なし」を意味する。
これらの結果から、実施例11のチップは、シグナル強度が高く、かつバックグラウンドが低いため、高いS/Nでの高感度分析が可能であることが示された。
これに対し、ニトロセルロース基板を使用した比較例3では、ブロッキングをしたにもかかわらずバックグラウンドが高く良好なS/Nを得ることはできなかった。
本発明の物質固定化基板は、抗体若しくはその抗原結合性断片または抗原を固定化した免疫測定用プレート、DNAやRNAを基板上に固定化した核酸チップ、マイクロアレイ等として好適に用いることができるがこれらに限定されるものではなく、例えば、細胞全体やその構成要素を固定化した基板としても好適である。
実施例で使用したアレイヤーのプログラムの説明図である。 実施例7および比較例1、2で得られたCCDカメラ写真を示す。 実施例7および比較例1、2における抗原溶液のスポット回数と発光強度との関係を示すグラフである。 実施例10において測定されたスポットからの最大発光強度を示すグラフである。 実施例10において測定されたバックグラウンドの最大発光強度を示すグラフである。 実施例10におけるS/N比を示すグラフである。 実施例11および比較例3で得られたCCDカメラ写真を示す。 実施例11および比較例3において測定されたシグナル強度を示すグラフである。 実施例11および比較例3において測定されたシグナル強度(バックグラウンフォをひいた値)を示すグラフである。 実施例11および比較例3において測定されたS/N比を示すグラフである。

Claims (10)

  1. 化学発光法によって直接的または間接的に検出される物質を固定化するための物質固定用基板であって、
    表面の少なくとも物質を固定化するための領域にクロムおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属または該金属の合金からなる金属部を有し(ただし前記金属部表面にはリンカー分子を結合させる処理は施されていない)、かつ前記金属部表面の少なくとも前記領域を含む領域に、分子全体として電気的に中性なポリマー層を有する、前記物質固定用基板。
  2. 前記金属部は、表面にピランハ処理および/またはオゾン処理が施されている請求項1に記載の物質固定用基板。
  3. 前記固定化される物質は、ポリペプチド、核酸、脂質、細胞およびその構成要素からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1または2に記載の物質固定用基板。
  4. 請求項1または2に記載の物質固定用基板に物質が固定された物質固定化基板であって、
    上記物質は、前記金属部上に固定化されており、かつ
    固定化された物質を化学発光法によって直接的または間接的に検出するために使用されることを特徴とする物質固定化基板。
  5. 前記物質は、ポリペプチド、核酸、脂質、細胞およびその構成要素からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項に記載の物質固定化基板。
  6. 基板に固定化された物質を化学発光法によって直接的または間接的に検出することを含む分析方法であって、
    前記基板は、基板表面の少なくとも物質を固定化するための領域にクロムおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属または該金属の合金からなる金属部を有し(ただし前記金属部表面にはリンカー分子を結合させる処理は施されていない)、かつ前記金属部表面の少なくとも前記領域を含む領域に、分子全体として電気的に中性なポリマー層を有し、
    前記金属部上に前記物質が固定化されている、前記分析方法。
  7. 前記金属部上に物質を固定化する前に、該金属部表面にピランハ処理および/またはオゾン処理を施す請求項に記載の分析方法。
  8. 前記物質は、ポリペプチド、核酸、脂質、細胞およびその構成要素からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項6または7に記載の分析方法。
  9. 前記基板に固定化された物質を化学発光法によって直接的に検出する請求項のいずれか1項に記載の分析方法。
  10. 前記基板に固定化された物質と特異的に反応する物質を化学発光法によって検出することにより、前記基板に固定化された物質を間接的に検出する請求項のいずれか1項に記載の分析方法。
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