JP2006322483A - 伝動ベルト - Google Patents
伝動ベルト Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006322483A JP2006322483A JP2005144638A JP2005144638A JP2006322483A JP 2006322483 A JP2006322483 A JP 2006322483A JP 2005144638 A JP2005144638 A JP 2005144638A JP 2005144638 A JP2005144638 A JP 2005144638A JP 2006322483 A JP2006322483 A JP 2006322483A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- rubber
- transmission belt
- ethylene
- polyketone
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
Abstract
【解決手段】 繊維長5mm以下のポリケトン短繊維をゴム100質量部あたり、3〜50質量部含有するゴム組成物を構成部材とする伝動ベルトであって、上記ポリケトン短繊維は、繰り返し単位の97モル%以上が下記式(1)
−CH2CH2(C=O)− (1)
で表される1−オキソトリメチレンから構成されるポリケトンからなるものであることを特徴とする伝動ベルト。
【選択図】 なし
Description
−CH2CH2(C=O)− (1)
で表される1−オキソトリメチレンから構成されるポリケトンからなるものであることを特徴とする伝動ベルトである。
上記Vベルトは、Vリブドベルト、ローエッジタイプVベルト又はラップドタイプVベルトであることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記ポリケトン短繊維は、強度が15cN/dtex以上であることが好ましい。
上記有機過酸化物としては特に限定されず、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、1,4−ジ−t−ブチルパーオキシイソプロピルベンゼン、1,3−ジ−t−ブチルパーオキシイソプロピルベンゼン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、n−ブチル−4,4−ジ−t−ブチルバレレート、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン等のジアルキルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシマレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、t−ブチルパーオキシジラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(ベンゾイルパーオキシ)へキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーオキシエステル類;ジシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;これらの混合物等を挙げることができる。なかでも、半減期1分を与える温度が130〜200℃の範囲にある有機過酸化物が好ましく、特に、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを好適に用いることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄加硫の場合はまた、加硫促進剤を配合してもよい。加硫促進剤を配合することによって、加硫度を上げて粘着摩耗等の問題を防止することができる。上記加硫促進剤としては、一般的に加硫促進剤として使用されるものであればよく、例えば、N−オキシジエチレンベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(OBS)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnMDC)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnEDC)、N−シクロヘキシルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアゾリルジスルフィド等を挙げることができる。
上記心線としては、ポリエステル心線、ナイロン心線、ビニロン心線、アラミド心線等が好適に用いられるが、なかでも、上記ポリエステル心線としてはポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等が、上記ナイロン心線としては6,6−ナイロン(ポリヘキサメチレンアジパミド)、6ナイロンが好適に用いられる。上記アラミド心線としてはコポリパラフェニレン・3,4′オキシジフェニレン・テレフタルアミドやポリパラフェニレンテレフタルアミドやポリメタフェニレンイソフタルアミド等が好適に用いられる。これらの心線は、一般に、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス接着剤組成物(RFL接着剤)等で接着処理されて、上記接着ゴム層内に埋設されている。
本発明の伝動ベルトの例を、図1〜図3を用いて説明する。
図3は、平ベルトの一例の横断面図を示し、上記と同様、ゴム引き帆布層1、接着ゴム層3及び圧縮ゴム層5が積層されている。
表1の配合内容に基づいて、バンバリーミキサーを用いて、ゴム組成物を作製した。得られたゴム組成物はカレンダーにて、圧延し、0.8mm厚の未加硫のゴムシートを得た。
なお、ゴム配合を表1に、使用材料の詳細を表2に示した。
使用したポリケトン短繊維の物性は、以下の通りである。
繊維長:3mm
1−オキソトリメチレン割合:97%以上
上記で得られた未加硫のゴムシートを3枚重ねて、170℃、20分間、プレス加硫することにより、約2.2mm厚の架橋ゴムシートを得た。カレンダー列理方向と直角の方向(反列理方向)にJIS3号ダンベルを打ち抜き、反列理方向の引張試験をJIS K6251に準拠して実施した。結果を表3に示した。
上記で得られた未加硫ゴムシートを170℃、20分間、プレス加硫することにより、約0.8mm厚の架橋ゴムシートを作製した。Rheometrics社のRSAIIを用いて、引張モードにおいて、静荷重3kgf/cm2、動歪0.04%、周波数10Hzで数点の温度(25、100、130、150℃)にてカレンダー列理方向の動的粘弾性を測定した。
更に、動歪のみ0.6%(その他の条件は上記と同様)でカレンダー反列理方向の動的粘弾性測定を行った。結果を表3に示した。
上記と同様に、図4に示すような形状の加硫ゴムを作成し、ピンオンディスク磨耗試験にて、表面粗さがRzで9.6μmのFC材を相手材とし、面圧1.2MPa、すべり速度0.15m/s、雰囲気温度100℃で、24時間磨耗試験を行い、下記式より10時間〜20時間の区間での比磨耗量を求めた。
比磨耗量=単位時間あたりの磨耗体積÷(単位時間あたりの摩擦距離×荷重)
また、摩擦係数も同時に評価した。結果を表3に示した。
更に、列理方向の弾性率も同等水準が達成されている。特に特筆すべきは、列理弾性率の温度依存性(表中でE′130℃とE′25℃の比率:E′130℃/E′25℃)がポリケトン短繊維使用のゴム組成物は他の組成物と比較して優れている。これは、摩擦伝動ベルトの場合は、高温でも、高い伝動能力を維持することができることを意味する。Vベルトの場合は、高温でベルトの耐側圧性が維持することができ、耐久性も向上させることができることを意味する。歯付ベルトの場合は、歯のせん断剛性が高温で維持することができるため、高負荷伝達時の歯の耐久性に有利である。
上述したゴム配合にて、ベルト幅10mm、厚み5mmの平ベルトを作成し、図5に示すレイアウトで耐熱走行を行った。表3にクラック発生時間を記載した。ポリケトン使用の実施例は、比較例に比べて、優れたクラック耐久性を有することを確認することができた。これは、ゴムが強固に界面で接着していることが原因であると考えられる。
上述したゴム配合にて、ベルト幅10mm、厚み2.5mmの平ベルトを作成し、図5のレイアウトで、張力を85kgfから5kgfずつ段階的に下げ、ベルトがスライディングスリップを始める張力を測定した。明らかに摩擦係数の高い実施例は、比較例4のテクノーラ(アラミド繊維)に比べて、低いベルト張力でも、動力を伝達することができる。
これらの欠点を克服するため、ビニロンとポリケトンを併用することも可能であるし、性能と価格のバランスをとるために、アラミドとポリケトンを併用することも可能であることは、容易に推察される。
2 心線
3 接着ゴム層
4 リブ
5 圧縮ゴム層
6 ポリケトン短繊維
7 上ゴム層
9 駆動プーリ
10 テンションプーリ
11 従動プーリ
12 アイドラープーリ
Claims (3)
- 繊維長5mm以下のポリケトン短繊維をゴム100質量部あたり、3〜50質量部含有するゴム組成物を構成部材とする伝動ベルトであって、
前記ポリケトン短繊維は、繰り返し単位の97モル%以上が下記式(1)
−CH2CH2(C=O)− (1)
で表される1−オキソトリメチレンから構成されるポリケトンからなるものである
ことを特徴とする伝動ベルト。 - 伝動ベルトは、Vベルト、平ベルト又は歯付ベルトである請求項1記載の伝動ベルト。
- Vベルトは、Vリブドベルト、ローエッジタイプVベルト又はラップドタイプVベルトである請求項2記載の伝動ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005144638A JP2006322483A (ja) | 2005-05-17 | 2005-05-17 | 伝動ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005144638A JP2006322483A (ja) | 2005-05-17 | 2005-05-17 | 伝動ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006322483A true JP2006322483A (ja) | 2006-11-30 |
Family
ID=37542324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005144638A Pending JP2006322483A (ja) | 2005-05-17 | 2005-05-17 | 伝動ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006322483A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007039624A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-02-15 | Bridgestone Corp | 繊維補強耐熱ゴム製品 |
JP2011117482A (ja) * | 2009-12-01 | 2011-06-16 | Bando Chemical Industries Ltd | 平ベルト及びそれを備えたベルト式無段変速機 |
CN102200176A (zh) * | 2010-03-23 | 2011-09-28 | 株式会社椿本链条 | 齿形带 |
JP2015152101A (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-24 | バンドー化学株式会社 | ダブルコグドvベルト |
KR101584741B1 (ko) * | 2014-11-19 | 2016-01-22 | 주식회사 효성 | 폴리케톤 얀가이드 |
WO2019160055A1 (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | 三ツ星ベルト株式会社 | Vリブドベルトおよびその使用 |
JP2019143800A (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-29 | 三ツ星ベルト株式会社 | Vリブドベルトおよびその使用方法 |
CN112833096A (zh) * | 2021-02-20 | 2021-05-25 | 成都导程科技有限公司 | 一种移动式皮带滑台及滑台模组 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003012871A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-15 | Mitsuboshi Belting Ltd | 短繊維含有ゴム組成物及びこれを用いた動力伝動用ベルト |
WO2004020707A1 (ja) * | 2002-08-29 | 2004-03-11 | Asahi Kasei Fibers Corporation | ポリケトン繊維およびその製造方法 |
JP2004218189A (ja) * | 2004-04-28 | 2004-08-05 | Asahi Kasei Fibers Corp | ポリケトン処理コードおよびその製造方法 |
-
2005
- 2005-05-17 JP JP2005144638A patent/JP2006322483A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003012871A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-15 | Mitsuboshi Belting Ltd | 短繊維含有ゴム組成物及びこれを用いた動力伝動用ベルト |
WO2004020707A1 (ja) * | 2002-08-29 | 2004-03-11 | Asahi Kasei Fibers Corporation | ポリケトン繊維およびその製造方法 |
JP2004218189A (ja) * | 2004-04-28 | 2004-08-05 | Asahi Kasei Fibers Corp | ポリケトン処理コードおよびその製造方法 |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007039624A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-02-15 | Bridgestone Corp | 繊維補強耐熱ゴム製品 |
JP2011117482A (ja) * | 2009-12-01 | 2011-06-16 | Bando Chemical Industries Ltd | 平ベルト及びそれを備えたベルト式無段変速機 |
CN102200176A (zh) * | 2010-03-23 | 2011-09-28 | 株式会社椿本链条 | 齿形带 |
JP2011196526A (ja) * | 2010-03-23 | 2011-10-06 | Tsubakimoto Chain Co | 歯付ベルト |
JP2015152101A (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-24 | バンドー化学株式会社 | ダブルコグドvベルト |
KR101584741B1 (ko) * | 2014-11-19 | 2016-01-22 | 주식회사 효성 | 폴리케톤 얀가이드 |
WO2019160055A1 (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | 三ツ星ベルト株式会社 | Vリブドベルトおよびその使用 |
JP2019143800A (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-29 | 三ツ星ベルト株式会社 | Vリブドベルトおよびその使用方法 |
CN111712651A (zh) * | 2018-02-15 | 2020-09-25 | 三之星机带株式会社 | 多楔带及其使用 |
EP3754223A4 (en) * | 2018-02-15 | 2021-11-10 | Mitsuboshi Belting Ltd. | V-RIBBED BELTS AND USES THEREOF |
CN111712651B (zh) * | 2018-02-15 | 2022-02-22 | 三之星机带株式会社 | 多楔带及其使用 |
US12085143B2 (en) | 2018-02-15 | 2024-09-10 | Mitsuboshi Belting Ltd. | V-ribbed belt and use thereof |
CN112833096A (zh) * | 2021-02-20 | 2021-05-25 | 成都导程科技有限公司 | 一种移动式皮带滑台及滑台模组 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2175163B1 (en) | Friction transmission belt and automobile ancillary drive belt transmission unit using the same | |
JP6480392B2 (ja) | Vリブドベルト及びその製造方法 | |
JP2006322483A (ja) | 伝動ベルト | |
JPWO2006112386A1 (ja) | 摩擦伝動ベルト及びその製造方法 | |
US10274045B2 (en) | V-ribbed belt | |
JP6616808B2 (ja) | 伝動用vベルト | |
WO2017033392A1 (ja) | 摩擦伝動ベルト | |
WO2006075598A1 (ja) | 摩擦伝動ベルト | |
JP4885457B2 (ja) | 摩擦伝動ベルト | |
JP2009150538A (ja) | コグドvベルト | |
US20090298632A1 (en) | Friction transmission belt | |
WO2006051652A1 (ja) | 伝動ベルト | |
WO2016038854A1 (ja) | ゴム繊維複合体 | |
WO2018016557A1 (ja) | 伝動用vベルト | |
JP2007009966A (ja) | 伝動ベルト | |
KR102478923B1 (ko) | 랩드 v 벨트 | |
JP4683470B2 (ja) | 摩擦伝動ベルト及びその製造方法 | |
JP4820107B2 (ja) | 伝動ベルト | |
JP2009052740A (ja) | Vベルト | |
JP2007262147A (ja) | ゴム組成物及び伝動ベルト | |
JP6082853B1 (ja) | 摩擦伝動ベルト | |
JP6598777B2 (ja) | 摩擦伝動ベルト及びその製造方法、並びにベルト伝動装置 | |
JP2008223005A (ja) | ベルト用ゴム組成物、動力伝動用ベルト及び歯付ベルト | |
JP5710192B2 (ja) | 摩擦伝動ベルト | |
JP2004190686A (ja) | 動力伝動用ベルト |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20080418 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080507 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Effective date: 20080530 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100831 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20100907 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Effective date: 20101026 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110201 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20110802 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |