JP2006315238A - 高飛来塩化物環境での長期耐久性に優れる耐候性構造用鋼材 - Google Patents

高飛来塩化物環境での長期耐久性に優れる耐候性構造用鋼材 Download PDF

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Abstract

【課題】飛来塩分量が多い環境下(特に1mddを超えるような厳しい腐食環境下)、または原油を貯蔵するタンク内の環境下でも優れた耐候性を長期的に発揮する、長期耐久性を有する、低コストの土木用、建築用、オイルタンク用といった用途に適用可能な構造用鋼材の開発。
【解決手段】構造用鋼材の表面または鋼材上に形成された錆層の上に、バインダー樹脂中に金属Sn換算量で1〜54質量%の量のSn2+イオンまたはSn4+イオンを供給する酸可溶性のSnイオン供給源物質(例、2価の硫酸錫または酸化錫)を含有する、膜厚5〜50μmのSn含有層と、その上層の膜厚100μm以上の有機樹脂層とを形成する。Sn含有層は、Cu2+イオン、Ni2+イオンまたはCr3+イオンの供給源となる少なくとも1種の追加の酸可溶性金属イオン供給源物質をさらに含有していてもよい。

Description

本発明は、大気腐食、特に塩分が飛来する海岸地帯や、岩塩などの凍結防止剤が散布される地域のような高飛来塩化物環境下という腐食性の高い大気環境において腐食を長期的に抑制することができる、長期耐久性に優れた耐候性構造用鋼材に関する。
本発明の耐候性構造用鋼材は、海浜地域や融雪塩/凍結防止剤が散布される地域といった、飛来塩分量が多い高飛来塩化物環境下でもミニマムメンテナンス材料として使用することができるという意味での耐候性(海浜耐候性)を有し、しかもその耐候性が長期間持続する。
一般に、耐候性鋼材は、それを大気腐食環境中に暴露すると、保護性のあるさび層が表面に形成され、それ以降の鋼材腐食が抑制されることにより耐候性を発揮する。そのため、耐候性鋼材は、塗装せずに裸のまま使用できるミニマムメンテナンス鋼材として、橋梁等の構造物に用いられている。
ところが、海浜地域や、内陸部でも融雪塩が散布される地域のように、飛来塩分量が多い環境下(すなわち、高飛来塩化物環境下)では、耐候性鋼材の表面に保護性のあるさび層が形成されず、腐食を抑制する効果が発揮されない。そのため、海浜部では、塗装なしで裸のままの耐候性鋼材を用いることができなかった。
日本工業規格(JIS)の耐候性鋼(JIS G3114:溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材)の規格においても、飛来塩分量がNaClとして0.05mg/dm2/day(0.05mdd)以上の地域、すなわち、海浜地域や融雪塩/凍結防止剤が散布される地域(以下、海浜地域と総称する)では、ウロコ状錆や層状錆等の発生による腐食減量が大きいため、無塗装では使用できないことになっている(建設省土木研究所、(社)鋼材倶楽部、(社)日本橋梁建設協会:耐候性鋼の橋梁への適用に関する共同研究報告書(XX)−無塗耐候性橋梁の設計・施工要領(改訂版−1993.3))。
このため、海浜地域では、普通鋼材に塗装を施して使用する普通鋼の塗装使用が一般的である。しかし、河口付近の海浜地域や融雪塩を撒く山間部等の道路に建設される橋梁では腐食が著しく、腐食による塗膜劣化のため、約10年毎に再塗装を行う必要がある。再塗装には多大な工数がかかり、維持管理に莫大な費用がかかることから、海浜地域においても、無塗装で使用できる海浜耐候性に優れた鋼材への要望が強い。
最近、Niを1〜3%程度添加したNi系高耐候性鋼が開発され、実用化されている。例えば、下記特許文献1を参照。しかし、このような鋼へのNi添加だけでは、飛来塩分量が0.3〜0.4mddを超える高飛来塩化物環境となる地域では適用が難しいことが判明してきた。
鋼材の腐食は、飛来塩分量が多くなるにつれて激しくなるため、耐食性と経済性の観点からは、飛来塩分量に応じた耐候性鋼材が必要になる。また、橋梁といっても、使用される場所や部位により鋼材の腐食環境は同じではない。例えば、桁外部では、降雨、結露水および日照に曝される。一方、桁内部では、結露水に曝されるが、雨掛かりはない。一般に、飛来塩分量が多い環境では、雨で洗われる桁外部より桁内部の方が、腐食が激しいと言われている。
また、融雪塩を道路に撒く環境では、その塩が走行中の車に巻き上げられ、道路を支える橋梁に付着し、厳しい腐食環境となる。さらに、海岸から少し離れた軒下等も厳しい塩害環境に曝され、このような地域では、飛来塩分量が1mdd以上の厳しい腐食環境になる。
飛来塩分量が多い環境での腐食を防止する鋼材も従来から開発が進められている。例えば、特許文献2には、硫酸クロムまたは硫酸銅を1〜65質量%含む有機樹脂塗料を被覆して安定さびを早期に育成させる方法が開示されている。特許文献3には、下層に硫酸クロムを0.1〜15質量%含む、乾燥膜厚5〜50μmの有機樹脂塗膜を形成し、上層に硫酸クロムを含まない、乾燥膜厚5〜20μmの有機樹脂塗膜を形成する処理法が開示されている。これらのいずれの方法も、保護性さび層の生成を促進し、早期に高耐食性を示すため、耐候性の著しく改善が可能であることが実証されている。
特許文献4には、鋼材の表面あるいは鋼材の錆層上に、硫酸アルミニウムを乾燥質量で1〜65質量%含む有機樹脂塗料により乾燥膜厚5μm以上、150μm以下の被膜を形成した耐候性鋼材が開示されている。上記被膜の形成前に、Alと、場合によりCu,Fe,P,Cr,Niの1種または2種以上の金属イオンを含む水溶液を塗布し、乾燥させる下地処理を行ってもよい。
特開平11−172370号公報 特開平6−226198号公報 特開2001−81575号公報 特開平8−13158号公報
本発明は、従来の耐候性鋼等が内包する問題の解消を目指したものであり、海浜地域や融雪塩が散布される地域等のように飛来塩分量が多い環境下(特に1mddを超えるような厳しい腐食環境下)、または原油を貯蔵するタンク内の環境下でも、優れた耐候性を長期的に発揮する、耐候性に優れた低コストの土木用、建築用、オイルタンク用といった用途に適用可能な構造用鋼材を提供することを目的とする。
本発明者らの一人が既に報告しているように(「材料と環境」第43巻(1994)第1号26頁)、耐候性鋼材においてさび層が保護性を有するのは、Feの一部がCrで置換された微細なα−(Fe1-XCrX)OOHからなるさび層が生成することによる。しかし、このさび層の形成を促進するための鋼へのCrの添加は、飛来塩分量が比較的少ない環境では耐候性の向上に有効であるが、飛来塩分量が1mdd以上と多い環境では、逆に耐候性を劣化させることが判明した。一方、Niの添加は、飛来塩分量の多い地域での耐候性の向上に有効であるとされてきた。
本発明者らは、これらの知見を踏まえて、飛来塩分量の多い環境での腐食について検討した結果、このような環境下では、FeCl3溶液の乾湿繰り返し(この溶液の乾燥と水による再溶解の繰り返し)が本質的な条件となり、Fe3+の加水分解によりpHが低下した状態で、かつFe3+が酸化剤として作用することによって、腐食が加速されることが判明した。このときの腐食反応は次式で示される。
カソード反応:Fe3+ +e- → Fe2+ (Fe3+の還元反応)
もちろん、この反応以外に、
2H2O + O2 + 2e- → 4OH-
2H+ + 2e- → H2
のカソード反応も併発する。
一方、上記還元反応に対して
アノード反応:Fe→Fe2++2e- (Feの溶解反応)
も起こる。従って、腐食の総括反応は、
2Fe3+ + Fe → 3Fe2+ ・・・ 反応1
となる。
上記反応1により生成したFe2+は空気酸化によってFe3+に酸化され、生成したFe3+は再び酸化剤として腐食を加速する。この際、Fe2+の空気酸化の反応速度は、低pH環境では一般に遅いが、濃厚塩化物溶液中では加速され、Fe3+が生成され易くなる。このようなサイクリックな反応のため、飛来塩分量が非常に多い環境では、Fe3+が常に供給され続け、鋼の腐食が加速され、耐食性が著しく劣化することが判明した。
このように、飛来塩分量が非常に多い環境では、さび層による保護は期待できないため、鋼自身のアノード溶解反応を遅くするのが有効である。すなわち、飛来塩分量が非常に多い環境では、Crを含有する鋼はアノード反応(Feの溶解反応)が促進されるため、耐候性が劣化するのに対し、Niを含有する鋼は、アノード反応を遅延させるので、耐候性が向上すると推測される。
上述した飛来塩分量の多い環境での腐食メカニズムを基に、種々の合金元素の耐候性への影響について検討した結果、Snが上記メカニズムによる鋼材の腐食の抑制に有効であることを見出した。さらに、Sn含有皮膜を厚い樹脂皮膜で被覆することにより、構造用鋼材に長期的な耐候性、すなわち、長期耐久性を付与できることも見出し、本発明を完成した。
本発明は、構造用鋼材の表面または鋼材上に形成された錆層の上に、バインダー樹脂中に金属Sn換算量で1〜54質量%の量の酸可溶性のSnイオン供給源物質を含有する、膜厚5〜50μmのSn含有層と、その上層の膜厚100μm以上の有機樹脂層とを有することを特徴とする、耐候性構造用鋼材である。
前記Sn含有層は、Cu2+イオン、Ni2+イオンまたはCr3+イオンの供給源となる少なくとも1種の酸可溶性の追加の金属イオン供給源物質をさらに含有していてもよく、その場合には、これらの追加の金属イオン供給源物質と前記Snイオン供給源物質との金属換算での合計量が65質量%以下となるようにする。
「酸可溶性のSnイオン供給源物質」とは、酸性溶液に溶解してSn2+イオンとSn4+イオンの一方または両方を供給することができる物質を意味する。そのようなSnイオン供給源物質は、具体的には、2価Sn化合物、4価Sn化合物、さらには金属Snを包含する。次に説明するように、塩化物環境下で鋼材に水が接触して生ずる鉄イオンを含む酸性溶液中では、Sn⇔Sn2+イオン⇔Sn4+イオンの両方向の反応が起こりうる。
高飛来塩化物環境下での鋼材の腐食に対するSnの抑制効果は、次のメカニズムによるものであると考えられる。
(a) Snは、Sn2+として溶解すると、2Fe3++ Sn2+ → 2Fe2+ + Sn4+ という反応によってFe3+の濃度を低下させることにより、上記反応1を抑制する。Snには、さらにアノード溶解を抑制するという作用もある。
(b) Sn2+として溶解したSnのうち、上記(a)に記載した反応を受けなかった過剰分は、鋼材表面に金属Snとして析出する。
(c) この析出したSnは、鋼の溶出反応(アノード反応)の対反応(カソード反応)である2H++ 2e- → H2 の反応を著しく抑制する。これは、高水素過電圧によるものと考えられる。
(d) Snの析出は、鋼の溶出部に集中するため、溶出したSn2+は腐食している部分のみに効率的にSnとして析出する。
(e) 一度析出したSnは、この析出部の直下またはその付近で腐食が進行する場合には、Sn2+として再溶出し、再び腐食している部分のみにSnとして析出し、腐食を抑制する。
(f) Sn4+も、Sn4++ 2e-→Sn2+ の反応により、鋼表面近傍でSn2+となるため、上記(c)から(e)の効果を有することになる。
したがって、Sn2+イオンおよび/またはSn4+イオンの供給源となるSnイオン供給源物質を含有するSn含有層を鋼材表面に形成すれば、Snイオンが枯渇することなく、繰り返し鋼材の腐食を抑制でき、半永久的にその効果を発揮する。
本発明の耐候性構造用鋼材は、多量の塩化物が飛来する腐食性の強い高飛来塩化物環境下でも、長期に耐食性を維持することができる長期耐久性を示す。特に海浜地域に建造される土木または建築構造物もしくはオイルタンクの鋼材として本発明を適用すると、鋼材の防食に関するメンテナンスコストが著しく低減されるので、本発明の経済効果は高い。
上述したように、Clの濃化する濃厚塩化物環境下では、FeCl3溶液の乾湿繰り返しが本質的な条件となり、Fe3+の加水分解によりpHが低下した状態で、かつFe3+が酸化剤として作用することによって、腐食が加速される。すなわち、水が鋼材界面に接触すると、母材のFeが溶出してFe2+が生成し、その一部はFe3+に酸化されることになる。そこに塩化物イオンが存在すれば、加水分解を促進し、pHが著しく低下する。
本発明に従って、鋼材の鉄表面または錆層に接する下層の皮膜を、Sn2+イオンおよび/またはSn4+イオンを供給できるSn含有層とすることにより、Sn含有層を通って水分が鋼表面に到達する際に、Sn含有層中のSnイオン供給源物質からSn2+イオンおよび/またはSn4+イオンが生成し、腐食している部分の表面にSnとして優先的に析出する。析出したSn上では、水素還元反応(カソード反応)が著しく抑制され、腐食が抑制されることとなる。さらに、Sn2+イオンの一部は、Fe3+イオンと反応して、Fe3+イオンの濃度を低下させ、上記反応1を抑制する。
Snによる上記効果を得るためには、下層のSn含有層中のSnイオン供給源物質の量が金属Sn換算量で1質量%以上でなければならない。一方、この量が54質量%を超えると、Snイオン供給源物質を結合するバインダー樹脂の量の不足し、Sn含有層が脆くなる上、Sn含有層表面から鋼面に達する貫通孔が形成されて、流れ錆が発生する原因となる。したがって、Snイオン供給源物質の量は金属Sn換算量で1〜54質量%の範囲とする。この量の好ましい範囲は、2〜40質量%である。
Snイオン供給源物質がSn化合物である場合の金属Sn換算量は、次式にしたがって算出できる:
(Sn化合物の添加量)×[(Sn原子量)/(Sn化合物の分子量)]。
用いるSnイオン供給源物質は、低pH領域で溶解してイオン化し、Sn2+イオンまたはSn4+イオンを生ずるSn化合物、即ち、酸可溶性の2価Sn化合物および4価Sn化合物と、金属Snとから選ばれた、少なくとも1種であれば良い。好ましいのは2価Sn化合物である。2価Sn化合物は、Sn4++2e-→Sn2+の反応を経由せずに直接的に、2Fe3++Sn2+→2Fe2++Sn4+なる反応によりFe3+の濃度を低下させることによって上記反応1を抑制することができるからである。2価Sn化合物の具体例としては、硫酸スズ(II)、酸化スズ(II)、ピロリン酸スズ(II)を例示することができる。塩化スズ(II)などのハロゲン化物は酸可溶性であるが、腐食性の塩素イオンまたは他のハロゲンイオンの発生源となるので、好ましくない。中でも、酸化スズ(II)は、中性領域で溶解しがたく、低pH領域になると溶解するので、塩化物濃縮部分でのみ溶解し、効果を発揮することになり、本発明において使用するのに特に好ましいSnイオン供給源物質である。
Sn含有層には、Snイオン供給源物質に加えて、Cu2+イオン、Ni2+イオン、Cr3+イオンなど、耐候性向上効果を示す金属カチオンの供給源となる追加の金属イオン供給源物質を共存させることも可能であり、好適である。この金属イオン供給源物質についても、酸可溶性の金属化合物(または金属)を使用する。そのような金属化合物の具体例としては、Cu(NO3)2、CuSO4、Ni(NO3)2、NiSO4、Cr(NO3)3、Cr2(SO4)3等が挙げられる。
耐候性改善のためのこれらの追加の金属イオン供給源物質は、1種または2種以上を使用でき、その添加量は、金属換算での総添加量が、Sn含有層の1〜20質量%の範囲内となる量とすることが好ましい。この場合、追加の金属イオン供給源物質とSnイオン供給源物質との合計量が多くなりすぎると、バインダー樹脂の量が不足し、Sn含有層の強度不足を招くので、この合計量は全固形分に基づく金属換算量で65質量%以下とすることが好ましい。
Sn含有層の形成に用いる表面処理剤は、Snイオン供給源物質、任意に添加しうる上記の追加の金属イオン供給源物質、およびバインダー樹脂の他に、さらに顔料や各種添加剤を含有しうる。表面処理剤の溶媒は、水と有機溶剤のいずれも可能であり、1種または2種以上の溶媒を使用しうる。樹脂は、溶媒に溶解していてもよく、あるいはエマルジョン状態であってもよい。
バインダー樹脂は特に制限されず、塗料に使用される各種の有機樹脂を使用できる。具体例としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、フタル酸樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等を挙げることができる。これらは、溶液またはエマルションのいずれの状態であってもよい。必要に応じてバインダー樹脂に硬化剤を配合する。特にブチラール樹脂単独、またはブチラール樹脂とブチラール樹脂と相溶性の他の樹脂(例えば、メラミン樹脂やフェノール樹脂等)との混合物が、形成された被膜の透湿性の点で好ましい。また、エチルシリケート樹脂のような金属酸化物型の被膜を形成できる無機樹脂もバインダー樹脂として使用できる。
バインダー樹脂の固形分としての量は、Sn含有層の強度を確保する面から、表面処理剤の全固形分に基づいて、少なくとも25質量%であることが好ましく、より好ましくは少なくとも30質量%である。
表面処理剤には、上記成分以外に、ベンガラ、二酸化チタン、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、α-FeOOH、酸化鉄等の着色顔料; ならびにタルク、シリカ、マイカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の体質顔料をそれぞれ1種または2種以上添加することができる。
また、公知の防錆顔料として酸化クロム、クロム酸亜鉛、クロム酸鉛、塩基性硫酸鉛等の防錆顔料、さらには、硫酸クロムなどのクロム化合物、硫酸ニッケル等のニッケル化合物を含有させることを排除するものではない。ただし、環境の負荷を考えれば、これらの化合物の添加量(2種以上の場合は合計量)は、表面処理剤の全固形分に基づいて20質量%以下とすることが望ましい。
その他、チキソ剤、分散剤、酸化防止剤等、慣用されている添加剤を加えてもよい。また、リン酸を含有させることも可能であり、初期の流れ錆流出防止には有効である。
表面処理剤は、使用時に塗装作業に適した粘度になるよう適当な溶媒で希釈して濃度を調整してもよい。鋼材表面への塗装は常法に従って行うことができる。例えば、既存の構造物の場合には、エアスプレー、エアレススプレー、刷毛塗り等の方法が適当である。工場で塗装する場合には、ロールコート、浸漬等の他の塗装方法も採用できる。
溶媒は、塗装後に自然乾燥により蒸散させることが好ましいので、そのような溶媒を選択することが好ましい。塗装は、乾燥後に5〜50μmの厚みのSn含有層が形成されるように行う。Sn含有層の厚みが5〜50μmの範囲であると、高飛来塩化物環境でも適切にSnイオンが鋼材表面に供給され、鋼材の耐候性が改善される。Sn含有層の厚みは好ましくは20〜50μmの範囲内である。
こうして形成された、Sn2+イオンおよび/またはSn4+イオンを供給するSnイオン供給源物質を含有するSn含有層の上に、上層として、有機樹脂層を100μm以上の乾燥膜厚となるように形成する。有機樹脂層の厚みは100μm以上であれば、有機樹脂層が鋼材表面を完全に覆うことになり、防食性の向上により、長期的な耐候性を保証しうる長期耐久性を確保することが可能となる。上層の有機樹脂層の厚みの上限は特に無いが、経済性の観点からは、乾燥膜厚で1000μm以下とすることが好ましい。
鋼材の表面または鋼材上に形成された錆層の上に、Snイオン供給源物質を金属Sn換算で1〜54質量%含有する乾燥膜厚5〜50μmのSn含有層が形成されていることにより、その上に形成される有機樹脂層の剥離が極めて小さくなり、この点も長期耐久性の確保に寄与する。
上層の有機樹脂層は特に制限されないが、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、フタル酸樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の塗料が有機樹脂層の形成に使用できる。また、ベンガラ、二酸化チタン、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、α−FeOOH、酸化鉄等の着色顔料;ならびにタルク、シリカ、マイカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の体質顔料をそれぞれ1種または2種以上添加することができる。
さらに、公知の防錆顔料として、酸化クロム、クロム酸亜鉛、クロム酸鉛、塩基性硫酸鉛等の防錆顔料を有機樹脂層中に含有させることを排除するものではない。ただし、環境の負荷を考えれば、その添加量は、有機樹脂層の20質量%以下とすることが好ましい。その他、チキソ剤、分散剤、酸化防止剤等、塗料に慣用される添加剤を有機樹脂層中に含有させてもよい。有機樹脂層が上記のような1種または2種以上の顔料その他の固体粒子を含有する場合、皮膜強度を確保するために固体粒子の合計量は30質量%以下とすることが好ましい。
有機樹脂層は、有機樹脂液(溶液でもエマルションでもよい)に所望により添加成分を加えた後、塗布前に塗装作業に適した粘度になるように必要に応じて有機溶剤で希釈して濃度を調整し、塗装に使用することができる。塗装は常法に従って行うことができ、既存の構造物の場合にはエアスプレー、エアレススプレー、刷毛塗り等の方法が適当である。工場で塗装する場合には、ロールコート、浸漬等の他の方法も採用できる。その後、溶媒を蒸発させて、有機樹脂層を形成する。使用する溶媒については、Sn含有層の形成に用いる表面積剤の場合と同様である。
本発明にしたがって下層のSn含有層と上層の有機樹脂層が形成された構造用鋼材は、特に鋼種を限定されるものではない。普通鋼であってもよいが、耐候性鋼やNi、Al、Sn等を含有する低合金鋼であると、長期の耐久性の観点からは有利である。鋼材の形態も特に制限されず、板、棒、形鋼、管、鋳造品等を含む任意の形態でよい。ここで、構造用鋼材とは、土木用、建築用といった用途に適用可能な鋼材のことを言う。また、原油タンク環境下での使用にも十分耐えうるため、オイルタンク用にも適用可能である。前述したように、構造用鋼材は既存の鋼構造物であってもよい。
既存の橋梁や建造物のように既存の構造用鋼材に適用する場合、その鋼材の表面に発生した錆層の上に塗装することによって、本発明に従ったSn含有層と上層の有機樹脂層を形成してもよく、或いは、錆層をショットブラストなどの適当な方法で除去してから塗装を行ってもよい。工場で塗装を行う場合にも、その鋼材に既に錆が発生している場合には同様である。
なお、Snを用いて表面処理した鋼材として、従来技術において以下の鋼材があるが、これらはいずれも構造用鋼材に関するものではなく、表面処理の目的も耐候性の付与ではないので、本発明とは技術思想が異なる。
(1)船舶の船体や魚網への防汚塗料として有機スズ化合物、すなわち、TBT(トリブチルスズ)やTPT(トリフェニルスズ)といったスズ化合物を含有する塗料が使用されてきた。しかし、これは、貝等の付着による防汚を目的に添加されたものであるので、本発明とは技術思想が異なる。
(2)缶詰などの内面に行うSnメッキによる表面処理があるが、鋼材が構造用鋼材ではなく、表面処理の目的も異なる。
(3)発電機、変圧器、モーターなどに用いられる電磁鋼板の表面処理として、Snが添加された表面処理剤の皮膜を鋼材に形成することが知られているが、鋼材が構造用ではない上、表面処理の目的が、焼鈍中に雰囲気からの鋼材の窒化を防止して磁気特性劣化を防ぐことにあり、本発明とは技術思想が異なる。
表1に示す化学組成を有する4種類の試験鋼材(いずれも100×60×3mm厚の板材)をショットブラストにより除錆して、塗装に供した。表1の鋼材[1]はいわゆる耐候性鋼(JIS 3114, SMA)、[2]は普通鋼、[3]は高Ni耐候性鋼、[4]はSn添加耐食鋼である。
Figure 2006315238
塗装に用いた鋼材は、次のいずれかの前処理を施した。
X:ショットブラスト後、海岸より10メートルの位置にある兵庫県尼崎市の工業地帯に30日間暴露し、錆層を形成した鋼材;
Y:ショットブラストにより除錆した錆層のない鋼材。
表2に示す種類および配合比で、樹脂、Snイオン供給源物質(Sn添加種)、場合により共存させる他の金属イオン供給源物質(共存カチオン種)、顔料[硫酸バリウム/タルク(質量比で4/1)混合物および酸化鉄(ベンガラ)]、ならびにその他添加剤(チキソ剤、沈降防止剤)に、粘度(B型粘度計測定)が200〜1000cpsになるように適量の溶媒を加えてよく攪拌することにより、下層のSn含有層の形成に用いる表面処理剤を作製した。表中の各成分の含有量(mass%)は、溶剤を除外した表面処理剤の全固形分に基づく質量%である。
共存カチオンの供給源物質は、Cu2+イオンは硫酸銅(II)、Ni2+イオンは硝酸ニッケル(II)、Cr3+イオンは硝酸クロム(III)であった。溶媒としては、芳香族炭化水素溶剤であるトルエン、キシレンとアルコール系溶剤であるイソプロピルアルコールとを2/1の体積比で混合した混合溶媒を使用した。
上層の樹脂層は本質的に樹脂のみからなり、金属化合物、顔料、その他添加剤を含有していなかった。
作製したSn含有層形成用の表面処理剤を、所定の試験鋼材の全面に、所定の乾燥厚みになるようにエアスプレーにより塗装し、放置により溶媒を蒸散させて被膜を乾燥させて、試験鋼材の表面にSn含有層を形成した。その上に、表2に示す市販の塗料を用いて、上層の有機樹脂層をやはりエアスプレー塗装により形成した。
こうして作製された供試材に鋼材素地に達するクロスカットを入れた後、SAE (Society of Automotive Engineers) J2334腐食加速試験により評価した。SAE J2334試験は、湿潤:50℃、100%RH、6時間、塩分付着:0.5%NaCl、0.1%CaCl2、0.075%NaHCO3水溶液浸漬、0.25時間、乾燥:60℃、50%RH、17.75時間を1サイクル(24時間)とした腐食加速試験であり、腐食形態が大気暴露試験に類似しているとされている(長野博夫、山下正人、内田仁著:環境材料学、共立出版(2004)、p.74)。
本試験は、飛来塩分量が1mddを超える厳しい腐食環境を模擬した腐食加速試験である。上層に厚い樹脂皮膜がある場合には、屋外暴露では評価が難しい。そのため、クロスカットを入れて腐食加速試験により評価したが、本試験条件は塗膜傷部の剥離という観点からは非常に厳しい試験であると考えられる。この腐食加速試験を40サイクル実施した後、クロスカット部からの塗膜の剥離距離を測定した。結果を表2に併記する。
Figure 2006315238
本発明に従った試験番号1〜10では、キズ部(クロスカット部)からの剥離が著しく抑制された。一方、試験番号11にみられるように、下層のSn含有層がない場合には、上層塗膜(有機樹脂層)の剥離が著しく進行した。また、試験番号12,13に示すように、下層の樹脂層中のSnイオン供給源物質が0であるか、その含有量が少なすぎると、上層塗膜の剥離抑制効果が見られなかった。試験番号14に示すように、下層のSn含有層の膜厚が薄い場合には、Snによる耐候性改善効果が十分に得られなかった。試験番号15のように、Sn含有層のSnイオン供給源物質の含有量が金属換算で60質量%を越えると、塗装直後からこのSn含有層の密着力がほとんどなく、試験前より塗膜に浮きが観られたため、試験を実施しなかった。

Claims (2)

  1. 構造用鋼材の表面または鋼材上に形成された錆層の上に、バインダー樹脂中に金属Sn換算量で1〜54質量%の量の酸可溶性のSnイオン供給源物質を含有する膜厚5〜50μmのSn含有層と、その上層の膜厚100μm以上の有機樹脂層とを有することを特徴とする、耐候性構造用鋼材。
  2. 前記Sn含有層がCu2+イオン、Ni2+イオンまたはCr3+イオンの供給源となる少なくとも1種の追加の酸可溶性の金属イオン供給源物質をさらに含有し、これらの金属化合物と前記Sn化合物との金属換算での合計量が65質量%以下である、請求項1に記載の耐候性構造用鋼材。
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