JP2001049196A - 鋼材の錆安定化処理剤および錆安定化処理方法並びに錆安定化処理鋼材 - Google Patents

鋼材の錆安定化処理剤および錆安定化処理方法並びに錆安定化処理鋼材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛来塩分等、腐食性アニオンの透過を防いで
安定錆の形成を効率よく行わせ、かつ、流れ錆を効率よ
く防止することで、処理後の外観を著しく改善させ、あ
るいは更に、皮膜下に安定錆が形成される過程におい
て、皮膜のフクレや剥離を起こしにくくすることで、処
理後から安定錆に置き換わるまでの間の外観を著しく改
善させた鋼材の錆安定化処理剤および錆安定化処理方法
並びに錆安定化処理鋼材を提供する。 【解決手段】 (a)および(b)の成分を含有するこ
とを特徴とする鋼材の錆安定化処理剤。但し、(a)基
体樹脂に、アニオン性官能基を有する化合物を配合した
樹脂組成物、(b)鉄イオンに対し捕捉沈着作用を有す
るアニオンと対カチオンからなる塩。鋼材の表面に、前
記錆安定化処理剤を塗布し、乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材の錆安定化処
理剤および錆安定化処理方法並びに錆安定化処理鋼材に
関する。更に詳しくはCu,Ni,Cr,P,Mo 等の合金元素を添
加してなる耐候性鋼材に主として適用されるものであっ
て、耐候性鋼の安定錆を効率よく生成せしめると共に、
安定錆形成過程での流れ錆等による外観不良を防止し、
あるいは更に処理剤皮膜下に安定錆を形成する際の皮膜
のフクレや剥離による外観悪化を極めて起こりにくくす
ることを目的とした鋼材の錆安定化処理剤および錆安定
化処理方法並びに錆安定化処理鋼材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】耐候性鋼はCu,Ni,Cr,P,Mo 等の元素が少
量含有された低合金鋼であって、大気中に暴露すると腐
食し発錆する過程で保護性の強い錆層(安定錆)が自然
に形成される。そして前記錆層が形成された後はそれ以
降の鋼材の腐食は減少し、最終的には腐食が殆ど進行し
ない特性を持つ鋼材となる。
【0003】この様な耐候性鋼材は、形鋼、鋼板、鋼管
等各種鋼材に適用され、橋梁や鉄塔等の構造物として幅
広い用途があるが、次のような問題を有していた。
【0004】即ち、耐候性鋼材を裸使用する場合、鋼材
表面に保護性の強い安定した錆が形成されるまで5年以
上の長期間を要し、その間、浮き錆や流れ錆を生じ、流
出した錆汁により周囲環境を汚染し、外観を損なう問題
があった。
【0005】そこで、耐候性鋼の表面に錆安定化処理と
称される表面処理を行い、上記の問題を解決する技術が
開示されている。この錆安定化処理は、例えば、特開昭
56−127774号公報では、カチオン型皮膜とアニ
オン型皮膜の2層皮膜が、特公昭56−33991号公
報では、下層に安定錆成分を含有する樹脂層、上層に耐
候性、耐腐食性に優れた樹脂層を設けた2層被覆が、お
よび特許2666673号公報では、安定錆形成促進作
用を有する有機樹脂により被覆された鋼材について開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来技
術の内、特公昭56−33991号公報による方法で
は、安定錆形成過程の塗膜劣化過程での外観が悪く、塗
膜のフクレや剥離が発生し易い欠点がある。更に飛来塩
分に対する対応が不十分で、腐食性の厳しい環境での安
定錆形成能力が劣る欠点がある。また2層以上の塗装が
必要で、塗装作業性、塗装コストが上昇する欠点があ
る。
【0007】また特許2666673号公報では、安定
錆を早期に形成するため、処理後の外観不良が避けられ
ず、流れ錆等による周辺環境の汚損も問題となる。また
早期に形成した錆が真の安定錆として長期間機能するか
どうか、不明確である。
【0008】特開昭56−127774号公報記載の方
法では、カチオン型皮膜で流れ錆を防止し、アニオン型
皮膜で塩分に対する耐久性を増していることで、安定錆
形成環境を整え、効率的な安定錆形成を意図したもので
あるが、2層以上の異なる塗膜を形成する必要があり、
塗装作業性上問題がある。また安定錆形成能力とのバラ
ンス上、アニオン型皮膜の割合に制限があり、十分な耐
飛来塩分性が発揮できない点も問題であった。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、飛来塩分等、腐食性アニオンの透
過を防いで安定錆の形成を効率よく行わせ、かつ、流れ
錆を効率よく防止することで、処理後の外観を著しく改
善させ、あるいは更に、皮膜下に安定錆が形成される過
程において、皮膜のフクレや剥離を起こしにくくするこ
とで、処理後から安定錆に置き換わるまでの間の外観を
著しく改善させた鋼材の錆安定化処理剤および錆安定化
処理方法並びに錆安定化処理鋼材を提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の手段は以下の通りである。 (1)下記(a)および(b)の成分を含有することを
特徴とする鋼材の錆安定化処理剤。 (a)基体樹脂に、アニオン性官能基を有する化合物を
配合した樹脂組成物、(b)鉄イオンに対し捕捉沈着作
用を有するアニオンと対カチオンからなる塩。
【0011】(2)鉄イオンに対し捕捉沈着作用を有す
るアニオンと対カチオンからなる、少なくとも1種以上
の塩、およびマイナスの固定電荷を持つ樹脂組成物を少
なくとも含有することを特徴とする鋼材の錆安定化処理
剤。
【0012】(3)鉄イオンに対し捕捉沈着作用を有す
るアニオンが、少なくともリン酸イオンおよび/または
モリブデン酸イオンであることを特徴とする前記(1)
または(2)に記載の鋼材の錆安定化処理剤。
【0013】(4)処理剤固形分100重量部に対し、
鉄イオンに対し捕捉沈着作用を有するアニオンと対カチ
オンからなる少なくとも1種以上の塩が1〜10重量部
含有されていることを特徴とする前記(1)〜(3)の
いずれかに記載の鋼材の錆安定化処理剤。
【0014】(5)マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成
物が、酸価10〜100の樹脂組成物であることを特徴
とする前記(2)〜(4)のいずれかに記載の鋼材の錆
安定化処理剤。
【0015】(6)マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成
物が、少なくともフリーのアニオン性官能基を有するこ
とを特徴とする前記(2)〜(5)のいずれかに記載の
鋼材の錆安定化処理剤。
【0016】(7)マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成
物が、脂肪酸変性エポキシ樹脂と無水ポリカルボン酸の
反応生成物を含有することを特徴とする前記(2)〜
(6)のいずれかに記載の鋼材の錆安定化処理剤。
【0017】(8)処理剤固形分100重量部に対し、
マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成物が、20〜50重
量部含有されていることを特徴とする前記(2)〜
(7)のいずれかに記載の鋼材の錆安定化処理剤。
【0018】(9)処理剤固形分100重量部当り、基
体樹脂に、アニオン性官能基を有する化合物を配合した
樹脂組成物が、20〜50重量部含有されていることを
特徴とする前記(1)に記載の鋼材の錆安定化処理剤。
【0019】(10)処理剤固形分100重量部に対
し、顔料が30〜70重量部含有されていることを特徴
とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の鋼材の錆
安定化処理剤。
【0020】(11)顔料が少なくともタルク、ベンガ
ラ、鉄黒から選択される1種以上の顔料であることを特
徴とする前記(10)に記載の鋼材の錆安定化処理剤。
【0021】(12)鋼材の表面に、前記(1)〜(1
1)のいずれかに記載の錆安定化処理剤を塗布し、乾燥
することを特徴とする鋼材の錆安定化処理方法。
【0022】(13)鋼材表面に前記(1)〜(11)
のいずれかに記載の処理剤の硬化皮膜が形成されたこと
を特徴とする錆安定化処理鋼材。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0024】(適用可能鋼材)本発明の錆安定化処理剤
が適用可能な鋼材は特に限定するものではない。普通鋼
に対しても効果は認められるが、耐候性鋼のようなCu,N
i,Cr,P,Mo 等の合金元素を少量含む低合金鋼に対して特
に有効である。また、処理面はブラスト処理等で表面の
スケールや錆を落とした状態が好ましいが、必ずしもこ
の必要はない。
【0025】(塩)本発明において、処理剤中に含有さ
れる鉄イオンに対し捕捉沈着作用を有するアニオンと対
カチオンからなる塩とは、腐食反応で生成する鉄イオン
と反応し、有る条件下において沈着皮膜を形成しうるア
ニオンと対カチオンからなる塩のことを指す。かかるア
ニオンの例としては、リン酸イオン、クロム酸イオン、
ベリリウム酸イオン、ケイ酸イオン、チタン酸イオン、
バナジン酸イオン、マンガン酸イオン、セレニウム酸イ
オン、ジルコニウム酸イオン、モリブデン酸イオン、タ
ングステン酸イオン等が挙げられる。
【0026】これらの中で、リン酸イオンおよび/また
はモリブデン酸イオンをアニオンとした塩を含有するこ
とが錆安定化過程における流れ錆等による外観劣化を効
率よく防ぐと共に、皮膜下に効率よく安定錆を生成しう
るので好ましい。具体的な例としては、リン酸亜鉛、リ
ン酸アルミニウム、リン酸アンモニウム、リン酸一水素
カルシウム、リン酸カドミウム、リン酸カリウム、リン
酸カルシウム、リン酸銀、リン酸クロム、リン酸コバル
ト、リン酸水銀、リン酸水素アンモニウムナトリウム、
リン酸水素ウラニル、リン酸水素ストロンチウム、リン
酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸
水素二銀、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素バリウ
ム、リン酸水素マグネシウム、リン酸水素マンガン、リ
ン酸セリウム、リン酸タリウム、リン酸鉄、リン酸銅、
リン酸トリウム、リン酸ナトリウム、リン酸鉛、リン酸
二水素亜鉛、リン酸二水素カドミウム、リン酸二水素ア
ンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カル
シウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素バリウ
ム、リン酸二水素マンガン、リン酸二水素リチウム、リ
ン酸ニッケル、リン酸バリウム、リン酸ビスマス、リン
酸マグネシウム、リン酸マグネシウムアンモニウム、リ
ン酸マンガン、リン酸リチウム、リンタングステン酸ナ
トリウム、リンモリブデン酸ナトリウム、リンモリブデ
ン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アンモニウム、ト
リポリリン酸二水素アルミニウム、モリブデン酸ナトリ
ウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アンモニウム、
モリブデン酸カリウム、モリブデン酸カルシウム、モリ
ブデン酸鉛等が挙げられる。これら以外に、クロム酸
塩、バナジン酸塩、タングステン酸塩等、他の鉄イオン
を捕捉沈着しうる塩を添加することも出来る。
【0027】またこれらは、処理剤中への分散を良好に
するため平均粒子径10μm 以下の微粉末として添加す
るのが好ましい。一般に市販されている顔料を粉砕して
添加してもよいし、前記範囲に含まれる成分を含有する
ものならそのまま添加しても差し支えない。また、添加
量は処理剤固形分100重量部中1〜10重量部が好ま
しい。この範囲以下であると外観を良好に保つ効果が不
足し、この範囲以上であると皮膜の強度が不足し、外観
がかえって悪くなる。
【0028】(マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成物)
本発明におけるマイナスの固定電荷を持つ樹脂組成物と
は、樹脂、顔料その他の作用により、処理剤中の固定電
荷がマイナスである樹脂組成物のことを指し、具体的に
は処理剤中の樹脂成分の分子中に官能基としてカルボキ
シル基、スルホン基、リン酸基、フェノール性水酸基等
を有する樹脂組成物である。これらの官能基を有し、処
理剤の硬化皮膜を形成しうる樹脂で有れば、ベースの樹
脂の種類は問わないが、例えばベースの樹脂としてはエ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アク
リル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ブチラール
樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスルホンフ
ミン酸、タンニン酸、陽イオン交換樹脂等のうちの1種
以上をそのまま、あるいは適宜変性したものを使用する
ことで得られる。
【0029】その中でも特に、カルボキシル基、スルホ
ン基等のフリーのアニオン性官能基を有する酸価10〜
100の樹脂を含有する処理剤が、耐飛来塩分性が良好
で好ましい。酸価10未満であれば耐飛来塩分性が劣
り、100超えでは安定錆形成性能が劣る。
【0030】処理剤固形分100重量部に対し、フリー
のアニオン性官能基を有する樹脂の含有量は、皮膜強度
と皮膜の劣化過程の外観保持機能のバランスの観点から
20〜50重量部が好ましい。またフリーのアニオン性
官能基を有する樹脂の種類としては、脂肪酸変性エポキ
シ樹脂と無水カルボン酸の反応生成物がもっとも外観保
持性能、安定錆形成機能に優れ、好ましく用いられる。
【0031】(顔料)本発明においては、前記成分以外
に、処理剤固形分100重量部中に顔料を30〜70重
量部の範囲で含有することが好ましい。ここでの顔料と
は、一般の処理剤に含有されうる無機顔料および有機顔
料を表す。
【0032】本発明においては、鉄イオンに対し捕捉沈
着作用を有するアニオンと対カチオンからなる、少なく
とも1種以上の塩、およびマイナスの固定電荷を持つ樹
脂組成物を少なくとも含有する処理剤固形分100重量
部の中に、前記顔料の重量を30〜70重量部の範囲と
することで、処理剤皮膜下に安定錆が形成される過程
で、安定錆が非常に効率よく生成されると共に、皮膜下
に錆が形成される過程での、皮膜のフクレや皮膜がフィ
ルム状に剥離するなどの外観異常が極めて起こりにくく
なるという効果が見られることが、本発明者らの検討に
より見出された。
【0033】この場合、顔料の種類より、顔料の重量部
が極めて重要である。処理剤固形分100重量部中の顔
料重量が30重量部未満の場合には、皮膜のフクレや皮
膜のフィルム状剥離が起こりやすく、また皮膜下の錆の
安定化も遅くなる。一方70重量部を上回ると、皮膜と
しての凝集強度が低下し、皮膜としての安定度が保てな
くなる。
【0034】前記顔料の種類としては、有機顔料と無機
顔料があるが、本発明の目的からは無機顔料が好まし
い。更に無機顔料としては、バライト、沈降性硫酸バリ
ウム、白亜、沈降性炭酸カルシウム、胡粉、クレー、砥
の粉、タルク、ケイソウ土、シリカ白、アルミナ白、石
膏、サチン白、グロスホワイト、ベントナイト、ケイ酸
カルシウム、沈降性炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニ
ウム、鉛酸カルシウム、酸化チタン、亜鉛華、リトボ
ン、硫化亜鉛、鉛白、酸化ジルコン、アンチモン白、酸
化スズ、カーボンブラック、油煙、黒鉛、鉄黒、亜鉛
末、亜酸化鉛、炭化ケイ素、ベンガラ、鉛丹、朱、カド
ミウム赤、カドミウム水銀赤、モリブデン赤、亜酸化
銅、アンバー、黄鉛、ジンククロメート、カドミウム
黄、合成オーカ、チタン黄、アンチモン黄、バリウム
黄、ストロンチウム黄、クロム緑、酸化クロム緑、ビリ
ジアン、亜鉛緑、コバルト緑、エメラルド緑、マンガン
緑、紺青、群青、コバルト青、セルリアン青、マンガン
青、マンガン紫、濃口コバルト紫、淡口コバルト紫、マ
ルス紫、アルミ粉等が上げられる。
【0035】これら顔料を適宜組み合わせ、所定の配合
量とすれば、いずれの顔料でもよいが、特に処理剤皮膜
の色が、概略安定錆と同様の濃褐色で有ることが好まし
く、これらの観点から、特にタルク、ベンガラ、鉄黒を
配合することが好ましい。
【0036】(その他の成分)本発明の処理剤には、上
記以外に、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛等の硬化
促進剤、増粘剤、その他の無機塩、溶剤、処理剤添加物
等を含有することが出来る。
【0037】(錆安定化処理鋼材、錆安定化処理方法)
本発明の錆安定化処理鋼材は、前記の錆安定化処理剤の
硬化皮膜が鋼材表面に形成されたものであり、硬化皮膜
の膜厚は10〜100μm の範囲が好ましい。これ以下
であると本発明処理剤の性能が全般的に劣り、またこれ
以上であっても効果は一定で高コストになるため好まし
くない。
【0038】また錆安定化処理に際しては、鋼材表面の
スケールを動力工具、サンドブラスト、ショットブラス
ト等で除去した後に塗布し、乾燥して硬化皮膜を形成す
るのが好ましい。素地調整のレベルとしては、動力工具
の場合にはSt2 以上、ブラスト処理の場合にはSIS Sa2
以上が好ましい。錆安定化処理剤の鋼材表面への塗布方
法は、通常の塗料と同様、エアスプレー、エアレススプ
レー、刷毛塗り等の方法が適用できる。
【0039】本発明の錆安定化処理法を鋼構造物に適用
する場合、通常は鋼構造物のユニットを作成した後に、
製品ブラストを行い、その状態で塗装(錆安定化処理)
を行い、現地で組立後にタッチアップする方法で行うこ
とが出来る。また、全て現地で塗装することも可能であ
る。更に、既設の構造物に対しても、鋼材表面の素地調
整を行うことにより本発明の錆安定化処理を行うことが
出来る。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0041】JIS G 3114に規定された耐候性鋼材(SMA 4
00) 試験片(150mm ×70mm×6mm )をブラスト処理した
後に表1〜5に示した成分系の処理剤を所定の膜厚塗布
した。なお、基体樹脂にカルボキシル基またはスルホン
基の何れかのフリーのアニオン性官能基を有する樹脂を
配合した場合、カルボキシル基の場合にはヒマシ油変性
エポキシ樹脂とヘキサハイドロフタリックアシッドとの
反応生成物を用い、酸価はエポキシ樹脂に対するヘキサ
ハイドロフタリックアシッドの比率を種々変えることで
調整した。またスルホン基の場合にはスルホン化ポリス
チレン−ジビニルベンゼン共重合体とヒマシ油変性エポ
キシ樹脂を混合したものを用い、酸価は混合比を種々変
えることで調整した。
【0042】また、着色顔料としては、ベンガラと鉄黒
を1:3の重量比率で混合した。尚、表1〜5に記載し
た以外の成分として、硬化促進剤としてナフテン酸コバ
ルトを0.1重量部、ナフテン酸鉛を0.1重量部、そ
の他処理剤としての物性を調整するための添加剤を適宜
添加した。尚表1〜5中の重量部は硬化塗膜中の重量部
である。
【0043】(実施例1)表1〜2に記載した処理剤を
塗布した耐候性鋼材を下記の方法で評価し、耐候性鋼の
錆安定化処理剤としての性能を評価した。 (1) 田園地帯暴露( 3年、南面30°暴露) による流れ
錆有無、および安定錆形成の有無。 (2) 海岸地帯暴露( 3年、南面30°暴露) による流れ
錆有無、および安定錆形成の有無。 (3) 促進試験(JIS K-5400 に規定された塩水噴霧試験、
1ヶ月) による流れ錆有無
【0044】流れ錆有無:塗膜表面の外観で評価した。 ◎:全く見られない、○:殆ど見られない、 △:多少見られる、×:顕著に見られる
【0045】安定錆形成:塗膜を剥がし、塗膜下の錆の
状況を調べ、以下の評価をした。 ◎:緻密で欠陥の少ない錆が連続的に形成されている ○:緻密な錆が連続的に形成されているが、僅かに欠陥
がある △:錆が形成されているものの、緻密さに欠け、欠陥も
多い ×:層状の剥がれやすい錆が形成されている 評価結果を表1 〜2に併せて示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】(実施例2)表3〜5に記載した処理剤を
塗布した耐候性鋼材を評価し、耐候性鋼の錆安定化処理
剤としての性能を評価した。評価は、田園地帯暴露、海
岸地帯暴露、促進試験において、実施例1と同様の評価
条件で、実施例1と同様の評価項目に加え、更に塗膜外
観を評価した。
【0049】塗膜外観:塗膜にフクレやフィルム状の塗
膜剥離が発生しているかどうか調べた。 ◎:フクレや剥離が全く見られない ○:フクレか剥離のいずれかが、わずかに見られるが、
外観上良好 △:フクレと剥離が見られ、やや外観が悪い ×:フクレ、剥離が顕著に見られ、外観が極めて悪い 評価結果を表3〜5に併せて示す。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】表1〜5から以下のことが分かる。本発明
の錆安定化処理を適用された発明例の鋼材は、田園環
境、海岸環境いずれにおいても良好な外観保持機能と安
定錆形成機能を有し、かつ厳しい環境を模した促進試験
においても良好な流れ錆防止機能を有し、あるいは更に
いずれの試験においても塗膜のフクレやフィルム状剥離
が極めて少なく、良好な塗膜外観を保持する。
【0054】特に、鉄イオンに対し捕捉沈着作用を有す
るアニオンをリン酸イオンおよび/またはモリブデン酸
イオンから選択することで、一層優れた外観保持機能と
安定錆形成機能の両立が図れる。
【0055】また、鉄イオンに対し捕捉沈着作用を有す
るアニオンと対カチオンからなる少なくとも一種以上の
塩を処理剤固形分100重量部に対し1〜10重量部含
有させることで、一層優れた外観保持機能と安定錆形成
機能の両立が図れる。
【0056】また、マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成
物が、酸価10〜100とすることで、一層優れた外観
保持機能と安定錆形成機能の両立が図れる。
【0057】また、マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成
物が、フリーのカルボキシル基を有することで、一層優
れた外観保持機能と安定錆形成機能の両立が図れる。
【0058】また、マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成
物として脂肪酸変性エポキシ樹脂と無水カルボン酸の反
応生成物とすることで、一層優れた外観保持機能と安定
錆形成機能の両立が図れる。
【0059】さらに、マイナスの固定電荷を持つ樹脂組
成物を処理剤固形分100重量部に対し、20〜50重
量部含有させることで、一層優れた外観保持機能と安定
錆形成機能の両立が図れる。
【0060】また、処理剤固形分100重量部に対し、
顔料を30〜70重量部含有させることで、塗膜下に安
定錆が形成される過程において塗膜のフクレや剥離がよ
り起こりにくくなり、処理後から安定錆に置き換わるま
での間における塗膜外観を更に改善できる。特に、顔料
としてタルク、ベンガラ、鉄黒を適用することで一層良
好な塗膜外観を保持できる。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の錆安定化処
理剤の硬化皮膜を形成した鋼材は、田園環境、海洋環境
いずれにおいても流れ錆防止性能と効率的な安定錆形成
性能を兼ね備えており、非常に厳しい促進試験において
も十分な流れ錆防止性能、あるいは更に皮膜のフクレ、
フィルム状剥離防止効果を有することが分かった。
【0062】本発明の錆安定化処理剤を耐候性鋼材に適
用することで、良好な外観を保持しつつ、鋼材のメンテ
ナンスフリー化が図れ、従来の塗装の塗り替え等の費用
が不要となり、その経済効果は計り知れない。
フロントページの続き (72)発明者 古田 彰彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 正村 克身 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 竹村 誠洋 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 森田 健治 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA33 DA06 DB02 DC05 EB15 EB16 EB19 EB22 EB32 EB33 EB35 EB36 EB38 EB55 EB56 EC01 EC02 EC11 EC54 4J038 CD091 CE051 CG001 DA061 DB351 DD001 DG001 GA03 GA06 GA13 GA14 HA166 HA246 HA416 HA536 KA08 NA03 PC02 4K062 AA01 BA08 BA10 BA14 BC09 BC12 BC13 BC15 BC19 BC21 CA04 FA16 GA01 GA10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)および(b)の成分を含有す
    ることを特徴とする鋼材の錆安定化処理剤。 (a)基体樹脂に、アニオン性官能基を有する化合物を
    配合した樹脂組成物、(b)鉄イオンに対し捕捉沈着作
    用を有するアニオンと対カチオンからなる塩。
  2. 【請求項2】 鉄イオンに対し捕捉沈着作用を有するア
    ニオンと対カチオンからなる、少なくとも1種以上の
    塩、およびマイナスの固定電荷を持つ樹脂組成物を少な
    くとも含有することを特徴とする鋼材の錆安定化処理
    剤。
  3. 【請求項3】 鉄イオンに対し捕捉沈着作用を有するア
    ニオンが、少なくともリン酸イオンおよび/またはモリ
    ブデン酸イオンであることを特徴とする請求項1または
    2に記載の鋼材の錆安定化処理剤。
  4. 【請求項4】 処理剤固形分100重量部に対し、鉄イ
    オンに対し捕捉沈着作用を有するアニオンと対カチオン
    からなる少なくとも1種以上の塩が1〜10重量部含有
    されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の鋼材の錆安定化処理剤。
  5. 【請求項5】 マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成物
    が、酸価10〜100の樹脂組成物であることを特徴と
    する請求項2〜4のいずれかに記載の鋼材の錆安定化処
    理剤。
  6. 【請求項6】 マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成物
    が、少なくともフリーのアニオン性官能基を有すること
    を特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の鋼材の錆
    安定化処理剤。
  7. 【請求項7】 マイナスの固定電荷を持つ樹脂組成物
    が、脂肪酸変性エポキシ樹脂と無水ポリカルボン酸の反
    応生成物を含有することを特徴とする請求項2〜6のい
    ずれかに記載の鋼材の錆安定化処理剤。
  8. 【請求項8】 処理剤固形分100重量部に対し、マイ
    ナスの固定電荷を持つ樹脂組成物が、20〜50重量部
    含有されていることを特徴とする請求項2〜7のいずれ
    かに記載の鋼材の錆安定化処理剤。
  9. 【請求項9】 処理剤固形分100重量部当り、基体樹
    脂に、アニオン性官能基を有する化合物を配合した樹脂
    組成物が、20〜50重量部含有されていることを特徴
    とする請求項1に記載の鋼材の錆安定化処理剤。
  10. 【請求項10】 処理剤固形分100重量部に対し、顔
    料が30〜70重量部含有されていることを特徴とする
    請求項1〜9のいずれかに記載の鋼材の錆安定化処理
    剤。
  11. 【請求項11】 顔料が少なくともタルク、ベンガラ、
    鉄黒から選択される1種以上の顔料であることを特徴と
    する請求項10記載の鋼材の錆安定化処理剤。
  12. 【請求項12】 鋼材の表面に、請求項1〜11のいず
    れかに記載の錆安定化処理剤を塗布し、乾燥することを
    特徴とする鋼材の錆安定化処理方法。
  13. 【請求項13】 鋼材表面に請求項1〜11のいずれか
    に記載の処理剤の硬化皮膜が形成されたことを特徴とす
    る錆安定化処理鋼材。
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