JP2006315232A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体の物性が変化しても、圧力発生手段に印加する電圧を変化させずに所望の液滴を吐出させることのできる液体吐出装置を提供する。
【解決手段】ノズル11内の液体のメニスカスを形成するピエゾ素子23と、ノズル11内の液体に静電電圧Vを印加する静電電圧印加手段19とを有する液体吐出ヘッド2と、ピエゾ素子23を駆動する駆動電圧Vの印加及び静電電圧印加手段19による静電電圧Vの印加を制御する動作制御手段25と、液体吐出ヘッド2に対向する対向電極3とを備え、静電電圧印加手段19により静電電圧Vを印加されたノズル11内の液体Lと対向電極3との間に生じる静電吸引力により液体Lを吐出する液体吐出装置1において、動作制御手段25は、液体Lの物性値に基づいて静電電圧Vを変化させるように静電電圧印加手段19を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は液体吐出装置に係り、特にフラットノズルを有する電界集中型の液体吐出装置に関するものである。
近年、インクジェットでの画質の高精細化の進展および工業用途における適用範囲の拡大に伴い、微細パターン形成および高粘度のインク吐出の要請がますます強まっている。これらの課題を従来のインクジェット方式の記録装置で解決しようとすると、ノズルの微小化や高粘度のインク吐出による液吐出力の向上を図る必要が生じ、それに伴って駆動電圧が高くなり、記録ヘッドや装置のコストが非常に高価になってしまう。このため、従来、実用に適う記録装置は実現されていない。
そこで、前記要請に応え、微小化されたノズルから低粘度のみならず高粘度の液滴を吐出させる技術として、ノズル内の液体を帯電させ、ノズルと液滴の着弾を受ける対象物となる各種の基材との間に形成される電界から受ける静電吸引力により吐出させるいわゆる静電吸引方式の液滴吐出技術が知られている(特許文献1参照)。
また、この液滴吐出技術と、ピエゾ素子の変形や液体内部での気泡の発生による圧力を利用して液滴を吐出する技術とを組み合わせた、いわゆる電界アシスト法を用いた液滴吐出装置の開発が進んでいる(例えば、特許文献2〜7等参照)。この電界アシスト法は、ピエゾ素子等の圧力発生手段であるメニスカス形成手段と静電吸引力を用いてノズルの吐出孔に液体のメニスカスを隆起させることにより、メニスカスに対する静電吸引力を高め、液表面張力に打ち勝ってメニスカスを液滴化し吐出するものである。
国際公開第03/070381号パンフレット 特開平2−169253号公報 特開平3−67657号公報 特開平5−104725号公報 特開平5−278212号公報 特開平6−134992号公報 特開2003−53977号公報
しかしながら、電界アシスト法を用いたこれらの液体吐出装置は、従来のピエゾ方式やサーマル方式を用いたインクジェット記録法に比べて吐出効率は良いが、電界による静電吸引力が最大限に活用されていないため、メニスカスの形成や液滴の吐出が効率的に行われていない。このため、微細パターン形成および高粘度のインク吐出の要請に応えようとすると、従来のインクジェット記録法と同様に、圧力発生手段に印加する駆動電圧を高くする必要が生じ、記録ヘッドや装置のコストが高価になってしまうという問題があった。
また、液体が液表面張力に打ち勝ってメニスカスを液滴化し吐出するために必要な力は、液体の粘度や温度等の物性により異なる。このため、液体を常に一定の速度で正確に吐出させるためには、液体の物性によって吐出に必要な力を変化させることが好ましい。しかし、圧力発生手段を変動させるためには、圧力発生手段に印加する駆動電圧を高速で変化させる必要がある。さらに、近年は、記録画像の高精細化に伴って記録ヘッドのノズルの高密度化、ノズルから吐出される液体の小液滴化が求められているため、ノズル数が増加し、より多くの圧力発生手段が配置されるようになっている。このため、圧力発生手段を液体の物性に伴って変動させることは、回路構成の複雑化、消費電力の増大といった問題を生じる。
そこで、本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、液体の物性が変化しても、圧力発生手段に印加する電圧を変化させずに所望の液滴を吐出させることのできる液体吐出装置を提供することを目的とするものである。
このような問題を解決するため、請求項1に記載されている発明は、液体を吐出するノズルが設けられたノズルプレートと、前記ノズルの吐出孔から吐出される液体を貯蔵するキャビティと、前記液体のメニスカスを形成する圧力発生手段と、前記ノズル内の液体に静電電圧を印加する静電電圧印加手段とを有する液体吐出ヘッドと、
前記圧力発生手段を駆動する駆動電圧の印加及び前記静電電圧印加手段による前記静電電圧の印加を制御する動作制御手段と、
前記液体吐出ヘッドに対向する対向電極とを備え、
前記静電電圧印加手段により静電電圧を印加された前記ノズル内の液体と前記対向電極との間に生じる静電吸引力により液体を吐出する液体吐出装置において、
前記動作制御手段は、前記液体の物性値に基づいて前記静電電圧を変化させるように前記静電電圧印加手段を制御することを特徴としている。
このような構成を有する請求項1に記載の発明は、圧力発生手段に駆動電圧を印加することによりノズル内の液体のメニスカスを形成するとともに静電電圧印加手段がノズル内の液体に静電電圧を印加することによってノズル内の液体と対向電極との間に生じる静電吸引力により液体を吐出する場合に、圧力発生手段及び静電電圧印加手段を制御する動作制御手段が液体吐出ヘッドのノズル内の液体に印加する静電電圧を液体の物性値に基づいて変化させるように静電電圧印加手段を制御するようになっている。
請求項2に記載されている発明は、請求項1に記載の液体吐出装置において、前記液体の物性値は、前記液体の粘度であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項2に記載の発明は、液体吐出ヘッドのノズル内の液体に印加する静電電圧を液体の粘度に基づいて変化させるように、動作制御手段が静電電圧印加手段を制御するようになっている。
請求項3に記載されている発明は、請求項1に記載の液体吐出装置において、前記液体の物性値は、前記液体の粘度及び温度であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項3に記載の発明は、液体吐出ヘッドのノズル内の液体に印加する静電電圧を液体の粘度及び温度に基づいて変化させるように、動作制御手段が静電電圧印加手段を制御するようになっている。
請求項4に記載されている発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出装置において、前記ノズルは、前記吐出孔の内部直径が15μm以下であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項4に記載の発明は、吐出孔の内部直径が15μm以下であるノズルから液体を吐出させるようになっている。
請求項5に記載されている発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出装置において、前記ノズルプレートは、前記ノズルが突出していないフラットな形状であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項5に記載の発明は、ノズルが突出していないフラットな形状であるノズルプレートに形成されたノズルから液体を吐出させるようになっている。
請求項6に記載されている発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体吐出装置において、前記ノズルプレートは、体積抵抗率が1015Ωm以上であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項6に記載の発明は、体積抵抗率が1015Ωm以上であるノズルプレートに形成されたノズルから液体を吐出させるようになっている。
請求項1に記載された発明によれば、駆動電圧を印加してノズル内の液体のメニスカスを形成する圧力発生手段とノズル内の液体に静電電圧を印加してノズル内の液体と対向電極との間に静電吸引力を生じさせる静電電圧印加手段とを備えている場合に、圧力発生手段に印加する電圧を変化させずに静電電圧印加手段が液体吐出ヘッドのノズル内の液体に印加する静電電圧を液体の物性値に基づいて変化させる。このため、圧力発生手段から印加する電圧を変動させる必要がないので、回路構成の複雑化、消費電力の増大を生じることなく所望の液滴を吐出させることができるという効果を奏する。
また、液体が液表面張力に打ち勝ってメニスカスを液滴化し吐出するために必要な力は、液体の粘度や温度等の物性により異なるところ、液体に印加する静電電圧を液体の物性値に基づいて変化させるので、液体を常に一定の速度で正確に吐出させることが可能となる。
請求項2に記載された発明によれば、圧力発生手段に印加する電圧を変化させずに静電電圧印加手段が液体吐出ヘッドのノズル内の液体に印加する静電電圧を液体の粘度に基づいて変化させる。このため、粘度の異なる液体を用いる場合でも液体を常に一定の速度で正確に吐出させることが可能となる。また、圧力発生手段から印加する電圧を変動させる必要がないので、回路構成の複雑化、消費電力の増大を生じることなく所望の液滴を吐出させることができるという効果を奏する。
請求項3に記載された発明によれば、圧力発生手段に印加する電圧を変化させずに静電電圧印加手段が液体吐出ヘッドのノズル内の液体に印加する静電電圧を液体の粘度及び温度に基づいて変化させる。このため、使用する液体の粘度や温度が変化した場合でも液体を常に一定の速度で正確に吐出させることが可能となる。また、圧力発生手段から印加する電圧を変動させる必要がないので、回路構成の複雑化、消費電力の増大を生じることなく所望の液滴を吐出させることができるという効果を奏する。
請求項4に記載された発明によれば、ノズルの吐出孔の内部直径15μm以下とし、それによって形成されるメニスカスに電界集中を効率よく行うことができる。また、効率的な電界集中を行うことで微小なノズル径のノズルから微小な液体を吐出して高画質の画像を形成することができるという効果を奏する。また、ノズルとしてこのようなものを使用した場合でも液体吐出ヘッドのノズル内の液体に印加する静電電圧を液体の物性値に基づいて変化させることにより液体の物性値に関わりなく常に一定の速度で正確に液体を吐出させることが可能となる。
請求項5に記載された発明によれば、フラットノズルを使用する場合であっても液体吐出ヘッドのノズル内の液体に印加する静電電圧を液体の物性値に基づいて変化させることにより液体の物性値に関わりなく常に一定の速度で正確に液体を吐出させることが可能となる。また、このようなフラットノズルを使用する場合でもサテライトやミストの発生を防止するとともに、安定して液体の吐出を行うことができるという効果を奏する。なお、フラットノズルとはノズルがノズルプレートから大きく突出していない形状のノズルであり、その突出高さは30μm以下のものを指す。このようなフラットノズルは、突出量が小さい為、ワイプ時にノズルプレート表面に引っかからずノズルプレートを破損することなくワイプ操作をすることができる。
請求項6に記載された発明によれば、ノズルが形成されるノズルプレートとして、体積抵抗率が1015Ωm以上の材料を用いることで、静電電圧印加手段からノズル内の液体に印加される静電電圧が1.5kV程度の電圧であっても、ノズルの吐出孔部分に形成される液体のメニスカスに効果的に電界を集中することができ、メニスカスの先端部の電界強度を液滴が効率良く安定的に吐出される電界強度とすることができるという効果を奏する。また、ノズルプレートをこのようなものとした場合でも液体吐出ヘッドのノズル内の液体に印加する静電電圧を液体の物性値に基づいて変化させることにより液体の物性値に関わりなく常に一定の速度で正確に液体を吐出させることが可能となる。
[第一の実施形態]
以下、本発明に係る液体吐出装置の第一の実施形態について、図1から10を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る液体吐出装置の全体構成を示す断面図である。なお、本発明の液体吐出ヘッド2は、いわゆるシリアル方式或いはライン方式のプリンタ等の各種の液体吐出装置に適用可能である。
本実施形態の液体吐出装置1は、インク等の帯電可能な液体Lの液滴Dを吐出するノズル11が形成された液体吐出ヘッド2と、液体吐出ヘッド2のノズル11に対向する対向面を有するとともにその対向面で液滴Dの着弾を受ける基材Kを支持する対向電極3とを備えている。
液体吐出ヘッド2の対向電極3に対向する側には、複数のノズル11を有する樹脂製のノズルプレート12が設けられている。液体吐出ヘッド2は、ノズルプレート12の対向電極3に対向する吐出面13からノズル11が突出されない、或いはノズル11が30μm程度しか突出しないフラットな吐出面を有するヘッドとして構成されている(例えば、後述する図2(D)参照)。
各ノズル11は、ノズルプレート12に穿孔されて形成されており、各ノズル11には、それぞれノズルプレート12の吐出面13に吐出孔14を有する小径部15とその背後に形成されたより大径の大径部16との2段構造とされている。本実施形態では、ノズル11の小径部15および大径部16は、それぞれ断面円形で対向電極側がより小径とされたテーパ状に形成されており、小径部15の吐出孔14の内部直径(以下、ノズル径という。)が10μm、大径部16の小径部15から最も離れた側の開口端の内部直径が75μmとなるように構成されている。なお、ノズル径は、15μm以上とすると液体を吐出するために高い吐出電圧を必要とする不利が生じ得るので15μm以下とすることが望ましい。
なお、ノズル11の形状は前記の形状に限定されず、例えば、図2(A)〜(E)に示すフラットノズルのように、形状が異なる種々のノズル11を用いることが可能である。まず、図2(A)では、ノズル11全体がテーパ状に形成されている。図2(B)では、ノズル11の大径部16がテーパ状に形成されていて、小径部15が内径一定の円筒状に形成されている。図2(C)では、テーパ状の大径部16の先端部の内径が、円筒状の小径部15の内径よりも大きくなるように形成されている。図2(D)では、ノズル11の内径が一定の円筒状に形成されていて、吐出面13からわずかに突出するように形成されている。なお、図2(D)の突出部は、吐出面13から30μm以内の範囲の凸となるように形成されている。図2(E)では、ノズル11全体がテーパ状に形成さていて、吐出面13からわずかに窪むように形成されている。また、ノズル11は、断面円形状に形成する代わりに、断面多角形状や断面星形状等であってもよい。
また、本実施形態では、液体吐出ヘッド2のノズルプレート12の吐出面13には、吐出孔14からの液体Lの滲み出しを抑制するための撥液層29が吐出孔14以外の吐出面13全面に設けられている。撥液層29は、例えば、液体Lが水性であれば撥水性を有する材料によって形成され、液体Lが油性であれば撥油性を有する材料によって形成されるが、一般に、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン)、PTFE(ポリテトラフロロエチレン)、フッ素シロキサン、フルオロアルキルシラン、アモルファスパーフルオロ樹脂等のフッ素樹脂等が用いられることが多く、塗布や蒸着等の方法で吐出面13に成膜されている。なお、撥液層29は、ノズルプレート12の吐出面13に直接成膜してもよいし、撥液層29の密着性を向上させるために中間層を介して成膜することも可能である。
ノズルプレート12の吐出面13と反対側の面には、例えばNiP等の導電素材よりなりノズル11内の液体Lを帯電させるための帯電用電極17が層状に設けられている。本実施形態では、帯電用電極17は、ノズル11の大径部16の内周面18まで延設されており、ノズル内の液体Lに接するようになっている。
また、帯電用電極17は、静電吸引力を生じさせる静電電圧を印加する静電電圧印加手段としての静電電圧電源19に接続されており、単一の帯電用電極17がすべてのノズル11内の液体Lに接触しているため、静電電圧電源19から帯電用電極17に静電電圧が印加されると、全ノズル11内の液体Lが同時に帯電し、液体吐出ヘッド2と対向電極3との間、特に液体Lと基材Kとの間に静電吸引力が発生するようになっている。
帯電用電極17の背後には、ボディ層20が設けられている。ボディ層20の前記各ノズル11の大径部16の開口端に面する部分には、それぞれ開口端にほぼ等しい内径を有する略円筒状の空間が形成されており、各空間は、吐出される液体Lを一時貯蔵するためのキャビティ21とされている。
ボディ層20の背後には、可撓性を有する金属薄板やシリコン等よりなる可撓層22が設けられており、可撓層22により液体吐出ヘッド2が外界と画されている。
なお、ボディ層20には、キャビティ21に液体Lを供給するための図示しない流路が形成されている。具体的には、ボディ層20としてのシリコンプレートをエッチング加工して共通流路および共通流路とキャビティ21とを結ぶ流路とが設けられており、共通流路には、外部の図示しない液体タンクから液体Lを供給する図示しない供給管が連絡されており、供給管に設けられた図示しない供給ポンプにより或いは液体タンクの配置位置による差圧により流路やキャビティ21、ノズル11等の液体Lに所定の供給圧力が付与されるようになっている。
可撓層22の外面の各キャビティ21に対応する部分には、それぞれ圧力発生手段としての圧電素子アクチュエータであるピエゾ素子23が設けられており、ピエゾ素子23には、ピエゾ素子23に駆動電圧を印加してピエゾ素子23を変形させるための駆動電圧電源24が接続されている。ピエゾ素子23は、駆動電圧電源24からの駆動電圧の印加により変形して、ノズル11内の液体Lに圧力を生じさせてノズル11の吐出孔14に液体Lのメニスカスを形成させるようになっている。なお、圧力発生手段は、本実施形態のような圧電素子アクチュエータのほかに、例えば、静電アクチュエータやサーマル方式等を採用することも可能である。
ピエゾ素子23に駆動電圧を印加する駆動電圧電源24及び帯電用電極17に静電電圧を印加する前記静電電圧電源19は、それぞれ動作制御手段25に接続されており、それぞれ動作制御手段25による制御を受けるようになっている。
本実施形態において、動作制御手段25は、CPU26やROM27、RAM28等が図示しないBUSにより接続されて構成されたコンピュータからなっており、CPU26は、ROM27に格納された電源制御プログラムに基づいて静電電圧電源19および各駆動電圧電源24を駆動させてノズル11の吐出孔14から液体Lを吐出させるようになっている。
また、本実施形態において、例えば、動作制御手段25のROM27には、インク等、本実施形態で使用される液体Lについて種類毎の粘度と液体Lの吐出に適した帯電用電極17の静電電圧とを関連付けたLUT(Look Up Table)が格納されている。なお、LUTの格納されている場所はROM27に限定されない。
例えば、液体吐出ヘッド2から吐出される液体Lがインクである場合、液体Lの粘度等の物性値はインクの種類によって異なる。例えば、液体Lがマゼンタ・レッド系のインクである場合、液体Lは、例えば水52%、エチレングリコール22%、プロピレングリコール22%、界面活性剤1%及び顔料成分としてCIアシッドレッド1を3%含有して構成されており、この液滴の粘度は7.0cpである。このようなインクの粘度等の物性値は、すべてのインクに対して同じような値を採るように設計されることが望ましい。しかし、例えば、インクはイエロー、シアン、ブラックといった各色によってインクに含まれる諸成分が若干異なる。このため、各インクの粘度等の物性値を正確に合わせることは不可能である。このことは液体Lがインク以外の液体である場合も同様である。
そして、インク等の液体Lは粘度が高いとメニスカスがわずかしか隆起せず、逆に粘度が低いとメニスカスが大きく隆起して垂下する。このため、吐出される液体Lのドット径が常に一定となるように液体Lを安定して吐出させるためには、液体Lの粘度等の物性値に応じて静電電圧電源19から帯電用電極17に印加する静電電圧を変化させることが好ましい。
すなわち、前記のように、本実施形態においては、帯電用電極17に静電電圧を印加することにより、ノズル11内の液体Lを帯電させ、液体吐出ヘッド2と対向電極3との間に静電吸引力を発生させて、ノズルから隆起した液体Lの先端からこの静電吸引力により液滴を分離させる。したがって、液体の粘度が高くメニスカスがわずかしか隆起していない場合には、液滴を分離させるために強い静電吸引力が必要となるのに対して、粘度が低くメニスカスが大きく隆起している場合には、液滴を分離させるのに弱い静電吸引力で足りる。
図3は、このような液体Lの粘度と液体Lの吐出に適した帯電用電極17の静電電圧との関係を示したものである。図3において、吐出に適した液滴として目標とする液滴はドットの直径が10μm、体積0.52plであり、この±10%の変動を許容範囲としている。この場合に、液体Lの粘度が6.0cpと比較的低い場合には、目標とするドット径に近い液滴を吐出させるためには、100V以下のわずかな静電電圧を印加すれば足りる。これに対して、液体Lの粘度が6.5cpの場合には、200V程度の静電電圧を印加すれば目標とするドット径に近い液滴を吐出させることができる。また、液体Lの粘度が7.0cpの場合には、400V程度の静電電圧を印加しなければ目標とするドット径に近い液滴を吐出させることができず、さらに、液体Lの粘度が7.5cpと比較的高い場合には、目標とするドット径に近い液滴を吐出させるために600V程度の静電電圧を印加しなければならない。
そこで、本実施形態においては、動作制御手段25は、CPU26がROM27に格納されている液体Lの粘度と液体Lの吐出に適した帯電用電極17の静電電圧とを関連付けたLUTを読み出して、これを参照しつつ静電電圧電源19を制御することにより液体Lの粘度に適した静電電圧を帯電用電極17に印加させるようになっている。
次に、対向電極3は、平板状に形成され液体吐出ヘッド2の吐出面13に平行に所定距離離間されて配置されている。対向電極3と液体吐出ヘッド2との離間距離は、0.1〜3.0mm程度の範囲内で適宜設定される。
本実施形態では、対向電極3は接地されており、常時接地電位に維持されている。そのため、前記静電電圧電源19から帯電用電極17に静電電圧が印加されると、ノズル11の吐出孔14の液体Lと対向電極3の液体吐出ヘッド2に対向する対向面との間に電界が生じるようになっている。また、帯電した液滴Dが基材Kに着弾すると、対向電極3はその電荷を接地により逃がすようになっている。
なお、対向電極3または液体吐出ヘッド2には、液体吐出ヘッド2と基材Kとを相対的に移動させて位置決めするための図示しない位置決め手段が取り付けられており、これにより液体吐出ヘッド2の各ノズル11から吐出された液滴Dは、基材Kの表面に任意の位置に着弾させることが可能とされている。
ここで、本発明の液体吐出ヘッド2における液体Lの吐出原理について本実施形態を用いて説明する。
本実施形態では、静電電圧電源19から帯電用電極17に静電電圧を印加し、ノズル11の吐出孔14の液体Lと対向電極3の液体吐出ヘッド2に対向する対向面との間に電界を生じさせる。また、駆動電圧電源24からピエゾ素子23に駆動電圧を印加してピエゾ素子23を変形させ、それにより液体Lに生じた圧力でノズル11の吐出孔14に液体Lのメニスカスを形成させる。
本実施形態のように、ノズルプレート12の絶縁性が高くなると、図4にシミュレーションによる等電位線で示すように、ノズルプレート12の内部に、吐出面13に対して略垂直方向に等電位線が並び、ノズル11の小径部15の液体Lや液体Lのメニスカス部分に向かう強い電界が発生する。
特に、図4でメニスカスの先端部では等電位線が密になっていることから分かるように、メニスカス先端部では非常に強い電界集中が生じる。そのため、電界の静電力によってメニスカスが引きちぎられてノズル11内の液体Lから分離されて液滴Dとなる。さらに、液滴Dは静電力により加速され、対向電極3に支持された基材Kに引き寄せられて着弾する。その際、液滴Dは、静電力の作用でより近い所に着弾しようとするため、基材Kに対する着弾の際の角度等が安定し正確に行われる。
ここで、本実施形態の液体吐出装置1において、液体Lを吐出させるために帯電用電極17と対向電極3との間、すなわちノズル11内の液体Lと対向電極3間に印加される静電電圧Vについて説明する。これについては前記特許文献1に詳述されている。
ノズル11の直径をd[m]とした場合に、本発明では、従来吐出不可能とされていた下記(2)式により定まる領域の液滴Dの吐出を行う。
Figure 2006315232
ここでλCは静電吸引力によりノズル11の先端部からの液滴Dの吐出を可能とするための溶液液面における成長波長[m]である。λはλ=2πγh/εで求められるから、
Figure 2006315232
が成り立ち、これを変形すると、静電電圧V[V]は、
Figure 2006315232
の関係を満たす。ここで、γは液体Lの表面張力[N/m]、ε0は真空の誘電率[F/m]、hはノズル11−基材K間距離[m]である。
一方、直径dのノズル11に導電性溶液を注入し、基材Kとしての無限平板導体からhの高さに垂直に位置させたと仮定した場合、ノズル11の先端部に誘起される電荷は、ノズル11の先端の半球部に集中すると仮定して、以下の式で近似的に表される。
Figure 2006315232
ここで、Qはノズル11の先端部に誘起される電荷[C]、αはノズル11の形状などに依存する比例定数で1〜1.5程度の値を取り、特にd≪hのときほぼ1程度となる。
また、基材Kとしての基板が導体基板の場合、基板内の対称位置に反対の符号を持つ鏡像電荷Q’が誘導されると考えられる。基板が絶縁体の場合は、誘電率によって定まる対称位置に同様に反対符号の映像電荷Q’が誘導される。
ところで、ノズル11の先端部に於ける凸状メニスカスの先端部の電界強度Eloc[V/m]は、凸状メニスカス先端部の曲率半径をR[m]と仮定すると、
Figure 2006315232
で与えられる。ここでkは比例定数で、ノズル11の形状などにより1.5〜8.5程度の値をとり、多くの場合5程度と考えられる。(P. J. Birdseye and D. A. Smith, Surface Science, 23 (1970) 198-210参照)。
いま簡単のため、d/2=Rとする。これは、ノズル11の先端部に表面張力で導電性溶液がノズル11の半径と同じ半径を持つ半球形状に盛り上がっている状態に相当する。ここで、ノズル11の先端の液体に働く圧力のバランスを考える。まず、静電的な圧力は、ノズル11の先端部の液面積をS[m]とすると、
Figure 2006315232
前記(4)、(5)、(6)式よりα=1とおいて、
Figure 2006315232
と表される。
一方、ノズル11の先端部に於ける液体の表面張力をPsとすると、下記(8)式が成り立つ。
Figure 2006315232
静電的な圧力により液体Lの吐出が起こる条件は、静電的な圧力が表面張力を上回る条件なので、
Figure 2006315232
となり、十分に小さいノズル直径dを用いることで、静電的な圧力が、表面張力を上回るようにすることが可能である。
この関係式より、Vとdとの関係を求めると、
Figure 2006315232
が吐出の最低電圧を与える。すなわち、前記(3)式および(10)式より、
Figure 2006315232
が、本発明の動作電圧となる。
次に、発明者らが、電極間の電界の電界強度が実用的な値である1.5kV/mmとなるように構成し、各種の絶縁体でノズルプレート12を形成して下記の実験条件に基づいて行った実験について説明する。この実験では、ノズル11から液滴Dが吐出される場合と吐出されない場合があった。
[実験条件]
ノズルプレート12の吐出面13と対向電極3の対向面との距離:1.0mmノズルプレート12の厚さ:125μm
ノズル径:10μm
静電電圧:1.5kV
駆動電圧:20V
この実機による実験で、液滴Dがノズル11から安定に吐出されたすべての場合について、メニスカス先端部の電界強度を求めた。実際には、メニスカス先端部の電界強度を直接測定することが困難であるため、電界シミュレーションソフトである「PHOTO−VOLT」(商品名、株式会社フォトン製)で電流分布解析モードによるシミュレーションにより算出した。その結果、すべての場合においてメニスカス先端部の電界強度は3×10V/m(30kV/mm)以上であった。
また、前記実験条件と同様のパラメータを同ソフトに入力してメニスカス先端部の電界強度を演算した結果、図5に示すように、電界強度はノズルプレート12に用いる絶縁体の体積抵抗率に強く依存することが分かった。文献等では絶縁体または誘電体とされる物質の体積抵抗率は1010Ωm以上のものを指すことが多く、代表的な絶縁体として知られているボロシリケイトガラス(例えば、PYREX(登録商標)ガラス)の体積抵抗率は1014Ωmであるが、これにより形成されたノズルプレートでは液体Lは吐出されない。
しかし、このような体積抵抗率の絶縁体では、液滴Dは吐出されない。前記のように、ノズル11から液滴Dを安定に吐出させるためにはメニスカス先端部の電界強度が3×10V/m以上であることが必要であり、図5から、少なくともノズルプレート12の体積抵抗率は1015Ωm以上であることが必要であることが分かった。
ノズルプレート12の体積抵抗率とメニスカス先端部の電界強度との関係が図5のような特徴的な関係になるのは、ノズルプレート12の体積抵抗率が低いと、静電電圧を印加してもノズルプレート内で等電位線が図4に示したように吐出面13に対して略垂直方向に並ぶような状態にはならず、ノズル内の液体Lおよび液体Lのメニスカスへの電界集中が十分に行われないためであると考えられる。
理論上、体積抵抗率が1015Ωm未満のノズルプレート12でも、静電電圧を非常に大きくすればノズル11から液滴Dが吐出される可能性はあるが、電極間でのスパークの発生等により基材Kが損傷される可能性があるため、本発明では採用されない。
なお、図5に示したようなメニスカス先端部の電界強度のノズルプレート12の体積抵抗率に対する特徴的な依存関係は、ノズル径を種々に変化させてシミュレーションを行った場合でも同様に得られており、どの場合も体積抵抗率が1015Ωm以上の場合にメニスカス先端部の電界強度が3×10V/m以上になることが分かっている。
一方、体積抵抗率が1015Ωm以上の絶縁体を用いてノズルプレート12を作製しても、ノズル11から液滴Dが吐出されない場合がある。本発明者らの実験によれば、液体Lとして水などの導電性溶媒を含有する液体を用いた実験では、ノズルプレート12の液体の吸収率が0.6%以下であることが必要であることが分かった。
これは、ノズルプレート12が液体L中から導電性溶媒を吸収すると導電性の液体である水分子等の分子が本体絶縁性であるノズルプレート12内に存在することになるため、結果的にノズルプレート12の電気伝導度が高くなり、特に液体Lに接する局部の実効的な体積抵抗率の値が低下し、図5に示す関係に従ってメニスカス先端部の電界強度が弱まり、液体Lの吐出に必要な電界集中が得られなくなるためと考えられる。
一方、同実験によれば、液体Lとして導電性溶媒を含まない絶縁性溶媒に帯電可能な粒子を分散した液体を用いた場合には、ノズルプレート12は、その液体Lに対する吸収率に係わりなく体積抵抗率が1015Ωm以上であれば液体Lを吐出することが確かめられている。これは、絶縁性溶媒がノズルプレート12内に吸収されても絶縁性溶媒の電気伝導度が低いためノズルプレート12の電気伝導度が大きく変化せず、実効的な体積抵抗率が低下しないためであると考えられる。
なお、前記絶縁性溶媒に分散されている帯電可能な粒子は、例えば、電気伝導度が極めて大きな金属粒子であってもノズルプレート12には吸収されないため、ノズルプレート12の電気伝導度を高めることはない。なお、前記絶縁性溶媒とは、単体では静電吸引力により吐出されない溶媒をいい、具体的には、例えば、キシレンやトルエン、テトラデカン等が挙げられる。また、導電性溶媒とは、電気伝導度が10−10S/cm以上の溶媒をいう。
また、前記シミュレーションにおいて、ノズルプレート12の厚さを変化させた場合およびノズル径を変化させた場合のメニスカス先端部の電界強度を、図6及び図7にそれぞれ示す。この結果から、メニスカス先端部の電界強度は、ノズルプレート12の厚さおよびノズル径にも依存し、それぞれ75μm以上および15μm以下であることが好ましい。なお、前記実験条件中のノズルプレート12の厚さとは、本実施形態の場合は、ノズル11の小径部15の長さと大径部16の長さの和に等しい。なお、ノズルプレート12の厚さおよびノズル径の前記適正範囲は、実機による実験でも確認されている。
メニスカス先端部の電界強度がノズルプレート12の厚さに依存する理由としては、ノズルプレート12の厚さがより厚くなることで、ノズル11の吐出孔14と帯電用電極17との距離が遠くなり、ノズルプレート内の等電位線が略垂直方向に並び易くなるためメニスカス先端部への電界集中が生じ易くなることが考えられる。
また、ノズル径が小径になることで、メニスカスの径が小さくなり、より小径となったメニスカス先端部に電界が集中することで電界集中の度合が大きくなる。そのため、メニスカス先端部の電界強度が強くなると考えられる。
なお、図6に示したノズルプレート12の厚さとメニスカス先端部の電界強度との関係および図7に示したノズル径とメニスカス先端部の電界強度との関係は、本実施形態のような小径部15および大径部16よりなる2段構造のノズル11の場合のみならず、1段構造、すなわち、単純なテーパ状のノズルや円筒状のノズル、或いは多段構造のノズルの場合もほぼ同じシミュレーション結果が得られている。
さらに、前記シミュレーションにおいて、小径部15および大径部16の区別がないテーパ状または円筒状の1段構造のノズル11において、ノズル11のテーパ角を変化させた場合のメニスカス先端部の電界強度の変化を図8に示す。この結果から、メニスカス先端部の電界強度は、ノズル11のテーパ角に依存することが分かる。ノズル11のテーパ角は30°以下であることが好ましい。なお、テーパ角とはノズル10の内面とノズルプレート11の吐出面12の法線とがなす角のことをいい、テーパ角が0°の場合はノズル10が円筒形状であることに対応する。
次に、液体吐出装置1による吐出を行う液体Lについて説明する。液体吐出装置1による吐出を行う液体Lは、例えば、無機液体としては、水、COCl、HBr、HNO、HPO、HSO、SOCl、SOCl、FSOHなどが挙げられる。
また、有機液体としては、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、tert−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、ベンジルアルコール、α−テルピネオール、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのアルコール類;フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾールなどのフェノール類;ジオキサン、フルフラール、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、エピクロロヒドリンなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−4−ペンタノン、アセトフェノンなどのケトン類;ギ酸、酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸などの脂肪酸類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−3−メトキシブチル、酢酸−n−ペンチル、プロピオン酸エチル、乳酸エチル、安息香酸メチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、セロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、アセト酢酸エチル、シアノ酢酸メチル、シアノ酢酸エチルなどのエステル類;ニトロメタン、ニトロベンゼン、アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、o−トルイジン、p−トルイジン、ピペリジン、ピリジン、α−ピコリン、2,6−ルチジン、キノリン、プロピレンジアミン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N,N',N'−テトラメチル尿素、N−メチルピロリドンなどの含窒素化合物類;ジメチルスルホキシド、スルホランなどの含硫黄化合物類;ベンゼン、p−シメン、ナフタレン、シクロヘキシルベンゼン、シクロヘキセンなどの炭化水素類;1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン(cis−)、テトラクロロエチレン、2−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルプロパン、2−クロロ−2−メチルプロパン、ブロモメタン、トリブロモメタン、1−ブロモプロパンなどのハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。また、上記各液体を二種以上混合して用いてもよい。
さらに、高電気伝導率の物質(銀粉等)が多く含まれるような導電性ペーストを液体Lとして使用し、吐出を行う場合には、前述した液体Lに溶解又は分散させる目的物質としては、ノズルで目詰まりを発生するような粗大粒子を除けば、特に制限されない。
PDP、CRT、FEDなどの蛍光体としては、従来より知られているものを特に制限なく用いることができる。例えば、赤色蛍光体として、(Y,Gd)BO:Eu、YO:Euなど、緑色蛍光体として、ZnSiO:Mn、BaAl1219:Mn、(Ba,Sr,Mg)O・α−Al:Mnなど、青色蛍光体として、BaMgAl1423:Eu、BaMgAl1017:Euなどが挙げられる。
上記の目的物質を記録媒体上に強固に接着させるために、各種バインダーを添加するのが好ましい。用いられるバインダーとしては、例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース及びその誘導体;アルキッド樹脂;ポリメタクリタクリル酸、ポリメチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート・メタクリル酸共重合体、ラウリルメタクリレート・2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体などの(メタ)アクリル樹脂及びその金属塩;ポリN−イソプロピルアクリルアミド、ポリN,N−ジメチルアクリルアミドなどのポリ(メタ)アクリルアミド樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、スチレン・イソプレン共重合体などのスチレン系樹脂;スチレン・n−ブチルメタクリレート共重合体などのスチレン・アクリル樹脂;飽和、不飽和の各種ポリエステル樹脂;ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲン化ポリマー;ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体などのビニル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;エポキシ系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタールなどのポリアセタール樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂などのポリエチレン系樹脂;ベンゾグアナミンなどのアミド樹脂;尿素樹脂;メラミン樹脂;ポリビニルアルコール樹脂及びそのアニオンカチオン変性;ポリビニルピロリドン及びその共重合体;ポリエチレンオキサイド、カルボキシル化ポリエチレンオキサイドなどのアルキレンオキシド単独重合体、共重合体及び架橋体;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール;ポリエーテルポリオール;SBR、NBRラテックス;デキストリン;アルギン酸ナトリウム;ゼラチン及びその誘導体、カゼイン、トロロアオイ、トラガントガム、プルラン、アラビアゴム、ローカストビーンガム、グアガム、ペクチン、カラギニン、にかわ、アルブミン、各種澱粉類、コーンスターチ、こんにゃく、ふのり、寒天、大豆蛋白などの天然或いは半合成樹脂;テルペン樹脂;ケトン樹脂;ロジン及びロジンエステル;ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンイミン、ポリスチレンスルフォン酸、ポリビニルスルフォン酸などを用いることができる。これらの樹脂は、ホモポリマーとしてだけでなく、相溶する範囲でブレンドして用いてもよい。
液体吐出装置1をパターンニング手段として使用する場合には、代表的なものとしてはディスプレイ用途に使用することができる。具体的には、プラズマディスプレイの蛍光体の形成、プラズマディスプレイのリブの形成、プラズマディスプレイの電極の形成、CRTの蛍光体の形成、FED(フィールドエミッション型ディスプレイ)の蛍光体の形成、FEDのリブの形成、液晶ディスプレイ用カラーフィルター(RGB着色層、ブラックマトリクス層)、液晶ディスプレイ用スペーサー(ブラックマトリクスに対応したパターン、ドットパターン等)などを挙げることができる。
なお、リブとは一般的に障壁を意味し、プラズマディスプレイを例に取ると各色のプラズマ領域を分離するために用いられる。その他の用途としては、マイクロレンズ、半導体用途として磁性体、強誘電体、導電性ペースト(配線、アンテナ)などのパターンニング塗布、グラフィック用途としては、通常印刷、特殊媒体(フィルム、布、鋼板など)への印刷、曲面印刷、各種印刷版の刷版、加工用途としては粘着材、封止材などの本発明を用いた塗布、バイオ、医療用途としては医薬品(微量の成分を複数混合するような)、遺伝子診断用試料等の塗布等に応用することができる。
次に、本実施形態の液体吐出ヘッド2及び液体吐出装置1の作用について説明する。
図9は、本実施形態の液体吐出装置1における液体吐出ヘッド2の駆動制御を説明する図である。本実施形態において、動作制御手段25のCPU26は、ROM27から液体Lの粘度と液体Lの吐出に適した帯電用電極17の静電電圧Vとを関連付けたLUTを読み出して、液体吐出ヘッド2から吐出させる液体Lと一致する液体Lに対応する静電電圧Vを選択する。動作制御手段25は、静電電圧電源19を制御して帯電用電極17に前記選択した静電電圧Vを印加させる。これにより、液体吐出ヘッド2の各ノズル11には常時一定の静電電圧Vが印加され、液体吐出ヘッド2と対向電極3との間に電界が生じる。
また、動作制御手段25は、液滴Dを吐出させるべきノズル11ごとに、そのノズル11に対応する駆動電圧電源24からピエゾ素子23に対してパルス状の駆動電圧Vを印加させる。このような駆動電圧Vが印加されると、図9に示すように、ピエゾ素子23が変形してノズル内部の液体Lの圧力を上げ、ノズル11の吐出孔14では、図中Aの状態からメニスカスが隆起し始め、Bのようにメニスカスが大きく隆起した状態となる。
すると、前述したように、メニスカス先端部に高度な電界集中が生じて電界強度が非常に強くなり、メニスカスに対して前記静電電圧Vにより形成された電界から強い静電力が加わる。この強い静電力による吸引とピエゾ素子23による圧力とにより図中Cのようにメニスカスが引きちぎられて、液滴Dが形成される。液滴Dは電界で加速されて対向電極3の方向に吸引され、対向電極3に支持された基材Kに着弾する。
その際、液滴Dには空気の抵抗等が加わるが、前述したように、静電力の作用で液滴Dは、より近いところに着弾しようとするため、基材Kに対する着弾位置がぶれることなく安定し、基材Kの目標位置に正確に着弾する。
本実施形態では、駆動電圧電源24からピエゾ素子23に印加されるパルス状の駆動電圧Vは20Vに設定されている。
なお、ピエゾ素子に印加する駆動電圧Vとしては、本実施形態のようにパルス状の電圧とすることも可能であるが、この他にも、例えば、電圧が漸増した後漸減するいわば三角状の電圧や、電圧が漸増した後一旦一定値を保ちその後に漸減する台形状の電圧、或いはサイン波の電圧を印加するように構成することも可能である。また、図10(a)に示すように、ピエゾ素子に常時電圧Vを印加しておいて、一旦電圧の印加を切り、再度駆動電圧Vを印加してその立ち上がり時に液滴Dを吐出させるようにしてもよい。また、図10(b)、図10(c)に示すような種々の駆動電圧Vを印加するように構成してもよく、適宜どのような駆動電圧Vを印加するかが決定される。
以上のように、本実施形態における液体吐出ヘッド2及び液体吐出装置1によれば、吐出させる液体Lの粘度等の物性値に応じて静電電圧電源19から帯電用電極17に印加する静電電圧Vを選択するので、物性値が異なる液体Lを用いる場合でも物性値に応じた最適の静電電圧Vを印加することができ、安定して一定のドット径の液滴を吐出させることができる。
また、液体吐出ヘッド2の製造工程においてノズル11の突起等の微細構造を形成する必要がなく構造が単純であるため、容易に製造することが可能であり、生産性に優れている。
さらに、ノズル11が形成されるノズルプレート12として、体積抵抗率が1015Ωm以上の材料を用いることによって、帯電用電極17に印加する静電電圧Vが1.5kV程度の低い電圧であっても、ピエゾ素子23の変形によりノズル11の吐出孔14の部分に形成される液体Lのメニスカスに電界を集中させることができ、メニスカスの先端部の電界強度を液滴Dが安定的に吐出される3×10V/m以上とすることが可能となる。
このように、本実施形態の液体吐出ヘッド2は、フラットなヘッドでありながら、ノズル11が突出されたヘッドと同様の電界集中をメニスカス先端部に効果的に生じさせることができるため、低電圧の静電電圧Vの印加でも効率よくかつ正確に液体Lを吐出することが可能となる。
なお、本実施形態においては、ピエゾ素子12の変形によりメニスカスを静電吸引力で分離して液滴化し、静電電圧Vによる電界で加速して基材Kに着弾させる構成としているが、インクを吐出、着弾させる構成はここに例示したものに限定されない。例えば、ピエゾ素子23の変形による圧力のみで液体Lが液滴化する程度の強い駆動電圧を印加するように構成することも可能である。
また、ノズル11内の液体Lに圧力を生じさせ、ノズル11の吐出孔14に液体Lのメニスカスを形成する圧力発生手段としてピエゾ素子23の変形を用いる場合について説明したが、圧力発生手段はノズル11内の液体に圧力を生じさせ、ノズル11の吐出孔14に液体Lのメニスカスを形成する機能を有するものであればよく、ここに例示したものの他にも、例えば、ノズル11やキャビティ21の内部の液体Lを加熱するなどして気泡を生じさせ、その圧力を用いる構成としてもよい。
また、本実施形態では、対向電極3を接地する場合について述べたが、例えば、電源から対向電極3に電圧を印加して、帯電用電極17との電位差が1.5kV等の所定の電位差になるようにその電源を動作制御手段25で制御するように構成することも可能である。
また、本実施形態においては、液体の粘度と吐出に適した静電電圧Vとの関係を予めLUTとしてROM27等に格納し、動作制御手段25は、このLUTを参照することにより適正な静電電圧Vを選択し、静電電圧電源19から帯電用電極17に印加する静電電圧Vを制御するものとしたが、液体の粘度の変化に応じて印加する静電電圧Vを補正する手法はこれに限定されない。例えば、液体の粘度の変化に応じて静電電圧Vを補正する補正係数をROM27等に記憶させておき、n次関数として計算するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、液体の粘度は、液体の種類に応じて予め設定されるものとしたが、例えば、液体吐出ヘッド2等に液体の粘度を測定する測定手段を設けて、動作制御手段25は、この測定手段によって測定された結果に応じて静電電圧電源19から帯電用電極17に印加する静電電圧Vを選択するようにしてもよい。
その他、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
[第二の実施形態]
次に、図11及び図12を参照しつつ、本発明に係る液体吐出装置の第二の実施形態について説明する。なお、以下においては、特に第一の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、液体吐出装置30は、第一実施形態と同様、インク等の帯電可能な液体Lの液滴Dを吐出するノズル11が形成された液体吐出ヘッド2と、液体吐出ヘッド2のノズル11に対向する対向面を有するとともにその対向面で液滴Dの着弾を受ける基材Kを支持する対向電極3とを備えている。また、各ノズル11のピエゾ素子23に対してパルス状の駆動電圧Vを印加する駆動電圧電源24と、帯電用電極17に静電電圧Vを印加する静電電圧電源19を備え、駆動電圧電源24と静電電圧電源19とを制御する動作制御手段25を有している。
液体吐出ヘッド2には、吐出する液体Lを一時的に貯蔵するキャビティ21が設けられており、キャビティ21の内部一端には液体Lの温度を検知するための温度センサ31が設けられている。なお、温度センサ31の設けられる位置は特に限定されないが、吐出直前の温度を正確に把握するために、できるだけノズル11に近い位置に配置されることが好ましい。温度センサ31としては、例えばサーミスタ等を用いることができるが、液体Lの温度を測定可能なものであればよく、特に限定されない。また、温度センサ31は、液体吐出ヘッド2内のいずれか1つ以上のキャビティに設けられていればよく、各キャビティ21にそれぞれ設けられていてもよい。温度センサ31は図示しない線により動作制御手段25に電気的に接続されている。
動作制御手段25には前記温度センサ31によって検知された液体Lの温度に関する情報が送られるようになっている。また、動作制御手段25は、第一の実施形態と同様に、インク等、本実施形態で使用される液体Lの粘度と液体Lの吐出に適した帯電用電極17の静電電圧Vとを関連付けたLUT(Look Up Table)及び液体Lの粘度と温度とを関連付けたLUT等を格納するROM27を備えている。
液体Lの粘度は、その吐出環境下における温度によっても大きく変動し、同じ種類の液体であっても温度が高いほど液体の粘度が低下するとの傾向がある。
すなわち、例えば液体Lとしてインクを用いる場合、図12に示すように、23℃の環境下では7cpの粘度であるインクが、20℃の環境下では7.3cpとなり、インクの粘度上昇が起こる。他方、30℃の環境下では6.3cpとなり、インクの粘度減少が起こる。このような温度と粘度との関係はインク以外の液体Lについても当てはまる。
そこで、動作制御手段25は、温度センサ31から送られた情報及び前記各LUTに基づいて、帯電用電極17に印加する静電電圧Vを選択し、選択した静電電圧Vを印加するように静電電圧電源19を制御するようになっている。
なお、その他の構成は、第一実施形態のものと同様であるので、同一箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本実施形態の液体吐出ヘッド2及び液体吐出装置30の作用について説明する。
本実施形態において、液体吐出ヘッド2のキャビティ21内の液体Lの温度が温度センサ31によって検知され、検知された液体Lの温度情報は動作制御手段25に送られる。動作制御手段25のCPU26は、ROM27から液体Lの粘度と液体Lの吐出に適した静電電圧Vとを関連付けたLUT及び液体Lの粘度と温度とを関連付けたLUTを読み出して、液体吐出ヘッド2から吐出させる液体Lと一致し、かつ液体Lの温度に対応する静電電圧Vを選択する。そして、動作制御手段25は、静電電圧電源19を制御して帯電用電極17に前記選択した静電電圧Vを印加させる。これにより、液体吐出ヘッド2の各ノズル11には常時一定の静電電圧Vが印加され、液体吐出ヘッド2と対向電極3との間に電界が生じる。
また、動作制御手段25は、液滴Dを吐出させるべきノズル11ごとに、そのノズル11に対応する駆動電圧電源24からピエゾ素子23に対してパルス状の駆動電圧Vを印加させる。このような駆動電圧Vが印加されると、ピエゾ素子23が変形してノズル内部の液体Lの圧力を上げ、ノズル11の吐出孔14ではメニスカスが大きく隆起した状態となる。
すると、前述したように、メニスカス先端部に高度な電界集中が生じて電界強度が非常に強くなり、メニスカスに対して前記静電電圧Vにより形成された電界から強い静電力が加わる。この強い静電力による吸引とピエゾ素子23による圧力とによりメニスカスが引きちぎられて、液滴Dが形成される。液滴Dは電界で加速されて対向電極3の方向に吸引され、対向電極3に支持された基材Kに着弾する。
以上のように、本実施形態によれば、本実施形態における液体吐出ヘッド2及び液体吐出装置1によれば、吐出させる液体Lの粘度の他、液体の温度も考慮して静電電圧電源19から帯電用電極17に印加する静電電圧Vを選択するので、液体の温度変化にも対応することができ、常に物性値に応じた最適の静電電圧Vを印加することができ、安定して一定のドット径の液滴を吐出させることができる。
なお、本実施形態においては、液体の粘度と温度との関係を予めLUTとしてROM27等に格納し、動作制御手段25は、このLUTを参照することにより適正な静電電圧Vを選択し、静電電圧電源19から帯電用電極17に印加する静電電圧Vを制御するものとしたが、液体の温度の変化に応じて印加する静電電圧Vを補正する手法はこれに限定されない。例えば、液体の温度の変化に応じて静電電圧Vを補正する補正係数をROM27等に記憶させておき、n次関数として計算するようにしてもよい。
また、本実施形態において動作制御手段25は、液体Lの物性値として液体Lの粘度と温度に応じて静電電圧電源19から帯電用電極17に印加する静電電圧Vを変化させるようにしたが、動作制御手段25は、液体Lのその他の物性値に基づいて、又は、液体Lの粘度と温度に加えてさらに他の物性値も考慮して静電電圧Vを変化させるようにしてもよい。
他の物性値としては、例えば、液体Lの電気伝導度を考慮することができる。すなわち、液体Lの吐出に必要な静電電圧Vは液体Lの電気伝導度によっても異なるため、液体Lの電気伝導度に基づいて静電電圧Vを変化させるようにしてもよい。この場合、液体Lの電気伝導度に応じてどのように静電電圧Vを変化させるかは、例えば、実験によって適正な値を求めて、この値に応じて静電電圧Vを補正する補正係数を決定する等の手法によることができる。
その他、本発明が本実施の形態に限られないことは、第一の実施形態と同様である。
第一の実施形態に係る液体吐出装置の全体構成を示す断面図である。 キャビティ部分が異なるノズルの変形例を示す図である。 インクの粘度毎の静電電圧と飛翔液滴量との関係を示すグラフである。 シミュレーションによるノズルの吐出孔付近の電位分布を示す模式図である。 メニスカス先端部の電界強度とノズルプレートの体積抵抗率との関係を示す図である。 メニスカス先端部の電界強度とノズルプレートの厚さとの関係を示す図である。 メニスカス先端部の電界強度とノズル径との関係を示すグラフである。 メニスカス先端部の電界強度とノズルのテーパ角との関係を示す図である。 第一の実施形態の液体吐出装置における液体吐出ヘッドの駆動制御を説明する図である。 ピエゾ素子に印加する駆動電圧の変形例を示す図である。 第二の実施形態に係る液体吐出装置の全体構成を示す断面図である。 インクの温度と粘度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 液体吐出装置
2 液体吐出ヘッド
3 対向電極
11 ノズル
12 ノズルプレート
13 吐出面
14 吐出孔
15 小径部
16 大径部
17 帯電用電極
18 内周面
19 静電電圧電源
20 ボディ層
21 キャビティ
22 可撓層
23 ピエゾ素子
24 駆動電圧電源
25 動作制御手段
29 撥液層
31 温度センサ

Claims (6)

  1. 液体を吐出するノズルが設けられたノズルプレートと、前記ノズルの吐出孔から吐出される液体を貯蔵するキャビティと、前記液体のメニスカスを形成する圧力発生手段と、前記ノズル内の液体に静電電圧を印加する静電電圧印加手段とを有する液体吐出ヘッドと、
    前記圧力発生手段を駆動する駆動電圧の印加及び前記静電電圧印加手段による前記静電電圧の印加を制御する動作制御手段と、
    前記液体吐出ヘッドに対向する対向電極とを備え、
    前記静電電圧印加手段により静電電圧を印加された前記ノズル内の液体と前記対向電極との間に生じる静電吸引力により液体を吐出する液体吐出装置において、
    前記動作制御手段は、前記液体の物性値に基づいて前記静電電圧を変化させるように前記静電電圧印加手段を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記液体の物性値は、前記液体の粘度であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記液体の物性値は、前記液体の粘度及び温度であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記ノズルは、前記吐出孔の内部直径が15μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記ノズルプレートは、前記ノズルが突出していないフラットな形状であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記ノズルプレートは、体積抵抗率が1015Ωm以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
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