JP2006312632A - テルミサルタンの調製方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、テルミサルタン、およびそれを合成するための新規な中間体の調製方法に関する。
テルミサルタン(Telmisartan)、4’−[(1,7’−ジメチル−2’−プロピル[2,5’−ビス−1H−ベンズイミダゾル]−3’−イル)メチル][1,1’−ビフェニル]−2−カルボン酸、は抗高血圧剤として治療において有用な、知られているACE阻害剤である。その調製は、欧州特許第502314号中に開示されており、4’−(ブロモメチル)ビフェニル−2−カルボン酸t−ブチル(B)による4−メチル−6−(1−メチル−ベンズイミダゾル−2−イル)−2−プロピルベンズイミダゾール(A)のアルキル化を含む。
しかし、化合物(B)は市販されておらず、その合成にはいくつかのステップ、とりわけカルボキシル官能基の保護を要し、このカルボキシル官能基は加水分解により最終的に除去される。したがって、市販のまたは調製の容易な中間体を利用している、またできれば追加的なカルボキシル官能基の保護および脱保護のステップの無い、テルミサルタンを工業的に調製するための代替的な合成の必要性が存在する。
本発明は、式(I)の化合物またはその塩の調製方法であって、
触媒、有機配位子、および必要な場合、塩基性薬剤の存在下で、式(II)の化合物またはその塩
と、式(III)のシントン(合成等価体)またはその塩
との反応(式中、WはCOOH基、またはCOOH基に変換することのできるW’基であり;
XおよびZの一方は脱離基であるが、他方は
−B(OR1OR2)(R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、アリール、アリール−C1〜C8アルキルであり、またはR1とR2は一緒になって、−(CH2)m−V−(CH2)n基を形成し、ここで同一または異なることができるmおよびnは0または1であり、VはNR3またはC(R3)2(各R3は独立に、水素、C1〜C8アルキル、アリール、またはアリール−C1〜C8アルキルである)である);リチウムもしくは銅原子、またはハロゲン化金属
から選択された基である)を含み;必要な場合、W’基の−COOH基への変換、および/または所望により、式(I)の化合物のその塩への変換、および/または所望により、式(I)の化合物の塩の、その非塩化形態への変換を含む方法を提供する。
XおよびZの一方は脱離基であるが、他方は
−B(OR1OR2)(R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、アリール、アリール−C1〜C8アルキルであり、またはR1とR2は一緒になって、−(CH2)m−V−(CH2)n基を形成し、ここで同一または異なることができるmおよびnは0または1であり、VはNR3またはC(R3)2(各R3は独立に、水素、C1〜C8アルキル、アリール、またはアリール−C1〜C8アルキルである)である);リチウムもしくは銅原子、またはハロゲン化金属
から選択された基である)を含み;必要な場合、W’基の−COOH基への変換、および/または所望により、式(I)の化合物のその塩への変換、および/または所望により、式(I)の化合物の塩の、その非塩化形態への変換を含む方法を提供する。
式(I)または(II)の化合物の塩は、例えば医薬的に許容可能な有機もしくは無機塩基または酸による塩である。特にナトリウム、カリウム、マグネシウムもしくはカルシウム塩、または塩酸塩、臭化水素酸塩、トシレート、およびカンファー硫酸塩である。式(I)および(II)の化合物の塩酸塩、臭化水素酸塩、トシレート、およびカンファー硫酸塩は新規なものであり、本発明のさらなる目的である。式(III)の化合物の塩は、例えば塩基による塩、特にナトリウム、カリウム、マグネシウムもしくはカルシウム塩である。
W’基は例えば、酸化または加水分解によりCOOH基に変換することができる基、典型的にはエステル基、特にCOOR4基(R4はC1〜C8アルキル、アリール、またはアリール−C1〜C8アルキルである);シアノ;
CONR3R3アミドまたはオキサゾリジン
CONR3R3アミドまたはオキサゾリジン
(同一としまたは異なることができるR3基は上記において定義したものである);アルコール基例えばCH2OH、またはアルデヒド基例えばCHOである。
直鎖もしくは分枝とすることができるC1〜C8アルキル基は、C1〜C4アルキル、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、またはter−ブチルとするのが好ましい。
アリール基は例えばフェニルまたはナフチルであり、フェニルが好ましい。
脱離基は、典型的にはハロゲン原子例えば塩素、臭素またはヨウ素、特に臭素である;あるいはエステル化により活性化されたヒドロキシ基、例えばアルキルスルホニル基、典型的にはメタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ、フルオロスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、またはノナフルオロブタンスルホニルオキシによるものである。
ハロゲン化金属は、例えばハロゲン化亜鉛、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化ニッケル、ハロゲン化銅またはハロゲン化ホウ素、好ましくは−ZnCl、−MgCl、−NiCl、−CuCl、−BCl2、−ZnBr、−MgBr、−CuBrおよび−BBr2、より好ましくはZnClである。
触媒は、典型的には塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、アセチルアセトネート、炭酸塩、水酸化物などのPd、PtもしくはNi塩であり、酢酸パラジウム(II)が好ましい。
有機配位子は、典型的にはトリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−(3−ヒドロキシプロピル)−ホスフィン、トリブチルホスフィン、dppb(1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン)、dppf(ジフェニルホスフィノフェロセン)などのホスフィンであり、トリフェニルホスフィンが好ましい。
塩基性薬剤は、直鎖もしくは分枝第三級アミンなどの有機塩基、または炭酸カリウムもしくは炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウムなどの無機塩基、好ましくは炭酸カリウムとすることができる。
有機溶媒、典型的には芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン;またはエーテル、例えばテトラヒドロフランもしくはジオキサン;またはエステル、例えば酢酸エチルもしくは酢酸ブチルの存在下で、あるいはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、もしくはN−メチルピロリドンなどの双極性非プロトン溶媒内において、場合によって相互の混合物、または水との混合物内において、本反応を実施することができる。
約0℃〜反応混合物の還流温度、好ましくは30℃〜還流温度の範囲にある温度で、より好ましくは本混合物の還流温度で、本反応を実施することができる。
本発明の特に好ましい実施形態により、式(II)の化合物において、Xは脱離基、特に臭素原子であり;式(III)の化合物において、Zは−B(OR1OR2)基(R1およびR2は上記において定義した通りである)であり、特にR1およびR2は共に水素であり;また本反応は、テトラヒドロフラン−水混合物内で行われる。式(III)の化合物において、WはCOOH基であるのが好ましい;この場合、直接反応生成物はテルミサルタンである。知られている方法により、WがW’基である式(III)の化合物を、Wが−COOHである式(III)の化合物に変換することができる。同様に、対応する塩への式(I)の化合物の変換、または非塩化形態への式(I)の化合物の塩の変換を、知られている方法により達成することができる。
式(III)のシントンは市販されており、知られている方法で調製することができる。例えばWがCOOH基であり、かつZが上記において定義した−B(OR1OR2)基である場合、本化合物はB.Taoら:Synthesis(2002)、8、1043〜1046頁、により調製することができる。
式(II)の化合物は新規なものであり、本発明のさらなる目的である。Xが脱離基であり、典型的にはハロゲン原子、特に臭素である式(II)の化合物が好ましい。これらの化合物は知られている方法により得ることができ、例えばXが脱離基である式(II)の化合物は、式(IV)の化合物
と、式(V)の化合物
との反応により調製することができる(式中、塩基性薬剤の存在下で、Xは上記において定義した脱離基であり、YはXと同一としもしくは異なることができる脱離基である)。
塩基性薬剤は、上記において定義した有機もしくは無機塩基、好ましくは炭酸カリウム、とすることができる。
有機溶媒、典型的には芳香族炭化水素、例えばトルエンもしくはキシレン;またはエーテル、例えばテトラヒドロフランもしくはジオキサン;またはエステル、例えば酢酸エチルもしくは酢酸ブチル;あるいは塩素化溶媒、例えばジクロロメタン、またはアルカノール、例えばメタノール、エタノールもしくはイソプロパノール、または双極性非プロトン溶媒、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドの存在下で、好ましくはジメチルアセトアミドの存在下で、反応を実施することができる。
約0℃〜反応混合物の還流温度、好ましくは20〜30℃の範囲にある温度で、反応を実施することができる。
Xが−B(OR1OR2)基、リチウムもしくは銅原子、またはハロゲン化金属である式(II)の化合物は、Xが上記において定義した脱離基である式(II)の化合物から出発して、知られている方法により調製することができる。
特に、Xがハロゲン化金属、例えば−ZnCl基である式(II)の化合物は、Xがマグネシウムを有する脱離基である式(II)の化合物を反応させ、かつ得られたグリニャール化合物を、その後塩化亜鉛により交換することによって、調製することができる。
式(IV)および(V)の化合物は知られており、市販されている。
下記の実施例は、本発明を例示している。
1−(4−ブロモベンジル)−5−(1’−メチルベンズイミダゾル−2’−イル)−4−メチル−2−プロピルベンズイミダゾール(II)
2−(5’−メチル−2−プロピル−1H−ベンズイミダゾル−6−イル)−1−メチルベンズイミダゾール(2.80g、9.2ミリモル)、ジメチルアセトアミド(14ml)、炭酸カリウム(1.27g、9.2ミリモル)、および臭化4−ブロモベンジル(2.30g、9.2ミリモル)を、機械的撹拌器および温度計を取り付けた丸底フラスコ中に装入する。室温で8時間撹拌した後、混合物を2:1トルエン−水(150ml)中に注ぎ、室温で15分間撹拌する。
2−(5’−メチル−2−プロピル−1H−ベンズイミダゾル−6−イル)−1−メチルベンズイミダゾール(2.80g、9.2ミリモル)、ジメチルアセトアミド(14ml)、炭酸カリウム(1.27g、9.2ミリモル)、および臭化4−ブロモベンジル(2.30g、9.2ミリモル)を、機械的撹拌器および温度計を取り付けた丸底フラスコ中に装入する。室温で8時間撹拌した後、混合物を2:1トルエン−水(150ml)中に注ぎ、室温で15分間撹拌する。
水で2回洗浄した後、水性相を分離し、かつ濾紙を通して有機相を濾過し、次いで蒸発させて残渣とし、これを15mlのヘキサンと共に摩砕して、3gの生成物が得られている。
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ(7.76〜7.79(m,1H)、7.38〜7.41(m,4H)、7.33〜7.35(m,1H)、7.26〜7.29(m,2H)、5.32(s,2H)、3.77(s,3H)、2.85(t,J=8.0Hz,2H)、2.75(s,3H)、1.85(六重線,J=7.5Hz,2H)、1.01(t,J=7.5Hz,3H)
4’−[[4−メチル−6−(1−メチル−2−ベンズイミダゾリル)−2−プロピル−1−ベンズイミダゾリル]メチル]−2−ビフェニルカルボン酸(テルミサルタン)
水1.5ml中に溶解した2−カルボキシフェニルボロン酸ナトリウム塩(1.17g、5.0ミリモル)、1−(4−ブロモベンジル)−5−(1’−メチルベンズイミダゾル−2’−イル)−4−メチル−2−プロピルベンズイミダゾール(1.55g、3.3ミリモル)、テトラヒドロフラン(10ml)、炭酸カリウム(690mg、5.0ミリモル)、トリフェニルホスフィン(130mg、0.50ミリモル)、および酢酸パラジウム(38mg、0.17ミリモル)を、窒素雰囲気下で、磁気撹拌器および凝縮器を取り付けた丸底フラスコ中に装入する。窒素により残留空気を除去し、この混合物を60℃で18時間加熱する。
水1.5ml中に溶解した2−カルボキシフェニルボロン酸ナトリウム塩(1.17g、5.0ミリモル)、1−(4−ブロモベンジル)−5−(1’−メチルベンズイミダゾル−2’−イル)−4−メチル−2−プロピルベンズイミダゾール(1.55g、3.3ミリモル)、テトラヒドロフラン(10ml)、炭酸カリウム(690mg、5.0ミリモル)、トリフェニルホスフィン(130mg、0.50ミリモル)、および酢酸パラジウム(38mg、0.17ミリモル)を、窒素雰囲気下で、磁気撹拌器および凝縮器を取り付けた丸底フラスコ中に装入する。窒素により残留空気を除去し、この混合物を60℃で18時間加熱する。
この時間の後、混合物を冷却し、水(20ml)を添加し、かつテトラヒドロフランを蒸発除去する。酢酸エチル(10ml)で残渣を溶解し、酢酸でpH=5まで酸性にする。生成物を濾過し、水で洗浄して、1.2gの粗製テルミサルタンが得られ、これを濃アンモニア(1ml)中への溶解、アセトンの添加、および酢酸による再沈殿によって精製する。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ(7.65〜7.70(m,3H)、7.40〜7.56(m,4H)、7.15〜7.32(m,7H)、5.60(s,2H)、3.80(s,3H)、2.91(m,2H)、2.61(s,3H)、1.80(m,2H)、0.98(m,2H)。
13C NMR(300MHz,DMSO−d6):δ(169.50.156.19,154.01,142,70.142.35,140.48,140.16,136.60.135.90.134.70.132.29,130.80.130.32,129.08,128.68,128.21,127.28,126.37,123.14,122.06,121.80.118.65,110.37,109.28,46.12,31.74,28.80.20.71,16.43,13.81
4’−[[4−メチル−6−(1−メチル−2−ベンズイミダゾリル)−2−プロピル−1−ベンズイミダゾリル]メチル]−2−ビフェニルカルボン酸エチル(テルミサルタンエチルエステル)
1−(4−ブロモベンジル)−5−(1’−メチルベンズイミダゾル−2’−イル)−4−メチル−2−プロピルベンズイミダゾール(5.0g、10.6ミリモル)およびテトラヒドロフラン(40ml)を、磁気撹拌器および凝縮器を取り付け、かつ窒素雰囲気下にある丸底フラスコ中に装入し、次いでアセトン/CO2浴により−78℃まで冷却する。ヘキサン中の2.5Mブチルリチウム(4.8ml、12ミリモル)を1滴ずつ添加し、続いて1時間後にTHF(15ml)中の塩化亜鉛(2.5g、18.4ミリモル)の溶液を添加する。温度が18時間で25℃まで上がるようにし、次いで2−ブロモ安息香酸エチル(2.45g、10.7ミリモル)、酢酸パラジウム(24mg、0.11ミリモル)、およびトリフェニルホスフィン(83mg、0.31ミリモル)を添加する。
1−(4−ブロモベンジル)−5−(1’−メチルベンズイミダゾル−2’−イル)−4−メチル−2−プロピルベンズイミダゾール(5.0g、10.6ミリモル)およびテトラヒドロフラン(40ml)を、磁気撹拌器および凝縮器を取り付け、かつ窒素雰囲気下にある丸底フラスコ中に装入し、次いでアセトン/CO2浴により−78℃まで冷却する。ヘキサン中の2.5Mブチルリチウム(4.8ml、12ミリモル)を1滴ずつ添加し、続いて1時間後にTHF(15ml)中の塩化亜鉛(2.5g、18.4ミリモル)の溶液を添加する。温度が18時間で25℃まで上がるようにし、次いで2−ブロモ安息香酸エチル(2.45g、10.7ミリモル)、酢酸パラジウム(24mg、0.11ミリモル)、およびトリフェニルホスフィン(83mg、0.31ミリモル)を添加する。
窒素により残留空気を除去し、この混合物を55℃で18時間加熱する。25mlの飽和塩化アンモニウム溶液の添加により反応を停止させ、THFを蒸発除去し、生成物を酢酸エチルで抽出し、次いで酢酸エチル/ヘキサンから晶出させて、4gの生成物が得られている。
4’−[[4−メチル−6−(1−メチル−2−ベンズイミダゾリル)−2−プロピル−1−ベンズイミダゾリル]メチル]−2−ビフェニルカルボン酸(テルミサルタン)
(4’−メチル−2’−プロピル−1H−ベンズイミダゾル−6’−イル)−1−メチルベンズイミダゾール(3.0g、9.8ミリモル)、4−(4,4,5,5−テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ベンジルメタンスルホネート(3.12g、10ミリモル)、テトラヒドロフラン(15ml)、および炭酸カリウム(1.38g、10ミリモル)を、磁気撹拌器および凝縮器を取り付け、かつ窒素雰囲気下にある丸底フラスコ中に装入する。この混合物を室温で8時間撹拌し、次いでpH=2まで10%塩酸を添加する。
(4’−メチル−2’−プロピル−1H−ベンズイミダゾル−6’−イル)−1−メチルベンズイミダゾール(3.0g、9.8ミリモル)、4−(4,4,5,5−テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ベンジルメタンスルホネート(3.12g、10ミリモル)、テトラヒドロフラン(15ml)、および炭酸カリウム(1.38g、10ミリモル)を、磁気撹拌器および凝縮器を取り付け、かつ窒素雰囲気下にある丸底フラスコ中に装入する。この混合物を室温で8時間撹拌し、次いでpH=2まで10%塩酸を添加する。
ボロン酸析出の原因となるTHFを、蒸発除去する。酢酸エチルから再結晶させた後、4.2gの生成物が得られている。
ボロン酸(3.5g、8.0ミリモル)、2−ブロモ酢酸エチル(1.83g、8.0ミリモル)、水酸化ナトリウム(1.28g、32ミリモル)、水(5ml)、テトラヒドロフラン(20ml)、トリフェニルホスフィン(315mg、1.2ミリモル)、および酢酸パラジウム(90mg、0.4ミリモル)を、磁気撹拌器および凝縮器を取り付けた丸底フラスコ中に装入する。窒素により全ての残留空気を除去し、次いでこの混合物を60℃で18時間加熱し、その後冷却し、水(30ml)を添加し、テトラヒドロフランを蒸発除去する。酢酸エチルを添加し(30ml)、この混合物を酢酸でpH=5まで酸性にする。生成物を濾過し、水で洗浄して2.8gの粗製テルミサルタンが得られ、これを濃アンモニア(2ml)中に溶解し、アセトンを添加し、かつ酢酸で再沈殿させることにより精製している。
4’−[[4−メチル−6−(1−メチル−2−ベンズイミダゾリル)−2−プロピル−1−ベンズイミダゾリル]メチル]−2−ビフェニルカルボン酸ナトリウム塩(テルミサルタンナトリウム塩)
磁気撹拌器および凝縮器を取り付け、かつ窒素雰囲気下にある丸底フラスコ内で、40mlのTHF中に10gのテルミサルタンを懸濁させる。この溶液に1.5mlの50%NaOH水溶液を添加し、還流下でこの混合物を加熱し、次いで蒸発させて残渣とする。10.4gのテルミサルタンナトリウム塩が得られている。
磁気撹拌器および凝縮器を取り付け、かつ窒素雰囲気下にある丸底フラスコ内で、40mlのTHF中に10gのテルミサルタンを懸濁させる。この溶液に1.5mlの50%NaOH水溶液を添加し、還流下でこの混合物を加熱し、次いで蒸発させて残渣とする。10.4gのテルミサルタンナトリウム塩が得られている。
4’−[[4−メチル−6−(1−メチル−2−ベンズイミダゾリル)−2−プロピル−1−ベンズイミダゾリル]メチル]−2−ビフェニルカルボン酸塩酸塩(テルミサルタン塩酸塩)
磁気撹拌器および凝縮器を取り付け、かつ窒素雰囲気下にある丸底フラスコ内で、70mlのメタノール中に10gのテルミサルタンを懸濁させる。この溶液に2mlの37%塩酸水溶液を添加し、還流下でこの混合物を加熱し、次いで室温まで冷却する。得られた沈殿を濾過し、55℃において真空下で乾燥して、7.5gのテルミサルタン塩酸塩が得られている。
磁気撹拌器および凝縮器を取り付け、かつ窒素雰囲気下にある丸底フラスコ内で、70mlのメタノール中に10gのテルミサルタンを懸濁させる。この溶液に2mlの37%塩酸水溶液を添加し、還流下でこの混合物を加熱し、次いで室温まで冷却する。得られた沈殿を濾過し、55℃において真空下で乾燥して、7.5gのテルミサルタン塩酸塩が得られている。
Claims (15)
- 式(I)の化合物またはその塩の調製方法であって、
(式中、
WはCOOH基、またはCOOH基に変換することのできるW’基であり;
XおよびZの一方は脱離基であるが、他方は式−B(OR1OR2)(R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、アリール、アリール−C1〜C8アルキルであり、またはR1とR2は一緒になって、−(CH2)m−V−(CH2)n基を形成し、ここで同一または異なることができるmおよびnは0または1であり、VはNR3またはC(R3)2(各R3は独立に、水素、C1〜C8アルキル、アリール、アリール−C1〜C8アルキルである)である)の基;リチウムもしくは銅原子、またはハロゲン化金属である)
を含み;必要な場合、W’基の−COOH基への変換、および/または所望により、式(I)の化合物の塩への変換、および/または所望により、式(I)の化合物の塩の、その非塩化形態への変換を含む方法。 - 触媒がPd、PtもしくはNi塩である、請求項1に記載の方法。
- 触媒が酢酸パラジウム(II)である、請求項2に記載の方法。
- 有機配位子がホスフィンである、請求項1に記載の方法。
- 有機配位子がトリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−(3−ヒドロキシプロピル)−ホスフィン、トリブチルホスフィン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、またはジフェニルホスフィノフェロセンである、請求項4に記載の方法。
- 有機配位子がトリフェニルホスフィンである、請求項5に記載の方法。
- 塩基性薬剤が有機または無機塩基である、請求項1に記載の方法。
- 塩基性薬剤が炭酸カリウムである、請求項7に記載の方法。
- 式(II)の化合物において、Xが脱離基であり、式(III)の化合物において、Zが−B(OR1OR2)基(R1およびR2は請求項1において定義した通りである)であり、テトラヒドロフラン−水混合物内で反応が実施される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- 脱離基が臭素原子である、請求項9に記載の方法。
- R1およびR2が水素である、請求項9に記載の方法。
- 式(III)の化合物において、WがCOOH基である、請求項9に記載の方法。
- Xがハロゲン原子である、請求項13に記載の式(II)の化合物。
- 請求項1において定義した式(I)の化合物の塩、または請求項13において定義した式(II)の化合物の塩であって、前記塩が塩酸塩、臭化水素酸塩、トシレート、またはカンファー硫酸塩である塩。
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