JP2005154442A - バルサルタンおよびその中間体を調製する方法 - Google Patents

バルサルタンおよびその中間体を調製する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バルサルタンおよびその調製において有用な新規な中間体を調製するための新規な方法を提供する。
【解決手段】
式(II)、
【化1】
Figure 2005154442

の化合物のオキサゾリジノン環を開環するステップ、および
a)Wが、
【化3】
Figure 2005154442

の基である場合は、保護基Qを除去するステップ;または
b)Wが、−CN基である場合は、それを5−テトラゾイル基に変換するステップ、
ならびに、所望により、得られたバルサルタンを薬剤として許容されるその塩に変換するステップを含むバルサルタンまたは薬剤として許容されるその塩を調製する方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、バルサルタンおよびその調製において有用な新規な中間体を調製するための新規な方法に関する。
バルサルタン、N−(1−オキソペンチル)−N−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]メチル]−L−バリンは、周知の血圧降下薬であり、次式(I):
Figure 2005154442
を有している。
バルサルタンおよびその製法は、特許文献1の中、特に実施例16に開示されている。特許文献1によるその合成ルートの1つは、以下のように図式的に示すことができる:
Figure 2005154442
その合成経路の様々なステップの中には以下のものが含まれる:
− 化合物(3)を2−クロロベンゾニトリルと結合させて化合物(4)を得るステップ、
− 化合物(4)をラジカル的に臭素化して化合物(5)を生じさせるステップ、
− 臭素化した誘導体(5)をそれぞれのアルデヒド誘導体(6)に変換するステップ、
− 化合物(6)を還元的にアルキル化して中間体(8)を得るステップ、
− 化合物(8)をアシル化して中間体(9)を得るステップ、
− シアノ基をテトラゾール基に変換して中間体(10)を生成するステップ、
− 水素化分解によりカルボキシル基を脱保護してバルサルタンを得るステップ。
米国特許第5,399,578号公報
上に示されている図式によるバルサルタンの製法は、非常に複雑であり、工業規模の生産には適合し難い。その合成法は、とりわけ、トリブチルスズ誘導体等の非常に毒性のある化合物の使用を必要とする。したがって、バルサルタン調製のための、コストを下げ、好ましくは、最後の合成ステップの1つのシアノ基のテトラゾール基への変換を避ける別の改良された工業的方法を提供することが非常に望まれる。これにより、特に、得られたバルサルタンの最後の反応ステップの間のスズまたはアジド誘導体による汚染が防止されよう。さらに、前記方法は、有毒であることが知られているブチルスズの使用が避けられるのでより安全となろう。
今や、上記の要求を満たすバルサルタンの調製のための別法が見出された。
本発明の目的は、バルサルタンおよび薬剤として許容されるその塩の新規な調製方法であり、それは、式(II)、
Figure 2005154442
[式中、Wは、
Figure 2005154442
(Qは、保護基である)の基であり、またはWは、−CN基である]
の化合物のオキサゾリジノン環を開環するステップ、および
a)Wが、
Figure 2005154442
の基である場合は、保護基Qを除去するステップ;または
b)Wが、−CN基である場合は、それを5−テトラゾイル基に変換するステップ、
ならびに、所望により、得られたバルサルタンを薬剤として許容されるその塩に変換するステップを含む。
薬剤として許容されるバルサルタンの塩は、例えば、米国特許第6,071,931号、または国際公開WO02/06253号に開示されている酸または塩基付加塩である。
式(II)の化合物中の置換基Wは、好ましくはQが保護基である
Figure 2005154442
の基である。
保護基Qは、例えば、トリフェニルメチル、t−ブチル、C1〜C4アルコキシメチル、メチルチオメチル、フェニル−(C1〜C4)アルコキシメチル、p−メトキシベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、1−メチル−1−フェニルエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、テトラヒドロピラニル、ピペロニル、またはベンゼンスルホニル等の基であり、好ましくは、トリフェニルメチル、t−ブチル、または1−メチル−1−フェニルエチル基、より好ましくは、トリフェニルメチル、または1−メチル−1−フェニルエチル基である。
式(II)の化合物のオキサゾリジノン環は、好ましくは、水素化または水素転移(移動触媒)による水素化分解を経て開環し、後者が特に好ましい。テトラゾール環における保護基の除去は、また、水素化分解の途中、すなわち、オキサゾリジノン環の開環の直前、同時、または直後に起こり得る。水素化反応を経る水素化分解は、触媒の存在下で分子状水素を使用して行う。水素転移による水素化分解は、触媒の存在下で水素供与体を使用して行う。両方の水素化分解手順の触媒の例は、例えば、Pt/C、Rh/C、PdおよびRu/C、Pd/CaCO3、Pd/アルミネを含む不均一系触媒の群、好ましくはPd/C、特に5%Pd/C、またはPdCl2(PPh32、Pd(OAc)2、PdCl2、PtCl2(Ph32等の均一系触媒の群から選択されるものである。
水素供与体の例は、ギ酸および一般的なギ酸塩、特にギ酸アンモニウム;アスコルビン酸;ホスフィン酸、一般的なホスフィン酸塩および亜リン酸塩、より具体的には、ホスフィン酸およびホスフィン酸ナトリウム;2−プロパノール、エタノール、またはベンジルアルコール等のアルコール;シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、またはヒドラジン、リモネン、ピネン、もしくはテトラリン等の炭化水素である。
両方の水素化分解の手順における反応は、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、酢酸、ギ酸、ジオキサン、トルエン、アセトン、およびジメチルスルホキシドを含む群から選択される有機溶媒、好ましくはジメチルアセトアミド中で、ほぼ室温からその溶媒の還流温度まで、好ましくは、20から80℃までの範囲の温度で行うことができる。テトラゾール保護基の除去が水素化分解の途中で起こらない場合は、その除去は、オキサゾリジノン環の開環後に、例えば国際公開WO93/10106号に開示されているような既知の方法により実施することができる。式(II)の化合物中の置換基Wが、シアノ基である場合、オキサゾリジノン環の開環の結果生ずる中間体は、所望により単離することができる。この中間体に存在する−CN基を5−テトラゾイル基に変換してバルサルタンを得るには、既知の方法により、例えば、HN3またはその塩、特にナトリウムアジドまたはカリウムアジドとの反応により実施することができる。
得られたバルサルタンは、米国特許第6,071,931号、または国際公開WO02/06253号に開示されているように、薬剤として許容される塩に変換することができる。
式(II)の化合物は、新規であって、その考えられる異性体と共に本発明のさらなる目的である。
式(II)の化合物は、式(III)
Figure 2005154442
のオキサゾリジノン化合物と、式(IV)
Figure 2005154442
のシントンとの反応によって得ることができ、式中、Wは、上記で定義した通りであり、XとZの片方が、脱離基であるのに対して、他方は、−B(R12)基であり、ただし、R1およびR2は、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシもしくはC1〜C4アルコキシ;リチウムもしくは銅原子またはハロゲン化金属である。
脱離基は、例えば、ハロゲン原子、特に、塩素、臭素、またはヨウ素、あるいは、例えば、一般的には、メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ、フルオロスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、またはノナフルオロブタンスルホニルオキシであるアルカンスルホナート基とのエステル化により活性化されたヒドロキシ基である。好ましい脱離基は、臭素である。ハロゲン化金属の例としては、−ZnCl、−MgCl、−NiCl、−CuCl、−BCl2、−ZnBr、MgBr、−CuBr、および−BBr2を含む。式(IV)のシントンは、市販されている。式(IV)の化合物の製法は、式(III)の化合物と式(IV)の化合物の間の反応と同様に、既知の方法、例えば欧州特許第579 766号、欧州特許第539 086号、欧州特許第760 815号、国際公開WO93/10106号、または欧州特許第782 996号に開示されているものにより実施することができる。
別法では、式(II)の化合物は、さらに、式(V)
Figure 2005154442
(式中、Wは、上記で定義した通りである)の化合物を、L−バリンまたはそのアンモニウムまたは好ましくはナトリウムであるアルカリ塩、またはそのトリ(アルキル)−シリルエステル、例えばトリ(C1〜C6アルキル)シリルエステル等、その反応性誘導体と反応させ、その後既知の方法によって塩化バレリルと反応させることによっても得ることができる。Wが、−CN基である式(V)の化合物は、例えば米国特許第5,399,578号により知られており、所望により、Wが、
Figure 2005154442
の基であり、ただしQが上記で定義した通りである式(V)の別の化合物に、例えば米国特許第5,399,578号に開示されている既知の方法によって変換することができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、式(II)の化合物は、式(III)の化合物を、式(IV)(Wは、
Figure 2005154442
(Qは上記で定義した通りである)の基である)の化合物と反応させることによって得られる。
式(III)の化合物は、新規であり、その考えられる異性体と共に本発明のさらなる目的である。それは、式(VI)のイミン
Figure 2005154442
(式中、Xは上記で定義した通りであり、Yは、カチオン、例えば金属、好ましくはナトリウムもしくはカリウム等のアルカリ金属、またはアンモニウム基、好ましくはトリメチルベンジルアンモニウム;あるいはトリ(アルキル)シリル基、特にトリ(C1〜C6アルキル)シリルである)と、塩化バレリル(nBuCOCl)との既知の方法(Helv.Chim.Acta、68、1985、1245)による反応により得ることができる。式(VI)の化合物は、パラ位が、上記で定義したX基で置換されている既知のベンズアルデヒド誘導体を、L−バリン、または、好ましくはナトリウムもしくはアンモニウムであるそのアルカリ塩、またはそのエステルと、既知の方法により反応させることにより得ることができる。
バルサルタンを調製するための本発明による方法は、実質的に以下の4ステップ:
− イミン(VI)の調製、
− オキサゾリジノン誘導体(III)を得るための化合物(IV)のアシル化、
− 化合物(II)を生じさせる結合、および
− バルサルタンを得るための化合物(II)のオキサゾリジノン環の開環、
または:
− アルデヒド(V)の調製、
− 化合物(V)のL−バリンまたはその反応性誘導体との反応、
− 化合物(II)を得るためのその後のアシル化、および
− バルサルタンを得るための化合物(II)のオキサゾリジノン環の開環
を含む。
本明細書に記載した新規な方法は、必要な反応ステップがより少なく、市販の無毒の化合物を使用するという明らかな操業上の利点を提供する。特に、式(II)の化合物の水素化分解を移動触媒下で実施する場合、引火性の水素の使用を避ける安全性と、加圧反応器を必要としない工場設備の両方に関して明白な利点が得られる。
式(IV)のシントン中のテトラゾール環を、別に調製して、プロセスの始動ステップの1つで使用することができることもまた注目すべきである。同様に、シアノ基を含有する中間体は、最初の合成ステップにおいて5−テトラゾリル基を含有する対応する中間体に変換され、そのために得られるバルサルタンがスズまたはアジド誘導体で汚染される可能性を減らすことができる。本発明の方法によって得られたバルサルタンは、実際実質的に純粋であり、特に実質的にスズまたはアジド誘導体を含まない。「実質的に純粋」という表現は、99%以上の純度を有することを意味する。「実質的にスズまたはアジド誘導体を含まない」という表現は、前記汚染物質の含量が20ppm以下であることを意味する。
以下の実施例により、本発明をさらに説明する。
1H−NMRおよび13C−NMRスペクトルは、Bruker 200MHzの装置により記録した。
2−[(4−ブロモベンジリデン)アミノ]−3−メチル酪酸ナトリウム塩、(中間体VI)
2.0gのNaOHの粉末(49.5mmol)とL−バリン6.5g(55.5mmol)を50mlの乾燥メタノール中で反応させる。25℃で10分間攪拌後、7.8gの4−ブロモベンズアルデヒド(42.2mmol)をその混合物に加え、それを攪拌下で1時間放置する。その溶液を濾過し、減圧下40℃で濃縮し、固体または油状残留物を得る。その試料を減圧下50℃で3時間保ち、反応中に生成した水を除去し、それにより固体の2−[(4−ブロモベンジリデン)アミノ]−3−メチル酪酸ナトリウム塩(12.6g、41.1mmol、モル収率:97%)を得る。
1H−NMR(CH3OD):δ(ppm):0.85(d,3H)、0.96(d,3H);1.95〜2.15(m,0.15H)、2.20〜2.40(m,0.85H);3.15(d,0.15H);3.45(d,0.85H);7.58(d,2H);7.69(d,2H);8.20(s,1H)。
2−(4−ブロモフェニル)−4−イソプロピル−3−ペンタノニル−オキサゾリジン−5−オン、(中間体(III))
12.6gの2−[(4−ブロモベンジリデン)アミノ]−3−メチル酪酸ナトリウム塩(41.1mmol)を、80mlの乾燥ジクロロメタン中に懸濁させる。その混合物を少しの窒素気流下で還流(40℃)させる。7.9gの塩化バレリル(65.5mmol)を加える。2時間還流させた後、その混合物を25℃に冷却する。その有機相を50mlの水で3回洗浄し、減圧下、25〜35℃で濃縮し、油状残留物を得る。50mlの酢酸エチルを加え、その有機相を弱塩基性NaOH溶液および/または水で洗浄して中性にする。その有機相を亜硫酸水素ナトリウムの溶液で洗浄する。その有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して減圧下で蒸発させる。油状残留物をエタノールで取り出すと、そこから白色固体の生成物が結晶化する。2−(4−ブロモフェニル)−4−イソプロピル−3−ペンタノニル−オキサゾリジン−5−オンが得られる(5.2g、14.1mmol、モル収率:34%)。
1H−NMR(CDCl3):δ0.60〜1.35(m,11H);1.4(m,2H);1.80〜2.0(m,0.5H);2.20〜2.40(m,1H)、2.80〜3.00(m,0.5H)、4.50(s,0.4H)、4.7(s,0.6H);6.4(s,1H)、7.20(d,2H);7.50(dd,2H)。
4−イソプロピル−3−ペンタノイル−2−[2’−(1−トリチル−1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル]オキサゾリジン−5−オン(中間体(II))
触媒の調製:131mgのトリフェニルホスフィン(0.50mmol)を、10mlの無水THF中に溶解する。28mgのPd(OAc)2(酢酸パラジウム)(0.12mmol)を加え、その混合物を60℃で30分間保ち、次いで25℃に冷却する。
反応:5.75g(13.3mmol)の2−(2’−トリフェニルメチル−2’H−テトラゾール−5’−イル)−フェニル臭素酸を、33gのジエトキシメタンと0.28gの水と混合する。その混合物を25℃で30分間攪拌し、次いで4.3gの炭酸カリウム(31.1mmol)、0.28gの水、および4.6g(12.2mmol)の2−(4−ブロモフェニル)−4−イソプロピル−3−ペンタノニル−オキサゾリジン−5−オン(中間体(III))を加える。その混合物を25℃で30分間保ち、次いで触媒溶液をそこに加え、79℃で2〜6時間加熱する。反応終了後、その混合物を水とジエトキシメタンで希釈し、有機相を分離して溶媒を減圧下で蒸発させ、それにより、6.7g(10.0mmol)の生成物(モル収率:80%)を含有する油状物を得る。
1H−NMR(DMSO)(0.7(t,3H);0.75〜0.95(m,3H);1.00〜1.25(m,4.6H)、1.95〜2.10(m,1.4H);2.25〜2.40(m,1.4H);2.65〜2.80(m,0.6H);4.83(s,0.7H);4.98(s,0.3H);6.65(s,0.3H);7.00(s,0.7H);7.00〜7.90(m,23H)。
バルサルタン
1.0g(1.5mmol)の4−イソプロピル−3−ペンタノイル−2−[2’−(1−トリチル−1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル]オキサゾリジン−5−オンを、50mlのN,N−ジメチルアセトアミド中で、1.2gのギ酸アンモニウム(19.0mmol)および1.2gの5%Pd/C触媒と反応させる。温度を90℃まで上げ、ギ酸アンモニウムを、2時間の間隔で、1.2g(19.0mmol)ずつに分けて、出発基材が消失するまで加える。その混合物を冷却し、触媒を濾別する。t−ブチルメチルエーテルおよび20%硫酸を加えて約pH2とし、次いで塩化ナトリウムを水相が飽和するまで加える。有機相を分離し、水で3回洗浄する。その有機相を10%水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にする。加塩した生成物を含有する水相を分離し、t−ブチルメチルエーテルで洗浄する。酢酸エチルを加え、5%塩酸溶液で酸性にする。その有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して減圧下で蒸発させ残留物とする。イソプロピルエーテルによる結晶化により、99.5%より高い純度を有し、アジド誘導体の含量が20ppmより低い、0.44gのバルサルタン(1.05mmol、収率:70%)が提供される。
1H−NMR(CDCl3)(0.80〜1.15(m,9H);1.20〜1.50(m,2H);1.60〜1.80(m,2H);2.60(t,2H);2.65〜2.80(m,2H)、3.70(d,1H)、4.10(d,0.3H)、4.30(d,0.7H)、4.90(d,0.7H)、5.2(d,0.3H);7.00(d,0.3H);7.10〜7.20(m,4H)、7.40〜7.60(m,3H)、7.85(d,0.7H)。
バルサルタン
4−イソプロピル−3−ペンタノイル−2−[2’−(1−トリチル−1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル]オキサゾリジン−5−オン(1.0g、1.5mmol)の20mlのTHF中の溶液を、5バール、60℃で、Pd(5%)/C(100mg)を存在させて水素化する。反応完了後、その混合物を冷却し、触媒を濾別する。その混合物を実施例4と同様に処理した後、イソプロピルエーテルからの結晶化によりバルサルタン(0.33g、モル収率:53%)を単離する。
4’−(4−イソプロピル−5−オキソ−3−ペンタノイル−オキサゾリジン−2−イル)ビフェニル−2−カルボニトリル、(中間体(II))
2.0gのNaOHの粉末(49.5mmol)とL−バリン6.5g(55.5mmol)を50mlの乾燥メタノール中で反応させる。その混合物を25℃で10分間攪拌し、次いでロータリエバポレータ中で蒸発させ、8.7g(42.2mmol)の4’−ホルミルビフェニル−2−カルボニトリルと、50mlのイソプロパノールを加え、攪拌したまま1時間放置する。その溶液を減圧下60℃で濃縮し、固体または油状の残留物を得、それを減圧下50℃で3時間保って、反応中に生成した水を除去する。モル収率90%(12g、38.0mmol)に相当する固体が得られる。その固体を80mlの乾燥ジクロロメタン中に懸濁させ、穏やかな窒素気流下で加熱して還流させる。2.1gのトリエチルアミン(20.8mmol)と7.9gの塩化バレリル(65.7mmol)をその混合物に加え、それを2時間還流させ、次いで25℃まで冷却する。その有機相を50mlの水で3回洗浄し、減圧下、25〜30℃で濃縮し、油状残留物を得る。50mlの酢酸エチルを加え、その有機相を弱塩基性のNaOH溶液で、次いで中性になるまで水で洗浄する。その有機相を亜硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、次いで水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して減圧下で蒸発させる。油状残留物をイソプロパノールで取り出すと、そこから表題の生成物が結晶化する(8.2g、21.1mmol、モル収率:50%)。
1H−NMR(CDCl3)(0.60〜1.35(m,11H);1.4(m,2H);1.80〜2.0(m,0.5H);2.20〜2.40(m,1H)、2.80〜3.00(m,0.5H)、4.50(s,0.4H)、4.7(s,0.6H)、6.5(s,1H)、7.3(d,2H);7.54(dd,2H)。
2−[(2’−シアノ−ビフェニル−4−イルメチル)ペンタノイル−アミノ]−3−メチル酪酸
6.0g(15.4mmol)の4’−(4−イソプロピル−5−オキソ−3−ペンタノイル−オキサゾリジン−2−イル)ビフェニル−2−カルボニトリルを、30mlのエタノール中で、3.8gのギ酸アンモニウム(61.6mmol)および2gの5%Pd/C触媒と反応させる。温度を75℃に上げ、これらの条件を3時間保つ。その混合物を冷却し、触媒を濾別する。その有機相を減圧下で濃縮して残留物とすると、2−[(2’−シアノ−ビフェニル−4−イルメチル)ペンタノイル−アミノ]−3−メチル酪酸が得られる。
1H−NMR(CDCl3)(0.80〜1.15(m,9H);1.20〜1.50(m,2H);1.60〜1.80(m,2H);2.40〜2.55(m,2H)、2.60〜2.80(m,1H);3.80(d,0.7H)、3.90(d,0.3H);4.45(d,0.7H)、4.50(d,0.3H)、4.82(d,0.7H)、4.85(d,0.3H);7.10〜7.20(m,4H)、7.40〜7.70(m,4H)。


Claims (12)

  1. 式(II)、
    Figure 2005154442
    [式中、Wは、
    Figure 2005154442
    (Qは、保護基である)の基であり、またはWは、−CN基である]
    の化合物のオキサゾリジノン環を開環するステップ、および
    a)Wが、
    Figure 2005154442
    の基である場合は、保護基Qを除去するステップ;または
    b)Wが、−CN基である場合は、それを5−テトラゾイル基に変換するステップ、
    ならびに、所望により、得られたバルサルタンを薬剤として許容されるその塩に変換するステップ
    を含むバルサルタンまたは薬剤として許容されるその塩を調製する方法。
  2. 前記保護基Qが、トリフェニルメチル、t−ブチル、C1〜C4アルコキシメチル、メチルチオメチル、フェニル−(C1〜C4)アルコキシメチル、p−メトキシベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、1−メチル−1−フェニルエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、テトラヒドロピラニル、ピペロニル、およびベンゼンスルホニルから選択される請求項1に記載の方法。
  3. 前記オキサゾリジノン環を、触媒存在下の水素化反応による水素化分解により開環する請求項1に記載の方法。
  4. 前記オキサゾリジノン環を、触媒および水素供与体存在下の水素転移反応による水素化分解により開環する請求項1に記載の方法。
  5. 前記触媒が、不均一系触媒の群から選択される請求項3または4に記載の方法。
  6. 前記触媒が、Pd/Cである請求項5に記載の方法。
  7. 前記水素供与体が、ギ酸、ギ酸アンモニウム、アスコルビン酸、ホスフィン酸、ホスフィン酸ナトリウム、2−プロパノール、エタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ヒドラジン、リモネン、ピネン、およびテトラリンから選択される請求項4に記載の方法。
  8. 前記水素供与体が、ギ酸アンモニウムである請求項7に記載の方法。
  9. 式(II)の化合物において、Wが、
    Figure 2005154442
    (Qは保護基である)である前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  10. 99%以上の純度および実質的にスズおよびアジド誘導体を含まないバルサルタン。
  11. 式(II)を有する化合物またはその異性体、
    Figure 2005154442
    [式中、Wは、
    Figure 2005154442
    (Qは、保護基である)の基であり、またはWは、−CN基である]。
  12. 式(III)の化合物またはその異性体、
    Figure 2005154442
    [式中、Xは、脱離基;−B(R12)基(R1およびR2は、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン、ヒドロキシもしくはC1〜C4アルコキシ;リチウムもしくは銅原子またはハロゲン化金属である)]。
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