JP4518065B2 - 新規ジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその製法 - Google Patents

新規ジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその製法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、医薬・農薬の合成原料として有用な、新規なジアルコキシシアミドオキシム誘導体及びその製法に関する。
本発明のジアルコキシアミドオキシム誘導体は、新規な化合物であり、従来までにその製法は全く知られていなかった。
本発明の課題は、即ち、新規なジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその製法を提供するものである。
本発明の課題は、一般式(1)
Figure 0004518065
(式中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基又はアントリル基、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基又はアントリル基、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で示されるジアルコキシアミドオキシム誘導体によって解決される。

本発明は、又、
(A)酸性条件下、一般式(2)
Figure 0004518065
(式中、R1及びR2は、前記と同義である。)
で示されるシアノケトン類に、一般式(3)
Figure 0004518065
(式中、R3は、前記と同義である。)
で示されるオルトギ酸エステルを反応させて、一般式(4)
Figure 0004518065
(式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)
で示されるジアルコキシニトリル誘導体とするアセタール工程、
(B)次いで、塩基性条件下、ジアルコキシニトリル誘導体にヒドロキシルアミンを反応させて、一般式(1)
Figure 0004518065
(式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)
で示されるジアルコキシアミドオキシム誘導体とするオキシム化工程、
を含んでなることを特徴とする、ジアルコキシアミドオキシム誘導体の製法によっても解決される。
本発明により、新規なジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその製法を提供することが出来る。
本発明の新規なジアルコキシアミドオキシム誘導体は、前記の一般式(1)で示される。
一般式(1)において、R1は、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基又はアリール基であり、具体的には、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基が挙げられる。なお、これらは各種異性体を含む。
前記の置換基としては、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基等のアルコキシル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子が挙げられる。なお、置換基の数や位置は特に限定されない。
一般式(1)において、R2は、置換基を有していても良いアルキル基又はアリール基であり、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基が挙げられる。なお、これらは各種異性体を含む。
前記の置換基としては、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基等のアルコキシル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子が挙げられる。なお、置換基の数や位置は特に限定されない。
一般式(1)において、R3は、炭素数1〜4のアルキル基であり、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、好ましくはメチル基、エチル基である。なお、これらは各種異性体を含む。
なお、前記のジアルコキシアミドオキシム誘導体は、酸と反応させることによって、一般式(6)
Figure 0004518065
(式中、R1及びR2は、前記と同義である。)
で示される4-置換-3-アミノイソオキサゾール誘導体に導くことが出来(後の参考例3に記載)、導かれた4-置換-3-アミノイソオキサゾール誘導体は、血圧降下剤や抗動脈硬化剤として有用なスルホンアミドエンドセリンアンタゴニスト化合物の合成原料として利用出来る(例えば、特開平6-9585号公報)。
本発明のジアルコキシアミドオキシム誘導体は、
(A)酸性条件下、一般式(2)で示されるシアノケトン類に、一般式(3)で示されるオルトギ酸エステルを反応させて、一般式(4)で示されるジアルコキシニトリル誘導体とするアセタール化工程、
(B)次いで、塩基性条件下、ジアルコキシニトリル誘導体にヒドロキシルアミンを反応させて、一般式(1)で示されるジアルコキシアミドオキシム誘導体とするオキシム化工程、
の二つの工程によって得ることが出来る。
引き続き、前記の二工程について順次説明する。
(A)アセタール化工程
本発明のアセタール化工程は、酸性条件下、一般式(2)で示されるシアノケトン類に、一般式(3)で示されるオルトギ酸エステルを反応させて、一般式(4)で示されるジアルコキシニトリル誘導体とする工程である。
本発明のアセタール化工程において使用するシアノケトン類は、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、R1及びR2は、前記と同義である。また、使用するシアノケトン類は、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)やアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)と塩を形成していても良い。なお、シアノケトン類は、塩基の存在下、ニトリル化合物とカルボン酸エステルを反応させることによって容易に合成することが出来る。
本発明のアセタール化工程において使用するオルトギ酸エステルは、前記の一般式(3)で示されるが、例えば、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、オルトギ酸プロピル、オルトギ酸イソプロピル、オルトギ酸ブチル等が挙げられるが、好ましくはオルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルである。
前記オルトギ酸エステルの使用量は、シアノケトン類1molに対して、好ましくは0.1〜50mol、更に好ましくは0.5〜10molである。
本発明のアセタール化工程は、酸性条件下で行われる。反応系を酸性にするために、系内に酸を存在させるが、使用する酸としては、塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸類;ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸類が挙げられるが、好ましくは鉱酸類、スルホン酸類が使用される。なお、これらの酸は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記酸の使用量は、反応系を酸性にする量であれば特に制限はされないが、シアノケトン類1molに対して、好ましくは0.001〜10mol、更に好ましくは0.005〜5molである。
本発明のアセタール化工程は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。使用される溶媒は反応に関与しないものならば特に限定されず、例えば、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の環状脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、ブロモベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;ニトロベンゼン等のニトロ化芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t-ブチル等のカルボン酸エステル類;メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類が挙げられるが、好ましくは環状脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、カルボン酸エステル類、アルコール類が使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、溶液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、シアノケトン類1gに対して、好ましくは0.5〜100ml、更に好ましくは1〜50mlである。
本発明のアセタール化工程は、例えば、不活性ガスの雰囲気にて、酸、シアノケトン類、オルトギ酸エステル及び溶媒を混合して、攪拌する等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜200℃、更に好ましくは5〜160℃であり、反応圧力は特に制限されない。
本発明のアセタール化工程によって得られるジアルコキシニトリル誘導体は、反応終了後、例えば、中和、抽出、濃縮、濾過等の処理を行った後に、再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等による一般的な方法によって単離・精製して、次のオキシム化工程に使用出来るが、場合によっては、ジアルコキシニトリル誘導体を単離・精製することなくオキシム化工程に使用しても良い。
(B)オキシム化工程
本発明のオキシム化工程は、塩基性条件下、アセタール化工程において得られたジアルコキシニトリル誘導体にヒドロキシルアミンを反応させて、一般式(1)で示されるジアルコキシアミドオキシム誘導体とする工程である。
本発明のオキシム化工程において使用するヒドロキシルアミンは、遊離のヒドロキシルアミン(水和物も含む)だけでなく、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の酸性塩としても使用出来、又、その水溶液として使用しても良い。
前記ヒドロキシルアミンの使用量は、アセタール化工程において得られたジアルコキシニトリル誘導体1molに対して、好ましくは0.1〜20mol、更に好ましくは0.2〜10molである。
本発明のオキシム化工程は、塩基性条件下で行われる。反応系を塩基性にするために、系内に塩基を存在させるが、使用する塩基としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基;トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン等の有機塩基が挙げられるが、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミンが使用される。なお、これらの塩基は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記塩基の使用量は、反応系を塩基性にする量であれば特に制限はされないが、アセタール化工程において得られたジアルコキシニトリル誘導体1molに対して、好ましくは0.1〜50mol、更に好ましくは0.1〜10molである。
本発明のオキシム化工程は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。使用される溶媒は反応に関与しないものならば特に限定されず、例えば、水;メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N'-ジメチル-2-イミダゾリドン等のアミド類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類が挙げられるが、好ましくは水、アルコール類、水とアルコールの混合溶媒が使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、溶液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、アセタール化工程において得られたジアルコキシニトリル誘導体1gに対して、好ましくは1〜1000ml、更に好ましくは2〜600mlである。
本発明のオキシム化工程は、例えば、不活性ガス雰囲気にて、塩基、アセタール化工程において得られたジアルコキシニトリル誘導体、ヒドロキシルアミン及び溶媒を混合して、攪拌する等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜200℃、更に好ましくは10〜150℃であり、反応圧力は特に制限されない。
本発明のオキシム化工程によって得られるジアルコキシアミドオキシム誘導体は、反応終了後、例えば、中和、抽出、濃縮、濾過等の処理を行った後に、再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等による一般的な方法によって単離・精製される。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
参考例1(3-シアノ-2-ブタノンのナトリウム塩の合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積300mlのガラス製フラスコに、ナトリウムメトキシド13.0g(0.24mol)、プロピオニトリル19.9g(0.36mol)、酢酸n-ブチル37.2g(0.32mol)及びトルエン100mlを加え、窒素雰囲気にて、90℃で24時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、析出物を濾過して乾燥させ、無色粉末として3-シアノ-2-ブタノンのナトリウム塩12.0gを得た(単離収率;41.7%)。
3-シアノ-2-ブタノンのナトリウム塩の物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));1.45(3H,s)、1.75(3H,s)
参考例2(3-シアノ-2-ブタノンの合成)
内容積300mlのガラス製フラスコに、参考例1と同様な方法で合成した3-シアノ-2-ブタノンのナトリウム塩30.0g(0.25mol)、水40ml及び酢酸エチル100mlを加えた。次いで、濃塩酸21.7ml(0.26mol)を加えた後、有機層を取り出して無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮して、無色液体として3-シアノ-2-ブタノン22.3gを得た(単離収率;92%)。
3-シアノ-2-ブタノンの物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));1.50(3H,d)、2.38(3H,s)、3.60(1H,q)
実施例1(2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジエチルアセタールの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのガラス製フラスコに、濃硫酸10mg(0.1mmol)、参考例2と同様な方法で合成した3-シアノ-2-ブタノン1.94g(24mmol)、オルトギ酸エチル3.56g(24mmol)及びエタノール5mlを加え、窒素雰囲気にて、室温で7時間反応させた。反応終了後、反応液に、炭酸カリウム0.75g(5mmol)を加えて、更に室温で1時間攪拌させた。析出物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、薄黄色液体として2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジエチルアセタール2.91gを得た(単離収率;85%)。
2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジエチルアセタールは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.0〜1.3(9H,m)、1.40(3H,s)、3.2〜3.6(4H,m)、4.10(1H,q)
実施例2(2-メチルブチルアミドオキシム-3-オン-ジエチルアセタールの合成)
攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内容積25mlのガラス製フラスコに、水酸化ナトリウム1.46g(36.5mmol)、水7ml及びヒドロキシルアミン塩酸塩1.97g(28.3mmol)を混合し、氷冷下、実施例1と同様な方法で合成した2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジエチルアセタール2.40g(14.0mmol)をメタノール7mlに溶解した液ををゆるやかに滴下し、窒素雰囲気にて、10℃で2時間、室温で13時間、更に加熱還流下(70〜75℃)で1.5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、酢酸エチル20mlで3回抽出した。有機層を取り出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮して、薄黄色液体として2-メチルブチルアミドオキシム-3-オン-ジエチルアセタール2.45gを得た(単離収率;86%)。
2-メチルブチルアミドオキシム-3-オン-ジエチルアセタールは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.1〜1.3(9H,m)、1.40(3H,s)、2.8〜3.2(1H,m)、3.2〜4.3(5H,m)、5.0〜5.2(2H,brs)
参考例3(3-アミノ-4,5-ジメチルイソオキサゾールの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのガラス製フラスコに、実施例2と同様な方法で合成した2-メチルブチルアミドオキシム-3-オン-ジエチルアセタール2.25g(11mmol)、エタノール13ml及び濃硫酸20mg(0.2mmol)を加え、窒素雰囲気にて、室温で15時間反応させた。反応終了後、減圧下で濃縮し、濃縮物をイソプロピルアルコール1mlで再結晶させて、白色粉末として3-アミノ-4,5-ジメチルイソオキサゾール1.00gを得た(単離収率;81%)。
3-アミノ-4,5-ジメチルイソオキサゾールの物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.80(3H,s)、2.20(3H,s)、3.80(2H,s)
実施例3(2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジメチルアセタールの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、濃硫酸10mg(0.1mmol)、参考例2と同様な方法で合成した3-シアノ-2-ブタノン7.14g(73.5mmol)、オルトギ酸メチル15.6g(147mmol)及びメタノール30mlを加え、窒素雰囲気にて、室温で23時間反応させた。反応終了後、反応液に、炭酸カリウム1.02g(6.8mmol)を加えて、更に室温で1時間攪拌させた。析出物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤;ワコーゲルC-200(和光純薬社製)、展開溶媒;n-ヘキサン/酢酸エチル=3/1(容量比))で精製して、薄黄色液体として2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジメチルアセタール9.5gを得た(単離収率;90%)。
2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジメチルアセタールは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.23(3H,d)、1.40(3H,s)、3.02(1H,q)、3.17(3H,s)、3.28(3H,s)
実施例4(2-メチルブチルアミドオキシム-3-オン-ジメチルアセタールの合成)
攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、ヒドロキシルアミン塩酸塩3.48g(50.0mmol)及びメタノール10mlを混合し、氷冷下、トリエチルアミン6.33g(62.6mmol)、実施例3と同様な方法で合成した2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジメチルアセタール3.58g(25.0mmol)をメタノール5mlに溶解した液をを順次ゆるやかに滴下し、窒素雰囲気にて、加熱還流下(60〜64℃)で8時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、濃縮物に酢酸エチル120ml及び水40mlを加えた。次いで、有機層を取り出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮して、無色粉末として2-メチルブチルアミドオキシム-3-オン-ジメチルアセタール3.15gを得た(単離収率;72%)。
2-メチルブチルアミドオキシム-3-オン-ジメチルアセタールは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.12(3H,d,J=7.1Hz)、1.25(3H,s)、2.73(1H,q,J=7.1Hz)、3.20(1H,brs)、3.21(3H,s)、3.26(3H,s)、5.03(2H,br)
参考例4(2-ホルミルベンジルシアニドの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、ナトリウムメトキシド8.1g(0.15mol)、ベンジルシアニド17.6g(0.15mol)、ギ酸エチル12.3g(0.17mol)及びメタノール70mlを加え、窒素雰囲気にて、室温で6時間反応させた。反応終了後、固体が析出して来たので、濾過して乾燥させた。この固体を水200mlに溶解させ、濃塩酸5.8ml(70mol)を加えた。析出して来た結晶を濾過して乾燥させ、無色粉末として2-ホルミルベンジルシアニド9.0gを得た(単離収率;41%)。
2-ホルミルベンジルシアニドの物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));7.32〜7.70(6H,m)、8.06(1H,s)
実施例5(2-(β-ジエトキシホルミル)ベンジルシアニドの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、濃硫酸10mg(0.1mmol)、参考例4と同様な方法で合成した2-ホルミルベンジルシアニド5.81g(40mmol)、オルトギ酸メチル17.76g(120mmol)及びエタノール40mlを加え、窒素雰囲気にて、室温で15時間反応させた。反応終了後、反応液に、炭酸カリウム4.0g(5mmol)を加えて、更に室温で1時間攪拌させた。析出物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤;ワコーゲルC-200(和光純薬社製)、展開溶媒;n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1(容量比))で精製して、無色粉末として2-(β-ジエトキシホルミル)ベンジルシアニド4.1gを得た(単離収率;47%)。
2-(β-ジエトキシホルミル)ベンジルシアニドの物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.09(3H,t)、1.22(3H,t)、3.30〜3.80(4H,m)、4.00(2H,d)、4.62(2H,d)、7.30〜7.41(5H,m)
実施例6(2-(β-ジエトキシホルミル)-2-フェニルアセトアミドオキシムの合成)
攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内容積25mlのガラス製フラスコに、ヒドロキシルアミン塩酸塩695mg(10mmol)及びメタノール5mlを混合し、氷冷下、トリエチルアミン1.52g(15mmol)、実施例5と同様な方法で合成した2-(β-ジエトキシホルミル)ベンジルシアニド1.1g(5mmol)をメタノール1mlに溶解した液を順次ゆるやかに滴下し、窒素雰囲気にて、加熱還流下(60〜64℃)で4時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、濃縮物に酢酸エチル30ml及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液3mlを加えた。次いで、有機層を取り出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮して、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤;ワコーゲルC-200(和光純薬社製)、展開溶媒;n-ヘキサン/酢酸エチル=1/2(容量比))で精製して、無色粉末として2-(β-ジエトキシホルミル)-2-フェニルアセトアミドオキシム0.8gを得た(単離収率;64%)。
2-(β-ジエトキシホルミル)-2-フェニルアセトアミドオキシムは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.12(3H,t,J=7.1Hz)、1.20(3H,t,J=7.1Hz)、3.50〜3.85(5H,m)、4.84(1H,d,J=4.9Hz)、5.03(2H,br)、7.25〜7.45(6H,m)
本発明は、例えば、医薬・農薬の合成原料として有用な、新規ジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその製法に関する。

Claims (8)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004518065
    (式中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基又はアントリル基、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基又はアントリル基、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    で示されるジアルコキシアミドオキシム誘導体。
  2. 及びRが、炭素数1〜4のアルキル基である請求項1記載のジアルコキシアミドオキシム誘導体。
  3. 及びRが、メチル基である請求項1乃至2のいずれかに記載のジアルコキシアミドオキシム誘導体。
  4. (A)酸性条件下、一般式(2)
    Figure 0004518065
    (式中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基又はアントリル基、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基又はアントリル基、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    で示されるシアノケトン類に、一般式(3)
    Figure 0004518065
    (式中、R3は、前記と同義である。)
    で示されるオルトギ酸エステルを反応させて、一般式(4)
    Figure 0004518065
    (式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)
    で示されるジアルコキシニトリル誘導体とするアセタール化工程、
    (B)次いで、塩基性条件下、ジアルコキシニトリル誘導体にヒドロキシルアミンを反応させて、一般式(1)
    Figure 0004518065
    (式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)
    で示されるジアルコキシアミドオキシム誘導体とするオキシム化工程、
    を含んでなることを特徴とする、請求項1記載のジアルコキシアミドオキシム誘導体の製法。
  5. オルトギ酸エステルが、オルトギ酸メチル又はオルトギ酸エチルである請求項4記載のジアルコキシアミドオキシム誘導体の製法。
  6. 塩基の存在下、一般式(6)
    Figure 0004518065
    (式中、R1は、前記と同義であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    で示されるカルボン酸エステルと一般式(7)
    Figure 0004518065
    (式中、Rは、前記と同義である。)
    で示されるニトリル化合物とを反応させてシアノケトン類を得た後、
    (A)酸性条件下、一般式(2)
    Figure 0004518065
    (式中、R1及びR2は、前記と同義である。)
    で示されるシアノケトン類に、一般式(3)
    Figure 0004518065
    (式中、R3は、前記と同義である。)
    で示されるオルトギ酸エステルを反応させて、一般式(4)
    Figure 0004518065
    (式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)
    で示されるジアルコキシニトリル誘導体とするアセタール化工程、
    (B)次いで、塩基性条件下、ジアルコキシニトリル誘導体にヒドロキシルアミンを反応させて、一般式(1)
    Figure 0004518065
    (式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)
    で示されるジアルコキシアミドオキシム誘導体とするオキシム化工程、
    を含んでなることを特徴とする、請求項1記載のジアルコキシアミドオキシム誘導体の製法。
  7. 及びRが、炭素数1〜4のアルキル基である請求項4乃至6のいずれかに記載のジアルコキシアミドオキシム誘導体の製法。
  8. 及びRが、メチル基である請求項4乃至7のいずれかに記載のジアルコキシアミドオキシム誘導体の製法。
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