JP2002332269A - 新規ジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその製法 - Google Patents

新規ジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその製法

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JP2002332269A
JP2002332269A JP2001139875A JP2001139875A JP2002332269A JP 2002332269 A JP2002332269 A JP 2002332269A JP 2001139875 A JP2001139875 A JP 2001139875A JP 2001139875 A JP2001139875 A JP 2001139875A JP 2002332269 A JP2002332269 A JP 2002332269A
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dialkoxyamide
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oxime
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JP2001139875A
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English (en)
Inventor
Akio Matsushita
明生 松下
Kiyotaka Yoshii
清隆 吉井
Masayoshi Ogami
雅良 大上
Shuji Yamada
修二 山田
Taku Nakamura
卓 中村
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、医薬・農薬の合成原料として有用
な、新規なジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその
製法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、新規なジアルコキシア
ミドオキシム誘導体によって解決される。本発明は、
又、(A)酸性条件下、シアノケトン類に、オルトギ酸
エステルを反応させて、ジアルコキシニトリル誘導体と
するアセタール化工程、(B)次いで、塩基性条件下、
ジアルコキシニトリル誘導体にヒドロキシルアミンを反
応させて、ジアルコキシアミドオキシム誘導体とするオ
キシム化工程、を含んでなることを特徴とする、ジアル
コキシアミドオキシム誘導体の製法によっても解決され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬・農薬の合成
原料として有用な、新規なジアルコキシシアミドオキシ
ム誘導体及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明のジアルコキシアミドオキシム誘
導体は、新規な化合物であり、従来までにその製法は全
く知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、即
ち、新規なジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその
製法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、一般式
(1)
【0005】
【化7】
【0006】(式中、R1は、反応に関与しない基、R2
及びR3は、反応に関与しない基(水素原子を除く)を
示す。)で示されるジアルコキシアミドオキシム誘導体
によって解決される。
【0007】本発明は、又、(A)酸性条件下、一般式
(2)
【0008】
【化8】
【0009】(式中、R1及びR2は、前記と同義であ
る。)で示されるシアノケトン類に、一般式(3)
【0010】
【化9】
【0011】(式中、R3は、前記と同義である。)で
示されるオルトギ酸エステルを反応させて、一般式
(4)
【0012】
【化10】
【0013】(式中、R1、R2及びR3は、前記と同義
である。)で示されるジアルコキシニトリル誘導体とす
るアセタール工程、(B)次いで、塩基性条件下、ジア
ルコキシニトリル誘導体にヒドロキシルアミンを反応さ
せて、一般式(1)
【0014】
【化11】
【0015】(式中、R1、R2及びR3は、前記と同義
である。)で示されるジアルコキシアミドオキシム誘導
体とするオキシム化工程、を含んでなることを特徴とす
る、ジアルコキシアミドオキシム誘導体の製法によって
も解決される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の新規なジアルコキシアミ
ドオキシム誘導体は、前記の一般式(1)で示される。
【0017】一般式(1)において、R1は、反応に関
与しない基であるが、特に、水素原子、置換基を有して
いても良いアルキル基又はアリール基であり、具体的に
は、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等のアルキル基;フェニル基、ナフチル
基、アントリル基等のアリール基が挙げられる。なお、
これらは各種異性体を含む。
【0018】前記の置換基としては、メトキシル基、エ
トキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基等のアルコ
キシル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子等のハロゲン原子が挙げられる。なお、置換基の数や
位置は特に限定されない。
【0019】一般式(1)において、R2は、反応に関
与しない基であるが、特に、置換基を有していても良い
アルキル基又はアリール基であり、具体的には、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基等の
アリール基が挙げられる。なお、これらは各種異性体を
含む。
【0020】前記の置換基としては、メトキシル基、エ
トキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基等のアルコ
キシル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子等のハロゲン原子が挙げられる。なお、置換基の数や
位置は特に限定されない。
【0021】一般式(1)において、R3は、反応に関
与しない基であるが、特に、炭素数1〜4のアルキル基
であり、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、好ましくはメチル基、エチル基で
ある。なお、これらは各種異性体を含む。
【0022】なお、前記のジアルコキシアミドオキシム
誘導体は、酸と反応させることによって、一般式(6)
【0023】
【化12】
【0024】(式中、R1及びR2は、前記と同義であ
る。)で示される4-置換-3-アミノイソオキサゾール誘
導体に導くことが出来(後の参考例3に記載)、導かれ
た4-置換-3-アミノイソオキサゾール誘導体は、血圧降
下剤や抗動脈硬化剤として有用なスルホンアミドエンド
セリンアンタゴニスト化合物の合成原料として利用出来
る(例えば、特開平6-9598号公報)。
【0025】本発明のジアルコキシアミドオキシム誘導
体は、(A)酸性条件下、一般式(2)で示されるシア
ノケトン類に、一般式(3)で示されるオルトギ酸エス
テルを反応させて、一般式(4)で示されるジアルコキ
シニトリル誘導体とするアセタール化工程、(B)次い
で、塩基性条件下、ジアルコキシニトリル誘導体にヒド
ロキシルアミンを反応させて、一般式(1)で示される
ジアルコキシアミドオキシム誘導体とするオキシム化工
程、の二つの工程によって得ることが出来る。
【0026】引き続き、前記の二工程について順次説明
する。 (A)アセタール化工程 本発明のアセタール化工程は、酸性条件下、一般式
(2)で示されるシアノケトン類に、一般式(3)で示
されるオルトギ酸エステルを反応させて、一般式(4)
で示されるジアルコキシニトリル誘導体とする工程であ
る。
【0027】本発明のアセタール化工程において使用す
るシアノケトン類は、前記の一般式(2)で示される。
その一般式(2)において、R1及びR2は、前記と同義
である。また、使用するシアノケトン類は、アルカリ金
属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)やアルカリ土
類金属(マグネシウム、カルシウム等)と塩を形成して
いても良い。なお、シアノケトン類は、塩基の存在下、
ニトリル化合物とカルボン酸エステルを反応させること
によって容易に合成することが出来る。
【0028】本発明のアセタール化工程において使用す
るオルトギ酸エステルは、前記の一般式(3)で示され
るが、例えば、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、
オルトギ酸プロピル、オルトギ酸イソプロピル、オルト
ギ酸ブチル等が挙げられるが、好ましくはオルトギ酸メ
チル、オルトギ酸エチルである。
【0029】前記オルトギ酸エステルの使用量は、シア
ノケトン類1molに対して、好ましくは0.1〜50mol、更に
好ましくは0.5〜10molである。
【0030】本発明のアセタール化工程は、酸性条件下
で行われる。反応系を酸性にするために、系内に酸を存
在させるが、使用する酸としては、塩酸、硫酸、リン酸
等の鉱酸類;ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン
酸等のスルホン酸類;酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカ
ルボン酸類が挙げられるが、好ましくは鉱酸類、スルホ
ン酸類が使用される。なお、これらの酸は、単独又は二
種以上を混合して使用しても良い。
【0031】前記酸の使用量は、反応系を酸性にする量
であれば特に制限はされないが、シアノケトン類1molに
対して、好ましくは0.001〜10mol、更に好ましくは0.00
5〜5molである。
【0032】本発明のアセタール化工程は、溶媒の存在
下又は非存在下で行われる。使用される溶媒は反応に関
与しないものならば特に限定されず、例えば、シクロヘ
キサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の環状脂肪
族炭化水素類;トルエン、キシレン、クメン等の芳香族
炭化水素類;クロロベンゼン、ブロモベンゼン等のハロ
ゲン化芳香族炭化水素類;ニトロベンゼン等のニトロ化
芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プ
ロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブ
チル、酢酸t-ブチル等のカルボン酸エステル類;メタノ
ール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ール、t-ブチルアルコール等のアルコール類が挙げられ
るが、好ましくは環状脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水
素類、カルボン酸エステル類、アルコール類が使用され
る。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合し
て使用しても良い。
【0033】前記溶媒の使用量は、溶液の均一性や攪拌
性により適宜調節するが、シアノケトン類1gに対して、
好ましくは0.5〜100ml、更に好ましくは1〜50mlであ
る。
【0034】本発明のアセタール化工程は、例えば、不
活性ガスの雰囲気にて、酸、シアノケトン類、オルトギ
酸エステル及び溶媒を混合して、攪拌する等の方法によ
って行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜200
℃、更に好ましくは5〜160℃であり、反応圧力は特に制
限されない。
【0035】本発明のアセタール化工程によって得られ
るジアルコキシニトリル誘導体は、反応終了後、例え
ば、中和、抽出、濃縮、濾過等の処理を行った後に、再
結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等による一般的
な方法によって単離・精製して、次のオキシム化工程に
使用出来るが、場合によっては、ジアルコキシニトリル
誘導体を単離・精製することなくオキシム化工程に使用
しても良い。
【0036】(B)オキシム化工程 本発明のオキシム化工程は、塩基性条件下、アセタール
化工程において得られたジアルコキシニトリル誘導体に
ヒドロキシルアミンを反応させて、一般式(1)で示さ
れるジアルコキシアミドオキシム誘導体とする工程であ
る。
【0037】本発明のオキシム化工程において使用する
ヒドロキシルアミンは、遊離のヒドロキシルアミン(水
和物も含む)だけでなく、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リ
ン酸塩等の酸性塩としても使用出来、又、その水溶液と
して使用しても良い。
【0038】前記ヒドロキシルアミンの使用量は、アセ
タール化工程において得られたジアルコキシニトリル誘
導体1molに対して、好ましくは0.1〜20mol、更に好まし
くは0.2〜10molである。
【0039】本発明のオキシム化工程は、塩基性条件下
で行われる。反応系を塩基性にするために、系内に塩基
を存在させるが、使用する塩基としては、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等の無機塩基;トリエチルアミン、ジエチルアミ
ン、ピリジン等の有機塩基が挙げられるが、好ましくは
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、トリエチルアミンが使用される。なお、
これらの塩基は、単独又は二種以上を混合して使用して
も良い。
【0040】前記塩基の使用量は、反応系を塩基性にす
る量であれば特に制限はされないが、アセタール化工程
において得られたジアルコキシニトリル誘導体1molに対
して、好ましくは0.1〜50mol、更に好ましくは0.1〜10m
olである。
【0041】本発明のオキシム化工程は、溶媒の存在下
又は非存在下で行われる。使用される溶媒は反応に関与
しないものならば特に限定されず、例えば、水;メタノ
ール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ール、t-ブチルアルコール等のアルコール類;N,N-ジメ
チルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N'-
ジメチル-2-イミダゾリドン等のアミド類;アセトニト
リル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル
類が挙げられるが、好ましくは水、アルコール類、水と
アルコールの混合溶媒が使用される。なお、これらの溶
媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0042】前記溶媒の使用量は、溶液の均一性や攪拌
性により適宜調節するが、アセタール化工程において得
られたジアルコキシニトリル誘導体1gに対して、好まし
くは1〜1000ml、更に好ましくは2〜600mlである。
【0043】本発明のオキシム化工程は、例えば、不活
性ガス雰囲気にて、塩基、アセタール化工程において得
られたジアルコキシニトリル誘導体、ヒドロキシルアミ
ン及び溶媒を混合して、攪拌する等の方法によって行わ
れる。その際の反応温度は、好ましくは0〜200℃、更に
好ましくは10〜150℃であり、反応圧力は特に制限され
ない。
【0044】本発明のオキシム化工程によって得られる
ジアルコキシアミドオキシム誘導体は、反応終了後、例
えば、中和、抽出、濃縮、濾過等の処理を行った後に、
再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等による一般
的な方法によって単離・精製される。
【0045】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0046】参考例1(3-シアノ-2-ブタノンのナトリ
ウム塩の合成) 攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積300ml
のガラス製フラスコに、ナトリウムメトキシド13.0g(0.
24mol)、プロピオニトリル19.9g(0.36mol)、酢酸n-ブチ
ル37.2g(0.32mol)及びトルエン100mlを加え、窒素雰囲
気にて、90℃で24時間反応させた。反応終了後、室温ま
で冷却し、析出物を濾過して乾燥させ、無色粉末として
3-シアノ-2-ブタノンのナトリウム塩12.0gを得た(単離
収率;41.7%)。3-シアノ-2-ブタノンのナトリウム塩の
物性値は以下の通りであった。
【0047】1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));1.45(3H,s)、
1.75(3H,s)
【0048】参考例2(3-シアノ-2-ブタノンの合成) 内容積300mlのガラス製フラスコに、参考例1と同様な
方法で合成した3-シアノ-2-ブタノンのナトリウム塩30.
0g(0.25mol)、水40ml及び酢酸エチル100mlを加えた。次
いで、濃塩酸21.7ml(0.26mol)を加えた後、有機層を取
り出して無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、
濾液を減圧下で濃縮して、無色液体として3-シアノ-2-
ブタノン22.3gを得た(単離収率;92%)。3-シアノ-2-ブ
タノンの物性値は以下の通りであった。
【0049】1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));1.50(3H,d)、
2.38(3H,s)、3.60(1H,q)
【0050】実施例1(2-メチルブチロニトリル-3-オ
ン-ジエチルアセタールの合成) 攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのガラス製フラ
スコに、濃硫酸10mg(0.1mmol)、参考例2と同様な方法
で合成した3-シアノ-2-ブタノン1.94g(24mmol)、オルト
ギ酸エチル3.56g(24mmol)及びエタノール5mlを加え、窒
素雰囲気にて、室温で7時間反応させた。反応終了後、
反応液に、炭酸カリウム0.75g(5mmol)を加えて、更に室
温で1時間攪拌させた。析出物を濾過し、濾液を減圧下
で濃縮して、薄黄色液体として2-メチルブチロニトリル
-3-オン-ジエチルアセタール2.91gを得た(単離収率;85
%)。2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジエチルアセタ
ールは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
【0051】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.0〜1.3(9H,
m)、1.40(3H,s)、3.2〜3.6(4H,m)、4.10(1H,q)
【0052】実施例2(2-メチルブチルアミドオキシム
-3-オン-ジエチルアセタールの合成) 攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内
容積25mlのガラス製フラスコに、水酸化ナトリウム1.46
g(36.5mmol)、水7ml及びヒドロキシルアミン塩酸塩1.97
g(28.3mmol)を混合し、氷冷下、実施例1と同様な方法
で合成した2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジエチルア
セタール2.40g(14.0mmol)をメタノール7mlに溶解した液
ををゆるやかに滴下し、窒素雰囲気にて、10℃で2時
間、室温で13時間、更に加熱還流下(70〜75℃)で1.5
時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、酢酸エ
チル20mlで3回抽出した。有機層を取り出し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し
て、薄黄色液体として2-メチルブチルアミドオキシム-3
-オン-ジエチルアセタール2.45gを得た(単離収率;86
%)。2-メチルブチルアミドオキシム-3-オン-ジエチル
アセタールは、以下の物性値で示される新規な化合物で
ある。
【0053】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.1〜1.3(9H,
m)、1.40(3H,s)、2.8〜3.2(1H,m)、3.2〜4.3(5H,m)、5.
0〜5.2(2H,brs)
【0054】参考例3(3-アミノ-4,5-ジメチルイソオ
キサゾールの合成) 攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのガラス製フラ
スコに、実施例2と同様な方法で合成した2-メチルブチ
ルアミドオキシム-3-オン-ジエチルアセタール2.25g(11
mmol)、エタノール13ml及び濃硫酸20mg(0.2mmol)を加
え、窒素雰囲気にて、室温で15時間反応させた。反応終
了後、減圧下で濃縮し、濃縮物をイソプロピルアルコー
ル1mlで再結晶させて、白色粉末として3-アミノ-4,5-ジ
メチルイソオキサゾール1.00gを得た(単離収率;81
%)。3-アミノ-4,5-ジメチルイソオキサゾールの物性値
は以下の通りであった。
【0055】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.80(3H,s)、2.2
0(3H,s)、3.80(2H,s)
【0056】実施例3(2-メチルブチロニトリル-3-オ
ン-ジメチルアセタールの合成) 攪拌装置及び温度計を備えた内容積50mlのガラス製フラ
スコに、濃硫酸10mg(0.1mmol)、参考例2と同様な方法
で合成した3-シアノ-2-ブタノン7.14g(73.5mmol)、オル
トギ酸メチル15.6g(147mmol)及びメタノール30mlを加
え、窒素雰囲気にて、室温で23時間反応させた。反応終
了後、反応液に、炭酸カリウム1.02g(6.8mmol)を加え
て、更に室温で1時間攪拌させた。析出物を濾過し、濾
液を減圧下で濃縮して、濃縮物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(充填剤;ワコーゲルC-200(和光純薬社
製)、展開溶媒;n-ヘキサン/酢酸エチル=3/1(容量比))
で精製して、薄黄色液体として2-メチルブチロニトリル
-3-オン-ジメチルアセタール9.5gを得た(単離収率;90
%)。2-メチルブチロニトリル-3-オン-ジメチルアセタ
ールは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
【0057】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.23(3H,d)、1.4
0(3H,s)、3.02(1H,q)、3.17(3H,s)、3.28(3H,s)
【0058】実施例4(2-メチルブチルアミドオキシム
-3-オン-ジメチルアセタールの合成) 攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内
容積50mlのガラス製フラスコに、ヒドロキシルアミン塩
酸塩3.48g(50.0mmol)及びメタノール10mlを混合し、氷
冷下、トリエチルアミン6.33g(62.6mmol)、実施例3と
同様な方法で合成した2-メチルブチロニトリル-3-オン-
ジメチルアセタール3.58g(25.0mmol)をメタノール5mlに
溶解した液をを順次ゆるやかに滴下し、窒素雰囲気に
て、加熱還流下(60〜64℃)で8時間反応させた。反応
終了後、室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、濃縮物に酢
酸エチル120ml及び水40mlを加えた。次いで、有機層を
取り出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過
後、減圧下で濃縮して、無色粉末として2-メチルブチル
アミドオキシム-3-オン-ジメチルアセタール3.15gを得
た(単離収率;72%)。2-メチルブチルアミドオキシム-3
-オン-ジメチルアセタールは、以下の物性値で示される
新規な化合物である。
【0059】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.12(3H,d,J=7.1
Hz)、1.25(3H,s)、2.73(1H,q,J=7.1Hz)、3.20(1H,br
s)、3.21(3H,s)、3.26(3H,s)、5.03(2H,br)
【0060】参考例4(2-ホルミルベンジルシアニドの
合成) 攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積200ml
のガラス製フラスコに、ナトリウムメトキシド8.1g(0.1
5mol)、ベンジルシアニド17.6g(0.15mol)、ギ酸エチル1
2.3g(0.17mol)及びメタノール70mlを加え、窒素雰囲気
にて、室温で6時間反応させた。反応終了後、固体が析
出して来たので、濾過して乾燥させた。この固体を水20
0mlに溶解させ、濃塩酸5.8ml(70mol)を加えた。析出し
て来た結晶を濾過して乾燥させ、無色粉末として2-ホル
ミルベンジルシアニド9.0gを得た(単離収率;41%)。2-
ホルミルベンジルシアニドの物性値は以下の通りであっ
た。
【0061】1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));7.32〜7.70(6
H,m)、8.06(1H,s)
【0062】実施例5(2-(β-ジエトキシホルミル)ベ
ンジルシアニドの合成) 攪拌装置及び温度計を備えた内容積100mlのガラス製フ
ラスコに、濃硫酸10mg(0.1mmol)、参考例4と同様な方
法で合成した2-ホルミルベンジルシアニド5.81g(40mmo
l)、オルトギ酸メチル17.76g(120mmol)及びエタノール4
0mlを加え、窒素雰囲気にて、室温で15時間反応させ
た。反応終了後、反応液に、炭酸カリウム4.0g(5mmol)
を加えて、更に室温で1時間攪拌させた。析出物を濾過
し、濾液を減圧下で濃縮して、濃縮物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(充填剤;ワコーゲルC-200(和光
純薬社製)、展開溶媒;n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1(容
量比))で精製して、無色粉末として2-(β-ジエトキシ
ホルミル)ベンジルシアニド4.1gを得た(単離収率;47
%)。2-(β-ジエトキシホルミル)ベンジルシアニドの物
性値は以下の通りであった。
【0063】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.09(3H,t)、1.2
2(3H,t)、3.30〜3.80(4H,m)、4.00(2H,d)、4.62(2H,
d)、7.30〜7.41(5H,m)
【0064】実施例6(2-(β-ジエトキシホルミル)-2-
フェニルアセトアミドオキシムの合成) 攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内
容積25mlのガラス製フラスコに、ヒドロキシルアミン塩
酸塩695mg(10mmol)及びメタノール5mlを混合し、氷冷
下、トリエチルアミン1.52g(15mmol)、実施例5と同様
な方法で合成した2-(β-ジエトキシホルミル)ベンジル
シアニド1.1g(5mmol)をメタノール1mlに溶解した液をを
順次ゆるやかに滴下し、窒素雰囲気にて、加熱還流下
(60〜64℃)で4時間反応させた。反応終了後、室温ま
で冷却し、減圧下で濃縮し、濃縮物に酢酸エチル30ml及
び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液3mlを加えた。次い
で、有機層を取り出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮して、濃縮物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤;ワコーゲル
C-200(和光純薬社製)、展開溶媒;n-ヘキサン/酢酸エチ
ル=1/2(容量比))で精製して、無色粉末として2-(β-ジ
エトキシホルミル)-2-フェニルアセトアミドオキシム0.
8gを得た(単離収率;64%)。2-(β-ジエトキシホルミ
ル)-2-フェニルアセトアミドオキシムは、以下の物性値
で示される新規な化合物である。
【0065】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.12(3H,t,J=7.1
Hz)、1.20(3H,t,J=7.1Hz)、3.50〜3.85(5H,m)、4.84(1
H,d,J=4.9Hz)、5.03(2H,br)、7.25〜7.45(6H,m)
【0066】
【発明の効果】本発明により、新規なジアルコキシアミ
ドオキシム誘導体及びその製法を提供することが出来
る。
フロントページの続き (72)発明者 山田 修二 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 中村 卓 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB01 AB20 AB84 AC59 BB14 BB31 BC10 BC31 BC35 BE10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R1は、反応に関与しない基、R2及びR3は、
    反応に関与しない基(水素原子を除く)を示す。)で示
    されるジアルコキシアミドオキシム誘導体。
  2. 【請求項2】(A)酸性条件下、一般式(2) 【化2】 (式中、R1及びR2は、前記と同義である。)で示され
    るシアノケトン類に、一般式(3) 【化3】 (式中、R3は、前記と同義である。)で示されるオル
    トギ酸エステルを反応させて、一般式(4) 【化4】 (式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)で
    示されるジアルコキシニトリル誘導体とするアセタール
    化工程、(B)次いで、塩基性条件下、ジアルコキシニ
    トリル誘導体にヒドロキシルアミンを反応させて、一般
    式(1) 【化5】 (式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)で
    示されるジアルコキシアミドオキシム誘導体とするオキ
    シム化工程、を含んでなることを特徴とする、請求項1
    記載のジアルコキシアミドオキシム誘導体の製法。
  3. 【請求項3】オルトギ酸エステルが、オルトギ酸メチル
    又はオルトギ酸エチルである請求項2記載のジアルコキ
    シアミドオキシム誘導体の製法。
  4. 【請求項4】一般式(5) 【化6】 (式中、R3は、前記と同義である。)で示されるジア
    ルコキシニトリル誘導体。
  5. 【請求項5】R3が、メチル基又はエチル基である請求
    項4記載のジアルコキシニトリル誘導体。
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