JP2002114765A - 3−アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物の製造方法 - Google Patents
3−アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物の製造方法Info
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- JP2002114765A JP2002114765A JP2000310646A JP2000310646A JP2002114765A JP 2002114765 A JP2002114765 A JP 2002114765A JP 2000310646 A JP2000310646 A JP 2000310646A JP 2000310646 A JP2000310646 A JP 2000310646A JP 2002114765 A JP2002114765 A JP 2002114765A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 医薬品等の重要な中間体である3−アミノ−
4−カルボニルピラゾール化合物を、安価なアルデヒド
類およびアクリロニトリルから誘導される新規化合物を
経由して、簡便かつ高収率に目的物を合成する方法を提
供する。 【解決手段】 下記の一般式(I): 【化1】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、又はヘテロ環
基を示し、HX1はプロトン酸を示し、mは0ないし2
の整数を示す)で表わされる3−アミノ−4−カルボニ
ルピラゾール化合物の製造方法であって、下記の一般式
(II): 【化2】 (式中、R1は上記と同義であり、R2はアルキル基、ア
リール基、又はアルコキシ基を示す)で表わされる3−
アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を脱ア
シル化する工程を含む方法。
4−カルボニルピラゾール化合物を、安価なアルデヒド
類およびアクリロニトリルから誘導される新規化合物を
経由して、簡便かつ高収率に目的物を合成する方法を提
供する。 【解決手段】 下記の一般式(I): 【化1】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、又はヘテロ環
基を示し、HX1はプロトン酸を示し、mは0ないし2
の整数を示す)で表わされる3−アミノ−4−カルボニ
ルピラゾール化合物の製造方法であって、下記の一般式
(II): 【化2】 (式中、R1は上記と同義であり、R2はアルキル基、ア
リール基、又はアルコキシ基を示す)で表わされる3−
アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を脱ア
シル化する工程を含む方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品等の合成中
間体として有用な3−アミノ−4−カルボニルピラゾー
ル化合物および3−アシルアミノ−4−カルボニルピラ
ゾール化合物の製造方法に関する。
間体として有用な3−アミノ−4−カルボニルピラゾー
ル化合物および3−アシルアミノ−4−カルボニルピラ
ゾール化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】3−アミノ−4−ベンゾイルピラゾール
化合物およびその塩類は、抗炎症、解熱、鎮痛などの作
用を有する医薬品として、また医薬品の合成中間体とし
て有用であることが特公昭49−10508号公報に記
載されている。また、米国特許明細書第4654347
号には、抗不安薬、骨格筋肉弛緩剤、沈静催眠薬、抗痙
攣薬などの医薬品の合成中間体として有用であることが
記載されている。その他にも医薬品の中間体などとして
有用であることが欧州特許264773号、同1298
47号、ドイツ特許3422876号などに記載されて
いる。
化合物およびその塩類は、抗炎症、解熱、鎮痛などの作
用を有する医薬品として、また医薬品の合成中間体とし
て有用であることが特公昭49−10508号公報に記
載されている。また、米国特許明細書第4654347
号には、抗不安薬、骨格筋肉弛緩剤、沈静催眠薬、抗痙
攣薬などの医薬品の合成中間体として有用であることが
記載されている。その他にも医薬品の中間体などとして
有用であることが欧州特許264773号、同1298
47号、ドイツ特許3422876号などに記載されて
いる。
【0003】3−アミノ−4−ベンゾイルピラゾール化
合物の合成法はSynthesis, I、337頁、1997年、
Monatshefte fur Chemie Chemical Monthly,129、1
207頁、1998年およびドイツ特許3422876
号などに記載されている。それらによると、ベンゾイル
アセトニトリルを合成中間体とし、これにジメチルホル
ムアミドジメチルアセタールを反応させることにより、
中間体のC6H5COC(CN):CHN(CH3)2を合成す
る。この化合物にヒドラジンを反応させることにより、
目的の3−アミノ−4−ベンゾイルピラゾールを得るこ
とができる。しかしながら、この方法では中間体のC6
H5COC(CN):CHN(CH3)2に対するヒドラジン
の求核攻撃の位置が異なることにより生成する異性体で
ある4−シアノ−3−フェニルピラゾールが主生成物と
して副生するため、目的の3−アミノ−4−ベンゾイル
ピラゾール化合物は低収率(約30%)であるという問
題点を有していた。
合物の合成法はSynthesis, I、337頁、1997年、
Monatshefte fur Chemie Chemical Monthly,129、1
207頁、1998年およびドイツ特許3422876
号などに記載されている。それらによると、ベンゾイル
アセトニトリルを合成中間体とし、これにジメチルホル
ムアミドジメチルアセタールを反応させることにより、
中間体のC6H5COC(CN):CHN(CH3)2を合成す
る。この化合物にヒドラジンを反応させることにより、
目的の3−アミノ−4−ベンゾイルピラゾールを得るこ
とができる。しかしながら、この方法では中間体のC6
H5COC(CN):CHN(CH3)2に対するヒドラジン
の求核攻撃の位置が異なることにより生成する異性体で
ある4−シアノ−3−フェニルピラゾールが主生成物と
して副生するため、目的の3−アミノ−4−ベンゾイル
ピラゾール化合物は低収率(約30%)であるという問
題点を有していた。
【0004】また、3−アミノ−4−ベンゾイルピラゾ
ール化合物の合成法が特公昭49−10508号公報に
記載されている。それによると、3−アミノ−4−シア
ノピラゾール化合物とフェニルマグネシウムハライド化
合物とを反応させ、ついで生成する有機マグネシウム化
合物を温和な条件下で加水分解して3−アミノ−4−ベ
ンズイミドイルピラゾールを合成し、さらに得られた化
合物を加水分解することにより目的物が得られる。しか
しながら、この方法ではグリニャール試薬を使用するた
め、特別な製造設備が必要であるという問題点を有して
いた。
ール化合物の合成法が特公昭49−10508号公報に
記載されている。それによると、3−アミノ−4−シア
ノピラゾール化合物とフェニルマグネシウムハライド化
合物とを反応させ、ついで生成する有機マグネシウム化
合物を温和な条件下で加水分解して3−アミノ−4−ベ
ンズイミドイルピラゾールを合成し、さらに得られた化
合物を加水分解することにより目的物が得られる。しか
しながら、この方法ではグリニャール試薬を使用するた
め、特別な製造設備が必要であるという問題点を有して
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、安価
な原料を使用し、反応工程が安全かつ簡便で、汎用性が
あり、しかも収率が高い3−アミノ−4−カルボニルピ
ラゾール化合物の製造方法を提供することにある。ま
た、新規の化合物である3−アシルアミノ−4−カルボ
ニルピラゾール化合物及びその製造方法を提供すること
も本発明の課題である。
な原料を使用し、反応工程が安全かつ簡便で、汎用性が
あり、しかも収率が高い3−アミノ−4−カルボニルピ
ラゾール化合物の製造方法を提供することにある。ま
た、新規の化合物である3−アシルアミノ−4−カルボ
ニルピラゾール化合物及びその製造方法を提供すること
も本発明の課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決すべく鋭意研究を行った結果、安価なアクリロニト
リルとアルデヒド類から導かれる2−(1−ヒドロキシ
ルアルキル)アクリロニトリル化合物を合成中間体とし
て用い、さらに3−アミノ−4−(1−ヒドロキシルア
ルキル)ピラゾリン化合物を経由することにより前記の
課題を解決でき、安全かつ簡便な反応工程により、3−
アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物および3−ア
シルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を高い収
率で製造できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
解決すべく鋭意研究を行った結果、安価なアクリロニト
リルとアルデヒド類から導かれる2−(1−ヒドロキシ
ルアルキル)アクリロニトリル化合物を合成中間体とし
て用い、さらに3−アミノ−4−(1−ヒドロキシルア
ルキル)ピラゾリン化合物を経由することにより前記の
課題を解決でき、安全かつ簡便な反応工程により、3−
アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物および3−ア
シルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を高い収
率で製造できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、本発明は、下記の一般式
(I):
(I):
【化4】 (式中、R1は置換若しくは無置換のアルキル基、置換
若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換
のヘテロ環基を示し、HX1はプロトン酸を示し、mは
0ないし2の整数を示す)で表わされる3−アミノ−4
−カルボニルピラゾール化合物の製造方法であって、下
記の一般式(II):
若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換
のヘテロ環基を示し、HX1はプロトン酸を示し、mは
0ないし2の整数を示す)で表わされる3−アミノ−4
−カルボニルピラゾール化合物の製造方法であって、下
記の一般式(II):
【化5】 (式中、R1は置換若しくは無置換のアルキル基、置換
若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換
のヘテロ環基を示し、R2は置換若しくは無置換のアル
キル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若
しくは無置換のアルコキシ基を示す)で表わされる3−
アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を脱ア
シル化する工程を含む方法を提供するものである。上記
方法において脱アシル化は好ましくは酸又はアルカリ条
件下で加水分解により行われる。
若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換
のヘテロ環基を示し、R2は置換若しくは無置換のアル
キル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若
しくは無置換のアルコキシ基を示す)で表わされる3−
アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を脱ア
シル化する工程を含む方法を提供するものである。上記
方法において脱アシル化は好ましくは酸又はアルカリ条
件下で加水分解により行われる。
【0008】また、本発明により、上記の一般式(II)
で表される3−アシルアミノ−4−カルボニルピラゾー
ル化合物の製造方法であって、下記の一般式(III):
で表される3−アシルアミノ−4−カルボニルピラゾー
ル化合物の製造方法であって、下記の一般式(III):
【化6】 (式中、R1及びHX1は前記と同義であり、nは0ない
し2の整数を示す)で表わされる3−アミノ−4−(1
−ヒドロキシルアルキル)ピラゾリン化合物を、酸素の
存在下、一般式(IV):(R2CO)2O(式中、R2は前
記と同義である)で表される酸無水物又は一般式
(V):R2COX2(式中、R2は前記と同義であり、
X2はハロゲン原子を示す)で表される酸ハロゲン化物
と反応させた後、塩基で処理する工程を含む方法が提供
される。
し2の整数を示す)で表わされる3−アミノ−4−(1
−ヒドロキシルアルキル)ピラゾリン化合物を、酸素の
存在下、一般式(IV):(R2CO)2O(式中、R2は前
記と同義である)で表される酸無水物又は一般式
(V):R2COX2(式中、R2は前記と同義であり、
X2はハロゲン原子を示す)で表される酸ハロゲン化物
と反応させた後、塩基で処理する工程を含む方法が提供
される。
【0009】さらに本発明により、上記の一般式(I)
で表される3−アミノ−4−カルボニルピラゾール化合
物の製造方法であって、下記の工程: (1)上記の一般式(III)で表される3−アミノ−4−
(1−ヒドロキシルアルキル)ピラゾリン化合物(式
中、R1、HX1、及びnは前記と同義である)を、酸素
の存在下、上記の一般式(IV)で表される酸無水物(式
中、R2は前記と同義である)又は上記の一般式(V)
で表される酸ハロゲン化物(式中、R2及びX2は前記と
同義である)と反応させた後、塩基で処理して上記の一
般式(II)で表される3−アシルアミノ−4−カルボニ
ルピラゾール化合物(式中、R1及びR2は前記と同義で
ある)を製造する工程;及び(2)上記工程(1)で得られた
3−アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を
脱アシル化する工程を含む方法が提供される。上記方法
において脱アシル化は好ましくは酸又はアルカリ条件下
で加水分解により行われる。
で表される3−アミノ−4−カルボニルピラゾール化合
物の製造方法であって、下記の工程: (1)上記の一般式(III)で表される3−アミノ−4−
(1−ヒドロキシルアルキル)ピラゾリン化合物(式
中、R1、HX1、及びnは前記と同義である)を、酸素
の存在下、上記の一般式(IV)で表される酸無水物(式
中、R2は前記と同義である)又は上記の一般式(V)
で表される酸ハロゲン化物(式中、R2及びX2は前記と
同義である)と反応させた後、塩基で処理して上記の一
般式(II)で表される3−アシルアミノ−4−カルボニ
ルピラゾール化合物(式中、R1及びR2は前記と同義で
ある)を製造する工程;及び(2)上記工程(1)で得られた
3−アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を
脱アシル化する工程を含む方法が提供される。上記方法
において脱アシル化は好ましくは酸又はアルカリ条件下
で加水分解により行われる。
【0010】さらに別の観点からは、本発明により、上
記の3−アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合
物(式中、R1及びR2は前記と同義である)が提供され
る。
記の3−アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合
物(式中、R1及びR2は前記と同義である)が提供され
る。
【0011】
【発明の実施の形態】R1が示すアルキル基は直鎖状、
分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでも
よいが、好ましくは、炭素数1ないし20の直鎖状又は
分枝鎖状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデ
シル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基など)、又は
炭素数1ないし8のシクロアルキル基(例えば、シクロ
プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基な
ど)を用いることができる(本明細書において特に言及
しない場合には他のアルキル基またはアルキル部分を有
する他の置換基についても同様である)。R1が示すア
リール基は単環又は縮合環のいずれでもよく、好ましく
は炭素数6ないし20のアリール基を用いることができ
る(本明細書において特に言及しない場合には他のアリ
ール基又はアリール部分を有する他の置換基についても
同様である)。例えば、フェニル基、1−ナフチル基、
2−ナフチル基などが好ましい。
分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでも
よいが、好ましくは、炭素数1ないし20の直鎖状又は
分枝鎖状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデ
シル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基など)、又は
炭素数1ないし8のシクロアルキル基(例えば、シクロ
プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基な
ど)を用いることができる(本明細書において特に言及
しない場合には他のアルキル基またはアルキル部分を有
する他の置換基についても同様である)。R1が示すア
リール基は単環又は縮合環のいずれでもよく、好ましく
は炭素数6ないし20のアリール基を用いることができ
る(本明細書において特に言及しない場合には他のアリ
ール基又はアリール部分を有する他の置換基についても
同様である)。例えば、フェニル基、1−ナフチル基、
2−ナフチル基などが好ましい。
【0012】R1が示すヘテロ環基としては、少なくと
も1個のヘテロ原子を環構成原子として含む芳香族又は
非芳香族のヘテロ環基を用いることができ、ヘテロ環基
は単環又は縮合環のいずれでもよい。ヘテロ原子として
は、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子などから選
ばれる1又は2以上のヘテロ原子を用いることができ、
ヘテロ環基が環構成原子として2個以上のヘテロ原子を
有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよ
い。ヘテロ環基として、好ましくは芳香族ヘテロ環基
(好ましくは、炭素数が1ないし10であり、5ないし
8員環の芳香族ヘテロ環基であり、例えば、4−ピリジ
ル基、2−フリル基、2−ピリミジル基、1−ピリジル
基、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1
−ピラゾリル基)などが挙げられる。非芳香族ヘテロ環
基としては、1−ピロリジニル基などを用いることがで
きる。R1としては、アルキル基、アリール基、芳香族
ヘテロ環基が好ましく、最も好ましいのはアリール基で
ある。
も1個のヘテロ原子を環構成原子として含む芳香族又は
非芳香族のヘテロ環基を用いることができ、ヘテロ環基
は単環又は縮合環のいずれでもよい。ヘテロ原子として
は、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子などから選
ばれる1又は2以上のヘテロ原子を用いることができ、
ヘテロ環基が環構成原子として2個以上のヘテロ原子を
有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよ
い。ヘテロ環基として、好ましくは芳香族ヘテロ環基
(好ましくは、炭素数が1ないし10であり、5ないし
8員環の芳香族ヘテロ環基であり、例えば、4−ピリジ
ル基、2−フリル基、2−ピリミジル基、1−ピリジル
基、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1
−ピラゾリル基)などが挙げられる。非芳香族ヘテロ環
基としては、1−ピロリジニル基などを用いることがで
きる。R1としては、アルキル基、アリール基、芳香族
ヘテロ環基が好ましく、最も好ましいのはアリール基で
ある。
【0013】R1で表わされるアルキル基、アリール
基、又はヘテロ環基はさらに置換基を有していてもよ
い。置換基の種類、置換基の個数、及び置換位置は特に
限定されず、2個以上の置換基を有する場合にはそれら
は同一でも異なっていてもよい。R 1上の置換基には、
さらに1個以上の他の置換基が存在していてもよい。好
ましい置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば
フッ素、塩素、臭素など)、アルキル基(R1について
説明したものと同様の基など)、アリール基(R1につ
いて説明したものと同様の基など)、アルコキシ基(好
ましくは、炭素数1ないし10のアルコキシ基であり、
例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、
イソプロピルオキシ基、1−ブトキシ基など)、アリー
ルオキシ基(好ましくは炭素数6ないし20のアリール
オキシ基であり、例えば、フェノキシ基、2−メトキシ
フェノキシ基、4−ニトロフェノキシ基など)、芳香族
ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数1ないし10の
芳香族ヘテロ環オキシ基であり、例えば2−フリルオキ
シ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基な
ど)、カルボンアミド基(好ましくは、炭素数2ないし
16のカルボンアミド基であり、例えばアセトアミド
基、プロピオンアミド基、オクタノイルアミド基な
ど)、スルホンアミド基(好ましくは、炭素数1ないし
15のスルホンアミド基であり、例えば、メタンスルホ
ンアミド基、プロパンスルホンアミド基、ブタンスルホ
ンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基など)、カルボ
キシル基、アミノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基などが
挙げられる。もっとも、置換基の種類はこれらに限定さ
れることはない。
基、又はヘテロ環基はさらに置換基を有していてもよ
い。置換基の種類、置換基の個数、及び置換位置は特に
限定されず、2個以上の置換基を有する場合にはそれら
は同一でも異なっていてもよい。R 1上の置換基には、
さらに1個以上の他の置換基が存在していてもよい。好
ましい置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば
フッ素、塩素、臭素など)、アルキル基(R1について
説明したものと同様の基など)、アリール基(R1につ
いて説明したものと同様の基など)、アルコキシ基(好
ましくは、炭素数1ないし10のアルコキシ基であり、
例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、
イソプロピルオキシ基、1−ブトキシ基など)、アリー
ルオキシ基(好ましくは炭素数6ないし20のアリール
オキシ基であり、例えば、フェノキシ基、2−メトキシ
フェノキシ基、4−ニトロフェノキシ基など)、芳香族
ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数1ないし10の
芳香族ヘテロ環オキシ基であり、例えば2−フリルオキ
シ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基な
ど)、カルボンアミド基(好ましくは、炭素数2ないし
16のカルボンアミド基であり、例えばアセトアミド
基、プロピオンアミド基、オクタノイルアミド基な
ど)、スルホンアミド基(好ましくは、炭素数1ないし
15のスルホンアミド基であり、例えば、メタンスルホ
ンアミド基、プロパンスルホンアミド基、ブタンスルホ
ンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基など)、カルボ
キシル基、アミノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基などが
挙げられる。もっとも、置換基の種類はこれらに限定さ
れることはない。
【0014】R2が示すアルキル基は直鎖状、分枝鎖
状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでもよい
が、好ましくは、炭素数1ないし5の直鎖又は分枝鎖状
のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基な
どを用いることができる。R2が示すアリール基として
は、好ましくは炭素数6ないし10のアリール基を用い
ることができ、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、
2−ナフチル基などを用いることができる。R2が示す
アルコキシ基としては、好ましくは炭素数1ないし5の
アルコキシ基を用いることができ、例えば、メトキシ
基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブチルオキシ基な
どが挙げられる。R2としてより好ましいのはアルキル
基である。R2とで表される基はさらに置換基を有して
いてもよく、2個以上の置換基を有する場合には同じで
あっても異なっていてもよい。置換基の種類、個数、及
び置換位置は特に限定されないが、好ましい置換基とし
ては、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素な
ど)、アルキル基(R2について説明したものと同様の
基など)、アリール基(R2について説明したものと同
様の基など)、カルボキシル基などが挙げられる。
状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでもよい
が、好ましくは、炭素数1ないし5の直鎖又は分枝鎖状
のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基な
どを用いることができる。R2が示すアリール基として
は、好ましくは炭素数6ないし10のアリール基を用い
ることができ、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、
2−ナフチル基などを用いることができる。R2が示す
アルコキシ基としては、好ましくは炭素数1ないし5の
アルコキシ基を用いることができ、例えば、メトキシ
基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブチルオキシ基な
どが挙げられる。R2としてより好ましいのはアルキル
基である。R2とで表される基はさらに置換基を有して
いてもよく、2個以上の置換基を有する場合には同じで
あっても異なっていてもよい。置換基の種類、個数、及
び置換位置は特に限定されないが、好ましい置換基とし
ては、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素な
ど)、アルキル基(R2について説明したものと同様の
基など)、アリール基(R2について説明したものと同
様の基など)、カルボキシル基などが挙げられる。
【0015】HX1はプロトン酸を示すが、好ましい具
体例としては、例えば、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水
素、硫酸、炭酸等の無機酸、酢酸、クロロ酢酸、ジクロ
ロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、蓚酸、マ
レイン酸、安息香酸、フタル酸、等の有機カルボン酸、
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸等が
挙げられる。これらのプロトン酸は反応物により適宜選
択可能である。より好ましいプロトン酸としては、塩化
水素、臭化水素、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸を用いることができる。
体例としては、例えば、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水
素、硫酸、炭酸等の無機酸、酢酸、クロロ酢酸、ジクロ
ロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、蓚酸、マ
レイン酸、安息香酸、フタル酸、等の有機カルボン酸、
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸等が
挙げられる。これらのプロトン酸は反応物により適宜選
択可能である。より好ましいプロトン酸としては、塩化
水素、臭化水素、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸を用いることができる。
【0016】mおよびnはそれぞれ独立に0ないし2の
整数を表す。一般式(V)で表される化合物中、X2は
ハロゲン原子を示し、より好ましいのは塩素原子または
臭素原子である。
整数を表す。一般式(V)で表される化合物中、X2は
ハロゲン原子を示し、より好ましいのは塩素原子または
臭素原子である。
【0017】一般式(I)で表わされる3−アミノ−4
−カルボニルピラゾール化合物の代表的具体例を以下に
示すが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
−カルボニルピラゾール化合物の代表的具体例を以下に
示すが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】本発明により提供される一般式(II)で表
わされる3−アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール
化合物は遊離形態又は塩の形態のほか、それらの水和物
又はそれらの溶媒和物として存在する場合があるが、こ
れらはいずれも本発明の範囲に包含される。また、一般
式(II)で表わされる3−アシルアミノ−4−カルボニ
ルピラゾール化合物は、置換基の種類に応じて1個以上
の不斉炭素を有する場合もあるが、このような1個以上
の不斉炭素に基づく光学活性体、ジアステレオ異性体、
それらの任意の混合物、ラセミ体などはいずれも本発明
の範囲に包含される。一般式(II)で表わされる3−ア
シルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物の代表的
具体例を以下に示すが、本発明はこれらによって限定さ
れるものではない。
わされる3−アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール
化合物は遊離形態又は塩の形態のほか、それらの水和物
又はそれらの溶媒和物として存在する場合があるが、こ
れらはいずれも本発明の範囲に包含される。また、一般
式(II)で表わされる3−アシルアミノ−4−カルボニ
ルピラゾール化合物は、置換基の種類に応じて1個以上
の不斉炭素を有する場合もあるが、このような1個以上
の不斉炭素に基づく光学活性体、ジアステレオ異性体、
それらの任意の混合物、ラセミ体などはいずれも本発明
の範囲に包含される。一般式(II)で表わされる3−ア
シルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物の代表的
具体例を以下に示すが、本発明はこれらによって限定さ
れるものではない。
【0024】
【化12】
【0025】
【化13】
【0026】
【化14】
【0027】
【化15】
【0028】
【化16】
【0029】本発明の方法を下記のスキームに従って説
明する。
明する。
【化17】 (式中、R1、R2、HX1、X2、m、及びnは前記と同
義である。aは0ないし2の整数を示す。)
義である。aは0ないし2の整数を示す。)
【0030】一般式(I)で表わされる3−アミノ−4
−カルボニルピラゾール化合物は、一般式(III)で表
わされる3−アミノ−4−(1−ヒドロキシルアルキ
ル)ピラゾリン化合物から2工程で合成することができ
る。一般式(III)で表わされる3−アミノ−4−(1
−ヒドロキシルアルキル)ピラゾリン化合物は、特開平
10−29980号公報に記載されている方法により、
容易に合成することができる。すなわち、アクリロニト
リルとアルデヒド類とをトリエチレンジアミン〔ジアザ
ビシクロ(2,2,2)−オクタン〕(DABCO)や
キンクリジン等の3個の環に共通して1個の窒素原子を
有する環状3級アミン化合物の存在下で反応させること
により、2−(1−ヒドロキシアルキル)アクリロニト
リル化合物を合成し、これにヒドラジンまたはその水和
物を反応させ、続いてプロトン酸を加えて反応させるこ
とにより、一般式(III)で表わされる3−アミノ−4
−(1−ヒドロキシルアルキル)ピラゾリン化合物を高
収率で合成することができる。
−カルボニルピラゾール化合物は、一般式(III)で表
わされる3−アミノ−4−(1−ヒドロキシルアルキ
ル)ピラゾリン化合物から2工程で合成することができ
る。一般式(III)で表わされる3−アミノ−4−(1
−ヒドロキシルアルキル)ピラゾリン化合物は、特開平
10−29980号公報に記載されている方法により、
容易に合成することができる。すなわち、アクリロニト
リルとアルデヒド類とをトリエチレンジアミン〔ジアザ
ビシクロ(2,2,2)−オクタン〕(DABCO)や
キンクリジン等の3個の環に共通して1個の窒素原子を
有する環状3級アミン化合物の存在下で反応させること
により、2−(1−ヒドロキシアルキル)アクリロニト
リル化合物を合成し、これにヒドラジンまたはその水和
物を反応させ、続いてプロトン酸を加えて反応させるこ
とにより、一般式(III)で表わされる3−アミノ−4
−(1−ヒドロキシルアルキル)ピラゾリン化合物を高
収率で合成することができる。
【0031】一般式(III)で表される3−アミノ−4
−(1−ヒドロキシアルキル)ピラゾリン化合物と一般
式(IV)で表される酸無水物または一般式(V)で表さ
れる酸ハロゲン化物との反応後、反応生成物を塩基で処
理することにより、一般式(II)で表される3−アシル
アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を製造するこ
とができる。この工程において、一般式(III)で表さ
れる化合物との反応に用いる酸無水物または酸ハロゲン
化物のモル比は、例えば2〜50、好ましくは2〜3
0、より好ましいのは3〜15の範囲であるが、このモ
ル比は試薬の種類などの条件により適宜選択できる。上
記反応は、酸素の存在下で行うが、通常は反応系内に空
気または酸素を導入しながら反応を行うことができる。
酸素を導入しながら反応を行うのがより好ましい。反応
後は、過剰に用いた酸無水物または酸ハロゲン化物を減
圧下で留去することが好ましい。
−(1−ヒドロキシアルキル)ピラゾリン化合物と一般
式(IV)で表される酸無水物または一般式(V)で表さ
れる酸ハロゲン化物との反応後、反応生成物を塩基で処
理することにより、一般式(II)で表される3−アシル
アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を製造するこ
とができる。この工程において、一般式(III)で表さ
れる化合物との反応に用いる酸無水物または酸ハロゲン
化物のモル比は、例えば2〜50、好ましくは2〜3
0、より好ましいのは3〜15の範囲であるが、このモ
ル比は試薬の種類などの条件により適宜選択できる。上
記反応は、酸素の存在下で行うが、通常は反応系内に空
気または酸素を導入しながら反応を行うことができる。
酸素を導入しながら反応を行うのがより好ましい。反応
後は、過剰に用いた酸無水物または酸ハロゲン化物を減
圧下で留去することが好ましい。
【0032】続いて得られた生成物を塩基で処理する。
塩基の種類は特に限定されないが、好ましい塩基として
は、金属水素化物(水素化ナトリウム、水素化カリウム
等)、金属アルコキサイド(ナトリウムメトキサイド、
ナトリウムエトキサイド、t−ブトキシカリウム、t−
ブトキシナトリウム等)、金属水酸化物(水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等)、炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナ
トリウム等を挙げることができる。使用する塩基の量
は、一般式(III)で表される3−アミノ−4−(1−
ヒドロキシアルキル)ピラゾリン化合物に対してモル比
で1〜20、より好ましくは1〜10の範囲であるが、
このモル比は試薬の種類などの条件により適宜選択でき
る。上記反応において、反応後に残留する酸無水物また
は酸ハロゲン化物を除去しなかった場合は、一般的には
それらを中和するのに必要な量の塩基をさらに加える必
要がある。
塩基の種類は特に限定されないが、好ましい塩基として
は、金属水素化物(水素化ナトリウム、水素化カリウム
等)、金属アルコキサイド(ナトリウムメトキサイド、
ナトリウムエトキサイド、t−ブトキシカリウム、t−
ブトキシナトリウム等)、金属水酸化物(水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等)、炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナ
トリウム等を挙げることができる。使用する塩基の量
は、一般式(III)で表される3−アミノ−4−(1−
ヒドロキシアルキル)ピラゾリン化合物に対してモル比
で1〜20、より好ましくは1〜10の範囲であるが、
このモル比は試薬の種類などの条件により適宜選択でき
る。上記反応において、反応後に残留する酸無水物また
は酸ハロゲン化物を除去しなかった場合は、一般的には
それらを中和するのに必要な量の塩基をさらに加える必
要がある。
【0033】一般式(II)で表される3−アシルアミノ
−4−カルボニルピラゾール化合物を製造する工程にお
いて、酸無水物または酸ハロゲン化物との反応における
溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素(ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等)、塩素系溶媒(塩化メチレン、ク
ロロホルム等)、テトラヒドロフラン、アセトニトリル
等が挙げられるが、酸無水物または酸ハロゲン化物を反
応溶媒として用いてもよい。好ましい反応温度は、通常
30〜180℃であり、より好ましい反応温度は40〜
160℃の範囲であるが、反応温度は試薬の種類などの
条件により適宜選択できる。好ましい反応時間は、1〜
10時間、より好ましくは1〜8時間であるが、使用す
る反応溶媒、用いる酸無水物または酸ハロゲン化物など
の条件により適宜選択可能である。反応後、塩基を用い
て処理する工程における好ましい反応温度は10〜12
0℃、より好ましくは10〜80℃の範囲である。また
好ましい反応時間は10分〜7時間、より好ましくは1
0分〜5時間の範囲であるが、この場合の反応温度及び
反応時間も試薬の種類などの条件に応じて適宜選択でき
る。
−4−カルボニルピラゾール化合物を製造する工程にお
いて、酸無水物または酸ハロゲン化物との反応における
溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素(ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等)、塩素系溶媒(塩化メチレン、ク
ロロホルム等)、テトラヒドロフラン、アセトニトリル
等が挙げられるが、酸無水物または酸ハロゲン化物を反
応溶媒として用いてもよい。好ましい反応温度は、通常
30〜180℃であり、より好ましい反応温度は40〜
160℃の範囲であるが、反応温度は試薬の種類などの
条件により適宜選択できる。好ましい反応時間は、1〜
10時間、より好ましくは1〜8時間であるが、使用す
る反応溶媒、用いる酸無水物または酸ハロゲン化物など
の条件により適宜選択可能である。反応後、塩基を用い
て処理する工程における好ましい反応温度は10〜12
0℃、より好ましくは10〜80℃の範囲である。また
好ましい反応時間は10分〜7時間、より好ましくは1
0分〜5時間の範囲であるが、この場合の反応温度及び
反応時間も試薬の種類などの条件に応じて適宜選択でき
る。
【0034】一般式(II)で表わされる3−アシルアミ
ノ−4−カルボニルピラゾール化合物を脱アシル化する
ことにより一般式(I)で表わされる3−アミノ−4−
カルボニルピラゾール化合物を製造することができる。
この工程において、好ましい方法は酸またはアルカリ条
件下でのアシル基の加水分解である。用いる酸としては
一般式(III)で表される化合物を製造するときに用い
る酸と同様のものを用いることができる。また、アルカ
リ条件下で加水分解する場合に用いる好ましい塩基とし
ては、例えば、金属水素化物(水素化ナトリウム、水素
化カリウム等)、金属アルコキサイド(ナトリウムエト
キサイド、t−ブトキシカリウム、t−ブトキシナトリ
ウム等)、金属水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カルシウム等)、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム等など
が挙げられる。酸を用いて加水分解を行う場合におい
て、一般式(II)で表わされる3−アシルアミノ−4−
カルボニルピラゾール化合物に対して、用いる酸のモル
比は1〜50、好ましくは1〜20、より好ましくは1
〜10の範囲である。塩基を用いて加水分解する場合に
おいて、一般式(II)で表わされる3−アシルアミノ−
4−カルボニルピラゾール化合物に対して、用いる塩基
のモル比は1〜50、好ましくは1〜20、より好まし
くは1〜10の範囲である。もっとも、酸又は塩基の量
は反応種の種類などに応じて適宜選択できる。
ノ−4−カルボニルピラゾール化合物を脱アシル化する
ことにより一般式(I)で表わされる3−アミノ−4−
カルボニルピラゾール化合物を製造することができる。
この工程において、好ましい方法は酸またはアルカリ条
件下でのアシル基の加水分解である。用いる酸としては
一般式(III)で表される化合物を製造するときに用い
る酸と同様のものを用いることができる。また、アルカ
リ条件下で加水分解する場合に用いる好ましい塩基とし
ては、例えば、金属水素化物(水素化ナトリウム、水素
化カリウム等)、金属アルコキサイド(ナトリウムエト
キサイド、t−ブトキシカリウム、t−ブトキシナトリ
ウム等)、金属水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カルシウム等)、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム等など
が挙げられる。酸を用いて加水分解を行う場合におい
て、一般式(II)で表わされる3−アシルアミノ−4−
カルボニルピラゾール化合物に対して、用いる酸のモル
比は1〜50、好ましくは1〜20、より好ましくは1
〜10の範囲である。塩基を用いて加水分解する場合に
おいて、一般式(II)で表わされる3−アシルアミノ−
4−カルボニルピラゾール化合物に対して、用いる塩基
のモル比は1〜50、好ましくは1〜20、より好まし
くは1〜10の範囲である。もっとも、酸又は塩基の量
は反応種の種類などに応じて適宜選択できる。
【0035】一般式(I)で表わされる3−アミノ−4
−カルボニルピラゾール化合物を製造する工程におい
て、使用される溶媒としては低級アルコール、テトラヒ
ドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げら
れ、これらの溶媒に加えて加水分解に必要な理論上の水
を添加して脱アシル化反応を行うことができる。あるい
は水を反応溶媒として用いてもよい。反応溶媒の使用量
としては、一般式(II)で表わされる3−アシルアミノ
−4−カルボニルピラゾール化合物1重量部当り1〜5
0重量部、好ましくは1〜30重量部、より好ましくは
1〜20重量部の範囲であり、反応種の種類などの条件
に応じて適宜選択できる。
−カルボニルピラゾール化合物を製造する工程におい
て、使用される溶媒としては低級アルコール、テトラヒ
ドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げら
れ、これらの溶媒に加えて加水分解に必要な理論上の水
を添加して脱アシル化反応を行うことができる。あるい
は水を反応溶媒として用いてもよい。反応溶媒の使用量
としては、一般式(II)で表わされる3−アシルアミノ
−4−カルボニルピラゾール化合物1重量部当り1〜5
0重量部、好ましくは1〜30重量部、より好ましくは
1〜20重量部の範囲であり、反応種の種類などの条件
に応じて適宜選択できる。
【0036】一般式(I)で表わされる3−アミノ−4
−カルボニルピラゾール化合物を製造する工程におい
て、酸性条件における好ましい反応温度は、10〜12
0℃、より好ましくは20〜100℃の範囲であり、ア
ルカリ条件の場合における好ましい反応温度は、10〜
150℃、より好ましくは20〜120℃の範囲である
が、反応温度は酸性およびアルカリ性条件下のいずれの
場合にも反応種の種類などの条件に応じて適宜選択でき
る。この反応における好ましい反応時間は、酸性および
アルカリ性条件下のいずれの場合においても、30分〜
10時間、好ましくは30分〜8時間であり、反応種の
種類や用いる酸または塩基の濃度などの条件に応じて適
宜選択される。
−カルボニルピラゾール化合物を製造する工程におい
て、酸性条件における好ましい反応温度は、10〜12
0℃、より好ましくは20〜100℃の範囲であり、ア
ルカリ条件の場合における好ましい反応温度は、10〜
150℃、より好ましくは20〜120℃の範囲である
が、反応温度は酸性およびアルカリ性条件下のいずれの
場合にも反応種の種類などの条件に応じて適宜選択でき
る。この反応における好ましい反応時間は、酸性および
アルカリ性条件下のいずれの場合においても、30分〜
10時間、好ましくは30分〜8時間であり、反応種の
種類や用いる酸または塩基の濃度などの条件に応じて適
宜選択される。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって限
定されることはない。 実施例1(例示化合物N−1の合成) (1)2−(1−ヒドロキシ−1−フェニルメチル)ア
クリロニトリルの合成 ベンズアルデヒド40g(0.377モル)、アクリロ
ニトリル20g(0.377モル)およびDABCO2
1.1g(0.188モル)を混合し、室温で5時間攪
拌した後、反応液を一夜放置した。酢酸エチル300m
lおよび水400mlを加え、濃塩酸17ml(0.1
98モル)を添加して中和した。水洗を1回行った後、
酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥
剤を濾過により除去した後、溶媒を減圧留去してオイル
状の2−(1−ヒドロキシ−1−フェニル)メチルアク
リロニトリル60.1g(収率100%)を得た。生成
物の構造は1H−NMRおよびマススペクトルにより確
認した。1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)(多重
度、積分値)7.20〜7.46(m,5H),6.0
0(s,1H),5.92(s,1H),5.12
(s,1H),3.31(br,1H)
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって限
定されることはない。 実施例1(例示化合物N−1の合成) (1)2−(1−ヒドロキシ−1−フェニルメチル)ア
クリロニトリルの合成 ベンズアルデヒド40g(0.377モル)、アクリロ
ニトリル20g(0.377モル)およびDABCO2
1.1g(0.188モル)を混合し、室温で5時間攪
拌した後、反応液を一夜放置した。酢酸エチル300m
lおよび水400mlを加え、濃塩酸17ml(0.1
98モル)を添加して中和した。水洗を1回行った後、
酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥
剤を濾過により除去した後、溶媒を減圧留去してオイル
状の2−(1−ヒドロキシ−1−フェニル)メチルアク
リロニトリル60.1g(収率100%)を得た。生成
物の構造は1H−NMRおよびマススペクトルにより確
認した。1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)(多重
度、積分値)7.20〜7.46(m,5H),6.0
0(s,1H),5.92(s,1H),5.12
(s,1H),3.31(br,1H)
【0038】(2)3−アミノ−4−(1−ヒドロキシ
−1−フェニルメチル)ピラゾリン2塩酸塩の合成 ヒドラジン1水和物18.5g(0.37モル)にメタ
ノール150mlを加え、氷冷して内温を5℃以下に保
ちながら2−(1−ヒドロキシ−1−フェニルメチル)
アクリロニトリル57.7g(0.362モル)を30
分かけて滴下した。同温度で2時間攪拌した後、メタノ
ールを減圧留去した。濃縮物にイソプロピルアルコール
300mlを加えて水冷下で攪拌し、内温を25℃以下
に保ちながら塩化水素ガス15g(0.41モル)をバ
ブリングにより導入した。同温度で30分攪拌した後、
1時間加熱還流を行うと結晶が析出した。水冷下で1時
間攪拌したのち、減圧濾過して3−アミノ−4−(1−
ヒドロキシ−1−フェニル)メチルピラゾリン2塩酸塩
65.5g(収率68.4%)を得た。融点は158〜
161℃であった。生成物の構造は1H−NMRおよび
マススペクトルにより確認した。
−1−フェニルメチル)ピラゾリン2塩酸塩の合成 ヒドラジン1水和物18.5g(0.37モル)にメタ
ノール150mlを加え、氷冷して内温を5℃以下に保
ちながら2−(1−ヒドロキシ−1−フェニルメチル)
アクリロニトリル57.7g(0.362モル)を30
分かけて滴下した。同温度で2時間攪拌した後、メタノ
ールを減圧留去した。濃縮物にイソプロピルアルコール
300mlを加えて水冷下で攪拌し、内温を25℃以下
に保ちながら塩化水素ガス15g(0.41モル)をバ
ブリングにより導入した。同温度で30分攪拌した後、
1時間加熱還流を行うと結晶が析出した。水冷下で1時
間攪拌したのち、減圧濾過して3−アミノ−4−(1−
ヒドロキシ−1−フェニル)メチルピラゾリン2塩酸塩
65.5g(収率68.4%)を得た。融点は158〜
161℃であった。生成物の構造は1H−NMRおよび
マススペクトルにより確認した。
【0039】(3)3−アセチルアミノ−4−ベンゾイ
ルピラゾールの合成 3−アミノ−4−(1−ヒドロキシ−1−フェニルメチ
ル)ピラゾリン2塩酸塩4g(0.0151モル)に無
水酢酸50mlを加え、空気を送り込みながら加熱還流
を30時間行った。無水酢酸を減圧下で留去した後、メ
タノール20mlを添加した。ナトリウムメトキサイド
の28%メタノール溶液15mlを添加して、室温で1
時間攪拌した。メタノールを減圧留去した後、酢酸エチ
ルおよび水を加え、塩酸を添加して中性とした。酢酸エ
チル層を1回水洗した後、乾燥した。乾燥剤を除去し、
酢酸エチルを減圧留去した。メタノールで晶析し、析出
した結晶を濾過して目的の3−アセチルアミノ−4−ベ
ンゾイルピラゾール2.56g(収率73.8%)を得
た。融点は184〜185℃であった。生成物の構造は
1H−NMR、13C−NMRおよびマススペクトルによ
り確認した。1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)
(多重度、積分値)11.50〜13.50(br,1
H),10.60(s,1H),7.80〜7.92
(m,3H),7.45〜7.66(m,3H),2.
33(s,3H)、13C−NMR(CDCl 3)δ(p
pm)191.10(s),170.07(s),14
4.15(s),140.61(s),138.83
(s),132.34(s),128.66(d),1
28.44(d),105.95(s),23.84
(s)
ルピラゾールの合成 3−アミノ−4−(1−ヒドロキシ−1−フェニルメチ
ル)ピラゾリン2塩酸塩4g(0.0151モル)に無
水酢酸50mlを加え、空気を送り込みながら加熱還流
を30時間行った。無水酢酸を減圧下で留去した後、メ
タノール20mlを添加した。ナトリウムメトキサイド
の28%メタノール溶液15mlを添加して、室温で1
時間攪拌した。メタノールを減圧留去した後、酢酸エチ
ルおよび水を加え、塩酸を添加して中性とした。酢酸エ
チル層を1回水洗した後、乾燥した。乾燥剤を除去し、
酢酸エチルを減圧留去した。メタノールで晶析し、析出
した結晶を濾過して目的の3−アセチルアミノ−4−ベ
ンゾイルピラゾール2.56g(収率73.8%)を得
た。融点は184〜185℃であった。生成物の構造は
1H−NMR、13C−NMRおよびマススペクトルによ
り確認した。1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)
(多重度、積分値)11.50〜13.50(br,1
H),10.60(s,1H),7.80〜7.92
(m,3H),7.45〜7.66(m,3H),2.
33(s,3H)、13C−NMR(CDCl 3)δ(p
pm)191.10(s),170.07(s),14
4.15(s),140.61(s),138.83
(s),132.34(s),128.66(d),1
28.44(d),105.95(s),23.84
(s)
【0040】実施例2(例示化合物N−14の合成) (1)2−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)
アクリロニトリルの合成 ヒドロシンナムアルデヒド50g(0.373モル)、
アクリロニトリル20.4g(0.384モル)および
DABCO20.9g(0.186モル)を混合し、水
冷下で3時間攪拌した後、反応液を一夜放置した。酢酸
エチル300mlおよび水400mlを加え、濃塩酸1
7ml(0.198モル)を添加して中和した。水洗を
2回行った後、酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。乾燥剤を濾過により除去した後、溶媒を減圧
留去してオイル状の2−(1−ヒドロキシ−3−フェニ
ル)プロピルアクリロニトリル52.4g(収率75.
0%)を得た。生成物の構造は1H−NMRおよびマス
スペクトルにより確認した。1H−NMR(CDCl3)
δ(ppm)(多重度、積分値)7.05〜7.38
(m,5H),5.93(s,1H),5.91(s,
1H),4.18(t,1H),3.00(s,1
H),2.59〜2.83(m,2H),1.82〜
2.10(m,2H)
アクリロニトリルの合成 ヒドロシンナムアルデヒド50g(0.373モル)、
アクリロニトリル20.4g(0.384モル)および
DABCO20.9g(0.186モル)を混合し、水
冷下で3時間攪拌した後、反応液を一夜放置した。酢酸
エチル300mlおよび水400mlを加え、濃塩酸1
7ml(0.198モル)を添加して中和した。水洗を
2回行った後、酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。乾燥剤を濾過により除去した後、溶媒を減圧
留去してオイル状の2−(1−ヒドロキシ−3−フェニ
ル)プロピルアクリロニトリル52.4g(収率75.
0%)を得た。生成物の構造は1H−NMRおよびマス
スペクトルにより確認した。1H−NMR(CDCl3)
δ(ppm)(多重度、積分値)7.05〜7.38
(m,5H),5.93(s,1H),5.91(s,
1H),4.18(t,1H),3.00(s,1
H),2.59〜2.83(m,2H),1.82〜
2.10(m,2H)
【0041】(2)3−アミノ−4−(1−ヒドロキシ
−3−フェニルプロピル)ピラゾリン2塩酸塩の合成 ヒドラジン1水和物10.6g(0.212モル)にメ
タノール120mlを加え、氷冷して内温を5℃以下に
保ちながら2−(1−ヒドロキシ−3−フェニル)プロ
ピルアクリロニトリ37.0g(0.198モル)を1
時間かけて滴下した。同温度で2時間攪拌した後、メタ
ノールを減圧留去した。濃縮物にイソプロピルアルコー
ル250mlを加えて水冷下で攪拌し、内温を25℃以
下に保ちながら塩化水素ガス18g(0.493モル)
をバブリングにより導入した。同温度で30分攪拌した
後、2時間加熱還流を行うと結晶が析出した。水冷下で
1時間攪拌したのち、減圧濾過、乾燥して3−アミノ−
4−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)ピラゾ
リン2塩酸塩45.6g(収率78.4%)を得た。融
点は165〜167℃であった。生成物の構造は1H−
NMRおよびマススペクトルにより確認した。
−3−フェニルプロピル)ピラゾリン2塩酸塩の合成 ヒドラジン1水和物10.6g(0.212モル)にメ
タノール120mlを加え、氷冷して内温を5℃以下に
保ちながら2−(1−ヒドロキシ−3−フェニル)プロ
ピルアクリロニトリ37.0g(0.198モル)を1
時間かけて滴下した。同温度で2時間攪拌した後、メタ
ノールを減圧留去した。濃縮物にイソプロピルアルコー
ル250mlを加えて水冷下で攪拌し、内温を25℃以
下に保ちながら塩化水素ガス18g(0.493モル)
をバブリングにより導入した。同温度で30分攪拌した
後、2時間加熱還流を行うと結晶が析出した。水冷下で
1時間攪拌したのち、減圧濾過、乾燥して3−アミノ−
4−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)ピラゾ
リン2塩酸塩45.6g(収率78.4%)を得た。融
点は165〜167℃であった。生成物の構造は1H−
NMRおよびマススペクトルにより確認した。
【0042】(3)3−アセチルアミノ−4−フェネチ
ルカルボニルピラゾールの合成 3−アミノ−4−(1−ヒドロキシ−3−フェニル)プ
ロピルピラゾリン2塩酸塩4g(0.0137モル)に
無水酢酸40mlを加え、空気を送り込みながら加熱還
流を45時間行った。無水酢酸を減圧下で留去した後、
メタノール15mlを添加した。ナトリウムメトキサイ
ドの28%メタノール溶液10mlを添加して、室温で
1時間攪拌した。メタノールを減圧留去した後、酢酸エ
チルおよび水を加え、塩酸を添加して中性とした。酢酸
エチル層を1回水洗した後、乾燥した。乾燥剤を除去
し、酢酸エチルを減圧留去した。メタノールで晶析し、
析出した結晶を濾過して目的の3−アセチルアミノ−4
−フェネチルカルボニルピラゾール0.88g(収率2
5%)を得た。融点は186〜188℃であった。生成
物の構造は1H−NMRおよびマススペクトルにより確
認した。1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)(多重
度、積分値)11.50〜13.50(br,1H),
12.8(s,1H),7.78(s,1H),7.1
1〜7.40(m,5H),3.20〜2.97(m,4
H),2.29(s,3H)
ルカルボニルピラゾールの合成 3−アミノ−4−(1−ヒドロキシ−3−フェニル)プ
ロピルピラゾリン2塩酸塩4g(0.0137モル)に
無水酢酸40mlを加え、空気を送り込みながら加熱還
流を45時間行った。無水酢酸を減圧下で留去した後、
メタノール15mlを添加した。ナトリウムメトキサイ
ドの28%メタノール溶液10mlを添加して、室温で
1時間攪拌した。メタノールを減圧留去した後、酢酸エ
チルおよび水を加え、塩酸を添加して中性とした。酢酸
エチル層を1回水洗した後、乾燥した。乾燥剤を除去
し、酢酸エチルを減圧留去した。メタノールで晶析し、
析出した結晶を濾過して目的の3−アセチルアミノ−4
−フェネチルカルボニルピラゾール0.88g(収率2
5%)を得た。融点は186〜188℃であった。生成
物の構造は1H−NMRおよびマススペクトルにより確
認した。1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)(多重
度、積分値)11.50〜13.50(br,1H),
12.8(s,1H),7.78(s,1H),7.1
1〜7.40(m,5H),3.20〜2.97(m,4
H),2.29(s,3H)
【0043】実施例3(例示化合物M−1の合成) 3−アセチルアミノ−4−ベンゾイルピラゾール2.0
g(0.0087モル)にエタノール12mlおよび濃
塩酸4ml(0.0466モル)を加え、加熱還流を1
時間行った。エタノールを減圧下で留去した。酢酸エチ
ル15mlおよび水20mlを加え、続いて炭酸水素ナ
トリウムを加えて中性とした。水洗を1回行った後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除去した後、
溶媒を減圧留去した。アセトニトリルで晶析して目的の
3−アミノ−4−ベンゾイルピラゾール1.50g(収
率92.0%)を得た。融点は158〜161℃であっ
た。生成物の構造は1H−NMRおよびマススペクトル
により確認した。1H−NMR(CDCl3)δ(pp
m)(多重度、積分値)10.50〜12.50(b
r,1H),7.69〜7.95(m,2H),7.3
9〜7.65(m,4H),6.15(br,2H)
g(0.0087モル)にエタノール12mlおよび濃
塩酸4ml(0.0466モル)を加え、加熱還流を1
時間行った。エタノールを減圧下で留去した。酢酸エチ
ル15mlおよび水20mlを加え、続いて炭酸水素ナ
トリウムを加えて中性とした。水洗を1回行った後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除去した後、
溶媒を減圧留去した。アセトニトリルで晶析して目的の
3−アミノ−4−ベンゾイルピラゾール1.50g(収
率92.0%)を得た。融点は158〜161℃であっ
た。生成物の構造は1H−NMRおよびマススペクトル
により確認した。1H−NMR(CDCl3)δ(pp
m)(多重度、積分値)10.50〜12.50(b
r,1H),7.69〜7.95(m,2H),7.3
9〜7.65(m,4H),6.15(br,2H)
【0044】実施例4(例示化合物M−14の合成) 3−アセチルアミノ−4−フェネチルカルボニルピラゾ
ール2.0g(0.0078モル)にエタノール12m
lおよび濃塩酸4ml(0.0466モル)を加え、加
熱還流を1時間行った。エタノールを減圧下で留去し
た。酢酸エチル30mlおよび水30mlを加え、続い
て炭酸水素ナトリウムを加えて中性とした。水洗を1回
行った後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を
除去した後、溶媒を減圧留去した。n−ヘキサンで晶析
して目的の3−アミノ−4−ベンゾイルピラゾール1.
60g(収率95.0%)を得た。融点は107〜10
8℃であった。生成物の構造は1H−NMRおよびマス
スペクトルにより確認した。1H−NMR(CDCl3)
δ(ppm)(多重度、積分値)7.60(s,1
H),7.10〜7.41(m,5H),6.05〜
7.00(br,3H),2.82〜3.16(br,
4H)
ール2.0g(0.0078モル)にエタノール12m
lおよび濃塩酸4ml(0.0466モル)を加え、加
熱還流を1時間行った。エタノールを減圧下で留去し
た。酢酸エチル30mlおよび水30mlを加え、続い
て炭酸水素ナトリウムを加えて中性とした。水洗を1回
行った後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を
除去した後、溶媒を減圧留去した。n−ヘキサンで晶析
して目的の3−アミノ−4−ベンゾイルピラゾール1.
60g(収率95.0%)を得た。融点は107〜10
8℃であった。生成物の構造は1H−NMRおよびマス
スペクトルにより確認した。1H−NMR(CDCl3)
δ(ppm)(多重度、積分値)7.60(s,1
H),7.10〜7.41(m,5H),6.05〜
7.00(br,3H),2.82〜3.16(br,
4H)
【0045】
【発明の効果】本発明により、医薬品等の重要な中間体
である3−アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を
製造するにあたり、安価なアルデヒド類およびアクリロ
ニトリルから誘導される新規な3−アシルアミノ−4−
カルボニルピラゾール化合物を経由して、簡便かつ高収
率に目的物を合成することができる。
である3−アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を
製造するにあたり、安価なアルデヒド類およびアクリロ
ニトリルから誘導される新規な3−アシルアミノ−4−
カルボニルピラゾール化合物を経由して、簡便かつ高収
率に目的物を合成することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記の一般式(I): 【化1】 (式中、R1は置換若しくは無置換のアルキル基、置換
若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換
のヘテロ環基を示し、HX1はプロトン酸を示し、mは
0ないし2の整数を示す)で表わされる3−アミノ−4
−カルボニルピラゾール化合物の製造方法であって、下
記の一般式(II): 【化2】 (式中、R1は置換若しくは無置換のアルキル基、置換
若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換
のヘテロ環基を示し、R2は置換若しくは無置換のアル
キル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若
しくは無置換のアルコキシ基を示す)で表わされる3−
アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を脱ア
シル化する工程を含む方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の3−アシルアミノ−4
−カルボニルピラゾール化合物の製造方法であって、下
記の一般式(III): 【化3】 (式中、R1及びHX1は前記と同義であり、nは0ない
し2の整数を示す)で表わされる3−アミノ−4−(1
−ヒドロキシルアルキル)ピラゾリン化合物を、酸素の
存在下、一般式(IV):(R2CO)2O(式中、R2は
前記と同義である)で表される酸無水物又は一般式
(V):R2COX2(式中、R2は前記と同義であり、
X2はハロゲン原子を示す)で表される酸ハロゲン化物
と反応させた後、塩基で処理する工程を含む方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の3−アミノ−4−カル
ボニルピラゾール化合物の製造方法であって、下記の工
程: (1)請求項2に記載の3−アミノ−4−(1−ヒドロキ
シルアルキル)ピラゾリン化合物(式中、R1、HX1、
及びnは前記と同義である)を、酸素の存在下、請求項
2に記載の酸無水物(式中、R2は前記と同義である)
又は請求項2に記載の酸ハロゲン化物(式中、R2及び
X2は前記と同義である)と反応させた後、塩基で処理
して請求項1に記載の3−アシルアミノ−4−カルボニ
ルピラゾール化合物(式中、R1及びR2は前記と同義で
ある)を製造する工程;及び(2)上記工程(1)で得られた
3−アシルアミノ−4−カルボニルピラゾール化合物を
脱アシル化する工程を含む方法。 - 【請求項4】 脱アシル化を酸又はアルカリ条件下で加
水分解により行う請求項1又は3に記載の方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の3−アシルアミノ−4
−カルボニルピラゾール化合物(式中、R1及びR2は前
記と同義である)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000310646A JP2002114765A (ja) | 2000-10-11 | 2000-10-11 | 3−アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000310646A JP2002114765A (ja) | 2000-10-11 | 2000-10-11 | 3−アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002114765A true JP2002114765A (ja) | 2002-04-16 |
Family
ID=18790568
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000310646A Pending JP2002114765A (ja) | 2000-10-11 | 2000-10-11 | 3−アミノ−4−カルボニルピラゾール化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002114765A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009521427A (ja) * | 2005-12-23 | 2009-06-04 | アストラゼネカ・アクチエボラーグ | 胃食道逆流症及び過敏性腸症候群の治療のためのピラゾール |
-
2000
- 2000-10-11 JP JP2000310646A patent/JP2002114765A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009521427A (ja) * | 2005-12-23 | 2009-06-04 | アストラゼネカ・アクチエボラーグ | 胃食道逆流症及び過敏性腸症候群の治療のためのピラゾール |
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