JP2006312625A - 2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの新規製造法およびその中間体 - Google Patents

2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの新規製造法およびその中間体 Download PDF

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Abstract

【課題】人体に対して安全で、環境負荷が少なく、かつ安価な原材料を用いて大量製造が可能な2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの製造法を提供すること。
【解決手段】一般式[1]
【化1】
Figure 2006312625

「式中、Rは、水素原子または置換されていてもよいアシル基を;Rは、水素原子または置換されていてもよいアルキルもしくはアリール基を示す。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩を製造中間体とする製造法は、医薬品の合成中間体として重要な2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールを安全かつ容易に製造する方法として有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの新規製造法に関する。ならびに、その製造中間体である新規な(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩およびその製造法に関する。
2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールは、医薬品の製造中間体として重要な化合物である。たとえば、神経変性疾患治療薬として開発されている1−(3−(2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ)プロピル)アゼチジン−3−オール=マレイン酸塩は、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールから製造される(特許文献1、2)。
また、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの製造法としては、たとえば、5−メチル−1−ベンゾチオフェンをN−ブロモスクシンイミドでブロモ化し、シアン化合物と反応に付し(1−ベンゾチオフェン−5−イル)アセトニトリルとした後、加水分解、次いで還元する方法が知られている(非特許文献1、2、3)。また、5−ブロモ−1−ベンゾチオフェンにマグネシウムを作用させ、グリニャール(Grignard)試薬とした後、エチレンオキシドと反応に付す方法が知られている(特許文献3)。さらに、5−(1−ベンゾチオフェン)カルバルデヒドをメトキシメチレンイリドとウィッティヒ(Wittig)反応に付した後、加水分解して(1−ベンゾチオフェン−5−イル)アセトアルデヒドとし、次いで還元する方法が知られている(特許文献4)。
しかし、これらの製造法は、(1)中間体が刺激性を有する、(2)毒性の高い試薬(シアン化合物)を使用する、(3)発癌性のある試薬(エチレンオキシド)を使用する、(4)発火性の高い試薬(ブチルリチウム、グリニャール試薬)を使用する、(5)反応操作が煩雑である、などの欠点を有するため、工業的な製造法として満足できるものではない。
一方、臭化アリールをヨウ化アリールとするハロゲン交換反応としては、たとえば、ヘキサメチルリン酸トリアミド中、ヨウ化カリウムおよびヨウ化銅を用いてハロゲン交換する方法(非特許文献4);N,N−ジメチルホルムアミド中、ヨウ化カリウム、ヨウ素およびニッケルを用いてハロゲン交換する方法(非特許文献5);ジオキサン中、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化銅およびN,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミンを用いてハロゲン交換する方法(非特許文献6)などが知られている。
しかし、これらの製造法は、(1)高い反応温度が必要である、(2)使用する試薬が高価である、などの欠点を有するため、工業的な製造法として満足できるものではない。
また、ヨウ化アリールからアリールチオールを製造する方法としては、たとえば、ヨウ化アリールをパラジウム触媒の存在下、チオールを作用させる方法(非特許文献7)およびN,N−ジメチルホルムアミド中、ニッケル触媒存在下、チオ尿素を作用させた後、アルカリ処理する方法(特許文献5、非特許文献8)などが知られている。
しかし、これらの製造法は、(1)高価なパラジウム触媒(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)など)を使用する、(2)ニッケル触媒を合成する際、高価なトリエチルホスフィンを使用する、(3)毒性の高い試薬(シアノ水素化ホウ素ナトリウム)を使用する、などの欠点を有するため、工業的な製造法として満足できるものではない。
さらに、(フェニルチオ)酢酸またはその塩からベンゾチオフェンを製造する方法としては、たとえば、ルイス酸の存在下、分子内閉環反応に付した後、還元反応、次いで、脱水反応に付す方法(特許文献6)などが知られている。しかし、この方法では、製造される化合物の構造が限定されている。
人体に対して安全で、環境負荷が少なく、かつ安価な原材料を用いて大量製造が可能な、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの製造法は、これまで知られていない。
国際公開第00/76957号パンフレット 国際公開第03/035647号パンフレット EP0129478号公報 国際公開第99/31056号パンフレット 特開昭62−201863号公報 国際公開第98/43967号パンフレット ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)、1991年、第34巻、p.65−73 ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)、1997年、第40巻、p.1049−1062 日本化学雑誌、1967年、第88巻、p.445−447 ケミストリー・レターズ(Chemistry Letters)、1985年、p.411−412 ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Chem.)、1987年、第52巻、p.691−694 ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティー(J. Am. Chem. Soc.)、2002年、第124巻、p.14844−14845 テトラへドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)、1995年、第36巻、p.4133−4136 ケミストリー・レターズ(Chemistry Letters)、1985年、p.1307
人体に対して安全で、環境負荷が少なく、かつ安価な原材料を用いて大量製造が可能な、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの製造法が、強く望まれている。
このような状況下において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、次の一般式[1]
Figure 2006312625
「式中、Rは、水素原子または置換されていてもよいアシル基を;Rは、水素原子または置換されていてもよいアルキルもしくはアリール基を示す。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩が、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの製造において重要な原料であること、および一般式[2]
Figure 2006312625
「式中、Xは、塩素原子または臭素原子を;Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるハロフェネチルアルコール誘導体を、銅触媒および配位子の存在下、ヨウ化アルカリ金属類とのハロゲン交換反応に付し、一般式[3]
Figure 2006312625
「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるヨードフェネチルアルコール誘導体を得、次いで、得られたヨードフェネチルアルコール誘導体を、パラジウム触媒の存在下、一般式[4]
Figure 2006312625
「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるメルカプト酢酸誘導体またはその塩とのカップリング反応に付すか、または、得られたヨードフェネチルアルコール誘導体を、ニッケル触媒の存在下、一般式[5]
Figure 2006312625
「式中、R、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、アルキル基またはフェニル基を示す。」で表されるチオ尿素化合物とのカップリング反応に付した後、塩基の存在下または不存在下、一般式[6]
Figure 2006312625
「式中、Xは、ハロゲン原子を;Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるハロ酢酸誘導体またはその塩との反応に付し、一般式[1]
Figure 2006312625
「式中、RおよびRは、前記と同様の意味を有する。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩を得、次いで、必要に応じてカルボキシル基の加水分解反応に付した後、分子内閉環反応および還元反応に付し、一般式[7]
Figure 2006312625
「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるジヒドロベンゾチオフェン誘導体を得、次いで、触媒の存在下、脱水反応に付し、必要に応じ加水分解反応に付すことにより、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールが簡便に製造できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の新規な一般式[1]で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩を製造中間体とすることで、医薬の中間体として有用な2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールをより簡便に、かつ工業的に製造できるという優れた効果が奏される。また、本発明の製造法は、(1)刺激性を有する中間体を経由しない、(2)毒性の高い試薬(シアン化合物)を使用しない、(3)発癌性のある試薬(エチレンオキシド)を使用しない、(4)発火性の高い試薬(ブチルリチウム、グリニャール試薬)を使用しない、(5)反応操作が簡便である、(6)高い反応温度を必要としない、(7)高価な試薬(高価なパラジウム触媒、高価なトリエチルホスフィン)を使用しない、などの特徴を有している。すなわち、本発明の製造法は、人体に対して安全で、環境負荷が少なく、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの工業的な製造に有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、特にことわらない限り、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を;アルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルなどの直鎖状もしくは分枝鎖状のC1−12アルキル基を;アルケニル基とは、たとえば、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニルおよびオクテニルなどの直鎖状もしくは分枝鎖状のC1−12アルケニル基を;シクロアルキル基とは、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどのC3−8シクロアルキル基を;アルアルキル基とは、たとえば、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、フェネチルおよびナフチルメチルなどのアルC1−6アルキル基を;アリール基とは、たとえば、フェニルおよびナフチルなどの基を;アルコキシ基とは、たとえば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシおよびイソペンチルオキシなどの直鎖状もしくは分枝鎖状のC1−6アルキルオキシ基を;アロイル基とは、たとえば、ベンゾイルおよびナフトイルなどの基を;アシル基とは、たとえば、ホルミル基、アセチル、イソバレイル、プロピオニルおよびピバロイルなどのC2−12アルカノイル基、ベンジルカルボニルなどのアルアルキルカルボニル基ならびにベンゾイルおよびナフトイルなどのアロイル基をそれぞれ意味する。
ヒドロキシル基の保護基としては、通常のヒドロキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ホルミル、アセチル、クロロアセチル、ピバロイルおよびベンゾイルなどのアシル基;tert−ブチルなどのアルキル基;ベンジル、ベンズヒドリルおよびトリチルなどのアルアルキル基;テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニルなどの含酸素および含硫黄複素環基:メトキシメチル、ベンジルオキシメチルおよび1−メチル−1−メトキシエチルなどのアルコキシアルキル基;ならびにトリメチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチルシリルおよびtert−ブチルジフェニルシリルなどの置換シリル基が挙げられる。
のアシル基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、アリール基およびアルコキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されてもよい。
のアルキルおよびアリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルアルキル基、アリール基およびアルコキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されてもよい。
一般式[1]で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩において、好ましい化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
が、置換されていてもよいアシル基である化合物が、好ましく、置換されていてもよいベンゾイル基である化合物が、より好ましく、ベンゾイル基である化合物が、さらに好ましい。
が、水素原子またはアルキル基である化合物が、好ましく、水素原子またはC1−4アルキル基である化合物が、より好ましい。
本発明において、好ましい製造法としては、以下の方法が挙げられる。
一般式[3]
Figure 2006312625
「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるヨードフェネチルアルコール誘導体の製造における、一般式[2]
Figure 2006312625
「式中、RおよびXは、前記と同様の意味を有する。」で表されるハロフェネチルアルコール誘導体を、銅触媒および配位子の存在下、ヨウ化アルカリ金属類とのハロゲン交換反応に付す方法において、Rが、水素原子または置換されていてもよいベンゾイル基である化合物を用いる方法が、好ましく、水素原子である化合物を用いる方法が、より好ましい。
が、臭素原子である化合物を用いる方法が、好ましい。
一般式[1]
Figure 2006312625
「式中、RおよびRは、前記と同様の意味を有する。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩の製造における、一般式[3]
Figure 2006312625
「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるヨードフェネチルアルコール誘導体を、パラジウム触媒の存在下、一般式[4]
Figure 2006312625
「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるメルカプト酢酸誘導体またはその塩とのカップリング反応に付すか、または、ヨードフェネチルアルコール誘導体を、ニッケル触媒の存在下、一般式[5]
Figure 2006312625
「式中、R、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、アルキル基またはフェニル基を示す。」で表されるチオ尿素化合物とのカップリング反応に付した後、塩基の存在下または不存在下、一般式[6]
Figure 2006312625
「式中、Xは、ハロゲン原子を;Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるハロ酢酸誘導体またはその塩との反応において、Rが、置換されていてもよいアシル基である化合物を用いる方法が、好ましく、置換されていてもよいベンゾイル基である化合物を用いる方法が、より好ましく、ベンゾイル基である化合物を用いる方法が、さらに好ましい。
が、水素原子またはアルキル基である化合物を用いる方法が、好ましく、水素原子またはC1−4アルキル基である化合物を用いる方法が、より好ましい。
が、水素原子またはC1−4アルキル基である化合物を用いる方法が、好ましく、水素原子である化合物を用いる方法が、より好ましい。
が、水素原子である化合物を用いる方法が、好ましい。
が、水素原子またはC1−4アルキル基である化合物を用いる方法が、好ましく、水素原子である化合物を用いる方法が、より好ましい。
が、水素原子である化合物を用いる方法が、好ましい。
が、臭素原子または塩素原子である化合物を用いる方法が、好ましい。
2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの製造における、一般式[1]
Figure 2006312625
「式中、RおよびRは、前記と同様の意味を有する。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩を、必要に応じてカルボキシル基の加水分解反応に付した後、分子内閉環反応および還元反応に付し、一般式[7]
Figure 2006312625
「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるジヒドロベンゾチオフェン誘導体を得、次いで、触媒の存在下、脱水反応に付し、必要に応じて加水分解反応に付す方法において、Rが、水素原子または置換されていてもよいベンゾイル基である化合物を用いる方法が、好ましく、ベンゾイル基である化合物を用いる方法が、より好ましい。
が、水素原子またはアルキル基である化合物を用いる方法が、好ましく、水素原子である化合物を用いる方法が、より好ましい。
次に、本発明の製造方法について説明する。
一般式[2]の化合物から一般式[3]の化合物の製造法について説明する。
[製造法1]
Figure 2006312625
「式中、RおよびXは、前記と同様の意味を有する。」
一般式[2]の化合物として、たとえば、2−(4−クロロフェニル)エタノールおよび2−(4−ブロモフェニル)エタノールなどが市販されている。また、2−(4−ブロモフェニル)エチル=アセタートなどが知られている。
一般式[2]の化合物を銅触媒および配位子の存在下、ヨウ化アルカリ金属類とのハロゲン交換反応に付すことにより、一般式[3]の化合物を製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテルおよびジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;酢酸メチルおよび酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよび2−ブタノンなどのケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ペンタノールおよびヘキサノールなどのアルコール類;ならびにアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられ、これらは混合して使用してもよい。好ましい溶媒としては、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミド類およびアルコール類が挙げられ、プロパノールがより好ましい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、好ましくは、一般式[2]の化合物に対して1〜20倍量(v/w)、より好ましくは1〜10倍量(v/w)である。
この反応で使用される銅触媒としては、たとえば、塩化銅(I)、臭化銅(I)およびヨウ化銅(I)などのハロゲン化銅(I)などが挙げられ、ヨウ化銅(I)が好ましい。銅触媒の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、0.001倍モル以上であればよく、好ましくは、0.05〜0.3倍モルである。
この反応で使用される配位子としては、たとえば、1,3−プロパンジアミン、エチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミンおよびN,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミンなどのジアミン化合物などが挙げられ、1,3−プロパンジアミンおよびN,N’−ジメチルエチレンジアミンが好ましく、1,3−プロパンジアミンが、より好ましい。配位子の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、0.001倍モル以上であればよく、好ましくは、0.1〜0.6倍モルである。
この反応で使用されるヨウ化アルカリ金属類としては、たとえば、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウムおよびヨウ化カリウムなどが挙げられる。ヨウ化アルカリ金属類の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、1倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は、0〜200℃、好ましくは、50〜150℃で1分間〜36時間実施すればよい。
また、この反応は、不活性ガス気流下で行うことが好ましく、不活性ガスとしては、たとえば、窒素およびアルゴンなどが挙げられる。
このようにして得られた一般式[3]の化合物は、所望によりヒドロキシル基のアシル化反応またはエステルの加水分解反応に付し、他の一般式[3]の化合物に誘導してもよい。また、一般式[3]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
一般式[3]の化合物から一般式[1]の化合物またはその塩の製造法について説明する。
[製造法2−1]
Figure 2006312625
「式中、RおよびRは、前記と同様の意味を有する。」
一般式[4]の化合物またはその塩として、たとえば、メルカプト酢酸、メチル=メルカプトアセタートおよびエチル=メルカプトアセタートなどが市販されている。
一般式[3]の化合物をパラジウム触媒の存在下、塩基の存在下または不存在下、配位子の存在下または不存在下、一般式[4]のメルカプト酢酸誘導体またはその塩とのカップリング反応に付すことにより、一般式[1]の化合物またはその塩を製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロベンゼンおよびジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテルおよびジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンなどのケトン類;メタノールおよびエタノールなどのアルコール類;ならびにアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられ、これらは混合して使用してもよい。好ましい溶媒としては、芳香族炭化水素類およびアミド類が挙げられ、トルエンおよび1−メチル−2−ピロリドンがより好ましい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、好ましくは、一般式[3]の化合物に対して1〜20倍量(v/w)、より好ましくは1〜10倍量(v/w)である。
この反応で使用されるパラジウム触媒としては、たとえば、パラジウム−炭素およびパラジウム黒などの金属パラジウム;塩化パラジウムなどの無機パラジウム塩;酢酸パラジウムなどの有機パラジウム塩;テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリドおよび1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドなどの有機パラジウム錯体;ならびにポリマー担持ビス(アセタート)トリフェニルホスフィンパラジウム(II)およびポリマー担持ジ(アセタート)ジシクロヘキシルホスフィンパラジウム(II)などのポリマー固定化有機パラジウム錯体などが挙げられる。パラジウム触媒の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、0.0001倍モル以上であればよく、好ましくは、0.001〜0.04倍モルである。
この反応に所望により使用される塩基としては、たとえば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどの有機塩基;ならびにナトリウム=メトキシド、ナトリウム=エトキシド、カリウム=tert−ブトキシドおよびナトリウム=tert−ブトキシドなどの金属アルコキシド;ならびに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸バリウム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムなどの無機塩基などが挙げられる。好ましい塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどの有機塩基が挙げられ、トリエチルアミンがより好ましい。塩基の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、1倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜5倍モルである。
この反応に所望により使用される配位子としては、たとえば、トリメチルホスフィンおよびトリ(tert−ブチル)ホスフィンなどのトリアルキルホスフィン類;トリシクロヘキシルホスフィンなどのトリシクロアルキルホスフィン類;トリフェニルホスフィンおよびトリトリルホスフィンなどのトリアリールホスフィン類;トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイトおよびトリブチルホスファイトなどのトリアルキルホスファイト類;トリシクロヘキシルホスファイトなどのトリシクロアルキルホスファイト類;トリフェニルホスファイトなどのトリアリールホスファイト類;1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロリドなどのイミダゾリウム塩;アセチルアセトンおよびオクタフルオロアセチルアセトンなどのジケトン類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリイソプロピルアミンなどのアミン類;1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン;ならびに2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルなどが挙げられる。好ましい配位子としては、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンが挙げられる。配位子の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、0.0001倍モル以上であればよく、好ましくは、0.001〜0.2倍モルである。
この反応で用いる一般式[4]の化合物またはその塩の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、1倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜3倍モルである。
この反応は、0〜200℃、好ましくは、50〜120℃で1分間〜24時間実施すればよい。
また、この反応は、不活性ガス気流下で行うことが好ましく、不活性ガスとしては、たとえば、窒素およびアルゴンなどが挙げられる。
上記の製造法において、一般式[4]の化合物は、塩として用いることもできる。その塩としては、たとえば、ナトリウム、カリウムおよびセシウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;ならびにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミンおよびジシクロヘキシルアミンなどの含窒素有機塩基との塩などが挙げられる。
[製造法2−2]
Figure 2006312625
「式中、R、R、R、R、R、RおよびXは、前記と同様の意味を有する。」
一般式[5]の化合物として、たとえば、チオ尿素などが市販されている。
一般式[6]の化合物またはその塩として、たとえば、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、メチル=クロロアセタート、エチル=クロロアセタート、メチル=ブロモアセタートおよびエチル=ブロモアセタートなどが市販されている。
一般式[3]の化合物を、ニッケル触媒の存在下、配位子の存在下または不存在下、還元剤の存在下または不存在下、一般式[5]の化合物とのカップリング反応に付し、次いで、塩基の存在下または不存在下、一般式[6]の化合物またはその塩との反応に付すことにより、一般式[1]の化合物またはその塩を製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルムおよびジクロロエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類;クロロベンゼンおよびジクロロベンゼンなどの芳香族ハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテルおよびジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;酢酸メチルおよび酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよび2−ブタノンなどのケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノールおよびブタノールなどのアルコール類;ならびにアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられ、これらは、混合して使用してもよい。好ましい溶媒としては、アミド類およびアルコール類が挙げられ、1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびプロパノールがより好ましい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、好ましくは、一般式[3]の化合物に対して1〜20倍量(v/w)、より好ましくは1〜10倍量(v/w)である。
この反応で使用されるニッケル触媒としては、たとえば、塩化ニッケルおよび臭化ニッケルなどの無機ニッケル塩;酢酸ニッケルおよびニッケルアセチルアセトナートなどの有機ニッケル塩;ならびにテトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)クロリドおよびビス(トリエチルホスフィン)ニッケル(II)クロリドなどの有機ニッケル錯体などが挙げられ、それらの水和物を使用してもよい。好ましいニッケル触媒としては、無機ニッケル塩が挙げられ、塩化ニッケルがより好ましい。ニッケル触媒の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、0.001倍モル以上であればよく、好ましくは、0.01〜0.04倍モルである。
この反応に所望により使用される配位子としては、たとえば、トリメチルホスフィンおよびトリ(tert−ブチル)ホスフィンなどのトリアルキルホスフィン類;トリシクロヘキシルホスフィンなどのトリシクロアルキルホスフィン類;トリフェニルホスフィンおよびトリトリルホスフィンなどのトリアリールホスフィン類;トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイトおよびトリブチルホスファイトなどのトリアルキルホスファイト類;トリシクロヘキシルホスファイトなどのトリシクロアルキルホスファイト類;トリフェニルホスファイトなどのトリアリールホスファイト類;1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロリドなどのイミダゾリウム塩;アセチルアセトンおよびオクタフルオロアセチルアセトンなどのジケトン類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリイソプロピルアミンなどのアミン類;1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン;ならびに2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルなどが挙げられる。好ましい配位子としては、トリアリールホスフィン類が挙げられ、トリフェニルホスフィンがより好ましい。配位子の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、0.002倍モル以上であればよく、好ましくは、0.02〜0.08倍モルである。
この反応に所望により使用される還元剤としては、たとえば、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カルシウムおよび9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンなどの水素化ホウ素錯化合物;トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエトキシドおよび水素化ジイソブチルアルミニウムなどの水素化アルミニウム錯化合物;ならびに亜鉛、マンガン、鉄およびナトリウムアマルガムなどの金属およびそれらの金属塩などが挙げられる。好ましい還元剤としては、水素化ホウ素錯化合物が挙げられ、水素化ホウ素ナトリウムがより好ましい。還元剤の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、0.001倍モル以上であればよく、好ましくは、0.01〜0.06倍モルである。
この反応に所望により使用される塩基としては、たとえば、ジブチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどの有機塩基;ナトリウム=メトキシド、ナトリウム=エトキシド、カリウム=tert−ブトキシドおよびナトリウム=tert−ブトキシドなどの金属アルコキシド;ならびに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸バリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムおよび酸化カルシウムなどの無機塩基などが挙げられる。好ましい塩基としては、カリウム=tert−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどが挙げられる。塩基の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、1倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜3倍モルである。
この反応で用いる一般式[5]の化合物および一般式[6]の化合物またはその塩の使用量は、一般式[3]の化合物に対して、1倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は、0〜200℃、好ましくは、20〜120℃で1分間〜24時間実施すればよい。
また、この反応は、不活性ガス気流下で行うことが好ましく、不活性ガスとしては、たとえば、窒素およびアルゴンなどが挙げられる。
上記の製造法において、一般式[6]の化合物は、塩として用いることもできる。その塩としては、一般式[4]の化合物と同様の塩などが挙げられる。
[製造法2−3]
Figure 2006312625
「式中、R1aは、置換されていてもよいアロイル基を;R2aは、置換されていてもよいアルキル基を示す。」
一般式[1a]の化合物を、塩基の存在下、選択的に加水分解反応に付すことにより、一般式[1b]の化合物またはその塩を製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテルおよびジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;アセトンおよび2−ブタノンなどのケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノールおよびブタノールなどのアルコール類;アセトニトリルなどのニトリル類;ならびに水などが挙げられ、これらは混合して使用してもよい。好ましい溶媒としては、アミド類が挙げられ、N,N−ジメチルホルムアミドがより好ましい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、好ましくは、一般式[1a]の化合物に対して1〜20倍量(v/w)、より好ましくは1〜10倍量(v/w)である。
この反応で使用される塩基としては、たとえば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどの有機塩基;ナトリウム=メトキシド、ナトリウム=エトキシド、カリウム=tert−ブトキシドおよびナトリウム=tert−ブトキシドなどの金属アルコキシド;ならびに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムおよび炭酸バリウムなどの無機塩基などが挙げられる。好ましい塩基としては、無機塩基が挙げられ、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムがより好ましい。塩基の使用量は、一般式[1a]の化合物に対して、1倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応で用いる水の使用量は、好ましくは、溶媒としての機能をもたせるため、0.5〜3倍量(w/w)である。
この反応は、0〜200℃、好ましくは、50〜120℃で1分間〜24時間実施すればよい。
一般式[1]、[1a]および[1b]の(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩は、所望により、たとえば、ヒドロキシル基のアシル化反応、カルボキシル基のエステル化反応および加水分解反応など、自体公知の方法を適時組み合わせて、他の一般式[1]、[1a]および[1b]の(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩に誘導することができる。また、一般式[1]、[1a]および[1b]の化合物またはその塩は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
一般式[1c]の化合物またはその塩から式[10]で表される2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの製造法について説明する。
[製造法3]
Figure 2006312625
「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」
(3−1)
一般式[1c]の化合物またはその塩をハロゲン化剤との反応に付し、酸ハロゲン化物とし、次いで、ルイス酸の存在下、分子内閉環反応に付すことにより、一般式[8]の化合物を製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、たとえば、塩化メチレンおよびクロロホルムなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ニトロメタンおよびニトロベンゼンなどのニトロ化合物類;ならびに二硫化炭素などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。好ましい溶媒としては、脂肪族ハロゲン化炭化水素類が挙げられ、塩化メチレンがより好ましい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、好ましくは、一般式[1c]の化合物に対して1〜20倍量(v/w)、より好ましくは1〜10倍量(v/w)である。
この反応で使用されるハロゲン化剤としては、たとえば、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、三塩化リン、五塩化リン、塩化チオニル、臭化チオニルおよび塩化オキサリルなどが挙げられ、塩化チオニルが好ましい。ハロゲン化剤の使用量は、ハロゲン化剤の種類により異なるが、たとえば、塩化チオニルの場合、一般式[1c]の化合物またはその塩に対して、0.5倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応で使用されるルイス酸としては、たとえば、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、三フッ化ホウ素、四塩化チタン、塩化鉄、塩化スズ、塩化水銀および硫酸などが挙げられ、塩化アルミニウムが好ましい。ルイス酸の使用量は、一般式[1c]の化合物またはその塩に対して、1倍モル以上であればよく、好ましくは、2〜5倍モルである。
この反応は、通常、−20〜100℃、好ましくは、0〜100℃で、1分間〜24時間実施すればよい。
このようにして得られた一般式[8]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
(3−2)
一般式[8]の化合物を還元反応に付すことにより、一般式[7]の化合物を製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、たとえば、塩化メチレン、クロロホルムおよびジクロロエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテルおよびジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノールおよびブタノールなどのアルコール類;アセトニトリルなどのニトリル類;ならびに水などが挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。好ましい溶媒としては、脂肪族ハロゲン化炭化水素類、アルコール類および水の混合溶媒またはアルコール類および水の混合溶媒が挙げられ、塩化メチレン、エタノールおよび水の混合溶媒またはエタノールおよび水の混合溶媒がより好ましい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、好ましくは、一般式[8]の化合物に対して1〜20倍量(v/w)、より好ましくは1〜10倍量(v/w)である。
この反応に用いられる還元剤としては、たとえば、リチウム、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属;マグネシウムおよびカルシウムなどのアルカリ土類金属;亜鉛、アルミニウム、クロム、チタン、鉄、サマリウムおよびセレンなどの金属ならびにそれらの金属塩;水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化トリアルキルアルミニウム、水素化スズ化合物およびヒドロシランなどの金属水素化物;水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムおよび水素化ホウ素カリウムなどの水素化ホウ素錯化合物;水素化アルミニウムリチウムなどの水素化アルミニウム錯化合物;ボランおよびアルキルボラン;ならびに次亜硫酸ナトリウムなどが挙げられる。好ましい還元剤としては、水素化ホウ素錯化合物が挙げられ、水素化ホウ素ナトリウムがより好ましい。
還元剤の使用量は、還元剤の種類により異なるが、たとえば、水素化ホウ素錯化合物の場合、一般式[8]の化合物に対して0.25倍モル以上であればよく、好ましくは、0.5〜2倍モルである。
この反応は、−20〜100℃、好ましくは、0〜100℃で1分間〜24時間実施すればよい。
このようにして得られた一般式[7]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
(3−3)
一般式[7]の化合物を、触媒の存在下、脱水反応に付すことにより、一般式[9]の化合物を製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、たとえば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルムおよびジクロロエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテルおよびジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;酢酸メチルおよび酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよび2−ブタノンなどのケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノールおよびブタノールなどのアルコール類;アセトニトリルなどのニトリル類;酢酸およびプロピオン酸などの脂肪族カルボン酸;ならびに水などが挙げられ、これらを混合して使用してもよい。好ましい溶媒としては、アルコール類および水の混合溶媒が挙げられ、エタノールおよび水の混合溶媒または2−プロパノールおよび水の混合溶媒がより好ましい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、好ましくは、一般式[7]の化合物に対して1〜20倍量(v/w)、より好ましくは1〜10倍量(v/w)である。
この反応で使用される触媒としては、たとえば、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸およびジクロロ酢酸などのプロトン酸類;ならびに塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素および三塩化ホウ素などのルイス酸が挙げられる。好ましい触媒としては、プロトン酸類が挙げられ、p−トルエンスルホン酸がより好ましい。触媒の使用量は、一般式[7]の化合物に対して0.0001倍モル以上であればよく、好ましくは、0.001〜1倍モルである。
この反応は、0〜150℃、好ましくは、20〜100℃で1分間〜24時間実施すればよい。
このようにして得られた一般式[9]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
(3−4)
が置換されていてもよいアシル基の場合、一般式[9]の化合物を塩基の存在下、加水分解反応に付すことにより、式[10]で表される2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールを製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテルおよびジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび1−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;アセトンおよび2−ブタノンなどのケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノールおよびブタノールなどのアルコール類;アセトニトリルなどのニトリル類;ならびに水などが挙げられ、これらは、混合して使用してもよい。好ましい溶媒としては、アルコール類が挙げられ、2−プロパノールがより好ましい。溶媒の使用量は、特に限定されないが、好ましくは、一般式[9]の化合物に対して1〜20倍量(v/w)、より好ましくは1〜10倍量(v/w)である。
この反応で使用される塩基としては、たとえば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどの有機塩基;ナトリウム=メトキシド、ナトリウム=エトキシド、カリウム=tert−ブトキシドおよびナトリウム=tert−ブトキシドなどの金属アルコキシド;ならびに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムおよび炭酸バリウムなどの無機塩基などが挙げられる。好ましい塩基としては、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどが挙げられる。塩基の使用量は、一般式[9]の化合物に対して、1倍モル以上であればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応で用いる水の使用量は、1倍モル以上であればよく、好ましくは、溶媒としての機能をもたせるため、0.5〜3倍量(w/w)である。
この反応は、0〜200℃、好ましくは、0〜100℃で1分間〜24時間実施すればよい。
上記で述べた製造法により得られた、一般式[1]、[1a]、[1b]、[1c]、[3]、[7]、[8]および[9]の化合物またはその塩ならびに式[10]で表される2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールは、抽出、晶出、蒸留およびカラムクロマトグラフィーなどの通常の方法によって単離精製することができる。また、塩として単離精製することもでき、その塩としては、たとえば、ナトリウム、カリウムおよびセシウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;ならびにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミンおよびジシクロヘキシルアミンなどの含窒素有機塩基との塩などが挙げられる。
また、上記で述べた製造法における一般式[1]、[1a]、[1b]、[1c]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]および[9]の化合物またはその塩において、異性体(たとえば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、これらすべての異性体を使用することができ、また、金属塩、水和物、溶媒和物およびすべての結晶形を使用することができる。
さらに、一般式[1]、[1c]、[2]、[3]、[7]、[8]および[9]の化合物またはその塩におけるヒドロキシル基は、通常使用されるヒドロキシル基の保護基で保護しておき、反応後、必要に応じて自体公知の方法でこれらの保護基を脱離することもできる。
つぎに、本発明を参考例および実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
溶離液における混合比は、容量比である。特に記載のない場合、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおける担体は、富士シリシア化学株式会社、B.W.シリカゲル、BW−127ZHである。
各実施例において各略号は、以下の意味を有する。
Bz:ベンゾイル、Me:メチル
実施例1
Figure 2006312625
窒素雰囲気下、4−ブロモフェネチルアルコール90.4gをプロパノール290mLに溶解し、ヨウ化銅(I)17.7g、ヨウ化ナトリウム105gおよび1,3−プロパンジアミン13.6gを加え、20時間加熱還流した。反応液を冷却後、不溶物を濾去し、残渣をトルエン400mLで洗浄した。濾液と洗液を合わせ、水400mLを加えた後、攪拌した。有機層を分取し、2回水洗後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物に、シクロヘキサン200mLを加えて冷却後、析出物を濾取し、淡黄色固体の4−ヨードフェネチルアルコール72.1gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:1.58(1H,brs),2.80(2H,t,J=6.5Hz),3.82(2H,t,J=6.5Hz),6.98(2H,d,J=8.2Hz),7.63(2H,d,J=8.2Hz)
実施例2
Figure 2006312625
4−ヨードフェネチルアルコール6.19gをトルエン20mLに溶解し、トリエチルアミン2.77gおよび塩化ベンゾイル3.85gを加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水20mLを加えた後、攪拌した。有機層を分取し、水20mLおよび飽和食塩水20mLで順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物に、トルエン5mLおよびシクロヘキサン20mLを加えて冷却後、析出物を濾取し、白色固体の4−ヨードフェネチル=ベンゾアート6.58gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:3.02(2H,t,J=6.8Hz),4.50(2H,t,J=6.8Hz),7.00-7.08(2H,m),7.40-7.49(2H,m),7.53-7.60(1H,m),7.61-7.69(2H,m),7.96-8.05(2H,m)
実施例3
Figure 2006312625
窒素雰囲気下、4−ブロモフェネチルアルコール44.4gをプロパノール150mLに溶解し、ヨウ化銅8.86g、ヨウ化ナトリウム69.7gおよび1,3−プロパンジアミン6.80gを加え、18時間加熱還流した。反応液を冷却後、不溶物を濾去し、残渣を酢酸エチル150mLで洗浄した。濾液と洗液を合わせ、水450mLを加えた後、攪拌した。有機層を分取し、4回水洗後、トルエン150mLを加え、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をトルエン150mLに溶解し、トリエチルアミン28.2g、塩化ベンゾイル39.2gを加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に水150mLを加えた後、攪拌した。有機層を分取し、水洗後、エチレングリコール50mLを加え、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物に、2−プロパノール100mLを加えて冷却後、析出物を濾取し、白色固体の4−ヨードフェネチル=ベンゾアート54.1gを得た。
CDCl3中における1H-NMRは、実施例2の値と一致した。
実施例4
Figure 2006312625
窒素雰囲気下、塩化ニッケル0.74gを1−メチル−2−ピロリドン300mLに懸濁し、トリフェニルホスフィン2.98gおよび水素化ホウ素ナトリウム0.32gを加え、室温で0.5時間攪拌した。反応液に4−ヨードフェネチル=ベンゾアート100gおよびチオ尿素32.4gを加え、110−120℃で3時間攪拌した。別途、窒素雰囲気下、塩化ニッケル0.74gを1−メチル−2−ピロリドン50mLに懸濁し、トリフェニルホスフィン2.98gおよび水素化ホウ素ナトリウム0.32gを加え、室温で0.5時間攪拌した懸濁液を加え、110−120℃で3時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、炭酸ナトリウム31.6gを加え、60−70℃で1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、炭酸ナトリウム31.6g、次いでブロモ酢酸47.4gを溶解した1−メチル−2−ピロリドン50mLを加え、室温で攪拌した。ブロモ酢酸31.6gを加え、攪拌し、室温で一晩放置した。反応液に水300mL、酢酸エチル400mLおよび塩酸90mLを加え、pH1に調整した。有機層を分取し、水300mLを加えた。有機層を分取し、水150mLを加えた後、炭酸カリウム78.5gを溶解した水100mLを加え、pH10に調整後、0−10℃で1時間攪拌した。析出物を濾取し、2−プロパノール75mLおよび水225mLを加え、塩酸でpH1に調整後、1時間攪拌した。反応液を10℃まで冷却後、水46mLを加え、0−10℃で1時間攪拌した。析出物を濾取し、淡黄色固体の2−((4−(2−(ベンゾイルオキシ)エチル)フェニル)スルファニル)酢酸60.7gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:3.05(2H,t,J=6.8Hz),3.64(2H,s),4.51(2H,t,J=6.8Hz),7.20-7.26(2H,m),7.36-7.46(4H,m),7.52-7.58(1H,m),7.98-8.02(2H,m)
実施例5
Figure 2006312625
窒素雰囲気下、トリフェニルホスフィン0.13gをプロパノール9mLに懸濁し、塩化ニッケル0.03gおよび水素化ホウ素ナトリウム0.01gを加え、室温で0.5時間攪拌した。反応液に4−ヨードフェネチルアルコール3.00gおよびチオ尿素1.38gを加え、100−105℃で4時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、水酸化ナトリウム0.97gを加え、50−60℃で0.5時間攪拌した。反応液にメチル=ブロモアセタート2.22gを加え、50−60℃で3時間攪拌した。反応液に6mol/L塩酸6mLを加え、室温で攪拌後、水9mLおよび酢酸エチル9mLを加えた。有機層を分取し、水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、黄色油状物のメチル=2−((4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルファニル)アセタート1.43gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:2.84(2H,t,J=6.6Hz),3.63(2H,s),3.72(3H,s),3.85(2H,t,J=6.6Hz),7.18(2H,d,J=8.2Hz),7.37(2H,d,J=8.2Hz)
実施例6
Figure 2006312625
窒素雰囲気下、4−ヨードフェネチル=ベンゾアート1.00gをトルエン5mLに溶解し、メチル=メルカプトアセタート0.33g、トリエチルアミン0.32g、酢酸パラジウム0.01gおよび1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン0.03gを加え、90−100℃で2時間攪拌した。反応液を冷却後、水を加え、6mol/L塩酸でpH1に調整した。有機層を分取し、水を加え、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH12に調整した。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、無色油状物の4−((メトキシカルボニル)メチルチオ)フェネチル=ベンゾアート0.90gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:3.05(2H,t,J=6.8Hz),3.63(2H,s),3.70(3H,s),4.51(2H,t,J=6.8Hz),7.20-7.26(2H,m),7.34-7.46(4H,m),7.52-7.58(1H,m),7.98-8.03(2H,m)
実施例7
Figure 2006312625
4−((メトキシカルボニル)メチルチオ)フェネチル=ベンゾアート0.88gをN,N−ジメチルホルムアミド4.4mLに溶解し、水1.8mLおよび炭酸カリウム0.37gを加え、90−100℃で1時間攪拌した。反応液を冷却後、酢酸エチルおよび水を加え、6mol/L塩酸でpH1に調整した。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、白色固体の2−((4−(2−(ベンゾイルオキシ)エチル)フェニル)スルファニル)酢酸0.75gを得た。
CDCl3中における1H-NMRは、実施例4の値と一致した。
実施例8
Figure 2006312625
窒素雰囲気下、4−ヨードフェネチル=ベンゾアート10.0gをトルエン50mLに溶解し、メチル=メルカプトアセタート3.32g、トリエチルアミン3.45g、酢酸パラジウム0.03gおよび1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン0.08gを加え、90−100℃で8時間攪拌した。反応液を冷却後、水20mLおよび2mol/L塩酸5mLを加えた。有機層を分取し、水20mLおよび2mol/L水酸化ナトリウム水溶液3mLを加えた。有機層を分取し、水20mLで洗浄後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物にN,N−ジメチルホルムアミド50mL、水20mLおよび炭酸カリウム3.92gを加え、90−100℃で2.5時間攪拌した後、炭酸カリウム0.39gを加え、さらに1時間攪拌した。反応液を冷却し、析出物を濾取した。析出物をメタノール30mLおよび水60mLに懸濁し、6mol/L塩酸でpH1に調整後、1時間攪拌した。析出物を濾取し、白色固体の2−((4−(2−(ベンゾイルオキシ)エチル)フェニル)スルファニル)酢酸7.54gを得た。
CDCl3中における1H-NMRは、実施例4の値と一致した。
実施例9
Figure 2006312625
2−((4−(2−(ベンゾイルオキシ)エチル)フェニル)スルファニル)酢酸1.00gを塩化メチレン10mLに溶解し、N,N−ジメチルホルムアミド0.002mLおよび塩化チオニル0.41gを加え、2時間加熱還流した。反応液を冷却後、塩化アルミニウム0.93gを加え、20−25℃で6時間攪拌し、一晩放置した。氷および6mol/L塩酸25mL混液に、反応液を加えた後、室温で攪拌し、不溶物を濾去した。有機層を分取し、6mol/L塩酸10mLおよび水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物にエタノール5mLおよび水1mLを加え、混合液を冷却後、水素化ホウ素ナトリウム0.06gを加え、室温で2時間攪拌した。反応液を冷却後、水20mLおよび酢酸エチル20mLを加え、2mol/L塩酸でpH3に調整し、不溶物を濾去した。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、赤紫色油状物の2−(2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−1−ベンゾチオフェン−5−イル)エチル=ベンゾアート0.67gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:3.04(2H,t,J=6.9Hz),3.29(1H,dd,J=3.9,12.0Hz),3.61(1H,dd,J=6.1,12.0Hz),4.50(2H,t,J=6.9Hz),5.31-5.36(1H,m),7.15-7.20(2H,m),7.30-7.35(1H,m),7.40-7.47(2H,m),7.52-7.58(1H,m),7.99-8.03(2H,m)
実施例10
Figure 2006312625
2−(2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−1−ベンゾチオフェン−5−イル)エチル=ベンゾアート0.90gをエタノール5mLおよび水1mLに溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物0.06gを加え、50−55℃で2.5時間攪拌した。反応液を冷却後、水20mLおよび酢酸エチル20mLを加えた。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、白色固体の2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エチル=ベンゾアート0.61gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:3.20(2H,t,J=7.1Hz),4.58(2H,t,J=7.1Hz),7.25-7.32(2H,m),7.40-7.47(3H,m),7.50-7.60(1H,m),7.74(1H,d,J=1.2Hz),7.83(1H,d,J=8.3Hz),8.00-8.05(2H,m)
実施例11
Figure 2006312625
2−((4−(2−(ベンゾイルオキシ)エチル)フェニル)スルファニル)酢酸60.0gを塩化メチレン590mLに溶解し、N,N−ジメチルホルムアミド0.6mLおよび塩化チオニル24.8gを加え、1.5時間加熱還流した。反応液を10℃に冷却後、塩化アルミニウム63.0gを加え、室温で1.5時間攪拌した。水300mLおよび塩酸100mL混液に、反応液を加えた後、室温で攪拌した。有機層を分取し、水洗後、水300mLおよび炭酸カリウム9.17gを加え、pH8に調整した。有機層を分取し、水洗後、エタノール60mLを加えた。この混合液を5℃に冷却後、水素化ホウ素ナトリウム4.30gを加え、0−10℃で0.5時間攪拌した。エタノール120mLおよび水素化ホウ素ナトリウム4.30gを加え、さらに0−10℃で3時間攪拌し、室温で一晩放置した。反応液に水240mLを加え、塩酸30mLでpH1に調整した。有機層を分取し、水240mLを加え、塩酸15mLでpH1に調整した。有機層を分取し、p−トルエンスルホン酸一水和物0.36gおよび2−プロパノール360mLを加えた後、塩化メチレンを留去しながら3時間加熱還流した。反応液を冷却後、析出物を濾取し、淡灰色固体の2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エチル=ベンゾアート46.8gを得た。
CDCl3中における1H-NMRは、実施例10の値と一致した。
実施例12
Figure 2006312625
2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エチル=ベンゾアート46.0gを2−プロパノール70mL、水70mLおよび水酸化ナトリウム9.77g混液に加え、50−60℃で3時間攪拌した。反応液を冷却後、トルエン140mLおよび水140mLを加えた。有機層を分取し、水洗後、活性炭処理し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物にシクロヘキサンを加え、析出物を濾取し、白色固体の2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノール26.9gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:1.40-1.55(1H,m),2.98(2H,t,J=6.5Hz),3.90(2H,t,J=6.5Hz),7.21(1H,dd,J=1.5,8.3Hz),7.29(1H,dd,J=0.7,5.4Hz),7.43(1H,d,J=5.4Hz),7.65-7.70(1H,m),7.82(1H,d,J=8.3Hz)

Claims (8)

  1. 一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Rは、水素原子または置換されていてもよいアシル基を;Rは、水素原子または置換されていてもよいアルキルもしくはアリール基を示す。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩。
  2. が、置換されていてもよいアシル基;Rが、水素原子またはアルキル基である請求項1記載の(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩。
  3. が、置換されていてもよいベンゾイル基;Rが、水素原子またはC1−4アルキル基である請求項1〜2記載の(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩。
  4. が、ベンゾイル基である請求項1〜3記載の(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩。
  5. 一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Xは、塩素原子または臭素原子を;Rは、水素原子または置換されていてもよいアシル基を示す。」で表されるハロフェネチルアルコール誘導体を、銅触媒および配位子の存在下、ヨウ化アルカリ金属類とのハロゲン交換反応に付し、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるヨードフェネチルアルコール誘導体を得、次いで、得られたヨードフェネチルアルコール誘導体を、パラジウム触媒の存在下、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Rは、水素原子または置換されていてもよいアルキルもしくはアリール基を示す。」で表されるメルカプト酢酸誘導体またはその塩とのカップリング反応に付すか、または、得られたヨードフェネチルアルコール誘導体を、ニッケル触媒の存在下、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、R、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、アルキル基またはフェニル基を示す。」で表されるチオ尿素化合物とのカップリング反応に付した後、塩基の存在下または不存在下、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Xは、ハロゲン原子を;Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるハロ酢酸誘導体またはその塩との反応に付し、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、RおよびRは、前記と同様の意味を有する。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩を得、次いで、必要に応じてカルボキシル基の加水分解反応に付した後、分子内閉環反応および還元反応に付し、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるジヒドロベンゾチオフェン誘導体を得、次いで、触媒の存在下、脱水反応に付し、必要に応じて加水分解反応に付すことを特徴とする、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの製造法。
  6. 一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Rは、水素原子または置換されていてもよいアシル基を示す。」で表されるヨードフェネチルアルコール誘導体を、パラジウム触媒の存在下、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Rは、水素原子または置換されていてもよいアルキルもしくはアリール基を示す。」で表されるメルカプト酢酸誘導体またはその塩とのカップリング反応に付すことを特徴とする、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、RおよびRは、前記と同様の意味を有する。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩の製造法。
  7. 一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Rは、水素原子または置換されていてもよいアシル基を示す。」で表されるヨードフェネチルアルコール誘導体を、ニッケル触媒の存在下、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、R、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、アルキル基またはフェニル基を示す。」で表されるチオ尿素化合物とのカップリング反応に付した後、塩基の存在下または不存在下、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Xは、ハロゲン原子を;Rは、水素原子または置換されていてもよいアルキルもしくはアリール基を示す。」で表されるハロ酢酸誘導体またはその塩との反応に付すことを特徴とする、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、RおよびRは、前記と同様の意味を有する。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩の製造法。
  8. 一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Rは、水素原子または置換されていてもよいアシル基を;Rは、水素原子または置換されていてもよいアルキルもしくはアリール基を示す。」で表される(フェニルチオ)酢酸誘導体またはその塩を、必要に応じてカルボキシル基の加水分解反応に付した後、分子内閉環反応および還元反応に付し、一般式
    Figure 2006312625
    「式中、Rは、前記と同様の意味を有する。」で表されるジヒドロベンゾチオフェン誘導体を得、次いで、触媒の存在下、脱水反応に付し、必要に応じて加水分解反応に付すことを特徴とする、2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エタノールの製造法。
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