JP2006307953A - 接触形シール軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】防水性や防塵性が高く、しかも従来の接触形シール軸受に比較して許容回転数を高くすることができる接触形シール軸受を提供する。
【解決手段】接触形シール軸受11は、内輪12及び外輪13の間に複数の転動体14が保持器15により所定間隔に保持された状態で転動可能に設けられている。保持器15は転動体14を接触形シール軸受11の軸方向の両側から挟持可能な一対の円環状体15aをリベット16で連結した構成に形成されている。内輪12と円環状体15aとの間には、シール部材17が保持器15と相対回転可能に内輪12に固定されており、外輪13と円環状体15aとの間には、シール部材18が保持器15と相対回転可能に外輪13に固定されている。
【選択図】 図1
【解決手段】接触形シール軸受11は、内輪12及び外輪13の間に複数の転動体14が保持器15により所定間隔に保持された状態で転動可能に設けられている。保持器15は転動体14を接触形シール軸受11の軸方向の両側から挟持可能な一対の円環状体15aをリベット16で連結した構成に形成されている。内輪12と円環状体15aとの間には、シール部材17が保持器15と相対回転可能に内輪12に固定されており、外輪13と円環状体15aとの間には、シール部材18が保持器15と相対回転可能に外輪13に固定されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、接触形シール軸受に関する。
一般に転がり軸受は、内輪及び外輪の間に複数の転動体が保持器により所定間隔に保持された状態で転動可能に設けられている。転がり軸受には潤滑グリースを内蔵して潤滑の手間を省いたシール軸受(密封軸受)がある。シール軸受には、シール部材が回転側の内輪に接触せずにラビリンス効果により潤滑グリースの外部への流出を防止する非接触形シール軸受がある(例えば、特許文献1参照。)。また、シール軸受には、図5に示すように、内輪31及び外輪32の間に複数の転動体33が保持器34により所定間隔に保持された状態で転動可能に設けられるとともに、環状のシール部材35が、外周側が外輪32に固定され、内周側が内輪31に摺動可能に当接されている接触形シール軸受36がある。
特開平7−332374号公報(明細書の段落[0019]、図1)
ところが、接触形シール軸受36は、シール部材35が内輪31に摺接する構成のため、摺接部の周速度が大きくなり過ぎると摺接部が摩擦熱で早期に劣化する。シール部材の耐久性を確保するため、摺接部の周速度が大きくなり過ぎないように許容回転数が制限される。そして、同寸法の軸受でも接触形のシール軸受は非接触形のシール軸受より許容回転数が低く、メーカーにもよるが非接触形の場合に比較して30%程度は低い。
一方、非接触形のシール軸受は接触形のシール軸受より許容回転数は大きいが、防水性や防塵性が低く、雨水がかかる状態や塵埃の多い環境では使用できない。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、防水性や防塵性が高く、しかも従来の接触形シール軸受に比較して許容回転数を大きくすることができる接触形シール軸受を提供することにある。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、防水性や防塵性が高く、しかも従来の接触形シール軸受に比較して許容回転数を大きくすることができる接触形シール軸受を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、内輪及び外輪の間に複数の転動体が保持器により所定間隔に保持された状態で転動可能に設けられた軸受である。そして、前記保持器は前記転動体を挟んで軸受の軸方向両側にそれぞれ円環状部を有し、前記内輪と前記円環状部との間及び前記外輪と前記円環状部との間にそれぞれシール部材が、前記転動体の収容部を外部から隔離するように設けられている。
従来の接触形シール軸受では、シール部材は外輪に固定されて内輪と摺接する構成であった。そのため、軸受が支持する回転体の回転数が直接許容回転数に影響する状態となる。しかし、この発明では、内輪と保持器の円環状部との間及び外輪と保持器の円環状部との間に、それぞれシール部材が設けられている。転がり軸受においては、内輪が回転する使用方法の場合には保持器は内輪より遅く回転し、外輪が回転する使用方法では保持器は外輪より遅く回転する。例えば、内輪が回転する場合、保持器の回転数は内輪の回転数の1/3程度になる。従って、内輪と保持器との回転数の差及び外輪と保持器との回転数の差は、内輪と外輪との回転数の差より大幅に小さくなる。その結果、防水性や防塵性が高く、しかも従来の接触形シール軸受に比較して許容回転数を大きくすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記シール部材のうち、内輪側に配置されるシール部材は前記保持器に対して相対回転可能に前記内輪に固定されており、外輪側に配置されるシール部材は前記保持器に対して相対回転可能に前記外輪に固定されている。
シール部材の固定は接着剤で行うことも可能であるが、接着剤の経時劣化等を考慮すると、接着剤による固定ではなく、嵌合等の機械的な結合構造で固定する方が好ましい。その際、従来のシール部材の固定方法のように嵌合溝等にシール部材を嵌合させる構成が好ましい。その場合、保持器に比較して内輪や外輪の方が嵌合溝等を形成し易い。この発明では、保持器にはシール部材を固定するための嵌合溝等を形成する必要はなく、シール部材が摺接可能な円環状の摺接部を設ければよいため製造が簡単になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記シール部材のうち、内輪側に配置されるシール部材は前記内輪に対して相対回転可能に前記保持器に固定されており、外輪側に配置されるシール部材は前記保持器に対して相対回転可能に前記外輪に固定されている。
内輪と保持器との相対回転数は同じでも、摺接部の周速度は、内輪及び保持器の各位置の相対回転中心からの距離が長い程大きくなるため、シール部材の摺接部が内輪側となるようにシール部材を設ける方が摩擦抵抗が小さくなる。保持器と外輪との関係も同様で、シール部材の摺接部が保持器側となるようにシール部材を設ける方が摩擦抵抗が小さくなる。この発明では、両シール部材とも摺接部の摩擦抵抗が小さくなる状態に設けられているため、同じ耐久性であれば許容回転数が大きくなり、同じ許容回転数であれば耐久性が向上する。
本発明によれば、防水性や防塵性が高く、しかも従来の接触形シール軸受に比較して許容回転数を大きくすることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1及び図2に従って説明する。図1(a)は接触形シール軸受の部分模式断面図、(b)は(a)の部分拡大図、(c)は部分模式側面図、図2は保持器の模式斜視図である。なお、本明細書では軸受の軸方向の両端を軸受の側面として説明する。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1及び図2に従って説明する。図1(a)は接触形シール軸受の部分模式断面図、(b)は(a)の部分拡大図、(c)は部分模式側面図、図2は保持器の模式斜視図である。なお、本明細書では軸受の軸方向の両端を軸受の側面として説明する。
図1(a),(c)に示すように、接触形シール軸受11は、内輪12及び外輪13の間に複数の転動体14が保持器15により所定間隔に保持された状態で転動可能に設けられている。内輪12及び外輪13は軸受鋼からなる。また、転動体14としてボール(鋼球)が使用されている。即ち、接触形シール軸受11は玉軸受である。
保持器15は、転動体14を接触形シール軸受11の軸方向の両側から挟持可能な一対の円環状体15aをリベット16で連結した構成に形成されている。リベット16は回転対称位置に設けられている。保持器15は、例えば、鋼の鍛造により形成されている。詳述すると、図2に示すように、各円環状体15aは、互いに対向する面に所定間隔で転動体14の表面の曲率とほぼ同じ曲率の係合部15bが形成されており、係合部15bより外側の外周部分に一定幅の環状面が存在する。即ち、円環状体15aは、転動体14を挟んで軸受の軸方向両側にそれぞれ存在する円環状部を構成する。なお、図1(a)では円環状体15aと転動体14との隙間を誇張して図示している。
内輪12と円環状体15aとの間及び外輪13と円環状体15aとの間にそれぞれシール部材17,18が、転動体14の収容部を外部から隔離するように設けられている。そして、両シール部材17,18より内側に潤滑グリースが封入されている。両シール部材17,18のうち、内輪12側に配置されるシール部材17は、保持器15と相対回転可能に内輪12に固定されており、外輪13側に配置されるシール部材18は、保持器15と相対回転可能に外輪13に固定されている。
シール部材17,18は、環状の金属板(例えば、鋼板)17a,18aと、金属板17a,18aの一部を覆う合成ゴム製のシール部17b,18bとから構成されている。シール部17b,18bの摺接側は先端が鋭角となるように形成されている。シール部17b,18b、内面側に斜面17c,18cが存在し、斜面17c,18cの先端側が摺接部17d,18dとなるように形成されている。
内輪12には左右の外周縁に環状溝19が対称に形成されている。環状溝19は、シール部材17の内径側端部が嵌合される嵌合部19aを備えている。そして、シール部材17は、嵌合部19aに嵌合する状態で内輪12に対して一体回転可能に、即ち保持器15に対して相対回転可能に固定されている。
外輪13には左右の内周縁に環状溝20が対称に形成されている。環状溝20は、シール部材18の外径側端部が嵌合される嵌合部20aを備えている。そして、シール部材18は、嵌合部20aに嵌合する状態で外輪13に対して一体回転可能に、即ち保持器15に対して相対回転可能に固定されている。
次に前記のように構成された接触形シール軸受11の作用を説明する。接触形シール軸受11は、外輪13において支持装置に固定され、内輪12に回転軸が一体回転可能に固定された状態で使用される。回転軸が回転されると、内輪12が回転軸と一体に回転され、転動体14も内輪12の回転方向に内輪12及び外輪13の軌道面に沿って転動しながら回転軸の周りを公転する。そして、転動体14と係合部15bで係合している保持器15も転動体14と一体的に回転軸を中心として回転する。転動体14が内輪12の回転に伴って転動するため、転動体14と一体的に回転する保持器15は、内輪12より遅れて回転し、保持器15の単位時間当たりの回転数は内輪12の回転数より少なくなる。
従来技術の接触形シール軸受36では、シール部材35は、外周縁において外輪32に固定され、内周縁で内輪31に摺接しているため、摺接部の相対回転数は内輪31の回転数と同じになる。従って、内輪31の回転数をNiとし、内輪31の中心から摺接部までの距離をRとすると、摺接部の周速度Vは次式(1)で表される。
V=2π・R・Ni…(1)
一方、この実施形態の接触形シール軸受11では、内輪12と円環状体15aとの間及び外輪13と円環状体15aとの間にそれぞれシール部材17,18が設けられ、保持器15が内輪12に遅れて回転する。従って、内輪12の回転数をNi、保持器15の回転数をNh、内輪12の中心からシール部材17の摺接部17dまでの距離をR1、内輪12の中心からシール部材18の摺接部18dまでの距離をR2とすると、摺接部17dの周速度V1は次式(2)で表され、摺接部18dの周速度V2は次式(3)で表される。
一方、この実施形態の接触形シール軸受11では、内輪12と円環状体15aとの間及び外輪13と円環状体15aとの間にそれぞれシール部材17,18が設けられ、保持器15が内輪12に遅れて回転する。従って、内輪12の回転数をNi、保持器15の回転数をNh、内輪12の中心からシール部材17の摺接部17dまでの距離をR1、内輪12の中心からシール部材18の摺接部18dまでの距離をR2とすると、摺接部17dの周速度V1は次式(2)で表され、摺接部18dの周速度V2は次式(3)で表される。
V1=2π・R1・(Ni−Nh)…(2)
V2=2π・R2・Nh…(3)
内輪12の中心からシール部材17の摺接部17dまでの距離R1は従来技術より長くなっている。しかし、その増加割合は1割程度であり、保持器15の回転数は内輪12の回転数の1/3程度であるため、周速度V1は次式で計算されて従来技術の73%程度になる。
V2=2π・R2・Nh…(3)
内輪12の中心からシール部材17の摺接部17dまでの距離R1は従来技術より長くなっている。しかし、その増加割合は1割程度であり、保持器15の回転数は内輪12の回転数の1/3程度であるため、周速度V1は次式で計算されて従来技術の73%程度になる。
V1=2π・1.1R・(Ni−Ni/3)=2π・0.73R・Ni
また、シール部材18の摺接部18dの場合は、内輪12の中心から摺接部18dまでの距離R2は距離R1より円環状体15aの厚さ(外径と内径との差)分、長くなっており、距離R2は距離R1より30%弱長くなる。従って、周速度V2は次式で計算されて従来技術の43%程度になる。
また、シール部材18の摺接部18dの場合は、内輪12の中心から摺接部18dまでの距離R2は距離R1より円環状体15aの厚さ(外径と内径との差)分、長くなっており、距離R2は距離R1より30%弱長くなる。従って、周速度V2は次式で計算されて従来技術の43%程度になる。
V2=2π・1.3R・Ni/3=2π・0.43R・Ni
この実施形態では以下の効果を有する。
(1)接触形シール軸受11において、保持器15は、転動体14を挟んで軸受の軸方向両側にそれぞれ円環状体15aを有し、内輪12と円環状体15aとの間及び外輪13と円環状体15aとの間にそれぞれシール部材17,18が、転動体14の収容部を外部から隔離するように設けられている。従って、軸受が支持する回転体の回転数が直接許容回転数に影響する従来技術の接触形シール軸受と異なり、回転体より大幅に遅い回転速度で回転する保持器15と内輪12及び外輪13との間にシール部材17,18それぞれ存在する。その結果、内輪12と保持器15との回転数の差及び外輪13と保持器15との回転数の差は、内輪12と外輪13との回転数の差より大幅に小さくなる。その結果、防水性や防塵性が高く、しかも従来の接触形シール軸受に比較して許容回転数を大きくすることができ、メンテナンスフリーの軸受となる。
この実施形態では以下の効果を有する。
(1)接触形シール軸受11において、保持器15は、転動体14を挟んで軸受の軸方向両側にそれぞれ円環状体15aを有し、内輪12と円環状体15aとの間及び外輪13と円環状体15aとの間にそれぞれシール部材17,18が、転動体14の収容部を外部から隔離するように設けられている。従って、軸受が支持する回転体の回転数が直接許容回転数に影響する従来技術の接触形シール軸受と異なり、回転体より大幅に遅い回転速度で回転する保持器15と内輪12及び外輪13との間にシール部材17,18それぞれ存在する。その結果、内輪12と保持器15との回転数の差及び外輪13と保持器15との回転数の差は、内輪12と外輪13との回転数の差より大幅に小さくなる。その結果、防水性や防塵性が高く、しかも従来の接触形シール軸受に比較して許容回転数を大きくすることができ、メンテナンスフリーの軸受となる。
(2)シール部材17,18の固定は、嵌合部19a,20aにシール部材17,18の端部を嵌合させる構成となっている。従って、接着剤で固定する場合に比較して。接着剤の経時劣化等を考慮する必要がない。
(3)両シール部材17,18のうち、内輪12側に配置されるシール部材17は、保持器15に対して相対回転可能に内輪12に固定されており、外輪13側に配置されるシール部材18は、保持器15に対して相対回転可能に外輪13に固定されている。従って、シール部材17,18を嵌合により機械的に固定する際、保持器15にはシール部材17,18を固定するための嵌合溝等を形成する必要はなく、シール部材17,18が摺接可能な円環状の摺接部を設ければよいため製造が簡単になる。
(4)シール部17b,18bは先端が鋭角になるように形成され、先端側が摺接部17d,18dとなるように形成されている。従って、内輪12の回転により摺接部17d,18dから摩擦熱が発生し難くなる。
(5)シール部17b,18bは内面側に斜面17c,18cが存在し、斜面17c,18cの先端側が摺接部17d,18dとなるように形成されている。従って、接触形シール軸受11を組み立てる際、斜面17c,18cが案内面の役割を果たし、シール部材17,18の所定位置への組み付けが容易になる。
(6)保持器15は左右対称に形成された円環状体15aがリベット16で結合された構成である。従って、左右非対称に形成された場合に比較して部品の種類が少なく、組み付けも容易である。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を図3(a),(b)に従って説明する。図3(a)は接触形シール軸受11の部分模式断面図、(b)は(a)の部分拡大図である。この実施形態は、内輪12と円環状体15aとの間に設けられるシール部材17が内輪12に固定される代わりに保持器15に固定されて、内輪12に対して相対回転可能な点が前記第1の実施形態と大きく異なっている。第1の実施形態と同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に第2の実施形態を図3(a),(b)に従って説明する。図3(a)は接触形シール軸受11の部分模式断面図、(b)は(a)の部分拡大図である。この実施形態は、内輪12と円環状体15aとの間に設けられるシール部材17が内輪12に固定される代わりに保持器15に固定されて、内輪12に対して相対回転可能な点が前記第1の実施形態と大きく異なっている。第1の実施形態と同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
円環状体15aの内周側には環状溝21が形成され、環状溝21はシール部材17の外径側端部が嵌合される嵌合部21aを備えている。内輪12には環状溝19が設けられず、シール部材17は摺接部17dが内輪12の外周面に摺接する状態に固定されている。
この実施形態では前記第1の実施形態に比較して、内輪12の中心からシール部材17の摺接部17dまでの距離R1が、円環状体15aの内径と内輪12の外径との差分短くなり、摺接部17dの周速度V1は第1の実施形態の場合より遅くなる。
従って、この実施形態では前記第1の実施形態の効果(1)、(2)、(4)〜(6)と同様の効果を有する他に次の効果を有する。
(7)内輪12の中心からシール部材17の摺接部17dまでの距離R1が、シール部材17を内輪12側に固定した場合に比較して、摺接部17dの周速度が遅くなる。従って、従って、同じ耐久性であれば許容回転数をより大きくすることができ、同じ許容回転数であれば耐久性が向上する。
(7)内輪12の中心からシール部材17の摺接部17dまでの距離R1が、シール部材17を内輪12側に固定した場合に比較して、摺接部17dの周速度が遅くなる。従って、従って、同じ耐久性であれば許容回転数をより大きくすることができ、同じ許容回転数であれば耐久性が向上する。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように構成してもよい。
○ シール部材17を保持器15に、シール部材18を外輪13に固定する構成において、図4(a)に示すように、内輪12に環状溝19を設けて摺接部17dが環状溝19において内輪12と摺接するように保持器15に固定する。また、円環状体15aの外周側に環状溝22を設けて、摺接部18dが環状溝22において円環状体15aと摺接するように外輪13に固定する。この場合、内輪12の中心から摺接部17d及び摺接部18dまでの距離が第2の実施形態の場合よりそれぞれ短くなり、許容回転数をより大きくすることができる。
○ シール部材17を保持器15に、シール部材18を外輪13に固定する構成において、図4(a)に示すように、内輪12に環状溝19を設けて摺接部17dが環状溝19において内輪12と摺接するように保持器15に固定する。また、円環状体15aの外周側に環状溝22を設けて、摺接部18dが環状溝22において円環状体15aと摺接するように外輪13に固定する。この場合、内輪12の中心から摺接部17d及び摺接部18dまでの距離が第2の実施形態の場合よりそれぞれ短くなり、許容回転数をより大きくすることができる。
○ 図4(b)に示すように、両シール部材17,18を保持器15に固定する構成としてもよい。この場合、内輪12及び外輪13の両者に環状溝19を設ける必要がない。
○ シール部材17,18の内輪12、外輪13あるいは保持器15に対する固定は、嵌合固定に限らず、接着剤で接着するようにしてもよい。接着剤で接着する場合は、嵌合部の形成は不要になる。
○ シール部材17,18の内輪12、外輪13あるいは保持器15に対する固定は、嵌合固定に限らず、接着剤で接着するようにしてもよい。接着剤で接着する場合は、嵌合部の形成は不要になる。
○ シール部材17,18のシール部17b,18bの形状は摺接部17d,18dが摺接箇所に接触する形状であればよく、摺接部17d,18dが鋭角に尖っている必要はない。
○ シール部材17,18のシール部17b,18bは合成ゴム製に限らず、例えば、樹脂製であってもよい。また、シール部材17,18の金属板17a,18aを省略してもよい。
○ 接触形シール軸受11は、内輪12を支持軸に固定するとともに、外輪13で回転体を支持して外輪13が回転する形態で使用してもよい。
○ 保持器15は鋼製に限らず、他の金属製、例えば、黄銅等の銅合金製としたり、金属製ではなくセラミック製やエンジニアリング樹脂製(例えば、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等)としたりしてもよい。
○ 保持器15は鋼製に限らず、他の金属製、例えば、黄銅等の銅合金製としたり、金属製ではなくセラミック製やエンジニアリング樹脂製(例えば、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等)としたりしてもよい。
○ 保持器15は、シール部材17,18により転動体14の収容部を外部から隔離して外部から雨水や塵埃の侵入及び内蔵された潤滑グリースの漏れを防止できる形状であればよく、左右対称である必要はない。例えば、断面コ字状の部材とその開放側を覆う円環状の板部材とで構成されてもよい。
○ 保持器15は、リベットで結合される構成に限らず、接着剤で結合したり、2つの円環状体15aとの間に嵌合部を設けて嵌合で結合する構成としてもよい。
○ 転動体14はボールに限らず、ころを使用する構成であってもよい。
○ 転動体14はボールに限らず、ころを使用する構成であってもよい。
○ 転動体14を鋼製ではなくセラミック製としてもよい。この場合、鋼製の内輪12及び外輪13とは異材質であるセラミック製にすることにより、転動体14が鋼製の場合と比較して、焼付き現象が抑制される。また、転動体14の慣性重量を低減することできるので、内輪12及び外輪13の寿命を向上させることもできる。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記転動体はボールである。
(1)請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記転動体はボールである。
(2)請求項1〜請求項3及び前記技術的思想(1)のいずれか一項に記載の発明において、前記保持器は左右対称に形成された円環状体がリベットで結合された構成である。
11…接触形シール軸受、12…内輪、13…外輪、14…転動体、15…保持器、15a…円環状部を構成する円環状体、17,18…シール部材。
Claims (3)
- 内輪及び外輪の間に複数の転動体が保持器により所定間隔に保持された状態で転動可能に設けられた軸受であって、前記保持器は前記転動体を挟んで軸受の軸方向両側にそれぞれ円環状部を有し、前記内輪と前記円環状部との間及び前記外輪と前記円環状部との間にそれぞれシール部材が、前記転動体の収容部を外部から隔離するように設けられている接触形シール軸受。
- 前記シール部材のうち、内輪側に配置されるシール部材は前記保持器に対して相対回転可能に前記内輪に固定されており、外輪側に配置されるシール部材は前記保持器に対して相対回転可能に前記外輪に固定されている請求項1に記載の接触形シール軸受。
- 前記シール部材のうち、内輪側に配置されるシール部材は前記内輪に対して相対回転可能に前記保持器に固定されており、外輪側に配置されるシール部材は前記保持器に対して相対回転可能に前記外輪に固定されている請求項1に記載の接触形シール軸受。
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