JP2006307707A - 内燃機関のノッキング判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノッキングが発生したか否かを精度よく判定する。
【解決手段】 エンジンECUは、気筒内の中央上部に設けられた筒内圧センサにより検知された波形からバンドパスフィルタによりラジアル1次の共振モードに対応する振動を検出するステップ(S100)と、検出された波形と、ノッキングが発生した場合の振動波形として予め作成されたノック波形モデルとを比較した結果に基づいて、ノック強度Nを算出ステップ(S108)と、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きい場合(S110にてYES)、ノッキングが発生したと判定するステップ(S112)と、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きくない場合(S110にてNO)、ノッキングが発生していないと判定するステップ(S116)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、ノッキング判定装置に関し、特に、内燃機関の振動の波形に基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定する内燃機関のノッキング判定装置に関する。
従来より、内燃機関のノッキングを検出する技術が知られている。特開2001−227400号公報(特許文献1)は、ノッキングの発生の有無を正確に判定することができる内燃機関用ノック制御装置を開示する。特許文献1に記載の内燃機関用ノック制御装置は、内燃機関で発生する振動波形信号を検出する信号検出部と、信号検出部で検出された振動波形信号が予め定められた値以上となる期間を発生期間として検出する発生期間検出部と、発生期間検出部で検出された発生期間におけるピーク位置を検出するピーク位置検出部と、発生期間とピーク位置との関係に基づき内燃機関におけるノック発生の有無を判定するノック判定部と、ノック判定部による判定結果に応じて内燃機関の運転状態を制御するノック制御部とを含む。ノック判定部は、発生期間に対するピーク位置が予め定められた範囲内にあるときにはノック(ノッキング)発生有りと判定する。
この公報に記載の内燃機関用ノック制御装置によれば、内燃機関で発生する振動波形信号が信号検出部で検出され、その振動波形信号が予め定められた値以上となる発生期間とそのピーク位置とが発生期間検出部およびピーク位置検出部でそれぞれ検出される。このように、振動波形信号の発生期間のどの位置でピークが発生しているかがわかることで内燃機関におけるノック発生の有無がノック判定部にて判定され、このノック判定結果に応じて内燃機関の運転状態が制御される。ノック判定部では、発生期間に対するピーク位置が予め定められた範囲内にあるとき、即ち、振動波形信号の予め定められた長さの発生期間に対してピーク位置が早めに現われるような波形形状であるときには、ノック発生時に特有のものであると認識される。これにより、内燃機関の運転状態が急変する過渡時や電気負荷のON/OFF時においても、内燃機関におけるノック発生の有無が正確に判定され、内燃機関の運転状態を適切に制御することができる。
特開2001−227400号公報
しかしながら、ノッキングが発生した場合であっても、ノッキングに起因した振動よりも大きい強度の振動がノイズとして検出される場合がある。すなわち、ノックセンサの異常や内燃機関自体の振動に起因した振動の強度が、ノッキングに起因した振動の強度よりも大きい場合がある。このような場合、特開2001−227400号公報に記載の内燃機関用ノック制御装置では、ノッキングが発生しているにも関わらず、発生期間に対するピーク位置が予め定められた範囲外にあるため、ノッキングが発生していないと誤判定されるおそれがあるという問題点があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができるノッキング判定装置を提供することである。
第1の発明に係るノッキング判定装置は、内燃機関のノッキングを判定する。このノッキング判定装置は、内燃機関の気筒内における燃焼の圧力伝播の共振モードである、タンジェンシャルモードおよびラジアルモードのうちのいずれかの共振モードに対応した検出位置に設けられ、共振モードに対応する振動を含む、内燃機関の燃焼に起因する振動を検出するための検出手段と、検出された振動に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む。
第1の発明によると、検出手段は、内燃機関の気筒内における燃焼の圧力伝播の共振モードである、タンジェンシャルモードおよびラジアルモードのうちのいずれかの共振モードに対応した検出位置(たとえば、気筒の中央上部)に設けられる。検出手段は、共振モードに対応する振動を含む、内燃機関の燃焼に起因する振動(筒内圧の振動)を検出する。判定手段は、検出された振動に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する。気筒内においてノッキングが発生すると、内燃機関の筒内圧が共振する。筒内圧の共振により内燃機関が振動する。たとえば、筒内圧から筒内圧共振周波数帯に含まれる振動を抽出するようにすると、ノッキングに特有の振動を検出することができる。筒内圧共振周波数は、筒内気柱振動の共振モードに応じた周波数となる。ノッキング時に特に検出できる代表的な共振モードには、ラジアル1次モード、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モードがある。たとえば、気筒の中央上部の筒内圧を検知するようにすると、ラジアル1次の共振モードの周波数帯の振動の影響が大きい内燃機関の燃焼に起因する振動を検出することができる。一方、気筒の中心軸に直交する方向の筒内圧を検知するようにすると、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モードの周波数帯の振動の影響が大きい内燃機関の燃焼に起因する振動を検出することができる。そのため、各共振モードに対応した検出位置に検出手段を設けることにより、各共振モードの振動の影響が大きい内燃機関の燃焼に起因する振動を検出することができる。したがって、ノッキングに特有の振動を含む共振モード対応する周波数帯の振動を抽出するようにすると、検出された振動からノッキングに特有の振動を検出することができるため、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができるノッキング判定装置を提供することができる。
第2の発明に係るノッキング判定装置においては、第1の発明の構成に加えて、検出手段は、内燃機関の気筒の中央上部から気筒内に向けて設けられ、気筒内の圧力に基づいて、ラジアルモードに対応する振動を含む、内燃機関の燃焼に起因する振動を検出するための手段を含む。
第2の発明によると、検出手段は、内燃機関の気筒の中央上部から気筒内に向けて設けられる。検出手段は、気筒内の圧力に基づいて、ラジアルモード(たとえば、ラジアル1次の共振モード)に対応する振動を含む、内燃機関の燃焼に起因する振動を検出する。気筒の中央上部から気筒内に向けて設けられる検出手段により検出されるラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動は、内燃機関の通常燃焼時のノイズが検出されにくい。また、ノッキングに対応する振動は、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動を含む。そのため、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動を検出することにより、エンジンの運転に伴なって発生するノイズなど振動を排除して、ノッキングに対応する振動を精度よく検出することができる。
第3の発明に係るノッキング判定装置においては、第1の発明の構成に加えて、検出手段は、内燃機関の気筒の側面に設けられ、気筒内の圧力に基づいて、タンジェンシャルモードに対応する振動を含む、内燃機関の燃焼に起因する振動を検出するための手段を含む。
第3の発明によると、検出手段は、内燃機関の気筒の側面に設けられる。検出手段は、気筒内の圧力に基づいて、タンジェンシャルモード(たとえば、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モード)に対応する振動を含む、内燃機関の燃焼に起因する振動(筒内圧の振動)を検出する。ノッキングに特有の振動には、タンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動が含まれる。したがって、ノッキングに特有の振動を含む、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モードのうち、少なくともいずれかの1つの共振モードの周波数帯の振動を抽出するようにすると、検出された振動からノッキングに特有の振動を精度よく検出することができる。
第4の発明に係るノッキング判定装置においては、第1の発明の構成に加えて、検出手段は、内燃機関に設けられ、タンジェンシャルモードに対応する振動を含む、内燃機関の燃焼に起因する振動を検出するための手段を含む。
第4の発明によると、検出手段は、内燃機関(たとえば、シリンダブロックまたはシリンダヘッド)に設けられる。検出手段は、タンジェンシャルモード(たとえば、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モード)に対応する振動を含む、内燃機関の燃焼に起因する振動を検出する。ノッキングに対応する振動を含む、内燃機関の運転に伴なって発生する振動には、内燃機関の気筒におけるタンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動が含まれる。したがって、内燃機関に設けられる検出手段により検出される振動から、ノッキングに特有の振動を含む、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モードのうち少なくとも1つの共振モードの周波数帯の振動を抽出するようにすると、検出された振動からノッキングに対応する振動を精度よく検出することができる。
第5の発明に係るノッキング判定装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、検出された振動から、共振モードに対応する周波数帯の振動を抽出するための抽出手段をさらに含む。判定手段は、抽出された振動に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための手段を含む。
第5の発明によると、抽出手段は、検出された振動から、共振モード(たとえば、ラジアル1次の共振モード)に対応する周波数帯の振動を抽出する。判定手段は、抽出された振動に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する。これにより、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定することができる。
第6の発明に係るノッキング判定装置においては、第5の発明の構成に加えて、抽出手段は、バンドパスフィルタおよびハイパスフィルタのいずれかである。
第6の発明によると、バンドパスフィルタおよびハイパスフィルタにより、検出された振動から共振モード(たとえば、ラジアル1次の共振モード)に対応する振動を抽出することにより、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる。
第7の発明に係るノッキング判定装置は、第5または6の発明の構成に加えて、抽出された振動に基づいて、クランク角について予め定められた間隔における振動の波形を検出するための波形検出手段と、内燃機関の振動の波形を予め記憶するための記憶手段とをさらに含む。判定手段は、検出された波形と、記憶された波形とを比較した結果に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための手段を含む。
第7の発明によると、波形検出手段は、抽出された振動に基づいて、クランク角について予め定められた間隔における振動の波形を検出する。記憶手段は、ノッキングが発生する場合の内燃機関の振動の波形を予め記憶する。判定手段は、検出された波形と、記憶された波形とを比較した結果に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する。たとえば、実験になどにより、ノッキングが発生した場合の振動の波形であるノック波形モデルを予め作成して記憶しておき、このノック波形モデルと検出された波形とを比較して、ノッキングが発生したか否かが判定される。これにより、振動の大きさに加え、振動が発生するタイミングに基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定することができる。その結果、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる。
第8の発明に係るノッキング判定装置は、内燃機関のノッキングを判定する。このノッキング判定装置は、内燃機関の気筒における燃焼の圧力伝播の共振モードであるラジアルモードに対応する周波数帯の振動の波形を検出するための波形検出手段と、ラジアルモードに対応する周波数帯の振動の波形を予め記憶するための記憶手段と、検出された波形と、記憶された波形とを比較した結果に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む。
第8の発明によると、波形検出手段は、内燃機関の気筒内における燃焼の圧力伝播の共振モードであるラジアルモード(たとえば、ラジアル1次の共振モード)に対応する振動の波形を検出する。記憶手段は、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動の波形を予め記憶する。判定手段は、検出された波形と、記憶された波形とを比較した結果に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する。たとえば、実験などにより、ノッキングが発生した場合の振動の波形であるノック波形モデルを予め作成して記憶しておく。ノック波形モデルは、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動の波形である。ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動は、内燃機関の通常燃焼時のノイズが検出されにくい。また、ノッキングに特有の振動には、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動が含まれる。そのため、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動を検出することにより、エンジンの運転に伴なって発生するノイズなど振動を排除して、ノッキングに対応する振動を精度よく検出することができる。ノック波形モデルと検出された波形とを比較して、ノッキングが発生したか否かが判定される。これにより、振動の大きさに加え、振動が発生するタイミングに基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定することができる。その結果、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができるノッキング判定装置を提供することができる。
第9の発明に係るノッキング判定装置においては、第8の発明の構成に加えて、記憶された波形は、内燃機関の気筒内の中央上部の圧力に基づく振動の波形である。
第9の発明によると、記憶された波形は、内燃機関の気筒内の中央上部の圧力に基づく振動の波形である。ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動は、内燃機関の通常燃焼時のノイズが検出されにくい。また、ノッキングに特有の振動には、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動が含まれる。そのため、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動を検出することにより、エンジンの運転に伴なって発生するノイズなど振動を排除して、ノッキングに対応する振動を精度よく検出することができる。
第10の発明に係るノッキング判定装置においては、第8の発明の構成に加えて、記憶された波形は内燃機関に設けられた波形検出手段により得られる波形である。
第10の発明によると、記憶された波形は内燃機関(たとえば、シリンダブロックまたはシリンダヘッド)に設けられた波形検出手段により得られる波形である。たとえば、波形検出手段により検出された波形からラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動の波形が抽出され、ノック波形モデルとして記憶される。記憶されたノック波形モデルと内燃機関の運転時に検出される波形とを比較することにより、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる。
第11の発明に係るノッキング判定装置は、内燃機関のノッキングを判定する。このノッキング判定装置は、内燃機関の気筒内における燃焼の圧力伝播の共振モードであるタンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動の波形を検出するための波形検出手段と、タンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動の波形を予め記憶するための記憶手段と、検出された波形と、記憶された波形とを比較した結果に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む。
第11の発明によると、波形検出手段は、内燃機関の気筒内における燃焼の圧力伝播の共振モードのうちのタンジェンシャルモード(たとえば、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モード)に対応する周波数帯の振動の波形を検出する。記憶手段は、内燃機関の気筒におけるタンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動の波形を予め記憶する。判定手段は、検出された波形と、記憶された波形とを比較した結果に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する。たとえば、実験などにより、ノッキングが発生した場合の振動の波形であるノック波形モデルを予め作成して記憶しておく。たとえば、ノッキングに特有の振動を含む、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モードのうち、少なくともいずれかの1つの共振モードの周波数帯の振動の波形をノック波形モデルとして設定するようにして、ノック波形モデルと検出された波形とを比較することにより、検出された振動からノッキングに特有の振動を精度よく検出することができる。これにより、振動の大きさに加え、振動が発生するタイミングに基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定することができる。したがって、内燃機関にノッキングが発生してか否かを精度よく判定することができるノッキング判定装置を提供することができる。
第12の発明に係るノッキング判定装置においては、第10の発明の構成に加えて、記憶された波形は、内燃機関の気筒の中心軸に直交する方向の圧力に基づく振動の波形である。
第12の発明によると、記憶された波形は、内燃機関の気筒の中心軸に直交する方向の圧力に基づく振動の波形である。タンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動は、内燃機関の気筒の中心軸に直交する方向の圧力に基づいて検出することができる。
第13の発明に係るノッキング判定装置においては、第11の発明の構成に加えて、記憶された波形は内燃機関に設けられた波形検出手段により得られる波形である。
第13の発明によると、記憶された波形は内燃機関(たとえば、シリンダブロックまたはシリンダヘッド)に設けられた波形検出手段により得られる波形である。たとえば、波形検出手段により検出された波形からタンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動の波形が抽出され、ノック波形モデルとして記憶される。記憶されたノック波形モデルと内燃機関の運転時に検出される波形とを比較することにより、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るノッキング判定装置を搭載した車両のエンジン100について説明する。本実施の形態に係るノッキング判定装置は、たとえばエンジンECU(Electronic Control Unit)200が実行するプログラムにより実現される。
エンジン100は、エアクリーナ102から吸入された空気とインジェクタ104から噴射される燃料との混合気を、燃焼室内で点火プラグ106により点火して燃焼させる内燃機関である。
混合気が燃焼すると、燃焼圧によりピストン108が押し下げられ、クランクシャフト110が回転する。燃焼後の混合気(排気ガス)は、三元触媒112により浄化された後、車外に排出される。エンジン100に吸入される空気の量は、スロットルバルブ114により調整される。
エンジン100は、エンジンECU200により制御される。エンジンECU200には、水温センサ302と、タイミングロータ304に対向して設けられたクランクポジションセンサ306と、スロットル開度センサ308と、車速センサ310と、イグニッションスイッチ312とが接続されている。
水温センサ302は、エンジン100のウォータージャケット内の冷却水の温度を検出し、検出結果を表す信号を、エンジンECU200に送信する。
タイミングロータ304は、クランクシャフト110に設けられており、クランクシャフト110と共に回転する。タイミングロータ304の外周には、予め定められた間隔で複数の突起が設けられている。クランクポジションセンサ306は、タイミングロータ304の突起に対向して設けられている。タイミングロータ304が回転すると、タイミングロータ304の突起と、クランクポジションセンサ306とのエアギャップが変化するため、クランプポジションセンサ306のコイル部を通過する磁束が増減し、コイル部に起電力が発生する。クランクポジションセンサ306は、起電力を表す信号を、エンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、クランク角を検出する。
スロットル開度センサ308は、スロットル開度を検出し、検出結果を表す信号をエンジンECU200に送信する。車速センサ310は、車輪(図示せず)の回転数を検出し、検出結果を表す信号をエンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、車輪の回転数から、車速を算出する。イグニッションスイッチ312は、エンジン100を始動させる際に、運転者によりオン操作される。
筒内圧センサ314は、エンジン100の気筒の中央上部から気筒内に向けて設けられ、気筒内の圧力を検知する。筒内圧センサ314は、検知した気筒内の圧力を表わす信号をエンジンECU200に送信する。本実施の形態においては、筒内圧センサ314は、たとえば、点火プラグと一体化されたセンサである。
エンジンECU200は、各センサおよびイグニッションスイッチ312から送信された信号、メモリ202に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて演算処理を行ない、エンジン100が所望の運転状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、エンジンECU200は、筒内圧センサ314から送信された信号およびクランク角に基づいて、予め定められたノック検出ゲート(予め定められた第1クランク角から予め定められた第2クランク角までの区間)におけるエンジン100の振動の波形(以下、振動波形と記載する)を検出し、検出された振動波形に基づいて、エンジン100にノッキングが発生したか否かを判定する。本実施の形態におけるノック検出ゲートは、燃焼行程において上死点(0度)から90度までである。なお、ノック検出ゲートはこれに限らない。
図2(A)に示すように、ノッキングの発生時には、筒内圧センサ314により検知される気筒の中央上部の筒内圧には、ノッキング特有の振動成分が検出されるが、ノッキングに対応する振動が発生しない通常燃焼時においては、筒内圧センサ314により検知される筒内圧には、ノッキング特有の振動成分は含まれず、ノイズ自体も微弱である。
一方、図2(B)に示すように、たとえば、気筒の側面における筒内圧においては、ノッキングの発生時には、図2(A)と同様に、ノッキング特有の振動成分が検出されるが、ノッキングに対応する振動が発生しない通常燃焼時においては、ノッキング以外のノイズが発生している。
これは、筒内圧センサ314により検知される筒内圧において、通常燃焼時にタンジェンシャルモード(円周方向)の振動は、気筒の中央部において、振動の節となるため検出されにくいためである。また、ノッキングに特有の振動には、ラジアル1次の共振モードの振動が含まれるため、ラジアルモード(半径方向)の筒内圧波形が主に検出される。
以下、具体的に説明すると、エンジン100の筒内でノッキングが発生すると、筒内圧が共振する。この筒内圧の共振により、エンジン100のシリンダブロックが振動する。よって、シリンダブロックの振動の周波数は、筒内圧共振周波数帯に含まれる傾向がある。
筒内圧共振周波数は、筒内気柱の共振モードに応じた周波数になる。共振モードは、気筒の半径方向の振動の共振モードであるラジアルモードと、気筒の円周方向の振動の共振モードであるタンジェンシャルモードとを含む。ノッキング時に特有の振動が表れる周波数帯には、代表的なものとして、ラジアル1次、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モードにおける周波数帯がある。なお、以下の説明においては、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次のうちの少なくとも1つを含む共振モードを単に「タンジェンシャルモード」という。また、ラジアル1次を含む共振モードを単に「ラジアルモード」という。
筒内圧の共振周波数は、共振モード、ボア径および音速から算出される。図3に、音速およびボア径を一定とした場合における各共振モードの次数に対応する理論周波数f(1)〜f(6)を示す。タンジェンシャル1次、2次、ラジアル1次、タンジェンシャル3次、4次の順で、理論周波数は高くなる。
図4(A)に示すように、ノッキング発生時の、筒内圧センサ314により検知される、気筒の中央上部の筒内圧に基づく振動成分のパワースペクトルは、ラジアル1次の周波数f(3)においてパワー値が大きい波形となる。また、タンジェンシャル2次、3次の共振モードの振動において、気筒の中央部において節となるため、周波数f(2)およびf(4)においてパワー値が小さい波形となる。したがって、筒内圧センサ314により検知される筒内圧に基づく振動の波形には、タンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動の影響が小さいといえる。
一方、図4(B)に示すように、ノッキング発生時の、気筒の側面の筒内圧に基づく振動成分のパワースペクトルは、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の周波数f(1)、f(2)、f(3)およびf(4)のパワー値が大きい波形となる。また、ラジアル1次の共振モードの振動において、気筒の側面部において節となるため、周波数f(3)においてパワー値が小さい波形となる。したがって、気筒の側面の筒内圧に基づく振動の波形には、ラジアルモードに対応する周波数帯の振動の影響が小さいといえる。
さらに、図4(C)に示すように、ノッキング発生時の、エンジン100のシリンダブロックにおける振動の波形のパワースペクトルは、気筒の側面の筒内圧に基づく振動の波形と同様の変化を示し、ラジアル1次の周波数f(3)におけるパワー値が小さく、タンジェンシャル1次、2次、3次および4次の周波数f(1)、f(2)、f(3)およびf(4)のパワー値が大きい波形となる。したがって、気筒の側面の筒内圧の振動特性と、エンジン100のシリンダブロックの振動特性とが一致することがわかる。したがって、エンジン100のシリンダブロックにおける振動の波形には、ラジアルモードに対応する周波数帯の振動の影響が小さいといえる。
以上のことから、図2(A)に示すように、筒内圧センサ314により検知される筒内圧のラジアル1次の振動成分の波形は、通常燃焼時およびノッキングの発生時に、ノッキング以外のノイズが検出されにくい波形である。
本発明は、エンジンECU200が、エンジン100の気筒内における燃焼の圧力伝播の共振モードであるタンジェンシャルモードおよびラジアルモードのうちのいずれかの共振モードに対応した検出位置に設けられるセンサにより、共振モードに対応する振動を含む、エンジン100の燃焼に起因する振動を検出して、検出された振動に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する点に特徴を有する。
本実施の形態においては、エンジンECU200は、気筒の中央上部に設けられた筒内圧センサ314により、エンジン100の気筒におけるラジアル1次の共振モードの周波数帯の振動成分が検出されて、検出された振動成分に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する。なお、本実施の形態において、「共振モードに対応した検出位置」は、「気筒内の中央上部」である。
図5(A)に示すように、ノッキング発生時の、筒内圧センサ314により検知される振動成分のパワースペクトルは、周波数f(3)の周波数においてそのパワー値が大きくなる。本実施の形態においては、図5(B)に示すようなフィルタ利得特性を有するバンドパスフィルタを用いることにより、周波数f(3)を含む周波数帯の振動の波形を抽出して、筒内圧の振動波形を作成する。なお、バンドパスフィルタの代わりにハイパスフィルタを用いてもよい。この場合、周波数f(3)を含む、予め定められた周波数以上の周波数帯の振動の波形を抽出して、筒内圧の振動波形を作成するようにしてもよい。
得られた振動波形は、エンジンECU200のメモリ202に記憶されたノック波形モデルと比較される。ノック波形モデルとは、エンジン100にノッキングが発生した場合の振動波形のモデルである。
図6に示すように、ノック波形モデルにおいて、振動の強度は0〜1の無次元数として表され、振動の強度はクランク角と一義的には対応していない。すなわち、本実施の形態のノック波形モデルにおいては、振動の強度のピーク値以降、クランク角が大きくなるにつれ振動の強度が低減することが定められているが、振動の強度がピーク値となるクランク角は定められていない。また、ノック波形モデルは、ラジアル1次の周波数帯の振動の波形である。
本実施の形態におけるノック波形モデルは、ノッキングにより発生した振動の強度のピーク値以降の振動に対応している。なお、ノッキングに起因した振動の立ち上がり以降の振動に対応したノック波形モデルを記憶してもよい。
ノック波形モデルは、実験などにより、強制的にノッキングを発生させた場合におけるエンジン100のの振動波形を検出し、この振動波形に基づいて予め作成されて記憶される。たとえば、ノック波形モデルは、筒内圧センサ314の検知信号を予め定められた角度ごと(本実施の形態においては5度ごと)に積算して算出するようにしてもよいし、二乗平均(RMS)、ヒルベルト包絡等により算出するようにしてもよい。なお、ノック波形モデルを作成する方法は、これらに限られない。エンジンECU200は、検出された波形と記憶されたノック波形モデルとを比較して、エンジン100にノッキングが発生したか否かを判定する。
好ましくは、ノック波形モデルは、共振モードに対応する振動に基づいて作成されることが望ましい。すなわち、ノック波形モデルは、実験などにより強制的にノッキングを発生させた場合の気筒の中央上部の筒内圧の振動成分を筒内圧センサ314により検出して、ラジアル1次に対応する周波数f(3)を含む周波数帯の振動を、図5(B)に示すような利得特性を有するバンドパスフィルタ等により抽出して、作成されることが望ましい。
図9を参照して、本実施の形態に係るノッキング判定装置において、エンジンECU200が実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、エンジンECU200は、筒内圧センサ314から送信された信号に基づいて、エンジン100の気筒の中央上部の筒内圧に基づくラジアルモードの振動の強度を検出する。エンジンECU200は、筒内圧センサ314から送信された振動成分から、バンドパスフィルタにより抽出されたラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動の強度を検出する。振動の強度は、筒内圧センサ314の出力電圧値で表される。なお、筒内圧センサ314の出力電圧値と対応した値で振動の強度を表してもよい。強度の検出は、燃焼行程において上死点から90度(クランク角で90度)までの間で行なわれる。また、
S102にて、エンジンECU200は、筒内圧センサ314の出力電圧値(振動の強度を表す値)を、クランク角で5度ごとに(5度分だけ)積算した値(以下、積算値と記載する)を算出する。積算値の算出は、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯について行なわれる。また、算出された積算値により、エンジン100の振動波形が作成される。
S104にて、エンジンECU200は、振動波形を正規化する。ここで、正規化とは、たとえば検出された振動波形における積算値の最大値で、各積算値を除算することにより、振動の強度を0〜1の無次元数で表わすことをいう。なお、各積算値を除算する値は、積算値の最大値に限らない。
S106にて、エンジンECU200は、正規化された振動波形とノック波形モデルとの偏差に関する値である相関係数Kを算出する。正規化後の振動波形において振動の強度が最大になるタイミングとノック波形モデルにおいて振動の強度が最大になるタイミングとを一致させた状態で、正規化後の振動波形とノック波形モデルとの偏差の絶対値(ズレ量)をクランク角ごと(5度ごと)に算出することにより、相関係数Kが算出される。
正規化後の振動波形とノック波形モデルとのクランク角ごとの偏差の絶対値をΔS(I)(Iは自然数)とし、ノック波形モデルにおける振動の強度をクランク角で積分した値(ノック波形モデルの面積)をSとおくと、相関係数Kは、K=(S−ΣΔS(I))/Sという方程式により算出される。ここで、ΣΔS(I)は、上死点から90度までのΔS(I)の総和である。なお、相関係数Kの算出方法はこれに限らない。
S108にて、エンジンECU200は、ノック強度Nを算出する。算出された積算値の最大値をPとし、エンジン100にノッキングが発生していない状態(すなわち、通常燃焼時)におけるエンジン100の振動の強度を表す値をBGL(Back Ground Level)とおくと、ノック強度Nは、N=P×K/BGLという方程式で算出される。BGLはメモリ202に記憶されている。なお、ノック強度Nの算出方法はこれに限らない。
S110にて、エンジンECU200は、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きいか否かを判別する。ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きい場合(S110にてYES)、処理はS112に移される。そうでない場合(S110にてNO)、処理はS116に移される。
S112にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生したと判定する。S114にて、エンジンECU200は、点火時期を遅角する。S116にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生していないと判定する。S118にて、エンジンECU200は、点火時期を進角する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るノッキング判定装置におけるエンジンECU200の動作について説明する。
運転者がイグニッションスイッチ312をオン操作し、エンジン100が始動すると、筒内圧センサ314から送信された信号に基づいて、エンジン100の振動の強度が検出される(S100)。
燃焼行程における上死点から90度までの間において、5度ごとの積算値がラジアル1次の周波数帯の振動について算出され(S102)、算出された積算値により振動波形が形成される。これにより、図8に示すように、エンジン100の振動波形がラジアル1次の周波数帯の振動の波形として検出される。
5度ごとの積算値により振動波形を検出することにより、振動の強度が細かく変化する複雑な形状の振動波形が検出されることを抑制することができる。そのため、検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を容易にすることができる。
振動波形とノック波形モデルとを比較するため、最大の積算値により各積算値が除算されて、振動波形が正規化される(S104)。ここでは、20度から25度までの積算値(図8において左から5つ目の積算値)により各積算値が除算されて、振動波形が正規化されたと想定する。正規化により、振動波形における振動の強度が0〜1の無次元数で表される。これにより、振動の強度に関係なく検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を行なうことができる。そのため、振動の強度に対応した多数のノック波形モデルを記憶しておく必要がなく、ノック波形モデルの作成を容易にすることができる。
図9に示すように、正規化後の振動波形において振動の強度が最大になるタイミングとノック波形モデルにおいて振動の強度が最大になるタイミングとを一致させ、この状態で、正規化後の振動波形とノック波形モデルとのクランク角ごとの偏差の絶対値ΔS(I)が算出される。このΔS(I)の総和ΣΔS(I)およびノック波形モデルにおいて振動の強度をクランク角で積分した値Sに基づいて、K=(S−ΣΔS(I))/Sにより相関係数Kが算出される(S106)。これにより、検出された振動波形とノック波形モデルとの一致度合を数値化して客観的に判定することができる。
このようにして算出された相関係数Kと積算値の最大値Pとの積をBGLで除算することにより、ノック強度Nが算出される(S108)。これにより、検出された振動波形とノック波形モデルとの一致度合に加えて、振動の強度に基づいて、エンジン100の振動がノッキングに起因した振動であるか否かをより詳細に分析することができる。ここでは、相関係数Kと20度から25度までの積算値との積をBGLで除算することによりノック強度Kが算出されたと想定する。
ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きい場合(S110にてYES)、ノッキングが発生したと判定され(S112)、点火時期が遅角される(S114)。これにより、ノッキングの発生が抑制される。
一方、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きくない場合(S110にてNO)、ノッキングが発生していないと判定され(S116)、点火時期が進角される(S118)。
以上のようにして、本実施の形態に係るノッキング判定装置によると、筒内圧センサは、気筒の中央上部に設けられ、エンジンの気筒におけるラジアル1次の共振モードに対応する振動成分を検出する。筒内圧センサをラジアル1次の共振モードに対応する位置に設けることにより、ラジアル1次の共振モードの周波数帯の振動の影響が大きい内燃機関の振動を検出することができる。エンジンECUは、検出された振動に基づいて、エンジンにノッキングが発生したか否かを判定する。ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動を抽出することにより、検出された振動からノッキング以外のノイズを排除して、ノッキングに特有の振動を精度よく検出することができる。
さらに、ノック波形モデルは、ラジアル1次の共振モードに対応する周波数帯の振動の波形である。ノック波形モデルと検出された波形とを比較して、ノッキングが発生したか否かが判定される。これにより、振動の大きさに加え、振動が発生するタイミングに基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定することができる。その結果、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができるノッキング判定装置を提供することができる。
また、本実施の形態において、ノック波形モデルと、検出された波形との形状の相関係数を算出することにより両者を比較して、検出された波形がノッキングに対応する振動であるか否かを判定したが、両者の類似性を数値化できれば、特にこれに限定されるものではない。たとえば、ノック波形モデルと検出された波形とをパターンマッチング手法等により検出された波形とノック波形モデルとの類似性を数値化して、検出された波形がノッキングに対応する振動であるか否かを判定するようにしてもよい。なお、パターンマッチング手法については、周知の技術を用いればよくその詳細は説明しない。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る内燃機関のノッキング判定装置について説明する。本実施の形態に係るノッキング判定装置は、上述の第1の実施の形態に係るノッキング判定装置の構成と比較して、筒内圧センサ314に代えて気筒の側面に設けられる筒内圧センサ316を含む点およびノックセンサ300を含む点が異なる。それ以外の構成は、上述の第1の実施の形態に係るノッキング判定装置の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図10に示すように、筒内圧センサ316は、エンジン100の気筒の側面に設けられ、気筒の中心軸に直交する方向の筒内圧を検知する。筒内圧センサ316は、検知した気筒内の圧力を表わす信号をエンジンECU200に送信する。
ノックセンサ300は、圧電素子により構成されている。ノックセンサ300は、エンジン100の振動により電圧を発生する。電圧の大きさは、振動の大きさと対応した大きさとなる。ノックセンサ300は、電圧を表す信号をエンジンECU200に送信する。
上述の第1の実施の形態において、図4(A)を用いて説明したように、ノッキングに特有の振動は、タンジェンシャル1次〜4次の共振モードの振動を含む。気筒の中央上部の筒内圧は、タンジェンシャルモードの振動においては、気筒の中央部が節となり、タンジェンシャルモードの振動が検出されにくい場合がある。そこで、本実施の形態においては、エンジンECU200は、気筒の側面に設けられた筒内圧センサ316により、図4(B)に示すような、エンジン100の気筒におけるタンジェンシャル1次、2次、3次および4次の共振モードに対応する周波数帯の振動を検出して、検出された振動に基づいて、内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定する。なお、本実施の形態において、「共振モードに対応した検出位置」は、「気筒の側面」である。
図11(A)に示すように、ノッキング発生時の、筒内圧センサ316により検知される振動成分のパワースペクトは、周波数f(1)、f(2)、f(3)およびf(4)の周波数においてそのパワー値が大きくなる。本実施の形態においては、図11(B)に示すようなフィルタ利得特性を有するバンドパスフィルタを用いることにより、周波数f(1)、f(2)、f(4)およびf(5)をそれぞれ含む周波数帯を抽出して、筒内圧の振動波形を作成する。なお、抽出する周波数帯は、周波数f(1)、f(2)、f(4)およびf(5)をそれぞれ含む4つの周波数帯に限定されるものでない。たとえば、4つの周波数帯のうちのいずれか1つであってもよいし、複数の周波数帯を選択するようにしてもよく、少なくともいずれか1つの周波数帯であればよい。なお、バンドパスフィルタの代わりにハイパスフィルタを用いてもよい。この場合、周波数f(1)、f(2)、f(3)およびf(4)の少なくともいずれか1つを含む、予め定められた周波数以上の周波数帯の振動の波形を抽出して、筒内圧の振動波形を作成するようにしてもよい。
好ましくは、メモリ202に記憶されるノック波形モデルは、筒内圧センサ316により検知された気筒の中心軸に直交する方向の圧力に基づいて作成される振動波形であることが望ましい。すなわち、ノック波形モデルは、実験などにより強制的にノッキングを発生させた場合の気筒の側面部の筒内圧の振動成分を、筒内圧センサ316により検出して、タンジェンシャル1次〜4次に対応する周波数f(1)、f(2)、f(4)およびf(5)を含む周波数帯の振動を、図11(B)に示すような利得特性を有するバンドパスフィルタ等により抽出して、作成されることが望ましい。
図12を参照して、本実施の形態に係るノッキング判定装置において、エンジンECU200が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、図12に示したフローチャートの中で、前述の図7に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについて処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S200にて、エンジンECU200は、筒内圧センサ316から送信された信号に基づいて、エンジン100の気筒の側面の筒内圧に基づくタンジェンシャルモードの振動の強度を検出する。エンジンECU200は、筒内圧センサ314から送信された振動から、バンドパスフィルタにより抽出されたタンジェンシャル1次〜4次の共振モードに対応する周波数帯の振動の強度をそれぞれ検出する。振動の強度は、筒内圧センサ316の出力電圧値で表される。なお、筒内圧センサ316の出力電圧値と対応した値で振動の強度を表してもよい。強度の検出は、燃焼行程において上死点から90度(クランク角で90度)までの間で行なわれる。
S202にて、エンジンECU200は、筒内圧センサ316の出力電圧値(振動の強度を表す値)を、クランク角で5度ごとに(5度分だけ)積算した値(以下、積算値と記載する)を算出する。積算値の算出は、タンジェンシャル1次〜4次までの共振モードに対応する周波数帯毎に行なわれる。また、算出された積算値が合成され、エンジン100の振動波形が作成される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るノッキング判定装置におけるエンジンECU200の動作について説明する。
運転者がイグニッションスイッチ312をオン操作し、エンジン100が始動すると、筒内圧センサ316から送信された信号に基づいて、エンジン100の振動の強度が検出される(S200)。
燃焼行程における上死点から90度までの間において、5度ごとの積算値がタンジェンシャル1次〜4次の周波数帯の振動ごとに算出され(S102)、算出された積算値が合成される。
5度ごとの積算値により振動波形を検出することにより、振動の強度が細かく変化する複雑な形状の振動波形が検出されることを抑制することができる。そのため、検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を容易にすることができる。
振動波形とノック波形モデルとを比較するため、最大の積算値により各積算値が除算されて、振動波形が正規化される(S104)。正規化により、振動波形における振動の強度が0〜1の無次元数で表される。これにより、振動の強度に関係なく検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を行なうことができる。そのため、振動の強度に対応した多数のノック波形モデルを記憶しておく必要がなく、ノック波形モデルの作成を容易にすることができる。
正規化後の振動波形において振動の強度が最大になるタイミングとノック波形モデルにおいて振動の強度が最大になるタイミングとを一致させ、この状態で、正規化後の振動波形とノック波形モデルとのクランク角ごとの偏差の絶対値ΔS(I)が算出される。このΔS(I)の総和ΣΔS(I)およびノック波形モデルにおいて振動の強度をクランク角で積分した値Sに基づいて、K=(S−ΣΔS(I))/Sにより相関係数Kが算出される(S106)。これにより、検出された振動波形とノック波形モデルとの一致度合を数値化して客観的に判定することができる。
このようにして算出された相関係数Kと積算値の最大値Pとの積をBGLで除算することにより、ノック強度Nが算出される(S108)。これにより、検出された振動波形とノック波形モデルとの一致度合に加えて、振動の強度に基づいて、エンジン100の振動がノッキングに起因した振動であるか否かをより詳細に分析することができる。
ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きい場合(S110にてYES)、ノッキングが発生したと判定され(S112)、点火時期が遅角される(S114)。これにより、ノッキングの発生が抑制される。
一方、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きくない場合(S110にてNO)、ノッキングが発生していないと判定され(S116)、点火時期が進角される(S118)。
以上のようにして、本実施の形態に係るノッキング判定装置によると、筒内圧センサは、気筒の側面に設けられ、エンジンの気筒におけるタンジェンシャル1次〜4次の共振モードに対応する振動成分を検出する。筒内圧センサをタンジェンシャル1次〜4次の共振モードに対応する位置に設けることにより、タンジェンシャル1次〜4次の共振モードの周波数帯の振動の影響が大きい内燃機関の振動を検出することができる。エンジンECUは、検出された振動に基づいて、エンジンにノッキングが発生したか否かを判定する。タンジェンシャル1次〜4次の共振モードに対応する周波数帯の振動を抽出することにより、ノッキングに特有の振動を精度よく検出することができる。
さらに、ノック波形モデルは、タンジェンシャル1次〜4次の共振モードに対応する周波数帯の振動の波形の合成波である。ノック波形モデルと検出された波形とを比較して、ノッキングが発生したか否かが判定される。これにより、振動の大きさに加え、振動が発生するタイミングに基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定することができる。その結果、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができるノッキング判定装置を提供することができる。
なお、本実施の形態においては、筒内圧センサによりタンジェンシャル1次〜4次の共振モードに対応する周波数帯の振動成分を検知したが、特に筒内圧センサに限定されるものではない。すなわち、上述した第1の実施の形態において、図4(C)を用いて説明したように、気筒の側面の筒内圧の振動特性と、エンジン100のシリンダブロックにおける振動特性とは一致する傾向にある。したがって、ノックセンサ300により、検知されたエンジン100のシリンダブロックにおける振動から、タンジェンシャル1次〜4次の共振モードに対応する周波数帯の振動を抽出して、抽出された振動に基づいて、ノッキングが発生したか否かを判定するようにしてもよい。
ノックセンサ300により検知される振動においては、エンジンの運転に伴なって発生する様々な機会ノイズが様々な周波数帯に存在する場合があるが、タンジェンシャル1次〜4次の共振モードに対応する振動を抽出することにより、ノッキングに特有の振動を抽出することができる。したがって、検出された振動からノッキングに特有の振動を精度よく検出することができるため、内燃機関にノッキングが発生したか否かを精度よく判定することができる。なお、好ましくは、ノック波形モデルも、ノックセンサ300により検知される振動に基づいて作成される振動波形であることが望ましい。すなわち、ノック波形モデルは、ノックセンサ300により検知される振動から、タンジェンシャル1次〜4次に対応する周波数帯の振動を、バンドパスフィルタ等により抽出して、作成されることが望ましい。このようにすると、検出された波形からノッキングに特有の振動を精度よく検出することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
第1の実施の形態に係るノッキング判定装置により制御されるエンジンを示す概略構成図である。 通常燃焼時およびノッキング発生時の筒内圧の振動波形を示す図である。 各共振モードに対応する理論周波数を示す図である。 筒内圧およびシリンダブロックにおける振動のパワースペクトルを示す図である。 気筒内中央上部における筒内圧の振動のパワースペクトルを示す図である。 エンジンECUのメモリに記憶されたノック波形モデルを示す図である。 第1の実施の形態に係るノッキング判定装置であるエンジンECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 エンジンの振動波形を示す図である。 正規化後の振動波形とノック波形モデルとを比較した図である。 第2の実施の形態に係るノッキング判定装置により制御されるエンジンを示す概略構成図である。 気筒内側面における筒内圧の振動のパワースペクトルを示す図である。 第2の実施の形態に係るノッキング判定装置であるエンジンECUで実行されるプログラムの制御構造を示す図である。
符号の説明
100 エンジン、104 インジェクタ、106 点火プラグ、110 クランクシャフト、116 吸気バルブ、118 排気バルブ、120 ポンプ、200 エンジンECU、300 ノックセンサ、302 水温センサ、304 タイミングロータ、306 クランクポジションセンサ、308 スロットル開度センサ、314,316 筒内圧センサ。

Claims (13)

  1. 内燃機関のノッキング判定装置であって、
    前記内燃機関の気筒内における燃焼の圧力伝播の共振モードである、タンジェンシャルモードおよびラジアルモードのうちのいずれかの共振モードに対応した検出位置に設けられ、前記共振モードに対応する振動を含む、前記内燃機関の燃焼に起因する振動を検出するための検出手段と、
    前記検出された振動に基づいて、前記内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む、内燃機関のノッキング判定装置。
  2. 前記検出手段は、前記内燃機関の気筒の中央上部から気筒内に向けて設けられ、前記気筒内の圧力に基づいて、前記ラジアルモードに対応する振動を含む、前記内燃機関の燃焼に起因する振動を検出するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  3. 前記検出手段は、前記内燃機関の気筒の側面に設けられ、前記気筒内の圧力に基づいて、前記タンジェンシャルモードに対応する振動を含む、前記内燃機関の燃焼に起因する振動を検出するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  4. 前記検出手段は、前記内燃機関に設けられ、前記タンジェンシャルモードに対応する振動を含む、前記内燃機関の燃焼に起因する振動を検出するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  5. 前記ノッキング判定装置は、前記検出された振動から、前記共振モードに対応する周波数帯の振動を抽出するための抽出手段をさらに含み、
    前記判定手段は、抽出された振動に基づいて、前記内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  6. 前記抽出手段は、バンドパスフィルタおよびハイパスフィルタのいずれかである、請求項5に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  7. 前記ノッキング判定装置は、
    前記抽出された振動に基づいて、クランク角について予め定められた間隔における振動の波形を検出するための波形検出手段と、
    前記内燃機関の振動の波形を予め記憶するための記憶手段とをさらに含み、
    前記判定手段は、検出された波形と、前記記憶された波形とを比較した結果に基づいて、前記内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための手段を含む、請求項5または6に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  8. 内燃機関のノッキング判定装置であって、
    前記内燃機関の気筒内における燃焼の圧力伝播の共振モードであるラジアルモードに対応する周波数帯の振動の波形を検出するための波形検出手段と、
    前記ラジアルモードに対応する周波数帯の振動の波形を予め記憶するための記憶手段と、
    前記検出された波形と、前記記憶された波形とを比較した結果に基づいて、前記内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む、内燃機関のノッキング判定装置。
  9. 前記記憶された波形は、前記内燃機関の気筒内の中央上部の圧力に基づく振動の波形である、請求項8に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  10. 前記記憶された波形は前記内燃機関に設けられた前記波形検出手段により得られる波形である、請求項8に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  11. 内燃機関のノッキング判定装置であって、
    前記内燃機関の気筒内における燃焼の圧力伝播の共振モードであるタンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動の波形を検出するための波形検出手段と、
    前記タンジェンシャルモードに対応する周波数帯の振動の波形を予め記憶するための記憶手段と、
    前記検出された波形と、前記記憶された波形とを比較した結果に基づいて、前記内燃機関にノッキングが発生したか否かを判定するための判定手段とを含む、内燃機関のノッキング判定装置。
  12. 前記記憶された波形は、前記内燃機関の気筒の中心軸に直交する方向の圧力に基づく振動の波形である、請求項11に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  13. 前記記憶された波形は前記内燃機関に設けられた前記波形検出手段により得られる波形である、請求項11に記載の内燃機関のノッキング判定装置。
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