JP2006307533A - 耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置 - Google Patents

耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 1個のケース内にプッシュラッチ機構と耐震ロック機構を組み込み、両機能が収納部材内での最適な位置にて実施でき、取り付け作業も一度でよく施工性に優れ、全体としてもコンパクトで安価な耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置を提案する。
【解決手段】 1個の箱状のケースを設け、ケースの厚み部分の中央位置を水平方向に仕切り面で区切り、その上側にプッシュラッチ機構を、下側に耐震ロック機構を重ね合わせた状態で空間を有効に利用して配置する。プッシュラッチ機構においては、比較的巻径の小さい押しばねを複数本横方向に並べて配置してロッドを押し出す動作を得、係合体であるカムのサイズも小さく設定して、複数個ずつの係止片とカムを用いて係脱動作を得ることで強度を確保できるような構成にし、全体の厚み方向を極力薄く構成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は家具等の収納部材の扉や引き出しである開閉部材に装着するプッシュラッチ装置に、地震時に開閉部材の開放を阻止する耐震ロック機構を併せて搭載した耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置に関するものである。
現在家具の扉や引き出しにおいて、開閉操作のための引き手等を用いずに常に押す操作のみで開閉することが可能なプッシュラッチ装置が頻繁に用いられている。このプッシュラッチ装置の特徴としては扉や引き出しの前面に開閉操作のための握り手やつまみを設けることなく開閉できることであり、デザイン性に優れていることが最も大きな利点である。従ってプッシュラッチ装置は当然収納部材の内側に配置することになる。このプッシュラッチ装置を用いたときの開閉部材の操作としては、基準位置である閉鎖状態からさらに少しだけ開閉部材を奥方向に押し込む操作で開閉部材が開放し、閉鎖動作においては開閉部材を基準閉鎖位置を越えてさらに少しだけ奥方向に押し込み、その奥位置から基準位置に戻った状態で閉鎖するように構成されている。
ここでプッシュラッチ装置の機構としては古くから様々なものがあるが、基本構成としては扉や引き出しを開放時に押し出すロッドとばね部材がケース内に組み込まれており、ロッドはケースから常に突出しようとばねにより付勢されている。そしてロッドに係合体を設けておき、ケース内部に係止片を設けておき、係合体と係止片が係脱することによりロッドがばね部材に逆らってケース内に没した状態で保持される閉鎖状態と、ロッドがばね部材によって押し出されて突出する開放状態とを交代に得る構成になっている。つまり閉鎖状態からさらに少しだけ開閉部材を押し込む操作で係合体と係止片の係合が解除され、ばね部材によりロッドが突出して扉や引き出し前面を押して一定距離のみ開放させ、閉鎖操作においては基準閉鎖位置を少し越えた状態にまで閉じると係合体と係止片が再度係合して開放部材を基準閉鎖位置で停止保持するようになっている。
従って開放時に開閉部材を押し出す距離はロッドの突出する長さになり、そのまま完全に開閉部材が最後まで開放するわけでは無い。つまり扉の場合は指が扉の内側コーナーにかかる程度にまでプッシュラッチ装置にて開放し、その後は手で最後まで完全に開放する動作が必要であり、引き出しにおいても同様である。すると例えば複数の扉が近接して並んでいるような収納部材であれば、隣接する扉の厚みを越えて指がかかる程度までプッシュラッチ装置にて開放することが必要になり、従って扉の厚みが大きいほど長い距離をロッドにて押し出す必要がある。従ってロッドやそれを組み込むケースはどうしても長く大きなものになりがちであり、プッシュラッチ装置の装着位置を想定すると、収納物の出し入れの際に邪魔にならないような位置にしか取り付けられず、例えば扉にて開閉する収納部材であれば通常は収納部材の内側天井面前部に装着し、ロッドの先端で扉の内面を押し出す配置になる。
また係合体と係止片を係脱させる機構は多種あるが、係合体として両端に波型の凹凸を備えたカムを用いてロッドに連動させ、ケース奥部にカムの波型凹凸と係合する複数の傾斜面を有した形状の係止片を配置し、開閉部材が閉鎖する最終段階でカムがケース奥面の係止片に当接し、カムが一定角度ずつ一方向に回転して停止および移動することによる閉鎖動作と開放動作を得る構成か、若しくは先端部を僅かに直角に曲げ込んだ弾性を有する細い針金を係合体として用いてロッドに連動させ、深さが徐々に変化しかつ段差を設けた略ハート型の溝を係止片としてケース内に形成し、針金の先端を略ハート型の溝に挿入し、溝内を針金が案内されて移動する動作と、段差の位置で引っかかる停止動作により閉鎖動作と開放動作を得る構成が最も頻繁に用いられている。
また近年強い地震が多発し、その際に扉や引き出しが揺れにより勝手に開放してしまい、中の品物が落下したり飛び散ったりすることが問題となっている。そこで対応策として、地震の揺れに感応して扉や引き出し等の開閉部材の開放を阻止する耐震ロック装置が用いられるようになってきている。この耐震ロック装置も様々な機構のものがあるが、基本的な構成としては、球体等の転動体と係合フックをケース内に組み込み込んで耐震ロック装置本体とし、係合フック先端に引っかかって係止する形状の受けを設け、耐震ロック装置本体を収納部材内部に配置し、開閉部材に受けを配置し、地震の揺れによる転動体の移動動作を利用して係合フックを連動させて受けと係合させるような機構が最も多く、特開2000−192709号公報等に報告されている。
ここで、上記のような耐震ロック装置を家具等に装着する際の配置を想定すると、例えば開閉部材が扉である収納部材の場合は収納物の出し入れの際に邪魔にならない位置にしか配置できないため、収納部材の内側天井面前部に装着されることが多く、その場合受けは扉内面の上部に装着されることになる。また耐震ロック装置のサイズは、転動体や係合フックをケース内に挿入する必要があるため、全体としてある程度の大きさが必要になり、コストを安価にすることと、併せてよりコンパクトなデザイン性に優れたものにすることが要求されている。
また扉を用いた収納部材の場合では、吊り金具として丁番やスライドヒンジ等が用いられ、スライドヒンジの場合ではばねが内蔵されており、閉鎖最終段階で扉を引き込むような力がかかるタイプのものが最も頻繁に使用されている。このスライドヒンジを用いた収納部材にプッシュラッチ装置を取り付けると、プッシュラッチ装置による押し出す条件とスライドヒンジにより扉を引き込む条件の兼ね合わせにおいて注意が必要で、取り付け位置にもかなりの制限が生じる。さらにはプッシュラッチ装置を装着した収納部材においても地震時には当然開閉部材は開放してしまうため、同様に耐震ロック装置が必要であると考えられる。ここでまた耐震ロック装置の取り付け位置が問題になり、係合フックと受けが係合した地震時での状況では内部の収納物が扉内側に衝突することがあり、その結果かなりの強度が必要とされ、吊元側から離れた位置に取り付けるほど耐荷重を大きく設定することができ、条件面において良くなる。
特開2000−192709号公報
つまり、プッシュラッチ装置を用いる開閉部材に耐震ロック装置を同時に装着しようとすると取り付け場所がほとんど同じ位置付近になるのであるが、両者は個々に最善とされる取り付け位置があるため互いに障害となることが考えられる。また耐震ロック装置とプッシュラッチ装置の違う形状の箱状のケースが2個並んで配置されることになり、デザイン性においても良くなく、さらには収納部材への取り付け作業が別々になり、施工面においても手間で、全体としてのコストが非常に高くなる。そこで耐震ロック機能を組み込んだプッシュラッチ装置が望まれる。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、1個のケース内にプッシュラッチ機構と耐震ロック機構を組み込んだ構成にし、両機能が収納部材内での最適な位置にて実施でき、取り付けの作業も一回で済み、全体としてもコンパクトで比較的安価に供給できる耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置を提案することを目的とする。
まず、1個の箱状のケース内にプッシュラッチ機構と耐震ロック機構を組み込む際に可能な限り近接させて両者を配置するのであるが、このとき両機構を横方向に並列させる構成と、上下方向に重ね合わせる構成が可能である。奥行き方向に並べて両機能を配置する構成も考えられるが、この構成では開閉部材が扉である場合においては耐震ロック機能もプッシュラッチ機能も扉内面に対して動作させる必要があり、奥側に配置されたほうの機構が扉から大きく離れてしまうためあまり適切ではない。
そこで、左右方向に並べて両機能を組み込む場合は、ケースの中央位置を縦方向に仕切り面にてある程度区切り、片方に耐震ロック機構を、他方にプッシュラッチ機構を配置する。また上下に重ね合わせて両機構を組み込む場合は、ケースの厚み部分の中央位置を水平方向に仕切り面で区切り、片方に耐震ロック機構を、他方にプッシュラッチ機構を配置する。ところが前者の左右配置では両方の機能を適正な条件位置に配置しにくいことが問題として残り、さらには全体形状として左右勝手が生じるため、扉に用いる場合は右開き用と左開き用を使い分けなければならないことになる。後者の上下配置では、その点において左右勝手もなく条件の良い位置に両者を取り付けることが可能である。
唯一上下配置での問題はケース全体の厚み方向が大きくなる点であり、この点を解消させると最も効果的な構成にすることができる。そこで、従来のプッシュラッチ装置ではロッドを押し出すためのばねは1本であり、ケース内部に配置する係合体と係止片との組み合わせからなる係脱機構も一組であるものがほとんどであったが、本発明においては厚み方向を極力薄くするために、1本の太い押しばねの変わりに比較的巻径の小さいばねを複数本横方向に並べて配置して同程度の押し出し力を確保し、さらには係合体と係止片も各々サイズダウンさせ、複数個ずつの係止片と係合体を用いて複数ヵ所にて係脱動作が得られかつ強度も確保できるような構成にした。
また上下の空間を区別する仕切り面はあくまでも各部材を所定位置に保持するためのものとし、上下のプッシュラッチ機構部分と耐震ロック機構部分での不必要な空間を互いに有効利用させるように設定することで更なるコンパクト化を実現することが可能になる。
1個のケース内にプッシュラッチ機構と耐震ロック機構を組み込んだ構成にすることにより、両機能が収納部材内での最適な位置にて実施でき、取り付けの作業も一回で済み施工性に優れ、全体としてもコンパクトでデザイン性もよく、比較的安価に供給することができる。
ケースの厚み方向の中間位置で上下に仕切って耐震ロック機構とプッシュラッチ機構を上下に重ねて配置し、プッシュラッチ機構の構成として比較的巻径の小さい押し出しばねを複数本横方向に並べて配置し、さらには係合体と係止片も各々サイズダウンし、複数個ずつの係止片と係合体を用いて複数ヵ所にて係脱動作を得るように構成することで、より薄いコンパクトな形態にすることができ、デザイン性をさらに向上させることが可能である。
以下図面に基づいて本発明の耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置の実施の形態を説明する。図1は本発明の耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置で、プッシュラッチ機構を1個のケース1の上側に、耐震ロック機構を下側に重ねて配置した状態の外観斜視図である。ここで搭載するプッシュラッチ機構の種類は特に限定されるものでは無いが、実施形態としては最も適していると想定されるカム5式の構成にて説明する。図2は本発明の耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置の側面断面図であり、図3はプッシュラッチ機構部分の上面断面図である。ここで図2に示すように、ケース1の厚み方向の中央位置付近に仕切り面2を部分的に設け、仕切り面2の上側にプッシュラッチ機構を、下側に耐震ロック機構を配置する。したがって耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置の取り付け固定作業は図1に示すようにケース1左右の2ヵ所の取り付け孔3にてねじを用いて装着するだけでよい。
次にプッシュラッチ機構の構成について説明する。まず両端部に波型凹凸6を備え他の面は平面で形成されているカム5とロッド7と押しばね8を設ける。そして図3に示すように、ロッド7の奥端部にカム5挿入用の孔を設け、水平方向に回転可能な状態でカム5をロッド7に回転自在に配置する。またケース1奥部にカム5の波型凹凸6と係合する複数のテーパー面10を設けた係止片9を配置しておく。次にロッド7の内部を長く円柱状にくり貫き、その中に押しばね8を挿入する。するとロッド7は押しばね8に付勢されて常に突出しようとするため、ロッド7と蓋11に当接部分を配置して抜け止めとして設定しておく。そしてカム5を装着したロッド7を仕切り面2に載せた状態でケース1上側部分に組み込み、ケース1の最上部分に蓋11を嵌めてロッド7とカム5を保持する。このとき蓋11の内下面の一定範囲に案内溝12を形成し、カム5が案内溝12に嵌った状態になるように構成しておく。
ここで本発明の実施形態では、図3に示すように比較的外径の小さい押しばね8を2本用い、横方向に並べてロッド7内に挿入した点が重要である。つまり外径の大きいばねと同等の押し出し力を比較的細い押しばね8複数本で得るようにすると、図2に示すようにプッシュラッチ機構部分の厚みを極力小さく構成することが可能になる。また開閉部材18である扉等の厚みが大きい場合においてはロッド7の伸縮距離も大きく必要になり、どうしてもケース1は奥方向に長くなる傾向にあるのを、図3に示すように比較的小さいサイズのカム5をロッド7の左右に2個配置したことも効果的であり、ケース1の長さもコンパクトにすることができる。
次にカム5を用いた構成のプッシュラッチ機構の動作を簡単に説明する。この動作自体は古くから様々なものに用いられており公知と考えられる。まず扉等の開閉部材18を大きく開いた状態から閉じると最初にロッド7の先端が扉の内面に当接し、ここからが押しばね8の力に逆らって閉じる操作になる。この段階ではカム5は案内溝12に嵌っている状態で、一定の向きに規制されており、扉をさらに閉じてロッド7が完全に押し込まれる直前になると案内溝12によるカム5の向きの規制が廃止される。そして、この段階でカム5はケース1奥面の係止片9に接近しているように設定しておく。そしてさらにロッド7が押し込まれると、カム5の波型凹凸6が係止片9の複数のテーパー面10に当接してプッシュラッチ機構の係脱動作を得ることができる。図4は扉を押し込んで閉じたときのカム5と係止片9による係脱動作を順に示している。
図4(a)はカム5の波型凹凸6の先端が係止片9に当接した瞬間を示しており、さらに開閉部材18である扉を閉じると波型凹凸6とテーパー面10により図4(b)のように一定角度カム5が回転した状態でそれ以上押し込めなくなり停止する。そして押しばね8の付勢力により図4(c)に示すようにカム5が戻って案内溝12の端部のテーパー面10に引っかかって再度停止する。この状態が扉等の開閉部材18の基準閉鎖位置になる。したがって図4(a)〜図4(c)が扉を閉じる時の係合動作である。
次に開放操作では図4(c)の状態から再度開閉部材18である扉を押し込むと、図4(d)のようにカム5が係止片9に当接してさらに同方向に一定角度回転して停止し、押しばね8の力で引き続き図4(e)のようにカム5は戻り、案内溝12端部のテーパー面10によりカム5が回転し、図4(f)に示すようにカム5が図4(a)の向きに復帰して係合動作が解除される。するとカム5はそのまま案内溝12を移動してロッド7が一定距離のみ突出し、開閉部材18を押し開く動作が得られる。
ここで開閉部材18として通常の家具等の扉を想定すると、収納部材19の本体である枠体前面と扉との隙間はなるべく小さい方がよく、さらにはこの隙間を無くすためにガスケット等のクッション材を扉内面と枠体前面間に挿入しているものもある。ところがプッシュラッチ機構の開放操作では前述のように僅かではあるが基準閉鎖位置からさらに一定距離のみ扉を押し込む動作が必要になる。従って枠体前面と扉内面との基準閉鎖状態での隙間が狭いと、この押し込む距離が十分にとれず、プッシュラッチ機構が得られないことにもなりかねない。
ここで図4に示す波型凹凸6を有したカム5を用いた構成での、基準閉鎖位置からさらに押し込まなければならない距離は、図4(c)の位置から図4(d)若しくは図4(b)の位置までの移動距離になり、この距離はカム5自体の大きさによって決定される。従ってプッシュラッチ機構のために基準閉鎖位置から押し込む距離を小さくするためにはカム5自体を小さくする必要が生じる。しかしカム5を小さくすると、当然カム5自体の強度や波型凹凸6の強度も弱くなってしまう。ところが本発明の実施形態でのプッシュラッチ機構では小さめの2個のカム5を用いる構成にしたため、基準閉鎖位置からの押し込み距離を小さくできるとともに強度を2個の離れた位置でのカム5で受ける設定になっており、非常にバランスの良い構成が実現できている。
次にケース1内部の仕切り面2の下側に耐震ロック機構を配置するのであるが、この耐震ロック機構の種類も特に限定されるものでは無く、比較的適していると思われる構成を説明する。まず図2に示すように鉤型の係合フック13と鋼球等の転動体14をケース1の仕切り面2の下側に組み込み、係合フック13は支点に対して上下方向に回転可能な状態でケース1に保持しておく。そしてケース1の最下面内側をなだらかな曲面にて形成し、転動体14が自由に曲面上を転がるようにしておく。また通常時には転動体14が曲面の最も安定する中心ヵ所に停止した状態で転動体14の頂点位置に係合フック13が乗って保持されているように構成し、係合フック復帰用傾斜面15と係合用長孔16を有した受け17を設けておく。受け17は扉等の開閉部材18側に配置し、閉じた状態で係合フック13の先端鉤部が受け17の係合用長孔16のすぐ上部に配置されるように装着しておく。
図5は上記耐震ロック機構単体での動作を示す側面図であり、図5(a)は開閉部材18の閉鎖状態を示している。このとき係合フック復帰用傾斜面15が係合フック13の先端下面にちょうど接するように設定しておく。そして通常の操作で開けると図5(b)のようにそのまま開放し、係合フック13は転動体14の頂点に乗ったまま保持されている。ところが図5(a)の閉鎖状態から地震による揺れが発生すると、転動体14が曲面上を移動して係合フック13は受け17の係合フック復帰用傾斜面15に乗った状態になり、さらに大きな揺れが発生して開閉部材18が開くと図5(c)に示すように係合フック13の鉤部先端が支点を中心に回転しながら落ちて受け17の係合用長孔16に挿入し、開放を阻止することができる。
ところが本発明ではプッシュラッチ機構と耐震ロック機構を組み合わせた構成になっている点が特徴とされている。そこで実際の開放操作としては基準閉鎖位置から開閉部材18をさらに一定距離押し込む動作が必要になり、このままでは係合フック13に受け17の係合フック復帰用傾斜面15が当たってこれ以上は押し込めないことになる。そこで受け17に対して係合フック復帰用傾斜面15が前後方向に移動可能なように構成しておく必要がある。図6はその動作を示しており、受け17と係合フック復帰用傾斜面15の間に極弱いばねを設けておき、図6(a)の基準閉鎖位置からプッシュラッチ動作のためにさらに開閉部材18を少しだけ押し込むと、図6(b)のように係合フック復帰用傾斜面15が弱いばね力に逆らって移動するような構成が簡単で適している。そして開閉部材18が開くと再度元の位置に係合フック復帰用傾斜面15が復帰するように設定しておく。このように構成しておくことで円滑でありかつ確実な耐震ロック機構付きのプッシュラッチ装置を得ることができる。
本発明に係わる耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置の外観斜視図である。 本発明に係わる耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置の横断面図である。 本発明に係わる耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置のプッシュラッチ機構部分の上面図である。 本発明に係わる耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置の、プッシュラッチ機構の動作を示す軌跡図である。 本発明の耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置に適した耐震ロック機構の、通常時及び地震時の動作を示す側面図である。 本発明の耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置の、係合フック復帰用傾斜面の動作を示す側面図である。
符号の説明
1 ケース
2 仕切り面
3 取り付け孔
4 係合体
5 カム
6 波型凹凸
7 ロッド
8 押しばね
9 係止片
10 テーパー面
11 蓋
12 案内溝
13 係合フック
14 転動体
15 係合フック復帰用傾斜面
16 係合用長孔
17 受け
18 開閉部材
19 収納部材

Claims (5)

  1. 扉や引き出し等の開閉部材を有する収納部材に装着し、開閉部材の前面を押す動作のみで開閉することが出来るプッシュラッチ装置であって、押すだけの操作により開閉可能とするプッシュラッチ機能とともに、地震時の揺れに感応して開閉部材の開放を阻止する耐震ロック機構を同時に兼ね備えたことを特徴とする耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置。
  2. 前記プッシュラッチ機構と耐震ロック機構を、中間位置を左右若しくは上下に仕切った1個のケース内に挿入し、両者を上下に重ね合わせた配置か若しくは左右に並べた配置にて組み込んだことを特徴とする請求項1に記載の耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置。
  3. 前記プッシュラッチ機構が、波型の凹凸を備えたカムを有し、開閉部材が完全に閉鎖する段階でカムがケース奥面の係止片に当接し、一定角度ずつ一方向に回転しながら停止及び移動することにより閉鎖動作と開放動作を得る構成か、若しくは弾性を有した細い針金を有し、深さが変化しかつ段差を有する略ハート型の溝を針金の先端が停止及び移動することにより閉鎖動作と開放動作を得る構成のどちらかであることを特徴とする請求項1または2に記載の耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置。
  4. 前記ケースの仕切り面を上下方向に設定し、プッシュラッチ機構を上側に、耐震ロック機構を下側に配置し、プッシュラッチ機構の基本動作に前記波型の凹凸を備えたカムを用いた構成を採用し、中央位置で出没するロッドを挟んだ左右位置に2個カムを配置し、ケース奥面に2ヵ所の係止片を設け、ロッド内に複数本の押しばねを横方向に並べて挿入した構成であることを特徴とする請求項1至及3いずれか1項に記載の耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置。
  5. 前記請求項1至及4いずれか1項の耐震ロック機構付きプッシュラッチ装置を装着した、開き扉を有する収納家具または引き出し。
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