JP6280276B1 - 地震対応具 - Google Patents

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Abstract

【目的】扉又は引出が地震時に対して、その衝撃で急激に開いてしまうことを防止し、極めて小さな地震の揺れに対して作動することがなく、長周期地震に好適な地震対応具を提供すること。【構成】仕切り部21によって仕切られた2つの小室22を有する内室2が設けられた筺体Aと、内室2に収納される2つの球体7と、下面側に外周より中央箇所に向かって扁平球面状に凹む受面41を有すると共に内室2に揺動自在に収まる感知部4と該感知部4から外方に突出すると共に先端にフック片51が形成されたフックレバー部5とからなる揺動フック部材Bと、筐体Aの内室2の開口を覆うカバー材6とを備えること。感知部4には前方箇所且つ幅方向両端から外方に突出する揺動軸43が形成され、筐体Aの内室2には揺動軸43が挿入且つ軸支される軸支部15が形成され、2つの球体7は、2つの小室2のそれぞれに1つずつ配置されること。【選択図】 図1

Description

本発明は、タンス,食器棚,書籍棚等の家具の扉又は引出が地震時に対して、その衝撃で急激に開いてしまうことを防止するとともに、極めて小さな地震の揺れに対して作動することがなく、長周期振動に好適な地震対応具に関する。
従来、タンス,食器棚,書籍棚等の水平方向に揺動して開閉する扉を有する家具において、地震時にその震動の衝撃で扉又は引出が急激に開き、収納されている物品が外部に飛び出し、これが2次的な災害となって、人を危険にさらすことになる。このような、地震による衝撃によって、家具扉(引出)が急激に開いてしまうことを防止するための耐震装置が種々開発されている。
このような耐震装置において、特に、地震時の衝撃による球体の転動を利用したものが種々存在している。これは、地震時の振動を感知して静止状態の球体が転動し、その転動による移動にて、耐震装置内に組み込まれた被作動部材が球体の動作に追従して可動するように設定しておき、その被作動部材が家具扉に装着された係止部材と係止するようにしたものである。これによって、家具扉を閉じ状態でロックし、地震時に扉がいきなり開いてしまう事態を防止することができる。
このような耐震装置として、たとえば、下記特許文献1に示すようなものが存在する。これは、ケース内に球体を収容し、また、そのケースに上下動自在な移動体を設け、地震の揺れに対して球体が前記移動体の方向に回転しながら移動して、移動体に当接させ、この移動体を下方に下げることにより、移動体に追従する作動体を作動させて、この作動体のフックを扉に形成した被係止部材に係止させ、地震の衝撃による扉の開きを防止するものである。このように球体を利用した耐震装置の基本的な構造は、上述したように球体の転動による移動を利用したものが多い。
特開2006−90110号公報
ところで、近年比較的大きな地震の発生が増えている。また、マンション,アパート,商業施設等に高層の建物が多くなっている。このような高層階の建物は、大きな地震によって長周期振動となり易い構造を有している。そして、このような高層階の建物に、地震による長周期振動が生じると、振幅の大きく且つゆっくりとした揺れが長時間続くことになる。
このような長周期振動による揺れに対して、前述した特許文献1に開示されているような従来タイプの耐震ラッチでは、球体の動作は、ゆっくりしたものとなる。よって、耐震ラッチの被作動部材が家具扉(引出)に装着された係止部材と係止状態を維持し続けようとするための球体の動作は、生じさせ難くなる。つまり、従来タイプの耐震ラッチでは、長周期振動には不向きである。本発明が解決しようとする技術的課題(目的)は、極めて簡単な構造とし、地震による長周期振動に対しても十分に対応できる地震対応具を提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、仕切り部によって仕切られた2つの小室を有する内室が設けられた筺体と、前記内室に収納される2つの球体と、下面側に外周より中央箇所に向かって扁平球面状に凹む受面を有すると共に前記内室に揺動自在に収まる感知部と該感知部から外方に突出すると共に先端にフック片が形成されたフックレバー部とからなる揺動フック部材と、前記筐体の前記内室の開口を覆うカバー材とを備え、前記感知部には前方箇所且つ幅方向両端から外方に突出する揺動軸部が形成され、前記筐体の前記内室には前記揺動軸部が挿入且つ軸支される軸支部が形成され、2つの前記球体は、2つの前記小室のそれぞれに1つずつ配置されてなる地震対応具としたことにより上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1に記載の地震対応具において、2つの前記球体は、前記内室の中間箇所で且つ前記仕切り部寄りの位置で静止状態となる地震対応具としたことにより上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2に記載の地震対応具において、前記筐体の底面部後方側に中央箇所に向かって次第に幅が狭くなる三角形状の後方側扁平状膨出部が形成されてなる地震対応具としたことにより上記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項1,2又は3の何れか1項に記載の地震対応具において、前記仕切り部は、前記筐体の幅方向に沿って形成されると共に前記内室を前後方向に沿って前小室と後小室に仕切る構成としてなる地震対応具としたことにより上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項1,2又は3の何れか1項に記載の地震対応具において、前記仕切り部は、前記筐体の前後方向に沿って形成されると共に、前記内室を幅方向に沿って左室と右室に仕切る構成としてなる地震対応具としたことにより上記課題を解決した。
請求項6の発明を、請求項1,2又は3の何れか1項に記載の地震対応具において、前記仕切り部は、前記内室の対角線方向に沿って形成されると共に前記内室を幅方向に沿って2つ三角形状の左室と右室に仕切る構成としてなる地震対応具としたことにより上記課題を解決した。
請求項7の発明を、請求項1,2,3,4,5又は6の何れか1項に記載の地震対応具において、前記揺動軸部は、断面円形状とし、前記軸支部は、U字状溝としてなる地震対応具としたことにより上記課題を解決した。請求項8の発明を、請求項1,2,3,4,5又は6の何れか1項に記載の地震対応具において、前記揺動軸部は、下部を断面V字状とし、前記軸支部は、下部をV字状溝としてなる地震対応具としたことにより、上記課題を解決したものである。
請求項1の発明では、筐体の内室が仕切り部によって仕切られて2つの小室が形成され、2つの球体は、2つの前記小室のそれぞれに1つずつ配置される構成としたものである。筐体の2つの小室にはそれぞれ1つずつの球体が存在することで、地震発生時には2つの球体が相互に干渉することなく、それぞれ独立して内室を移動し、揺動フック部材を確実に作動させることができる。よって、何らかの不具合が生じて、地震発生時に球体の動作が行われないようなことがあっても、本発明では、2つの球体を備えているので、何れか一方が確実に作動して、家具の扉をロックすることができる。
請求項2の発明では、2つの前記球体は、前記内室の中間箇所で且つ前記仕切り部寄りの位置で静止状態となる地震対応具としたことにより、地震が納まったときには、即座に元の扉が開く状態にすることができる。請求項3の発明では、前記筐体の底面部後方側に中央箇所に向かって次第に幅が狭くなる三角形状の後方側扁平状膨出部が形成されてなる地震対応具としたことにより、前記後方側扁平状膨出部によって、球体は揺動フック部材の感知部を常時押し上げてロック状態とする位置に向かって移動を行うこととなり、地震が完全におさまるまで、ロック状態を維持することができる。
請求項4の発明では、前記仕切り部は、前記筐体の幅方向に沿って形成されると共に前記内室を前後方向に沿って前小室と後小室に仕切る構成としたことにより、前小室と後小室22に収納されたそれぞれの球体は、移動距離を短くして揺動フック部材を作動させることができる。そして、それぞれの球体が揺動フック部材を作動させるための移動距離が内室の前後方向の略半分程度なり、球体によるロック状態の持続性を向上させることができる。これにより、地震の長周期振動において、家具扉が地震発生により一旦ロックがかかっても、ロックが解除され扉又は引出が開いたり、飛び出てしまうという不都合を防止できる。
さらに、前記仕切り部によって、筐体は内室を前後方向に沿って前小室と後小室に仕切る構成としたことにより、2個の球体が前小室と後小室に配置され、それぞれの球体は地震発生時における移動距離が小さくなり、揺れに対する追従性が良好となる。したがって、2個の球体は、いずれか一方によって揺動フック部材の感知部は、常時、押し上げられた状態にあり、地震が起きている間は被係止部材と係止した状態に維持され、長周期の揺れに対して極めて好適なものとなる。
請求項5及び請求項6の発明では、前記仕切り部は、前記内室の対角線方向に沿って形成されると共に前記内室を幅方向に沿って2つ三角形状の左室と右室に仕切る構成としたことにより、球体の移動動作は、より一層、確実なものとなる。請求項7の発明では、前記揺動軸部は、断面円形状とし、前記軸支部は、U字状溝としたことにより、揺動フック部材はガタツキの無い安定した揺動ができる。請求項8の発明では、前記揺動軸部は、下部を断面V字状とし、前記軸支部は、下部をV字状溝としたことにより、揺動フック部材の地震発生時における反応が極めて良好となる。
(A)は本発明の第1実施形態における縦断側面図、(B)はカバー材を除いた第1実施形態における平面図、(C)はカバー材及び揺動フック部材を除いた第1実施形態の平面図である。 (A)は本発明の第1実施形態における分解斜視図、(B)は本発明の第1実施形態における揺動フック部材を下方より見た斜視図、(C)は本発明の第1実施形態におけるカバー材を除いた斜視図である。 (A)は本発明の第1実施形態における筐体の平面図、(B)は本発明の第1実施形態における筐体の縦断側面図、(C)は(B)のY1−Y1矢視断面図、(D)は(B)のY2−Y2矢視断面図である。 (A)乃至(C)は地震発生時における動作を示す縦断側面図、(D)は(A)のY3−Y3矢視断面図である。 (A)は揺動軸部を断面円形状とした実施形態の揺動フック部材の側面図、(B)は揺動軸部を断面円形状とし軸支部はU字状溝とした実施形態の要部拡大断面図、(C)は揺動軸部の下部を断面V字状とした実施形態の揺動フック部材の側面図、(D)は揺動軸部の下部を断面V字状とし軸支部は下部をV字状溝とした実施形態の要部拡大断面図である。 (A)は本発明の第2実施形態における筐体の平面図、(B)は本発明の第3実施形態における筐体の平面図である。 (A)は本発明の地震対応具を装着した家具の斜視図、(B)は(A)の(α)部拡大図である。
以下、本発明を図面に基づいて説明する。まず、本発明は、主に筺体A,揺動フック部材B,カバー材6,2つの球体7,7等から構成される(図1,図2参照)。実際に使用するときには、さらに被係止部材8が付加される。筺体Aは、底面部11,前方側部12,後方側部13及び左右の両立上り側部14,14とから構成され、これらによって、略直方体或いは立方体等の筺形状に形成される〔図2(A),図3参照〕。
筺体Aの内部のスペースを内室2と称する。つまり、内室2は、底面部11,前方側部12,後方側部13及び左右の両立上り側部14,14によって囲まれたスペースである。筺体Aの上部つまり内室2の上部は、開口部2aとなっており、後述する2つの球体7,7及び揺動フック部材Bを収納し、且つカバー材6が装着されるものである〔図1(A)参照〕。
筐体Aは、前後方向が設定され、前方側に前記前方側部12が位置し、後方側に前記後方側部13が位置する。また、筐体Aの前後方向に対して、これに直交する方向を筐体Aの幅方向とする。筺体Aは、例えば箪笥あるいは引出等の家具9の家具本体91側に装着された状態で、前方側部12が家具本体91の外方に向かうように設置され、後方側部13は家具本体91の奥側に向かって位置するものである〔図7(A)参照〕。
前記前方側部12には、切除部12aが形成され、後述する揺動フック部材Bのフックレバー部5が前記切除部12aに挿入されると共に筺体Aの内室2から前方側の外方に突出するための部位となっている〔図1(A),(B),図2(C)参照〕。前記切除部12aは、略方形状に形成され、揺動フック部材Bのフックレバー部5が切除部12aの周囲とほとんど接触することなく揺動し、揺動動作が円滑に行われるものである。
また、前記両立上り側部14,14で且つ前方側部12寄りには、揺動フック部材Bの揺動中心部を軸支するための軸支部15,15が形成されている〔図2(A),図3(A),(B),(D)参照〕。該軸支部15は、略U字形状の溝として形成されたものである。該軸支部15の下部の終端は、支持端部151となっており、該支持端部151に後述する揺動フック部材Bの揺動軸部13が軸支される。前記支持端部151の位置は、立上り側部14の高さ方向の略中間位置となっている。
筺体Aには、取付部16,16が形成される〔図2(A),図3(A)乃至(C)参照〕。該取付部16,16は、ビス等の固着具と共に、筐体Aを家具に取り付ける役目をなす。両取付部16,16は、両立上り側部14,14の部分に一体的に形成される。具体的には、取付部16は、内室2の内側に略垂直(上下)方向に延びる略半割り円筒状に形成され、内室2の幅方向中心側に向かって膨出形成された部位である。取付部16,16ビス等の固着具が貫通する貫通孔16a,16aが形成されている。両取付部16,16は、ビス等の固着具を介して、前記筺体Aをタンス,棚等の家具本体91側(収納側)に装着するための部位である。
筐体Aの底面部11は、外周側より略中央箇所に向かって扁平に近い略方形状のすり鉢状に形成され、内室2に収納された球体7が地震発以外では、揺動フック部材Bを作動させない底面部11の位置で静止するように構成されている。このような位置は通常では、底面部11の前後方向の中間位置であることが多い。
底面部11の外周部分とは、前方側部12,後方側部13及び両立上り側部14,14に対して、それぞれとのなす隅角箇所によって構成された周囲のことである。前記底面部11は、前述したように、略方形状の扁平すり鉢状に形成されたものであり、そのすり鉢状とした面の最も低い位置にて前記球体7,7が静止することになる〔図1(A),図4(A),(D),図4(D)参照〕。この底面部11において、球体7,7が常時は安定した状態で静止する箇所を静止位置と称する。
内室2には、仕切り部21が形成されている。該仕切り部21は、内室2を仕切ることによって、2つの小室22,22を形成するものである〔図1,図2(A),図3等参照〕。仕切り部21は、底面部11から立ち上がる略仕切り壁板状に形成されたものである。仕切り部21の高さは、各図における実施形態では、立上り側部14の高さの略半分程度である。また、立上り側部14の高さは、揺動フック部材Bと干渉しない範囲で、且つ、それぞれの小室22,22も配置された球体が飛び越えて他の小室22,22に入ることがない程度であれば任意に設定されるものであり、その高さは限定されない。
仕切り部21によって内室2が2つの小室22,22に仕切られる構造には、複数の実施形態が存在する。まず、第1実施形態は、仕切り部21は、筐体Aの幅方向に沿って内室2に形成される。つまり、筐体Aの幅方向において対向する両立上り側部14,14間に亘って仕切り部21が形成される。仕切り部21は、前記立上り側部14に対して直角である。そして、仕切り部21によって内室2は、前後方向に沿って2つ小室22,22が形成される。前方側の小室22を前小室22aと称し、後方側の小室22を後小室22bと称する。
仕切り部21は、内室2の前後方向中間箇所に設けられ、詳細には内室2の前後方向中心位置よりも僅かに後方側に寄せて設けられる。これによって、前小室22aは後小室22bよりも前後方向の間隔が大きくなる。また、仕切り部21は、内室2の前後方向中間位置に形成し、前小室22aと後小室22bとの前後方向の間隔を等しくすることもある。また、仕切り部21を内室2の前後方向中間位置よりも僅かに前方側に寄せた位置としても構わない。
2つの球体7,7は、前小室22aと後小室22bのそれぞれに一つずつ配置されるものである。そして、地震が発生していない非振動時では、球体7は、内室2の前後方向及び幅方向中心付近で且つ仕切り部21に当接して静止する状態にある〔図4(A)参照〕。地震による振動時における球体7の動作は、静止位置を初期位置として、ここから前後方向に移動動作する〔図4(B),(C)参照〕。したがって、球体7の移動距離は仕切り部21が存在しないものに比べて極めて短い構成となる。
本発明の第1実施形態では、仕切り部21によって、筐体Aは内室2を前後方向に沿って前小室と後小室に仕切る構成としたことにより、2個の球体7,7が前小室22aと後小室22bに1個ずつ配置される。したがって、それぞれの球体7,7は、地震発生時に前小室22aと、後小室22bに個別で移動するので、それぞれの球体7,7は移動距離が小さくなる。
よって、球体7,7は、地震の揺れに対する追従性が良好となる。したがって、2個の球体7,7は、いずれか一方によって揺動フック部材Bの感知部4は、常時、押し上げられた状態にあり、地震が起きている間は被係止部材8と係止した状態に維持され、長周期の揺れに対して極めて好適なものとなる〔図4(B),(C)参照〕。
第2実施形態では、仕切り部21は、筐体Aの内室2を前後方向に沿って形成される〔図6(A)参照〕。つまり、筐体Aの前後方向において対向する前方側部12と後方側部13との間に亘って仕切り部21が形成される。仕切り部21は前方側部12及び後方側部13に対して直角となる。
そして、仕切り部21によって、内室2を幅方向に沿って左右に位置する2つ小室22,22を形成するものである。この実施形態において幅方向左側の小室22を左小室22cと称し、幅方向右側の小室22を右小室22dと称する。仕切り部21は、内室2の幅方向中間箇所に設けられる。左小室22cと右小室22dは、左右対称の同一形状である。
2つの球体7,7は、左小室22cと右小室22dのそれぞれに一つずつ配置されるものである。そして、地震が発生していない非振動時では、球体7は、内室2の前後方向略中間位置で静止する状態にある。地震による振動時における球体7の動作は、内室2の前後方向に沿って移動動作する。
第3実施形態では、仕切り部21は、内室2の対角線方向に沿って形成される〔図6(B)参照〕。つまり、一方の立上り側部14と前方側部12との隅角箇所と、他方の立上り側部14と後方側部13との隅角箇所との間に亘って仕切り部21が形成される。仕切り部21によって、内室2を2つ三角形状の小室22,22を形成するものであり、筐体Aの幅方向左側に位置する小室22を左小室22cと称し、幅方向右側に位置する小室感知部22を右小室22dと称する。左小室22cと右小室22dは、内室2の前後方向及び幅方向のそれぞれの共通する中心点を基準とする略点対称となる同一形状である。
2つの球体は、左小室22cと右小室22dのそれぞれに一つずつ配置されるものである。そして、地震が発生していない非振動時では、球体は、内室2の前後方向略中心位置で静止する状態にある。地震による振動時における球体の動作は、内室2の前後方向に沿って移動動作する。
底面部11の後方側には後方側扁平状膨出部11aが形成されている〔図3(A),(B)参照〕。後方側扁平状膨出部11aは、前記底面部11の略中央箇所の静止位置に向かって、その幅方向に幅が次第に狭くなるように突出形成されている。後方側扁平状膨出部11aは、略三角形状に形成された扁平膨出状部であり、その外周の斜辺箇所は、底面部11に近接するに従い広がるように傾斜面として形成されている。
次に、2つの球体7,7は、それぞれの同一直径であり、金属により形成され適宜の重量を有している。その重量は、球体7,7の初動作に影響するものである。よって、どの程度の規模の地震によって動作するかによって、球体7,7の重量が決定されるものである。その球体7,7は、真球精度が高いものが正確な動作を行う上で好ましい。また、球体7,7の直径は、前記筺体Aの左右方向(幅方向)の寸法の略半分程度となっており、前記筺体Aの底面部11を転動して適宜の距離を移動することができるものである。
次に、揺動フック部材Bは、感知部4とフックレバー部5とから構成される。その感知部4は、外周側より略中央箇所に向かって扁平状に凹む受面41を下面側に有している〔図1(A),図2(B),図4参照〕。さらに、前記感知部4から外方に突出するフックレバー部5が形成されている。
該フックレバー部5は、フック片51とレバー部52とから構成され、該レバー部52の先端すなわち端部箇所にフック片51が形成されている。該フック片51は、鉤形状をなしており、後述する被係止部材8のループ状部81に引掛かり易い形状となっている。前記レバー部52は、前記感知部4との付け根箇所から外方に向かって一旦、上方に少し傾斜し、その上端箇所から略水平状に外方に延びるようにして形成されている。このように、感知部4とフックレバー部5とは一体的に形成された剛性体である。
また、感知部4とフックレバー部5との境目箇所寄りで且つ感知部4の前端付近には、感知部4の幅方向両端より外方に突出する揺動軸部43,43が形成されている〔図2(A),(B)参照〕。該揺動軸部43が前記筺体Aの軸支部15に装着されて、揺動フック部材Bが筺体Aに対して揺動自在に装着されるものである。
具体的には、前記感知部4の前端箇所の幅方向両端に揺動軸部43,43が形成されたものである。感知部4は、前記筺体Aの開口部の形状に等しく、且つ感知部4の外周囲と、筺体Aの内室2の内周との間に適宜の隙間が生じ、相互に干渉しないようにして感知部4が揺動できるようにして、フック部材Bが筐体Aに装着される。
また、フックレバー部5は、前記筺体Aの前方側部12に形成された切除部12aから筺体Aの外方に突出するように配置されている。そして、フックレバー部5は、前記切除部12a箇所を上下方向に揺動することができるようになっている。すなわち、筺体Aの内部には感知部4が配置され、筺体Aの外部にフックレバー部5が位置するものである。揺動フック部材Bと筺体Aとの装着構造は、前述したように、両揺動軸部43,43が、筺体Aの両軸支部15,15にそれぞれ挿入配置され、両該軸支部15,15の両支持端部151,151に支持される。
揺動軸部53と軸支部15との軸支構造は、2つの実施形態が存在し、まず第1実施形態としては、揺動軸部53を断面円形状とし、軸支部15は、U字状溝としたものである。そして、軸支部15下端の支持端部151の形状は、略半円形状とするものである〔図5(A),(B)参照〕。具体的には、半円状とした支持端部151の直径は、断面円形状とした揺動軸部53の直径よりも僅かに大きく設定される。
揺動軸部53と軸支部15との軸支構造における第2実施形態としては、揺動軸部53の下部を断面V字状とし、前記軸支部15は、下部の支持端部151をV字状溝としたものである〔図5(C),(D)参照〕。そして、軸支部15下端の支持端部151のV字形状の開き角度は略V字形状とした揺動軸部53の角度よりも僅かに大きく設定され、感知部4が円滑に揺動することができるようになっている。
前記感知部4の受面41は、筺体Aの両小室22,22に配置された球体7,7と当接可能となるようにして配置される〔図4(A)参照〕。2つの球体7,7が底面部11の静止位置に位置し、前記感知部4の受面41と、2つの球体7,7が非振動で静止した状態において、感知部4及びフックレバー部5が略水平状態になっている。この水平状態とは揺動フック部材Bが後述する被係止部材8とが係止しない状態つまりロックしていない状態である〔図4(A)参照〕。
また、前記感知部4の重量は、前記フックレバー部5の重量よりも大きく設定されている。揺動フック部材Bを筺体Aに装着したときには、前記揺動軸部43を介して、揺動フック部材Bが揺動自在となるが、このとき感知部4は自然状態では、感知部4の自重により常時下方に付勢され、またその反対にフックレバー部5は上方に付勢されるものである。そして、地震発生時の揺れ,衝撃によりフックレバー部5が一旦,下方に下がっても、地震の終了とともに前記感知部4の重量によって、フックレバー部5は元の位置に戻る。
感知部4の重量がフックレバー部5の重量よりも大きくするための手段として、たとえば、感知部4を肉厚材としたり、又はフックレバー部5に多数の小貫通孔を形成し、その重量を軽減することがある。その感知部4は、後述するように筺体A内の球体7,7の転動による移動にて動作するものであり、感知部4の重量は、この点も考慮されてが決定されるものである。
次に、カバー材6は、前記筺体Aの内室2の開口部2aを閉じる役目をなすものであり、2つの球体7,7及び揺動フック部材Bが筺体Aから飛び出さないようにする役目をなす〔図1(A)参照〕。カバー材6は、覆部61と軸押え突起62,62とから構成される。覆部61は、略平板状をなしており、筺体Aの開口部の形状に略等しい形状で、具体的には略方形状であり、さらに具体的には長方形状である。そして、カバー材6の外周箇所が筺体Aの内周に略当接するようにして、接着剤等により固着されることもある。このカバー材6の軸押え突起62,62は、前記筺体Aの軸支部15,15に挿入する〔図2(A)参照〕。
該軸押え突起62,62は、前記軸支部15,15に支持された揺動フック部材Bの揺動軸部43,43の上方箇所を押さえて、揺動軸部43,43が安定した状態で回動することができるようにしている〔図1(A)参照〕。また、その軸押え突起62,62により、カバー材6を筺体Aに装着しやすいようにする役目もなしている。
被係止部材8は、ループ状部81と取付固定部82とから構成されている(図7参照)。この被係止部材8は、金属材から形成されているが、強度に優れたものであるならば、合成樹脂製でも構わない。前記取付固定部82は、家具の扉92にビス等の固着具を介して固着される部位である〔図7(B)参照〕。また、前記ループ状部81は、前記揺動フック部材Bのフック片51が係止することができる部位である〔図4(B),(C)参照〕。
以上の構成により、地震発生時には、前記筺体A内で前記球体7,7が静止位置から転動して、底面部1の外周箇所に移動する。両球体7,7の移動によって、該球体7,7は、前記揺動フック部材Bの受面41の最も浅い位置に当接しながら移動する。そして前記球体7,7の受面41を下方より押し上げるようにして作用し、よって感知部4が押し上げられ、該感知部4が上方に移動することで、反対に前記フックレバー部5が下がり、そのフック片51が被係止部材8に係止するものである。
本発明の地震対応具を箪笥又は引出等の家具9に装着するには、家具本体91の開口部上端箇所に前記筺体Aが装着される〔図7(A)参照〕。また、扉92には、被係止部材8が固着される。地震対応具と被係止部材8との位置関係は、地震対応具が自然状態(地震が発生していない状態)のときにループ状部81は、地震対応具の揺動フック部材Bのフック片51より少し下方に位置している〔図4(A)参照〕。そして、地震発生時に揺動フック部材Bが揺動して、フックレバー部5が下降し、フック片51が被係止部材8のループ状部81に係止することにより、扉92が閉じた状態でロックされるものである〔図4(B),(C)参照〕。
その地震発生時では、前記揺動フック部材Bのフックレバー部5が下がり、フック片51が被係止部材8に係止されて、扉92が開かないようにロックされるものである。また、地震が終了すると、前記球体7,7は、前記底面部1の低位置箇所に移動して、ロック状態が解除されるものである〔図4(A)参照〕。
本発明の地震対応具は、上述したように、地震の発生により前記球体7,7が底面部1の静止位置から転動して移動し、揺動フック部材Bの感知部4を上方に押し上げるように作用して、家具本体91の扉92を閉じた位置でロック状態にするものである〔図4(B),(C)参照〕。また、揺動フック部材Bの感知部4を押し上げて扉92のロックした状態にて地震が終了すると、前記球体7,7が隣接する扁平状膨出部間に形成された球体通路を静止位置に向かって戻り、感知部4が下がり、フックレバー部5が上昇して被係止部材8からフック片51が外れ、扉92の閉じ状態のロックを解除することができる〔図4(A)参照〕。
なお、本発明の地震対応具は、水平方向に揺動する家具扉を備えた家具に使用されるものであるが、必要に応じて垂直方向に揺動する扉を備えた家具に使用することも可能である。さらに、引出しタイプの家具に使用することもできる。
A…筺体、11…底面部、11a…後方側扁平状膨出部、15…軸支部、
151…支持端部、2…内室、21…仕切り部、22…小室、22a…前小室、
22b…後小室、22c…左小室、22d…右小室、B…揺動フック部材、4…感知部、
41…受面、43…揺動軸部、5…フックレバー部、51…フック片、52…レバー部、
6…カバー材、7…球体。

Claims (8)

  1. 仕切り部によって仕切られた2つの小室を有する内室が設けられた筺体と、前記内室に収納される2つの球体と、下面側に外周より中央箇所に向かって扁平球面状に凹む受面を有すると共に前記内室に揺動自在に収まる感知部と該感知部から外方に突出すると共に先端にフック片が形成されたフックレバー部とからなる揺動フック部材と、前記筐体の前記内室の開口を覆うカバー材とを備え、前記感知部には前方箇所且つ幅方向両端から外方に突出する揺動軸部が形成され、前記筐体の前記内室には前記揺動軸部が挿入且つ軸支される軸支部が形成され、2つの前記球体は、2つの前記小室のそれぞれに1つずつ配置されてなることを特徴とする地震対応具。
  2. 請求項1に記載の地震対応具において、2つの前記球体は、前記内室の中間箇所で且つ前記仕切り部寄りの位置で静止状態となることを特徴とする地震対応具。
  3. 請求項1又は2に記載の地震対応具において、前記筐体の底面部後方側に中央箇所に向かって次第に幅が狭くなる三角形状の後方側扁平状膨出部が形成されてなることを特徴とする地震対応具。
  4. 請求項1,2又は3の何れか1項に記載の地震対応具において、前記仕切り部は、前記筐体の幅方向に沿って形成されると共に前記内室を前後方向に沿って前小室と後小室に仕切る構成としてなることを特徴とする地震対応具。
  5. 請求項1,2又は3の何れか1項に記載の地震対応具において、前記仕切り部は、前記筐体の前後方向に沿って形成されると共に、前記内室を幅方向に沿って左室と右室に仕切る構成としてなることを特徴とする地震対応具。
  6. 請求項1,2又は3の何れか1項に記載の地震対応具において、前記仕切り部は、前記内室の対角線方向に沿って形成されると共に前記内室を幅方向に沿って2つ三角形状の左室と右室に仕切る構成としてなることを特徴とする地震対応具。
  7. 請求項1,2,3,4,5又は6の何れか1項に記載の地震対応具において、前記揺動軸部は、断面円形状とし、前記軸支部は、U字状溝としてなることを特徴とする地震対応具。
  8. 請求項1,2,3,4,5又は6の何れか1項に記載の地震対応具において、前記揺動軸部は、下部を断面V字状とし、前記軸支部は、下部をV字状溝としてなることを特徴とする地震対応具。
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