JP2015021220A - 耐震ラッチ装置 - Google Patents

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修三 片山
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修三 片山
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【課題】安価に製作可能で且つ任意の方向への振動に対して作動でき、しかも上下方向に薄型に構成可能な耐震ラッチ装置を提供する。【解決手段】ラッチ装置本体11のケーシング17に上下方向の軸心回りに回動可能なフック部材12を設け、フック部材12にフック部12dを設け、フック部材12を基準位置側へ常時付勢する付勢手段21を設け、ラッチ装置本体11のケーシング17とフック部材12の基部間に放射状に延びる複数のガイド通路22を形成し、ガイド通路22のそれぞれに、該ガイド通路22に沿って移動自在な球体23を設け、ガイド通路22の底面を放射状に延びるガイド通路22の中心側への下り傾斜の傾斜面12fで構成し、収納装置の静止時には、球体23が傾斜面12fの底部に移動し、収納装置への振動により、球体23が傾斜面12fの上部側へ移動するように構成した。【選択図】図5

Description

本発明は、家具等の扉に好適に採用可能な耐震ラッチ装置に関するものである。
家具として、ヒンジを介して観音開き可能に扉を設けたものや、片開き可能に扉を設けたものが広く採用されている。また、扉を閉鎖位置に保持するため、家具本体側に、マグネットキャッチャを固定し、該マグネットキャッチャに対応させて扉側に鉄板などからなる被吸着板を固定して、扉を閉じたときに、マグネットキャッチャが被吸着板を吸着保持して、扉が閉鎖姿勢に保持されるように構成したものや、ヒンジにより扉を閉鎖位置側へ付勢可能に構成したものが実用化されている。
ところが、前記扉を閉鎖位置に保持する機構は、扉の開閉操作性を確保するため、手で容易に扉を開放できる程度の保持力しか有しておらず、地震などで大きな外力が作用すると、扉が開放して、家具内に収納していた食器や調理器具等が脱落し、食器や調理器具が破損するという問題があった。
そこで、このような問題を解決するため、家具等に作用する振動を感知して、該振動が所定の閾値以上の場合には、扉が開放されないようにロックする耐震ラッチ装置も提案されている。
例えば、方形状の底面部上の各4辺より略中央箇所に向かって次第に幅が狭くなるように突出形成された扁平状膨出部を有する筺体に、前記底面部上を移動自在且つ常時は略中央箇所に静止状態となる球体が収納配置され、感知部とフックレバー部とから形成された揺動フック部材が前記筺体に揺動自在に装着され、地震の衝撃により静止状態の前記球体が前記底面部の中央箇所から外周寄りに移動するとともに前記感知部は筺体内で揺動してなる耐震ラッチが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
また、収納装置本体に取り付けられるロック装置本体と、扉又は引き出しに取り付けられる係止体とからなり、ロック装置本体はケースを有し、ケースの前部には、扉又は引き出しに取り付けられた前記係止体を挿入する開口が形成され、ケースの内部には、ケースの開口からケース内に挿入した前記係止体の扉又は引き出しの開閉に伴う動きによって、前後方向に摺動する摺動部材が設けられ、摺動部材には、摺動部材が後方に摺動すると係止体を係止する係止位置に移動し、摺動部材が前方に摺動すると係止体を係止しない非係止位置に移動する係止部材が設けられ、ケースには、非振動時に摺動部材の摺動を阻止しない所定位置で静止しており、振動時に所定位置から移動して摺動部材の前方への摺動を阻止し、閉塞時の扉又は引き出しを開放不能にロックする転動体が設けられたものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2005−213955号公報 特開2012−72618号公報
ところが、前記特許文献1記載の発明では、球体の上側に搖動フック部材を配置させるとともに、搖動フック部材の上側に搖動のためのスペースを確保する必要が有ることから、ロック装置本体の上下方向の寸法がどうしても大きくなり、ロック装置本体が収納装置本体への収納物の出し入れ時における障害物になるという問題があった。
また、特許文献2記載の発明では、ロック装置本体を上下方向に薄型に構成できる。しかし、このロック装置では、左右方向の揺れは、転動体が側方へ移動して、摺動部材の前方への移動を規制できるので感知できるが、前後方向への揺れは、転動体が前後方向へ移動して、転動体により摺動部材の前方への移動が規制されず、感知できないことがあるので、ロック装置本体から係止体が脱落して、開閉体が開放されてしまい、収納装置に収納した食器などの収納物が落下するという問題がある。
本発明の目的は、安価に製作可能で且つ任意の方向への振動に対して作動でき、しかも上下方向に薄型に構成可能な耐震ラッチ装置を提供することである。
本発明に係る耐震ラッチ装置は、収納装置の本体側に取り付けられるラッチ装置本体と、収納装置の開閉体に取り付けられる係止体とを備えた耐震ラッチ装置であって、前記ラッチ装置本体のケーシングに上下方向の軸心回りに回動可能なフック部材を設け、前記フック部材に、前記係止体の移動軌跡上の基準位置と、前記係止体の移動軌跡からの退避位置とにわたって回動可能で、前記係止体との当接により基準位置から退避位置へ操作されるフック部を設け、前記フック部材を基準位置側へ常時付勢する付勢手段を設け、前記ラッチ装置本体のケーシングとフック部材の基部間に放射状に延びる複数のガイド通路を形成し、前記ガイド通路のそれぞれに、該ガイド通路に沿って移動自在な球体を設け、前記ガイド通路の底面を放射状に延びるガイド通路の中心側又は外方側への下り傾斜の傾斜面で構成し、前記収納装置の静止時には、前記球体が傾斜面の底部に移動して、前記フック部材がケーシングに対して相対回動可能となり、前記収納装置への振動により、前記球体が傾斜面の上部側へ移動すると、前記球体を介してフック部材がケーシングに相対回転不能に係合するように、前記ガイド通路を構成するフック部材及びケーシングの溝部の深さを設定したものである。
この耐震ラッチ装置では、収納装置の静止時には、球体がガイド通路の傾斜面の底部に配置され、フック部材がケーシングに対して相対回動可能となる。このため、この静止状態では、扉や引出しなどの開閉体を閉鎖位置から開放位置へ操作すると、先ず係止体がフック部に当接して、付勢手段の付勢力に抗して、フック部材が基準位置から退避位置へ回動し、更に開閉体を開放位置側へ回動操作すると、係止体がフック部を乗り越えて、フック部が基準位置に復帰し、この状態で開閉体を開放位置まで回動操作できることになる。また、開閉体を開放位置から閉鎖位置側へ回動操作すると、開閉体の閉鎖位置の間際において、係止体がフック部に当接して、付勢手段の付勢力に抗して、フック部材が基準位置から退避位置へ回動し、更に開閉体を閉鎖位置側へ操作すると、係止体がフック部を乗り越えて、フック部が基準位置に復帰し、開閉体を閉鎖位置に操作できることになる。
一方、地震などにより収納装置に振動が作用しているときには、球体がガイド通路の傾斜面の上部側へ移動し、球体を介してフック部材がケーシングに相対回転不能に係合する。このため、開閉体が閉鎖位置に保持されている状態で、収納装置に振動が作用して、開閉体に対して開放位置側への外力が作用すると、開閉体が開放位置側へ回動しようとして、係止体がフック部に当接するが、フック部材の回動が球体により規制されているので、係止体がフック部を乗り越えることができず、係止体に対するフック部の係合が維持されて、開閉体の開放位置側への回動が規制されることになる。
つまり、この耐震ラッチ装置では、収納装置に振動が作用していない平常時には、開閉体を開閉操作できるが、地震等により収納装置に対して振動が作用している場合には、開閉体が閉鎖位置に保持されるので、収納装置に収納した食器などの収納物が振動により落下して破損するという不具合を防止できる。しかも、放射状のガイド通路に沿った球体の移動により、振動を感知できるので、ガイド通路の本数を例えば3本以上に設定することで、収納装置に対する前後左右への振動を感知することができる。また、ガイド通路の底面の傾斜面の角度を適正に設定するという簡単な構成で、感知可能な振動の大きさを適正に設定することができる。更に、ガイド通路に沿った球体の移動により振動を感知するので、ラッチ装置本体を上下方向に薄型に構成して、ラッチ装置本体が収納物の出し入れの障害物となることも防止できる。更にまた、ケーシングとフック部材と球体を主体に構成でき、部品点数が少ないので、安価に製作することができる。なお、球体が転動するガイド通路の傾斜面は、放射状に延びるガイド通路の外方側下がりの傾斜状に構成することも可能であるが、球体によりフック部材とケーシングとの相対回転を規制したときに、ガイド通路の外方側において球体を介してフック部材とケーシングとの相対回転を規制して、できるだけ大きな力を受け止めることができるように、放射状に延びるガイド通路の中心側下がりに形成することが好ましい。
前記放射状に延びるガイド通路の中心をフック部材の回動中心に配置することが好ましい実施の形態である。放射状に延びるガイド通路の中心は、フック部材の回動中心から多少偏心させた位置に配置することもできるが、両者を同じ位置に配置すると、ラッチ装置本体の構造を簡略にできるとともに、球体によるフック部材の係止力を一様に設定することができるので好ましい。
前記放射状に延びる複数のガイド通路として、前記収納装置本体の少なくとも前後方向を含む周方向に等間隔の放射状に6本のガイド通路を形成することが好ましい。このように構成すると、開閉体の開放位置側への回動の原因となる、収納装置本体の前後方向及び斜め前側方向への揺れを確実に感知して、地震等の発生時に開閉体を閉鎖位置に確実に保持することが可能となる。ただし、ガイド通路の周方向の配設間隔は必ずしも同じに設定する必要はなく、前後方向の揺れを感知する前部及び後部の配設間隔を側部の配設間隔よりも密に構成することも可能である。
前記ラッチ装置本体にマグネットキャッチを設け、前記係止体にマグネットキャッチが吸着する被吸着部を設けることも好ましい実施の形態である。このように構成すると、ラッチ装置本体とマグネットキャッチとを収納装置本体に対して同時に組み付けることができ、また係止体と被吸着部とを開閉体に対して同時に組み付けることができるので、収納装置の組立作業の作業効率を大幅に向上できる。
前記フック部材を基部側の本体部と先端側のフック部とに分割構成し、前記フック部に大きな力が作用したときに、前記フック部から係止体を離脱可能となすことも好ましい実施の形態である。この場合には、フック部材に対して過大な荷重が作用したときに、フック部から係止体が離脱するので、フック部材に対して過大な荷重が作用することによるラッチ装置本体の破損を防止できる。
本発明に係る耐震ラッチ装置によれば、収納装置に振動が作用していない平常時には、開閉体を開閉操作できるが、地震等により収納装置に対して振動が作用している場合には、開閉体が閉鎖位置に保持されるので、収納装置に収納した食器などの収納物が振動により落下して破損するという不具合を防止できる。しかも、放射状のガイド通路に沿った球体の移動により、振動を感知できるので、ガイド通路の本数を例えば3本以上に設定することで、収納装置に対する前後左右への振動を感知することができる。また、ガイド通路の底面の傾斜面の角度を適正に設定するという簡単な構成で、感知可能な振動の大きさを適正に設定することができる。更に、ガイド通路に沿った球体の移動により振動を感知するので、ラッチ装置本体を上下方向に薄型に構成して、ラッチ装置本体が収納物の出し入れの障害物となることも防止できる。更にまた、ケーシングとフック部材と球体を主体に構成でき、部品点数が少ないので、安価に製作することができる。
開閉体を開放した状態での収納装置の斜視図 左右の耐震ラッチ装置の平面図 右側の耐震ラッチ装置の斜視図 右側のラッチ装置本体の(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図、(d)は底面図 右側のラッチ装置本体の(a)は上部ケースを取り外した状態での平面図、(b)は上部ケースの底面図 上部ケースを組付けた状態での図5(a)のVI-VI線断面図 後方下がりに傾斜した状態でのラッチ装置本体の(a)は上部ケースを取り外した状態での平面図、(b)は上部ケースの底面図 上部ケースを組付けた状態での図7(a)のVIII-VIII線断面図 他の構成のフック部材を備えたラッチ装置本体の(a)は上部ケースを取り外した状態での平面図、(b)は過大な荷重がフック部に作用したときの作動説明図 他の構成のガイド通路を形成したラッチ装置本体の図6相当図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお本実施の形態では、収納装置の前後、左右、上下を基準に前後、左右、上下を定義して説明する。
図1、図2に示すように、収納装置1は、前面を開口した箱状の収納装置本体2と、収納装置本体2の前面開口を開閉可能な観音開き可能な扉からなる左右1対の平板状の開閉体3と、左右の開閉体3を収納装置本体2の左右の側板2aの前縁に回動自在に支持する上下1対のヒンジ部材4と、左右1対の耐震ラッチ装置10L、10Rを備えている。左右の開閉体3はヒンジ部材4を介して収納装置本体2に、図1に実線で図示の開放位置と、仮想線で図示の閉鎖位置とにわたって開閉可能に支持されている。なお、本発明は、観音開きの扉や片開きの扉からなる開閉体を備えた、食器棚や本棚、洋服箪笥やクローゼットなどの各種収納装置に対しても適用できるし、引出しからなる開閉体を備えた机や棚などの収納装置に対しても適用できる。ただし、片開き扉や引出しからなる開閉体を備えた収納装置に本発明を適用する場合には、耐震ラッチ装置10L、10Rの一方を開閉体3と収納装置本体2間に設けることになる。
次に、耐震ラッチ装置10L、10Rの具体的構成について説明する。なお、左右の耐震ラッチ装置10L、10Rは、左右対称に構成されているので、その詳細な説明を両尺する。ただし、左側の耐震ラッチ装置10Lのうちの図示されている部材については、右側の耐震ラッチ装置10Rの対応する部材に付した符号と同じ符号を付すものとする。
耐震ラッチ装置10Rは、収納装置本体2の天板2bにおける前縁部の下面中央部に設けたラッチ装置本体11と、開閉体3の内面の上部角部に取り付けた係止部材30とを備えている。ラッチ装置本体11は、地震などにより振動が作用したときに開閉体3を閉鎖位置に保持する耐震ラッチ用のフック部材12を有するラッチ手段13と、開閉体3を開閉可能に閉鎖位置に保持するためのマグネットキャッチ14とを備え、係止部材30は、フック部材12が係合可能な係止部31と、マグネットキャッチ14に吸着保持される被吸着部32とを備え、ラッチ装置本体11及び係止部材30は、収納装置本体2及び開閉体3に対して、開閉体3の閉鎖位置において、フック部材12が係止部31に係合し、マグネットキャッチ14が被吸着部32に吸着保持される位置関係となるようにそれぞれ取り付けられている。ただし、マグネットキャッチ14及び被吸着部32は、耐震ラッチ装置10Rに一体的に設けることが、収納装置1に組付ける際における位置合わせ作業やビスなどによる組付け作業を簡略にできるので好ましいが、耐震ラッチ装置10Rとは別個に設けることも可能である。また、開閉体3を閉鎖方向へ付勢する付勢手段をヒンジに設ける場合には、マグネットキャッチ14に代えて、ゴムなどからなる緩衝材を突出部17bの先端部に設けて、閉鎖位置において緩衝材にて開閉体3を受け止めるように構成してもよい。
ラッチ装置本体11について説明すると、図1〜図6に示すように、平板状に組み合わされる上部ケース15と下部ケース16からなるケーシング17が設けられ、ケーシング17の後部には左右の後部角部を落とした長方形状の本体部17aが設けられ、ケーシング17の前部には本体部17aの左部から前方へ突出する突出部17bが設けられている。
ケーシング17の突出部17b内には、方形状の永久磁石18と、永久磁石18の上下両面に吸着保持した金属板からなるヨーク19とを有するマグネットキャッチ14が設けられ、マグネットキャッチ14の後方において突出部17b内にはマグネットキャッチ14を前方へ付勢するバネ部材やクッション材からなる付勢部材20が設けられ、ヨーク19の両側部には突出部17bの内面に係合してマグネットキャッチ14の前方への脱落を規制する係止爪19aが側方へ突出状に形成されている。マグネットキャッチ14は、その前端部が突出部17bから多少前側へ突出するように突出部17b内に収容保持され、ケーシング17はマグネットキャッチ14の前端部が収納装置1の天板2bの前縁から多少前側へ突出するように、天板2bの下面に固定されている。
係止部材30は、図2、図3に示すように、開閉体3の内面に対する取付部30aと、取付部30aの右部の下端部から後方へ延びる支持部30bと、支持部30bの後端部に立設した軸部材からなる係止部31とを備えている。取付部30aと支持部30bとは磁気吸着可能な金属板を折曲して構成され、取付部30aの左側部分がマグネットキャッチ14に対する被吸着部32として機能するように構成されている。なお、係止部31としてはフック部材12に係脱可能な構成のものであれば、例えばコ字状の部材など軸部材以外の構成のものを採用することも可能である。
ラッチ手段13は、図1〜図6に示すように、図5に実線で図示の基準位置と図5に仮想線で図示の退避位置とにわたって上下方向の軸心回りに回動自在に基板部12a(これが基部に相当する)をケーシング17に支持したフック部材12と、フック部材12を基準位置側へ常時付勢するねじりコイルばねからなる付勢手段21と、上部ケース15とフック部材12の基板部12a間に放射状に形成した6本のガイド通路22と、6本のガイド通路22にそれぞれ独立して移動自在に装填した6つの球体23とを備えている。
フック部材12について説明すると、上部ケース15と下部ケース16間には下部ケース16の底面に沿って略円板状の基板部12aが設けられ、基板部12aの中央部には基板部12aから上下両側へ突出する軸部12bが一体的に形成され、フック部材12は軸部12bの上下両端部を上部ケース15の凹部15aと下部ケース16の枢支孔16aとに回転自在に嵌合させて、ケーシング17に回動自在に取り付けられている。
基板部12aには本体部17aの前部に形成した開口部24を通って前方へ直線状に延びるアーム部12cと、アーム部12cの前端部に突出部17b側とは反対側へ突出形成したフック部12dとが設けられ、フック部材12は付勢手段21の付勢力によりアーム部12cの基部が開口部24の右側の口縁に当接することで基準位置に保持されている。図5(a)に実線で図示の基準位置において、フック部12dの後面には係止部31と係合可能な左右方向の係合面25が形成され、フック部12dの右前部には係止部31と係合可能な傾斜案内面26が形成され、ラッチ装置本体11は、基準位置に配置されたフック部12dの係合面25及び傾斜案内面26が、係止部31の移動軌跡L上に配置されるように、収納装置本体2に取り付けられている。また、開閉体3を閉鎖位置に位置させた状態で、図5(a)に示すように、係止部31の中心P1は、フック部材12の回動中心P2とは右側に距離L1だけずらした位置に配置されている。
このため、開閉体3を閉鎖位置から開放位置側へ操作すると、係止部31がフック部12dの係合面25に当接して、係止部31によりフック部12dが前方へ押し操作されながら、フック部材12が付勢手段21の付勢力に抗して軸部12bを中心に基準位置から退避位置側へ回動し、退避位置において係止部31がフック部12dを乗り越えて前方へ移動し、フック部材12は付勢手段21により基準位置に復帰することになる。また、開閉体3を開放位置から閉鎖位置側へ操作すると、閉鎖位置の付近において、係止部31がフック部12dの傾斜案内面26に当接し、係止部31によりフック部12dが前方へ押し操作されながら、フック部12dが付勢手段21の付勢力に抗して退避位置側へ回動し、退避位置において係止部31がフック部12dを乗り越えて後方へ移動し、フック部材12は付勢手段21により基準位置に復帰することになる。つまり、係止部31の移動軌跡L上に、フック部12dの係合面25や傾斜案内面26が配置されるが、係止部31がフック部12dの係合面25や傾斜案内面26に当接すると、フック部材12が退避位置側へ回動するので、殆ど抵抗なく開閉体3を開閉操作することができることになる。
基板部12aの上部には軸部12bから放射状に外方側へ延びる上面を開放した6本のフック側ガイド溝12eが形成され、これら6本のフック側ガイド溝12eの底面は軸部12b側(中心側)への下り傾斜の傾斜面12fで構成されている。フック部材12の軸部12bの上端部が嵌合する上部ケース15の凹部15aの外側には球体23の上部が移動可能に嵌合する環状溝15bが軸部12bと同心状に形成されるとともに、環状溝15bから外方へ放射状に延びる6本のケース側ガイド溝15cが形成され、フック部材12の基板部12aと上部ケース15間にはフック側ガイド溝12eとケース側ガイド溝15cとで放射状に延びる6本のガイド通路22が形成され、ガイド通路22には球体23がそれぞれ移動自在に装填されている。6本のガイド通路22は、収納装置本体2の少なくとも前後方向を含む周方向に等間隔の放射状に形成され、収納装置本体2の少なくとも前方への揺れを感知して、開閉体3の前方への開放を防止して、食器などの収納物の落下を確実に防止できるように構成されている。なお、符号27は、球体23が装填されているか否かを目視するための検査用の覗孔である。また、符号28は、フック部材12を上下逆に組み付けることを防止するための突起である。
この耐震ラッチ装置10Rでは、地震などによる振動が収納装置1に作用していない静止時には、6個の球体23は傾斜面12fに沿って軸部12b側へ移動して、その上部が環状溝15b内に配置されて、環状溝15bに沿って移動可能となるので、フック部材12とともに球体23を、軸部12bを中心に回動させて、退避位置と基準位置とにわたって回動操作可能となる。このため、この静止状態では、開閉体3を閉鎖位置から開放位置へ操作すると、先ず係止部31がフック部12dの係合面25に当接して、付勢手段21の付勢力に抗して、フック部材12が基準位置から退避位置へ回動し、更に開閉体3を開放位置側へ回動操作すると、係止部31がフック部12dを乗り越えて、フック部12dが基準位置に復帰し、この状態で開閉体3を開放位置まで回動操作できることになる。また、開閉体3を開放位置から閉鎖位置側へ回動操作すると、開閉体3の閉鎖位置の間際において、係止部31がフック部12dの傾斜案内面26に当接して、付勢手段21の付勢力に抗して、フック部材12が基準位置から退避位置へ回動し、更に開閉体3を閉鎖位置側へ操作すると、係止部31がフック部12dを乗り越えて、フック部12dが基準位置に復帰し、開閉体3を閉鎖位置に操作できることになる。
一方、地震などによる振動が収納装置1に作用すると、6個の球体23のうちの1乃至複数個がガイド通路22の軸部12bから離間した側へ移動する。例えば図7、図8に示すように、収納装置1が傾斜面12fの傾斜角度以上に後方下がりに傾斜すると、後側3個の球体23がガイド通路22の軸部12bから離間した側(後側)へ移動する。そして、この状態で退避位置と基準位置とにわたってフック部材12を回動操作しようとすると、前記1乃至複数の球体23の上部がケーシング17の環状溝15bの内側面に係合して、基準位置から退避位置へのフック部材12の回動操作が規制されることになる。このため、開閉体3が閉鎖位置に保持されている状態で、収納装置1に振動が作用して、開閉体3に対して開放位置側への外力が作用すると、開閉体3が開放位置側へ回動しようとして、係止部31がフック部12dに当接するが、フック部材12の退避位置側への回動が球体23により規制されているので、係止部31がフック部12dを乗り越えることができず、係止部31に対するフック部12dの係合が維持されて、開閉体3の開放位置側への回動が規制されることになる。
つまり、この耐震ラッチ装置10Rでは、収納装置1に振動が作用していない平常時には、開閉体3を開閉操作できるが、地震等により収納装置1に対して振動が作用している場合には、開閉体3が閉鎖位置に保持されるので、収納装置1に収納した食器などの収納物が振動により落下して破損するという不具合を防止できる。しかも、放射状のガイド通路22に沿った球体23の移動により、振動を感知できるので、ガイド通路22の本数を例えば3本以上に設定することで、収納装置1に対する前後左右への振動を感知することができる。また、ガイド通路22の底面の傾斜面12fの角度を適正に設定するという簡単な構成で、感知可能な振動の大きさを適正に設定することができる。更に、ガイド通路22に沿った球体23の移動により振動を感知するので、ラッチ装置本体11を上下方向に薄型に構成して、ラッチ装置本体11が収納物の出し入れの障害物となることも防止できる。更にまた、ケーシング17とフック部材12と球体23を主体に構成でき、部品点数が少ないので、安価に製作することができる。
なお、ガイド通路22の本数は、3本以上であれば任意の本数設けることができる。また、開閉体3が地震などの揺れにより開放することを防止するため、ガイド通路22は少なくとも前方への揺れを感知可能な、前後方向に延びるガイド通路22を備えさせることが好ましい。
また、図9に示すフック部材12Aのように、フック部材12Aのアーム部12cをその前後方向の途中部において基部側部12caと先端側部12cbとに分割構成し、先端側部12cbに嵌合凹部40を形成し、基部側部12caに嵌合凹部40に嵌合する嵌合突部41を形成し、先端側部12cbの基端側の側面に嵌合突部41が通過可能な切欠部45を形成し、嵌合突部41の上下両面に平面視略三角形状の突起42を形成し、先端側部12cbの嵌合凹部40に対応する位置に前後方向に細長い係合孔43を形成し、係合孔43の前後方向の途中部に幅狭部44を形成して、嵌合突部41を嵌合凹部40に嵌合させた状態で突起42が係合孔43の幅狭部44よりも前側に嵌合して、先端側部12cbが容易には脱落しないように構成し、フック部12dに過大な引っ張り力が作用したときには、図9(b)に示すように、突起42が係合孔43の幅狭部44よりも後側へ移動して、先端側部12cbが突起42を中心に回転して、フック部12dと係止部31との係合が解除されるように構成することも好ましい。この場合には、フック部材12に対して過大な荷重が作用したときに、フック部12dと係止部31との係合が解除されるので、フック部材12に対して過大な荷重が作用することによるラッチ装置本体11の破損を防止できる。なお、符号46は、幅狭部44に適度な弾性を付与するための貫通孔である。
更に、図10に示すように、傾斜面12fに代えて、各ガイド通路22の底面に外方側へ向けて下り傾斜の傾斜面50を形成することも可能である。この場合には、環状溝15bを省略するとともに、ケース側ガイド溝15cの外端部にフック部材12の少なくとも回動範囲に対応する長さの円弧状或いは環状の溝部51を形成し、収納装置1の静止時には、球体23がガイド通路22の外端部に移動して、溝部51を介してフック部材12が回動自在となり、収納装置1に振動が作用しているときには、6本のガイド通路22に装填されたいずれかの球体23が仮想線で示すようにガイド通路22の中央部側へ移動して、球体23の上部がケース側ガイド溝15cに係合して、フック部材12の回動が規制されるように構成することも可能である。
更にまた、ラッチ装置本体11を収納装置本体2の底板2cの前縁中央部に設け、係止部材30を開閉体3の遊端部の下端部にラッチ装置本体11に対応させて設けることも可能である。また、ラッチ装置本体11の上下を反転させて使用できるように構成することも可能である。この場合には、前記傾斜面12fを省略して、ガイド通路22の下面に中央部側へ向けて下り傾斜の傾斜面を形成することもできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその構成を変更し得ることは勿論である。
1 収納装置
2 収納装置本体
2a 側板
2b 天板
2c 底板
3 開閉体
4 ヒンジ部材
10L 耐震ラッチ装置
10R 耐震ラッチ装置
11 ラッチ装置本体
12 フック部材
12a 基板部
12b 軸部
12c アーム部
12d フック部
12e フック側ガイド溝
12f 傾斜面
13 ラッチ手段
14 マグネットキャッチ
15 上部ケース
15a 凹部
15b 環状溝
15c ケース側ガイド溝
16 下部ケース
16a 枢支孔
17 ケーシング
17a 本体部
17b 突出部
18 永久磁石
19 ヨーク
19a 係止爪
20 付勢部材
21 付勢手段
22 ガイド通路
23 球体
24 開口部
25 係合面
26 傾斜案内面
27 覗孔
28 突起
30 係止部材
30a 取付部
30b 支持部
31 係止部
32 被吸着部
12A フック部材
12ca 基部側部
12cb 先端側部
40 嵌合凹部
41 嵌合突部
42 突起
43 係合孔
44 幅狭部
45 切欠部
46 貫通孔
50 傾斜面
51 溝部
L1 距離
L 移動軌跡
P1 中心
P2 回動中心

Claims (5)

  1. 収納装置の本体側に取り付けられるラッチ装置本体と、収納装置の開閉体に取り付けられる係止体とを備えた耐震ラッチ装置であって、
    前記ラッチ装置本体のケーシングに上下方向の軸心回りに回動可能なフック部材を設け、
    前記フック部材に、前記係止体の移動軌跡上の基準位置と、前記係止体の移動軌跡からの退避位置とにわたって回動可能で、前記係止体との当接により基準位置から退避位置へ操作されるフック部を設け、
    前記フック部材を基準位置側へ常時付勢する付勢手段を設け、
    前記ラッチ装置本体のケーシングとフック部材の基部間に放射状に延びる複数のガイド通路を形成し、
    前記ガイド通路のそれぞれに、該ガイド通路に沿って移動自在な球体を設け、
    前記ガイド通路の底面を放射状に延びるガイド通路の中心側又は外方側への下り傾斜の傾斜面で構成し、
    前記収納装置の静止時には、前記球体が傾斜面の底部に移動して、前記フック部材がケーシングに対して相対回動可能となり、前記収納装置への振動により、前記球体が傾斜面の上部側へ移動すると、前記球体を介してフック部材がケーシングに相対回転不能に係合するように、前記ガイド通路を構成するフック部材及びケーシングの溝部の深さを設定した、
    ことを特徴とする耐震ラッチ装置。
  2. 前記放射状に延びるガイド通路の中心をフック部材の回動中心に配置した請求項1記載の耐震ラッチ装置。
  3. 前記放射状に延びる複数のガイド通路として、前記収納装置本体の少なくとも前後方向を含む周方向に等間隔の放射状に6本のガイド通路を形成した請求項1又は2記載の耐震ラッチ装置。
  4. 前記ラッチ装置本体にマグネットキャッチを設け、前記係止体にマグネットキャッチが吸着する被吸着部を設けた請求項1〜3のいずれか1項記載の耐震ラッチ装置。
  5. 前記フック部材を基部側の本体部と先端側のフック部とに分割構成し、前記フック部に大きな力が作用したときに、前記フック部から係止体を離脱可能となした請求項1〜4のいずれか1項記載の耐震ラッチ装置。
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