JP2004353417A - ロック装置付きクローザー - Google Patents
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Abstract
【課題】開き戸を自動的にゆっくり閉めることにより、戸当たりによる衝撃音と衝撃力を緩和し、地震時以外の開き戸のロックを防止することもできるロック装置付きクローザーを提供する。
【解決手段】ロック装置付きクローザー1は、開き戸Aの開閉方向に向かって移動できる移動部材30と、移動部材30を弾性により開き戸Aの閉じる方向に移動させる弾性部材76と、地震時に移動部材30をロックするロック装置35と、移動部材30に設けられたガイド部材80とからなる。ガイド部材80は、弾性部材76により、開き戸Aを閉じる方向に移動させる。地震時には、ロック装置35が開き戸Aが閉じられている時の移動部材30をロックし、開き戸Aの開放を規制する。
【選択図】 図1
【解決手段】ロック装置付きクローザー1は、開き戸Aの開閉方向に向かって移動できる移動部材30と、移動部材30を弾性により開き戸Aの閉じる方向に移動させる弾性部材76と、地震時に移動部材30をロックするロック装置35と、移動部材30に設けられたガイド部材80とからなる。ガイド部材80は、弾性部材76により、開き戸Aを閉じる方向に移動させる。地震時には、ロック装置35が開き戸Aが閉じられている時の移動部材30をロックし、開き戸Aの開放を規制する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、開き戸をゆっくりと自動的に閉じることができ、地震時に開き戸をロックして開き戸の開放を規制するロック装置付きクローザーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のクローザーは、開き戸をスプリングの弾性により自動的に閉じるようにさせると共に、粘性流体を収納した緩衝手段により開き戸に制動力を与え、開き戸が緩やかに閉じるように構成されている。(例えば、特許文献1、2)
【0003】
また、従来の開き戸を備えた基枠には、地震時の揺れにより開き戸が開いて、皿、コップ、箒、工具等の収納物が飛び出したりするので、その収納物の飛び出しを防止するため、地震時に開き戸の開放を規制するロック装置が設けられている。開き戸を備えた基枠とは、家具、吊り戸棚、机等の収納装置、納屋、物置、家等の建築物である。この従来の開き戸のロック装置は、家具、吊り戸、家等の開き戸を備えた基枠側に取り付けられ、平常時においては係止部材がケース内に出没可能であり、地震時においては係止部材が開き戸の一側を係止して開き戸の開放を規制し、収納物の落下を防止するようになっている。(例えば、特許文献3乃至6)
【0004】
【特許文献1】
特開平5−311940号公報
【特許文献2】
特開平10−176456号公報
【特許文献3】
特開平9−177412号公報
【特許文献4】
特開平8−322663号公報
【特許文献5】
特開2000−192711号公報
【特許文献6】
特開2000−248812号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のクローザーは、開き戸をゆっくりと自動的に閉じるように構成しているが、地震時にも開き戸は開くので、地震の揺れにより開き戸が開いて、皿、コップ等の収納物が飛び出すという問題点があった。また従来のロック装置は、地震時に開き戸の開放を規制する機能しか備えていなかったため、開き戸を勢いよく閉じると、戸当たりによる非常に不快な衝撃音が発生したり、その衝撃が基枠に伝わり、皿、コップ等の収納物を倒して壊したり、互いにぶつかり合って干渉音が発生したりするという問題点があった。さらに、その衝撃により、地震時ではなく日常使用時であっても、ロック装置が作動して、開き戸の開放を規制してしまう場合があった。
【0006】
本願発明は、上記問題点に鑑み案出したものであって、地震中に開き戸をロックして開き戸の開放を確実に阻止することができ、日常使用時においては、開き戸を自動的にゆっくり閉めることにより、戸当たりによる衝撃音と衝撃力を緩和し、地震時以外の開き戸のロックを防止することもできるロック装置付きクローザーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、下記の手段を有する。
(イ)クローザー本体は、開閉自在の開き戸を備えた基枠に取り付けられ、開き戸の開閉方向に向かって移動できる移動部材と、移動部材を弾性により開き戸の閉じる方向に移動させる弾性部材を有すること。
(ロ)移動部材には、係止部と係合部を備えたガイド部材が設けられていること。
(ハ)ガイド部材の係止部は、移動部材が弾性部材の弾性に抗して開く方向に移動した時、クローザー本体に形成された被係止部に係止されるようになっていること。
(ニ)ガイド部材の係合部は、係止部が被係止部に係止されていない時、開き戸に設けられた被係合部と係合するようになっており、係止部が被係止部に係止されている時、開き戸に設けられた被係合部と係合しないようになっていること。
(ホ)移動部材は、ガイド部材の係止部がクローザー本体の被係止部に係止されている時、開き戸の被係合部がガイド部材の係合部に当接すると、ガイド部材の係止部がクローザー本体の被係止部から外れ、ガイド部材の係合部が開き戸の被係合部に係合し、弾性部材の弾性により開き戸を閉じる方向に移動させる一方、開き戸を弾性部材の弾性に抗して開く方向に移動させると、ガイド部材の係止部がクローザー本体の被係止部に係止され、開き戸の被係合部がガイド部材の係合部から外れるようになっていること。
(ヘ)クローザー本体は、地震時に、開き戸が閉じられている時の移動部材をロックするロック装置を有し、地震時に開き戸の開放を規制するようになっていること。
【0008】
請求項2に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記ロック装置は、移動部材に形成された係止凹部に突出して係止される係止部材と、係止部材を非係止位置で固定し、地震時に係止部材から外れて係止部材を移動部材の係止凹部に係止させる阻止部材とからなる。
【0009】
請求項3に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記ロック装置は、移動部材に形成された係止凹部に摺接して反係止方向に移動可能な係止部材と、地震時に係止部材を係止位置で固定し、係止部材を移動部材の係止凹部に係止させる阻止部材とからなる。
【0010】
請求項4に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記ロック装置は、移動部材に形成された係止凹部に係止される係止部材と、係止部材を係止方向に付勢する弾性部材と、係止部材と一体に設けられた当接部材と、当接部材と当接可能な阻止部材とからなり、非地震時には当接部材が阻止部材に当接して係止部材が係止方向に移動するのを阻止され、地震時には阻止部材が移動して当接部材が阻止部材に当接せず、係止部材が係止方向に移動して移動部材に形成された係止凹部を係止して移動部材をロックするようになっている。
【0011】
請求項5に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記クローザー本体には、弾性部材の弾性により開き戸の閉じる方向に移動する移動部材を緩衝する緩衝手段が設けられている。
【0012】
請求項6に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記緩衝手段が、バネ、ウレタン、ゴム等の弾性体で形成されている。
【0013】
請求項7に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記緩衝手段が、クローザー本体に設けられたシリンダ部と、シリンダ部内に充填された緩衝用流体と、シリンダ部内に摺動自在に設けられたピストンと、ピストンに設けられたピストンロッドとからなり、ピストンロッドが前記移動部材に連係されている。
【0014】
請求項8に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記手段に加え、下記の手段を有する。
(イ)クローザー本体には、移動部材の移動方向と略平行の案内部が設けられていること。
(ロ)ガイド部材の係止部は、クローザー本体の案内部に案内され、移動部材が弾性部材の弾性に抗して開き戸の開く方向に移動した時に、案内部に形成された被係止部に係止されるようになっていること。
【0015】
【発明の実施の形態】
本願発明の実施の形態を図1乃至図10に基づいて説明する。図1は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの一つの実施の形態を示す説明図であって、(a)は上半分をE−E断面にした上面図であり、(b)は左方からみた側面図であり、(c)はA−A断面図であり、(d)はB−B断面図であり、(e)は上半分をC−C断面にした後面図であり、(f)はD−D断面図である。図2は、開き戸に取り付けられる被係合部材の説明図である。図3は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの開き戸を閉じる状態を説明する説明図であって、(a)は上面断面図であり、(b)はA−A断面図であり、(c)はB−B断面図である。図4は図3の動作を説明する側面断面図である。
【0016】
図5は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの開き戸を開く状態を説明する説明図であって、(a)は上面断面図であり、(b)はA−A断面図であり、(c)はB−B断面図である。図6は、図5の動作を説明する側面断面図である。図7は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの地震時を説明する説明図であって、(a)は上面断面図であり、(b)はA−A断面図であり、(c)はB−B断面図である。図8は、図7の動作を説明する側面断面図である。図9は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの他の実施の形態を示す説明図である。図10は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの他の実施の形態を示す説明図である。
【0017】
ロック装置付きクローザー1は、クローザー本体2を有する。クローザー本体2は、開閉自在の開き戸Aを備えた基枠Bに取り付けられ、開き戸Aの開閉方向に向かって移動できる移動部材30と、移動部材30を弾性により開き戸Aの閉じる方向に移動させる弾性部材76を有する。移動部材30には、係止部81と係合部82を備えたガイド部材80が設けられている。
【0018】
ガイド部材80の係止部81は、移動部材30が弾性部材76の弾性に抗して開く方向に移動した時、クローザー本体2に形成された被係止部91に係止されるようになっている。ガイド部材80の係合部82は、係止部81が被係止部91に係止されていない時、開き戸Aに設けられた被係合部95と係合するようになっており、係止部81が被係止部91に係止されている時、開き戸Aに設けられた被係合部95と係合しないようになっている。
【0019】
移動部材30は、ガイド部材80の係止部81がクローザー本体2の被係止部91に係止されている時、開き戸Aの被係合部95がガイド部材80の係合部82に当接すると、ガイド部材80の係止部81がクローザー本体2の被係止部91から外れ、ガイド部材80の係合部82が開き戸Aの被係合部95に係合し、弾性部材76の弾性により開き戸Aを閉じる方向に移動させる一方、開き戸Aを弾性部材76の弾性に抗して開く方向に移動させると、ガイド部材80の係止部81がクローザー本体2の被係止部91に係止され、開き戸Aの被係合部95がガイド部材80の係合部82から外れるようになっている。
【0020】
クローザー本体2は、地震時に、開き戸Aが閉じられている時の移動部材30をロックするロック装置35を有し、地震時に開き戸Aの開放を規制するようになっている。ロック装置35は、移動部材30に形成された係止凹部31に係止される係止部材40と、係止部材40を係止方向に付勢する弾性部材51と、係止部材40と一体に設けられた当接部材50と、当接部材50と当接可能な阻止部材20とからなり、非地震時には当接部材50が阻止部材20に当接して係止部材40が係止方向に移動するのを阻止され、地震時には阻止部材20が移動して当接部材50が阻止部材20に当接せず、係止部材40が係止方向に移動して移動部材30に形成された係止凹部31を係止して移動部材30をロックするようになっている。
【0021】
なお、ロック装置100は、図9に示すように、移動部材30に形成された係止凹部31に突出して係止される係止部材105と、係止部材105を非係止位置で固定し、地震時に係止部材105から外れて係止部材105を移動部材30の係止凹部31に係止させる阻止部材109とからなるようにしても構わない。また、ロック装置110は、図10に示すように、移動部材30に形成された係止凹部114に摺接して反係止方向に移動可能な係止部材115と、地震時に係止部材115を係止位置で固定し、係止部材115を移動部材30の係止凹部114に係止させる阻止部材119とからなるようにしてもよい。
【0022】
クローザー本体2には、弾性部材76の弾性により開き戸Aの閉じる方向に移動する移動部材30を緩衝する緩衝手段が設けられている。緩衝手段は、バネ、ウレタン、ゴム等の弾性体で形成されていても構わない。また、緩衝手段70は、クローザー本体2に設けられたシリンダ部71と、シリンダ部71内に充填された緩衝用流体と、シリンダ部71内に摺動自在に設けられたピストン72と、ピストン72に設けられたピストンロッド73とからなり、ピストンロッド73が前記移動部材30に連係されているようにしても良い。
【0023】
なお、クローザー本体2には、移動部材30の移動方向と略平行の案内部90が設けられている。ガイド部材80の係止部81は、クローザー本体2の案内部90に案内され、移動部材30が弾性部材76の弾性に抗して開き戸Aの開く方向に移動した時に、案内部90に形成された被係止部91に係止されるようになっている。
【0024】
さらにロック装置付きクローザー1について、詳細に説明する。クローザー本体2は、上面3と、下面5と、前面6と、後面7と、右側面8と、左側面9とからなる矩形箱状に形成され、下ケース10と上ケース11とからなる上下2分割された構成である。クローザー本体2内には、転動体収納室12と、案内溝13と、ダンパー収納室14と、ガイド部材収納室17が形成されている。ダンパー収納室14は、仕切壁18によって、シリンダ収納室15とピストンロッド収納室16とに仕切られている。
【0025】
上記転動体収納室12は、クローザー本体2内の後部に形成されている。転動体収納室12は、球状の転動体(鋼球)20を転動自在に収納し、底面21が略中心に向かって若干下降傾斜しており、前記転動体20が底面21の略中心で停止するようになっている。転動体収納室12の上部略中心には、ガイド筒22が形成されている。ガイド筒22の左右両側には、挿通溝23,23が形成されている。クローザー本体2の上面3後部には、矩形状の凹部25が形成されている。当該凹部25には、取付板27がネジ26によって着脱自在に取り付けられている。取付板27の下面には、前記ガイド筒22内に突出する支軸29が形成されている。
【0026】
案内溝13は、転動体収納室12の両側に設けられている。案内溝13内には、板状の移動部材30が前後方向に移動自在に設けられている。移動部材30の後部上面には、係止凹部31が形成されている。係止凹部31は、前部に傾斜縁32が形成され、後部に垂直縁33が形成されている。移動部材30の係止凹部31には、係止部材40が係止されるようになっている。
【0027】
係止部材40は、後部に形成された摺接突起41と、前部に形成された係止爪42とを有する。摺接突起41は、前部に傾斜面43が形成され、下端45が移動部材30の上面に摺接する。係止爪42は、摺接突起41より短く形成され、摺接突起41が移動部材30の上面に摺接している時は、移動部材30の上面に接することがない。係止爪42にも、前部に傾斜面46が形成されている。係止部材40は、アーム部材47の一端に一体的に形成され、アーム部材47の他端に円筒状の当接部材50が設けられている。
【0028】
当接部材50は、前記ガイド筒22内に上下方向に移動自在に設けられ、前記支軸29を内挿する。支軸29には、コイルバネ状の弾性部材51が巻装されている。当接部材50は、弾性部材51によって下方に付勢されている。当接部材50の下端には、逆円錐状の当接突起52が形成されている。当接突起52は、下端面に前記球状の転動体20を上面を保持する湾曲した保持凹部53が形成され、保持凹部53の周囲にテーパー面55が形成されている。アーム部材47は、ガイド筒22の前記挿通溝23内と、転動体収納室12と案内溝13の間に形成されたガイド孔56内を挿通する。
【0029】
前記移動部材30は、案内溝13とダンパー収納室14間に形成された長穴57にガイドされるガイド突起61と、長穴57を介してピストンロッド収納室16内に突出する第1の連結アーム62を備えている。第1の連結アーム62には、後記ピストンロッド73の先端を挟持する第1の挟持凹部63が形成されている。また、移動部材30は、案内溝13とガイド部材収納室17間に形成された長穴58を介してガイド部材収納室17に突出する第2の連結アーム65を備えている。第2の連結アーム65には、後記ガイド部材80の枢軸87を回動自在に挟持する第2の挟持凹部66が形成されている。
【0030】
移動部材30の前後方向の移動を緩衝するダンパー70は、シリンダ部71と、シリンダ部71内に充填された緩衝用流体と、シリンダ部71内に摺動自在に設けられたピストン72と、ピストン72に設けられたピストンロッド73とからなる。本実施の形態では、緩衝用流体は、エアーであるがオイルであっても構わないのは勿論である。
【0031】
シリンダ部71は、シリンダ収納室15内に嵌め込まれて固定されている。ピストンロッド73は、前記仕切壁18に形成された連通孔75を介してピストンロッド収納室16内に突出する。当該ピストンロッド73は、シリンダ収納室15内に設けられたコイルバネ状の弾性部材76によって、前方に付勢されている。
【0032】
ガイド部材収納室17内には、ガイド部材80が設けられている。ガイド部材80は、左右方向に伸びるように形成され、係止部81と係合部82を備えている。係合部82は、略U字状に形成され、若干傾斜している連結部材83と、連結部材83の後端に設けられた第1の係合部材84と、連結部材83の前端に設けられた第2の係合部材85とからなり、第2の係合部材85の上端に引っ掛かりを良くするための係合突起86が延設されている。連結部材83の後端側左右には、枢軸87が設けられている。連結部材83の前端側左右には、軸状の係止部81が設けられている。
【0033】
ガイド部材収納室17と案内溝13の間には、側壁89が形成されている。側壁89には、前記した長穴58が前後方向に形成されている。ガイド部材80の枢軸87は、前記したように、第2の連結アーム65の第2の挟持凹部66に回動自在に支持されている。側壁89のガイド部材収納室17側面には、前記ガイド部材80の係止部81を摺動自在に案内する案内溝部90が前後方向に伸びるようにして形成されている。案内溝部90は、クローザー本体2の前面6近傍まで形成され、案内溝部90の終端に係止部81を係止する被係止段部91が形成されている。クローザー本体2の前面6には、ガイド部材収納室17と連通する矩形状の開口93が形成されている。
【0034】
前記ガイド部材80は、開き戸Aに取り付けた被係合部材95が係合するようになっている。被係合部材95は、取付板96と、取付板96に一体に形成されたアーム部材97と、アーム部材97の先端下部に一体に形成された被係合軸99とからなっている。
【0035】
ロック装置付きクローザー1は、上記構成を有し、開き戸を備えた構造物、例えば、家具、吊り戸棚、机等の収納装置、納屋、物置、家等の建築物の基枠Bにネジ、接着剤等によって取り付けられる。クローザー本体2は、薄型なので、高さ方向に制限のある収納装置にも取り付けることができる。開き戸Aは、引き戸式であっても、回動式であっても構わない。
【0036】
ロック装置付きクローザー1は、図5に示すように、開き戸Aが開いてる状態では、弾性部材76の弾性が蓄えられた状態で、ガイド部材80の係止部81がクローザー本体2の被係止段部91に係止され、移動部材30が前方に移動した状態で待機している。ロック装置35の係止部材40が移動部材30から離れているため(図5(c)参照)、弾性部材51によって、当接部材50の保持凹部53が転動体20の上面に圧接し、転動体20が底面21を転動しないように保持している。
【0037】
開き戸Aを閉じていくと、開き戸Aの被係合部材95が前面6の開口93から入り、被係合軸99がガイド部材80の第1の係合部材84に係合する(図4(a)参照)。ガイド部材80は、枢軸87を中心として反時計方向に回動し、係止部81が被係止段部91から外れ(図4(b)参照)、略同時に第2の係合部材85の係合突起86が被係合軸99と係合する。弾性部材76により、移動部材30及びガイド部材80が後方(開き戸Aの閉じる方向)に移動する。ガイド部材80は、係止部81が案内溝部90に案内されることにより、枢軸87を中心として回動することがなく、係合部材85が確実に被係合部材95と係合する。なお、移動部材30及びガイド部材80は、ダンパー70により、弾性部材76の弾性が緩衝され、ゆっくりと移動する。
【0038】
この移動部材30及びガイド部材80の移動により、被係合部材95を介して開き戸Aは閉じる方向に引っ張らていく(図4(c)参照)。移動部材30の後部34が係止部材40の傾斜面43に当接し、係止部材40を押し上げる。係止部材40は、アーム部材47を介して当接部材50と一体的に形成されているので、当接部材50が弾性部材51の弾性に抗して上方に移動し、当接部材50の保持凹部53が転動体20から離れる(図4(d)参照)。転動体20は、転動可能状態となり、底面21の傾斜により底面21の略中心で静止している。係止部材40の下端45は、弾性部材51により、移動部材30の上面に圧接している。
【0039】
開き戸Aを弾性部材76の弾性に抗して開く方向に引っ張ると、被係合部材95を介して、ガイド部材80及び移動部材30も開く方向に移動する(図6(a)参照)。移動部材30の後部34が係止部材40の傾斜面43から離れていき、係止部材40及び当接部材50が弾性部材51の弾性により、下方に移動する。当接部材50の保持凹部53が、弾性部材51によって、転動体20の上面に圧接し、転動体20が底面21を転動しないように保持する(図6(b)参照)。これにより、当接部材50及び係止部材40が下方に下がることがなく、そのため係止爪42が移動部材30の係止凹部31を係止することがない。
【0040】
さらに開き戸Aを開く方向に引っ張ると、係止部81が案内溝部90から外れてガイド部材80が回動可能となり(図6(c)参照)、被係合部材95の被係合軸99がガイド部材80の第2の係合部材85を枢軸87を中心として、時計方向に回動し、係止部81が被係止段部91に係止されて、被係合軸99が第2の係合部材85から外れる(図6(d)参照)。開き戸Aの被係合部材95は、前面6の開口93から抜け出る。
【0041】
ロック装置付きクローザー1は、上記したように、開き戸Aを閉じている時は、当接部材50が弾性部材51の弾性に抗して上方に移動し、当接部材50の保持凹部53が転動体20から離れている。従って、平常時においては、転動体20は、底面21傾斜により底面21の略中心で静止している(図8(a)参照)。しかし、地震時においては、転動体20は転動し、底面21の略中心からずれて存在する(図8(b)参照)。
【0042】
地震の揺れにより、開き戸Aが開く方向に移動すると、被係合部材95を介して、ガイド部材80及び移動部材30も開く方向に移動する。移動部材30の後部34が係止部材40の傾斜面43から離れていき、係止部材40及び当接部材50が弾性部材51の弾性により、下方に移動する。当接部材50の略真下に転動体20が存在しないので、当接部材50及び係止部材40がさらに下方に下がり、係止爪42が移動部材30の係止凹部31を係止する。移動部材30は、開き戸Aの開く方向への動きが阻止されるから、開き戸Aが開くことはない。
【0043】
地震終了時に、前記したように弾性部材76の弾性により移動部材30が後方に移動し、移動部材30の後部34が係止部材40の傾斜面43に当接し、係止部材40を押し上げる。係止部材40は、アーム部材47を介して当接部材50と一体的に形成されているので、当接部材50が弾性部材51の弾性に抗して上方に移動する。転動体20は、底面21傾斜により底面21の略中心に移動してそこで静止する。
【0044】
ロック装置付きクローザー1は、上記したように、開き戸Aが開いている時に、地震が起こった場合には、前記したように、弾性部材51の弾性により、当接部材50の保持凹部53が転動体20の上面に圧接しているから、転動体20が動くことがなく、直ちに開き戸Aを閉じることができる一方、一端開き戸Aが閉じられたら、前記ロック装置35により開き戸Aは開かなくなる。また、ロック装置付きクローザー1は、弾性部材76により、移動部材30を所定位置まで確実に移動させることができるので、開き戸Aを完全に閉じさせることができ、また地震時に係止部材40が移動部材30の係止凹部31に確実に係止される。
【0045】
なお、ロック装置は、図9に示すような構成にしても良い。即ち、ロック装置100は、上部に収容室101を形成し、収容室101の底壁102に挿通孔103を形成する。底壁102は、挿通孔103に向かって下降傾斜している。さらに、挿通孔103に前記移動部材30の係止凹部31を係止する係止部材105を設け、係止部材105の上部にフランジ106を形成する。フランジ106と底壁102の間に球状の阻止部材109を配設し、係止部材105が突出して移動部材30の係止凹部31を係止するのを阻止する。
【0046】
かかる構成のロック装置100は、平常時においては、阻止部材109によって係止部材105が突出せず、移動部材30がロックされない。しかし、地震時においては、図9(b)に示すように、阻止部材109が転動してフランジ106から外れ、係止部材105が突出して移動部材30の係止凹部31に係止され、移動部材30のロックし、開き戸Aの開放を規制する。
【0047】
また、ロック装置は、図10に示すような構成にしても良い。即ち、ロック装置110は、上部に収容室111を形成し、収容室111の底壁112に挿通孔113を形成する。底壁112は、挿通孔113に向かって上昇傾斜している。さらに、挿通孔113に前記移動部材30の係止凹部114を係止する係止部材115を設け、係止部材115の上部にフランジ116を形成する。底壁112の周囲に球状の阻止部材119を配設する。係止凹部114は、長く形成され、両端に傾斜部117,118が形成されている。
【0048】
かかる構成のロック装置110は、平常時においては、阻止部材119がフランジ116上に移動しないため、係止部材115が移動部材30の上面及び係止凹部114に沿って上下移動し、移動部材30をロックしない。しかし、地震時においては、図10(b)に示すように、阻止部材119が転動して、フランジ116上に移動し、係止部材115の上方への移動が阻止されて移動部材30の係止凹部114を係止し、移動部材30をロックして、開き戸Aの開放を規制する。
【0049】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本願発明に係るロック装置付きクローザーは、開き戸の閉まる途中から、開き戸に作用し、開き戸を自動的且つゆっくりと閉まるようにしたので、指を挟む等の事故を防止することができ、開き戸の跳ね返りを防止することができ、開き戸の戸当たり時の音も発生せず、開き戸を静かに閉めることができるという効果がある。
【0050】
また、本願発明に係るロック装置付きクローザーは、地震時に開き戸の開放を規制するロック手段が設けられているので、地震中に開き戸の開放を確実に阻止することができ、日常使用時においては、緩衝手段が開き戸の戸当たりによる衝撃音と衝撃力を緩和・吸収するので、地震時以外にはロック手段が作動せず、開き戸の開放を規制することがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るロック装置付きクローザーの一つの実施の形態を示す説明図である。
【図2】開き戸に取り付けられる被係合部材の説明図である。
【図3】本願発明に係るロック装置付きクローザーの開き戸を閉じる状態を説明する説明図である。
【図4】図3の動作を説明する側面断面図である。
【図5】本願発明に係るロック装置付きクローザーの開き戸を開く状態を説明する説明図である。
【図6】図5の動作を説明する側面断面図である。
【図7】本願発明に係るロック装置付きクローザーの地震時を説明する説明図である。
【図8】図7の動作を説明する側面断面図である。
【図9】本願発明に係るロック装置付きクローザーの他の実施の形態を示す説明図である。
【図10】本願発明に係るロック装置付きクローザーの他の実施の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
A 開き戸
B 基枠
1 ロック装置付きクローザー
2 クローザー本体
3 上面
5 下面
6 前面
7 後面
8 右側面
9 左側面
10 下ケース
11 上ケース
12 転動体収納室
13 案内溝
14 ダンパー収納室
15 シリンダ収納室
16 ピストンロッド収納室
17 ガイド部材収納室
18 仕切壁
20 転動体(鋼球)
21 底面
22 ガイド筒
23 挿通溝
25 凹部
26 ネジ
27 取付板
29 支軸
30 移動部材
31 係止凹部
32 傾斜縁
33 垂直縁
34 後部
35 ロック装置
40 係止部材
41 摺接突起
42 係止爪
43 傾斜面
45 下端
46 傾斜面
47 アーム部材
50 当接部材
51 弾性部材
52 当接突起
53 保持凹部
55 テーパー面
56 ガイド孔
57 長穴
58 長穴
61 ガイド突起
62 第1の連結アーム
63 第1の挟持凹部
65 第2の連結アーム
66 第2の挟持凹部
70 ダンパー(緩衝手段)
71 シリンダ部
72 ピストン
73 ピストンロッド
75 連通孔
76 弾性部材
80 ガイド部材
81 係止部
82 係合部
83 連結部材
84 第1の係合部材
85 第2の係合部材
86 係合突起
87 枢軸
89 側壁
90 案内溝部(案内部)
91 被係止段部(被係止部)
93 開口
95 被係合部材(被係合部)
96 取付板
97 アーム部材
99 被係合軸
100 ロック装置
101 収容室
102 底壁
103 挿通孔
105 係止部材
106 フランジ
109 阻止部材
110 ロック装置
111 収容室
112 底壁
113 挿通孔
114 係止凹部
115 係止部材
116 フランジ
117 傾斜部
118 傾斜部
119 阻止部材
【発明の属する技術分野】
本願発明は、開き戸をゆっくりと自動的に閉じることができ、地震時に開き戸をロックして開き戸の開放を規制するロック装置付きクローザーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のクローザーは、開き戸をスプリングの弾性により自動的に閉じるようにさせると共に、粘性流体を収納した緩衝手段により開き戸に制動力を与え、開き戸が緩やかに閉じるように構成されている。(例えば、特許文献1、2)
【0003】
また、従来の開き戸を備えた基枠には、地震時の揺れにより開き戸が開いて、皿、コップ、箒、工具等の収納物が飛び出したりするので、その収納物の飛び出しを防止するため、地震時に開き戸の開放を規制するロック装置が設けられている。開き戸を備えた基枠とは、家具、吊り戸棚、机等の収納装置、納屋、物置、家等の建築物である。この従来の開き戸のロック装置は、家具、吊り戸、家等の開き戸を備えた基枠側に取り付けられ、平常時においては係止部材がケース内に出没可能であり、地震時においては係止部材が開き戸の一側を係止して開き戸の開放を規制し、収納物の落下を防止するようになっている。(例えば、特許文献3乃至6)
【0004】
【特許文献1】
特開平5−311940号公報
【特許文献2】
特開平10−176456号公報
【特許文献3】
特開平9−177412号公報
【特許文献4】
特開平8−322663号公報
【特許文献5】
特開2000−192711号公報
【特許文献6】
特開2000−248812号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のクローザーは、開き戸をゆっくりと自動的に閉じるように構成しているが、地震時にも開き戸は開くので、地震の揺れにより開き戸が開いて、皿、コップ等の収納物が飛び出すという問題点があった。また従来のロック装置は、地震時に開き戸の開放を規制する機能しか備えていなかったため、開き戸を勢いよく閉じると、戸当たりによる非常に不快な衝撃音が発生したり、その衝撃が基枠に伝わり、皿、コップ等の収納物を倒して壊したり、互いにぶつかり合って干渉音が発生したりするという問題点があった。さらに、その衝撃により、地震時ではなく日常使用時であっても、ロック装置が作動して、開き戸の開放を規制してしまう場合があった。
【0006】
本願発明は、上記問題点に鑑み案出したものであって、地震中に開き戸をロックして開き戸の開放を確実に阻止することができ、日常使用時においては、開き戸を自動的にゆっくり閉めることにより、戸当たりによる衝撃音と衝撃力を緩和し、地震時以外の開き戸のロックを防止することもできるロック装置付きクローザーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、下記の手段を有する。
(イ)クローザー本体は、開閉自在の開き戸を備えた基枠に取り付けられ、開き戸の開閉方向に向かって移動できる移動部材と、移動部材を弾性により開き戸の閉じる方向に移動させる弾性部材を有すること。
(ロ)移動部材には、係止部と係合部を備えたガイド部材が設けられていること。
(ハ)ガイド部材の係止部は、移動部材が弾性部材の弾性に抗して開く方向に移動した時、クローザー本体に形成された被係止部に係止されるようになっていること。
(ニ)ガイド部材の係合部は、係止部が被係止部に係止されていない時、開き戸に設けられた被係合部と係合するようになっており、係止部が被係止部に係止されている時、開き戸に設けられた被係合部と係合しないようになっていること。
(ホ)移動部材は、ガイド部材の係止部がクローザー本体の被係止部に係止されている時、開き戸の被係合部がガイド部材の係合部に当接すると、ガイド部材の係止部がクローザー本体の被係止部から外れ、ガイド部材の係合部が開き戸の被係合部に係合し、弾性部材の弾性により開き戸を閉じる方向に移動させる一方、開き戸を弾性部材の弾性に抗して開く方向に移動させると、ガイド部材の係止部がクローザー本体の被係止部に係止され、開き戸の被係合部がガイド部材の係合部から外れるようになっていること。
(ヘ)クローザー本体は、地震時に、開き戸が閉じられている時の移動部材をロックするロック装置を有し、地震時に開き戸の開放を規制するようになっていること。
【0008】
請求項2に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記ロック装置は、移動部材に形成された係止凹部に突出して係止される係止部材と、係止部材を非係止位置で固定し、地震時に係止部材から外れて係止部材を移動部材の係止凹部に係止させる阻止部材とからなる。
【0009】
請求項3に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記ロック装置は、移動部材に形成された係止凹部に摺接して反係止方向に移動可能な係止部材と、地震時に係止部材を係止位置で固定し、係止部材を移動部材の係止凹部に係止させる阻止部材とからなる。
【0010】
請求項4に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記ロック装置は、移動部材に形成された係止凹部に係止される係止部材と、係止部材を係止方向に付勢する弾性部材と、係止部材と一体に設けられた当接部材と、当接部材と当接可能な阻止部材とからなり、非地震時には当接部材が阻止部材に当接して係止部材が係止方向に移動するのを阻止され、地震時には阻止部材が移動して当接部材が阻止部材に当接せず、係止部材が係止方向に移動して移動部材に形成された係止凹部を係止して移動部材をロックするようになっている。
【0011】
請求項5に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記クローザー本体には、弾性部材の弾性により開き戸の閉じる方向に移動する移動部材を緩衝する緩衝手段が設けられている。
【0012】
請求項6に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記緩衝手段が、バネ、ウレタン、ゴム等の弾性体で形成されている。
【0013】
請求項7に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記緩衝手段が、クローザー本体に設けられたシリンダ部と、シリンダ部内に充填された緩衝用流体と、シリンダ部内に摺動自在に設けられたピストンと、ピストンに設けられたピストンロッドとからなり、ピストンロッドが前記移動部材に連係されている。
【0014】
請求項8に係るロック装置付きクローザーは、上記目的を達成するため、上記手段に加え、下記の手段を有する。
(イ)クローザー本体には、移動部材の移動方向と略平行の案内部が設けられていること。
(ロ)ガイド部材の係止部は、クローザー本体の案内部に案内され、移動部材が弾性部材の弾性に抗して開き戸の開く方向に移動した時に、案内部に形成された被係止部に係止されるようになっていること。
【0015】
【発明の実施の形態】
本願発明の実施の形態を図1乃至図10に基づいて説明する。図1は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの一つの実施の形態を示す説明図であって、(a)は上半分をE−E断面にした上面図であり、(b)は左方からみた側面図であり、(c)はA−A断面図であり、(d)はB−B断面図であり、(e)は上半分をC−C断面にした後面図であり、(f)はD−D断面図である。図2は、開き戸に取り付けられる被係合部材の説明図である。図3は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの開き戸を閉じる状態を説明する説明図であって、(a)は上面断面図であり、(b)はA−A断面図であり、(c)はB−B断面図である。図4は図3の動作を説明する側面断面図である。
【0016】
図5は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの開き戸を開く状態を説明する説明図であって、(a)は上面断面図であり、(b)はA−A断面図であり、(c)はB−B断面図である。図6は、図5の動作を説明する側面断面図である。図7は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの地震時を説明する説明図であって、(a)は上面断面図であり、(b)はA−A断面図であり、(c)はB−B断面図である。図8は、図7の動作を説明する側面断面図である。図9は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの他の実施の形態を示す説明図である。図10は、本願発明に係るロック装置付きクローザーの他の実施の形態を示す説明図である。
【0017】
ロック装置付きクローザー1は、クローザー本体2を有する。クローザー本体2は、開閉自在の開き戸Aを備えた基枠Bに取り付けられ、開き戸Aの開閉方向に向かって移動できる移動部材30と、移動部材30を弾性により開き戸Aの閉じる方向に移動させる弾性部材76を有する。移動部材30には、係止部81と係合部82を備えたガイド部材80が設けられている。
【0018】
ガイド部材80の係止部81は、移動部材30が弾性部材76の弾性に抗して開く方向に移動した時、クローザー本体2に形成された被係止部91に係止されるようになっている。ガイド部材80の係合部82は、係止部81が被係止部91に係止されていない時、開き戸Aに設けられた被係合部95と係合するようになっており、係止部81が被係止部91に係止されている時、開き戸Aに設けられた被係合部95と係合しないようになっている。
【0019】
移動部材30は、ガイド部材80の係止部81がクローザー本体2の被係止部91に係止されている時、開き戸Aの被係合部95がガイド部材80の係合部82に当接すると、ガイド部材80の係止部81がクローザー本体2の被係止部91から外れ、ガイド部材80の係合部82が開き戸Aの被係合部95に係合し、弾性部材76の弾性により開き戸Aを閉じる方向に移動させる一方、開き戸Aを弾性部材76の弾性に抗して開く方向に移動させると、ガイド部材80の係止部81がクローザー本体2の被係止部91に係止され、開き戸Aの被係合部95がガイド部材80の係合部82から外れるようになっている。
【0020】
クローザー本体2は、地震時に、開き戸Aが閉じられている時の移動部材30をロックするロック装置35を有し、地震時に開き戸Aの開放を規制するようになっている。ロック装置35は、移動部材30に形成された係止凹部31に係止される係止部材40と、係止部材40を係止方向に付勢する弾性部材51と、係止部材40と一体に設けられた当接部材50と、当接部材50と当接可能な阻止部材20とからなり、非地震時には当接部材50が阻止部材20に当接して係止部材40が係止方向に移動するのを阻止され、地震時には阻止部材20が移動して当接部材50が阻止部材20に当接せず、係止部材40が係止方向に移動して移動部材30に形成された係止凹部31を係止して移動部材30をロックするようになっている。
【0021】
なお、ロック装置100は、図9に示すように、移動部材30に形成された係止凹部31に突出して係止される係止部材105と、係止部材105を非係止位置で固定し、地震時に係止部材105から外れて係止部材105を移動部材30の係止凹部31に係止させる阻止部材109とからなるようにしても構わない。また、ロック装置110は、図10に示すように、移動部材30に形成された係止凹部114に摺接して反係止方向に移動可能な係止部材115と、地震時に係止部材115を係止位置で固定し、係止部材115を移動部材30の係止凹部114に係止させる阻止部材119とからなるようにしてもよい。
【0022】
クローザー本体2には、弾性部材76の弾性により開き戸Aの閉じる方向に移動する移動部材30を緩衝する緩衝手段が設けられている。緩衝手段は、バネ、ウレタン、ゴム等の弾性体で形成されていても構わない。また、緩衝手段70は、クローザー本体2に設けられたシリンダ部71と、シリンダ部71内に充填された緩衝用流体と、シリンダ部71内に摺動自在に設けられたピストン72と、ピストン72に設けられたピストンロッド73とからなり、ピストンロッド73が前記移動部材30に連係されているようにしても良い。
【0023】
なお、クローザー本体2には、移動部材30の移動方向と略平行の案内部90が設けられている。ガイド部材80の係止部81は、クローザー本体2の案内部90に案内され、移動部材30が弾性部材76の弾性に抗して開き戸Aの開く方向に移動した時に、案内部90に形成された被係止部91に係止されるようになっている。
【0024】
さらにロック装置付きクローザー1について、詳細に説明する。クローザー本体2は、上面3と、下面5と、前面6と、後面7と、右側面8と、左側面9とからなる矩形箱状に形成され、下ケース10と上ケース11とからなる上下2分割された構成である。クローザー本体2内には、転動体収納室12と、案内溝13と、ダンパー収納室14と、ガイド部材収納室17が形成されている。ダンパー収納室14は、仕切壁18によって、シリンダ収納室15とピストンロッド収納室16とに仕切られている。
【0025】
上記転動体収納室12は、クローザー本体2内の後部に形成されている。転動体収納室12は、球状の転動体(鋼球)20を転動自在に収納し、底面21が略中心に向かって若干下降傾斜しており、前記転動体20が底面21の略中心で停止するようになっている。転動体収納室12の上部略中心には、ガイド筒22が形成されている。ガイド筒22の左右両側には、挿通溝23,23が形成されている。クローザー本体2の上面3後部には、矩形状の凹部25が形成されている。当該凹部25には、取付板27がネジ26によって着脱自在に取り付けられている。取付板27の下面には、前記ガイド筒22内に突出する支軸29が形成されている。
【0026】
案内溝13は、転動体収納室12の両側に設けられている。案内溝13内には、板状の移動部材30が前後方向に移動自在に設けられている。移動部材30の後部上面には、係止凹部31が形成されている。係止凹部31は、前部に傾斜縁32が形成され、後部に垂直縁33が形成されている。移動部材30の係止凹部31には、係止部材40が係止されるようになっている。
【0027】
係止部材40は、後部に形成された摺接突起41と、前部に形成された係止爪42とを有する。摺接突起41は、前部に傾斜面43が形成され、下端45が移動部材30の上面に摺接する。係止爪42は、摺接突起41より短く形成され、摺接突起41が移動部材30の上面に摺接している時は、移動部材30の上面に接することがない。係止爪42にも、前部に傾斜面46が形成されている。係止部材40は、アーム部材47の一端に一体的に形成され、アーム部材47の他端に円筒状の当接部材50が設けられている。
【0028】
当接部材50は、前記ガイド筒22内に上下方向に移動自在に設けられ、前記支軸29を内挿する。支軸29には、コイルバネ状の弾性部材51が巻装されている。当接部材50は、弾性部材51によって下方に付勢されている。当接部材50の下端には、逆円錐状の当接突起52が形成されている。当接突起52は、下端面に前記球状の転動体20を上面を保持する湾曲した保持凹部53が形成され、保持凹部53の周囲にテーパー面55が形成されている。アーム部材47は、ガイド筒22の前記挿通溝23内と、転動体収納室12と案内溝13の間に形成されたガイド孔56内を挿通する。
【0029】
前記移動部材30は、案内溝13とダンパー収納室14間に形成された長穴57にガイドされるガイド突起61と、長穴57を介してピストンロッド収納室16内に突出する第1の連結アーム62を備えている。第1の連結アーム62には、後記ピストンロッド73の先端を挟持する第1の挟持凹部63が形成されている。また、移動部材30は、案内溝13とガイド部材収納室17間に形成された長穴58を介してガイド部材収納室17に突出する第2の連結アーム65を備えている。第2の連結アーム65には、後記ガイド部材80の枢軸87を回動自在に挟持する第2の挟持凹部66が形成されている。
【0030】
移動部材30の前後方向の移動を緩衝するダンパー70は、シリンダ部71と、シリンダ部71内に充填された緩衝用流体と、シリンダ部71内に摺動自在に設けられたピストン72と、ピストン72に設けられたピストンロッド73とからなる。本実施の形態では、緩衝用流体は、エアーであるがオイルであっても構わないのは勿論である。
【0031】
シリンダ部71は、シリンダ収納室15内に嵌め込まれて固定されている。ピストンロッド73は、前記仕切壁18に形成された連通孔75を介してピストンロッド収納室16内に突出する。当該ピストンロッド73は、シリンダ収納室15内に設けられたコイルバネ状の弾性部材76によって、前方に付勢されている。
【0032】
ガイド部材収納室17内には、ガイド部材80が設けられている。ガイド部材80は、左右方向に伸びるように形成され、係止部81と係合部82を備えている。係合部82は、略U字状に形成され、若干傾斜している連結部材83と、連結部材83の後端に設けられた第1の係合部材84と、連結部材83の前端に設けられた第2の係合部材85とからなり、第2の係合部材85の上端に引っ掛かりを良くするための係合突起86が延設されている。連結部材83の後端側左右には、枢軸87が設けられている。連結部材83の前端側左右には、軸状の係止部81が設けられている。
【0033】
ガイド部材収納室17と案内溝13の間には、側壁89が形成されている。側壁89には、前記した長穴58が前後方向に形成されている。ガイド部材80の枢軸87は、前記したように、第2の連結アーム65の第2の挟持凹部66に回動自在に支持されている。側壁89のガイド部材収納室17側面には、前記ガイド部材80の係止部81を摺動自在に案内する案内溝部90が前後方向に伸びるようにして形成されている。案内溝部90は、クローザー本体2の前面6近傍まで形成され、案内溝部90の終端に係止部81を係止する被係止段部91が形成されている。クローザー本体2の前面6には、ガイド部材収納室17と連通する矩形状の開口93が形成されている。
【0034】
前記ガイド部材80は、開き戸Aに取り付けた被係合部材95が係合するようになっている。被係合部材95は、取付板96と、取付板96に一体に形成されたアーム部材97と、アーム部材97の先端下部に一体に形成された被係合軸99とからなっている。
【0035】
ロック装置付きクローザー1は、上記構成を有し、開き戸を備えた構造物、例えば、家具、吊り戸棚、机等の収納装置、納屋、物置、家等の建築物の基枠Bにネジ、接着剤等によって取り付けられる。クローザー本体2は、薄型なので、高さ方向に制限のある収納装置にも取り付けることができる。開き戸Aは、引き戸式であっても、回動式であっても構わない。
【0036】
ロック装置付きクローザー1は、図5に示すように、開き戸Aが開いてる状態では、弾性部材76の弾性が蓄えられた状態で、ガイド部材80の係止部81がクローザー本体2の被係止段部91に係止され、移動部材30が前方に移動した状態で待機している。ロック装置35の係止部材40が移動部材30から離れているため(図5(c)参照)、弾性部材51によって、当接部材50の保持凹部53が転動体20の上面に圧接し、転動体20が底面21を転動しないように保持している。
【0037】
開き戸Aを閉じていくと、開き戸Aの被係合部材95が前面6の開口93から入り、被係合軸99がガイド部材80の第1の係合部材84に係合する(図4(a)参照)。ガイド部材80は、枢軸87を中心として反時計方向に回動し、係止部81が被係止段部91から外れ(図4(b)参照)、略同時に第2の係合部材85の係合突起86が被係合軸99と係合する。弾性部材76により、移動部材30及びガイド部材80が後方(開き戸Aの閉じる方向)に移動する。ガイド部材80は、係止部81が案内溝部90に案内されることにより、枢軸87を中心として回動することがなく、係合部材85が確実に被係合部材95と係合する。なお、移動部材30及びガイド部材80は、ダンパー70により、弾性部材76の弾性が緩衝され、ゆっくりと移動する。
【0038】
この移動部材30及びガイド部材80の移動により、被係合部材95を介して開き戸Aは閉じる方向に引っ張らていく(図4(c)参照)。移動部材30の後部34が係止部材40の傾斜面43に当接し、係止部材40を押し上げる。係止部材40は、アーム部材47を介して当接部材50と一体的に形成されているので、当接部材50が弾性部材51の弾性に抗して上方に移動し、当接部材50の保持凹部53が転動体20から離れる(図4(d)参照)。転動体20は、転動可能状態となり、底面21の傾斜により底面21の略中心で静止している。係止部材40の下端45は、弾性部材51により、移動部材30の上面に圧接している。
【0039】
開き戸Aを弾性部材76の弾性に抗して開く方向に引っ張ると、被係合部材95を介して、ガイド部材80及び移動部材30も開く方向に移動する(図6(a)参照)。移動部材30の後部34が係止部材40の傾斜面43から離れていき、係止部材40及び当接部材50が弾性部材51の弾性により、下方に移動する。当接部材50の保持凹部53が、弾性部材51によって、転動体20の上面に圧接し、転動体20が底面21を転動しないように保持する(図6(b)参照)。これにより、当接部材50及び係止部材40が下方に下がることがなく、そのため係止爪42が移動部材30の係止凹部31を係止することがない。
【0040】
さらに開き戸Aを開く方向に引っ張ると、係止部81が案内溝部90から外れてガイド部材80が回動可能となり(図6(c)参照)、被係合部材95の被係合軸99がガイド部材80の第2の係合部材85を枢軸87を中心として、時計方向に回動し、係止部81が被係止段部91に係止されて、被係合軸99が第2の係合部材85から外れる(図6(d)参照)。開き戸Aの被係合部材95は、前面6の開口93から抜け出る。
【0041】
ロック装置付きクローザー1は、上記したように、開き戸Aを閉じている時は、当接部材50が弾性部材51の弾性に抗して上方に移動し、当接部材50の保持凹部53が転動体20から離れている。従って、平常時においては、転動体20は、底面21傾斜により底面21の略中心で静止している(図8(a)参照)。しかし、地震時においては、転動体20は転動し、底面21の略中心からずれて存在する(図8(b)参照)。
【0042】
地震の揺れにより、開き戸Aが開く方向に移動すると、被係合部材95を介して、ガイド部材80及び移動部材30も開く方向に移動する。移動部材30の後部34が係止部材40の傾斜面43から離れていき、係止部材40及び当接部材50が弾性部材51の弾性により、下方に移動する。当接部材50の略真下に転動体20が存在しないので、当接部材50及び係止部材40がさらに下方に下がり、係止爪42が移動部材30の係止凹部31を係止する。移動部材30は、開き戸Aの開く方向への動きが阻止されるから、開き戸Aが開くことはない。
【0043】
地震終了時に、前記したように弾性部材76の弾性により移動部材30が後方に移動し、移動部材30の後部34が係止部材40の傾斜面43に当接し、係止部材40を押し上げる。係止部材40は、アーム部材47を介して当接部材50と一体的に形成されているので、当接部材50が弾性部材51の弾性に抗して上方に移動する。転動体20は、底面21傾斜により底面21の略中心に移動してそこで静止する。
【0044】
ロック装置付きクローザー1は、上記したように、開き戸Aが開いている時に、地震が起こった場合には、前記したように、弾性部材51の弾性により、当接部材50の保持凹部53が転動体20の上面に圧接しているから、転動体20が動くことがなく、直ちに開き戸Aを閉じることができる一方、一端開き戸Aが閉じられたら、前記ロック装置35により開き戸Aは開かなくなる。また、ロック装置付きクローザー1は、弾性部材76により、移動部材30を所定位置まで確実に移動させることができるので、開き戸Aを完全に閉じさせることができ、また地震時に係止部材40が移動部材30の係止凹部31に確実に係止される。
【0045】
なお、ロック装置は、図9に示すような構成にしても良い。即ち、ロック装置100は、上部に収容室101を形成し、収容室101の底壁102に挿通孔103を形成する。底壁102は、挿通孔103に向かって下降傾斜している。さらに、挿通孔103に前記移動部材30の係止凹部31を係止する係止部材105を設け、係止部材105の上部にフランジ106を形成する。フランジ106と底壁102の間に球状の阻止部材109を配設し、係止部材105が突出して移動部材30の係止凹部31を係止するのを阻止する。
【0046】
かかる構成のロック装置100は、平常時においては、阻止部材109によって係止部材105が突出せず、移動部材30がロックされない。しかし、地震時においては、図9(b)に示すように、阻止部材109が転動してフランジ106から外れ、係止部材105が突出して移動部材30の係止凹部31に係止され、移動部材30のロックし、開き戸Aの開放を規制する。
【0047】
また、ロック装置は、図10に示すような構成にしても良い。即ち、ロック装置110は、上部に収容室111を形成し、収容室111の底壁112に挿通孔113を形成する。底壁112は、挿通孔113に向かって上昇傾斜している。さらに、挿通孔113に前記移動部材30の係止凹部114を係止する係止部材115を設け、係止部材115の上部にフランジ116を形成する。底壁112の周囲に球状の阻止部材119を配設する。係止凹部114は、長く形成され、両端に傾斜部117,118が形成されている。
【0048】
かかる構成のロック装置110は、平常時においては、阻止部材119がフランジ116上に移動しないため、係止部材115が移動部材30の上面及び係止凹部114に沿って上下移動し、移動部材30をロックしない。しかし、地震時においては、図10(b)に示すように、阻止部材119が転動して、フランジ116上に移動し、係止部材115の上方への移動が阻止されて移動部材30の係止凹部114を係止し、移動部材30をロックして、開き戸Aの開放を規制する。
【0049】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本願発明に係るロック装置付きクローザーは、開き戸の閉まる途中から、開き戸に作用し、開き戸を自動的且つゆっくりと閉まるようにしたので、指を挟む等の事故を防止することができ、開き戸の跳ね返りを防止することができ、開き戸の戸当たり時の音も発生せず、開き戸を静かに閉めることができるという効果がある。
【0050】
また、本願発明に係るロック装置付きクローザーは、地震時に開き戸の開放を規制するロック手段が設けられているので、地震中に開き戸の開放を確実に阻止することができ、日常使用時においては、緩衝手段が開き戸の戸当たりによる衝撃音と衝撃力を緩和・吸収するので、地震時以外にはロック手段が作動せず、開き戸の開放を規制することがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るロック装置付きクローザーの一つの実施の形態を示す説明図である。
【図2】開き戸に取り付けられる被係合部材の説明図である。
【図3】本願発明に係るロック装置付きクローザーの開き戸を閉じる状態を説明する説明図である。
【図4】図3の動作を説明する側面断面図である。
【図5】本願発明に係るロック装置付きクローザーの開き戸を開く状態を説明する説明図である。
【図6】図5の動作を説明する側面断面図である。
【図7】本願発明に係るロック装置付きクローザーの地震時を説明する説明図である。
【図8】図7の動作を説明する側面断面図である。
【図9】本願発明に係るロック装置付きクローザーの他の実施の形態を示す説明図である。
【図10】本願発明に係るロック装置付きクローザーの他の実施の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
A 開き戸
B 基枠
1 ロック装置付きクローザー
2 クローザー本体
3 上面
5 下面
6 前面
7 後面
8 右側面
9 左側面
10 下ケース
11 上ケース
12 転動体収納室
13 案内溝
14 ダンパー収納室
15 シリンダ収納室
16 ピストンロッド収納室
17 ガイド部材収納室
18 仕切壁
20 転動体(鋼球)
21 底面
22 ガイド筒
23 挿通溝
25 凹部
26 ネジ
27 取付板
29 支軸
30 移動部材
31 係止凹部
32 傾斜縁
33 垂直縁
34 後部
35 ロック装置
40 係止部材
41 摺接突起
42 係止爪
43 傾斜面
45 下端
46 傾斜面
47 アーム部材
50 当接部材
51 弾性部材
52 当接突起
53 保持凹部
55 テーパー面
56 ガイド孔
57 長穴
58 長穴
61 ガイド突起
62 第1の連結アーム
63 第1の挟持凹部
65 第2の連結アーム
66 第2の挟持凹部
70 ダンパー(緩衝手段)
71 シリンダ部
72 ピストン
73 ピストンロッド
75 連通孔
76 弾性部材
80 ガイド部材
81 係止部
82 係合部
83 連結部材
84 第1の係合部材
85 第2の係合部材
86 係合突起
87 枢軸
89 側壁
90 案内溝部(案内部)
91 被係止段部(被係止部)
93 開口
95 被係合部材(被係合部)
96 取付板
97 アーム部材
99 被係合軸
100 ロック装置
101 収容室
102 底壁
103 挿通孔
105 係止部材
106 フランジ
109 阻止部材
110 ロック装置
111 収容室
112 底壁
113 挿通孔
114 係止凹部
115 係止部材
116 フランジ
117 傾斜部
118 傾斜部
119 阻止部材
Claims (8)
- 下記の要件を備えたことを特徴とするロック装置付きクローザー。
(イ)クローザー本体は、開閉自在の開き戸を備えた基枠に取り付けられ、開き戸の開閉方向に向かって移動できる移動部材と、移動部材を弾性により開き戸の閉じる方向に移動させる弾性部材を有すること。
(ロ)移動部材には、係止部と係合部を備えたガイド部材が設けられていること。
(ハ)ガイド部材の係止部は、移動部材が弾性部材の弾性に抗して開く方向に移動した時、クローザー本体に形成された被係止部に係止されるようになっていること。
(ニ)ガイド部材の係合部は、係止部が被係止部に係止されていない時、開き戸に設けられた被係合部と係合するようになっており、係止部が被係止部に係止されている時、開き戸に設けられた被係合部と係合しないようになっていること。
(ホ)移動部材は、ガイド部材の係止部がクローザー本体の被係止部に係止されている時、開き戸の被係合部がガイド部材の係合部に当接すると、ガイド部材の係止部がクローザー本体の被係止部から外れ、ガイド部材の係合部が開き戸の被係合部に係合し、弾性部材の弾性により開き戸を閉じる方向に移動させる一方、開き戸を弾性部材の弾性に抗して開く方向に移動させると、ガイド部材の係止部がクローザー本体の被係止部に係止され、開き戸の被係合部がガイド部材の係合部から外れるようになっていること。
(ヘ)クローザー本体は、地震時に、開き戸が閉じられている時の移動部材をロックするロック装置を有し、地震時に開き戸の開放を規制するようになっていること。 - ロック装置は、移動部材に形成された係止凹部に突出して係止される係止部材と、係止部材を非係止位置で固定し、地震時に係止部材から外れて係止部材を移動部材の係止凹部に係止させる阻止部材とからなることを特徴とする請求項1記載のロック装置付きクローザー。
- ロック装置は、移動部材に形成された係止凹部に摺接して反係止方向に移動可能な係止部材と、地震時に係止部材を係止位置で固定し、係止部材を移動部材の係止凹部に係止させる阻止部材とからなることを特徴とする請求項1記載のロック装置付きクローザー。
- ロック装置は、移動部材に形成された係止凹部に係止される係止部材と、係止部材を係止方向に付勢する弾性部材と、係止部材と一体に設けられた当接部材と、当接部材と当接可能な阻止部材とからなり、非地震時には当接部材が阻止部材に当接して係止部材が係止方向に移動するのを阻止され、地震時には阻止部材が移動して当接部材が阻止部材に当接せず、係止部材が係止方向に移動して移動部材に形成された係止凹部を係止して移動部材をロックするようになっていることを特徴とする請求項1記載のロック装置付きクローザー。
- クローザー本体には、弾性部材の弾性により開き戸の閉じる方向に移動する移動部材を緩衝する緩衝手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロック装置付きクローザー。
- 緩衝手段が、バネ、ウレタン、ゴム等の弾性体で形成されていることを特徴とする請求項5記載のロック装置付きクローザー。
- 緩衝手段が、クローザー本体に設けられたシリンダ部と、シリンダ部内に充填された緩衝用流体と、シリンダ部内に摺動自在に設けられたピストンと、ピストンに設けられたピストンロッドとからなり、ピストンロッドが前記移動部材に連係されていることを特徴とする請求項5記載のロック装置付きクローザー。
- 下記の要件を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のロック装置付きクローザー。
(イ)クローザー本体には、移動部材の移動方向と略平行の案内部が設けられていること。
(ロ)ガイド部材の係止部は、クローザー本体の案内部に案内され、移動部材が弾性部材の弾性に抗して開き戸の開く方向に移動した時に、案内部に形成された被係止部に係止されるようになっていること。
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