JP2006303199A - パターン形成方法及び有機薄膜トランジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】基板表面に親インク性と疎インク性の部分を設け、親インク性部分にインクによるパターン形成前駆体を正確な形状に形成する方法を提供する。
【解決手段】基材の表面に、パターン形成材料が優先的に堆積される表面特性を有する第1の領域と、前記第1の領域に比較して前記パターン形成材料が堆積されにくい表面特性を有する第2の領域を形成する工程と、前記基材に対して、前記パターン形成材料を付与し、前記第1の領域にその材料を選択的に堆積させる工程と、前記パターン形成材料に対し相溶性の低い第2の材料を堆積させる工程とによって、図1(E)の形状を有するパターン形成前駆体を図1(F)の形状とするパターン形成法である。
【選択図】図1

Description

半導体集積回路などの配線、電極パターンの形成技術に関し、さらにはフレキシブルシートディスプレイに用いられる有機薄膜トランジスタアクティブ基板への応用に関する技術である。
シリコン基板やガラス基板上に集積回路を形成する一般的な方法としてリソグラフィ法がある。このリソグラフィ法では、まず基板上に真空成膜法等の手段により薄膜を形成し、次いで、この薄膜上にレジストと呼ばれる有機薄膜を回路パターンに応じて形成し、この有機薄膜パターンをマスクとして下の薄膜をエッチングする等して加工することにより回路パターンを形成していくものである。このリソグラフィ法では、基板全面に薄膜を形成し、後で不要な部分をエッチングにより除去するという削除的な加工手段であるため、加工に要する工程数が多くなり、材料の利用効率が悪くなってしまう。また、エッチングの際にプラズマや薬液などによる薄膜へのダメージが発生し、薄膜の機能性(特性)の劣化を招く原因にもなっている。
そこで、エッチング工程を必要としない微細パターンの形成方法が研究されてきた。その一例として、基材表面の特性を修飾することによりパターンを形成するための材料に対する親和性の異なる領域を形成し、その基材に対して前記材料を化学的気相成長法により付与して材料の選択的な堆積を行うという方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
化学気相成長法以外に、材料をミスト化するなどして溶液の状態で基材に対して付与する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2に記載されている技術は、パターンを形成するための材料が優先的に堆積される表面特性を有する第1の領域と、前記第1の領域に比較して前記パターンを形成するための材料が堆積され難い表面特性を有する第2の領域を形成する工程と、前記基材に対して、前記パターンを形成するための材料を付与し、前記第1の領域に該材料を選択的に堆積させる工程と、を具備するパターン形成方法であり、パターン形成材料を液体として基板に付与したとき、基板と液体の親和性により自己整合的に親和性表面のみにパターン形成液体を乗せ、パターン形成する技術である。
さらに、親和性表面は自己組織化膜の部分形成(基板上全面に自己組織化膜を配置し、その後、所望する部位以外を光(紫外線)照射により自己組織化膜を除去する)で行っている。このような技術は特許文献3にも開示されている。
ところで、パターン形成材料(以下、単にインクと記す)が基板に対し濡れる、またははじかれる、即ち親インク性、疎インク性を決めるのは、基板表面の持つ表面エネルギーとインクの持つ表面張力の関数として示される。従って、自己組織化膜で表面を変化させたのみではパターン形成が困難な場合がある。具体的にはインクの表面張力が40dyn/cm以下の場合がそれに相当する。
具体的に図面を用いて説明する。図2は引用文献2の記載されたパターン形成法の説明図である。まず、基材の表面特性に選択性を付与する工程を行う。ここで基材とは、単結晶シリコンやガラス基板、プラスチックなどの基板、および/または、これら基板上に回路の構成要素を既に設けた構造物に相当する。基材の表面特性への選択性の付与は、基材の表面に、当該表面に堆積させるための材料に対して親和性(例えば、ぬれ性)の異なる領域を形成することにより行う。本実施の形態において、具体的には、基材10の表面に、インクに対して親和性の高い第1の領域18(図2(B)参照)と、第1の領域18よりもインクに対して親和性が低い第2の領域20(図2(B)参照)と、を形成する。そして、後続の工程で、この表面特性の差を利用し、各領域間での材料の吸着性に差が生じ、その結果、第1の領域18には、インクが選択的に堆積される。この場合であって、例えば基材10の表面が、インクが堆積され易い性質を有する場合には、第1の領域18では表面を露出させ、第2の領域20では上記インクが堆積されにくい表面修飾膜12(図2(B)参照)を形成し、インクの堆積に対する選択性を付与することができる。
図2(A)に示すように、基材側の表面の全面に表面修飾膜12を形成してから、図2(B)に示すように、第1の領域18で表面修飾膜12を除去して、第2の領域20に表面修飾膜12を残す。詳しくは、次の工程を行う。
表面修飾膜12は、CVD等の気相成長法によって形成してもよいし、スピンコート法やディップ法等の液相を用いた方法によって形成してもよく、その場合には液体又は溶媒に溶かした物質を使用する。例えば、シランカップリング剤(有機ケイ素化合物)やチオール化合物を使用することができる。ここで、チオール化合物とは、メルカブト基(−SH)を持つ有機化合物(R1−SH;R1はアルキル基等の置換可能な炭化水素基)の総称をいう。このようなチオール化合物を、例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン等の有機溶剤に溶かして0.1〜10ミリモル/リットル程度の溶液とする。
また、シランカップリング剤とは、R2nSiX4-n(nは自然数、R2はH、アルキル基等の置換可能な炭化水素基)で表される化合物であり、Xは−OR3、−COOH、−OOCR3、−NH3-nR3n、−OCN、ハロゲン等である(R3はアルキル基等の置換可能な炭化水素基)。これらシランカップリング剤及びチオール化合物の中で、特にR1やR2がCnF2n+1CmH2m(n、mは自然数)であるようなフッ素原子を有する化合物は表面自由エネルギーが低くなり他材料との親和性が小さくなるため、好適に用いられる。
または、メルカプト基や−COOH基を有する化合物による上述した方法で得られる膜を用いることもできる。以上の材料による膜は、単分子膜やその累積膜の形で用いることができ、緻密で堅牢な修飾膜を簡便な方法により得られるため好適である。
次に、図2(B)に示すように、第1の領域18で、表面修飾膜12を除去する。表面修飾膜12として例えばシランカップリング剤を使用した場合、光を当てることで、表面修飾膜12が分解されて除去される場合がある。このような光によるパターニングには、リソグラフィで行われるマスク露光を適用することができる。光16をマスク14を介して照射することにより、光が照射された部分が分解されて選択的に除去される。あるいは、マスクを使用せずに、レーザ、電子線又はイオンビームなどによって直接的にパターニングしてもよい。
なお、表面修飾膜12自体を他の基材上に形成し、これを転写することにより第2の領域20に選択的に形成し、成膜と同時にパターニングすることもできる。
こうして、図2(B)に示すように、第1の領域18と、表面修飾膜12で被覆された状態となっている第2の領域20との間で、表面状態が異なるようにして、後続の工程におけるインクとの親和性に差を生じせしめる。特に、表面修飾膜12が、フッ素分子を有するなどの理由で、撥液性を有していれば、例えばインクを液相にて提供する場合に、第1の領域18に選択的に当該材料を付与することができる。
このように、第1の領域18と第2の領域20との表面の性質に選択性を付与し、後続の工程で、インクを選択的に堆積させる。
次に、図2(C)に示すように、基材10に対してインク22を液体状態で付与する工程を行う。こうすることで、選択堆積プロセスが行われる。すなわち、第1の領域18ではインクが堆積されやすく、第2の領域20ではインクが堆積されにくいので、第1の領域18のみにインク22が選択的に堆積されて、パターンの前駆体24が基材10上に形成される。ここで、インクを付与する方法として、インクジェット法やミストデポジション法を適用することが好ましい。ミストデポジション法とは、液体材料をスプレーノズルや超音波などを利用することにより微小な液滴とし、その液滴の集合体を基板上に供給して薄膜を堆積させる方法である。ミストデポジション法では堆積材料を微小な液滴として基材表面に供給するため、基材10の表面の材料に対するぬれ性の差による吸着選択性が微小な領域で得られやすく、その結果、微小なパターンの形成が容易となる。ミストを構成する液滴の直径は、超音波振動子の周波数とインク表面張力、密度により制御でき、おおむね5μm以下のミスとが容易に形成できる。
こうすることで、均一に基材に供給でき、また、パターンの均一性が向上する。
表面の濡れ性に関する物性値は水に対する接触角にて定量化されている。
水の表面張力は室温において約73dyn/cmであり、清浄なガラス表面の水に対する接触角は5°以下(これはガラス表面に存在するシラノール基が存在するため)、一方、ポリパラキシリレンやポリイミドなどの有機膜に対しては80〜90°、OTS自己組織化膜では約110°、フッ素化アルキルシラン自己組織化膜では約130°の撥水性をもつ。
従って、シラノール基以外の表面特性を有するこれら材料に対し、図1(B)にて示す第1の領域、第2の領域に水を供給した場合(図1C)、選択的に図1(D)形状になる。しかし、水より表面張力の低いインクを供給した場合、図1(D)形状にならない場合が発生し、これは供給インクの表面張力の低さに起因している。
特開平9−249972号公報 特開2004−111818号公報 特開平5−97407号公報
上述のように従来のリソグラフィ法では、基板全面に薄膜を形成し、後で不要な部分をエッチングにより除去するという削除的な加工手段であるため、加工に要する工程数が多くなり、材料の利用効率が悪くなってしまう。また、エッチングの際にプラズマや薬液などによる薄膜へのダメージが発生し、薄膜の機能性(特性)の劣化を招く原因にもなっている。
そこで、エッチング工程を必要としない微細パターンの形成方法が研究されてきており、そこで図2で説明したような方法が提案されている。
この技術は、インクが基板に対し濡れる、またははじかれる、即ち親インク性、疎インク性が重要な鍵を握っており、基板の持つ表面エネルギとインクの持つ表面張力の関数として示される。従って、自己組織化膜で表面を変化させたのみではパターン形成が困難な場合がある。具体的にはインクの表面張力が40dyn/cm以下の場合がそれに該当する。
具体的には図3に示すように、基材10にOTSを配置し、第1の領域、第2の領域を形成しエタノール(表面張力22.3dyn/cm)を供給した場合、接触角は約51°になり、表面修飾膜121の周縁に、パターン形成前駆体241がはみだしてしまい、良好な選択配置が困難になる。
本発明はこのような問題点を解決しようとするものであり、その目的は、パターンの寸法精度の向上にある。
本発明は下記の構成よりなる。
(1)基材の表面に、パターンを形成するための材料が優先的に堆積される表面特性を有する第1の領域と、前記第1の領域に比較して前記パターンを形成するための材料が堆積されにくい表面特性を有する第2の領域を形成する工程と、前記基材に対して、前記パターンを形成するための材料を付与し、前記第1の領域にその材料を選択的に堆積させる工程と、
前記パターンを形成するための材料に対し相溶性の低い第2の材料を堆積させる工程と、
を具備するパターン形成法。
(2)前記(1)記載のパターン形成法において、パターンを形成する材料は、金属粒子を含む溶液であり、基材に対してその材料を液体状態で付与して、前記(1)記載の第1の領域に選択的に堆積させ、その溶液と相溶性の低い第2の溶液を第1、2の領域に堆積させる工程と、
各々溶液を乾燥させる工程と、
を具備するパターン形成法。
(3)前記(2)記載のパターン形成法において、
前記金属粒子の直径は、100nm以下であるパターン形成方法。
(4)前記(1)記載のパターン形成法において、パターンを形成する材料は、導電性高分子を含む溶液であり、基材に対してその材料を液体状態で付与して、請求項1記載の第1の領域に選択的に堆積させ、その溶液と相溶性の低い第2の溶液を第1、2の領域に堆積させる工程と、
各々溶液を乾燥させる工程と、
を具備するパターン形成法。
(5)前記(1)記載の相溶性の低い材料が、非水溶性有機溶剤であるパターン形成方法。
(6)前記(1)から(5)のいずれかに記載のパターン形成方法において、
前記基材に対し、前記パターンを形成するための材料をインクジェット法にて付与するパターン形成方法。
(7)前記(1)から(5)のいずれかに記載のパターン形成方法において、
前記基材に対し、前記パターンを形成するための材料をミスト状にして付与するパターン形成方法。
(8)前記(6)、(7)記載のパターン形成法で、前記非水溶性有機溶剤をインクジェット法にて付与するパターン形成方法。
(9)前記(6)、(7)記載のパターン形成法で、前記非水溶性有機溶剤をミスト状にして付与するパターン形成方法。
(10)前記(1)から(9)のいずれかに記載のパターン形成方法により形成した導電性パターンを持つ、有機薄膜トランジスタ。
本発明のパターン形成方法を図1に基いて説明する。
図1において、(A)〜(D)は、前述の図2の(A)〜(D)と同様である。ただし、図2(D)工程においては、パターン形成前駆体24が適正な表面張力によって正確な形状となっている。これに対して、図1における(D)工程では、パターン形成前駆体241が、比較的低表面張力が表面物性と適正なコントラストを取れないために、図3に示した形状となっている。本発明はこれに(E)工程を付加して、(F)に示す正確な形状のパターン形成前駆体24が得られるものである。
本発明では、コントラストの取れない2種表面に配置されるパターン前駆体241を形成した後、これに非水溶性有機溶剤を付与する。非水溶性有機溶剤とはR−OH、R−O−R、R−COOH、R−CORなどの結合を持たない有機溶剤で、水に溶けにくい性質を持つ。具体的にはヘキサン、トルエン、デカリンなどが該当する。図1における(E)から(F)への変遷は以下のメカニズムによる。
ガラス基板上に疎水性領域、親水性領域をパターン形成すると、表面張力約35dyn/cmを持つインク(水、エタノール、金属微粒子から構成)はOTS上にも忍び込み、OTS表面に接触角約55°で配置される。ここに、エタノール・水と溶解しにくいデカリン溶液により浸水すると、溶液間界面の斥力により、OTS上でクランプされていたインク滴が親水性/疎水性界面まで、後退し、約120°の接触角にて平衡が取れる。この後、エタノールがデカリン中に徐々に溶解するとともに、パターン形成粒子同士を引き寄せ合うようにメニスカス力(りょく)が働く。このメニスカス力により粒子の細密化が進行し、親水性領域に沿ってパターンが形成される。
インク22としては、金属粒子を含む溶液や、導電性高分子を含む溶液が用いられ、基材に対してかかる材料を液体状態で付与する。金属粒子としては、プラチナ(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)など粒子化して溶媒に分散できる金属であれば特に限定されるものではない。粒子の直径は、100nm以下であることが好ましい。100nm以下の粒子とすることで、溶液中での分散性が良好となる。
金属粒子の合成方法としては、保護剤を用いた化学的合成法が利用できる。このような化学的合成法により得られる金属粒子は、各々の金属粒子の表面に保護膜が形成されているため、粒子同士の凝集が抑制され、溶媒に可溶となる。化学的合成法では、溶媒に金属塩と保護剤を溶解し、そこに還元剤を加えることにより金属塩が還元されて金属原子が生成し、核生成、核成長を経て、表面に保護膜を有する金属粒子が得られる。例えば、溶媒として水を、金属塩として塩化白金酸(H2PtCl6)を、保護剤としてクエン酸(HOCOCH2C(OH)(COOH)CH2COOH)を、還元剤として水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)を用いると、粒子の平均直径が10nm以下のPt粒子が溶解した水溶液が得られる。インクは、かかる金属微粒子を良好に分散させるため、界面活性剤、蒸発速度制御のための有機溶剤、などが処方されており、そのインク表面張力はおおむね30〜40dyn/cmの値を持つ。
また、導電性高分子材料としてPEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)、PANI(ポリアニリン)などを用いてもよい。
基材表面は周知の方法によりインクに対する表面特性を変化させたものを用いてもよい。
基板とインクの表面の濡れ性に関する物性値は水に対する接触角にて定量化されている。水の表面張力は室温において約73dyn/cmであり、清浄なガラス表面の水に対する接触角は5°以下(これはガラス表面に存在するシラノール基が存在するため)、一方、ポリパラキシリレンやポリイミドなどの有機膜に対しては80〜90°、OTS自己組織化膜では約110°、フッ素化アルキルシラン自己組織化膜では約130°の撥水性をもつ。従って、シラノール基以外の表面特性を有するこれら材料に対し、図1(B)にて示す第1の領域、第2の領域に水を供給した場合(図1(C))、選択的に図1(F)の形状になる。しかし、水より表面張力の低いインクを供給した場合、図1(E)の形状になる場合が発生し、これは供給インクの表面張力の低さに起因している。インク物性を変化させ(高表面張力化)かつフッ素化アルキルシランを用いれば微細なパターンが得られるわけだが、インクの高表面張力化にも限界があり、また工程上フッ素化アルキルシランを採用できない場合も存在し、比較的低表面張力なインクを表面物性のコントラストが取れない場合においても、パターン形成せしめる技術が要求される。
このパターン形成方法において、前記基材に対し、前記インクや前記非水溶性有機溶剤をインクジェット法、または、前記インクをミスト状にして付与してもよい。この作成法により形成されるパターン化電極膜をもつ有機薄膜トランジスタとすることができる。
本発明によれば、ナノメタルインクや導電性高分子分散インクを用い、比較的インクに対する表面物性で差がとりにくい基材表面に対しても、選択的にパターン形成できる。
以下、実施例に基いて本発明を具体的に説明する。
実施例1
ポリパラキシリレン(パリレン)膜を基板上に堆積し、部分的に光照射処理を行い、インクに対する表面特性を変化させた。
パリレン膜の水に対する接触角は約83°、光照射部(低圧水銀ランプ、254nm波長における照射量:2J/cm2)のそれは35°である。その上に、住友電工社製ナノ銀インク(表面張力:35dyn/cm)をインクジェット塗工した。この時、親水性領域のみにインクは配置されず、疎水領域にもインクが広がっていた。
次に、ヘキサン溶液に浸漬させ、ナノ銀インクの溶媒を徐々にヘキサン中に溶解し、ナノ銀インク前駆体を親水領域に後退させることができ、その後、不要なヘキサン溶液を蒸発・乾燥し、180℃でナノ銀インクを焼成し、銀のパターンを形成した。
実施例2
実施例1と同様にパリレンの表面特性パターニングを実施し、ナノ銀インクを用い、本多電子社製超音波振動子でミスト形成し、上記基材に堆積させた。同様に、疎水表面にもインクが微量侵入している形状が確認された。次に、デカリンを同様にミスト供給し、堆積させ、その後放置・デカリンの乾燥・ナノ銀の焼成を行うことで、銀のパターンを形成した。
実施例3
バイエル社製導電性高分子インク(PEDOT/PSS)を実施例1記述の基材に供給し、ヘキサンに浸漬し、同様な処理を行い、導電性高分子パターンを形成した。
実施例4
基板上にゲート電極を配置し、ゲート絶縁膜としてパリレンを堆積し、ソース・ドレイン電極に相当する部位のみを紫外線照射し、ナノ銀インクに対する表面特性を変化させた。
次に、ナノ銀インクをミスト供給し、前記基材に堆積し、ヘキサンをミストとして供給し、実施例2と同様な処理を行い、銀のソース・ドレイン電極を形成した。
これに、有機半導体材料を膜形成することで有機トランジスタを得た。
(A)〜(F)は、本発明の実施の形態に係るパターン形成方法を示す図である。 (A)〜(F)は、従来技術に係るパターン形成方法を示す図である。 従来技術における問題点を示す図である。
符号の説明
10 基材
12、121 表面修飾膜
14 遮光用マスク
16 光
18 第1の領域
20 第2の領域
22 インク
24、241 パターン形成前駆体
26 非水溶性有機溶剤

Claims (10)

  1. 基材の表面に、パターンを形成するための材料が優先的に堆積される表面特性を有する第1の領域と、前記第1の領域に比較して前記パターンを形成するための材料が堆積されにくい表面特性を有する第2の領域を形成する工程と、前記基材に対して、前記パターンを形成するための材料を付与し、前記第1の領域にその材料を選択的に堆積させる工程と、
    前記パターンを形成するための材料に対し相溶性の低い第2の材料を堆積させる工程と、
    を具備するパターン形成法。
  2. 請求項1記載のパターン形成法において、パターンを形成する材料は、金属粒子を含む溶液であり、基材に対してその材料を液体状態で付与して、請求項1記載の第1の領域に選択的に堆積させ、その溶液と相溶性の低い第2の溶液を第1、2の領域に堆積させる工程と、
    各々溶液を乾燥させる工程と、
    を具備するパターン形成法。
  3. 請求項2記載のパターン形成法において、
    前記金属粒子の直径は、100nm以下であるパターン形成方法。
  4. 請求項1記載のパターン形成法において、パターンを形成する材料は、導電性高分子を含む溶液であり、基材に対してその材料を液体状態で付与して、請求項1記載の第1の領域に選択的に堆積させ、その溶液と相溶性の低い第2の溶液を第1、2の領域に堆積させる工程と、
    各々溶液を乾燥させる工程と、
    を具備するパターン形成法。
  5. 請求項1記載の相溶性の低い材料が、非水溶性有機溶剤であるパターン形成方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のパターン形成方法において、
    前記基材に対し、前記パターンを形成するための材料をインクジェット法にて付与するパターン形成方法。
  7. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のパターン形成方法において、
    前記基材に対し、前記パターンを形成するための材料をミスト状にして付与するパターン形成方法。
  8. 請求項6、7記載のパターン形成法で、前記非水溶性有機溶剤をインクジェット法にて付与するパターン形成方法。
  9. 請求項6、7記載のパターン形成法で、前記非水溶性有機溶剤をミスト状にして付与するパターン形成方法。
  10. 請求1から請求項9のいずれかに記載のパターン形成方法により形成した導電性パターンを持つ、有機薄膜トランジスタ。

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