JP2006294805A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006294805A
JP2006294805A JP2005112311A JP2005112311A JP2006294805A JP 2006294805 A JP2006294805 A JP 2006294805A JP 2005112311 A JP2005112311 A JP 2005112311A JP 2005112311 A JP2005112311 A JP 2005112311A JP 2006294805 A JP2006294805 A JP 2006294805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor laser
support member
laser element
layer
laser device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005112311A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Miyazaki
滋樹 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2005112311A priority Critical patent/JP2006294805A/ja
Publication of JP2006294805A publication Critical patent/JP2006294805A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【課題】半導体レーザ素子の残留応力を小さくし、かつ放熱性を向上させることで、安定した特性を長期間得ることができる半導体レーザ装置を提供する。
【解決手段】半導体レーザ装置は、対向する第1面10aおよび第2面10bを有し、第1面10aおよび第2面10bの対向方向に直交する方向に光を出射する半導体レーザ素子10と、半導体レーザ素子10の第1面10aに第1溶着層41を介して配置された第1支持部材31と、半導体レーザ素子10の第2面10bに第2溶着層42を介して配置され、第1支持部材31とは異なる材料の第2支持部材32とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体レーザ素子を支持部材に実装した半導体レーザ装置に関する。
半導体レーザは、現在、光通信、高密度光記録あるいはプリンターなどへ広く応用されている。更なる発展のためには、動作電流の低減化、低ノイズ化、低コスト化、さらに高出力、高速動作、高温動作時の高い信頼性などを実現する必要がある。
特に高出力化は市場の要求が大きいが、それに伴う発熱に関連する問題については、半導体レーザの多方面にわたる利用を制限している。この熱に関する問題は、半導体レーザの単位面積あたりの発熱量に関連しており、活性層の温度上昇および応力の発生などが引き起こされる。
活性層の動作温度が上昇すると、発光出力、発光効率および寿命などが低下し、さらに、半導体レーザから生じる光の波長を長波長化させるという問題がある。また、応力の発生は半導体レーザの特性を悪化させて寿命を短くする原因となる。応力は実装プロセスにおいても発生することがあり、極端な場合は残留応力がクラックを発生させる原因となる。このように熱と応力は非常に重要な要因であるが、通常それらを同時に改善するには困難を伴う。
半導体レーザの発熱を制御する方法として、例えば、半導体レーザ素子をサブマウント(支持部材)上に配置し、更にサブマウントの下面をヒートシンク(放熱部材)に接合する方法が用いられている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開平1−181490号公報 特開平8−228044号公報
上記のサブマウントとして、熱伝導性の良い金属材料を用いると、金属の熱膨張率が半導体レーザ素子よりもかなり大きいことから応力が発生し、サブマウントが大きく反りかえってしまい、ヒートシンクへの実装精度が低下してしまうという問題があった。極端な場合には応力のために半導体レーザ素子に割れが生じる恐れがあった。
応力を小さくして反りやゆがみを少なくするためには、サブマウントの熱膨張率が半導体レーザ素子に近いものが望ましい。しかし、GaAs基板を用いた半導体レーザ素子、特に赤色の波長域に発振波長を有する素子の場合には、熱膨張率の近いサブマウント材料は一般的に熱伝導性が低く、そのために放熱性が低下して光出力や効率などの特性が悪化してしまう。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体レーザ素子の残留応力を小さくし、かつ放熱性を向上させることで、安定した特性を長期間得ることができる半導体レーザ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の半導体レーザ装置は、対向する第1面および第2面を有し、前記第1面および前記第2面の対向方向に直交する方向に光を出射する半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子の前記第1面に第1溶着層を介して配置された第1支持部材と、前記半導体レーザ素子の前記第2面に第2溶着層を介して配置され、前記第1支持部材とは異なる材料の第2支持部材とを有する。
上記の本発明の半導体レーザ装置では、半導体レーザ素子の第1面に第1溶着層を介して第1支持部材を接合するだけでなく、半導体レーザ素子の第2面に第2溶着層を介して、第1支持部材と異なる材料の第2支持部材を接合している。本発明では、半導体レーザ素子の残留応力を小さくするために、半導体レーザ素子の両面に異なる材料の支持部材を配置している。また、第1支持部材および第2支持部材は、第1溶着層および第2溶着層を介して半導体レーザ素子に接合されているため、半導体レーザ素子で発生した熱は、第1支持部材および第2支持部材を介して効率良く放熱される。
本発明の半導体レーザ装置によれば、半導体レーザ素子の残留応力を小さくし、かつ放熱性を向上させることで、安定した特性を長期間得ることができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体レーザ装置に構成要素として含まれる半導体レーザ素子10の概略構成を示す斜視図である。
半導体レーザ素子10は、例えば630nm以上690nm以下の波長域に発振波長を有する赤色レーザ発光素子である。半導体レーザ素子10は、例えば、複数のレーザダイオード(LD)チップ11が例えば30個程度並んだレーザダイオードバーである。半導体レーザ素子10の寸法は、長さ約10mm、奥行き約700μm、厚み約100μmである。
ここで、厚みとは、半導体レーザ素子10の第1面10aおよび第2面10bの対向方向(z方向)における寸法である。奥行きは、半導体レーザ素子10からの光LBの出射方向(y方向)すなわち共振器方向における寸法である。長さは、第1面10aおよび第2面10bの対向方向と共振器方向との両方に直交する方向(x方向)である。半導体レーザ素子10の寸法と同様に、本願明細書では、他の部材のx方向の寸法を長さとし、y方向の寸法を奥行きとし、z方向の寸法を厚さとする。
各レーザダイオードチップ11は、ガリウム砒素(GaAs)よりなる基板12上に、AlGaInP系化合物半導体よりなる、活性層を含む半導体層13を有する。なお、AlGaInP系化合物半導体とは、3B族元素のうちアルミニウム(Al)およびガリウム(Ga)の少なくとも一方と、5B族元素のうちインジウム(In)およびリン(P)の少なくとも一方を含む4元系半導体のことであり、例えばAlGaInP混晶、GaInP混晶またはAlInP混晶などが挙げられる。これらは、必要に応じて珪素(Si)またはセレン(Se)などのn型不純物、または、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)または炭素(C)などのp型不純物を含有している。
半導体層13の上には、例えば、各レーザダイオードチップ11に対応して、p側電極14が形成されている。p側電極14は、例えば、チタン(Ti)層、白金(Pt)層および金(Au)層が半導体層13の側から順に積層されて形成されている。また、基板12の裏面には、例えば、各レーザダイオードチップ11に対応してn側電極15が設けられている。n側電極15は、例えば、金(Au)層、金(Au)とゲルマニウム(Ge)の合金層および金(Au)層が基板12の側から順に積層されて形成されている。
図2は、半導体レーザ素子10を備えた半導体レーザ装置の全体構成を示す斜視図である。
半導体レーザ素子10を備えた半導体レーザ装置は、例えば、第1放熱部材(ヒートシンク)21上に、第1支持部材(サブマウント)31、半導体レーザ素子10および第2支持部材(サブマウント)32が、各々の端面を第1放熱部材21の一端面に揃えるようにして順に積層されて構成されている。
また、半導体レーザ素子10は、第1面10aが第1支持部材31に、第2面10bが第2支持部材32にそれぞれ対向するように配置されている。半導体レーザ素子10からの光LBは、第1支持部材31および第2支持部材32の積層方向に直交する方向に出射される。
第1放熱部材21は、例えば銅(Cu)などの電気的および熱的な伝導性を有する材料により形成されており、例えば表面には金(Au)などの薄膜が被着されている。熱伝導性は、半導体レーザ素子10から発生する大量の熱を放出させ、半導体レーザ素子10を適当な温度に維持するための特性である。電気伝導性は、電流を半導体レーザ素子10に効率よく伝導させるために必要な特性である。
第1放熱部材21上には、例えば第1放熱部材21と同一材料よりなる電極部材23が、例えばネジ26により固定されている。第1放熱部材21と電極部材23との間には、例えばガラスエポキシ材よりなる絶縁板24が設けられており、第1放熱部材21と電極部材23とは電気的に絶縁されている。
電極部材23には、半導体レーザ素子10側に段部23aが設けられており、この段部23aには、例えば金(Au)よりなるワイヤ27の一端が接合されている。ワイヤ27の他端は第2支持部材32に接合され、第2支持部材32を介して電極部材23と半導体レーザ素子10とが電気的に接続されている。なお、電極部材23の段部23aには、ワイヤ27および半導体レーザ素子10等を保護するため、第1放熱部材21と同一材料よりなる保護部材25がネジ26により固定される。
図3は、図2に示す半導体レーザ装置のA−A’線に沿った断面図である。
第1支持部材31と半導体レーザ素子10の第1面10aは、第1溶着層41により接合されている。また、第2支持部材32と半導体レーザ素子10の第2面10bは、第2溶着層42により接合されている。第1溶着層41および第2溶着層42は、例えば、AuSnはんだである。
第1支持部材31と第1放熱部材21は、第1接着層51により接合されている。第1接着層51は、例えばInAgはんだである。
本実施形態では、第1支持部材31および第2支持部材32は、互いに異なる材料により形成されている。従来では、半導体レーザ素子10の上下に支持部材を配置する場合には、2つの支持部材として同一の材料を用いている。しかし、本実施形態では、後述するように、半導体レーザ素子10の上下の支持部材31、32として異なる材料を用いて、物性値のバランスをくずすことにより、上下片方だけの支持部材の場合や、上下対称な支持部材の場合よりも好ましいという知見が得られた。
好ましくは、第1支持部材31と第2支持部材32として、少なくとも熱膨張率(熱膨張係数)、ヤング率、熱伝導率、または寸法のいずれかにおいて20%以上の差異がある材料を選定することが好ましい。これらの物性値を20%以上異ならせることにより、半導体レーザ素子10中の残留応力が低減することが確認されたからである。寸法の差異とは、長さ、奥行き、厚さのいずれかの差異である。上記の物性値のうち、特に熱膨張率を変えることが最も有効である。この場合には、第1支持部材31と第2支持部材32の熱膨張率が、半導体レーザ素子10の基板12の熱膨張率と50%以内の範囲内にあることが好ましい。
第1支持部材31と第2支持部材32の構成材料としては、例えば、SiCを主成分とする第1材料、ダイヤモンド(人口ダイヤ)を主成分とする第2材料、ダイヤモンドと金属(例えば銅)を主成分とする第3材料(ダイヤメタルコンポジット)、CuWを主成分とする第4材料、AlNを主成分とする第5材料のいずれかを組み合わせて用いることが好ましい。図4は、これらの材料の熱膨張率、熱伝導率およびヤング率の一例を示したものである。
第1支持部材31と第2支持部材32に用いる材料として、熱膨張率が20%以上異なる組み合わせを図4から選択すると、第1材料と第2材料を用いる場合と、第2材料と第3材料を用いる場合と、第3材料と第4材料を用いる場合と、第4材料と第5材料を用いる場合と、第1材料と第4材料を用いる場合との5つがある。
上記のいずれの組み合わせも、熱膨張係数が20%以上異なり、半導体レーザ素子10の残留応力を低減させることができる。これに加えて、各組み合わせでは以下の利点がある。熱伝導率の高い第2材料を用いる組み合わせ(第1材料と第2材料、あるいは第2材料と第3材料)は、主として放熱性を向上させることができる。第3材料と第4材料、あるいは第4材料と第5材料を用いる組み合わせは、半導体レーザ素子10の基板12として用いられるGaAs(熱膨張率5.73×10−6[1/K])との熱膨張率の均衡を図ることができる。
なお、良好な通電性を確保するため、SiCを主成分とする第1材料のように導電性の低い材料を用いる場合には、支持部材の表面に導電性の金属被覆層を設けても良い。あるは、支持部材を貫通する導電層を設けても良い。
次に、上記の半導体レーザ装置の製造方法について、図5を参照して説明する。
まず、例えば上記した材料の基板12の表側に、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属化学気相成長)またはMBE(Molecular Beam Epitaxy:電子ビーム蒸着)法により、上述した材料からなる半導体層13を形成する。続いて、p側電極14およびn側電極15を形成し、基板12を所定の大きさに整える。これにより、図1に示したバー状の半導体レーザ素子10が形成される。
続いて、上記した寸法および材料よりなる第1支持部材31を用意し、この第1支持部材31の半導体レーザ素子10が設けられる面に、例えば真空蒸着法またはめっきにより、金(Au)層およびスズ(Sn)層を順に積層することにより、第1溶着層41を形成する。
第1支持部材31に第1溶着層41を形成した後、半導体レーザ素子10の第1面10aと第1支持部材31上の第1溶着層41とを対向させて位置合わせを行った後、第1支持部材31上に半導体レーザ素子10を載せる。続いて、この第1支持部材31に対して加熱処理(約280℃)を施すことにより、図5(a)に示すように、半導体レーザ素子10を第1支持部材31に溶着させる。
また、上記した寸法および材料よりなる第2支持部材32を用意し、この第2支持部材32の半導体レーザ素子10が設けられる面に、例えば真空蒸着法またはめっきにより、金(Au)層およびスズ(Sn)層を順に積層することにより、第2溶着層42を形成する。
第2支持部材32に第2溶着層42を形成した後、半導体レーザ素子10の第2面10bと第2支持部材32の第2溶着層42とを対向させて位置合わせを行った後、第2支持部材32を半導体レーザ素子10の上に載せる。続いて、この第2支持部材32に対して加熱処理(約280℃)を施すことにより、図5(b)に示すように、半導体レーザ素子10を第2支持部材32に溶着させる。なお、このように第1溶着層41と第2溶着層42とを両方とも、AuSnはんだ(融点280℃)により構成した場合でも、第1溶着層41は合金化により融点が上昇しているので、第2溶着層42を加熱する際には第1溶着層41は溶融しない。
半導体レーザ素子10を第2支持部材32に溶着させた後、第1支持部材31を、例えばInAgよりなる第1接着層51(融点約140℃)を介して第1放熱部材21に載せ、加熱処理(約140℃)を施す。これにより、図3に示すように、第1支持部材31、半導体レーザ素子10および第2支持部材32を順に積層したものを、第1放熱部材21上に第1接着層51を介して接着させる。
第1支持部材31と第1放熱部材21とを接着させた後、第1放熱部材21上に絶縁板24を介して電極部材23を固定し、ワイヤ27の一端を電極部材23の段部23aに接合し、ワイヤ27の他端を第2支持部材32に接合する。その後、電極部材23の段部23aに保護部材25を固定する。以上により、図2に示した半導体レーザ装置が完成する。
上記の本実施形態に係る半導体レーザ装置の効果について説明する。
半導体レーザ装置では、半導体レーザ素子10中の残留応力が、半導体レーザ素子10のクラックや寿命を支配する大きな要因である。これまでに、半導体レーザ素子10の上下に支持部材を配置する構造(ダブルサブマウント構造)は、クラックの発生しやすい両端部の応力を緩和して、クラックを少なくするメリットのあることがシミュレーションと実験から既に確認されている。
しかしながらダブルサブマウント構造だけでは、クラックには効果があるが寿命に問題が残る。寿命を延ばすためには全体の残留応力をさらに低減する必要がある。残留応力を支配しているのは主に個々の材料の熱膨張率の調和であることがシミュレーションにより明らかになった。
シミュレーションに用いた各々の材料の物性値を図6に示す。本例では、第1支持部材31としてダイヤモンド(人口ダイヤ)を主成分とする第2材料を用い、第2支持部材32としてSiCを主成分とする第1材料を用いた。
図7に、図6に示す物性値を用いて有限要素法により求めたミーゼス応力の計算結果を示す。(1)は2つの支持部材31,32の双方にダイヤモンドを主成分とする第2材料を用いた場合、(2)は2つの支持部材31,32の双方にSiCを主成分とする第1材料を用いた場合、(3)は支持部材31,32に第1材料と第2材料を用いた場合である。図7では、レーザ素子両端とは半導体レーザ素子10の長さ方向の左右端部を意味し、レーザ素子中心部とは長さ方向の真中付近を意味する。
従来、2つの支持部材31,32としてGaAs基板と熱膨張率が近いSiCを用いた方が応力は小さくなると考えられていた。しかし、有限要素法を用いてミーゼス応力を計算すると、上下ともSiCを使う場合(2)よりも、あるいは上下ともダイヤモンドを使う場合(1)よりも、熱膨張係数の異なる2つの材料を組み合わせた場合(3)の方が応力が小さくなった。本例では約15%の応力低減効果がある。
加えて、第1放熱部材21側の第1支持部材31に熱伝導率の高いダイヤモンドを主成分とする第2材料を用いることによって、放熱特性も同時に良くなる。ちなみに第2材料(ダイヤモンドが主成分)と第1材料(SiCが主成分)の熱伝導率はそれぞれ600W/mKと250W/mKであるから、第1材料のみを用いる場合に比べて2倍以上の放熱特性が得られる。
第1材料と第2材料の組み合わせの応力計算結果のみを示したが、他の材料の組み合わせでも、第1支持部材31と第2支持部材32とで20%以上の熱膨張率の差異を設けることによって同様の結果が得られる。熱膨張率の差異を設けることが最も応力低減効果があるが、他の物性値を20%以上異ならせることでも応力低減効果あるいは放熱性向上効果を得ることができる。
他の物性値としては、ヤング率、熱伝導率、または寸法のいずれかである。具体的には、2つの支持部材31,32の熱膨張率とヤング率(硬さ)および寸法(特に厚さ)をパラメータとしてシミュレーションにより応力を最適化し、最終的には試作を行ってクラックと寿命を確認する。
以上のように、半導体レーザ素子10の上下に異なる材料の支持部材31,32を配置して、上下の支持部材31,32の物性値を異ならせることにより、半導体レーザ素子10の上下片方だけに支持部材を配置する場合や、半導体レーザ素子10の上下に同一材料からなる支持部材を配置する場合よりも好ましい結果が得られる。
また熱伝導性についても、適切な第2支持部材32を配置して応力を減少させれば、熱膨張率が多少異なっても熱伝導率の高い材料を第1支持部材31に使用することが可能になる。これにより、第1支持部材31および第1放熱部材21を介して、半導体レーザ素子10からの熱を効率良く放熱させることができる。
さらに、第1支持部材31のみの構造(シングルサブマウント)と比較すると、半導体レーザ素子10の上側の第2支持部材32もある程度放熱に寄与するために、シングルマウント構造に比べて放熱特性を向上させることができる。
本実施形態に係る半導体レーザ装置によれば、応力分布と熱伝導性を両方同時に総合的に改善することが可能である。その結果として、半導体レーザ素子10にクラックが発生せず、長寿命で信頼性が高く、特性の安定した半導体レーザ装置が実現できる。
本発明は、上記の実施形態の説明に限定されない。
例えば、図8に示すように、第2支持部材32上に、第2接着層52を介して第2放熱部材(ヒートシンク)22が配置されていてもよい。第2放熱部材22の構成材料としては、銅の表面に金よりなる薄膜を形成したものが挙げられる。また、第2接着層52は、例えば、第1接着層51と同様の材料により形成される。
本実施形態では、半導体レーザ装置がバー状の半導体レーザ素子10を備えた例について説明したが、半導体レーザ素子10はレーザダイオードチップでもよい。また、本実施形態では、半導体レーザ素子10が、第1面10aを第1支持部材31に、第2面10bを第2支持部材32にそれぞれ対向させるように配置する例について説明したが、第1面10aを第2支持部材32に、第2面10bを第1支持部材31にそれぞれ対向させるように配置してもよい。
さらに、上記実施形態において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、GaAsよりなる基板12上にAlGaInP系化合物半導体よりなる半導体層13を有する赤色半導体レーザを例に説明したが、本発明は、例えば、GaAs系(赤外:780nm〜850nm)あるいはGaN系(発振波長400nm〜500nm)などの他の材料系にも適用可能である。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
半導体レーザ素子の一部を拡大して示す斜視図である。 本実施形態に係る半導体レーザ装置の全体構成を示す分解斜視図である。 図2に示す半導体レーザ装置のA−A’線に沿った断面図である。 支持部材に用いる材料の特性を示す図である。 本実施形態に係る半導体レーザ装置の製造における工程断面図である。 材料の物性値を示す図である。 応力計算結果を示す図である。 半導体レーザ装置の変形例を示す断面図である。
符号の説明
10…半導体レーザ素子、10a…第1面、10b…第2面、11…レーザダイオードチップ、12…基板、13…半導体層、14…p側電極、15…n側電極、21…第1放熱部材、22…第2放熱部材、23…電極部材、23a…段部23a、24…絶縁板、25…保護部材、26…ネジ、27…ワイヤ、31…第1支持部材、32…第2支持部材、41…第1溶着層、42…第2溶着層、51…第1接着層、52…第2接着層

Claims (5)

  1. 対向する第1面および第2面を有し、前記第1面および前記第2面の対向方向に直交する方向に光を出射する半導体レーザ素子と、
    前記半導体レーザ素子の前記第1面に第1溶着層を介して配置された第1支持部材と、
    前記半導体レーザ素子の前記第2面に第2溶着層を介して配置され、前記第1支持部材とは異なる材料の第2支持部材と
    を有する半導体レーザ装置。
  2. 前記第1支持部材と前記第2支持部材は、少なくとも熱膨張率、ヤング率、熱伝導率、または寸法のいずれかにおいて20%以上の差異がある
    請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記第1支持部材と前記第2支持部材は、SiCを主成分とする第1材料、ダイヤモンドを主成分とする第2材料、ダイヤモンドと金属を主成分とする第3材料、CuWを主成分とする第4材料、AlNを主成分とする第5材料のうちからそれぞれ選択された
    請求項1記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記第1支持部材は、第1放熱部材の上に配置されている
    請求項1記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記第2支持部材の上に配置された第2放熱部材をさらに有する
    請求項1記載の半導体レーザ装置。
JP2005112311A 2005-04-08 2005-04-08 半導体レーザ装置 Pending JP2006294805A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005112311A JP2006294805A (ja) 2005-04-08 2005-04-08 半導体レーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005112311A JP2006294805A (ja) 2005-04-08 2005-04-08 半導体レーザ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006294805A true JP2006294805A (ja) 2006-10-26

Family

ID=37415064

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005112311A Pending JP2006294805A (ja) 2005-04-08 2005-04-08 半導体レーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006294805A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012069760A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
JP2018517287A (ja) * 2015-05-19 2018-06-28 ツー−シックス レーザー エンタープライズ ゲーエムベーハー 低熱抵抗の応力制御されたダイオードレーザアッセンブリ
CN109940156A (zh) * 2017-12-20 2019-06-28 北京有色金属研究总院 3d打印近净成形制备金刚石/铜导热复合材料零件的方法
JPWO2019009086A1 (ja) * 2017-07-07 2020-04-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 半導体レーザ装置
CN112331572A (zh) * 2021-01-04 2021-02-05 度亘激光技术(苏州)有限公司 半导体器件的封装方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0537089A (ja) * 1991-07-25 1993-02-12 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ装置
JP2002232068A (ja) * 2000-11-29 2002-08-16 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体発光装置
JP2003332673A (ja) * 2002-05-08 2003-11-21 Sony Corp 半導体レーザ装置、半導体発光装置、半導体装置および電子装置
JP2004146722A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Ricoh Co Ltd 半導体レーザ装置およびその製造方法
JP2004146720A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Sony Corp 半導体レーザ・モジュール

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0537089A (ja) * 1991-07-25 1993-02-12 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ装置
JP2002232068A (ja) * 2000-11-29 2002-08-16 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体発光装置
JP2003332673A (ja) * 2002-05-08 2003-11-21 Sony Corp 半導体レーザ装置、半導体発光装置、半導体装置および電子装置
JP2004146722A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Ricoh Co Ltd 半導体レーザ装置およびその製造方法
JP2004146720A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Sony Corp 半導体レーザ・モジュール

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012069760A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
JP2018517287A (ja) * 2015-05-19 2018-06-28 ツー−シックス レーザー エンタープライズ ゲーエムベーハー 低熱抵抗の応力制御されたダイオードレーザアッセンブリ
JPWO2019009086A1 (ja) * 2017-07-07 2020-04-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 半導体レーザ装置
JP7174899B2 (ja) 2017-07-07 2022-11-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 半導体レーザ装置
CN109940156A (zh) * 2017-12-20 2019-06-28 北京有色金属研究总院 3d打印近净成形制备金刚石/铜导热复合材料零件的方法
CN109940156B (zh) * 2017-12-20 2020-11-06 有研工程技术研究院有限公司 3d打印近净成形制备金刚石/铜导热复合材料零件的方法
CN112331572A (zh) * 2021-01-04 2021-02-05 度亘激光技术(苏州)有限公司 半导体器件的封装方法
CN112331572B (zh) * 2021-01-04 2021-04-02 度亘激光技术(苏州)有限公司 半导体器件的封装方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7724791B2 (en) Method of manufacturing laser diode packages and arrays
JP2013191787A (ja) 半導体レーザアレイおよび半導体レーザ装置
US10951006B2 (en) High-power laser packaging utilizing carbon nanotubes and partially reflective output coupler
JP2001168442A (ja) 半導体レーザ素子の製造方法、配設基板および支持基板
EP2378616B1 (en) High-power semiconductor laser and method for manufacturing the same
JP2006344743A (ja) 半導体レーザ装置
JP2002261376A (ja) 半導体発光装置
JP4811629B2 (ja) 半導体レーザ装置
JP2016054279A (ja) 半導体レーザ
JP2003101113A (ja) 窒化物半導体レーザ装置
TW202013839A (zh) 二極體雷射器配置以及製造二極體雷射器配置之方法
JP6576137B2 (ja) 半導体レーザ装置及び半導体レーザ装置の製造方法
JP2006294805A (ja) 半導体レーザ装置
JP6652856B2 (ja) 半導体レーザモジュール及びその製造方法
JP5381353B2 (ja) レーザダイオード装置
JP2006351847A (ja) 半導体発光装置
JP2010050362A (ja) マルチビーム半導体レーザ
JP2010171250A (ja) 半導体レーザ装置
JP2008283064A (ja) 半導体レーザ装置
JP2009004760A (ja) 半導体レーザ装置
JP4216011B2 (ja) 窒化物半導体レーザ素子チップとそれを含むレーザ装置
JP2007005473A (ja) 半導体発光装置
JP4565350B2 (ja) 半導体レーザ装置
JP2004096062A (ja) 半導体発光装置
JP2007027375A (ja) レーザモジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101102

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110607