JP2006289865A - 印刷物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 改ざん行為により再利用できないセキュリティ性の高い印刷物を提供する
【解決手段】 基材と画像層との間、あるいは画像層と保護層または剥離層との間に不連続な接着層を設けるか、画像層と保護層または受像層との間に不連続な剥離層が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】 基材と画像層との間、あるいは画像層と保護層または剥離層との間に不連続な接着層を設けるか、画像層と保護層または受像層との間に不連続な剥離層が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、IDカード、パスポート等の個人情報記録媒体に使用される印刷物に関する。
免許証、従業員証、会員証、及びクレジットカードなどの個人認証媒体に顔画像を記録する方法としては、例えば昇華型熱転写記録方法及び溶融型熱転写記録方法があげられる。
昇華型熱転写記録方法は、支持シート上に昇華性あるいは熱移行性染料を熱転写可能にコーティングしてなる昇華性インクシートと、昇華性染料を受像できる熱可塑性樹脂からなるインク受像層とを重ね合わせ、サーマルヘッドなどを用いて、所定の画像データに基づき、昇華性インクシートを選択的に加熱し、被記録媒体に所望の画像を昇華転写記録することができる。この方式によれば、階調性豊かなカラー画像を手軽に記録できることが、広く一般的に知られている。
一方、溶融型熱転写記録方法は、支持シート上に、顔料あるいは染料を樹脂やワックスなどの熱溶融性バインダに分散させて得られた熱溶融性インクをコーティングして得られたインクシートを使用し、これをサーマルヘッドなどを用いて、所定の画像データに基づき、選択的に加熱し、被記録媒体にバインダごと熱溶融性インクを転写し、所望の画像を記録するものである。この方式によれば、昇華性インクよりも十分に耐光性の良好な無機及び有機顔料を選択できる。またバインダに用いる樹脂やワックス等を工夫することにより、傷が付きにくく、耐溶剤性に優れた画像を提供することができる。また、蛍光顔料や磁性体等の機能性材料を熱溶融性インク中に混入することが可能であり、これにより、セキュリティ性が高い特殊インクを得ることができる。昇華性熱転写記録方法の場合、被記録媒体と昇華性インクに適切なインク受像層とを組み合わせて使用しなければならないが、溶融型熱転写記録方法では、その表面にバインダに対する接着性を有する被記録媒体であれば、何でも使用することが可能であり、幅広く被記録媒体を選択することができる。
ところで、昇華型熱転写記録方法及び溶融型熱転写記録方法に共通の課題として、インク層及び受像層の被転写体に対する接着力が不十分であることが挙げられ、この接着力が不十分であると、画像を記録した印刷物の耐久性、信頼性、セキュリティ性を低下することになる。
近年、複写技術の急速な発展に伴い、IDカード、パスポートなどに記録されている人物画像や個人情報欄をカラースキャナーなどで読み取り、人物画像部分を入れ替えた画像を出力してシートを貼り直す等の手法を用いた改ざんが増加している。このような改ざんへの対策としては、画像部分を剥がしたあとの記録媒体表面が再利用できないような状態にすることが有効である。しかし、従来技術では、人物画像部分の入れ替えが容易に行われており、社会的に大きな問題である。
上記の問題に対して、インク層と被転写体との間に接着層を設ける方式がある(例えば、特許文献1参照。)。この方式によれば、インク層と被転写体との接着力を向上させることができる。しかしながら、インク層と被転写体との接着力は均一であるために、記録媒体が再利用できるように画像部分を剥がすことが可能であり、セキュリティ性の問題が依然として残されていた。
特許第3465110号明細書
本発明は、改ざん行為により再利用できないセキュリティ性の高い印刷物を提供することを目的とする。
本発明は、基材と、基材上に設けられた不連続な接着層と、該不連続な接着層を介して該基材上に設けられた画像層とを具備することを特徴とする印刷物を提供する。
本発明はまた、基材と、基材上に設けられた画像層と、画像層上に設けられた不連続な接着層と、該不連続な接着層を介して該画像層上に設けられた保護層または受像層とを具備することを特徴とする印刷物を提供する。
本発明はさらに、基材と、基材上に設けられた画像層と、画像層上に設けられた不連続な剥離層と、該不連続な剥離層を介して該画像層上に設けられた保護層または受像層とを具備することを特徴とする印刷物を提供する。
本発明の印刷物は、改ざん行為により破壊されやすく、再利用することができないため、セキュリティ性が良好である。
以下、図面を参照し、本発明をより詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の観点に係る印刷物の一例の構成を表す模式的な断面図を示す。
図示するように、この印刷物10は、基材1、基材1上に形成された不連続な接着層2、及び不連続な接着層2を介して形成された画像層3を有する。
この印刷物10は、例えば、紙、樹脂等の基材1上に、接着層2を所望のパターンで不連続に形成した後、この接着層2を介して画像層3を例えば熱溶融性インク、及びインクジェットインク等により形成することにより得られる。
図2に、第1の観点に係る印刷物が改ざん行為により破壊される様子の一例を説明するための図、及び図3に、第1の観点に係る印刷物が改ざん行為により破壊される様子の他の一例を説明するための図を各々示す。
例えばこの印刷物の画像層に粘着テープ9を貼り付けて剥がし取ると、基材1表面の凝集力が、粘着テープ9と画像層3との接着力よりも大きい場合は、例えば図2に示すように、接着層2がある部分は粘着テープ9と画像層3との間で剥離し、接着層2がない部分の画像層3のみ基材1との間で粘着テープにより剥離するため、画像層3をきれいに剥がし取ることは困難である。
また、基材1表面の凝集力が、粘着テープ9と画像層3との接着力よりも小さい場合は、図3に示すように、画像層3は粘着テープ9により剥離されるが、接着層2がある部分は基材表面をも剥離するため、画像層3をきれいに剥がし取ることは困難である。
このように、本発明の第1の観点に係る印刷物を改ざんしようとすると、接着層のパターン状に画像層、または基材が破壊されるために、基材を改ざん行為に再利用できない状態になる。
図4に、第1の観点に係る印刷物の他の一例を表す図を示す。
図示するように、この印刷物20は、基材1と、接着層2及び画像層3との間に受像層4が設けられていること以外は、図1と同様の構成を有する。
この印刷物20は、例えば、予め受像層4を設けた基材1を用意し、受像層4上に接着層2を所望のパターンで不連続に形成した後、この接着層2を介して画像層3を例えば熱溶融性インク、及びインクジェットインク等により形成することにより得られる。
上述の印刷物20に粘着テープ9を貼り付けて、剥がし取ると、受像層4表面の凝集力が、粘着テープ9と画像層3との接着力よりも大きい場合は、画像層3が破壊され、受像層4表面の凝集力が、粘着テープ9と画像層3との接着力よりも小さい場合は、受像層4、場合によっては基材1まで破壊されるために、受像層4及び基材1が改ざん行為に再利用できない状態になる。
図5に、本発明の第1の観点に係る印刷物の構成のさらにまた他の一例を表す模式的な断面図を示す。
図示するように、この印刷物30は、画像層3上に保護層5を設けること以外は、図1と同様の構成を有する。
この保護層5は、例えば支持体上に保護層インク層を塗工、形成した保護層転写シートを用いて、画像層3を介して基材層1上に熱転写により形成することができる。あるいは、画像層3を介して基材層1上に紫外線硬化樹脂層を塗布、形成した後、紫外線ランプを照射してこの樹脂層を硬化させることにより形成することもできる。
図6に、本発明の第2の観点に係る印刷物の構成の一例を表す模式的な断面図を示す。
図示するように、この印刷物40は、画像層3上に受像層6が設けられ、また不連続な接着層2が画像層3と基材1との間のみならず、受像層6と基材1との間まで形成されていること以外は、図1と同様の構成を有する。なお、不連続な接着層2は、図1のように画像層3と基材1との間のみに形成することもできる。
この印刷物40は、例えば、支持体上に受像層6を設けた図示しない転写シートを用意し、受像層6上に例えば熱溶融性インク、昇華性インク及びインクジェットインク等により画像層3を形成した後、接着層2を所望のパターンで不連続に形成し、その後、接着層2及び画像層3を介して、受像層6と基材1とを接合し、支持体を剥離することにより、形成することができる。接着層は、基材層1上に予め設けることもできる。
また、支持体と受像層との間に易接着層を設け、受像層と基材との接合時に、支持体を剥離せずに、支持体と受像層とを接着させることもできる。
なお、印刷物30及び40のように、画像層上に受像層または保護層が設けられる場合には、図6に示すように、接着層2を画像層よりも広い範囲に形成することも可能である。
上述の印刷物30及び40に粘着テープ9を貼り付けて、剥がし取ると、印刷物10と同様に、基材1表面の凝集力が、粘着テープ9と画像層3との接着力よりも大きい場合は、例えば図2に示すように、基材1表面の凝集力が、粘着テープ9と画像層3との接着力よりも小さい場合は、図3に示すように、それぞれ接着層2のパターン状に画像、または基材1が破壊される。
このように、本発明の第1の観点に係る印刷物及び第2の観点に係る印刷物を改ざんしようとすると、接着層のパターン状に画像層、または基材が破壊され、画像層だけをきれいに剥がし取ることができないため、基材を改ざん行為に再利用できない状態になる。
図7に、本発明の第3の観点に係る印刷物の構成を表す模式的な断面図を示す。
図示するように、この印刷物50は、基材1と、基材1上に設けられた画像層3と、画像層3上に設けられた不連続な接着層2と、該不連続な接着層2を介して該画像層3上に設けられた保護層5とを有する。
この印刷物50は、例えば紙、樹脂等の基材1上に、画像層3を例えば熱溶融性インク、及びインクジェットインク等により形成し、得られた画像層3上に接着層2を所望のパターンで不連続に形成した後、この接着層2を介して保護層5を形成することにより得られる。
図8に、第3の観点に係る印刷物が改ざん行為により破壊される様子の一例を説明するための図を示す。
図示するように、接着層2がある部分は基材1と画像層3との間で剥離し、接着層2がない部分は画像層3と保護層5との間で剥離する。
このように、本発明の第3の観点に係る印刷物を改ざんしようとすると、接着層のパターン状に画像層が破壊され、画像層をきれいに剥がし取ることが困難であるために、基材を改ざん行為に再利用できない状態になる。
画像層3及び保護層5と基材層1との間には、さらに受像層を設けることもできる。
図9に、本発明の第4の観点に係る印刷物の構成を表す模式的な断面図を示す。
図示するように、この印刷物60は、保護層5の代わりに受像層6が設けられていること以外は、図7に示す印刷物と同様の構成を有する。
この印刷物60は、例えば、支持体上に受像層6を設けた図示しない転写シートを用意し、受像層6上に接着層2を所望のパターンで不連続に形成し、受像層6上に接着層2を介して例えば熱溶融性インク、昇華性インク及びインクジェットインク等により画像層3を形成した後、画像層3を介して、受像層6と基材1とを接合し、支持体を剥離することにより形成することができる。
また、支持体と受像層との間に易接着層を設け、受像層と基材との接合時に、支持体を剥離せずに、支持体と受像層とを接着させることもできる。
本発明の第4の観点に係る印刷物を改ざんしようとすると、図8に示す様子と同様に、接着層のパターン状に画像層が破壊され、画像層をきれいに剥がし取ることが困難であるために、基材を改ざん行為に再利用できない状態になる。
図10に、本発明の第5の観点に係る印刷物の構成を表す模式的な断面図を示す。
図示するように、この印刷物70は、基材1と、基材1上に設けられた画像層3と、画像層3上に設けられた不連続な剥離層7と、該不連続な剥離層7を介して該画像層3上に設けられた保護層5とを有する。
この印刷物70は、例えば、紙、樹脂等の基材1上に、画像層3を例えば熱溶融性インク、及びインクジェットインク等により形成し、得られた画像層3上に、剥離層7を所望のパターンで不連続に形成した後、この剥離層7を介して保護層5を形成することにより得られる。
図11に、第5の観点に係る印刷物が改ざん行為により破壊される様子の一例を説明するための図を示す。
例えばこの印刷物の画像層に粘着テープ9を貼り付けて剥がし取ると、離形層7がない部分は基材1と画像層3との間で剥離し、離形層7がある部分は離形層7と保護層5との間で剥離するため、画像層3をきれいに剥がし取ることは困難である。
このように、本発明の第5の観点に係る印刷物を改ざんしようとすると、離形層7のパターン状に画像層3が破壊されるために、基材1を改ざん行為に再利用できない状態になる。
ここで使用される離形層は、必要に応じて、第1ないし第4の観点に係る印刷物に使用される接着層と組み合わせて使用することができる。
図12に、本発明の第6の観点に係る印刷物の構成を表す模式的な断面図を示す。
図示するように、この印刷物80は、保護層5の代わりに受像層6が設けられていること以外は、図10に示す印刷物と同様の構成を有する。
この印刷物80は、例えば、支持体上に受像層6を設けた図示しない転写シートを用意し、受像層6上に剥離層7を所望のパターンで不連続に形成し、受像層6上に剥離層7を介して例えば熱溶融性インク、昇華性インク及びインクジェットインク等により画像層3を形成した後、画像層3を介して、受像層6と基材1とを接合し、支持体を剥離することにより形成することができる。
また、支持体と受像層との間に易接着層を設け、受像層と基材との接合時に、支持体を剥離せずに、支持体と受像層とを接着させることもできる。
例えばこの印刷物の画像層に粘着テープ9を貼り付けて剥がし取ると、離形層7がない部分は基材1と画像層3との間で剥離し、離形層7がある部分は離形層7と受像層6との間で剥離するため、画像層3をきれいに剥がし取ることは困難である。
このように、本発明の第6の観点に係る印刷物を改ざんしようとすると、離形層7のパターン状に画像層3が破壊されるために、基材1を改ざん行為に再利用できない状態になる。
次に、本発明の印刷物に使用される各部材について説明する。
基材としては、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネイト、ポリ塩化ビニル、及び紙等を使用することができる。
接着層は、例えば支持体の一方の面に接着層インクが塗工された接着層インクシートを用いて、サーマルヘッド等の加熱手段を用いて熱転写記録することにより形成することができる。接着層の不連続なパターンとしては、ストライプ、格子、文字パターンなど任意なパターンを用いることができる。熱転写記録の他、オフセット印刷等の印刷で行っても良い。
接着層に使用する樹脂としては、例えばアクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びシリコーン樹脂等があげられる。
これら樹脂は、単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
画像層は、例えば熱溶融性インク、あるいは昇華性インク等の熱転写インク、インクジェットインクを用いたインクジェット印刷,及びオフセットインクを用いたオフセット印刷等により形成することができる。
インクに使用される樹脂としては、例えばアクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びシリコーン樹脂等があげられる。
熱転写インクの場合、例えば支持体の一方の面に熱転写インク層が塗工された熱転写インクシートを用いて、サーマルヘッド等の加熱手段を用いて熱転写記録することにより画像層を形成することができる。
熱転写インクシートの熱転写インク層は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒、蛍光インクなどの各色単色でも良いし、任意の色を面順次に設けても良い。更には、上記接着層インクを熱転写インクシート上に面順次に設けても良い。支持体のインク層及び接着層を設けていない側の面に、耐熱滑性を目的とした背面層を設けても良い。
受像層は、画像層を形成するためのインクに応じて選択され得る。
受像層に使用する樹脂としては、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、シリコーン樹脂等があげられる。これら樹脂は単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
受像層は、例えば支持体の一方の面に受像層インクが剥離可能に塗工された受像層シートを用い、熱転写することにより形成することができる。受像層シートの受像層面に、前記の方法と同様に画像層、及び接着層を形成することができる。
受像層と基材との接合は、例えば画像層及び接着層を形成した受像層の接着層側と基材を対向し、例えば熱と圧力を同時に加えることができるヒートローラ等に通し、受像層を全体的に加熱することにより、または例えばホットスタンプ機等により所望のパターンで選択的に加熱することにより、基材上に受像層全体あるいは部分的に熱接着することにより、接合することができる。その後、受像層シートの支持体を剥離することにより印刷物が得られる。
保護層に使用される材料としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、紫外線硬化性化合物等をあげることができる。
保護層を形成する方法としては、支持体上に形成された画像と保護層用材料を当接し、ヒートローラ等により、加熱、加圧することがあげられる。または、紫外線硬化性樹脂液を塗布した後に紫外線を照射して保護層を形成しても良い。
離形層に使用する樹脂としては、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等があげられる。これら樹脂は単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
離形層を形成する方法としては、例えば支持体の一方の面に離型層インクが塗工された離型層インクシートを用いてサーマルヘッド等の加熱手段を用いて熱転写記録することにより形成することができる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例1
熱溶融性インクシートの作製
厚さ4.5μmの透明ポリエステルフィルムを用意し、その一方の側に乾燥塗布厚み0.3μmとなるようにシリコーン樹脂からなる背面層を形成した。そのポリエステルフィルムのもう一方の側に下記組成の熱溶融性インク層塗布液、及び接着層塗布液を面順次で塗布し、140℃で1分間、加熱・乾燥して、熱溶融性インク層、及び接着層を形成することにより、熱溶融性インクシートを得た。熱溶融性インク層の乾燥後の塗布厚みは0.6μm、接着層の乾燥後の塗布厚みは1μmとした。
熱溶融性インクシートの作製
厚さ4.5μmの透明ポリエステルフィルムを用意し、その一方の側に乾燥塗布厚み0.3μmとなるようにシリコーン樹脂からなる背面層を形成した。そのポリエステルフィルムのもう一方の側に下記組成の熱溶融性インク層塗布液、及び接着層塗布液を面順次で塗布し、140℃で1分間、加熱・乾燥して、熱溶融性インク層、及び接着層を形成することにより、熱溶融性インクシートを得た。熱溶融性インク層の乾燥後の塗布厚みは0.6μm、接着層の乾燥後の塗布厚みは1μmとした。
熱溶融性インク層塗布液(イエロー)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
イエロー顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
熱溶融性インク層塗布液(マゼンタ)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
マゼンタ顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
熱溶融性インク層塗布液(シアン)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
シアン顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
接着層塗布液
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 12重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(ダウケミカル製VMCA) 8重量部
基材として、市販のコート紙を用意した。
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
イエロー顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
熱溶融性インク層塗布液(マゼンタ)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
マゼンタ顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
熱溶融性インク層塗布液(シアン)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
シアン顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
接着層塗布液
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 12重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(ダウケミカル製VMCA) 8重量部
基材として、市販のコート紙を用意した。
得られた熱溶融性インクシートにより、400dpiのサーマルヘッドで、接着層インクの転写をストライプ状に行った。次に、接着層の上に、イエロー、マゼンタ、シアンの印刷を行い、カラー画像層を有する印刷物を作成した。
得られた印刷物について、画像上に粘着テープを貼り付けた後に画像を剥がした結果、接着層の印刷パターンであるストライプ状に画像が破壊され、基材が改ざん行為に再利用できない状態になった。
比較例1
接着層インクの転写をベタ印刷にて行うこと以外は、実施例1と同様にして、カラー画像層を有する印刷物を作成した。
接着層インクの転写をベタ印刷にて行うこと以外は、実施例1と同様にして、カラー画像層を有する印刷物を作成した。
得られた印刷物について、画像上に粘着テープを貼り付けた後に画像を剥がす行為を数回繰り返し行った結果、画像全面が剥離され、基材が改ざん行為に再利用できる状態になった。
実施例2
熱溶融性インク受像シートの作製
易接着層が形成された厚さ25μmの透明ポリエステルフィルムを用意し、そのポリエステルフィルム表面に、グラビアコーターを用いて、乾燥後の塗膜厚みがそれぞれ3μmになるように下記組成の熱溶融性インク受像層塗布液を塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥して、熱溶融性インク受像層を形成し、熱溶融性インク受像シートを得た。
熱溶融性インク受像シートの作製
易接着層が形成された厚さ25μmの透明ポリエステルフィルムを用意し、そのポリエステルフィルム表面に、グラビアコーターを用いて、乾燥後の塗膜厚みがそれぞれ3μmになるように下記組成の熱溶融性インク受像層塗布液を塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥して、熱溶融性インク受像層を形成し、熱溶融性インク受像シートを得た。
熱溶融性インク受像層塗布液
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−60) 10重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200) 10重量部
得られた熱溶融性インク受像層上に、実施例1と同様の熱溶融性インクシートを用いてイエロー、マゼンタ、シアンの印刷を行い、カラー画像層を得た。次に、画像層の上に接着層を対向し、同様に400dpiのサーマルヘッドを用いて、ストライプ状の接着層を得た。
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−60) 10重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200) 10重量部
得られた熱溶融性インク受像層上に、実施例1と同様の熱溶融性インクシートを用いてイエロー、マゼンタ、シアンの印刷を行い、カラー画像層を得た。次に、画像層の上に接着層を対向し、同様に400dpiのサーマルヘッドを用いて、ストライプ状の接着層を得た。
その後、このようにして形成した接着層上に基材として市販のコート紙を対向し、ローラー温度180℃、ローラー回転速度1m/分に調整したフジプラ(株)製ラミネーターLPD2306Cityに通して、熱転写記録媒体とPPC用紙とを熱接着し、印刷物を得た。熱接着時の樹脂層の温度を市販のサーモラベルを用いて測定したところ、約100℃であった。
得られた印刷物について、画像上に粘着テープを貼り付けた後に画像を剥がした結果、接着層の印刷パターンであるストライプ状に画像が破壊され、基材が改ざん行為に再利用できない状態になった。
実施例3
昇華型熱転写性インク受像シートの作製
易接着層が形成された厚さ25μmの透明ポリエステルフィルムを用意し、そのポリエステルフィルム表面に、下記組成の昇華型熱転写性インク受像層塗布液をグラビアコーターを用いて、乾燥後の塗膜厚みがそれぞれ3μmになるように塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥して、昇華型熱転写性インク受像層を形成し、昇華型熱転写性インク受像シートを得た。
昇華型熱転写性インク受像シートの作製
易接着層が形成された厚さ25μmの透明ポリエステルフィルムを用意し、そのポリエステルフィルム表面に、下記組成の昇華型熱転写性インク受像層塗布液をグラビアコーターを用いて、乾燥後の塗膜厚みがそれぞれ3μmになるように塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥して、昇華型熱転写性インク受像層を形成し、昇華型熱転写性インク受像シートを得た。
昇華型熱転写性インク受像層塗布液
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−60) 10重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200) 10重量部
昇華型熱転写性インクシートの作製
厚さ4.5μmの透明ポリエステルフィルムの一方の側に乾燥塗布厚み0.3μmとなるようにシリコーン樹脂からなる背面層を形成した。そのポリエステルフィルムのもう一方の側に下記組成の昇華型熱転写性インク層塗布液、及び接着層塗布液を面順次で塗布し、140℃で1分間、加熱・乾燥して、昇華型熱転写性インク層、及び接着層を形成し、昇華型熱転写性インクシートを得た。インク層の乾燥後の塗布厚みは1μm、接着層の乾燥後の塗布厚みは1μmとした。
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−60) 10重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200) 10重量部
昇華型熱転写性インクシートの作製
厚さ4.5μmの透明ポリエステルフィルムの一方の側に乾燥塗布厚み0.3μmとなるようにシリコーン樹脂からなる背面層を形成した。そのポリエステルフィルムのもう一方の側に下記組成の昇華型熱転写性インク層塗布液、及び接着層塗布液を面順次で塗布し、140℃で1分間、加熱・乾燥して、昇華型熱転写性インク層、及び接着層を形成し、昇華型熱転写性インクシートを得た。インク層の乾燥後の塗布厚みは1μm、接着層の乾燥後の塗布厚みは1μmとした。
昇華型熱転写性インク層塗布液(イエロー)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
イエロー顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
昇華型熱転写性インク層塗布液(マゼンタ)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
マゼンタ顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
昇華型熱転写性インク層塗布液(シアン)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
シアン顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
接着層塗布液
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 12重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(ダウケミカル製VMCA) 8重量部
得られた熱転写記録媒体の昇華型熱転写性インク受像層と昇華型熱転写性インク層とを対向させ、400dpiのサーマルヘッドで、カラー画像の記録を行い、画像層を得た。次に、画像層の上に接着層を対向し、同様に400dpiのサーマルヘッドを用いて、ストライプ状接着層を得た。
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
イエロー顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
昇華型熱転写性インク層塗布液(マゼンタ)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
マゼンタ顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
昇華型熱転写性インク層塗布液(シアン)
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
シアン顔料 12重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 8重量部
接着層塗布液
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
アクリル樹脂(三菱レイヨン製BR−64) 12重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(ダウケミカル製VMCA) 8重量部
得られた熱転写記録媒体の昇華型熱転写性インク受像層と昇華型熱転写性インク層とを対向させ、400dpiのサーマルヘッドで、カラー画像の記録を行い、画像層を得た。次に、画像層の上に接着層を対向し、同様に400dpiのサーマルヘッドを用いて、ストライプ状接着層を得た。
その後、このようにして形成した接着層上に基材としてPETカードを対向し、ローラー温度180℃、ローラー回転速度1m/分に調整したフジプラ(株)製ラミネーターLPD2306Cityに通して、熱転写記録媒体と市販のコート紙とを熱接着し、印刷物を得た。熱接着時の樹脂層の温度を市販のサーモラベルを用いて測定したところ、約100℃であった。
得られた印刷物について、画像上に粘着テープを貼り付けた後に画像を剥がした結果、接着層の印刷パターンであるストライプ状に画像が破壊され、基材が改ざん行為に再利用できない状態になった。
1…基材、2…接着層、3…画像層、5…保護層、6…受像層、7…剥離層、10,20,30,40,50,60,70,80…印刷層
Claims (11)
- 基材と、基材上に設けられた不連続な接着層と、該不連続な接着層を介して該基材上に設けられた画像層とを具備することを特徴とする印刷物。
- 前記画像層上に、さらに保護層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の印刷物。
- 前記不連続な接着層と前記基材との間に、さらに受像層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の印刷物。
- 基材と、基材上に設けられた不連続な接着層と、該不連続な接着層を介して該基材上に設けられた画像層と、該画像層上に設けられた受像層とを具備することを特徴とする印刷物。
- 基材と、基材上に設けられた画像層と、画像層上に設けられた不連続な接着層と、該不連続な接着層を介して該画像層上に設けられた保護層とを具備することを特徴とする印刷物。
- 前記基材と前記画像層との間に、さらに受像層が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の印刷物。
- 基材と、基材上に設けられた画像層と、画像層上に設けられた不連続な接着層と、該不連続な接着層を介して該画像層上に設けられた受像層とを具備することを特徴とする印刷物。
- 基材と、基材上に設けられた画像層と、画像層上に設けられた不連続な剥離層と、該不連続な剥離層を介して該画像層上に設けられた保護層とを具備することを特徴とする印刷物。
- 前記基材と前記画像層との間に、さらに受像層が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の印刷物。
- 基材と、基材上に設けられた画像層と、画像層上に設けられた不連続な剥離層と、該不連続な剥離層を介して該画像層上に設けられた受像層とを具備することを特徴とする印刷物。
- 前記画像層は、熱溶融性インク、昇華性インク、及びインクジェットインクからなる群から選択されるインクを用いて形成される請求項1ないし10のいずれか1項に記載の印刷物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005116025A JP2006289865A (ja) | 2005-04-13 | 2005-04-13 | 印刷物 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2005116025A JP2006289865A (ja) | 2005-04-13 | 2005-04-13 | 印刷物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006289865A true JP2006289865A (ja) | 2006-10-26 |
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ID=37410963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005116025A Pending JP2006289865A (ja) | 2005-04-13 | 2005-04-13 | 印刷物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006289865A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014069370A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Dainippon Printing Co Ltd | スクラッチカード |
-
2005
- 2005-04-13 JP JP2005116025A patent/JP2006289865A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014069370A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Dainippon Printing Co Ltd | スクラッチカード |
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