JP2006285137A - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリエステル樹脂と着色剤と疎水性有機溶剤とを含む混合物を、水性媒体中に乳化又は懸濁させて着色剤含有樹脂粒子の懸濁液とし、該樹脂粒子を洗浄、脱水して含水着色剤含有樹脂粒子を得る第1工程、該含水着色剤含有樹脂粒子を撹拌機付きの乾燥機に投入し、常圧下で該撹拌機による攪拌を行いながら、相対湿度が70〜100%に調湿された気体(I)を送入し、該含水着色剤含有樹脂粒子中に残存する該疎水性有機溶剤を該気体(I)中に含まれる水分により除去した後、該樹脂粒子中又は該樹脂粒子の表面に残存する水分を攪拌下で減圧除去する第2工程を順次行う静電荷像現像用トナーの製造方法。
【選択図】 なし
Description
上記問題を解決する方法として、機械的振動と調湿された気流を用いて流動層を形成し、平衡含水状態で有機溶剤をまず除去し、次いで、乾燥気流下で水分を除去する乾燥方法が開示されている(例えば、特許文献11参照)。
次いで、該含水着色剤含有樹脂粒子を減圧可能な撹拌機付きの乾燥機に投入し、常圧下で該撹拌機による攪拌を行いながら、相対湿度が70〜100%に調湿された気体(I)を送入し、該含水着色剤含有樹脂粒子中に残存する該疎水性有機溶剤を該気体(I)中に含まれる水分により除去した後、該含水着色剤含有樹脂粒子中又は該含水着色剤含有樹脂粒子の表面に残存する水分を攪拌下で減圧除去する第2工程
を順次行う静電荷像現像用トナーの製造方法である。
第1工程:ポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂と着色剤と該ポリエステル樹脂を溶解又は分散可能な疎水性有機溶剤とを含む混合物を、水性媒体中に乳化又は懸濁させて着色剤含有樹脂粒子の懸濁液とし、該着色剤含有樹脂粒子を洗浄、脱水して含水着色剤含有樹脂粒子を得る。
第2工程:該含水着色剤含有樹脂粒子を、減圧可能な撹拌機付きの乾燥機中で、常圧における機械的な攪拌下に、相対湿度が70〜100%に調湿された気体(I)の送入により、含水着色剤含有樹脂粒子に残存する疎水性有機溶剤を気体(I)の水分と置換した後、残存する水分を機械的な攪拌下に減圧除去する
なお、着色剤含有樹脂粒子は、
(1)着色剤とポリエステル樹脂が溶解または分散した疎水性有機溶剤の微粒子、
(2)着色剤の微粒子に水性媒体中に溶解したポリエステル樹脂が付着した状態の乳化型の微粒子、
または、
(3)着色剤の微粒子に疎水性有機溶剤により膨潤したポリエステル樹脂のミクロエマルジョンが付着した乳化型の微粒子
の形態のいずれかの微粒子、またはそれらの形態の混合微粒子であっても良い。
後記の合一法によりトナーを製造する場合は、上記(2)または(3)の状態である着色剤含有樹脂粒子の懸濁液を製造することが好ましい。
結着樹脂と着色剤は、高速攪拌機により疎水性有機溶剤中に溶解または分散することが好ましい。この場合、離型剤のような添加剤などはあらかじめ別々に予備分散を行ってマスター混練チップを調整した後に混合しても良い。第1工程においては、DESPA(アサダ鉄工株式会社)、ホモミクサ(特殊機化工業株式会社)などの高速攪拌機が使用できる。この時の翼先端速度は4〜30m/sであることが好ましく、10〜25m/sであることが特に好ましい。上記高速攪拌機を用いることで、結着樹脂の疎水性有機溶剤への溶解を効率よく行えると共に、着色剤の結着樹脂溶液中での均一微分散を達成できる。すなわち、あらかじめ微分散された着色剤の状態を高速攪拌することで、結着樹脂溶液中においても保持することができる。翼先端速度が4m/sより低いと、結着樹脂溶液中での着色剤の微分散が不十分となり好ましくない。一方、30m/sより高いと、専断による発熱が大きくなり、溶剤の揮発と相まって均一攪拌が困難となるため好ましくない。また、溶解、または分散する場合の温度は、20〜60℃の範囲が好ましく、30〜50℃の範囲が特に好ましい。
これは、ポリエステル樹脂の酸価が1未満であると、ポリエステル樹脂と有機溶剤とが水と均一に溶解もしくは混合した水溶液の製造、またはポリエステル樹脂と有機溶剤との微粒子が水中に懸濁した懸濁液の製造がスムーズに行われず、粗大粒子が発生するので好ましくない。
一方、ポリエステル樹脂の酸価が30より大きいと、各種環境下における帯電量が安定しないため好ましくない。酸価が1〜30KOHmg/gであるポリエステル樹脂は、カルボキシル基が塩基性化合物により中和されることによりアニオン型となる。その結果、樹脂の親水性が増加し、分散安定剤や界面活性剤を使用しなくとも安定に分散または溶解することができる。
合一法では、着色剤含有樹脂粒子(微粒子(A))の懸濁液を水で希釈して溶剤量を調整し、その後、分散安定剤を添加する。そして、分散安定剤の存在下で電解質の水溶液を滴下することで合一を進めて合一体を得る。微粒子(A)の懸濁液に電解質を添加することで、微粒子が塩析または不安定化され、さらに複数の微粒子が一体化することによって合一が進行し、合一体を得ることができる。なお、電解質を添加することにより、微粒子(A)同士が合一するばかりでなく、水性媒体中に溶解しているポリエステル樹脂が塩析または不安定化することによりポリエステル樹脂の微粒子が析出し、微粒子(A)の表面または既に合一した微粒子(A)の合一体に付着して、或いは、水性媒体中に溶解しているポリエステル樹脂が塩析または不安定化することにより、直接、微粒子(A)の表面または既に合一した微粒子(A)の合一体に付着することにより、合一が進行し、合一体を得る。
架橋型ポリエステルは、2価の多塩基酸またはその誘導体と、2価のアルコールと、架橋剤として多価化合物とを反応させることによって製造することが好ましい。特に、2価の多塩基酸またはその誘導体と、2価の脂肪族多価アルコールと、架橋剤として多価エポキシ化合物とを反応させることによって製造することが好ましい。
また、直鎖型ポリエステル樹脂は、2価の多塩基酸類と、2価のアルコールとを反応させることによって製造する。特に、2価の多塩基酸類と、2価の脂肪族アルコールとを反応させることによって製造することが好ましい。
架橋型のポリエステル樹脂を製造する際には、さらに架橋剤として多価エポキシ化合物を使用する。そのような化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルアニリン、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラキス1,1,2,2(p−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ基を有するビニル化合物の重合体、あるいは共重合体、エポキシ化レゾルシノール−アセトン縮合物、部分エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ基を有するビニル化合物の重合体、あるいは共重合体、半乾性もしくは乾性脂肪酸エステルエポキシ化合物などが挙げられる。上記の化合物の中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルがより好適に用いられる。
直鎖型ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、40〜70℃であることが好ましく、50〜65℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度(Tg)が40℃より低いと、トナーが保存、運搬、あるいはマシンの現像装置内部で高温下に晒された場合にブロッキング現象(熱凝集)を生じやすい。また、ガラス転移温度(Tg)が70℃より高いと、低温定着性が低下するため好ましくない。
また、直鎖型ポリエステル樹脂の軟化点としては、90℃以上となっていることが好ましく、中でも、90℃〜130℃であることが好ましい。ここで、直鎖型ポリエステル樹脂の軟化点としては、90℃〜120℃であることがより好ましく、90℃〜110℃であることが特に好ましい。これは、架橋型ポリエステル樹脂と同様に、軟化点が90℃未満の場合は、ガラス転移温度が低下してしまい、トナーが凝集現象を生じやすくなるので保存時や印字の際にトラブルになりやすく、130℃を越える場合には定着性が悪化しやすくなるためである。
まず、第1工程で得られたれた該含水着色剤含有樹脂粒子を、減圧可能な撹拌機付きの乾燥機中で、常圧における機械的な攪拌下に、相対湿度が70〜100%に調湿された気体(I)の送入により、含水着色剤含有樹脂粒子に残存する疎水性有機溶剤を気体(I)の水分と置換して除去した後、残存する水分を機械的な攪拌下に減圧除去する。
含水着色剤含有樹脂粒子のウェットケーキは、ヘンシェルミキサー等の撹拌機を用いてあらかじめ解砕することが好ましい。さらに、BET表面積が30〜200、特に好ましくは50〜150の無機酸化物を添加して解砕することが好ましい。無機酸化物をあらかじめ添加することで、該無機酸化物がスペーサー剤として作用し、乾燥工程中の凝集、融着を防止できるためである。嵩比は、好ましくは0.2〜0.8g/ml、更に0.3〜0.6g/mlの解砕物とすることが好ましい。嵩比が上記範囲であると良好な撹拌ができ、溶剤と水の除去がより効率的に進む。また、バグフィルターの目詰まりが起きにくく、その結果、圧損が高くなり難いため好ましい。無機酸化物としては、特に限定されるものではないが、例えば、二酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニュウム、等の無機酸化物、及びそれらをシリコーンオイル、シランカップリング剤などの疎水化処理剤で表面処理したもの等が上げられる。
上記乾燥機に含水着色剤含有樹脂粒子のウェットケーキと無機酸化物を仕込み、該乾燥機による機械的な攪拌下に、乾燥と解砕を同時並行に行わせることもできるが、あらかじめ無機酸化物を添加して解砕しておくことにより、常圧における調湿ガスと粒子が効率的に接触するため乾燥の効率が向上し好ましい。得られた解砕物は、乾燥機に投入され、機械的な攪拌下に、常圧の調湿ガスを挿入し、残存する疎水性有機溶剤を置換、除去する。
気体(I)の相対湿度は、70〜100%、特に80〜100%であることが好ましい。相対湿度がこの範囲であると、含水着色剤含有樹脂粒子中の水分が先に除去され難く、水分と疎水性有機溶剤との置換を十分に行うことができる。また、気体(I)の入り口温度は、30〜60℃以下であることが好ましい。更に、35〜50℃の範囲が好ましく、特に35〜45℃の範囲がもっとも好ましい。気体(I)の入り口温度がこの範囲であると、溶剤で膨潤した粒子が液膜により凝集して融着することが起きにくい。また、疎水性有機溶剤との置換が速やかであり、溶剤を置換するために要する時間が短くできる。また、相対湿度を調湿した気体(I)が通過する際に接する調湿ガス供給口11の表面温度は、挿入する調湿ガスの温度と±2℃の範囲内で調整しておくことが好ましい。調湿ガス供給口11の表面温度が±2℃の範囲内であると乾燥機の内面で露結が生じ難く、露結した水分によるトナーの凝集体が発生し難く、好ましい。また、気体(I)の相対湿度が低下し難く、気体(I)による溶剤の除去効果を維持しやすい。
第1工程後のウェットケーキの含水率が高い場合には、相対湿度が60%以下の調湿ガス(気体(II))の送入により、該ケーキの含水率を調整することが好ましい。更に、40%以下の調湿ガスの送入が好ましい。気体(I)の風量は、嵩比0.2〜0.8g/ml、平均粒径1〜13μmの含水着色剤含有樹脂粒子において、例えば、ホソカワミクロン社製「ナウターミキサーNXV-1」においては、含水着色剤含有樹脂粒子の単位重量当たり5〜150L/min・Kgの範囲が好ましく、更に、10〜80L/min/Kgの範囲が好ましい。該風量がこの範囲であると、均一に接触が行われ、疎水性有機溶剤の除去効率が良好であり、好ましい。また、釜内でチャンネリングが発生し難く、バグの圧損が大きくなり難い。乾燥機の容積によっては適宜最適値を設定することが好ましい。
本発明の製造方法では、常圧で気体(I)を送入すると同時に、機械的に撹拌機で攪拌することが重要である。通常、湿潤状態のウェットケーキに高湿度の調湿ガスを送入すると、液膜が粒子表面に付着し、粒子間の凝集が発生する。しかしながら、図1に示すような撹拌機を用いて機械的に攪拌することで、圧縮と専断力が個々の粒子にかかり、凝集が解砕されるために、一連の乾燥を通して凝集による融着が防止されると考えられる。例えば、ホソカワミクロン社製「ナウターミキサーNXV-1」においては、公転の回転数としては0.9〜3.6rpmの範囲が好ましい。一方、自転の回転数は30〜120rpmの範囲が好ましい。
また、流動層と比較し、流動層を形成しないため層膨張も大きくなく、仕込量を増やすことができるため生産性に優れている。一方、理由は明確でないが、流動層に比べ調湿ガスとの接触効率は劣ると推測されるにもかかわらず、同様の疎水性有機溶剤の置換による除去効果は高い。機械的な攪拌による混合性が良好なためと推測される。加えて流動層と比較し、単位面積・単位時間あたりの風量(空塔速度)は格段に少なくてすむ。
また、品温制御は効率的な乾燥を行う上で重要であるが、ジャケット(乾燥機本体17は二重構造部分)温水による乾燥機内面の伝熱面からの熱量及び調湿ガスの熱から供給される熱量と粒子間との熱交換は、本製法では常圧下で行われるため、減圧下真空状態に比べ該熱交換の効率が高く、安定な温度制御が可能となるというメリットも有する。処理時間に特に制限はないが、例えば、1〜20時間が好ましい。
減圧下真空乾燥する際の温度条件については、品温が35〜45℃の範囲内が好ましい。この範囲であれば、効率的に水を除去し易い。また、融着が発生する可能性が少なく、好ましい。ジャケットの温度は品温が適正な範囲となるように、適宜調整することが好ましい。処理時間に特に制限はないが、含水率が0.2%以下となるまでで、例えば、1〜20時間が好ましい。
(樹脂1の合成例)
テレフタル酸 252 質量部
イソフタル酸 63 質量部
プロピレングリコール 122 質量部
ネオペンチルグリコール 21 質量部
エチレングリコール 12 質量部
テトラブチルチタネート 2.5質量部
エピクロン830 9.4質量部
カージュラE 9.0質量部
*エピクロン830:大日本インキ化学工業(株)製ビスフェノールF型エポキシ樹脂
エポキシ当量170(g/eq)
*カージュラE(シェルジャパン製アルキルグリシジルエステル)
エポキシ当量250(g/eq)
<直鎖型ポリエステル樹脂の合成例>
テレフタル酸 315質量部
ネオペンチルグリコール 21質量部
エチレングリコール 12質量部
プロピレングリコール 122質量部
テトラブチルチタネート 2.5質量部
以上の原料をガラス製2Lの四ツ口フラスコに入れ温度計、攪拌棒及び窒素導入管を取り付け、電熱マントルヒーター中で、常圧窒素気流下にて240℃で12時間反応後、順次減圧し、10mmHgで反応を続行した。反応はASTM・E28−517に準じる軟化点により追跡し、軟化点が100℃に達した時反応を終了した。
カルナバワックス「カルナバワックス 1号」(加藤洋行輸入品)30部と直鎖型ポリエステル樹脂(樹脂合成例2)70部とメチルエチルケトン150部とをデスパーで予備混合した後、スターミルLMZ-10(アシザワファインテック社製)で微細化を行い、固形分含有量40質量%の離型剤微分散液W―1を調製した。
シアン顔料(大日本インキ化学工業(株)社製シアン顔料「Ket-111」)を50質量部と直鎖型ポリエステル樹脂(合成例2)を50質量部とを100質量部の有機溶剤(メチルエチルケトン)中に添加し、デスパーにてプレ分散を行った後、スターミルLMZ-10(アシザワファインテック社製)で湿式分散を行い、各着色剤のマスター溶液を調製した。最終的に得られたマスター溶液の固形分含有量は45%であった。また、得られたマスター溶液を合成例2の樹脂及びMEKで希釈し、400倍の光学顕微鏡で着色剤の微分散状態、粗大粒子の有無を観察したところ、粗大粒子がなく、均一に微分散していた。
上記離型剤分散液、着色剤マスター溶液、あるいは着色剤マスターチップ、希釈樹脂(追加樹脂)、メチルエチルケトンを、固形分含有量が65%、温度条件が30〜40℃の範囲でT.K.ホモディスパー翼(T.K.ロボミックス:特殊機化工業株式会社)の3600rpmにより3時間の間混合し、溶解・分散を行った。得られた混合物は、固形分含有量を65%に再調整してミルベースとした。作製したミルベースの配合を表1に示す。
攪拌翼としてデスパー翼を有する円筒型の2LセパラブルフラスコにミルベースMB−1を461.5部(固形分300部)仕込み、次いで1規定アンモニア水50部を加えて、T.K.ホモディスパー翼(T.K.ロボミックス:特殊機化工業株式会社)により3600rpmにて十分に攪拌した後、温度を23℃に調製した。ついで、攪拌速度を7000rpmに変更して340部の脱イオン水を10g/minで滴下して乳化分散体を作製した。この時の攪拌翼の周速は14.7m/sであった。また、スラリーを光学顕微鏡で観察すると、樹脂は溶解しており、顔料と離型剤の微粒子が分散している状態が観察された。
なお、上記性状は下記評価装置にて測定を行った。
乾燥後の母トナーを、界面活性剤を含む水の中に懸濁させることにより試料を作製する。次いで100μmのアパーチャーチューブを用いたコールターカウンターマルチサイザーTAIIにより該母トナーの粒径、粒度分布を測定した。
平均円形度は、トナー粒子のSEM(走査型電子顕微鏡)写真を撮影し、それを測定し計算することによっても求めることができるが、本発明においては、東亜医用電子(株)製フロー式粒子像分析装置FPIP−1000により求める。フロー式粒子像分析装置FPIP−1000とは、トナー粒子等の微粒子の大きさや形状を撮像する装置であり、粒子の撮像は以下の通りに行われる。
(1)トナー粒子の懸濁液の作製
水20gに対し界面活性剤(エルクリヤー(中外写真薬品(株)製)0.1gを添加し、更に試料である母トナー0.04gを添加し、超音波分散機でトナー粒子を水中に懸濁させる。
(2)測定条件
測定温度;25℃
測定湿度;60%
測定トナー粒子数;5000±2000個
(3)残存溶剤量
ガラス製のスクリュー瓶に試料を約250mg精秤し、THFを加えて全量を4460mg程度(5μL相当)とする。1時間放置した後、よく振って試料を溶解する。マイクロシリンジで試料溶液1μLをとり、GC/MSに導入して、メチルエチルケトンの定量を行った。定量値は、GC/MSのSIMモードで、MEK(m/z57)とsec-Butyl acetone(m/z56)で検量線を作成したものから求めた。
(4)含水率
試料約0.5gを精秤し、140℃―40min加熱乾燥し、デシケーター中で冷却した後再度精秤し、加熱減分から含水率を算出した。
トナー母粒子の調製例で得られた含水着色剤含有樹脂粒子のウェットケーキ3000部を、CK翼を有する20Lヘンシェルミキサーの30m/sで3分間攪拌し、一旦停止した後更に同条件で3分間攪拌して、解砕を行った。次いで、シリカH05TX(クラリアントジャパン社製シリカ、BET比表面積50)を15部添加して10m/sで1分間攪拌を行った。得られたウェットケーキの解砕物の傘比は0.40g/ccであった。次いで、該解砕物44.8Kg(固形分30Kg)を図1に記載した付帯設備を具備したホソカワミクロン社製「ナウターミキサーNXV-1」(有効容積100L)に仕込み、ジャケット入り口温度40℃、相対湿度が90%の40℃に調湿調温された空気(気体I)を、20L/min・Kgの風量で送入し、8時間処理した。この時、撹拌機は、公転が3rpm、自転が90rpmに設定した。この後、真空乾燥に切り替えて10時間処理することで、水分を除去して、着色剤含有樹脂粒子の乾燥粉を得た。得られた乾燥分をコールターマルチサイザーIIで測定したところ、テーリングは見られず、乾燥による凝集体の発生は見られなかった。
実施例1における気体Iの相対湿度を変える以外は同様の操作で実施例2を行った。得られた乾燥分をコールターマルチサイザーIIで測定したところ、テーリングは見られず、乾燥による凝集体の発生は見られなかった。
実施例1における風量を20L/min・Kgから10L/min/Kgに変更した以外は同様の操作で実施例3を行った。得られた乾燥分をコールターマルチサイザーIIで測定したところ、テーリングは見られず、乾燥による凝集体の発生は見られなかった。
常圧調湿条件下での乾燥は実施例1と同様の条件で行った後、相対湿度が5%の40℃に調湿調温された空気を送入し、含水率を低減した後、真空乾燥を行った。得られた乾燥分をコールターマルチサイザーIIで測定したところ、テーリングは見られず、乾燥による凝集体の発生は見られなかった。
実施例1における気体Iの相対湿度を変える以外は同様の操作で比較例1、2を行った。得られた乾燥分をコールターマルチサイザーIIで測定したところ、テーリングは見られず、乾燥による凝集体の発生は見られなかった。
常圧調湿ガスの送入を行わず真空乾燥のみで乾燥を行った。品温が40℃となるようにジャケット温度を調整しながら、攪拌条件は実施例1と同様の条件で行った。10時間かけて水分を除去後、更に18時間の間0.3〜0.5Kpaの高真空で真空乾燥を行った。得られた乾燥分をコールターマルチサイザーIIで測定したところ、テーリングは見られず、乾燥による凝集体の発生は見られなかった。各実施例、比較例の条件と評価結果を表2、3に示す。
2.ガス(空気)流量計
3.ガス(空気)温度計
4.蒸気(スチーム)発生装置
5.蒸気(スチーム)流量計
6.蒸気(スチーム)温度計
7.調湿ガス発生装置
8.調湿ガス流量計
9.調湿ガス温度計
10.調湿ガス湿度計
11.調湿ガス供給口
12.攪拌機
13.乾燥機圧力計
14.乾燥機温度計
15.攪拌モーター
16.バグフィルター
17.(真空)乾燥機本体
18.温水作製装置
19.凝縮器
20.凝縮水受け槽
21.真空ポンプ
Claims (7)
- ポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂と着色剤と該ポリエステル樹脂を溶解又は分散可能な疎水性有機溶剤とを含む混合物を、水性媒体中に乳化又は懸濁させて着色剤含有樹脂粒子の懸濁液とし、該着色剤含有樹脂粒子を洗浄、脱水して含水着色剤含有樹脂粒子を得る第1工程、
次いで、該含水着色剤含有樹脂粒子を減圧可能な撹拌機付きの乾燥機に投入し、常圧下で該撹拌機による攪拌を行いながら、相対湿度が70〜100%に調湿された気体(I)を送入し、該含水着色剤含有樹脂粒子中に残存する該疎水性有機溶剤を該気体(I)中に含まれる水分により除去した後、該含水着色剤含有樹脂粒子中又は該含水着色剤含有樹脂粒子の表面に残存する水分を攪拌下で減圧除去する第2工程
を順次行う静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 前記第2工程において、前記気体(I)を送入する前又は後で、相対湿度が60%以下に調湿された気体(II)で含水着色剤含有樹脂粒子に含まれる水分を調整する請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記気体(I)の相対湿度が80〜100%である請求項1又は2のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記気体(I)が前記乾燥機内に送入される際における、前記気体(I)の温度が、30〜50℃である請求項1、2又は3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 第1工程が、下記(1−i)、(1−ii)、(1−iii)、(1−iv)及び(1−v)の工程を順次行う請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(1−i)疎水性有機溶剤中に、カルボキシル基を有するポリエステル樹脂及び着色剤を溶解又は分散させて混合物を製造する工程、
(1−ii)前記混合物を塩基性化合物の存在下で水と混合させることにより、前記ポリエステル樹脂と前記着色剤と前記疎水性有機溶剤の微粒子(A)(着色剤含有樹脂粒子)が水中に懸濁した懸濁液を製造する工程、
(1−iii)次いで、前記懸濁液に分散安定剤を添加し、その後電解質を添加することにより、前記微粒子(A)の合一体(B)を製造する工程、
(1−iv)前記疎水性有機溶剤を除去する工程、
(1−v)前記合一体(B)を前記水性媒体から分離し、洗浄、脱水する工程。 - 前記疎水性有機溶剤が、該疎水性有機溶剤の25℃における水に対する溶解度が0.1〜30質量%であり、かつ常圧における沸点が水の沸点以下である請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記第一工程終了後、前記含水着色剤含有樹脂粒子にBET比表面積が30〜200の無機酸化物を添加した後、第二工程を行う請求項1、2、3、4、5又は6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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