JP2008299154A - トナー粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】湿式で造粒されるトナー粒子の製造方法において、湿潤トナー粒子を効率良く乾燥してトナー粒子を得る、トナー粒子の製造方法を提供することである。
【解決手段】外気温度Aが
5℃≦A≦50℃
である外気を調湿して乾燥を行い、該調湿後の絶対湿度Bが
4×10-3[kg−水蒸気/kg−乾き空気]≦B≦3×10-2[kg−水蒸気/kg−乾き空気]
の範囲である熱気流で湿潤トナー粒子を粉粒状に分散させ、該熱気流に対して並流に送りながら気流乾燥するトナー粒子の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット法の如き画像形成方法における静電荷潜像を顕像化するためのトナーに含有されるトナー粒子の製造方法に関する。
電子写真法は、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像に対してトナーを用いて顕像化(現像)する。そして、紙等のメディアにトナー画像を転写した後、加熱、圧力、加熱圧力或いは溶剤蒸気により定着し、トナー画像を得るものである。
近年トナーは、粉砕トナーと湿式で造粒するトナーとに大別されている。その大別されたそれぞれのトナーの製造方法は、構成が大きく異なる。例えば粉砕トナーは、熱可塑性樹脂中に着色剤を混練機等にて溶融混合して均一に分散する。得られた溶融混練物は冷却固化させた後、微粉砕装置により微粉砕して、更に微粉砕物を分級機によって分級して所望粒径のトナー粒子を得る。その後、トナー粒子に所定の添加剤を加えてトナーを製造する。
一方、湿式で造粒されるトナーは、トナーを構成する材料や所望するトナー粒子形状により、懸濁重合法、乳化重合法、溶解懸濁法等、各種のトナー製造方法が提案されている。
例えば懸濁重合法・溶解懸濁法では液状分散媒体中でトナーを構成する材料を高速攪拌装置によって造粒し、所望粒径のエマルジョンを得る。次に必要に応じて重合操作を行ってトナー粒子分散液を得る。その後、トナー粒子分散液から湿潤トナー粒子をケーキとして分離し、そして、解砕・乾燥してトナー粒子を得る。この後、必要に応じて分級を行っても良い。その後は粉砕トナーと同様にして所定の添加剤を加えてトナーを製造する(特許文献1参照)。
また、乳化重合法では、まず重合性単量体、重合開始剤、界面活性剤、さらに必要に応じて架橋剤、連鎖移動剤、その他添加剤を含んだ単量体組成物を水系媒体中に適当な高速撹拌装置を用いて分散する。そして同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有する乳化樹脂粒子を得る。一方で着色剤を種々の分散剤を用いて水系媒体中に均一に微分散させ、前記した乳化樹脂粒子と会合(凝集及び融着)させて所望の粒径を有するトナー粒子分散液を得る。
その後は、前記した懸濁重合法、溶解懸濁法と同様に濾過・洗浄・解砕・乾燥・必要に応じて分級を経てトナー粒子を得る。そして更に所定の添加剤を加えてトナーを製造する(特許文献2参照)。
上記のような製造工程において、湿潤トナー粒子を乾燥する方法としては、次のものが一般的である。即ち、(a)減圧下に静置し、もしくは加熱・攪拌を行い乾燥を行う真空乾燥法(特許文献3参照)、(b)流動層を用いて乾燥を行う流動層乾燥法(特許文献4参照)などである。
しかしながら、これらの方法は次のような問題点を有する。(a)の真空乾燥法では、非常に長い時間を要し、凝集物は凝集したままで乾燥されるため、乾燥後解砕を行うか分級工程において凝集物を除去する必要があり、工程が煩雑化する。また、攪拌を行った場合では摩擦によるトナー粒子の変形・固着が避けられない。(b)の流動層乾燥法ではトナー粒子の粒径が微粒化するのに伴い、最小着火エネルギーの低下と静電気の発生が懸念されてきている。特に重量平均径が10μm以下の粒子は、重量平均径が10μmを超える粒子に比べて極端に最小着火エネルギーが減少する。また、重量平均径が10μm以下の粒子を流動層乾燥法で乾燥を行う場合、トナー粒子同士の摩擦あるいは、トナー粒子と乾燥機の缶体との摩擦により、多大な静電気が発生することが確認されている。これらの対策としては、アースを確実にとることが行われているが、アースを取ったとしても乾燥機内部に粉体が付着した場合、その付着表面及び浮遊粉塵雲に電荷が蓄積し、この電荷を除去することは非常に困難である。この対策として窒素循環による流動層乾燥法が提案され(特許文献5参照)、一定の効果が確認されているものの生産コストの増大は避けられなかった。
これらの問題を解決する乾燥方法として熱気流に対して並流に送る気流乾燥を用いるトナー粒子の製造方法が提案されている(特許文献6参照)。この乾燥方法は、優れた製造方法ではある。しかし、近年、画像形成装置の省エネルギー化、高速化に対応するため、トナー粒子が少ない熱容量で溶融することが求められている。この要求に対し、トナー粒子のガラス転移温度を低く設計してトナー粒子分散液を得る必要がある。このように設計されたトナー粒子分散液から湿潤トナー粒子を得て気流乾燥する場合、高温で気流乾燥を行うと配管内で融着が発生したり、トナー粒子の変形が起きる可能性がある。一方、これらの問題を抑えるために低温で乾燥を試みると乾燥効率のバラツキが多く、所定の含水率を維持するために多大な労力が注がれていた。特に季節変動に代表される大気雰囲気中の湿度変化は、乾燥効率のバラツキに大きな影響を与えて改善が望まれていた。
特開昭51−14895号公報 特開平5−265252号公報 特開平8−160662号公報 特公平7−74913号公報 特開平11−344831号公報 特開平6−324517号公報
本発明は、上述の如き問題を解決したトナー粒子の製造方法を提供することを目的とする。
即ち本発明は、湿式で造粒されるトナー粒子の製造方法において、湿潤トナー粒子を効率良く乾燥してトナー粒子を得る、トナー粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意検討の結果、画像形成装置の省エネルギー化、高速化に対応するため低いガラス転移温度に設計されたトナー粒子分散液からトナー粒子を得る場合、除湿又は調湿されたドライエアーで気流乾燥するとトナー粒子の品質を維持又は高生産性を維持しながら気流乾燥できることを見出し、本発明を完成させた。
これは、特に天候の変化や季節変動等に代表される大気中の湿度変化は、気流乾燥のような連続的な乾燥法に対し、乾燥効率への影響が多大であると言う知見に基づき発明を完成したものである。
即ち本発明は、水系分散媒体中でトナー粒子を含むトナー粒子スラリーを生成した後、脱水して湿潤トナー粒子を得、該湿潤トナー粒子を乾燥してトナー粒子を得るトナー粒子の製造方法において、
該乾燥を行う乾燥工程は、乾燥工程系外の外気温度Aが
5℃≦A≦50℃
である外気を調湿して乾燥を行い、該調湿後の絶対湿度Bが
4×10-3[kg−水蒸気/kg−乾き空気]≦B≦3×10-2[kg−水蒸気/kg−乾き空気]
の範囲である熱気流で該湿潤トナー粒子を粉粒状に分散させ、該熱気流に対して並流に送る気流乾燥であるトナー粒子の製造方法である。
本発明によれば、湿式で造粒されるトナー粒子の製造方法において、湿潤トナー粒子を効率良く乾燥してトナー粒子を得る製造方法を提供することができる。
更には湿式で造粒されるトナー粒子の製造方法においてトナー品質を維持又は高生産性を維持しながら気流乾燥できるトナー粒子の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明に用いることのできるトナー粒子製造システムの好適な例であるが、これに限定されるわけではない。図1は、水系分散媒体中で、トナー粒子を含むトナー粒子スラリーを生成した後、脱水して湿潤トナー粒子を得た後の、湿潤トナー粒子を乾燥するシステムを示している。
図1において、1は外気入気口、2は調湿器、3は加温器、4は熱気流投入口、5は気流乾燥機、6は湿潤トナー粒子供給ホッパー、7はトナー粒子含有気流出口である。
以下、図1を用いて本発明のトナー粒子の製造方法の好ましい一態様について説明する。
図1に示されるトナー粒子乾燥システムにおいて、吹き込みブロアー(図示しない)等によって投入された外気は、外気入気口1を介して調湿器2へ供給される。調湿器2内では、投入された外気が冷却水又はブライン等を用いた熱交換器による冷却手段やシリカゲル等を用いた除湿剤を使用して所定の絶対湿度に調湿される(図1内では冷却水の例を図示)。この調湿された外気は加温器3によって所定の温度に加熱されて熱気流投入口4で気流乾燥機5内へ超音速で吐出される。
一方、湿潤トナー粒子供給ホッパー6から供給された湿潤トナー粒子は、前記した超音速で吐出された熱気流により、粉粒状に分散され、ループ型の気流乾燥機5内で瞬時(0.5乃至10秒)に、かつ連続的に乾燥される。
また、気流抜き出し口7は、ループ型の気流乾燥機の内側に設置されることにより、乾燥品(トナー粒子)と未乾燥品をコアンダ効果により分級し、トナー粒子はサイクロン等により気流と分離される。
尚、気流乾燥機の乾燥配管の形式は、上記のループタイプの他、直管式、粒子に渦流運動を与えて水平管底部に堆積するのを防ぐ型式など各種の形の乾燥配管を用いることができるが、図1に示すようなループタイプの乾燥配管を有する気流乾燥機が最も好ましい。
次に、前記した気流乾燥機システム(乾燥工程)系外の外気温度Aが
5℃≦A≦50℃
の範囲である時に、この外気を調湿して乾燥を行う際、該調湿後の絶対湿度Bは
4×10-3[kg−水蒸気/kg−乾き空気]≦B≦3×10-2[kg−水蒸気/kg−乾き空気]
の範囲が好ましい。
4×10-3[kg−水蒸気/kg−乾き空気]>Bであると調湿器の能力が多大となり、製造コストが増大する。また、3×10-2[kg−水蒸気/kg−乾き空気]<Bであると乾燥効率が低下する。
更に、前記外気の絶対湿度をCとすると前記した調湿された熱気流の絶対湿度Bとの関係が
2×10-3[kg−水蒸気/kg−乾き空気]≦C−B≦6×10-2[kg−水蒸気/kg−乾き空気]
であることが好ましい。C−Bが2×10-3[kg−水蒸気/kg−乾き空気]より小さいと、乾燥効率が低下する。またC−Bが6×10-2[kg−水蒸気/kg−乾き空気]
より、大きいと多大な能力の調湿器が必要となり、製造コストが増大する。
更に、前記調湿された熱気流の温度Dが
50℃≦D≦70℃
であることが好ましい。50℃>Dであると、乾燥効率が悪化してトナー粒子所定の含水率を達成するのが難しい。70℃<Dであると、低ガラス転移温度に設計した湿潤トナー粒子が熱劣化してしまう可能性が高くなる。
更に、前記トナー粒子ガラス転移温度Tgが
40℃≦Tg≦65℃
であることが好ましい。
Tg<40℃であるトナーは、高温雰囲気下でトナーが劣化しやすく、画像形成装置内での紙等(メディア)への定着時に高温オフセットが発生しやすくなる。またTg>65℃であると、画像形成装置の省エネルギー化、高速化に対応することが困難となる。
本発明で製造されるトナーに好適に用いることのできる着色剤として、カーボンブラック及び以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤が挙げられる。
イエロー色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができる。具体的には、顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、17、23、62、65、73、74、81、83、93、94、95、97、98、109、110、111、117、120、127、128、129、137、138、139、147、151、154、155、167、168、173、174、176、180、181、183、191及びC.I.バットイエロー1、3、20等が挙げられる。染料としては、C.I.ソルベントイエロー19、44、77、79、81、82、93、98、103、104、112、162等が挙げられる。これらのものが単独で或いは2以上が併用して用いられる。
マゼンタ色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができる。具体的には、顔料としては、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,48;2、48;3、48;4、49,50,51,52,53,54,55,57,57;1、58,60,63,64,68,81,81;1、83,87,88,89,90,112,114,122,123,144、146,150,163,166,169,177,184,185,202,206,207,209,220,221,238、254等、C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35等が挙げられる。染料としては、C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,52,58,63,81,82,83,84,100,109,111,121,122等、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27等、C.I.ディスパースバイオレット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40等、C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28等の塩基性染料等が挙げられる。これらのものが単独で或いは2以上が併用して用いられる。
シアン色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66等、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45。染料としては、C.I.ソルベントブルー25、36、60、70、93、95等が挙げられ、これらのものが単独で或いは2以上が併用して用いられる。
これらの着色剤は、単独で又は2種以上を混合し、また更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角、彩度、明度、耐侯性、OHP透明性及びトナー中への分散性の点から選択される。例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合、着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対して1乃至20質量部が用いられる。
本発明で製造されるトナー粒子は離型剤を含有していても良い。本発明においてトナー粒子に使用可能な離型剤としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックスおよびその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックス等天然ワックス及びその誘導体などが挙げられる。なお、誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。更には、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、或いはその化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックスなども使用できる。
本発明に用いられるトナー粒子には、荷電制御剤を配合しても良い。荷電制御剤としては、公知のものが利用できる。更に、例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合、トナー粒子を製造する場合には、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。具体的な化合物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の如き芳香族カルボン酸の金属化合物、アゾ染料或いはアゾ顔料の金属塩または金属錯体、スルフォン酸又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン等が挙げられる。ポジ系荷電制御剤としては四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、ニグロシン系化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。
本発明において例えば乳化重合法や懸濁重合法による湿式造粒法の場合、トナーに含有される重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類;その他のアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の単量体が挙げられる。
本発明のトナーの製造方法において例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合、重合性単量体に樹脂を添加して重合しても良い。単量体では水溶性のため水性懸濁液中では溶解して乳化重合を起こすため使用できないアミノ基、カルボン酸基、水酸基、スルフォン酸基、グリシジル基、ニトリル基等親水性官能基含有の単量体成分をトナー中に導入したいときには、これらとスチレン又はエチレン等のビニル化合物とのランダム共重合体、ブロック共重合体、或いはグラフト共重合体等の共重合体の形で、或いはポリエステル、ポリアミド等の重縮合体の形で、或いはポリエーテル、ポリイミン等の重付加重合体の形で使用が可能となる。
これら樹脂の添加量としては、単量体100質量部に対し1乃至20質量部が好ましい。1質量部未満では添加効果が小さく、一方20質量部超添加すると重合トナーの種々の物性設計が難しくなるためである。
更に、単量体を重合して得られるトナーの分子量範囲とは異なる分子量の重合体を単量体中に溶解して重合しても良い。
本発明のトナーの製造方法において、重合開始剤を使用する場合は、重合反応時に半減期0.5乃至30時間であるものを、重合性単量体100質量部に対し0.5乃至20質量部の添加量で重合反応を行うと、分子量1万乃至10万の間に極大を有する重合体を得、トナーに望ましい強度と適当な溶融特性を与えることが出来る。重合開始剤例としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート等の過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
本発明のトナーを製造する際は、架橋剤を添加しても良く、好ましい添加量は重合性単量体100質部に対して0.001乃至15質量部である。
ここで架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が単独で又は2種以上の混合物として用いられる。
本発明において例えば懸濁重合法による湿式造粒法を選択した場合の具体的なトナー製造方法について説明する。
まず、重合性単量体中に顔料・染料、離型剤、可塑剤、荷電制御剤、架橋剤等トナーとして必要な成分及びその他の添加剤、例えば重合反応で生成する重合体の粘度を低下させるために入れる有機溶媒、高分子重合体、分散剤等を適宜加えて、均一に溶解または分散させて着色剤含有重合性単量体組成物を得る。この時、必要に応じて温調操作を行っても良い。この着色剤含有重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中にて懸濁し造粒する。
このとき着色剤含有重合性単量体組成物の造粒を行うと同時に、又は造粒を行った後、重合開始剤を添加して上記組成物の重合を行う(重合工程)。重合開始剤添加の具体的な時期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添加する時同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前、重合反応中に追加の重合性単量体或いは溶媒に溶解した重合開始剤を加えることも出来る。
造粒後は、温調を行いながら通常の撹拌機を用いて、粒子状態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。
トナー粒子を製造する場合には、分散安定剤として公知の界面活性剤や有機・無機分散剤が使用できる。中でも無機分散剤は有害な超微粉を生じ難く、その立体障害性により分散安定性を得ているので反応温度を変化させても安定性が崩れ難いため好ましい。こうした無機分散剤の例としては、燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛等の燐酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機水酸化物;シリカ、ベントナイト、アルミナ等の無機酸化物が挙げられる。
これらの無機分散剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.2乃至20質量部を単独で使用することが望ましいが、0.001乃至0.1質量部の界面活性剤を併用しても良い。
界面活性剤としては、例えばドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等が挙げられる。
これら無機分散剤を用いる場合には、そのまま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水系媒体中にて前記無機分散剤粒子を生成させて用いることが出来る。例えば、燐酸カルシウムの場合、高速撹拌下、燐酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合して、水不溶性の燐酸カルシウムを生成させることができ、より均一で細かな分散が可能となる。この時、同時に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解が抑制されて、乳化重合に依る超微粒トナーが発生し難くなるので、より好都合である。無機分散剤は、重合終了後に酸又はアルカリで溶解して、ろ過、洗浄等の工程によりほぼ完全に取り除くことが出来る。この後得られた湿潤トナー粒子は前記した本発明にかかる乾燥システムにより乾燥してトナー粒子を得る。
次に必要に応じて分級工程を行い、所望の粒径範囲外の粗粉や微粉が除去される。なお、分級工程は従来トナーの製造に用いられる公知の方法により行うことができ、特に限定されない。この得られたトナー粒子に無機微粉体等の外添剤を混合して該トナー粒子表面に付着させることによって、トナーを得ることができる。
本発明において、トナー粒子には外添剤(流動化剤)として個数平均一次粒子径が4乃至80nmの無機微粒子が添加され、トナーを得ることが好ましい形態である。
本発明で用いたそれぞれの測定方法について以下に述べる。
(1)トナーの粒度分布の測定
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターを用いて行うことが好ましい。
測定装置としてはコールターカウンターマルチサイザーII型、IIe型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及び一般的なパーソナルコンピューターを接続する。そして、特級又は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を電解液として調製する。
測定法としては前記電解水溶液100乃至150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1乃至5.0ml加え、さらに測定試料を2乃至20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1乃至3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターマルチサイザーII型により、100μmのアパチャーを用いて、個数を基準として2乃至40μmの粒子の粒度分布を測定して、それから各種値を求める。
(2)含水率の測定
本発明における含水率は、湿潤トナー粒子5gをアルミ皿に採取し、それを精秤(A[g])し、105℃に設定した乾燥機に1時間放置し、冷却後精秤(B[g])し、以下の式で計算した値である。
含水率[%]=((A−B)/A)×100
<トナー粒子含水率の判定>
本発明において、乾燥後のトナー粒子の含水率は1.0%以下であることが良い。水分含有量が1.0%超となると、トナー粒子に帯電性を付与することが困難なものとなり、画像特性に大きく悪影響を及ぼしてしまう。
(3)トナー粒子ガラス転移温度Tgの測定
ガラス転移温度は、示差熱分析(DSC)測定により求めた。例えばパーキンエルマー社製商品名「DSC−7」を用いて、ASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。測定試料は2乃至10mg、好ましくは5mgを精密に秤量する。測定試料はアルミニウム製パンを用い対照用に空パンをセットし、測定温度範囲30乃至200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下測定を行う。ガラス転移温度Tgの測定には2度目の昇温時のDSCカーブより、吸熱ピーク前の基線と吸熱ピーク後の基線の中線と、立ち上がり曲線での交点をもってしてTgとした。
(4)トナー粒子の熱劣化評価
本発明においては、トナー粒子のメタノール濡れ性半値が13乃至50%であることが好ましい。該メタノール濡れ性半値が13%未満の場合には、トナー表面の低軟化点物質の存在量が低く、低温定着性に満足行くものではない。一方、本発明にかかる乾燥工程においてトナー粒子の熱劣化が進むと、トナー粒子表面にワックスが染み出してしまう。具体的には、トナー粒子のメタノール濡れ性半値が50%を超えると、トナー粒子表面にワックスが染み出していることを示し、このトナー粒子を使用したトナーは保存性や現像安定性、耐ホットオフセット性が満足しない。
<メタノール濡れ性半値の測定>
本発明においてメタノール濡れ性半値は以下のようにして求められる。
200cm3ビーカーにイオン交換水60cm3量り取る。試料0.0100gをメタノール水溶液に入れ粉体濡れ性試験機「WET−100P」(株式会社レスカ製)を用いて透過率の測定を行なう。透過率測定には、出力3mW、波長780nmの半導体レーザを用いた。測定条件としては、スターラ回転速度:5sec-1、メタノール流量:0.8cm3/minにて行なう。試料添加前の透過率をI0(100%)、測定時の透過率をI(%)、測定される最低の透過率をImin(%)とした時、メタノール濡れ性半値は透過率Iが
I=100−{(I0−Imin)/2}(%)
となる時のメタノール使用体積%をもって表わす。
メタノール濡れ性半値(%)={[メタノール使用量(cm3)]/[メタノール使用量+60.0(cm3)]}×100
ここで透過率Iminの時のメタノール使用体積%がメタノール疎水化度と同等の意味を持つものであり、この点をメタノール濡れ性終点と定義する。
メタノール濡れ性終点(%)={[透過率最低点までのメタノール総使用量(cm3)]/[透過率最低点までのメタノール総使用量+60.0(cm3)]}×100
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。
<湿潤トナー粒子の製造例1>
イオン交換水700質量部に、0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、60℃に加温した後、クレアミックスCLS−30S(エム・テクニック社製)を用いて、4500rpmにて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68質量部を添加し、リン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
重合性単量体 スチレン 150質量部
n−ブチルアクリレート 40質量部
着色剤 C.I.ピグメントブルー15:3 10質量部
荷電制御剤 E−88(オリエント化学工業社製) 2質量部
極性樹脂 飽和ポリエステル 15質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフ タル酸との重縮合物(重合モル比10:12)、Tg=68℃、Mw= 10000、Mw/Mn=5.12)
離型剤 エステルワックス
(DSCにおける最大吸熱ピーク温度72℃) 15質量部
一方、上記処方を60℃に加温し、均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,N2雰囲気下において、クレアミックスにて4500rpmで15分間撹拌し、着色剤含有重合性単量体組成物を造粒した。
その後、フルゾーン撹拌翼(神鋼パンテック社製)で撹拌しつつ、70℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、フルゾーン攪拌翼で攪拌を続けながら飽和水蒸気(ピュアスチーム/スチーム圧力205kPa/温度120℃)を導入した。飽和水蒸気の導入を開始から20分後、容器内の内容物の温度は100℃に達し、蒸留留分が出始めた。所定量の留分を得ることで残存モノマーを留去し、冷却してトナー粒子分散液を得た。
トナー粒子分散液に塩酸を加えてトナー粒子表面のリン酸カルシウム塩を溶解した後、発泡を抑制しつつ、ベルトフィルター(月島機械社製、シンクロフィルター)に送り、下記の条件で脱水・洗浄して、湿潤トナー粒子のケーキを得た。
<ベルトフィルターの脱水・洗浄条件>
濾布の繊維 :ポリエステル
濾過面積 :0.15m2
スラリー供給量 :140kg/時間
ベルトスピード :停止時間/移動時間=10/1の割合で稼動させ、平均0.7m/分
ケーキ洗浄水の量:50kg/時間
真空度 :−70kPa
上記により得られた湿潤トナー粒子1の含水率は27%であった。また、ガラス転移温度Tgは60℃であった。また、湿潤トナー粒子1の重量平均粒径は6.8μmであった。
<湿潤トナー粒子の製造例2>
イオン交換水700質量部に、0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、60℃に加温した後、クレアミックスCLS−30S(エム・テクニック社製)を用いて、4500rpmにて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68質量部を添加し、リン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
重合性単量体 スチレン 130質量部
n−ブチルアクリレート 60質量部
着色剤 C.I.ピグメントブルー15:3 10質量部
荷電制御剤 E−88(オリエント化学工業社製) 2質量部
極性樹脂 飽和ポリエステル 15質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフ タル酸との重縮合物(重合モル比10:12)、Tg=68℃、Mw= 10000、Mw/Mn=5.12)
離型剤 エステルワックス
(DSCにおける最大吸熱ピーク温度72℃) 15質量部
一方、上記処方を60℃に加温し、均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,N2雰囲気下において、クレアミックスにて4500rpmで15分間撹拌し、着色剤含有重合性単量体組成物を造粒した。その後は、湿潤トナー粒子製造例1と同様にして湿潤トナー粒子2を得た。湿潤トナー粒子2の含水率は29%であった。また、ガラス転移温度Tgは50℃であった。また、トナー粒子の重量平均粒径は6.9μmであった。
<湿潤トナー粒子の製造例3>
イオン交換水700質量部に、0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、60℃に加温した後、クレアミックスCLS−30S(エム・テクニック社製)を用いて、4500rpmにて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68質量部を添加し、リン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
重合性単量体 スチレン 170質量部
n−ブチルアクリレート 20質量部
着色剤 C.I.ピグメントブルー15:3 10質量部
荷電制御剤 E−88(オリエント化学工業社製) 2質量部
極性樹脂 飽和ポリエステル 15質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフ タル酸との重縮合物(重合モル比10:12)、Tg=68℃、Mw= 10000、Mw/Mn=5.12)
離型剤 エステルワックス
(DSCにおける最大吸熱ピーク温度72℃) 15質量部
一方、上記処方を60℃に加温し、均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,N2雰囲気下において、クレアミックスにて4500rpmで15分間撹拌し、着色剤含有重合性単量体組成物を造粒した。その後は、湿潤トナー粒子製造例1と同様にして湿潤トナー粒子3を得た。湿潤トナー粒子3の含水率は26%であった。また、ガラス転移温度Tgは70℃であった。また、トナー粒子の重量平均粒径は6.7μmであった。
〔実施例1〕
上記した湿潤トナー粒子1を解砕しつつ、気流乾燥機(セイシン企業社製:フラッシュジェットドライヤー:配管径0.1016m)にて乾燥を行いトナー粒子を得た。
この時の乾燥工程系外の外気温度Aは30℃、外気絶対湿度Cは0.022[kg−水蒸気/kg−乾き空気]であり、除湿機(ダイキン工業(株)製ハニードライ)を用いて、吹込み絶対湿度Bを0.01[kg−水蒸気/kg−乾き空気]に調湿した。更にヒーターを用いて吹込み温度Dを70℃に加熱した。湿潤トナー粒子供給量は、35kg/hrであった。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
吹込み温度Dを60℃にした以外は実施例1と同様にしてトナー粒子を得た。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
吹込み温度Dを80℃にした以外は実施例1と同様にしてトナー粒子を得た。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
吹込み温度Dを80℃にして調湿を行わなかった以外は実施例1と同様にしてトナー粒子を得た。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。気流乾燥機系外に排出されたトナー粒子含水率は所望の数値を満足していなかった。更にメタノール濡れ性半値についても規定値を超えていた。これは乾燥効率が悪化した影響で乾燥時間が長くなり、湿潤トナー粒子がループ状の気流乾燥機内で留まる時間が長くなり、その影響で熱劣化を受けたと考えられる。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
上記した湿潤トナー粒子2を解砕しつつ、気流乾燥機(セイシン企業社製:フラッシュジェットドライヤー:配管径0.1016m)にて乾燥を行いトナー粒子を得た。
この時の外気温度Aは25℃、外気絶対湿度Cは0.016[kg−水蒸気/kg−乾き空気]であり、除湿機(ダイキン工業(株)製ハニードライ)を用いて、吹込み絶対湿度Bを0.006[kg−水蒸気/kg−乾き空気]に調湿し、更にヒーターを用いて吹込み温度Dを70℃に加熱した。湿潤トナー粒子供給量は35kg/hrであった。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
吹込み温度Dを60℃にした以外は実施例4と同様にしてトナー粒子を得た。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例6〕
吹込み温度Dを80℃にした以外は実施例4と同様にしてトナー粒子を得た。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
吹込み温度Dを80℃にして調湿を行わなかった以外は実施例4と同様にしてトナー粒子を得た。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。気流乾燥機系外に排出されたトナー粒子含水率は所望の数値を満足していなかった。更にメタノール濡れ性半値についても規定値を超えていた。これは乾燥効率が悪化した影響で乾燥時間が長くなり、湿潤トナー粒子がループ状の気流乾燥機内で留まる時間が長くなり、その影響で熱劣化を受けたと考えられる。結果を表1に示す。
〔実施例7〕
上記した湿潤トナー粒子3を解砕しつつ、気流乾燥機(セイシン企業社製:フラッシュジェットドライヤー:配管径0.1016m)にて乾燥を行いトナー粒子を得た。
この時の外気温度Aは40℃、外気絶対湿度Cは0.04[kg−水蒸気/kg−乾き空気]であり、除湿機(ダイキン工業(株)製ハニードライ)を用いて、吹込み絶対湿度Bを0.01[kg−水蒸気/kg−乾き空気]に調湿し、更にヒーターを用いて吹込み温度Dを70℃に加熱した。湿潤トナー粒子供給量は35kg/hrであった。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例8〕
吹込み温度Dを60℃にした以外は実施例7と同様にしてトナー粒子を得た。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例9〕
吹込み温度Dを80℃にした以外は実施例7と同様にしてトナー粒子を得た。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
吹込み温度Dを80℃にして調湿を行わなかった以外は実施例7と同様にしてトナー粒子を得た。そして得られたトナー粒子の含水率とメタノール濡れ性半値を測定した。気流乾燥機系外に排出されたトナー粒子含水率は所望の数値を満足していなかった。更にメタノール濡れ性半値についても規定値を超えていた。これは乾燥効率が悪化した影響で乾燥時間が長くなり、湿潤トナー粒子がループ状の気流乾燥機内で留まる時間が長くなり、その影響で熱劣化を受けたと考えられる。結果を表1に示す。
Figure 2008299154
本発明にかかる乾燥システム概略図である。
符号の説明
1. 外気入気口
2. 調湿器
3. 加温器
4. 熱気流投入口
5. 気流乾燥機
6. 湿潤トナー粒子供給ホッパー
7. トナー粒子含有気流出口

Claims (4)

  1. 水系分散媒体中でトナー粒子を含むトナー粒子スラリーを生成した後、脱水して湿潤トナー粒子を得、該湿潤トナー粒子を乾燥してトナー粒子を得るトナー粒子の製造方法において、
    該乾燥を行う乾燥工程は、乾燥工程系外の外気温度Aが
    5℃≦A≦50℃
    である外気を調湿して乾燥を行い、該調湿後の絶対湿度Bが
    4×10-3[kg−水蒸気/kg−乾き空気]≦B≦3×10-2[kg−水蒸気/kg−乾き空気]
    の範囲である熱気流で該湿潤トナー粒子を粉粒状に分散させ、該熱気流に対して並流に送る気流乾燥であることを特徴とするトナー粒子の製造方法。
  2. 前記外気の絶対湿度Cと前記調湿された熱気流の絶対湿度Bとの関係が
    2×10-3[kg−水蒸気/kg−乾き空気]≦C−B≦6×10-2[kg−水蒸気/kg−乾き空気]
    であることを特徴とする請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
  3. 前記調湿された熱気流の温度Dが
    50℃≦D≦70℃
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー粒子の製造方法。
  4. 前記トナー粒子のTgが
    40℃≦Tg≦65℃
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
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