JP5309881B2 - 乾燥装置および静電荷像現像用トナー - Google Patents

乾燥装置および静電荷像現像用トナー Download PDF

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Description

本発明は、乾燥装置および静電荷像現像用トナーに関する。
静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と呼ぶ場合がある)は、例えば、懸濁重合法、乳化重合法、溶解懸濁法、分散重合法などの湿式法で製造される。トナーの製造において、トナー粒子の形成、固液分離の後、水などの溶媒を含む湿潤トナーが乾燥工程において乾燥されて粉体トナーとされる。このような湿潤トナーなどの湿潤粉体を乾燥するために使用される乾燥装置としては、各種提案されており、材料静置型乾燥装置、材料移送型乾燥装置、材料撹拌型乾燥装置、赤外乾燥装置、凍結乾燥装置、高周波乾燥装置などがある。これらの乾燥装置による処理では、粒子と粒子との間に水架橋が形成されたまま乾燥が行われるため、乾燥処理後に凝集体が形成されることがある。また、流動層式乾燥装置も提案されており、熱気流と粒子が直接接触するので効率よく乾燥が行えるが、乾燥に数分から数十分を要し、粒子の変形や、再凝集が発生することがある。
湿潤粉体を乾燥するために使用される乾燥装置として、さらに、気流式乾燥装置が提案されている。気流式乾燥装置においては、湿潤トナーなどの湿潤粉体を高速気流中で一次粒子に解砕させると同時に並流で送りながら乾燥をすることで、粒子と気流の接触面積を大きくすることができるため、連続処理が可能となり、乾燥効率がよく、凝集体の発生を抑制して乾燥する。
このような気流式乾燥装置として、循環型気流式乾燥装置が知られている。図10に循環型気流式乾燥装置の一例の概略図を示す。循環型気流式の乾燥装置5では、吐出口60から気体を吐出する複数の気体吐出ノズル52が、ループ型の循環配管50の湿潤粉体供給口54から排出口56までの間に設けられている。外部で加熱されて気体供給部58に供給される乾燥気体が、各気体吐出ノズル52を通って循環配管50内に吐出される。一方、湿潤粉体供給口54から乾燥対象である湿潤粉体が循環配管50内に供給され、循環配管50内に供給された湿潤粉体が乾燥気体とともに循環配管50内を旋回され、乾燥された乾燥粉体は気体とともに排出口56から排出される。この装置構成により、気体吐出ノズル52より供給した乾燥気体を循環配管50内で旋回させ、そこに湿潤粉体を連続的に供給し、気流と同伴させながら湿潤粉体の連続乾燥を行う。
循環型気流式の乾燥装置5において、循環配管50へ気体吐出ノズル52を通して吐出される乾燥気体の勢いにより、循環配管50内を粒子と気体が循環する。そのため、乾燥気体の吐出口60において概ね循環配管50の接線方向から乾燥気体が吐出されるように気体吐出ノズル52が配置される。また、気体吐出ノズル52は粒子と空気が循環する抵抗にならないよう、循環の流れに対して通常は循環配管50の内面から吐出する部分がない構造になっている。そのため、気体吐出ノズル52は循環配管50内面に沿った形状または斜めに切り取られた形状となっており、循環面に気体吐出ノズル52の内面の一部を露出する形態となっている。一方、乾燥対象がトナーなどの樹脂を含む湿潤樹脂粒子の場合、気体は、通常、湿潤樹脂粒子に含まれる樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度に加熱されて、気体吐出ノズル52を通して循環配管50に供給される。
特許文献1では、循環型気流式乾燥装置を用い、水系分散媒中にて合成されたトナー粒子を、熱気流中に供給しながら分散させ、熱気流と並流に送りながら連続的に乾燥する工程において、トナー粒子が通る経路の内壁の少なくとも一部および気流の吐出口を冷却しながら乾燥を行うこと、さらにその経路を覆うように外側に経路を設け、そこに媒体を流入させることにより冷却を行い、その媒体の温度を、トナー粒子のガラス転移温度Tgより小さくすることが記載されている。
特開2004−240155号公報
本発明は、循環型気流式乾燥装置における気体吐出ノズルの閉塞を抑制し、安定して湿潤粉体の乾燥を行う乾燥装置である。
本発明は、循環配管と、前記循環配管の内部に湿潤粉体を供給する湿潤粉体供給部と、吐出口から前記循環配管の内部に気体を吐出する少なくとも1つの気体吐出ノズルと、前記気体と乾燥した乾燥粉体とを排出する排出部と、前記吐出口の循環方向上流側に形成された突出部と、を有し、前記突出部が前記気体吐出ノズルの一部として形成されている乾燥装置である。
また、前記乾燥装置において、前記突出部は、前記吐出口の周縁部のうち少なくとも循環方向上流側の半分に形成されていることが好ましい。
また、本発明は、前記乾燥装置を用いて製造される静電荷像現像用トナーである。
本発明の請求項1によると、循環型気流式乾燥装置の循環配管の内面の外周部における、気体の吐出口の循環方向上流側に突出部を有さない場合に比較して、気体吐出ノズルの閉塞を抑制し、安定して湿潤粉体の乾燥を行う乾燥装置を提供する。
本発明の請求項2によると、突出部が、吐出口の周縁部のうち循環方向上流側の少なくとも半分に形成されていない場合に比較して、気体吐出ノズルの閉塞をより抑制し、より安定して湿潤粉体の乾燥を行う乾燥装置を提供する。
本発明の請求項によると、突出部が気体吐出ノズルの一部として形成されていない場合に比較して、簡便に気体吐出ノズルの閉塞を抑制し、安定して湿潤粉体の乾燥を行う乾燥装置を提供する。
本発明の請求項によると、上記乾燥装置を用いないで製造した場合に比較して、凝集物が少ない静電荷像現像用トナーを提供する。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<乾燥装置および乾燥方法>
本発明の実施形態に係る乾燥装置の一例の概略構成図を図1に示し、その構成について説明する。乾燥装置1は、循環型気流式乾燥装置であり、乾燥部であるループ型の循環配管10と、少なくとも1つの気体吐出ノズル12と、湿潤粉体供給部である湿潤粉体供給口14と、排出部である排出口16と、気体供給部18とを備える。
図1の乾燥装置1において、ループ型の循環配管10の外周部には、吐出口20から気体を吐出する少なくとも1つ(図1の例では3本)の気体吐出ノズル12が、循環配管10の湿潤粉体供給口14から排出口16までの間に設けられている。湿潤粉体供給口14は、通常、循環配管10の外周部に、排出口16は、循環配管10の内周部に設けられている。また、循環配管10の内面の外周部における、気体の吐出口20の循環方向上流側に突出部22を有する。突出部22は、循環している粉体が気体吐出ノズル12の内面に接触するのを防止するように形成されている。すなわち、吐出口20から見て、循環方向上流側において吐出口20の少なくとも一部を覆う状態となっている。
本実施形態に係る乾燥方法および乾燥装置1の動作について説明する。各気体吐出ノズル12からは循環配管10内に加熱された乾燥気体を吐出することができるようになっており、外部でヒータなどにより加熱された乾燥気体が気体供給部18に供給され、各気体吐出ノズル12を通って循環配管10内に吐出される。一方、湿潤粉体供給口14から乾燥対象である湿潤樹脂粒子などの湿潤粉体が循環配管10内に供給され、循環配管10内に供給された湿潤粉体が乾燥気体とともに循環配管10内を旋回され、乾燥された乾燥粉体は気体とともに排出口16から排出される。この装置構成により、気体吐出ノズル12より供給した乾燥気体を循環配管10で旋回させ、そこに湿潤粉体を連続的または間欠的に供給し、気流と同伴させながら湿潤粉体の乾燥を行う。
乾燥装置1において、循環配管10へ気体吐出ノズル12を通して吐出される乾燥気体により、循環配管10内を粒子と気体が循環する。そのため、乾燥気体の吐出口20において概ね循環配管10の接線方向から乾燥気体が吐出されるように気体吐出ノズル12が配置される。本実施形態では、循環している気体と粒子が気体吐出ノズル12内面(内壁)になるべく接触しないように、吐出口20の気流の循環方向上流側に突出部22が設けられている。このため、気体吐出ノズル12内側表面に粒子が接触しにくいため、粒子の付着や融着などがほとんど起こらず、したがって気体吐出ノズル12の閉塞を抑制する。その結果、安定して湿潤粉体の乾燥が行われる。また、突出部22の効果により、乾燥気体の風量が高くなり、より低い乾燥気体温度でも十分な乾燥が行われる。その結果、気体吐出ノズル12の閉塞はさらに抑制される。
湿潤粉体が湿潤樹脂粒子である場合、加熱された乾燥気体は、通常、湿潤樹脂粒子に含まれる樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度に加熱されて循環配管10に気体吐出ノズル12を通して供給される。この気体吐出ノズル12の内面温度は、加熱された乾燥気体の温度とほぼ同じであり、湿潤樹脂粒子に含まれる樹脂のガラス転移温度以上の温度である。本実施形態では、循環している気体と粒子が気体吐出ノズル12内面になるべく接触しないように、循環配管10の内面の外周部における、吐出口20の気流の循環方向上流側に突出部22が設けられており、気体吐出ノズル12内側表面に樹脂粒子が接触しにくいため、樹脂粒子の付着や融着などがほとんど起こらず、したがって気体吐出ノズル12の閉塞が抑制される。特に、本乾燥装置を使用して湿潤粉体として湿潤トナーを乾燥させると、凝集物が少ないトナーが得られる。
図2に気体吐出ノズル12および突出部22の一例の概略断面図を示す。本例では、図5に示すような円筒形状の気体吐出ノズル12の先端部が斜め方向に切り落とされた形状となったものが、循環中心線接線方向から循環配管10内部に斜め方向に突出する向きで循環配管10に挿入されて、突出部22が吐出口20の周縁部のうちの略全部に予め定められた高さで形成されている。突出部22は、乾燥気体の吐出口20から見て、循環方向上流側において吐出口20の少なくとも一部を覆う状態になっている。そのため、循環している粒子が気体吐出ノズル12の内面に衝突しにくい構造になっている。気体吐出ノズル12の先端部の角度は、例えば、10度以上90度以下とすればよい。
図3に気体吐出ノズル12および突出部22の他の例の軸方向に沿った概略断面図を示す。本例では、図6に示すような円筒形状の気体吐出ノズル12が、循環中心線接線方向から循環配管10内部に斜め方向に突出するように循環配管10に挿入されて、突出部22が吐出口20の周縁部のうちの略全部に予め定められた高さで形成されている。突出部22は、乾燥気体の吐出口20から見て、循環方向上流側において吐出口20の少なくとも一部を覆う状態になっている。そのため、循環している粒子が気体吐出ノズル12の内面に衝突しにくい構造になっている。
図4に気体吐出ノズル12および突出部22の他の例の軸方向に沿った概略断面図を示す。本例では、図6に示すような円筒形状の気体吐出ノズル12が、循環中心線接線方向から循環配管10内部に斜め方向に突出するように循環配管10に挿入されて、突出部22が吐出口20の周縁部のうちの略全部に予め定められた高さで形成されている。突出部22は、乾燥気体の吐出口20から見て、循環方向上流側において吐出口20の少なくとも一部を覆う状態になっている。そのため、循環している粒子が気体吐出ノズル12の内面に衝突しにくい構造になっている。
図2〜図4の例では、突出部22は気体吐出ノズル12の一部として形成されているが、これに限らず、図7に示すように気体吐出ノズル12とは別の部材として形成されてもよい。突出部22が気体吐出ノズル12の一部として形成されていると、簡便に突出部22が形成される。
また、突出部22の形成位置は、気体吐出ノズル12の内面への粒子の付着を防止するように、吐出口20の循環方向上流側であればよく特に制限はないが、吐出口20の周縁部のうち、少なくとも循環方向上流側の一部に形成されていることが好ましく、少なくとも循環方向上流側の半分に形成されていることがより好ましい。
突出部22の形状は、気体吐出ノズル12の内面への粒子の付着を防止する形状であればよく、特に制限はないが、例えば、板形状、曲板形状などが挙げられる。
突出部22の高さは、気体吐出ノズル12の内面への粒子の付着防止の点から、乾燥気体の吐出口20から見て、循環方向上流側において吐出口20の少なくとも一部を覆う状態になっていることが好ましい。例えば、図8に示すように、突出部22の最大高さHは、吐出口20の周縁部の循環方向最下流側から気体吐出ノズル12の循環方向最上流側への垂線が気体吐出ノズル12に接する点P以上の高さであることが好ましい。
突出部22の突出方向は、循環中心線接線方向から循環配管10内部に垂直方向に突出していても、斜め方向に突出していてもよい。突出部22を気体吐出ノズル12の一部として形成する場合には、概ね循環配管10の接線方向から乾燥気体が吐出されるように気体吐出ノズル12が配置されるため、突出部22は、中心線接線方向から循環配管10内部に斜め方向に突出することになる。
乾燥装置1が複数の気体吐出ノズル12を有する場合、各気体吐出ノズル12に対応してそれぞれ突出部22を有することが好ましい。複数の突出部22を有する場合、突出部22の高さ、突出方向は、それぞれ異なっていても同じであってもよい。
気体吐出ノズル12を構成する材料としては特に制限はなく、例えば、SUSなどの金属、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、スチレン/アクリロニトリル共重合樹脂(SAN樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)などの樹脂などが挙げられるが、粒子の付着を起こしにくい、メンテナンスがし易いなどの点からポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂が好ましい。
気体吐出ノズル12の形状としては、特に制限はないが、円筒形状(すなわち、軸に垂直方向の断面形状が円)に限らず、楕円筒形状や、三角筒形状、四角筒形状などの多角筒形状でもよい。気流の速度分布むらを小さくするために円筒形状または楕円筒形状であることが好ましく、円筒形状であることがより好ましい。また、気体吐出ノズル12を2重構造として内部に冷却水を流してもよく、これによりさらに閉塞が抑制される。
気体は、吐出ブロワなどから吐出され、ヒータなどの加熱手段により加熱された後、乾燥気体として乾燥装置1の気体吐出ノズル12から循環配管10内に供給される。
湿潤粉体供給口14は、循環配管10の外周部の側面、上面のいずれかに配置され、好ましくは循環配管10の外周部の上面に配置される。
乾燥対象である湿潤樹脂粒子などの湿潤粉体は、原料供給装置などから、乾燥装置1の湿潤粉体供給口14から循環配管10内へ供給される。
排出口16は、循環配管10の内周面に配置される。排出口16の内径は、処理風量などに基づいて決まる。
排出口16から排出された乾燥粉体および気体は、例えば、回収用サイクロンなどの分級手段により固気分離され、分離された気体は、バグフィルタなどの分離手段によりさらに微粉が除去された後、排気ブロワなどにより排気される。一方、回収用サイクロンなどの分級手段より回収された乾燥粉体は、例えば、回収容器などに回収され、次工程へ送られる。
乾燥装置1の出口気体温度Toutをモニタして、実質的に一定の温度になるように、入口気体温度Tin、または湿潤粉体の供給速度を調整できるようにしてもよい。
本実施形態に係る乾燥装置は、トナー、薬品などの湿潤粉体の乾燥に用いられればよく特に制限はないが、特に樹脂を含む湿潤樹脂粒子の乾燥に有効であり、例えば、結着樹脂として樹脂を含むトナーなどの乾燥に用いられる。特にトナーの場合は乾燥装置内での凝集体の生成が起きやすいため、トナーの乾燥に本実施形態に係る乾燥装置が好ましく用いられる。
また、本実施形態において乾燥対象となる湿潤粉体が含有する溶媒は、水や、アルコールなどの有機溶媒であるが、湿式製法により製造される湿潤トナーの場合は、通常は水を含有する。乾燥に用いられる気体は、通常、空気であるが窒素ガスなどの不活性ガスを使用してもよい。
湿潤トナーを乾燥する場合の乾燥装置1における好ましい乾燥条件を以下に示す。
乾燥装置1の排出口16から排出される気体の温度Toutは、トナー粒子を構成する結着樹脂のガラス転移温度をTgとするとき、Tg未満であることが好ましく、制御のばらつきを考慮すると、さらに好ましくは、(Tg−2)℃以下である。下限は、入口空気の絶対湿度、供給湿潤粉体の水分量により、粉体回収部での空気の相対湿度に影響する。その相対湿度が100%とならない温度が下限となる。好ましくは相対湿度が80%以下となる温度である。排出口16の気体温度がこの温度未満である場合には、水分などの蒸発速度が小さくなり、得られたトナーの水分率が高めに推移することがある。また、粒子間に水架橋が形成されたままなので、凝集体が発生しやすくなる。一方、排出口16の気体温度がTg以上の場合には、得られるトナー粒子の表面が軟質化して、トナー粒子の凝集体が発生しやすくなる。さらに高い温度で処理した場合、乾燥装置1の循環配管10内面および気体吐出ノズル12内面部にトナー粒子が融着し、連続処理が困難となることがあるが、本実施形態に係る乾燥装置では、従来の乾燥装置よりも高めの気体温度設定としてもよく、湿潤粉体の供給量アップが可能となり、乾燥時間の短縮など、より効率的に乾燥が行われる。
また、乾燥装置1の排出口16の出口温度Toutを測定し、この出口温度Toutが実質的に一定の範囲に維持されるように、気体吐出ノズル12の入口気体温度Tinを調整するか、または、湿潤粉体の供給速度を調整すれば、得られる乾燥粉体の水分が実質的に一定の範囲に制御される。
これらの乾燥処理により、湿潤トナーは、乾燥後の水分率が好ましくは1.5重量%以下、より好ましくは1.2重量%以下の乾燥トナー粒子になる。乾燥後の水分率が1.5重量%を超えると、帯電低下を生じ、画質にカブリを生じる場合がある。
<静電荷像現像用トナー>
次に、本実施形態に係る乾燥装置により製造される静電荷像現像用トナーについて説明する。本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、分散重合法等の湿式法により製造されるが、湿式トナー製法の一つである乳化重合凝集法によるトナーを例に説明する。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを乳化重合凝集法により形成する方法は、結着樹脂、着色剤等をそれぞれ乳化し乳化粒子(液滴)を形成する乳化工程と、該乳化粒子(液滴)の凝集体を形成する凝集工程と、該凝集体を融合させ熱融合させる融合工程と、を含む。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナー、すなわち前記乾燥トナーの体積平均粒径D50vは3μm以上8μm以下の範囲であることが好ましい。トナーの体積平均粒径D50vが3μmより小さいと、帯電性が不十分となり周囲への飛散が起こって画像かぶりを引き起こしたり、転写しきれなかったトナーのクリーニングが十分に出来ずフィルミングの発生を引き起こしたりする場合がある。一方、体積平均粒径D50vが8μmを超えると、画像の解像度が低下し、高画質を達成することが困難となる場合がある。
なお、体積平均粒径D50vは、コールターマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)を用いて、100μmのアパーチャ径で測定する。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトンII水溶液)に分散させ、超音波により30秒分散させた後に行う。
本実施形態における静電荷像現像用トナーは、結着樹脂と着色剤を主成分とする公知のものを使用すればよい。すなわち、トナーの結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体あるいは共重合体が挙げられ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン・アクリル酸アルキル共重合体、スチレン・メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス類が挙げられる。
また、着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン、オキサレート、ランプブラック、ローズベンガル等が代表的なものとして挙げられる。これら着色剤の分散方法としては、任意の方法、例えば回転せん断型ホモジナイザや、メディアを有するボールミル、サンドミル、高圧分散機、超音波式分散機など、任意の方法を採用すればよく、なんら制限されるものではない。
本実施形態における静電荷像現像用トナーは、結着樹脂と着色剤の他にも、目的に応じて、例えば、離型剤、磁性体、帯電制御剤、無機粒子等の公知の各種添加剤等を含有してもよい。
離型剤の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;エステルワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系ワックス;石油系ワックス;およびそれらの変性物が挙げられる。
これらの離型剤は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散させ、融点以上に加熱するとともに強い剪断を付与できるホモジナイザや圧力吐出型分散機で微粒子化し、1μm以下の粒子の分散液を作製すればよい。
磁性体の例としては、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、それらの合金、またはそれら金属を含む化合物などが挙げられる。
帯電制御剤の例としては、4級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物、アルミニウム、鉄、クロムなどの錯体からなる染料や、トリフェニルメタン系顔料など通常使用される種々の帯電制御剤が挙げられるが、凝集や融合一体化時の安定性に影響するイオン強度の制御および廃水汚染の減少のために、水に溶解しにくい帯電制御剤が好ましい。
湿式添加する無機粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど、通常トナー表面の外添剤として使用されるものを、イオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散して湿式添加すればよい。
トナー製造工程における乳化重合、シード重合、顔料分散、樹脂粒子、離型剤分散、凝集、またはその安定化などに用いる界面活性剤としては、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン性界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン性界面活性剤等が挙げられ、またポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的である。
また、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーに使用する外添剤は、少なくとも1種以上の球形無機粒子を添加する以外に特に制限はなく、無機粒子や有機粒子等の公知の外部添加剤を用いればよいが、その中でも、シリカ、チタニア、アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグウネシウムおよびりん酸カルシウム等の無機粒子、フッ素含有樹脂粒子、シリカ含有樹脂粒子および窒素含有樹脂粒子等の有機樹脂粒子が好ましい。また、目的に応じて外部添加剤表面に表面処理を施してもよい。表面処理剤としては、疎水化処理を行うためのシラン化合物、シランカップリング剤、シリコーンオイル等が挙げられる。
乳化重合凝集法によって、例えば体積平均粒子径3μm以上8μm以下の着色粒子が得られる。例えば、次に篩分工程で、得られた着色トナー粒子分散液から、粗大粒子を除去する。次いで洗浄工程で、着色トナー粒子分散液を濾過し、濾過された含水ケーキから界面活性剤や不純物などの付着物を除去する洗浄処理が施される。洗浄工程で得られた湿潤トナーは、含水トナーケーキまたは含水トナースラリであり、通常、水分率10重量%以上50重量%以下である。この湿潤トナーを本実施形態に係る乾燥装置により、乾燥処理すればよい。
本実施形態に係る乾燥装置を用いて乾燥処理を行うことにより、凝集物の少ない静電荷像現像用トナーが得られる。また、ガラス転移温度Tgが低い結着樹脂(例えば、Tg≦45℃)を用いたトナーは、高温での乾燥が困難であるため、凝集体ができやすく、本実施形態に係る乾燥装置を用いることが有効である。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(樹脂粒子分散液1の作製)
〔油相1〕
スチレン(和光純薬製) 15.3重量部
n−ブチルアクリレート(和光純薬製) 4.6重量部
β−カルボキシエチルアクリレート(ローディア日華製) 0.6重量部
ドデカンチオール(和光純薬製) 0.2重量部
〔油相2〕
スチレン(和光純薬製) 15.3重量部
n−ブチルアクリレート(和光純薬製) 4.6重量部
β−カルボキシエチルアクリレート(ローディア日華製) 0.6重量部
ドデカンチオール(和光純薬製) 0.4重量部
〔水相1〕
イオン交換水 17.5重量部
アニオン性界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製) 0.35重量部
〔水相2〕
イオン交換水 40重量部
アニオン性界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製) 0.05重量部
過硫酸アンモニウム(和光純薬製) 0.3重量部
上記の油相1に記載の成分と、水相1の成分の半量とを撹拌混合し、単量体乳化分散液1とした。同様に油相2と、残りの水相1の半量とを撹拌混合し、単量体乳化分散液2とした。反応容器に上記水相2の成分を投入し、容器内を窒素で充分に置換し撹拌をしながら、反応系内が75℃になるまで加熱した。反応容器内に初めに単量体乳化分散液1を2時間かけて滴下し、次に単量体乳化分散液2を1時間かけて滴下して乳化重合を行った。滴下終了後さらに75℃で重合を継続し、3時間後に重合を終了させた。得られた樹脂粒子分散液1は、レーザ回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で樹脂粒子の個数平均粒子径D50pを測定したところ290nmであった。示差走査熱量計(島津制作所社製、DSC−50)を用いて昇温速度10℃/minで樹脂のガラス転移点を測定したところ50℃であった。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ分子量測定器(東ソー社製、HLC−8020)、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を用い、THF可溶物について、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して数平均分子量Mn(ポリスチレン換算)を測定したところ12000であり、重量平均分子量Mwが32000であった。その後イオン交換水を加えて、分散液中の固形分濃度を40%に調整した。固形分濃度は、3gの分散液を秤量し、130℃、30分加熱して水分を揮発させ残留した乾燥物の重量から算出した。
(着色剤分散液1の作製)
マゼンタ顔料(大日精化社製、C.I.ピグメントレッド122) 3.5重量部
カチオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK) 0.42重量部
イオン交換水 14重量部
以上を混合し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて5時間分散して着色剤(マゼンタ顔料)を分散させてなる着色剤分散液1を調製した。着色剤分散液における着色剤(マゼンタ顔料)の体積平均粒径は110nmであった。
(離型剤分散液の作製)
ポリアルキレンワックス(日本精鑞社製、HNP−9(融点78℃) 7.0重量部
カチオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK) 0.1重量部
イオン交換水 18重量部
上記成分を95℃に加熱して、高圧型ホモジナイザで5時間分散処理して離型剤分散液を得た。前記分散ワックスの体積平均粒径は250nmであった。
(凝集剤水溶液の作製)
ポリ塩化アルミニウム(浅田化学社製、PAC) 0.18重量部
0.02mol/L硝酸水溶液 1.8重量部
上記成分を撹拌し、凝集剤希釈液を得た。
(湿潤トナー粒子1の作製)
樹脂粒子分散液1 10.2重量部
着色剤分散液1 3.0重量部
離型剤分散液 2.1重量部
イオン交換水 22重量部
上記成分を撹拌槽で十分に混合した後、凝集剤水溶液1.3重量部を徐々に加えながら、上記撹拌槽の底弁より混合液をキャビトロン(大平洋機工株式会社製)へ導入し、ロータ周速36m/sにて60分間分散させ、体積平均粒径を測定したところ、2.9μmであった。なお、この際の分散液温度は32℃であった。
次いで、この分散液を、撹拌槽でジャケット温度50℃で加熱し、5時間保持した。体積平均粒径(D50v)4.9μmの凝集粒子が確認された。
この分散液に樹脂粒子分散液1を7.0重量部追加し、さらに30分間保持すると、体積平均粒径(D50v)5.6μmの凝集粒子が確認された。
次いで、この分散液に、1.0mol/L水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH6.0にした後、95℃まで加熱し、3時間保持して凝集粒子を融合した。その後、冷却して20μmのナイロンメッシュを張った振動篩機でろ過して、トナー分散液を得た。得られたトナー分散液についてフィルタープレスにより水系媒体を除去し、洗浄、脱水して水分率が35重量%の湿潤トナー粒子1を得た。
<実施例1>
PTFE樹脂製の円筒の先端部を斜めに削り落とした気体吐出ノズル(内径80mm、先端部角度45度)を作製し、図2に示すように循環中心線接線方向から循環配管内部に斜め方向に突出する向きで循環配管に5本挿入した。突出部は、吐出口の周縁部のうちの略全部に、最も高い位置で高さ180mmとなるようにし、加熱空気の吐出口から見て、循環方向上流側において吐出口の一部を覆う状態とした。そのため、循環しているトナーが気体吐出ノズルの内面にほとんど衝突しない構造になっている。水分率40重量%の湿潤トナー粒子1を、供給速度500kg/hrの条件で循環型気流式乾燥装置に供給した。加熱空気の温度を80℃とし、入口圧力16kPa、出口圧力−12kPaの条件で排出口における風量は200m/minであった。10時間連続運転を行い、乾燥トナーを得た。その結果、気体吐出ノズルにはトナーがほとんど融着しなかった。
得られた乾燥トナーについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(評価内容)
(1)水分率
乾燥トナーの水分率の測定は、MA30電子水分計(ザリトリウス社製)を用い、120℃における加熱減量法によって求めた。水分率1.0重量%以下を合格とした。
(2)凝集性(2g法凝集度)
FPIA3000(シスメックス社製)を使用して解析粒子数5000個で測定を行った時の撮影画像において、全体粒子に対する凝集粒子の割合を測定した。2個一対以上となっている粒子を凝集粒子とした。
○:凝集粒子の割合が0.5%未満
×:凝集粒子の割合が0.5%以上
<実施例2>
PTFE樹脂製の円筒形状の気体吐出ノズル(内径80mm)を、図3に示すように循環中心線接線方向から斜め方向に循環配管内部に5本挿入した。突出部は、吐出口の周縁部のうちの略全部に、最も高い位置で高さ140mmとなるようにし、加熱空気の吐出口から見て、循環方向上流側において吐出口の一部を覆う状態とした。そのため、循環しているトナーが気体吐出ノズルの内面にほとんど衝突しない構造になっている。水分率40重量%の湿潤トナー粒子1を、供給速度500kg/hrの条件で循環型気流式乾燥装置に供給した。加熱空気の温度を80℃とし、入口圧力16kPa、出口圧力−12kPaの条件で排出口における風量は200m/minであった。10時間連続運転を行い、乾燥トナーを得た。その結果、気体吐出ノズルにはトナーがほとんど融着しなかった。得られた乾燥トナーについて、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例3>
PTFE樹脂製の円筒形状の気体吐出ノズル(内径80mm)を、図4に示すように循環中心線接線方向から斜め方向に循環配管内部に5本挿入した。突出部は、吐出口の周縁部のうちの略全部に、最も高い位置で高さ100mmとなるようにし、加熱空気の吐出口から見て、循環方向上流側において吐出口の一部を覆う状態とした。そのため、循環しているトナーが気体吐出ノズルの内面にほとんど衝突しない構造になっている。水分率40重量%の湿潤トナー粒子1を、供給速度500kg/hrの条件で循環型気流式乾燥装置に供給した。加熱空気の温度を80℃とし、入口圧力16kPa、出口圧力−12kPaの条件で排出口における風量は200m/minであった。10時間連続運転を行い、乾燥トナーを得た。その結果、気体吐出ノズルにはトナーがほとんど融着しなかった。得られた乾燥トナーについて、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例4>
加熱空気の温度を75℃とした以外は実施例1と同様にして、湿潤トナー粒子1の乾燥を行った。入口圧力16kPa、出口圧力−12kPaの条件で排出口における風量は200m/minであった。10時間連続運転を行い、乾燥トナーを得た。その結果、気体吐出ノズルにはトナーがほとんど融着しなかった。得られた乾燥トナーについて、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
<比較例1>
PTFE樹脂製の円筒の先端部を斜めに削り落とした気体吐出ノズル(内径80mm、先端部角度45度)を作製し、図9に示すように循環中心線接線方向から斜め方向に循環配管内部に突出しない向きで循環配管に5本挿入した。そのため、循環しているトナーが気体吐出ノズルの内面に衝突してしまう構造になっている。気体吐出ノズルは外側から5℃のチラーで冷却した。水分率40重量%の湿潤トナー粒子1を、供給速度500kg/hrの条件で循環型気流式乾燥装置に供給した。加熱空気の温度を80℃とし、入口圧力16kPa、出口圧力−12kPaの条件で排出口における風量は150m/minであった。10時間連続運転しようとしたが、5時間目から入口空気の圧力が徐々に上がり始め、8時間目で限界値(20kPa)を超えたので、停止した。気体吐出ノズルは閉塞していないものの、半分以上がトナー粒子で塞がれていた。得られた乾燥トナーについて、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005309881
実施例1〜4では、気体の吐出口の循環方向上流側に突出部を設けたことにより、気体吐出ノズルの閉塞が抑制され、安定して湿潤トナーの乾燥を行うことができた。実施例4のように加熱空気の温度を下げても、十分に乾燥を行うことができた。また、実施例1〜4では、凝集物の発生が少なかった。一方、比較例1では、気体吐出ノズルの閉塞が起こり、凝集物の発生が多かった。
本発明の実施形態に係る循環型気流式の乾燥装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る乾燥装置における気体吐出ノズルおよび突出部の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る乾燥装置における気体吐出ノズルおよび突出部の他の例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る乾燥装置における気体吐出ノズルおよび突出部の他の例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る乾燥装置における気体吐出ノズルの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る乾燥装置における気体吐出ノズルの他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る乾燥装置における気体吐出ノズルおよび突出部の他の例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る乾燥装置における突出部の高さを説明するための概略断面図である。 本発明の比較例で用いた従来の乾燥装置における気体吐出ノズルの一例を示す概略断面図である。 従来の循環型気流式の乾燥装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1,5 乾燥装置、10,50 循環配管、12,52 気体吐出ノズル、14,54 湿潤粉体供給口、16,56 排出口、18,58 気体供給部、20,60 吐出口、22 突出部。

Claims (3)

  1. 循環配管と、
    前記循環配管の内部に湿潤粉体を供給する湿潤粉体供給部と、
    吐出口から前記循環配管の内部に気体を吐出する少なくとも1つの気体吐出ノズルと、
    前記気体と乾燥した乾燥粉体とを排出する排出部と、
    前記吐出口の循環方向上流側に形成された突出部と、
    を有し、
    前記突出部が前記気体吐出ノズルの一部として形成されていることを特徴とする乾燥装置。
  2. 請求項1に記載の乾燥装置であって、
    前記突出部は、前記吐出口の周縁部のうち少なくとも循環方向上流側の半分に形成されていることを特徴とする乾燥装置。
  3. 請求項1または2に記載の乾燥装置を用いて製造されることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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