JP2018045069A - トナー粒子の製造方法 - Google Patents

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武 辻野
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順也 浅岡
優 笹野
Masaru Sasano
優 笹野
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Hidekazu Fumita
英和 文田
小林 昌弘
Masahiro Kobayashi
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Abstract

【課題】湿式法によってトナー粒子を製造する際に、トナー粒子の表面へのワックスの染み出しを抑制でき、画像特性に優れたトナー粒子を効率よく製造するトナー粒子の製造方法を提供する。【解決手段】結晶性成分を含有する樹脂粒子を含む分散液あるいはスラリーから分散媒を除去しトナーケーキを得る濾過工程;該トナーケーキを解砕して湿潤トナー粒子を得る解砕工程;及び該湿潤トナー粒子を気流に供給し、気体と並流に送りながら連続的に乾燥させる乾燥工程;を含むトナー粒子の製造方法であって、該解砕工程において得られた該湿潤トナー粒子は、直接、気流の中に投入されるトナー粒子の製造方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真、静電印刷、及び磁気記録のような、画像形成方法において静電荷画像を顕像化するために用いられるトナー粒子の製造方法に関する。
トナー粒子の製造方法として、重合性単量体、着色剤、離型剤や結晶性樹脂などの結晶性成分等の混合物を水系媒体中にて分散しトナー粒子を得る懸濁重合法、乳化重合凝集法等が提案されている。上記した湿式トナーは、離型剤や結晶性樹脂を内包できる特性や形状を制御しやすい等の特性などにより従来の粉砕トナーに比べ、現像性や転写性が優れている。
また、近年では、消費電力の低減化、複写速度及び印字速度の高速化に対応した、低い定着温度でも定着性が良好で、耐久性に優れたトナーが求められている。
そのためには、トナーに用いる結着樹脂のガラス転移点(Tg)を下げることや、トナーに用いる結着樹脂の平均分子量を下げることが効果的である。また、低融点の結晶性成分の使用や定着時に結晶性成分と結着樹脂が、瞬時に相溶すること、すなわち結晶性成分の結着樹脂への可溶性を上げることも重要である。
一方で上記した湿式トナー製法では、一般的に、結晶性成分を含有する樹脂粒子を含む分散液をトナーケーキと分散媒とに分離する濾過工程、更に、トナーケーキを乾燥させてトナー粒子を得る乾燥工程を経てトナー粒子を製造する。その後、外添剤を添加してトナーを得る。ガラス転移点や分子量の低いトナー及び/又は低融点結晶性成分を含むトナーは、乾燥工程において乾燥履歴が均一となるよう乾燥させることがトナー品質を安定させるために求められている。乾燥工程における乾燥履歴が不均一な場合、トナー粒子の表面への結晶性成分の染み出しが促進されてしまい、現像性が低下する結果となり、現像性と定着性の両立が困難となってしまう。
上記した課題解決の方法として、濾過工程後のトナーケーキを解砕し、乾燥工程において乾燥履歴を均一化する方法や、濾過工程と乾燥工程との間に予備乾燥工程を追加し、トナー粒子への乾燥履歴を均一化する方法が、提案されている。(特許文献1)
また、解砕を行いながら乾燥を行うことにより乾燥効率の向上とトナー粒子への乾燥履歴を均一化する方法も提案されている。(特許文献2,3)
特開2006−91283号公報 特開2001−249490号公報 特開平9−80803号公報
しかし、いずれの方法においても乾燥工程においてトナー粒子への乾燥履歴を十分に均一化することはできず、その結果トナー粒子の表面への結晶性成分の染み出しを十分に抑制できていない。
特許文献1に記載の方法では、濾過工程後のトナーケーキを解砕又は、予備乾燥することにより、乾燥前のトナーケーキの粒径を小粒径化し乾燥を行うことで、トナー粒子への乾燥履歴の均一化が向上するものと予想される。一方でトナーケーキを解砕又は予備乾燥した後、一旦、タンク中に保持した後、原料供給機により乾燥工程に定量供給をおこなっている。乾燥工程へ原料を定量的に供給することは、トナー粒子への乾燥履歴を均一化するためには、必要であるが、解砕又は予備乾燥したトナー粒子は、水分を含有しているため、タンク内部で水分架橋により容易に再凝集してしまう。また、再凝集の傾向は、トナー粒子の含水率やタンク内部における保持時間や撹拌状態により大きく変動してしまうことが予想され、乾燥工程に供給されるトナーケーキの粒径は不均一になるものと予想され、トナー品質を低下させることが予想される。
特許文献2に記載の方法では、濾過工程後のトナーケーキを撹拌翼により解砕しながら真空乾燥を行うことで、乾燥効率の向上とトナー粒子への乾燥履歴の均一化が向上するものと予想される。一方で濾過後のトナーケーキの含水率を1%以下まで乾燥させるためには、数時間の間、トナーケーキを加熱することが必要であることが記載されており、トナー粒子の表面に結晶性成分が染み出すことを抑制することは難しいと予想される。
特許文献3に記載の方法では、濾過工程後のトナーケーキに振動を付与しながら流動層乾燥を行うことで、乾燥効率の向上とトナー粒子への乾燥履歴の均一化が向上するものと予想される。この方法では、濾過後のトナーケーキの含水率を1%以下まで乾燥させるために必要な乾燥時間が、1時間程度まで短縮されているものの、トナーケーキを加熱することが必要であることが記載されている。このため、トナー粒子の表面に結晶性成分が染み出すことを抑制することは難しいと予想される。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、トナー粒子の表面への離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分の染み出しを抑制でき、高い電子写真特性を保ち続け、画像特性に優れたトナー粒子を効率よく製造するトナー粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分を含有する樹脂粒子を含む分散液あるいはスラリーから分散媒を除去しトナーケーキを得る濾過工程;
該トナーケーキを解砕して湿潤トナー粒子を得る解砕工程;及び
該湿潤トナー粒子を気流に供給し、気体と並流に送りながら連続的に乾燥させる乾燥工程;を含むトナー粒子の製造方法であって、
該解砕工程において得られた該湿潤トナー粒子は、直接、気流の中に投入されるトナー粒子の製造方法が提供される。
本発明によれば、トナー粒子の表面への離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分の染み出しを抑制でき、高い電子写真特性を保ち続け、画像特性に優れたトナー粒子を効率よく製造するトナーの製造方法を提供することができる。
本発明の実施例における製造フローを示す図の一例である。 解砕工程で使用される本発明の好適な解砕装置の一例である。 本発明の比較例における製造フローを示す図の一例である。 メタノール滴下透過率曲線の一例である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明が好適に適用するトナーの製造方法としては、懸濁重合法、乳化重合法、さらには別途重縮合したポリエステル等を用いる溶解懸濁法等があるが、湿式で造粒するトナー粒子の製造方法であれば、その他各種重合法トナーの製造が適用できる。
本発明に用いられる分散媒としては、工業的観点から水が好ましい。その他に分散媒として、有機溶媒を使用してもよく、水、有機溶媒を単独又は混合物として用いることができる。有機溶媒としては、極性有機溶媒、非極性有機溶媒を単独又は混合物として用いることができる。極性有機溶媒としてはメタノール、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類が用いられる。非極性有機溶媒としては、炭化水素系溶媒が好ましく、ヘキサン、ジエチルエーテル、トルエン、キシレン等が用いられる。
重合体粒子の表面に付着した分散安定剤を除去する目的で、重合体粒子分散液を酸又はアルカリで処理をすることもできる。この後、一般的な固液分離法により重合体粒子は液相と分離されるが、酸又はアルカリ及びそれに溶解した分散安定剤成分を十分に取り除くため、再度水を添加して重合体粒子を洗浄する。この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離してトナー粒子を得る。結晶性成分を含有する樹脂粒子を含む分散液あるいはスラリーから分散媒を除去しトナーケーキを得る濾過の手段としては加圧濾過機(フィルタプレス等)、真空式ベルトフィルタ、遠心濾過機、遠心分離機などを適宜用いることができ、機器の種類は特に限定されない。
トナー粒子の製造において、短時間で及び/又は均一に湿潤トナー粒子を乾燥することはトナー粒子の品質を向上させる上で重要である。乾燥工程において、凝集している湿潤トナー粒子は、乾燥機の内部において凝集がほぐされ、トナー粒子の一次粒子になった後、トナー粒子の表面から水分が除去されていく。そのため、湿潤トナー粒子の凝集径が大きいほど、乾燥に時間を要することとなるため、トナー粒子の表面への離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分の染み出しが促進されてしまう。また、湿潤トナー粒子の凝集径が、不均一なほど、乾燥機の内部におけるトナー粒子の滞留時間に分布差が生じるため、結果としてトナー品質が低下してしまう。
こうした課題を解消するために、トナーケーキを解砕し、均一で適正な粒径の湿潤トナー粒子を乾燥させることで、乾燥時間が短縮される。更には、乾燥履歴が均一なトナー粒子を得ることができるため、解砕工程を経て乾燥工程を行うことが好ましい。
トナーケーキへ衝撃力を付与して解砕し湿潤トナー粒子を得る解砕工程には、駆動手段により回転するロータと、該ロータの下方に、複数の孔を有するスクリーンとを具備する解砕装置が好適に用いられる。一方、駆動手段により、逆回転方向に回転する2種類のロータによりトナーケーキへ衝撃力を付与し、湿潤トナー粒子を得る方法もあるが、ロータとスクリーンの組み合わせに比べ、湿潤トナー粒子径の振れ幅が大きく、不均一になり好ましくない。
図1は本発明の実施例における製造フローを説明するための図である。
トナーケーキがベルトフィルタ8に供給され、湿潤トナー粒子が供給機4に貯蔵され、湿潤トナー粒子が解砕装置5にて解砕された後に、気流式乾燥機3に供給される。また、吹込みブロワ1から熱交換器2を経て気流が気流式乾燥機3に供給される。解砕された湿潤トナー粒子は、気流式乾燥機3に供給され、気体と並流に送られながら連続的に乾燥され、サイクロン6、バグフィルタ7にて捕集される。
図2は解砕装置の一例を示す図であり、解砕装置の内部を示す斜視図である。解砕装置5は、ロータ11と、スクリーン12と、ロータ軸13とを具備する。
ロータ11は、図示しない駆動手段によってロータ軸13を回転中心として回転させられる。
スクリーン12は、複数の孔を有し、ロータ11の下方に配置されている。
かかる解砕装置5においては、解砕されて、スクリーン12の孔を通過可能な粒子径となった湿潤トナー粒子のみが次工程へ送られるため、湿潤トナー粒子径分布が、均一になるため好ましい。解砕装置の種類は限定しないが、具体的にはランデルミル((株)徳寿工作所製)、ニブラー(ホソカワミクロン製)、ハンマーミル((株)アーステクニカ製)、オシュロビット((株)アーステクニカ製)などが挙げられる。
図3は本発明の比較例における製造フローを説明するための図である。図3に示す装置構成では、ベルトフィルタ8に供給されたトナーケーキが解砕装置5にて解砕されて得られた湿潤トナー粒子が供給機4やホッパー等に一旦貯蔵された後、乾燥工程に供給される。このような装置構成の場合、解砕された湿潤トナー粒子は、ホッパー等の内部で容易に水架橋により再凝集してしまう。さらに、解砕された湿潤トナー粒子は、ホッパー内での撹拌状態や保存時間や含水率等の条件により再凝集の状態も変化するため、次工程の乾燥工程において、トナー品質が不均一になりやすく、トナー性能を低下させる結果となる。
上記の問題を解決するために、本発明においては、解砕工程にて解砕された湿潤トナー粒子は、図1に示すように、解砕後、貯蔵されたり、また他の工程を経て何らかの処理をされたりすることなく、直接、気流の中に投入されて乾燥される。
湿潤トナー粒子から分散媒を乾燥させトナー粒子を得る乾燥工程において、解砕工程にて得られた湿潤トナー粒子を直接、気流中に投入し乾燥することにより、連続的に短時間で大量の湿潤トナー粒子を均一な状態に処理できる。また、乾燥機の内部におけるトナー粒子の滞留時間が、非常に短時間なため、トナー粒子の表面への離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分の染み出しも抑制することができる。
解砕後の湿潤トナー粒子の凝集径をA(m)としたとき、Aが下記の式を満たすことが好ましい。
0.5×10−3≦A≦4.0×10−3
凝集径Aが、0.5×10−3以上の場合、解砕された湿潤トナー粒子が、解砕装置出口と乾燥機入口をつなぐ配管内部へ付着しにくいため、乾燥機へ解砕された湿潤トナー粒子が、定量的に供給される。そのため、乾燥機内部での解砕された湿潤トナー粒子への熱履歴が均一化し、トナー粒子の表面への離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分の染み出しを抑制することが容易であるため好ましい
凝集径Aが、4.0×10−3以下の場合、解砕された湿潤トナー粒子が、一次粒子にほぐれるまでに時間がかかり過ぎたりせず、乾燥機の内部における滞留時間が増加せず、トナー粒子の表面への離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分の染み出しを抑制することが容易であるため好ましい。
解砕装置のロータ周速度をB(m/秒)とし、解砕装置のスクリーンの孔径をC(m)としたとき、ロータ周速度B及びスクリーンの孔径Cが下記の各式を満たすことが好ましい。
1.0≦B≦4.0
2.0×10−3≦C≦8.0×10−3、かつ
C≦1.0×10−3B+4.0×10−3
ロータ周速度Bが1.0m/秒以上の場合、トナーケーキの解砕時において、トナーケーキがスクリーン上に詰まりにくく、乾燥機への湿潤トナー粒子の供給性が均一になるため、乾燥装置内部おいてトナー粒子の熱履歴が均一となり、トナーの品質が向上する。
一方で、ロータ周速度Bが、4.0m/秒以下の場合、長時間運転を行ってもロータとスクリーンとの間でのせん断熱により、スクリーン上にトナーが融着したりせず好ましい。また、せん断熱によりトナー粒子の表面から離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分が染み出したりせず好ましい。
スクリーンの孔径Cが、2.0×10−3m以上の場合、孔径が小さすぎず、解砕装置内のスクリーン上に湿潤トナー粒子の層が形成されたりせず、そのため、ロータにより解砕されたトナーケーキが、再びスクリーン上にて凝集したりしない。さらに、乾燥機への湿潤トナー粒子の供給性が均一になるため、乾燥装置内部おいてトナー粒子の熱履歴が均一となり、トナーの品質が向上するため好ましい。
一方、スクリーンの孔径Cが、4.0×10−3m以下の場合、孔径が大きすぎず、湿潤トナー粒子は所望の粒径まで解砕されてから次工程の乾燥工程へ供給される。その結果、湿潤トナー粒子径は、所望の大きさとなり、かつ分布も均一となり、乾燥時のトナー粒子の熱履歴が均一となり、トナーの品質が向上するため好ましい。
Cが、1.0×10−3B+4.0×10−3以下の場合、湿潤トナー粒子の解砕状態が十分なため、乾燥時にトナー品質が向上するため好ましい。
解砕後の湿潤トナー粒子の凝集径は、日本レーザ社製でレーザー解析式の粒度分布測定装置(VisiSizer)を用いて測定を行い、湿潤トナー粒子の凝集径の体積基準の50%平均粒径:Dv50と粒度分布の標準偏差:SDの測定を行った。
<重合性単量体>
本発明のトナーに好適に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。該ビニル系重合性単量体としては、単官能性のもの又は多官能性のものを使用することができる。単官能性重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンなどのスチレン誘導体類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートなどのアクリル系モノマー類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートなどのメタクリル系重合性単量体類;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンなどのビニルケトン類。
多官能性重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル。
本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独、あるいは2種以上組み合わせて、又は上記した単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用する。上述の単量体の中でもスチレン又はスチレン誘導体を単独もしくは混合して、又はそれらとほかの単量体と混合して使用することがトナーの現像特性及び耐久性などの点から好ましい。
<着色剤>
本発明に好ましく使用される着色剤として、以下の有機顔料又は染料、無機顔料が挙げられる。
シアン系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が利用できる。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー7、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66。
マゼンタ系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド169、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド254。
イエロー系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー181、C.I.ピグメントイエロー191、C.I.ピグメントイエロー194。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、及び、上記イエロー系/マゼンタ系/シアン系着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明のトナーに用いられる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナー中の分散性の点から選択される。
該着色剤は、好ましくは結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上、20質量部以下添加して用いられる。
着色剤を選択する上で、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要がある。特に染料やカーボンブラックは重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。好ましくはこれらに表面改質、例えば重合阻害のない物質による疎水化処理を施しておいたほうが良い。染料を表面処理する方法としては、あらかじめこれら染料の存在下に重合性単量体を重合させる方法が挙げられ、得られた着色重合体を重合性単量体組成物等トナー用原料に添加する。さらにカーボンブラックについては上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質、例えばポリオルガノシロキサンでグラフト処理を行ってもよい。
<結晶性成分>
<離型剤>
本発明で好ましく用いられる結晶性成分としては、以下の離型剤が挙げられる。離型剤は室温で固体状態のワックスがトナーの耐ブロッキング性、多数枚耐久性、低温定着性、耐オフセット性の点でよい。
ワックスとしては以下のものが挙げられる。パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどのポリメチレンワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、エステルワックス及びこれらのグラフト化合物、及びこれらのブロック化合物。これらは低分子量成分が除去されており、示差走査熱量計によって得られる吸熱曲線の最大吸熱ピークがシャープなものが好ましい。OHPに定着した画像の透光性を向上させるためには特に直鎖状エステルワックスが好適に用いられる。直鎖状エステルワックスの含有量は重合性単量体100質量部に対して1〜40質量部、より好ましくは4〜30質量部が好ましい。
本発明においては、トナー粒子の可塑性を増し、低温領域での定着性をよくするために、融点が80℃より小さい第2の離型剤を併用することができる。第2の離型剤としては炭素数15〜100個の直鎖状のアルキルアルコール、直鎖状脂肪酸、直鎖状酸アミド、直鎖状エステルあるいはモンタン系誘導体のワックスが好ましく用いられる。これらのワックスから液状脂肪酸などの不純物をあらかじめ除去してあるものはより好ましい。
本発明で好ましく用いられる結晶性成分としては、以下の結晶性樹脂を挙げることができる。
結晶性ポリエステルの融点は55乃至85℃であることが必要である。融点が55℃以上であることにより、実用上問題のない耐熱保存性が得られ、85℃以下であることにより低温定着性の向上効果が得られやすくなる。好ましくは60乃至80℃以下である。
結晶性ポリエステルの酸価は4.0mg/gKOH以下、水酸基価は7.0mg/gKOH以下である必要がある。これにより帯電性の悪化が抑制され、カブリの発生が抑えられる。好ましくは、酸価は2.0mg/gKOH以下、水酸基価は4.0mg/gKOH以下である。
結晶性ポリエステルは、2価以上の多価カルボン酸と多価アルコールとの反応により得ることができる。所望の融点が得られやすく、高い結晶化度を有することから脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールを主原料とした結晶性ポリエステルが好ましい。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタジエングリコール等が挙げられる。
多価カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、n−ドデシルコハク酸、n−デドセニルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、これらの酸の無水物又は低級アルキルエステル等が挙げられる。
結晶性ポリエステルのトナー中の含有量は、結着樹脂に対して1質量%以上30質量%以下である必要がある。1質量%以上であることで低温定着性が向上し、30質量%以下であることで実用上問題のない帯電性、耐熱保存性、過酷環境安定性を得ることができる。これらの性能をバランスよく向上させるために3質量%以上15質量%以下が好ましい。
<荷電制御剤>
本発明により製造されるトナーは荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤としては公知のものが利用できる。例えばトナーを負荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ系染料金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類。さらに、以下のものが挙げられる。尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル−スルホン酸共重合体、非金属カルボン酸系化合物。
トナーを正荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩;ホスホニウム塩などのオニウム塩及びこれらのレーキ顔料。さらに、以下のものが挙げられる。トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、又はフェロシアン化物)、高級脂肪酸の金属塩。これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも4級アンモニウム塩などの荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
これらの荷電制御剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対して0.01〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部である。
<重合開始剤>
本発明に用いることができる重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤がある。アゾ系重合開始剤としては以下のものが挙げられる。2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスメチルブチロニトリル。
また、有機過酸化物系重合開始剤を用いることもできる。有機過酸化物系重合開始剤としては以下のものが挙げられる。ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル−パーオキシピバレート。
また、本発明に用いることができる過硫酸塩としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムが挙げられる。
重合開始剤は10時間半減期温度を参考に選択され単独又は混合して利用される。該重合開始剤の添加量は目的とする重合度により変化するが、一般的には重合性単量体100質量部に対し0.5〜20質量部が添加される。
<架橋剤>
本発明には各種架橋剤を用いることもできる。架橋剤としては、以下のものが挙げられる。ジビニルベンゼン、4,4’−ジビニルビフェニル、ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート。
<結着樹脂>
本発明で用いられる結着樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。例えば以下のものが挙げられる。スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、などの単独重合体、又は共重合体。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン、等が挙げられる。前記スチレン系共重合体としては、例えば、以下のものが挙げられる。スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体。
特に代表的な結着樹脂としては、例えば以下のものが挙げられる。ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<外添剤>
本発明の製造方法では、トナーへの各種特性付与を目的として外添剤を使用することができる。外添剤はトナーに添加したときの耐久性の点から、トナー粒子の平均粒径の1/10以下の粒径であることが好ましい。外添剤としては、以下のものが挙げられる。酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸化亜鉛などの金属酸化物;窒化ケイ素などの窒化物;炭化物炭化ケイ素などの炭化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの無機金属塩;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩;カーボンブラック、シリカ。
これら外添剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対し0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましい。外添剤は単独で用いても、また複数併用しても良いがそれぞれ疎水化処理を行ったものがより好ましい。
<磁性材料>
本発明の製造方法は、磁性材料を含有する磁性トナーの製造方法にも適用でき、トナーに含有される磁性材料は着色剤の役割を兼ねることもできる。本発明において、磁性トナー中に含まれる磁性材料としてはマグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物。
これらの磁性体は体積平均粒径(Dv)が0.5μm以下、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものがよい。
磁性体の体積平均粒径(Dv)は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、1万倍ないしは4万倍の拡大倍率の写真で視野中の100個の磁性体の投影面積に等しい円の相当径を求め、それをもとに体積平均粒径の算出を行う。
上記磁性体のトナー中への含有量は、重合性単量体100質量部に対して20〜200質量部が好ましく、40〜150質量部がより好ましい。
また、上記磁性体の800kA/m印加時の磁気特性が、飽和磁化(σs)50〜200Am/kg、残留磁化(σr)2〜20Am/kgのものが好ましい。磁性体の磁気特性は、振動型磁力計VSM P−1−10(東英工業(株)製)を用いて、25℃の室温にて外部磁場79.6kA/mで測定する。
<疎水化剤>
また、トナー粒子中でのこれらの磁性体の分散性を向上させるために、磁性体の表面を疎水化処理することも好ましい。疎水化処理にはシランカップリング剤やチタンカップリング剤などのカップリング剤類が用いられる。中でもシランカップリング剤が好ましく用いられる。シランカップリング剤としては以下のものが挙げられる。ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン。
本発明により製造されるトナー粒子は、前述したように、一成分及び二成分系現像剤のいずれとしても使用できる。
一成分系現像剤として磁性体をトナー中に含有させた磁性トナーの場合には、現像スリーブ中に内蔵されたマグネットを利用して磁性トナーを搬送したり帯電したりする方法が用いられる。また、磁性体を含有しない非磁性トナーを用いる場合には、ブレード及びファーブラシを用い現像スリーブにて強制的に摩擦帯電しスリーブの上にトナーを付着させることで搬送させる方法がある。
本発明の製造方法により得られるトナー粒子を、二成分系現像剤として用いる場合には、トナーと共にキャリアを用い現像剤として使用する。本発明に使用されるキャリアとしては特に限定されるものではないが、主として鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン及びクロム原子からなる単独又は複合フェライト状態で構成される。
飽和磁化、電気抵抗を広範囲にコントロールできる点からキャリアの形状も重要であり、たとえば球状、扁平、不定形を選択し、更にキャリアの表面状態の微細構造たとえば表面凹凸性をもコントロールすることが好ましい。一般的には上記金属の化合物を焼成、造粒することにより、あらかじめキャリアコア粒子を生成した後、樹脂をコーティングする方法が用いられている。キャリアのトナーへの負荷を軽減する意味合いから、金属化合物と樹脂を混練後、粉砕、分級して低密度分散キャリアを得る方法を利用することが可能である。さらには直接金属化合物と重合性単量体との混練物を水系媒体中にて懸濁重合させて真球状に分散した重合キャリアを得る方法も利用することが可能である。
キャリアの粒径の測定は、シンパテック(SYNPATEC)社製で乾式分散機(ロドス<RODOS>)を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置(へロス<HELOS>)を用いてキャリアの体積基準の50%平均粒径として測定する。
これらキャリアの体積基準の50%平均粒径は10〜100μmが好ましく、20〜50μmがより好ましい。
二成分系現像剤を調製する場合のキャリアと本発明の製造方法によって製造されるトナー粒子との混合比率は、現像剤中のトナー濃度として2質量%〜15質量%が好ましく、4質量%〜13質量%がより好ましい。トナー濃度が2質量%以上であれば画像濃度が適切になり、15質量%以下であればカブリや機内飛散がしにくく、画像の劣化及び現像剤の消費量増加が起こりにくい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これら実施例は本発明をなんら限定するものではない。
本発明で用いた測定方法について以下に述べる。
<重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出した。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター(株)製)を用いた。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター(株)製)を用いた。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行った。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター(株)製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50,000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター(株)製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下のとおりである。
1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス(株)製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2mL添加する。
4)前記2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
5)前記4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
6)サンプルスタンド内に設置した前記1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50,000個になるまで測定を行う。
7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。専用ソフトで、グラフ/体積%と設定したときの「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、グラフ/個数%と設定したときの「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<濡れ性測定>
トナーの濡れ性、すなわち疎水特性は、下記のようにして得たメタノール滴下透過率曲線から求めた。
まず、RO水60mLを、直径5cm、厚さ1.75mmの円筒型ガラス容器中に入れ、その測定用サンプル中の気泡等を除去するために超音波分散器で5分間分散を行った。
次いで、トナーを目開き150μmのメッシュで振るい、メッシュを通ったトナー0.1gを精秤して、上記RO水が入れられた容器の中に添加し、測定用サンプル液を調製した。
そして、測定用サンプル液を粉体濡れ性試験機「WET−100P」((株)レスカ製)にセットした。この測定用サンプル液を、マグネティックスターラーを用いて、5.0s−1(300rpm)の速度で攪拌した。なお、マグネティックスターラーの回転子として、フッ素樹脂コーティングされた、長さ20mm、最大胴径5mmの紡錘型回転子を用いた。
次に、この測定用サンプル液中に、上記装置を通して、メタノールを0.8mL/分の滴下速度で連続的に添加しながら波長780nmの光で透過率を測定し、図4に示したようなメタノール滴下透過率曲線を作成した。
作成したメタノール滴下透過率曲線より、透過率が50%時点におけるメタノール濃度を算出し、この値を、トナー粒子の表面における離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分の染み出し指標=濡れ性とした。すなわち、離型剤や結晶性樹脂等の結晶性成分のトナー粒子の表面への染み出しが多いほど、メタノール濃度は、大きい値を示すこととなる。
<画像評価>
画像評価は、市販のカラーレーザープリンタ[ HP Color LaserJet3525dn]を一部改造して評価を行った。改造は一色のプロセスカートリッジだけの装着でも作動するよう改良した。また、定着器を任意の温度に変更できるように改造した。このカラーレーザープリンタに搭載されていたブラックトナー用のプロセスカートリッジから中に入っているトナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した。その後、プロセスカートリッジに各実施例、比較例のトナー(300g)を導入し、トナーを詰め替えたプロセスカートリッジをカラーレーザープリンタに装着し、以下の画像評価を行った。具体的な画像評価項目は下記のとおりである。
〔現像スジ〕
常温常湿環境下(温度23℃/相対湿度60%)、及び、高温高湿環境下(温度30℃/相対湿度85%)において、横線で1%の印字率の画像を25,000枚プリントアウトした。その後、LETTERサイズのXEROX 4200用紙(XEROX社製、75g/m)にハーフトーン(トナーの載り量:0.6mg/cm)の画像をプリントアウトし、現像スジの評価をした。
(評価基準)
A:現像スジが未発生であった。
B:現像スジが1カ所以上3カ所以下発生した。
C:現像スジが4カ所以上6カ所以下発生した。
D:現像スジが7カ所以上発生、あるいは、幅0.5mm以上発生した。
<実施例>
(水系媒体の調製)
イオン交換水380質量部に、NaPO:5.3質量部、10%塩酸2.1質量部を添加し、ハイシェアミキサー(IKA製)を用いて、130s−1にて撹拌しながら、60℃に加温した。これにイオン交換水:32質量部にCaCl:3.1質量部を溶解させた水溶液を添加し、30分間撹拌と温調を継続し、微少な難水溶性分散剤Ca(POを含む水系媒体を調製した。
(重合性単量体組成物の調製)
下記の材料をプロペラ式攪拌装置にて5.0s-1で溶解して溶解液を調製した。
・スチレン 70.0質量部
・n−ブチルアクリレート 30.0質量部
・ポリエステル樹脂 5.0質量部
(テレフタル酸:イソフタル酸:プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物):エチレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)=30:30:30:10(質量比)の重縮合物、酸価11mgKOH/g、Tg=74℃、Mw(重量平均分子量)=11,000、Mn(数平均分子量)=4,000)
・スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15.0部
(スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸メチル/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル=91.7/3.3/2.5/2.5、Mp=20,000、Mn=8,000、Mw=15,200、Mw/Mn=1.9、Tg=92.0℃、酸価=20.0mgKOH/g、水酸基価=10.0mgKOH/g)
次に上記溶解液に下記の材料を添加した。
・着色剤 C.I.Pigment Blue 15:3 7.0質量部
・負荷電制御剤(ボントロンE−88,オリエント化学工業(株)製) 2.0質量部
・結晶性成分:融点が67℃のマイクロクリスタリンワックス(Hi-Mic-2045,日本精蝋(株)製)
15.0質量部
上記混合液を温度60℃に加温した後にT.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)にて、100s-1にて攪拌し、溶解、分散した。
これに重合開始剤・パーヘキシルPV(10時間半減期温度53.2℃(日油(株)製))10.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
(造粒工程)
上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃にてハイシェアミキサー(IKA製)を用いて150s-1で20分間攪拌し、重合性単量体組成物の分散液を得た。
(重合工程)
造粒工程終了後、重合性単量体組成物の分散液を、60℃で温調を行っている、重合タンクに移送した。分散液受入後、撹拌を開始するとともに、重合性単量体組成物の分散液を70℃に昇温させた。昇温後、70℃で5時間反応させた後、80℃まで昇温し、さらに1時間反応を行い、トナー粒子を製造した。
重合終了時のサンプルの粒度測定コールタにより行った。重量平均径D4が7.1μmであった。
(蒸留工程〜濾過工程)
重合反応終了後、トナー分散液を蒸留タンクへ移送した後、蒸留容器内にスチームを吹き込み98℃まで昇温し、蒸留操作を5時間行った。蒸留工程終了後、トナー分散液を98℃から20℃まで、1.0℃/分の速度で冷却し、冷却工程終了後に希塩酸を加えて水系媒体のpHを1.3以下として難水溶性分散剤を溶解した。
難水溶性分散剤を溶解したトナー粒子分散液を水平ベルトフィルタ(月島機械製)にトナーケーキの厚さが15mmとなるように供給し濾過を行い、続いて、分散液の2倍質量の水で洗浄し、更に、洗浄液とトナー粒子とを濾過しトナーケーキ(1)を得た。このトナーケーキ(1)の含水率は25%であった。その後、トナーケーキ(1)を図1中の供給機4に移送した。
(トナー1の製造例)
続いて図1中の吹込みブロワ1、熱交換器2、バグフィルタ7の運転を開始し、気流式乾燥機3の入口温度が70℃に安定した後、解砕装置5、供給機4の順番に運転を開始し、トナーケーキの解砕及び乾燥を行い、乾燥トナー粒子を得た。解砕装置は、図2に示したランデルミル((株)徳寿製作所製)を使用し、スクリーンの孔径及び形状は、4.0×10−3(m)で円形状のものを取付け、ロータ周速度を2.5(m/秒)に調整して運転を行った。解砕装置の運転条件に関しては、表1に示す。
解砕装置5の排出口から乾燥機3の入口までの配管を一部取外し、解砕後の湿潤トナー粒子凝集径を、日本レーザ社製でレーザー解析式の粒度分布測定装置(VisiSizer)を用いて測定を行った。
このときの湿潤トナー粒子凝集径の体積基準の50%平均粒径:Dv50は、1.50×10−3(m)、粒度分布の標準偏差:SDは、2.50であった。また、解砕装置から乾燥機への湿潤トナー粒子の供給性を目視で確認したが、均一に定量されており、良好な状態であった。
乾燥工程後の乾燥トナー粒子をサンプリングし、トナー粒子の濡れ性について、粉体濡れ性試験機「WET−100P」((株)レスカ製)にて測定を行った。このときの濡れ性は、20%であった。次いで、得られた乾燥トナー粒子を分級によって粒子径を調整してトナー粒子を得た。
上記トナー粒子100.0質量部に対して、下記の外添剤1.5質量部を、三井ヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)を用いて、撹拌速度3,000rpmで15分間混合して、トナー1を得た。
外添剤:シリカ微粉体に対して20質量%のジメチルシリコーンオイルで処理された疎水性シリカ微粉体(1次粒子径:7nm、BET比表面積:130m/g)
続いてトナー1に関して、市販のカラーレーザープリンタ[ HP Color LaserJet3525dn]を一部改造して画像評価を行った。結果を表2に示す。
一連の試作後、解砕装置を分解し、スクリーン上へのトナー融着具合を確認したが、全く融着は発生しておらず良好な状態であった。結果を表2に示す。
(トナー2〜13の製造例)
トナー1の製造例において、解砕装置5のロータ周速度Bとスクリーン孔径Cを表1に記載したものに変更した以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー2〜13を得た。
解砕工程後の湿潤トナー粒子凝集径の体積基準の50%平均粒径:Dv50と標準偏差:SDを表2に記載した。また、解砕工程時、スクリーン詰まりに関しては、解砕工程より排出される湿潤トナー粒子が、一定供給されているか目視により確認を行った。更には、解砕工程終了後、解砕装置を分解しスクリーンへのトナー融着の状況を確認した。結果を表2に示す。
(トナー14の製造例)
トナー1の製造例において、解砕装置5をランデルミル((株)徳寿製作所製)からスーパーミル((株)アーステクニカ製)に交換し、スクリーンを使用しなかった以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー14を得た。解砕時のロータ周速度は、2.5m/秒に調整した。解砕装置の運転条件に関しては、表1に示す。
解砕工程後の湿潤トナー粒子凝集径の体積基準の50%平均粒径:Dv50と標準偏差:SDを表2に記載した。また、解砕工程時、スクリーン詰まりに関しては、解砕工程より排出される湿潤トナー粒子が、一定供給されているか目視により確認を行った。更には、解砕工程終了後、解砕装置を分解しスクリーンへのトナー融着の状況を確認した。結果を表2に示す。
<比較例>
(トナー15の製造例)
トナー1の製造例において、製造フローを図1に示すものから図3に示すものへと変更した以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー15を得た。具体的には、解砕装置5により湿潤トナー粒子を得た後、一旦、供給機4に湿潤トナー粒子を受け入れ、その後、気流式乾燥機3に湿潤トナー粒子を連続的に供給し乾燥を行った。解砕時のロータ周速度は、2.5m/秒に調整した。
解砕工程後の湿潤トナー粒子凝集径の体積基準の50%平均粒径:Dv50と標準偏差:SDを表2に記載した。また、解砕工程時、スクリーン詰まりに関しては、解砕工程より排出される湿潤トナー粒子が、一定供給されているか目視により確認を行った。更には、解砕工程終了後、解砕装置を分解しスクリーンへのトナー融着の状況を確認した。結果を表2に示す。
1:吹込みブロワ、2:熱交換器、3:気流式乾燥機、4:供給機、5:解砕装置、6:サイクロン、7:バグフィルタ、8:ベルトフィルタ、11:ロータ、12:スクリーン、13:ロータ軸

Claims (4)

  1. 結晶性成分を含有する樹脂粒子を含む分散液あるいはスラリーから分散媒を除去しトナーケーキを得る濾過工程;
    該トナーケーキを解砕して湿潤トナー粒子を得る解砕工程;及び
    該湿潤トナー粒子を気流に供給し、気体と並流に送りながら連続的に乾燥させる乾燥工程;を含むトナー粒子の製造方法であって、
    該解砕工程において得られた該湿潤トナー粒子は、直接、気流の中に投入されることを特徴とするトナー粒子の製造方法。
  2. 該解砕装置は、駆動手段により回転するロータと、該ロータの下方に、複数の孔を有するスクリーンとを具備する解砕装置である請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
  3. 解砕後の湿潤トナー粒子の凝集径(体積基準の50%平均粒径)をA(m)としたとき、Aが下記の式を満たす請求項1又は2に記載のトナー粒子の製造方法。
    0.5×10−3≦A≦4.0×10−3
  4. 該ロータ周速度をB(m/秒)、該解砕装置の孔径をC(m)としたとき、B及びCが下記の各式を満たす請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー粒子の製造方法。
    1.0≦B≦4.0、
    2.0×10−3≦C≦8.0×10−3、かつ
    C≦1.0×10−3B+4.0×10−3

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