JP2006283470A - 杭の位置決め案内装置及びこれを備えた靜荷重型杭圧入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 靜荷重型杭圧入機のチャック構造体への静荷重式の圧入杭の装着に際し、人手を要しない杭の位置決め案内装置の提供
【解決手段】 杭Kの位置決め案内装置1は、上端部においてクレーンで吊上げられて移動される杭Kの下端部を靜荷重型杭圧入機2のチャック構造体30に案内し位置決めするための杭Kの位置決め案内装置1であって、チャック構造体30の上方において杭圧入機2の本体に杭の横断面の大きさ以上の間隔をおいて取付けられチャック構造体30の上方の空間において圧入機2の本体から突出する一対の案内棒構造体50h,50mからなり、該案内棒構造体50h,50mのうちの少なくとも一方が、伸縮可能であり、典型的には、案内棒構造体50h,50mの両方が伸縮可能である。一対の案内棒構造体50h,50mは、先端側ほど間隔が大きくなるように拡がった状態で杭圧入機2に取付けられるように構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、クレーンで吊上げられて移動される杭の先端を靜荷重型杭圧入機のチャック構造体に案内し位置決めするための杭の位置決め案内装置に係る。
図9に示したような静荷重型圧入機は、知られている(特許文献1や特許文献2)。この静荷重型圧入機100は、地面Tに圧入された複数の鋼矢板Kをクランプする掴み部ないしクランプ脚部102を複数対備えたサドル部ないし基台部104と、該基台部104に対して前後方向Aに摺動可能に取付けられたマスト部ないし胴部106と、該胴部106の上下方向レール108に上下方向Bに移動可能に取付けられたチャック支持部110と、シリンダ筐体112がチャック支持部110に一体的に固定されピストンロッド114の先端が胴部106の連結部116に取付けられた油圧シリンダ装置118と、圧入されるべき鋼矢板Kが挿通される建込み穴部(図示せず)を備えると共にチャック支持部110に対して中心軸線Cのまわりで回転可能に取付けられたチャック本体部122とを有する。チャック構造体124は、チャック支持部110とチャック本体部122とからなる。
クランプ脚部102のクランプ動作やチャック本体部122のチャック動作や胴部106の基台部104に対するA方向移動は油圧シリンダ装置118と同様なシリンダ装置(図示せず)を駆動させることにより行なわれる。
クランプ脚部102には、連結ポスト132及び連結プレート134を介して作業ステージ130が取付けられ、チャック支持部110の前方に位置する該作業ステージ130に作業補助者Dが立って適宜手を添えて鋼矢板Kの下端部K1の位置や向きを合わせることによりチャック構造体124による鋼矢板Kの把持ないしチャック動作を助ける。
すなわち、新たな鋼矢板Kを圧入する場合、クレーンオペレータがクレーン(図示せず、以下同)を操縦して、鋼矢板Kの上端部をクレーンで吊上げ、鋼矢板Kの下端部K1をチャック支持部110に近づける。クレーンで吊下げられた鋼矢板Kの下端部K1がチャック支持部110の近傍に来ると、作業補助者Dが鋼矢板Kの下端部K1に手を添えて該下端部K1の位置(水平面内での位置)及び向きをチャック構造体124の鋼矢板建込み穴ないし挿通穴(図示せず、以下同)の位置(水平面内での位置)及び向きに合わせる。鋼矢板の下端部K1の位置が建込み穴の位置に対してある程度以上ズレている場合、作業補助者Dの合図によりクレーンオペレータがクレーンを操縦して鋼矢板Kの吊下げ位置(水平面内での位置)を変える。鋼矢板Kの下端部K1がチャック構造体124の建込み穴にほぼ一致する位置及び向きになると、作業補助者Dの合図により、例えば、クレーンオペレータがクレーンを操縦して吊下げた鋼矢板Kを下降させる。これにより、鋼矢板Kの下端部K1がチャック構造体124の建込み穴に差し込まれる。この差込の初期においては、作業補助者Dは鋼矢板Kに手を添えてその位置及び向きがずれるのを防ぎ位置を合わせる。鋼矢板Kが差し込まれると、作業補助者Dの合図により、静荷重型圧入機100のオペレータが、圧入機100を操縦して、油圧シリンダ装置118を駆動しピストンロッド114を伸長させてチャック構造体124を上向きB1に移動させることにより、鋼矢板Kの下端部K1をチャック構造体124の建込み穴に深く挿入し、チャック構造体124のチャック本体部122により建込み穴に差し込まれた鋼矢板Kの下端部K1を把持させる。次に、静荷重型圧入機100のオペレータの操縦により、油圧シリンダ装置118が再度駆動されてピストンロッド114が引込められ、チャック構造体124が下向きB2に移動されることにより鋼矢板Kの圧入動作が開始される。
以上のような鋼矢板Kの装着に際して、作業補助者Dは、吊下げられた鋼矢板Kの下にいる必要があるので、鋼矢板Kの落下の危険にさらされる。また、作業者は、鋼矢板Kの下端部K1に手を添える必要があることから、手を鋼矢板Kと圧入機100との間に挟む等により怪我をする虞れがあるだけでなく、作業に際して中腰になるなど負担が大きい。また、クレーンのオペレータに対して確実に合図を送るためには、相互の位置が制限され易い。通常は、作業者Dは、鋼矢板Kの吊上げの際の玉掛けを兼ねるので、作業者Dの負担・危険が一層増す。風が強いと吊下げられた鋼矢板Kを支える作業者Dの負担や危険も増す。なお、鋼矢板Kの圧入箇所は、足場が悪いことが多いので、作業ステージ130等を欠く場合、作業者Dの作業時の負担が増し、事故等の発生する虞れが高くなる。
特開2004−11359号公報(図8等) 特開2004−11360号公報
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、靜荷重型杭圧入機のチャック構造体への静荷重式の圧入杭の装着(例えば、鋼矢板の建込み及び把持)に際して、人による装着補助を不要にする杭の位置決め案内装置及びこれを備えた靜荷重型杭圧入装置を提供することにある。
本発明の杭の位置決め案内装置は、前記目的を達成すべく、上端部においてクレーンで吊上げられて移動される杭の下端部を靜荷重型杭圧入機のチャック構造体に案内し位置決めするための杭の位置決め案内装置であって、チャック構造体の上方において杭圧入機の本体に杭の横断面の大きさ以上の間隔をおいて取付けられチャック構造体の上方の空間において圧入機の本体から突出する一対の案内棒構造体からなり、該案内棒構造体のうちの少なくとも一方が、伸縮可能である。
本発明の杭の位置決め案内装置では、「チャック構造体の上方において杭圧入機の本体に杭の横断面の大きさ以上の間隔をおいて取付けられチャック構造体の上方の空間において圧入機の本体から突出する一対の案内棒構造体」が設けられているので、上端部においてクレーンで吊り下げた杭の下端部を案内棒構造体に当てて、該案内棒構造体に沿ってチャック構造体の上方の所望部位(典型的には圧入機本体のうち案内棒構造体の基端部近傍の部分に隣接又は当接する部位)位置決めすることにより、作業補助者がチャック構造体の近傍にいなくても、杭をチャック構造体の建込み穴に挿入し、チャック構造体の把持部で把持することが可能になる。なお、杭の下端部がチャック構造体の上方の所望部位に位置決めされると、チャック構造体が持ち上げられると共にチャック構造体のチャック本体部が杭の向き(横断面の向き)に応じた向きに回転されて杭の下端部がチャック本体部の穴に挿入される。所望に応じて、杭が穴に深く挿入されるように、チャック構造体が更に上昇される。次に、チャック本体部の建込み穴に挿入された杭の下端部近傍部分がチャック本体部の把持部によって把持され、更に、チャック本体部が建込まれるべき杭に応じた所定の向きに回転される。これにより、杭の圧入が可能になる。ここで、「杭の横断面の大きさ以上」とは、横断面のうち最小の長さ方向の大きさ以上であることをいい、最大の長さ方向の大きさ以上でもよい。
以上のように、本発明の杭の位置決め案内装置では、杭のチャック構造体への装着のためにチャック構造体の近傍に人が立って補助する必要がない。なお、静荷重型杭圧入機は、通常、杭の引抜機としても用いられるものであるから、静荷重型杭圧入機は、静荷重型杭圧入・引抜機であり得る。
一対の案内棒構造体が、装着されるべき圧入機の部分は、典型的には、チャック構造体を昇降する一対の油圧シリンダ装置のシリンダ筐体の上端部である。但し、所望ならば、マスト部など他の部位でもよい。
一対の案内棒構造体は、典型的には、夫々、個別に圧入機に装着され、該一対の案内棒構造体の装着部の間には間隙が残される。これにより、案内棒構造体を圧入機に装着したままにしておいても、圧入機による他の種類の作業を妨げない。但し、所望ならば、一対の案内棒構造体の装着部を細長い連結体で一体的に連結しておいてもよい。その場合、細長い連結体は、クレーンで吊下げられた杭がチャック構造体の建込み穴よりも後方にずれてしまうのを禁止し得る。
また、本発明の杭の位置決め案内装置では、「一対の案内棒構造体のうちの少なくとも一方が、伸縮可能である」ので、杭の下端部を案内棒構造体によって位置決めする際、一対の案内棒構造体のうち一方の案内棒構造体を伸長させておくことにより、伸長した長い方の案内棒構造体に対して杭の下端部を横向き(案内棒構造体の伸長方向に交差する向き)に当接させ得るから、位置決めが容易に行なわれ得る。伸縮可能な案内棒構造体は、典型的には、大径の基端側部分に小径の先端側部分が入り込み可能な入れ子式の構造を有する。その場合、先端側部分が基端側部分の内部に収容されるようになっていても、基端側部分の基端側から後方に突出するようになっていてもよい。入れ子としては、大径の筒の中に小径の棒が嵌合されるような構造でも、広幅の基端側枠部に狭幅の先端側部分が嵌り込むような構造でも、更に別の構造でもよい。入れ子は、複数段になっていてもよい。
案内棒構造体は、典型的には、基端部において圧入機の本体に装着される。但し、伸縮可能な構造を有する案内棒構造体は、先端側部分が圧入機の本体から前方に突出し得る限り、基端側部分の基端側で圧入機の本体に装着される代わりに、基端側部分の中間部又は先端側で圧入機の本体部に装着されてもよい。
伸縮可能な案内棒構造体は、典型的には、伸長位置及び短縮位置(引込み位置)の両方でピンなどで仮固定される。これにより、杭の下端部が、伸長状態の案内棒構造体に当たって該案相棒を誤って短縮させる虞れなどが避けられ得る。案内棒構造体の伸長位置は、典型的には、一種類であるけれども、所望ならば、案内棒構造体は、複数の伸長長さを有するように、複数の伸長位置で仮固定されるように構成されていてもよい。
なお、本発明の杭の位置決め案内装置では、典型的には、案内棒構造体の両方が伸縮可能である。この場合、風下側の案内棒構造体を伸長させておくことにより、風が強くて数10mに及ぶ杭の下端が大きくゆれたり流されたりする場合であっても、杭の下端部の位置決めが容易且つ確実に行なわれ得る。
なお、以上において、杭の下端部は案内棒構造体に当接される代わりに、単に、案内棒構造体に隣接するように位置決めされてもよい。すなわち、クレーンオペレータの技術が高い場合には、杭の案内棒構造体は、杭の下端部を位置決めすべき位置を正確にオペレータに知らせる役割を果たす。
また、本発明の杭の位置決め案内装置では、典型的には、一対の案内棒構造体が、先端側ほど間隔が大きくなるように拡がった状態で杭圧入機に取付けられるように構成される。
この場合、杭の下端部が案内棒構造体の伸長端に当たり易く、かつ所定位置に誘導され易いので、杭の位置決めが容易且つ確実に行なわれ得る。ここで、一対の案内棒構造体がなす角度が調整可能になっていても良い。その場合、例えば、風向きに応じて、角度を大きくしたり小さくしてもよい。伸縮や角度調整は、典型的には、手動で行なわれるけれども、所望ならば、駆動機構を設けておいて、遠隔操縦等により、制御されてもよい。
各案内棒構造体は、典型的には、一直線状に延びた構造を有する。但し、所望ならば、例えば「く」の字状に曲がった構造を備えていても、基端側部分が「く」の字状部分に加えて先端側部分を嵌合するサヤ部を備えていてもよい。サヤ部は、典型的には、「く」の字を構成する部分に対して、ズレた位置で且つこれらに対して傾斜した向きを有する。
本発明の位置決め案内装置において、杭は、典型的には、鋼矢板からなる。但し、所望ならば、他の種類の杭でもよい。
本発明の靜荷重型杭圧入装置では、上述のような位置決め案内装置がチャック構造体の上方において杭圧入機の本体に取付けられてなる。
本発明の好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい一実施例に基づいて説明する。
図4に示したように、本発明の好ましい一実施例の杭の位置決め案内装置1が静荷重型杭圧入機2に取付けられてなる静荷重型杭圧入装置3は、該装置3の近くに配置された油圧駆動源4に油圧配管5で接続されている。静荷重型杭圧入装置3と油圧駆動源4とからなる静荷重型杭圧入設備6の近くには、クレーン7が配置され、杭としての鋼矢板Kがクレーンオペレータによって操縦されたクレーン7により吊上げられて静荷重型杭圧入装置3の位置決め案内装置1のところに移動される。
静荷重型杭圧入機2は、図1から図3に示したように、サドル部ないし基台部10と、マスト部ないし胴部20と、チャック構造体30とを有する。
サドル部10は、サドル部本体11と複数対(図の例では四対)の掴み部ないしクランプ脚部12を備える。各対の掴み部12は、図示しない油圧シリンダによりサドル部本体11に対して圧入機2の幅方向Eに移動可能であり、相互に近接されるように移動されることにより、地面Tへの圧入の完了した既設の鋼矢板Kをクランプして、地表面の状態にかかわらず圧入機2自体を地面Tに対して強固に固定する。サドル部10の本体部11は、更に、その上面にレール13を備える。
マスト部20は、サドル部10のレール13に沿って前後方向Aに移動可能にサドル部10に取付けられている。新たな鋼矢板Kの圧入が完了して圧入機2が前方A1に一歩(鋼矢板一枚分)だけ歩進される際に、マスト部20は、図示しない油圧シリンダによりサドル部本体11に対して、A方向に移動される。マスト部20は、前面にスライドレール部21を備えると共に、前の下部に連結用突出部22を備える。
チャック構造体30は、チャック支持部31とチャック本体部32とを有する。チャック支持部31は、サイレント釜上枠部33とシリンダ連結部34とを一体的に備える。チャック構造体30のチャック支持部31のシリンダ連結部34とマスト部20の連結用突出部22との間には、油圧シリンダ装置40が配置され、チャック支持部31のシリンダ連結部34にシリンダ装置40のシリンダ筐体41が一体的に連結され、マスト部20の連結用突出部22にシリンダ装置40のピストンロッド42の突出下端部43が連結されている。シリンダ装置40のピストンロッド42が油圧駆動源4からの圧油により伸長されると、チャック構造体30がマスト部20に対してB1方向に持ち上げられ、シリンダ装置40のピストンロッド42が油圧駆動源4からの圧油により縮小ないし短縮されると、チャック構造体30がマスト部20に対してB2方向に下げられる。サイレント釜上枠部33は、円形の開口33aを有する。
チャック構造体30のチャック本体部32は、中心軸線Cのまわりで回転可能にチャック支持部31に連結されている。チャック本体部32は、サイレント釜本体部35と、一対の把持脚部36,36とを有する。サイレント釜本体部35は、鋼矢板Kの横断面形状にほぼ対応する形状の建込み穴ないし開口部35aと、該開口部35aからサイレント釜上枠部33の円形開口33aに滑らかにつながるように上向きB1に徐々に拡がった案内面部35bとを備える。把持脚部36,36は、油圧シリンダ(図示せず)により近接離間可能で、近接されることにより、サイレント釜本体部35の穴35aに挿通された鋼矢板Kを把持する。
鋼矢板Kの位置決め案内装置1は、基端部で圧入機2の上部ないし頂部8に取付けられている。この例では、位置決め案内装置1は、一対の油圧シリンダ装置40,40の上端部44,44に取付けられた一対の案内棒構造体50,50からなる。各案内棒構造体50,50は、同様に構成されているので、以下では、両者を区別する必要がない限り、一方の案内棒構造体50について、詳説する。なお、両者を区別する必要がある場合には、前方A1に向いて左側の要素や部位には添字hを付し、右側の要素や部位には添字mを付す。
案内棒構造体50は、油圧シリンダ装置40のシリンダ筐体41の頂部44に取付けられた台座部51と、該台座部51に取付けられた案内棒本体52とを有する。ここで、圧入機2の本体は、サドル部10と、マスト部20と、油圧シリンダ装置40のシリンダ筐体41とからなる。
台座部51は、図示の例では、基板部53及び立上り部54を備えたブラケットの形態で示されているけれども、案内棒本体52をシリンダ装置40の比較的小さい上端部44に強固に固定し得る限り、どのような形状や構造でもよい。この例では、台座部51の基板部53は、シリンダ装置40の上端部44からE方向内向きに延びた長方形の板状部からなる。台座部51の立上り部54は、基板部53の幅方向内向き端部55の近傍において該基板部53に固定されている。台座部51は、鋼矢板Kの下端部K1(図5等)によって案内棒本体52に加えられる虞れのある横向きの比較的大きな力ないしそれによるトルクに抗して、案内棒本体52を確実に支持し得る限り、どのような構造・形状でもよい。例えば、シリンダ装置40の上端部44の頂壁44aだけでなく幅方向内側の側壁44bに沿って延びる上下方向側壁部を備えていても、基板部53と立上り部54とを斜めにつなぐ補強部を備えていてもよい。
案内棒本体52は、台座部51に固定された基部側大径筒状部56と、該基部側筒状部56に出入り可能に嵌合された先端側小径柱状部ないし小径棒状部57とを有する。
左右の案内棒本体52h,52mは、先端側程末広がりになるように、角度をもって配置されている。案内棒本体52h,52m間の最小間隔は、当然ながら、鋼矢板Kの横断面の最小径方向(厚さ方向)の長さよりも大きく、典型的には、鋼矢板Kが中心軸線Cのまわりで任意の方向に回転されてその向きが調整され得るように、最大径方向(幅方向)の長さよりも大きい。
図1からわかるように、基部側筒状部56は先端部の近傍に複数の上下方向穴58を一定間隔で有し、先端側棒状部57も複数の上下方向穴59を一定間隔で有する。案内棒本体52を最大伸長状態にするときには、左側の案内棒本体52h(図3)についてに示したように、先端側棒状部57を前方A1に引出し、先端側の少なくとも一つの穴部58h(図1),59h(好ましくは二つの穴部58h1(図1),59h1(図示せず)及び58h2(図1),59h2(図示せず))にピンQ(図3)を挿して、先端側棒状部57を基部側筒状部56に固定する。一方、案内棒本体52を縮小状態にするときには、図2において右側の案内棒本体52mについて示したように、先端側棒状部57をA2方向に押込み、先端側の少なくとも一つの穴部58h,59hにピンQを挿して、先端側棒状部57を基部側筒状部56に固定する。なお、先端側棒状部57と基部側筒状部56との間にアクチュエータ(例えば、油圧作動のアクチュエータ)を設けておいて、先端側棒状部57の基部側筒状部56に対する出入れを該アクチュエータの作動により行なわせるようにしてもよい。この場合、アクチュエータの動作制御は、後述する圧入機2のオペレータHにより行なわれ得る。
次に、以上の如く構成された静荷重型杭圧入設備6の操作ないし動作及びクレーン7の関連する操作について、説明する。
図2に示した状態で鋼矢板Kiの圧入が完了すると、圧入機2のマスト部20をサドル部10に対してA1方向に鋼矢板Kの一枚分だけ進めて、図5の状態に設定する。これに関連する圧入機2の油圧シリンダ(図示せず)の制御は、図4に示したように、圧入機2を視認し得る位置に立ったオペレータHが、例えば無線(又は有線)操縦により、行なう。勿論、必要ならば、油圧シリンダ40をも動作させてチャック構造体30をマスト部20に対して一旦B1方向に持ち上げた後マスト部20をA1方向に前進させその後チャック構造体30をB2方向に下げてもよい。
次に、クレーン7のブーム8の先端を通って下方に延びたワイヤ9に玉掛けした鋼矢板Kを引掛けてクレーン7で鋼矢板Kを吊上げる。クレーン7の操縦は、クレーンオペレータ(図示せず)により行なわれる。更に、クレーン7を操縦して、クレーン7により上端部K2で吊下げられた鋼矢板Kを下端部K1が圧入機2のチャック構造体30に近接するように、圧入機2に近づける。
圧入機2では、風向きに応じて、案内棒構造体50h,50mのうちの一方の案内棒構造体50が伸長され、他方の案内棒構造体50が予め縮小されている。図示の例では、図1において、圧入機2の右側から左側に向かう向きWに風が吹いていて、左側の案内棒構造体50hが風下に位置し、右側の案内棒構造体50mが風上に位置指定いると想定している。従って、図示の例では、風下側にある案内棒構造体50hの先端側棒状部57hが基端側筒状部56hからA1方向に引出された伸長位置PnにおいてピンQで仮固定され、風上側にある案内棒構造体50mの先端側棒状部57mが基端側筒状部56m内に奥まで差し込まれた縮小位置ないし短縮位置PtにおいてピンQで仮固定されている。勿論、風が右側から左側に吹いている限り、風向きWは、圧入機2の前向きA1に傾いていても、後ろ向きA2に傾いていてもよい。圧入機2による鋼矢板Kの圧入作業を順次行なっている間に二つの案内棒構造体50m,50hの風上・風下関係が変わらない限り、一方の案内棒構造体(例えば50h)を伸長位置Psに保ち他方の案内棒構造体(例えば50m)を短縮位置Ptに保てばよい。但し、所望ならば、風の強さや風が前向きA1であるか後向きA2であるかに応じて、風下側の案内棒構造体50hの伸長長さを長めにしたり短めにしてもよい。案内棒構造体50h,50mの開き角度を調整可能にしておく場合には、風向きや風の強さが大きく変わった場合には、その角度を調整してもよい。
クレーン7により吊下げられた鋼矢板Kは、下端部K1がチャック構造体30のサイレント釜上枠部33の上端よりも上に位置する状態で(図5)、風上側の前方から位置決め案内装置1にF1方向に近づけられ(図1の符号Kaで示す状態)、更に、例えばF2方向に移動させて、伸長位置にある風下側の案内棒構造体50hの先端側棒状部57hに隣接せしめられる(図1及び図5の符号Kbで示す状態)。この例では、風上側の案内棒構造体50mは短縮(引込み)位置Ptにあるので、クレーン7により吊下げられた鋼矢板Kは風上側の案内棒構造体50mの先端側棒状部57mによって妨げられることなくF2方向に移動され得る。このとき、鋼矢板Kは、下端部K1が案内棒構造体50hよりも下に位置し且つサイレント釜上枠部33よりも上に位置する高さ位置になるところまで下げられる。風の状況や操縦の仕方次第では、鋼矢板Kの下端部K1は、風下側の案内棒構造体50hの先端側棒状部57hに当たる。案内棒構造体50hは、基端部で強固に圧入機2のシリンダ装置40hに固定され且つ比較的剛性が高いことから、鋼矢板Kの下端部K1が該案内棒構造体50hに当たっても、実際上その状態を保ち得る。但し、衝撃を弱めるべく細い方の先端側棒状部57が若干撓み得るようになって(例えば細くなって)いてもよい。なお、位置決め(ピン止め)用の穴部58,59は、強度を低下させないように小さくしておくことが好ましく、また、強度の低下を避けるべく最低限の数及び大きさにしておいてもよい。なお、鋼矢板K自体は重いものであるけれども、鋼矢板Kは、クレーン7によりワイヤ9を介して上端部K2で吊り下げられ且つ数10mにも及び得る長さの下端部K1が該案内棒構造体50hに当たるので、下端部K1の揺動を止めるに要する力は比較的小さくてもよいから、案内棒構造体50hが極端な剛性構造を備えていなくても、鋼矢板Kの下端部K1の揺動を比較的容易に止め得る。
次に、鋼矢板Kの下端部K1を風下側案内棒構造体50hに沿って、その基端部側に向かってクレーン7によりF3方向に移動させる。このとき、風下側案内棒構造体50hが鋼矢板Kの下端部K1を案内すると共に下端部K1がサイレント釜上枠部33の上端部に近付くように下方に下げる(図1の符号Kcで示す状態)。勿論、下方への移動は、後で又は先に行ってもよく、予め下がっている場合には、下げる必要はない。なお、圧入機2のオペレータHは、図4に示したように、鋼矢板Kの下端部K1の高さを視認可能な位置に立っている。
このような鋼矢板Kの移動は、鋼矢板Kが、案内棒構造体50hの基端部に実際上達するまで、徐々に且つ継続的に行われ、鋼矢板Kが案内棒構造体50hの基端部に達すると(図5の符号Kdで示す状態)、F3方向移動が停止される。なお、この状態では、図1の平面図で見た場合、鋼矢板Kは、サイレント釜33の上端開口のほぼ上方に位置する。この位置決め案内装置1では、圧入機2の他の態様での使用を妨げないように左右の案内棒構造体50h,50mの台座部51h,51m間に間隙があることから鋼矢板Kが案内棒構造体50h等の基端部よりもA2方向に入り込む虞れがあるので、クレーン7の操縦により、鋼矢板Kをサイレント釜上枠部33の開口33aの上方に留めるように位置決めする。但し、所望ならば、左右の案内棒構造体50h,50mの台座部51h,51mを、図1において想像線51rで示すような規制用連結部でつないで、該連結部51rによって、鋼矢板Kがサイレント釜上枠部33の開口33aの上方に実際上達する位置で鋼矢板KのA2方向変位を規制するようにしておいてもよい。その場合、好ましくは、連結部51rは、台座部51h,51mに対して取外し可能に固定される。但し、所望ならば、連結部51rが台座部51h,51mと一体化されていてもよい。また、規制部は、連結部51rのようにつながっている代わりに、台座部51h,51m間の間隙を鋼矢板Kの横断面の最小長さ(小径)よりも小さくするように台座部51h,51mの内側から突出した一対の突出部であってもよい。
鋼矢板Kがサイレント釜33の開口の上方に達すると、例えば、クレーン7の操縦により、鋼矢板Kが下降される。このとき圧入機2のチャック構造体30をマスト部20に対してB1方向に上昇させてもよい。サイレント釜本体部35の中心軸線Cのまわりでの向き(回動位置)と鋼矢板Kの横断面の向きとが大きく異なる場合には、圧入機2のオペレータHにより、サイレント釜本体部35がチャック支持部31に対して、ゆっくり回される。サイレント釜33の開口の周囲は、円錐状に上向きに拡がっているので、鋼矢板Kの下端部K1のB2方向の下降に応じて、鋼矢板Kの下端部K1が開口に徐々に入り込み、サイレント釜本体部35の回動位置が鋼矢板Kの横断面の向きにほぼ一致すると、鋼矢板Kは、鋼矢板Kの下端部K1のB2方向の下降に応じて釜上枠部33の穴33aを介して釜本体部35の建込み穴ないし開口35a内に嵌り込み(図1の符号Keで示す状態)、鋼矢板Kの下端部K1のB2方向の更なる下降に応じて釜本体部35の穴35aの下端から下に突出する(図6の符号Kfで示す状態)。なお、所望ならば、挿入の際、サイレント釜本体部35を中心軸線Cの回りで左右に振動するように往復回動させることにより、鋼矢板Kの下端縁K11を釜本体部35の開口35aの傾斜案内面35bに倣わせて挿入を容易にしてもよい。
鋼矢板Kが開口35aを貫通して突出すると、クレーン7の操縦が停止され、圧入機2が操縦されて、チャック構造体30がマスト部20に対して、B1方向に持ち上げられる(図6において実線で示す状態)。これにより、鋼矢板Kが建込み穴35aに深く挿入され、鋼矢板Kの下端部K1がチャック構造体30の下方に大きく突出する。
以上において、クレーン7による鋼矢板KのB2方向の下降の際に、又は下降の代わりに、圧入機2のチャック構造体30をB1方向に上昇させることにより、チャック構造体30の開口(建込み穴)35aに鋼矢板Kの下端部K1を深く挿入するようにしてもよい。
以上のようなサイレント釜本体部35の開口35aに対する鋼矢板Kの下端部K1の嵌込は、実際上、圧入機2のチャック本体部32、より詳しくは、そのサイレント釜本体部35の中心軸線Cのまわりでの回動位置調整によって、行われ得る。なお、鋼矢板Kの水平面内での位置が、チャック本体部32の位置から比較的大きくずれているような場合には、必要に応じて、クレーン7を操縦して、鋼矢板Kの位置を少し調整し直す。
鋼矢板Kがサイレント釜本体部35の建込み穴ないし開口35aを十分に貫通すると、オペレータHは、次に、チャック本体部32の油圧シリンダ装置(図示せず)を作動させて、把持部36,36により、鋼矢板Kの下端部K1を把持する。
次に、サイレント釜本体部35及び把持部36,36を含むチャック本体部32が、その中心軸線Cのまわりで、鋼矢板Kの圧入のための所定の回転位置まで回される。鋼矢板Kは、典型的には、隣接する鋼矢板Kに対して180度回転した向きで係合縁部K5において隣接する鋼矢板Kの隣接係合縁部(K5)と係合される。
次に、必要に応じて、クレーン7による鋼矢板の吊下げを解除し、チャック本体部32により鋼矢板Kを把持した状態でチャック本体部32をB2方向に下降させる。なお、クレーン7による吊下げの解除は、鋼矢板Kの下端部K1が十分に地中に圧入された後にしてもよい。
鋼矢板Kの下降に際しては、鋼矢板Kは側縁係合部K5において、既設の隣接鋼矢板Kiの隣接側縁係合部と係合され、該係合状態のまま、B2方向に下降せしめられる。この下降動作により鋼矢板Kの下端K11が地面Tにあたり(図6においてKgで示した状態)、以後は、掴み部ないしクランプ部12で支持された圧入機2のチャック本体部32のB2方向移動に応じて、鋼矢板KがB2方向に地中に圧入される。次に、チャック本体部32は、鋼矢板Kの把持を一旦解除した後、B1方向に上昇せしめられて鋼矢板Kのより上の部分を把持し、再度B2方向に下降せしめられる。
以上のように、鋼矢板Kの位置決め案内装置1を備えた靜荷重型鋼矢板圧入装置3では、鋼矢板Kをクレーン7で吊上げた後、圧入機2のサイレント釜33,35の近傍に鋼矢板Kの装着作業補助を行う人がいなくても、クレーン7及び圧入機2を操縦するだけで、サイレント釜本体部35の開口35aに鋼矢板Kを容易且つ確実に案内し得、チャック本体部32に鋼矢板Kを所定の位置・状態で装着し得る。従って、鋼矢板Kの圧入作業の安全性が大幅に高められ得る。すなわち、この位置決め案内装置1を備えた靜荷重型鋼矢板圧入装置3では、サイレント釜33,35の近傍に人が立つ必要がないので、図4に示したように数10mに及ぶ鋼矢板Kがクレーン7により吊下げられた状態にあるときに、図9に示したように該鋼矢板Kの下方においてサイレント釜33,35の近傍に人が立つ場合にその人がさらされる危険や、図9に示したように鋼矢板Kのサイレント釜33への誘導が人手に依存するときに作業者が怪我をする虞れを避け得るから、鋼矢板Kの圧入作業の安全性が大幅に高められ得る。
また、鋼矢板Kの位置決め案内装置1を備えた靜荷重型鋼矢板圧入装置3では、一対の案内棒構造体50h,50mのうちの一方の案内棒構造体50hが伸長位置Pnに設定され他方の案内棒構造体50mが縮小位置(引込み位置)Ptに設定されることにより、該一対の案内棒構造体50h,50mの間の領域への鋼矢板Kの案内が容易且つ確実に行われ得る。鋼矢板Kの位置決め案内装置1を備えた靜荷重型鋼矢板圧入装置3では、特に、案内棒構造体50h,50mが、サイレント釜33,35の左右両側において前方に突出するだけで、当該突出空間においては他に鋼矢板Kの下端部K1の動きを規制するものがないから、案内棒構造体50h,50mが、鋼矢板Kの下端部K1を確実に位置決めし得る。また、一対の案内棒構造体50h,50mが先端側ほど拡がるように配置されているので、位置決めがより容易になる。更に、一対の案内棒構造体50h,50mのうちの風下側の案内棒構造体(例えば50h)を伸長位置Pnに設定し風上側の案内棒構造体(例えば50m)を短縮位置Ptに設定するようにすることにより、風があり数10mの上端で吊下げられた鋼矢板Kが風に流されたり大きく揺れる虞れがある場合でも、鋼矢板Kを風下側の案内棒構造体(例えば50h)に当てるだけで、その位置決めが容易に行われ得る。なお、鋼矢板Kが重いものであっても、鋼矢板Kは長く且つ上端でワイヤ9を介してクレーン7により吊下げられているので、鋼矢板Kの下端部K1により案相棒構造体50に加えられる衝撃は比較的小さいから、案内棒構造体50の剛性はそれ程高くなくてもよい。
加えて、靜荷重型圧入機2が掴み部ないしクランプ部12によって強いクランプ力で既設の鋼矢板Kを掴むことにより強固に地面に固定されているので、位置決め案内装置1は、その案内棒構造体50h,50mが基端部で靜荷重型圧入機2に固定されることにより地面に対して強固に固定・位置決めされ得るから、鋼矢板Kの下端部K1による多少の衝撃を受けても位置決め案内装置1の位置決め・案内が乱れる虞れが少ない。
図1から図6に示した例において、案内棒構造体50の基部側筒状部56は、実際上、チャック構造体30の左右に延びて位置を規制すればよいので、A1方向に突出する代わりに、その後部がA2方向に突出してマスト部20の上部に延びていてもよい。また、次の変形例と同様に、先端側棒状部57が基部側筒状部56よりも長くて、先端側棒状部57が引込み位置Ptにある場合、先端側棒状部57の後端部が基部側筒状部56の後端部から突出するようになっていてもよい。
位置決め案内装置を構成する案内棒構造体は、単純な直線状構造の代わりに、他のどのような構造でもよい。図7には、変形例の案内棒構造体60h,60mからなる変形例の位置決め案内装置1aが示されている。左側の案内棒構造体60hと右側の案内棒構造体60mとは幅方向の中心線(面)Gを中心として鏡映対象であるので、以下では、主として左側の案内棒構造体60hについて詳述する。左側と右側とを区別しないとき又は総称するときには、「h」や「m」の添字は省く。
案内棒構造体60は、台座部61と、案内棒部62とからなる。台座部61は、図7に加えて、図8の(a)〜(c)に示したように、ボルトの如き固定手段63でシリンダ装置40の頂部に固定される基台部64を有する。基台部64の外周には周壁65が取付けられている。シリンダ装置40の頂部にメンテナンス用の穴がある場合には、ボルト63の螺着にこの穴を利用してもよい。
案内棒部62は、基端側案内棒部70と、先端側案内棒部80とを有する。基端側案内棒部70は、エルボ部材71で相互に連結された管状体72,73からなる「く」の字状腕部74と、サヤ管部75と、その間の樹脂緩衝部76とを有する。管状体72は、実質的に前後方向Aに延び、サヤ管75は、管状部72に対して10度程度の角度を成す。この角度は、10度よりも大きくても小さくてもよい。基端側の管状体72は、その基端部77で基台部64に溶接固定されている。先端側の管状体73は、サヤ管部75の側壁に溶接固定されている。サヤ管部75は、ストッパとして働く通しピン66の挿通用の穴77aと切欠77bとを備える。先端側案内棒部80は、基端側案内棒部70のサヤ管部75に摺動可能に挿通された延長管81からなり、延長管部81は、基端側にピン挿通穴82を有すると共に、先端側にピン挿通穴83及びピン乃至ボルトの形態のストッパ84を有する。ストッパ84は、例えば、溶接により固着されている。
案内棒部62が、短縮位置ないし縮小位置Ptを採るときには、延長管81はその後端部がサヤ管75の基端側開口部78を貫通して突出するようにJ1方向にサヤ管75内に差込まれ、サヤ管75の穴77a及び延長管81の穴83を貫通してピン66が挿通される。このとき、延長管81のストッパ84が、サヤ管75の切欠77bに係合する。なお、この例では、延長管81が引込み位置Ptにある際に、延長管81の後端部が油圧シリンダ装置40に取付けられた台座部61のところより後方には突出しないけれども、場合によっては、延長管81が引込み位置Ptにある際に延長管81の後端部が油圧シリンダ装置40のところの台座部61よりも後方に突出するようにしておいてもよい。
一方、案内棒部62が、伸長位置Pnを採るときには、延長管81がサヤ管75からJ2方向に前方に突出され、サヤ管75の穴77a及び延長管81の穴82を貫通してピン66が挿通される。延長管81は、この状態において、穴83の前後の部分85がサヤ管75の先端部内に嵌合されて、揺動が規制される。
以上の如く構成された位置決め案内装置1aでは、左側の案内棒構造体60hのサヤ管75h及び延長管81hが左に角度を成して開き、右側の案内棒構造体60mのサヤ管75m及び延長管81mが右に角度を成して開くように、夫々の台座部61h,61mを介して、対応する油圧シリンダ装置40h,40mの頂壁に固着されている。
この位置決め案内装置1aでは、「く」の字状の腕部74h,74mにより、鋼矢板Kの横断面の向きが整えられて位置決めされ易い。また、この位置決め案内装置1aでは、基端側案内棒部70の先端側管状体73とサヤ管75との間の隅部に緩衝用樹脂材76が充填されているので、サヤ管75が比較的安定に支持されるだけでなく、過度な衝撃が伸長状態の延長管81に加えられた場合には、その衝撃が樹脂緩衝部76で吸収され得るから、延長管81が安定に支持され易い。その他の点については、図1から図6に示した位置決め案内装置1についての説明が実際上そのままこの位置決め案内装置1aにも当てはまることは、明らかであろう。
以上においては、杭として鋼矢板Kが用いられる例について説明したけれども、杭としては鋼矢板K以外のものでもよい。また、以上においては、位置決め案内装置1,1aが装着される装置として、静荷重型杭圧入機2を説明したけれども、この圧入機2は、通常、杭の引抜機としても用いられるものであるから、圧入機2は、圧入・引抜機であり得る。更に、静荷重型杭圧入機としては、図示したものとは異なる形状・構造のものであってもよい。その観点で見た場合、位置決め案内装置1,1aは、チャック構造体ないしサイレント釜(呼称は異なるものでもよい)を越えて装置本体から突出し得る限り、油圧シリンダ装置の頂部に取付けられる代わりに、該油圧シリンダ装置の上部側壁に取付けられても、油圧シリンダ装置とは異なる部分(例えば、マスト部分)の上部等に取付けられてもよい。
本発明による好ましい一実施例の位置決め案内装置を備えた静荷重型杭圧入装置の平面説明図。 図1の静荷重型杭圧入装置の側面説明図。 図1の静荷重型杭圧入装置の正面(前面)説明図。 図1の静荷重型杭圧入装置の位置決め案内装置のところにクレーンによって鋼矢板を移動している状況を示した斜視説明図。 図1の静荷重型杭圧入装置の位置決め案内装置によりクレーンで吊下げた鋼矢板を案内している状況を示した図2と同様な側面説明図。 図1のクレーンで吊下げられ位置決め案内装置で案内された鋼矢板を静荷重型杭圧入装置のサイレント釜に導入している状況を示した図5と同様な側面説明図。 変形例の位置決め案内装置の平面説明図。 図7の位置決め案内装置の構成部品を示したもので、(a)は左側の案内棒構造体の基端側案内棒部及び台座部の平面説明図、(b)は(a)の内側面説明図、(c)は(a)の後側面(背面)説明図、(d)は延長管の平面説明図。 静荷重型圧入機における従来の人手による鋼矢板の装着状況を示した側面説明図。
符号の説明
1,1a 杭の位置決め案内装置
2 静荷重型杭圧入機
3 静荷重型杭圧入装置
4 油圧駆動源
5 油圧配管
6 静荷重型杭圧入設備
7 クレーン
8 圧入機上部(頂部)
10 サドル部(基台部)
11 サドル部本体
12 掴み部(クランプ部)
13 レール
20 マスト部(胴部)
21 スライドレール部
22 連結用突出部
30 チャック構造体
31 チャック支持部
32 チャック本体部
33 サイレント釜上枠部
33a 円形開口
34 シリンダ連結部
35 サイレント釜本体部
35a 開口部
35b 案内面部
36 把持部
40,40h,40m 油圧シリンダ装置
41 シリンダ筐体
42 ピストンロッド
43 突出下端部
44 上端部
44a 頂壁
44b 側壁
50,50h,50m 案内棒構造体
51,51h,51m 台座部
52,52h,52m 案内棒本体
53,53h,53m 基板部
54,54h,54m 立上り部
56,56h,56m 基部側大径筒状部
57,57h,57m 小径棒状部
58,58h,58h1,58h2,58m 上下方向穴
59,59h,59m 上下方向穴
60,60h,60m 案内棒構造体
61,61h,61m 台座部
62 案内棒部
63 固定手段
64 基台部
65 周壁
66 通しピン
70,70h,70m 基端側案内棒部
71 エルボ部材
72,73 管状体
74,74h,74m 「く」の字状腕部
75 サヤ管部
76 樹脂緩衝部
77a 挿通用穴
77b 切欠
80,80h,80m 先端側案内棒部
81,81h,81m 延長管
82,83 ピン挿通穴
84 ストッパ
85 前後部分
A 前後方向
A1 前向き
A2 後向き
B 上下方向
B1 上向き
B2 下向き
E 幅方向
Pn 伸長位置(状態)
Pt 短縮(縮小)位置(状態)
T 地面
W 風向き

Claims (4)

  1. 上端部においてクレーンで吊上げられて移動される杭の下端部を靜荷重型杭圧入機のチャック構造体に案内し位置決めするための杭の位置決め案内装置であって、
    チャック構造体の上方において杭圧入機の本体に杭の横断面の大きさ以上の間隔をおいて取付けられチャック構造体の上方の空間において圧入機の本体から突出する一対の案内棒構造体からなり、該案内棒構造体のうちの少なくとも一方が、伸縮可能である杭の位置決め案内装置。
  2. 案内棒構造体の両方が伸縮可能である請求項1に記載の杭の位置決め案内装置。
  3. 一対の案内棒構造体が、先端側ほど間隔が大きくなるように拡がった状態で杭圧入機に取付けられるように構成された請求項1又は2に記載の杭の位置決め案内装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか一つの項に記載の位置決め案内装置がチャック構造体の上方において杭圧入機の本体に取付けられてなる靜荷重型杭圧入装置。
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