JP2020090797A - 杭圧入機 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲の邪魔とならずに杭を円滑に案内できる杭圧入機を提供することを目的とする。【解決手段】杭Pを地盤に圧入する杭圧入機1であって、地盤に圧入する杭Pを把持するチャック25に対して左右一方の側方位置からその前方に向かって伸びるアーム部材41を備えることを特徴とする。杭Pをアーム部材41で案内することで、円滑にチャック25まで搬入することができる。アーム部材41は、例えば、杭圧入機1の幅方向Lの外側に出ない位置に配置されている。狭隘な土地や近傍に障害物が存在する等、杭圧入機1の側方に十分なスペースがとれない現場でも、杭圧入機1の走行や施工の際にアーム部材41が邪魔とならない。【選択図】図1

Description

本発明は、杭を地盤に圧入する杭圧入機に関するものである。
各種の鋼管杭や形鋼などの杭を地盤に打ち込んで埋設する方法として、予め地盤に埋め込まれた既設杭の上端をクランプで掴んで反力を取り、杭を把持したチャックを昇降させることにより、既設杭に隣接する位置に新しい杭を順次圧入していく施工技術が知られている。
かかる施工に用いられる杭圧入機は、複数のクランプを介して既設杭に固定されるサドルと、サドルに対して前後方向に移動可能なスライドフレームを有しており、スライドフレームに旋回自在に装着されたリーダマストには、昇降可能なチャックが取り付けられている。圧入に用いられる杭としては、例えば鋼矢板、鋼管矢板、鋼管杭、コンクリート杭などといった杭が知られている。そして、サドルに対してチャックを所定の位置に位置決めして、クレーンなどで吊り下げて所定の位置に搬入した杭をチャックで把持し、リーダマストに沿ってチャックが昇降することにより、杭を地盤に圧入するようになっている。
ここで、クレーンなどで吊り下げて搬入した杭をチャック上まで移動させるのを人手だけでサポートするのは困難である。チャックを大きくすれば、それだけ杭をチャックに投入しやすくなるものの、杭圧入機全体が大きく重くなってしまう。そこで、杭圧入機において、クレーンなどで吊り下げた杭を所定の位置に搬送しやすくするために、例えば特許文献1には、チャックの上方の空間に左右一対の案内棒を先端側ほど末広がりになるように取り付けた杭の位置決め案内装置が開示されている。この位置決め案内装置では、左右一対の案内棒の内、一方の案内棒を伸長させ、他方の案内棒を縮小させた状態で、杭を搬入している。
特開2006−283470号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、左右一対の案内棒の幅が圧入機幅よりも広く、構造物との近接施工で干渉する。案内棒が左右両側にあるため、杭の投入位置がチャック前方に限定されチャックの上方では杭の搬入ができず、杭の搬入位置が遠くなり、作業スペースも広く要してしまう。また、杭の搬入角度が限られ作業難度も高くなる。案内棒が長く、案内棒の付け根に杭投入時の衝撃によるモーメントが大きくかかるため、案内棒を相当にしっかりした構造にしなければならず、大型で重い圧入機となる。杭を投入する際に片方のバーをもう片方より伸ばす必要がありバーの長さが長くなる、といったデメリットがある。狭隘な土地や近傍に障害物が存在する等、現場の状況により杭圧入機の側方または前方に十分なスペースがとれない場合がある。かかる場合、特許文献1に開示されているような左右一対の案内棒が前方に向かって末広がり状になっている位置決め案内装置では、案内棒の先端同士が相当な広さの幅に開かれているため、杭圧入機の走行や施工の際に、案内棒の先端が周囲に当たるなどして邪魔になり、作業の妨げになる恐れがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、周囲の邪魔とならずに圧入機のなるべく近くで杭を円滑に案内できる杭圧入機を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、杭を地盤に圧入する杭圧入機であって、地盤に圧入する杭を把持するチャックに対して左右一方の側方位置からその前方に向かって伸びるアーム部材を備えることを特徴とする、杭圧入機が提供される。
この杭圧入機において、杭を搬入できる範囲がチャックの上方まで及んでいても良い。また、前記アーム部材は、平面視において、杭圧入機の横幅を超えない範囲に配置されていても良い。また、前記アーム部材は、チャックに対して左右いずれにも取り付け可能であっても良い。また、チャックの上方に移動した杭を位置決めする受け部材を備えていても良い。また、前記アーム部材は、杭圧入機に固定される基部と、前記基部から前方に向かって高くなる立ち上がり部と、前記立ち上がり部の前方に取り付けられた水平部を有していても良い。さらに、地盤に圧入される杭の先端近傍に取り付けられたウォータジェットノズルに高圧水を供給するジェットリールを備え、平面視において、前記ジェットリールの横幅よりも外側となる位置に前記アーム部材が配置されていても良い。
本発明によれば、地盤に圧入する杭をアーム部材で案内することで、円滑にチャックまで搬入することができる。アーム部材は、杭圧入機の幅方向の外側に出ない位置に配置されているので、狭隘な土地や近傍に障害物が存在する等、杭圧入機の側方に十分なスペースがとれない現場でも、杭圧入機の走行や施工の際にアーム部材が邪魔とならない。また、周囲の邪魔とならずに圧入機のなるべく近くで杭を円滑にチャックまで案内できるようになる。
本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の側面図である。 本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の平面図である。 本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の正面図である。 本発明の実施の形態に係る杭圧入機のチャックまで杭を搬入する手順の説明図であり、チャックを上昇させた状態を示す。 本発明の実施の形態に係る杭圧入機においてチャックまで杭を搬入する手順の説明図であり、ワイヤーで吊り下げた杭を杭圧入機に搬入した状態を示す。 杭の両継手部分がアーム部材の水平部に当接した状態を示す説明図である。 杭のウェブ部分がアーム部材の水平部に当接した状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る杭圧入機においてチャックまで杭を搬入する手順の説明図であり、杭をチャックの上方に移動させた状態を示す。 杭の両継手部分がアーム部材から左側の固定部の内面に当接して滑りながらチャックの上方に移動した状態を示す説明図である。 杭のウェブ部分がアーム部材から左側の固定部の内面に当接して滑りながらチャックの上方に移動した状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る杭圧入機においてチャックまで杭を搬入する手順の説明図であり、杭をケーシングチャックの開口部に通した状態を示す。 本発明の実施の形態に係る杭圧入機においてチャックまで杭を搬入する手順の説明図であり、チャックで把持した杭を地盤に圧入していく状態を示す。 ジェットリールを備える、本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の側面図である。 ジェットリールを備える、本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の正面図である。 アーム部材をシリンダの上に装着した本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の側面図である。 アーム部材をリーダマストの上に装着した本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の側面図である。 アーム部材を支持フレームを介してチャックフレームの前方に装着した本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の側面図である。 アーム部材を支持フレームを介してリーダマストの前方に装着した本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の側面図である。 チャックの上方において回動させることにより、アーム部材を左右に移動させるように構成した本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の正面図である。
以下、本発明の実施の形態にかかる杭圧入機1を、図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書において、前方とは、杭圧入機1によって圧入施工を進行していく方向であり、図1、2では右側が前方であり、左側が後方である。図3では紙面から上側に離れる方向が前方であり、紙面から下側に離れる方向が後方である。左右方向は、圧入施工の進行方向を上から見た状態で定められ、図1では、紙面上側が右側方であり、紙面下側が左側方である。図2では、下側が右側方であり、上側が左側方である。図3では右側が左側方であり、左側が右側方である。
図1〜3に示すように、本発明の実施の形態に係る杭圧入機1の本体となるサドル10の両側下部には、クランプ11が複数設けられている。クランプ11は、既に圧入されている既設の杭Pの上端部を把持し、サドル10を杭P上部に固定している。なお、図1〜3では、既設の3本の杭Pの上端部をクランプ11把持してサドル10を固定し、それら3本の杭Pの前方に、新しい1本の杭Pを圧入し終えた状態を示している。また、実施の形態では、杭Pの一例として、U型鋼矢板を示す。
サドル10の上部には、サドル10に対して前後方向にスライド自在なスライドフレーム12が設けられている。スライドフレーム12上には、旋回基台となるリーダマスト20がスライドフレーム12の中央部を中心として、スライドフレーム12に対して回転自在に構成されている。リーダマスト20の回転は、リーダマスト20の例えば下面側に設けられたモータなどの回転駆動源(図示せず)によって行われる。
リーダマスト20の前方には、昇降ガイド21に沿って昇降可能なチャック25が取り付けられている。チャック25は、リーダマスト20前方の昇降ガイド21に昇降可能に取り付けられたチャックフレーム26にケーシングチャック27を装着した構成を有している。チャック25全体(チャックフレーム26およびケーシングチャック27)は、シリンダ30の伸縮動作によって一体的に昇降する。
ケーシングチャック27は、チャックフレーム26に対して、回転自在に装着されている。ケーシングチャック27は、全体として筒形状を有しており、ケーシングチャック27の内方には、縦方向に貫通する平面視でU字型の開口部31が設けられている。この開口部31に、U型鋼矢板である杭Pが通される。
ケーシングチャック27の内側下部には、固定爪32と可動爪33とが水平方向に対向して設けられている。可動爪33は、油圧シリンダ(図示せず)によって、固定爪32に対して接近離隔する。圧入対象となる杭Pは、ケーシングチャック27に設けられた固定爪32と可動爪33とによって把持される。
ケーシングチャック27の上部には、上に行くほど広がるように漏斗状に形成された前ガイド面35および後ろガイド面36が配置されている。これら前ガイド面35および後ろガイド面36は、チャックフレーム26に形成されている。すなわち、チャックフレーム26の前面は、テーパ状の後ろガイド面36になっている。後述するように、クレーン等で吊り下げられた杭Pの下端が、これら前ガイド面35および後ろガイド面36で案内されることにより、杭Pがケーシングチャック27の開口部31に円滑に通されるようになる。なお、チャックフレーム26側方もテーパ形状になっている。ケーシングチャック27の開口部31も円周状にテーパ形状である。
チャックフレーム26の上部には、左右一対の固定部40に差し込まれて固定されることにより、チャック25の左右に配置されるアーム部材41を備えている。なお、左右の固定部40は、平面視において、ケーシングチャック27の開口部31のそれぞれ左右外側ではあるが、杭圧入機1の横幅Lを超えない範囲に設けられている。この実施の形態の杭圧入機1では、サドル10の横幅が最も大きくなっており、したがって、杭圧入機1の横幅Lはサドル10の横幅に等しい。
アーム部材41は、固定部40に差し込まれる基部42と、基部42から前方に向かって高くなる立ち上がり部43と、立ち上がり部43の前方に取り付けられた水平部44を有している。アーム部材41は、左右の固定部40を用いることにより、チャック25の左側と右側の何れにも配置することができる。なお、図2中、実線で示したアーム部材41は、左の固定部40に差し込むことにより、チャック25の左側に配置した状態であり、一点鎖線で示したアーム部材41は、右の固定部40に差し込むことにより、チャック25の右側に配置した状態である。
図2中に実線で示したアーム部材41のように、左の固定部40に差し込むことにより、アーム部材41は、チャック25の左側方位置から前方に向かって配置される。そして、チャック25の前方では、水平部44が固定部40よりも高い位置に配置される。同様に、図2中に一点鎖線で示したアーム部材41のように、右の固定部40に差し込むことにより、アーム部材41は、チャック25の右側方位置から前方に向かって伸びるように配置される。そして、チャック25の前方位置では、水平部44が固定部40よりも高い位置に配置される。
このように左右の固定部40に差し込むことにより、チャック25の左側方と右側方のどちらか一方を選択して、いずれにも同様に取り付けることができる。そして、左右一方の側方位置からその前方に向かって配置されるアーム部材41は、いずれの位置においても、平面視において、杭圧入機1の横幅Lを超えない範囲に配置されている。
左右の固定部40の間には、中央部分が後方に凹むように凹状に形成された受け部材50が取り付けられている。受け部材50は、平面視において、凹状の中央部分がケーシングチャック27の開口部31の後方に隣接する位置に配置されている。
次に、以上のように構成された本発明の実施の形態にかかる杭圧入機1において、図1〜3に示すように、既設の3本の杭Pの前方に、1本の杭Pを圧入し終えた状態から、さらに次の新しい杭Pを搬入して圧入を開始するまでの工程を順を追って説明する。なお、一例として、図2中に実線で示したアーム部材41のように、左の固定部40に差し込むことにより、アーム部材41をチャック25の左側方位置から前方に向かって配置した場合について説明する。
まず、1本の杭Pを圧入し終えた後、ケーシングチャック27の下部において、油圧シリンダ(図示せず)によって、固定爪32から可動爪33が離隔させられ、圧入し終えた杭Pの把持が開放される。そして、図4に示すように、シリンダ30の伸長動作によって、チャック25全体(チャックフレーム26およびケーシングチャック27)が上昇させられ、ケーシングチャック27下部の固定爪32と可動爪33が、圧入し終えた杭Pの上端よりも上となる位置まで、チャック25全体が移動させられる。これにより、チャック25全体は、杭Pの上方において、前後方向に移動可能な状態となる。
次いで、次に地盤に圧入する新しい杭Pをワイヤー51によりクレーン等で吊り下げて、杭圧入機1に搬入する。このように杭圧入機1に搬入される新しい杭Pは、ワイヤー51で吊り下げられた状態であるため、搬送中に惰性や風の影響などにより揺れ動く恐れがある。そこで、搬入する際には、図5に示すように、ワイヤー51で吊り下げた杭Pを、チャック25の左側方位置から前方に向かって配置されているアーム部材41の水平部44に当接させ、杭Pの揺れ動きを制止させる。
この場合、アーム部材41は、チャック25の左側方位置から前方まで伸びて配置されているので、チャック25の前方において、杭Pをアーム部材41の水平部44に当接させて、揺れ動きを制止させる作業を行うことができる。また、アーム部材41の水平部44がチャック25の前方において比較的高い位置に配置されているため、このように、杭Pをアーム部材41の水平部44に当接させる際に、ワイヤー51で吊り下げられた状態の杭Pを必要以上に下げる必要がない。
そして、アーム部材41は、チャック25の左側方位置から前方まで伸びる位置まで配置されているが、チャック25の右側方にはアーム部材41が無いので、ワイヤー51で吊り下げられた状態の杭Pは、杭圧入機1の右側方から、図1、2中に記入するように、アーム部材41の先端から、チャック25の上方まで及ぶ範囲Xにおいて搬入すれば、杭Pをアーム部材41に当接させて、揺れ動きを制止させる作業を行うことができる。このように、杭Pの搬入位置の範囲がチャック25の上方まで及んでいれば、圧入機1のなるべく近くで杭Pを円滑にチャック25まで案内でき、狭隘な土地や近傍に障害物が存在するような場合でも周囲の邪魔とならないといった利点がある。
なお、ワイヤー51で吊り下げられた状態の杭Pをアーム部材41の水平部44に当接させた際には、杭PがU型鋼矢板である場合、その形状により、図6に示すように、杭Pの両継手部分がアーム部材41の水平部44に当接した状態か、もしくは、図7に示すように、杭Pのウェブ部分がアーム部材41の水平部44に当接した状態のいずれかとなる。
こうしてワイヤー51で吊り下げた杭Pの揺れ動きを制止させた後、次に、ワイヤー51で吊り下げたままの状態で、図8に示すように、杭Pをチャック25の上方に移動させる。この場合、クレーン等で操作することにより杭Pを後方に移動させ、杭Pをチャック25の上方に移動させても良いし、あるいは、サドル10に対してスライドフレーム12を前方にスライド移動させ、杭Pの下方にチャック25を移動させても良い。なお、クレーン等で操作して杭Pを後方に移動させる動作と、サドル10に対してスライドフレーム12を前方にスライド移動させる動作を同時に行えば、杭Pをチャック25の上方により早く短時間で移動させることができる。
なお、このように杭Pをチャック25の上方に移動させる場合、U型鋼矢板である杭Pは、その形状により、図9に示すように、杭Pの両継手部分がアーム部材41から左側の固定部40の内面に当接して滑りながらチャック25の上方に移動するか、もしくは、図10に示すように、杭Pのウェブ部分がアーム部材41から左側の固定部40の内面に当接して滑りながらチャック25の上方に移動するかのいずれかとなる。
こうして、チャック25の上方に移動した杭Pは、さらに左右の固定部40の間に取り付けられている受け部材50に当接し、凹状に形成された受け部材50の中央部まで案内される。こうして、チャック25の上方に移動した杭Pは、必然的に、ケーシングチャック27の開口部31の真上に移動させられる。この場合、チャック25の上方に移動した杭Pの下端が、チャックフレーム26の前面に形成されたテーパ状の後ろガイド面36に当たってガイドされることもある。
そして、チャック25のケーシングチャック27が、ケーシングチャック27の開口部31の真上に移動してきた杭Pの向きに応じて適宜回転し、ケーシングチャック27の内方に形成されている平面視でU字型の開口部31の向きが適宜調整される。すなわち、例えば、杭Pの両継手部分が左側に向き、ウェブ部分が右側に向いている場合は、固定爪32が右側、可動爪33が左側となるように、ケーシングチャック27が回転する。また、例えば、杭Pの両継手部分が右側に向き、ウェブ部分が左側に向いている場合は、固定爪32が左側、可動爪33が右側となるように、ケーシングチャック27が回転する。こうして、ケーシングチャック27の開口部31の真上に移動してきた杭Pの向きと、ケーシングチャック27の内方に形成されている平面視でU字型の開口部31の向きが一致させられる。(なお、図10では、開口部31の向きが杭Pの向きに一致しているため、回転しない。)
次に、図11に示すように、ワイヤー51で吊り下げられている杭Pに対して、チャック25を上昇させ、杭Pをケーシングチャック27の開口部31に通す。この場合、クレーン等で操作することにより杭Pを下降させて、杭Pをケーシングチャック27の開口部31に通すようにしても良いし、あるいは、リーダマスト20の前方において、シリンダ30の伸長動作によって、昇降ガイド21に沿ってチャック25が上昇することにより、杭Pをケーシングチャック27の開口部31に通すようにしても良い。なお、クレーン等で操作して杭Pを下降させる動作と、シリンダ30の伸長動作によってチャック25を上昇させる動作を同時に行えば、杭Pをケーシングチャック27の開口部31により早く短時間で通すことができる。また、このように杭Pをケーシングチャック27の開口部31に通す際には、杭Pの下端が前ガイド面35および後ろガイド面36で案内されることにより、杭Pがケーシングチャック27の開口部31に円滑に通される。
こうして、杭Pをケーシングチャック27の開口部31に通した後、ケーシングチャック27の下部において、油圧シリンダ(図示せず)によって、固定爪32に向かって可動爪33が接近させられ、ワイヤー51で吊り下げられている杭Pがチャック25に把持される。
そして、ワイヤー51による吊り下げが解除された後、図12に示すように、リーダマスト20の前方において、シリンダ30の短縮動作によって、昇降ガイド21に沿ってチャック25が下降させられ、チャック25で把持した杭Pをシリンダ30の可動範囲で地盤に圧入する。そして、シリンダ30の可動範囲で杭Pを地盤に圧入したら、ケーシングチャック27の下部において、油圧シリンダ(図示せず)によって、固定爪32から可動爪33が離隔させられ、杭Pの把持が一旦開放される。そして、シリンダ30の伸長動作によって、昇降ガイド21に沿ってチャック25が上昇する。そして、チャック25が上昇した位置で、ケーシングチャック27の下部において、油圧シリンダ(図示せず)によって、固定爪32に向かって可動爪33が接近させられ、杭Pが再びチャック25に把持される。以後、同様の操作が繰り返され、杭圧入機1に搬入された杭Pが所定の深さまで地盤に圧入される。
以上のように、本発明の実施の形態に係る杭圧入機1によれば、杭圧入機1に杭Pを搬入する際に、クレーン等のワイヤー51で吊り下げた杭Pをアーム部材41の水平部44に当接させることにより、杭Pの揺れ動きを制止させることができる。この場合、図1、2中に記入するように、アーム部材41の先端から、チャック25の上方まで及ぶ範囲Xにおいて、杭圧入機1の右側方から杭Pを搬入すれば、杭Pをアーム部材41に当接させて、揺れ動きを制止させる作業を行うことができる。そのため、圧入機1のなるべく近くで杭Pを円滑にチャック25まで案内でき、狭隘な土地や近傍に障害物が存在するような場合でも周囲の邪魔とならないといった利点がある。さらに、その杭Pを、ワイヤー51で吊り下げたままの状態でアーム部材41に沿って滑らせて、左右の固定部40の間に取り付けられている受け部材50の中央部まで案内することにより、ケーシングチャック27の開口部31の真上まで移動させることができる。したがって、杭Pをチャック25に投入する時に人が近くに立って投入位置の調整を行う必要がない。
加えて、アーム部材41は、平面視において、杭圧入機1の横幅Lを超えない範囲に配置されているので、狭隘な土地や近傍に障害物が存在する等、杭圧入機1の側方に十分なスペースがとれない現場でも、杭圧入機1の走行や施工の際にアーム部材41が邪魔とならない。このため、狭隘な土地や近傍に障害物が存在するような条件下でも、円滑に圧入施工を行うことが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、以上の実施の形態では、図2中に実線で示したアーム部材41のように、左の固定部40に差し込むことにより、アーム部材41をチャック25の左側方位置から前方に向かって配置した場合について説明したが、図2中に一点鎖線で示したアーム部材41のように、右の固定部40に差し込むことにより、アーム部材41をチャック25の右側方位置から前方に向かって配置しても、同様の作用効果が得られる。現場の状況や風向きなどの諸条件により、アーム部材41をチャック25の左側と右側に任意に付け替えることができる。クレーンや杭Pの配置により圧入機1に杭Pを持ってくる方向が決まるが、左右どちらかを選択できることで対応できる。
また、杭圧入機1によって杭Pを地盤に圧入する場合、硬質地盤等への対策として、高圧水(ウォータジェット)を併用するウォータジェット工法が知られている。図13、14に示すように、かかるウォータジェット工法を行う杭圧入機1には、ジェットリール(巻取機構)55が装着されている。そして、ジェットリール55から繰り出されるウォータジェットホース56によって、地盤に圧入される杭Pの先端近傍に取り付けられたウォータジェットノズル(図示せず)に高圧水を供給して、杭Pの圧入抵抗力を低減することにより、地盤に杭Pを効率よく圧入する。
かかるジェットリール55を備える杭圧入機1では、図13中に一点鎖線で示したように、例えば杭圧入機1を運搬する際には、ウォータジェットホース56を巻き取るジェットリール55をチャック25の真上まで下降させることがある。そこで、平面視において、ジェットリール55の横幅M(図14に示す)よりも外側となる位置にアーム部材41を配置しておくことが望ましい。なお、図14では、杭圧入機1を正面から見た状態を示しているが、ジェットリール55の横幅Mと、アーム部材41の配置の関係については、平面視でも同様である。このように、正面から見た状態において(平面視において)、ジェットリール55の横幅Mよりも外側となる位置にアーム部材41を配置しておけば、ジェットリール55を下降させた場合に、ジェットリール55がアーム部材41の内側に収納されるので、ジェットリール55がアーム部材41にぶつからない。なお、硬質地盤等への対策として、高圧水(ウォータジェット)を併用するウォータジェット工法を例示したが、杭Pの先端近傍のノズルには、高圧水の他、高圧の気体、高圧水と高圧気体の混合流体、高圧の薬液など、他の高圧流体を供給する場合もある。それら高圧流体を供給するホースを巻き取るジェットリールについても、同様に、ジェットリールの横幅よりも外側となる位置にアーム部材41を配置しておけば、ジェットリールを下降させた場合にがアーム部材41にぶつからないといった利益を享受できる。
アーム部材41は、チャックフレーム26の上部に取り付ける他、例えば、マスト20やシリンダ30に取り付けても良い。また、アーム部材41は、固定部40に差し込まれて固定される構造に限られない。また、以上では、杭Pの一例として、U型鋼矢板を示したが、ハット型鋼矢板、コンクリート矢板、鋼管杭、鋼管矢板などを圧入する杭圧入機にも本発明は適用できる。アーム部材41は、必ずしも固定部40より高い位置に配置されている必要はなく、固定部40と同じ高さ、あるいは、固定部40より低い位置でも良い。
例えば図15に示すように、アーム部材41をシリンダ30の上に取り付ければ、アーム部材41が高い位置にあるので、ワイヤー51で吊り下げられた状態の杭Pを圧入機1に搬入する際に、杭Pやアーム部材41が圧入機1の後方からでも見えるため視認しやすく、作業がしやすい。また、図16に示すように、アーム部材41をリーダマスト20の上に装着する形態、図17に示すように、アーム部材41を適当な支持フレーム60を介してチャックフレーム26の前方に装着する形態、図18に示すように、アーム部材41を適用な支持フレーム60を介してリーダマスト20の前方に装着した形態、はいずれも本発明の実施の形態である。
また、アーム部材41を固定する左右一対の固定部40を備える形態を示したが、必ずしも左右一対の固定部41を備えることは必須ではない。例えば、アーム部材41を左右に付け替える他に、回転などで左右を変える方法も考えられる。例えば図19に示すように、チャック25の上部にアーム部材41の基部42を回動自在に装着し、アーム部材41をチャック25の上方において回動させることにより、アーム部材41(水平部44)を左右に移動させるように構成しても良い。また、左右の固定部40の間に、チャックの上方に移動した杭を位置決めする受け部材50を取り付ける例を示したが、受け部材50を他の位置に取り付けても良い、また、受け部材50を設けなくても良い。
また、アーム部材41は、杭Pのあたる部分に樹脂、ゴムなどの弾性体や、衝撃吸収用のカラーを取り付ければ、消音、衝撃低減といった効果も期待できる。さらに、ケーシングチャック27の上部に形成される前ガイド面35および後ろガイド面36の形状は漏斗状の他、多角形状、すり鉢状などでも良い。これら前ガイド面35および後ろガイド面36にも樹脂、ゴムなどの弾性体や、衝撃吸収用のカラーを取り付ければ、消音、衝撃低減といった効果も期待できる。また、この実施の形態の杭圧入機1では、サドル10の横幅が最も大きい例を示したが、チャック25(チャックフレーム26)の横幅が最も大きくなる杭圧入機1もある。かかる場合、アーム部材41は、平面視において、杭圧入機1の横幅L(すなわち、チャック25(チャックフレーム26)の横幅)を超えない範囲に配置される。
本発明は、杭を地盤に圧入する施工および杭を地盤から引き抜く施工を行う杭圧入機に適用できる。
1 杭圧入機
P 杭
10 サドル
11 クランプ
12 スライドフレーム
20 リーダマスト
21 昇降ガイド
25 チャック
26 チャックフレーム
27 ケーシングチャック
30 シリンダ
31 開口部
32 固定爪
33 可動爪
35 前ガイド面
36 後ろガイド面
40 固定部
41 アーム部材
42 基部
43 立ち上がり部
44 水平部
50 受け部材
51 ワイヤー
55 ジェットリール(巻取機構)
56 ウォータジェットホース
L 杭圧入機の横幅
M ジェットリールの横幅

Claims (7)

  1. 杭を地盤に圧入する杭圧入機であって、
    地盤に圧入する杭を把持するチャックに対して左右一方の側方位置からその前方に向かって伸びるアーム部材を備えることを特徴とする、杭圧入機。
  2. 杭を搬入できる範囲がチャックの上方まで及んでいることを特徴とする、請求項1に記載の杭圧入機。
  3. 前記アーム部材は、平面視において、杭圧入機の横幅を超えない範囲に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の杭圧入機。
  4. 前記アーム部材は、チャックに対して左右いずれにも取り付け可能であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の杭圧入機。
  5. チャックの上方に移動した杭を位置決めする受け部材を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の杭圧入機。
  6. 前記アーム部材は、杭圧入機に固定される基部と、前記基部から前方に向かって高くなる立ち上がり部と、前記立ち上がり部の前方に取り付けられた水平部を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の杭圧入機。
  7. 地盤に圧入される杭の先端近傍に取り付けられたノズルに高圧流体を供給するホースを巻き取るジェットリールを備え、
    平面視において、前記ジェットリールの横幅よりも外側となる位置に前記アーム部材が配置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の杭圧入機。
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JP2006283470A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Motoegumi:Kk 杭の位置決め案内装置及びこれを備えた靜荷重型杭圧入装置

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